JPH10138390A - 樹脂被覆金属板 - Google Patents

樹脂被覆金属板

Info

Publication number
JPH10138390A
JPH10138390A JP30272696A JP30272696A JPH10138390A JP H10138390 A JPH10138390 A JP H10138390A JP 30272696 A JP30272696 A JP 30272696A JP 30272696 A JP30272696 A JP 30272696A JP H10138390 A JPH10138390 A JP H10138390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin film
layer
resin
film layer
oriented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30272696A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Murata
明博 村田
Koichi Nishizawa
晃一 西沢
Akihiro Miyasaka
明博 宮坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP30272696A priority Critical patent/JPH10138390A/ja
Publication of JPH10138390A publication Critical patent/JPH10138390A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、加工密着性等に優れた樹脂被覆金
属板を提供する。 【解決手段】 上層二軸配向樹脂フィルム層、中間層配
向樹脂フィルム層、下層無配向樹脂フィルム層からなる
樹脂フィルムを金属板表面に積層せしめた樹脂被覆金属
板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂被覆金属板に
関するものである。特に加工密着性に優れた缶用素材と
して好適な樹脂被覆金属板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂フィルム積層表面処理鋼板として積
層した樹脂の上層を結晶性飽和樹脂とし、下層を無定形
樹脂の二層構造とすることによって、上層は耐食性に優
れ、下層は鋼板への密着性に優れた特性を有する積層樹
脂とすることが、特公昭60−47103号公報に開示
されている。即ち、耐食性等に優れた樹脂を鋼板表面へ
積層するに際し、鋼板及び樹脂を加熱して樹脂を圧着し
て、下層を溶融状態(無定形)とし鋼板に密着させ、上
層への溶融化進行を防止するため積層(圧着)後、直ち
に冷却することによって、上層は、結晶性を維持して耐
食性に優れた樹脂を積層することが知られている。ま
た、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを接着剤を用い
て金属板に被覆することが特公昭63−13829号公
報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとき、特公昭
60−47103号公報に開示されている二層構造から
なる樹脂においては、鋼板への樹脂の密着性が劣り、缶
胴等の成形時に樹脂が剥離することがある。また、通板
速度200mpm以上の比較的高速で樹脂を圧着積層す
ると、樹脂の密着性が劣化が顕著になる。また、特公昭
63−13829号公報に開示されれている二軸延伸ポ
リエステル樹脂を接着剤により、金属板に被覆したもの
は接着力(密着力)に優れた接着剤が介在しているた
め、二軸延伸ポリエステル樹脂は、強固に接着してい
る。しかし、二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムはタイ
トな配向結晶を有し、分子の自由運動が配向結晶領域に
より束縛されているため、厳しい加工が要求される深絞
り加工を施した場合、二軸延伸ポリエステル樹脂フィル
ムにクラックが入り易くなり加工性に限界が生ずる等の
課題がある。本発明は、このような課題を有利に解決す
るためなされたものであり、鋼板への積層樹脂の密着性
を向上し、品質の優れた樹脂フィルム積層表面処理鋼板
を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明樹脂被覆金属板の
