JP4620204B2 - ポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4620204B2 JP4620204B2 JP2000031280A JP2000031280A JP4620204B2 JP 4620204 B2 JP4620204 B2 JP 4620204B2 JP 2000031280 A JP2000031280 A JP 2000031280A JP 2000031280 A JP2000031280 A JP 2000031280A JP 4620204 B2 JP4620204 B2 JP 4620204B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- metal plate
- decorative
- resin
- polyolefin resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン系樹脂で金属板の表面を被覆し、金属板の酸化による腐食を防止すると同時に金属板表面に壁紙や化粧合板のような意匠的な外観を与えた、ポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築や車両の内外装用、家具、家電製品、雑貨品の表面化粧用の素材として、種々のものが使用されている。大別すれば、木質系;材木、板、木質繊維板等、窯業系;レンガ、タイル、スレート板等、金属系;金属板、金属箔等、あるいは紙;壁紙等であり、このほか、モルタルや塗料のようなものもある。
これらのうち、板状の基板を用いて、表面に化粧を施したものとしては、木質系基板を用いた化粧板、タイル、化粧金属板等がある。
【0003】
銘木の柱や板、大理石を切り出した板等は、木目や大理石の模様が見た目にもよいので、そのまま、使用されることがあるが、これら以外の場合には、必ずしも素材の本来の外観をそのまま見せることをせず、塗装や化粧シートのラミネート等を行なっている。
また、石や金属の場合、その感じを活かして利用することもあるが、触った際の触感が固い、あるいは冷たいという感じがあることから、手に触れなくても、過去の経験等に基づく感覚がよみがえるため、むしろ、基材を隠蔽して、全く別の意匠を施すことも多い。
【0004】
従来から、金属板を基板とする化粧金属板として、鉄、ステンレス、アルミニウム等を基板とするものがあり、メラミン化粧板を貼ったものを除くと、多くはポリ塩化ビニル樹脂の塗膜を表面に形成したか、あるいは塩化ビニル樹脂のシートを表面に貼ったもの(両タイプを総称して「塩化ビニル樹脂化粧鋼板」、通称「塩ビ鋼板」と言う。)が多い。
【0005】
ここで使用している塩化ビニル樹脂は、次に例示するように、多くの長所を持っている。
(1)溶剤等に対して適度な溶解度を備えており、塗料化したり、溶融する等して、対象物に適用するのに適している。
(2)防錆効果がある。
(3)周囲に燃焼するものがあれば燃えるが自身は燃えにくい。
(4)接着性を有しているので、印刷やラミネートが容易である。
(5)可塑剤の種類、添加量により、固さの調整が容易である。
(6)加熱により軟化するので、凹凸加工を行なうのが容易である。
(7)汎用されているため、価格が安定している。
【0006】
しかし、塩化ビニル樹脂は、燃焼するときに発煙しやすい。また、塩化ビニル樹脂を焼却処分する際、塩化ビニル樹脂が分解して生じる塩素と可塑剤として使用されているフタル酸エステルとに由来する高温下での反応が起こり、非常に微量ではあるが、毒性のあるダイオキシン(代表的には、2,3,7,8−テトラクロロ−ダイベンゾダイオキシン、付加した塩素原子の数や位置により、幾つかのタイプがある。)が生成されると言われている。従って、塩化ビニル樹脂は、多くの長所を持ちながらも、他の樹脂への代替が各分野で検討されている。
【0007】
そこで注目されるのが、基本的に塩素原子を含まないポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂である。しかしながら、従来の塩化ビニル樹脂が長期間の様々な検討を経て、上記の特徴を持つに至ったのにくらべると、製造・加工上、また製品の性能上、クリアすべき点が未だ多い。
【0008】
特に、化粧金属板は、比較的、耐熱性を要する部位に用いられることが多く、このため、化粧シートを貼るタイプにおいては、高温でセットされる接着剤を用い、150〜200℃の温度での加熱加圧により、金属板もしくは樹脂被覆した金属板上に貼り合わせていることが多い。
【0009】
しかしながら、150〜200℃の高温で化粧シートを貼ると、化粧シートがポリオレフィン系樹脂で構成されているときは、貼り合わせ後、冷却過程において、化粧シートを構成する樹脂が結晶化するので、このようにして得られた化粧金属板は、折り曲げ加工の際に白化したり、微細なひび割れが生じる等の欠点が避けられないものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、従来のポリオレフィン系樹脂を使用した化粧金属板が、化粧シートと金属板との積層の際に加えられる高温のために、化粧シートを構成する樹脂の結晶化により、折り曲げ加工の際に白化したり、微細なひび割れが生じる等の欠点を有していた点を解消することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決する手段】
本発明においては、金属板と化粧シートとを、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤を介して積層したことにより、また、積層する際の接着界面温度を低くし、かつ貼り合わせ後に急冷することにより、上記の課題を解決することができた。
【0012】
第1の発明は、ポリオレフィン系樹脂シートを基材とする表面に凹凸を有する化粧シート上に、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤層を介して金属板上に積層する際に、接着界面温度が80℃から120℃であり、貼り合わせ後に、急冷することを特徴とするポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法に関するものである。第2の発明は、ポリオレフィン系樹脂シートを基材とする表面に凹凸を有する化粧シート上に、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤層を介して金属板上に積層する際に、化粧シート温度が80℃から120℃であり、貼り合わせ後に、急冷することを特徴とするポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法に関するものである。第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、前記化粧シートの裏面に前記接着剤層が予め積層されたものを使用して、前記接着剤層側を金属板上に当てて貼り合わせることを特徴とするポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法に関するものである。第4の発明は、第1の発明乃至第3の発明において、前記ポリオレフィン系樹脂シートが、熱可塑性エラストマーであるポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法に関するものである。第5の発明は第1の発明乃至第4の発明のいずれかにおいて、折り曲げ加工用のポリオレフィン系樹脂化粧金属板であるポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図はいずれも本発明の実施態様を示すもので、本発明のポリオレフィン系樹脂化粧金属板は、基本的には図1に示すように、ポリオレフィン系樹脂を基材とする化粧シート1が接着剤層2を介して金属板3上に積層しているものである。
化粧シート1には、いくつもの仕様があり得るが、図1に示すものは、着色シート7上に、プライマー層6、模様層5、および透明樹脂シート4が順に積層されたものである。透明樹脂シート4の上面には、エンボス加工による凹凸8を有していてもよい。化粧シート1には、変形がいくつもあるが、その詳細については、後述する。
【0014】
図2および図3は、本発明のポリオレフィン系樹脂化粧金属板が積層される直前の様子を描いたもので、図2においては、化粧シート1の裏面側(図1では下面側)に接着剤層2が積層されたものが、接着剤層2側が金属板側を向いて、向き合った状態を示すものである。
図3においては、金属板3上に接着剤層2が積層されており、その上に、化粧シートの裏面が接着剤層2側を向いて向き合った状態を示すものである。
いずれの図に示すものも、各図の上下に分離した状態のものどうしを、次に、重ねて、加熱ラミネートし、化粧金属板とする。
【0015】
化粧シート1は、1枚もしくは複数のポリオレフィン系樹脂シートを用いて構成されたものである。図1に示す化粧シート1では、透明樹脂シート4および着色シート7の2枚のポリオレフィン系樹脂シートを用いて構成されている。
【0016】
図1における透明樹脂シート4および着色シート7のようなポリオレフィン系樹脂シートを構成するポリオレフィン系樹脂としては、大別すると、非エラストマーと、熱可塑性エラストマーの2つのタイプがある。
【0017】
非エラストマーの具体例は、ポリエチレン(低密度、又は高密度)、ポリプロピレン(イソタクチック型、シンジオタクチック型、又はこれらの混合型)、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン/プロピレン共重合体、プロピレン/ブテン共重合体等の高結晶質のものである。
【0018】
熱可塑性エラストマーは、次の(1)〜(8)のようなものである。
【0019】
(1)主原料がハードセグメントである高密度ポリエチレン、又はアイソタクチックポリプロピレン等からなり、更に、ソフトセグメントとしてのエラストマー及び、必要に応じて無機充填剤を添加したもの。