特徴とするところは、上層二軸配向樹脂フィルム層、中
間層配向樹脂フィルム層、下層無配向樹脂フィルム層か
らなる樹脂フィルムを金属板表面に積層せしめたことを
特徴とする樹脂被覆金属板である。
【0005】上記のごとき本発明の樹脂被覆金属板は、
図1に示すように上層二軸配向樹脂フィルム層1、中間
層配向樹脂フィルム層2(二軸配向樹脂フィルム層と無
配向樹脂フィルム層の混合層)、下層無配向樹脂フィル
ム層3からなる樹脂フィルム層4を被覆した金属板5で
あって、無配向樹脂フィルム層3の複屈折が0.010
以下である無配向樹脂フィルム層3厚比を40%以上に
構成することが好ましく、特に50%以上90%以下と
なることが好ましい。即ち、無配向樹脂フィルム層3の
複屈折が0.010以下である無配向樹脂フィルム層2
厚比を40%以上とすることで、無配向樹脂フィルム層
3の金属板5に対する投錨効果が発現し、良好な加工密
着性が得られる。また、無配向樹脂フィルム層3と金属
板5の接触面積が増加するため、極性等による密着力も
向上する。更に、無配向樹脂フィルム層3の厚比を40
〜90%に構成することにより、被覆樹脂フィルム4内
部の収縮応力が低減されて、被覆樹脂フィルム4が金属
板5から剥離しようとする応力が小さくなる。無配向樹
脂フィルム層3の複屈折が0.010以下で、しかも厚
比が40%未満になると、無配向樹脂フィルム層3の金
属板5に対する投錨効果が十分に発現せず、無配向樹脂
フィルム層3と金属板5の接触面の極性等による密着力
に限られ、また被覆樹脂フィルム4の二軸配向樹脂フィ
ルム層1と中間層配向樹脂フィルム2内部の収縮応力が
高いため、被覆樹脂フィルム4が金属板5から剥離しよ
うとする応力が大きく、良好な加工密着性等が得られな
い。また、90%超になると上層二軸配向樹脂フィルム
層1が少なくなり、耐食性等が劣化することがあり好ま
しくない。また、一般に缶外面側にはbに示すごとく着
色フィルム11、内面に本発明による被覆樹脂フィルム
4、更にcに示すごとく金属板4の片面に本発明による
被覆樹脂フィルム4を被覆することができる。片面当り
の上層樹脂フィルム1と中間層樹脂フィルム2と下層樹
脂フィルム3のフィルム層厚比は合計100%である。
【0006】次に、上層の二軸配向樹脂フィルム層1の
複屈折は、0.025〜0.150であることが好まし
く、特に0.040〜0.090に構成することが好ま
しい。その理由は、複屈折が0.025未満であると、
耐衝撃、耐食性等が低下することがあり、0.150を
越えると成形加工性が低下する傾向になり好ましくな
い。二軸配向樹脂フィルム層1の厚比は60〜10%で
耐衝撃性、耐食性等を確実に確保することができる。
【0007】上記のごとき下層の無配向樹脂フィルム層
3は、収縮応力はほとんど無いが、上層の二軸配向樹脂
フィルム層1は、収縮する傾向にあり、成形加工時や熱
処理時に上層の二軸配向樹脂フィルム層1のみが収縮す
るため、上層の二軸配向樹脂フィルム層1と下層の無配
向樹脂フィルム層3の境界に応力が集中し、樹脂フィル
ム4が損傷することがある。しかし中間層として二軸配
向樹脂と無配向樹脂の混合層からなる配向樹脂フィルム
層が存在することによって、収縮応力の差による応力集
中が緩和され、樹脂フィルムの損傷を確実に防止するこ
とができる。
【0008】このような中間層配向樹脂フィルム層2の
複屈折は0.010超〜0.150未満で、厚比として
は50%以下(0は含まず)生成していれば、上記のご
とき作用効果を確実に発揮することができる。このよう
な被覆樹脂フィルム4の断面方向の複屈折は、図2、図
3及び図4に示すごとく複屈折0.025〜0.150
の表層から樹脂フィルム4厚み60%未満まで、複屈折
の±約30%以内を維持した後、複屈折0.010以下
の無配向樹脂フィルム層まで複屈折が低下するものがあ
る。また、二軸配向樹脂フィルム生成後の冷却過程で再
結晶化したために生じる図3のように複屈折0.025
〜0.150の表層から中間領域に移る直前に複屈折が
上昇するような配向樹脂フィルム層の生成もよい。更
に、図4のように複屈折0.025〜0.150の表層
から複屈折0.010以下の無配向樹脂フィルム層に近
づくにつれて、複屈折が順次低下するような中間層配向
樹脂フィルム層の生成においても有効である。このよう
に複屈折が順次低下するとき複屈折は、必ずしも連続的
に低下していなくともよい。
【0009】このような二軸配向樹脂フィルム層と配向
樹脂フィルム層及び無配向樹脂フィルム層の複屈折は以
下のように定義する。偏光顕微鏡を用いて、樹脂被覆金
属板の金属板5を除去した後の被覆樹脂フィルム4の断