ここで、エラストマーとしては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等が用いられる。
ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン/ブタジエンゴム、アクリロニトリル/ブタジエンゴム、アクリロニトリル/イソプレンゴム、スチレン/ブタジエンゴム等がある。
水素添加ジエンゴムは、上記のジエン系ゴム分子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加させてなるもので、ポリオレフィン系樹脂(本発明においては、高密度ポリエチレン又はポリプロピレン)の結晶化を抑え、柔軟性を向上させたものである。
オレフィンエラストマーとしては、2種類又は3種類以上のオレフィンと共重合しうるポリエンを少なくとも1種加えた弾性共重合体であり、オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、α−オレフィン等が使用され、ポリエンとしては、1,4−ヘキサジエン、環状ジエン、ノルボルネン等が使用される。好ましいオレフィン系共重合体ゴムとしては、例えばエチレン/プロピレン共重合体ゴム等のオレフィンを主成分とする弾性共重合体が挙げられる。なお、これらのエラストマーは、必要に応じて有機過酸化物、硫黄等の架橋剤を用いて、適量架橋させてもよい。
【0020】
(2)ハードセグメントがアイソタクチックポリプロピレン、ソフトセグメントがアタクチックポリプロピレンであるもの(特公平6−23278号公報記載)。
【0021】
(3)エチレン/プロピレン/ブテンの共重合体で、ブテンとして、1−ブテン、2−ブテン、またはイソブチレンの3種の構造異性体の1種を含むもの。次の(3a)〜(3c)が代表的である。
(3a)エチレン/プロピレン/ブテンの3元のランダム共重合体であり、モノマー中のプロピレンが、好ましくは90重量%であるもの(特開平9−111055号公報記載)。
(3b)プロピレン成分含有率が50重量%以上である、エチレン/プロピレン/ブテンの3元の共重合体からなる非晶質と、結晶質ポリプロピレンからなるもの(特開平5−77371号公報記載)。
(3c)プロピレン及び/又は1−ブテンの含有量が50重量%以上の低結晶質と、アイソタクチックポリプロピレン等の結晶性ポリオレフィンを含むものに、更に、油ゲル化剤を0.5重量%添加したもの(特開平7−316358号公報記載)。
【0022】
(4)ハードセグメントがポリエチレン、ポリプロピレン又はポリメチルペンテン等の結晶質であり、ソフトセグメントが部分架橋したエチレン/プロピレン非共役ジエン3元共重合体ゴム等のモノオレフィン共重合体ゴムであるもの(特公昭53−21021号公報記載)。
【0023】
(5)ハードセグメントとしてのオレフィン系共重合体(結晶質)とソフトセグメントとしての未架橋モノオレフィン共重合体ゴムとを加熱しつつ剪断応力を加え、部分架橋させてあるもの(特公昭53−34210号公報記載)。
【0024】
(6)過酸化物と混合・加熱すると分子量が減って流動性が増す過酸化物分解型オレフィン重合体、例えば、アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン/エチレン共重合体、又はプロピレン/ブテン−1共重合体をハードセグメントとし、同様な操作で流動性が減る過酸化物架橋型モノオレフィン重合体、例えば、エチレン/プロピレン共重合体ゴム、エチレン/プロピレン/非共役ジエン3元共重合体ゴム等をソフトセグメントとし、更には、同様な操作で架橋せず、流動性も変わらない過酸化物非架橋型炭化水素ゴム、等を過酸化物の存在下で混合・加熱して得られるもの(特公昭56−15741号公報記載)。
【0025】
(7)エチレン/スチレン/ブタジエン共重合体(特開平2−139232号
公報記載)。
【0026】
(8)水酸基又はカルボキシル基を持たせた上記(1)〜(7)のオレフィン系エラストマー。
【0027】
上記のような、ポリオレフィン系樹脂を用いて透明樹脂シート4、および着色シート7を製造するには、ポリオレフィン系樹脂のほか、顔料、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、または光安定剤等の各種の添加剤を添加し、溶融混練してTダイスから押出す等の方法によりシート化する。厚みとしては、好ましくは、厚み20〜200μm、より好ましくは50〜100μm程度である。
【0028】
なお、透明樹脂シート4、および着色シート7には、印刷又は接着に関与する面にコロナ放電処理を行なって、接着性を改善しておくとよい。透明樹脂シート4の上面は、さらに透明保護層を積層することが多いからであり、着色シート7は、上面は模様層7または接着剤層が接着し、下面は、金属板との接着にかかわるからで、いずれも、コロナ放電処理を施しておく方がよい。
【0029】
また、同様の主旨で、コロナ放電処理を施した後の面に、プライマー層を形成しておくとよい。上記したコロナ放電処理を施す面のうち、任意に選んだ面にプライマー層を形成することができる。
プライマー層を構成する樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ニトロセルロース樹脂等が使用できるほか、アルキルチタネート系やエチレンイミン系の化合物も使用できる。
これらの樹脂や化合物は、単独、若しくは混合して塗料組成物、又はインキ組成物とし、適宜な塗布手段、又は印刷手段を用いてプライマー層とする。
【0030】
模様層5は、本発明の化粧金属板に、外観意匠的な価値を与えるためのものであり、通常、インキを用いる印刷法により形成する。古典的な印刷手法以外に、電子写真法やインキジェット等も、原則的には模様層5の形成手段として使用可能であり、絵柄の変更が電子データの変更のみで可能なため、小ロット多品種の生産に適している。
さらには、一旦別の仮の基材シート上に印刷しておき、転写する等の方法により、形成してもよい。印刷法としては、接着性を考慮した場合のバインダーの選択範囲が広い、グラビア印刷法が適しているが、これ以外の印刷手法によってもよい。
【0031】
模様層5のデザインは任意であるが、建装材として付与することの多いデザインとして、木目柄、石目柄、布目柄、皮革柄、または砂目柄や、もしくはタイルを並べて貼った状態または煉瓦を積んだ状態を模したタイル柄または煉瓦柄等がある。
【0032】
印刷を行なう面は、透明樹脂シート4の下面か、または着色シート7の上面である。透明樹脂シート4の下面に印刷する場合には、透明樹脂シート4の上側から模様層5を眺めるので、左右のある絵柄模様の場合は、左右を逆に作成した、いわゆる逆版を用いて印刷するのがよい。
なお、透明樹脂シート4の下面に模様層5を形成した後、隠蔽性のある着色層で模様層5を被覆し、着色シート7を伴わないものは、いわゆるバックプリントシート(裏刷りシート)として、これだけで化粧シートとすることができる。
【0033】
印刷法で模様層5を形成する際には、ポリオレフィン樹脂層に対するインキの接着性が、塩化ビニル樹脂に対する場合のように良好ではない。インキのバインダーとしては、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、またはポリアミド樹脂等の単独、または混合したものがポリオレフィン樹脂層に対する接着性の良好なものとして挙げられる。
バインダーおよび着色剤は必要に応じて、他の添加剤と共に混練してインキまたは塗料組成物として使用する。
【0034】
なお、模様層7をインキで形成する場合には、インキに含まれる顔料や染料等の着色剤は、接着性についてはマイナスに働く傾向があるので、模様層7の表面に、模様層7を形成するのに用いるインキのバインダーと同じバインダーを含み、着色剤を含まない無色のレジューサー(エキステンダー、メジュウム等とも呼ばれる。)を塗布して、透明樹脂層を形成しておくと、模様層7上の接着性が改善され、好ましい。
【0035】
透明樹脂シート4と着色シート4とは、熱融着で貼って化粧シートとすることもできるが、接着剤を使用したラミネーションによる方が、化粧シートを得るには、接着が確実である。
着色シート7(あるいはその上のプライマー層6)と、透明樹脂シート4と積層した模様層5(あるいは、模様層5上に形成した透明樹脂層)との間、または、着色シート4上に形成した模様層5(あるいは、模様層7上に形成した透明樹脂層)と透明樹脂シート4(あるいはその下のプライマー層)との下面との間を接着剤を使用してラミネートする。
【0036】
上記のラミネートのための接着剤としては、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物からなるポリウレタン樹脂系接着剤が適しており、接着する2つの面の片方、または両方に塗布し、通常、一旦乾燥した後に、両者を重ね合わせ、加熱および加圧して接着する。
好ましいラミネーションは、着色シート7上に、透明樹脂シート4を溶融押し出ししつつ接着剤層(着色シート4上に適用しておく。)を介してラミネートする方法であり、熱効率がよく、また生産速度が早いため、経済的でもある。
【0037】
本発明の化粧金属板において化粧シート1と金属板3とを接着するための接着剤層2を構成する変性ポリオレフィン系樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはエチレン/プロピレン共重合体、もしくはこれらと他のα−オレフィンや酢酸ビニル等との共重合体である広義のポリオレフィン類に、マレイン酸、(メタ)アクリル酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸等の不飽和カルボン酸、あるいはその誘導体で変性したもので、これらのうちでも酸変性したものが好ましく、特にマレイン酸を10-4〜10重量%、好ましくは10-3〜5重量%の範囲で、グラフト共重合させてなる樹脂である。具体的には、三井化学(株)から発売されている変性ポリオレフィン系樹脂(登録商標「ユニストール」)を使用することができる。