面方向のレターデーションを測定し、樹脂フィルムの断
面方向の複屈折を求める。被覆樹脂フィルム層4に入射
した直線偏光波は、二つの主屈折率方向の直線偏光波に
分解して進行する。この時、高屈折率方向での光の振動
が低屈折率方向よりも遅くなり、それぞれが被覆樹脂フ
ィルム層4を抜け出た時点で位相差を生じる。この位相
差をレターデーションRと呼び、複屈折Δnとの関係は
次式(1)で定義される。dは試料の厚みである。
【数1】Δn=R/d … (1) レターデーションRの測定は、単色光が偏光板を通過し
て直線偏光波になった光を被覆樹脂フィルム層4に入射
させ、レターデーションRを生じさせる。この時、直線
偏光波は楕円偏光波となるが、セナルモン型コンペンセ
ーターを通過させることにより、最初の直線偏光波の振
動方向に対してθの角度を持った直線偏光波となる。こ
のθを偏光板を回転させて測定する。レターデーション
Rとθの関係は次式(2)で定義される。λは単色光の
波長を示す。
【数2】R=λ・θ/180 … (2) 複屈折Δnは式(1)、(2)から導き出される次式
(3)で定義される。
【数3】Δn=(θ・λ/180)/d … (3)
【0010】次に、上記のごとき本発明樹脂被覆金属板
を絞り加工や、しごき加工、あるいは更にストレッチ加
工により、2ピース缶を製造する缶用素材とする二軸配
向樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポ
リエステル、ポリスチレンおよびこれらの変性体やポリ
マーブレンド、ポリマーアロイなどが挙げられる。ま
た、これらの2種類以上の組み合わせにて用いてもよ
い。更に目的に応じて滑剤、安定剤、酸化防止剤等のよ
うな添加剤を配合することができる。また、金属板との
密着性を上げる目的で、その接触面に予め接着剤をプラ
イマーコートすることもできる。被覆された二軸配向樹
脂フィルムは、単層、複数層の何れでも良い。複数層の
樹脂としては、耐食性、フレーバー性(缶内容物の味、
香り)、金属板との密着性等を同時に満足させるため、
例えば、金属板と密着する層は密着性、耐食性を向上す
る機能を有する樹脂層、その上層は耐食性、フレーバー
性を改善する機能を有する樹脂層となるような機能の異
なる複数層の樹脂で構成することが好ましい。例えば、
ポリエチレンテレフタレート系樹脂にポリブチレンテレ
フタレート系樹脂をブレンドして金属板との密着性を向
上させた樹脂層を金属板と密着する層とし、その上層は
フレーバー性の良いポリエチレンテレフタレート系樹脂
単独の層である複数層の樹脂やポリエチレンテレフタレ
ート系樹脂にポリオレフィン系樹脂をブレンドして金属
板との密着性、耐食性を向上させた樹脂層を金属板と密
着する層とし、その上層はフレーバー性の良いポリエチ
レンテレフタレート系樹脂単独の層である複数層の樹脂
等が挙げられる。更に、金属板と密着する層の融点をそ
の上層より低い温度として密着性を向上させた複数層の
樹脂、金属板と密着する層のガラス転移温度をその上層
より低い温度として密着性を向上させた複数層の樹脂等
がある。これらの二軸配向樹脂フィルムは、公知の押出
機によりフィルム成形後、縦横二軸方向に延伸し、熱固
定により製造することができる。本発明に用いられる二
軸配向樹脂フィルムの厚みは特に限定するものではない
が、例えば絞り加工や、しごき加工、あるいは更にスト
レッチ加工による2ピース缶製造用の缶用素材において
は、5〜50μmの範囲にあることが望ましい。厚みが
5μm未満の場合、ピンホールが発生しやすく、十分な
加工耐食性が得られない。一方、50μmを超えると、
製缶分野で広く用いられている塗料と比較して経済的で
ない。図1(b)に示すように、缶外面側のフィルム1
1には、金属板を隠蔽する目的等で、顔料を含有させる
ことができる。
【0011】このような樹脂フィルムを被覆する金属板
として、絞り加工や、しごき加工、あるいは更にストレ
ッチ加工による2ピース缶製造用の缶用素材において
は、各種表面処理鋼板、アルミニウムや銅及びそれら合
金等の軽金属板が用いることができ、表面処理鋼板とし
ては、冷圧延鋼板を焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛系めっ
き、錫めっき、ニッケルめっき、クロムめっき、錫/ク
ロムの二層めっき、電解クロム酸処理、クロム酸処理、
リン酸処理等の表面処理の一種または二種以上行ったも
のを用いることができる。また、アルミニウムめっき、
アルミニウム圧接等を施したアルミニウム被覆鋼板が用
いられる。軽金属板としては、純アルミニウム板