【0038】
変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤層2は、着色シート7を溶融押出し法により製造する際に、同時に1つのTダイから押し出す、共押し出し法によるか、いずれか一方の樹脂層を成膜した後に、他方の樹脂層をエクストルージョンコーティングにより積層する等、被塗布対象にエクストルージョンコーティングする方法によるとよい。
【0039】
金属板3の素材として適しているのは、アルミニウム又はアルミニウム合金(ジュラルミン等)、鉄、ステンレス、その他の鋼板、チタン、銅、または真鍮等の金属単独または合金の板である。建材としての一般性からすると、金属板3としては、アルミニウム、アルミニウムとマグネシウム等のアルミニウム合金、または鋼板が好ましい。
【0040】
金属板3の表面の接着性の改善と腐食防止とを目的として、酸化処理を施したり、クロム酸塩処理、リン酸塩処理等を行ない、亜鉛、錫、またはクロム等のめっき等を施し、さらに、有機チタネート化合物、例えばテトライソプロピルチタネート等の溶液を塗布し、加熱乾燥させておいて使用することが好ましい。
【0041】
金属板3の厚みは、0.1mm〜5mm程度、一例として0.5mm程度である。金属板3の大きさは、910mm×910mm、1000mm×1000mm、910mm×1820mm、あるいは1000mm×2000mm等が一般的であるが、このほか、任意に決めてよい。
【0042】
本発明の化粧金属板は、最表層をポリオレフィン系樹脂からなる透明樹脂シート4そのままにしておくと、表面の物理的、化学的性状が不足することがある。
このため、さらに透明保護層を透明樹脂シート上に積層するとよい。
透明保護層は、アクリルウレタン樹脂系のものや紫外線又は電子線の照射により硬化する電離放射線硬化性の樹脂組成物を用いて塗布形成し、それぞれに応じた硬化の手段を施して硬化させる。
【0043】
透明保護層には、表面の耐擦傷性を向上させる意味での耐摩耗剤、表面の艶を調整する意味での艶消し剤等を含ませてもよい。前者の例としては、アルミナ、シリカ、または炭酸カルシウム等を、後者の例としては、シリカ、または炭酸カルシウム、シラスバルーン、樹脂ビーズ等がある。
【0044】
本発明においては化粧シート1がポリオレフィン系樹脂シートを基材とするので、化粧材を実際に使用する際に、太陽光等の紫外線の悪影響がある。この悪影響は、積層してある各層間の接着性の低下や甚だしい場合には剥離をも伴なうため、このための対策を講じておくのがよい。
このため、本発明の化粧板においては、化粧シートの各層1のうち、剥離の起きやすい部分の上層に、好ましくは、紫外線吸収剤と光安定剤とからなる添加剤を含ませておく。
【0045】
紫外線吸収剤としては、次の(1)〜(5)のようなものが使用できる。
(1)ベンゾフェノン系;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン−5−スルホン酸。
【0046】
(2)ベンゾトリアゾール系;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]。
【0047】
(3)アクリレート系;エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート。
【0048】
(4)サリシレート系;フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート。
【0049】
(5)オキザニリド系;2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシドビスアニリド、2−エトキシン−5−t−ブチル−2’−エチルオキザリックアシドビスアニリド。
【0050】
これらの紫外線吸収剤を添加する割合は、添加する対象の層の樹脂分に対し、好ましくは、0.1〜2重量%の範囲である。0.1重量%未満では添加効果が乏しく、2重量%を超えても、効果の向上が見られない。
【0051】
光安定材としては、ヒンダードアミン系の光安定材(Hindered Amine Light Stabilizerの英語名の頭文字を取って、HALSと通称される、次のような化合物が使用できる。
ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル、2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、[コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン]縮合物、ポリ{[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノール]}。
これらの光安定剤を添加する割合は、添加する対象の層の樹脂分に対し、好ましくは、0.1〜2重量%の範囲である。0.1重量%未満では添加効果が乏しく、2重量%を超えても、効果の向上が見られない。
【0052】
なお、紫外線吸収剤と光安定剤は、それぞれを単独で使用した場合でも効果はあるが、併用した方が、理由は定かではないが、相乗的に効果が向上するため、併用する事が望ましい。
【0053】
本発明の化粧金属板を製造するには、図2に示すように、化粧シート1の裏面(下面)に接着剤層2を積層したものと、通常行なわれる処理を施した金属板3とを準備し、金属板3上に、化粧シート1の接着剤層2を積層した側が向くようにして重ね、加熱ロールもしくは加熱プレスにより熱圧着する。
【0054】
あるいは、図3に示すように、通常行なわれる処理を施した金属板3上に接着剤層2を積層したものと、化粧シート1とを準備し、金属板3上の接着剤層2上に、化粧シート1の着色シート7側が向くようにして重ね、加熱ロールもしくは加熱プレスにより熱圧着する。
なお、いずれの方式によるときも、化粧シートもしくは接着剤層を熱溶融押出しにより作製し、未だ冷えないうちに、その熱を利用するか又はさらに加熱して貼るとよい。
【0055】
いずれのケースにおいても、加熱は、化粧シートの温度、より詳しくは、接着剤層の表面温度が80℃〜120℃の範囲になるよう制御することが好ましい。
80℃未満では接着強度が不十分であり、120℃を超えると、得られる化粧金属板において、化粧シートの結晶化が進むため、化粧金属板を曲げ加工すると白化が起きる。また、120℃を超える温度で積層すると、化粧シートの表面に既に施してあった凹凸が戻って凹凸感が低下もしくは消失するか、艶を調整するために形成されている表面の微細な凹凸が戻って消える結果、予め調整されていた艶が上がる欠点が生じるからである。
【0056】
上記の80℃〜120℃での熱圧着の後、過度な加熱が結晶化の原因となることを防止する目的で、化粧金属板を急冷することが好ましい。
急冷は、水を噴霧するか、もしくは表面をスポンジで被覆したロールのスポンジに水を含ませて接触させる水冷方法が好ましい。このほか、水等の冷却液を循環させた冷却ロールに、貼られた直後の化粧金属板を接触させる、もしくは水等の冷却液中に浸漬する等の水冷方法によっても急冷することができる。なお、強風を吹き付けることにより急冷することもできる。
同様な観点で、接着面の加熱も短時間に急に加熱することが好ましく、加熱用のオイルを循環させた熱ロールや火炎を用いてもよい。
【0057】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ポリオレフィン系樹脂を基材とする化粧シートと金属板とが変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤によりラミネートされた化粧金属板を、過剰な熱を化粧シートに与えずにラミネートできるので、折り曲げ加工の際に白化したり、微細なひび割れが生じることの少ない化粧金属板を製造することが出来る。請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、化粧シートの下層をなすシートとの共押出し、もしくは化粧シート裏面へのエクストルージョンコーティングにより化粧シートの裏面に容易に接着剤層を積層できるので、製造が容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧金属板の断面図である。
【図2】化粧シートに接着剤層を積層したラミネート直前の状態を示す断面図である。
【図3】金属板に接着剤層を積層したラミネート直前の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート
2 接着剤層
3 金属板
4 透明樹脂シート
5 模様層
6 プイライマー層
7 着色シート
8 凹凸
Claims (5)
- ポリオレフィン系樹脂シートを基材とする表面に凹凸を有する化粧シート上に、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤層を介して金属板上に積層する際に、接着界面温度が80℃から120℃であり、貼り合わせ後に、急冷することを特徴とするポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法。
- ポリオレフィン系樹脂シートを基材とする表面に凹凸を有する化粧シート上に、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤層を介して金属板上に積層する際に、化粧シート温度が80℃から120℃であり、貼り合わせ後に、急冷することを特徴とするポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法。
- 前記化粧シートの裏面に前記接着剤層が予め積層されたものを使用して、前記接着剤層側を金属板上に当てて貼り合わせることを特徴とする請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法。
- 前記ポリオレフィン系樹脂シートが、熱可塑性エラストマーである請求項1〜請求項3のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法。
- 折り曲げ加工用のポリオレフィン系樹脂化粧金属板である請求項1〜請求項4のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000031280A JP4620204B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | ポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000031280A JP4620204B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | ポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001219501A JP2001219501A (ja) | 2001-08-14 |
JP4620204B2 true JP4620204B2 (ja) | 2011-01-26 |
Family
ID=18556054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000031280A Expired - Fee Related JP4620204B2 (ja) | 2000-02-09 | 2000-02-09 | ポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4620204B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006289673A (ja) * | 2005-04-07 | 2006-10-26 | Toppan Printing Co Ltd | 鋼鈑化粧板の製造方法 |
JP5722597B2 (ja) * | 2010-11-15 | 2015-05-20 | Jfe鋼板株式会社 | ポリ塩化ビニル樹脂被覆鋼板の製造方法 |
JP5870800B2 (ja) * | 2012-03-23 | 2016-03-01 | 大日本印刷株式会社 | 化粧板 |
JP6930569B2 (ja) * | 2018-12-17 | 2021-09-01 | 大日本印刷株式会社 | エクステリア用化粧部材 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5894422A (ja) * | 1981-12-01 | 1983-06-04 | Toyo Kohan Co Ltd | 樹脂フイルム被覆金属板の製造法 |
JPS61291130A (ja) * | 1985-06-19 | 1986-12-20 | 川鉄鋼板株式会社 | 金属とポリオレフインの積層体の製造方法 |
JPH0286433A (ja) * | 1988-09-22 | 1990-03-27 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 耐エナメルフェザリング性及び耐食性に優れた缶用アルミニウム材の製造方法 |
JPH04334443A (ja) * | 1991-05-10 | 1992-11-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 防食被覆鋼材およびその製造方法 |
JPH068368A (ja) * | 1992-01-17 | 1994-01-18 | Nippon Steel Corp | ポリプロピレンラミネート鋼板及びその製造方法 |
JPH11157001A (ja) * | 1997-11-28 | 1999-06-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧金属板およびその製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63165134A (ja) * | 1986-12-26 | 1988-07-08 | 川鉄鋼板株式会社 | ポリオレフイン積層体 |
JP2001030417A (ja) * | 1999-07-23 | 2001-02-06 | Nkk Corp | オレフィン樹脂ラミネート鋼板 |
-
2000
- 2000-02-09 JP JP2000031280A patent/JP4620204B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5894422A (ja) * | 1981-12-01 | 1983-06-04 | Toyo Kohan Co Ltd | 樹脂フイルム被覆金属板の製造法 |
JPS61291130A (ja) * | 1985-06-19 | 1986-12-20 | 川鉄鋼板株式会社 | 金属とポリオレフインの積層体の製造方法 |
JPH0286433A (ja) * | 1988-09-22 | 1990-03-27 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 耐エナメルフェザリング性及び耐食性に優れた缶用アルミニウム材の製造方法 |
JPH04334443A (ja) * | 1991-05-10 | 1992-11-20 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 防食被覆鋼材およびその製造方法 |
JPH068368A (ja) * | 1992-01-17 | 1994-01-18 | Nippon Steel Corp | ポリプロピレンラミネート鋼板及びその製造方法 |
JPH11157001A (ja) * | 1997-11-28 | 1999-06-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 化粧金属板およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001219501A (ja) | 2001-08-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6487127B1 (ja) | 化粧板、その使用方法及びその製造方法、並びに、それを含む積層体、床仕上げ材 | |
JP2000094602A (ja) | 多層の熱成形可能な家具用プラスチック複合シ―ト、該家具用プラスチック複合シ―トを用いて製造した家具部材並びに家具用プラスチック複合シ―トの製造法 | |
WO2000032378A1 (fr) | Film de resine destine a produire un stratifie decoratif, et stratifie decoratif comportant ledit film de resine | |
JP4620204B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂化粧金属板の製造方法 | |
JP2006088349A (ja) | 化粧シート | |
JP4270676B2 (ja) | 化粧材 | |
JP2000326443A (ja) | ポリオレフィン樹脂化粧金属板 | |
JP2000043196A (ja) | 木質系化粧板及びその製造方法 | |
JP3802265B2 (ja) | 化粧材 | |
JP2000355048A (ja) | ポリオレフィン化粧材の製造方法 | |
JP4428191B2 (ja) | 化粧シートの製造方法 | |
JP3849411B2 (ja) | 化粧シート | |
JPH11147292A (ja) | 積層シート及びそれを用いた化粧シート | |
JP2006123235A (ja) | 非ハロゲン系化粧シート及び非ハロゲン系化粧材 | |
JP3052138B1 (ja) | 化粧材 | |
JPH11240116A (ja) | 化粧シート | |
JP4710385B2 (ja) | 金属化粧板用化粧シート | |
JP2001030455A (ja) | 化粧シート及び化粧材 | |
JP4028287B2 (ja) | 化粧用不燃性粘着シート | |
JP2001179921A (ja) | 保護層を有する化粧シートおよび化粧材 | |
JP4830906B2 (ja) | 化粧シート | |
JP2000202964A (ja) | 化粧材 | |
JP2000129206A (ja) | 上塗り層用組成物及び化粧シート | |
JP3400759B2 (ja) | 床タイル | |
JP4556513B2 (ja) | 鋼板化粧材の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090414 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090422 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090619 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091006 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091202 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100413 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100601 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101026 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101028 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |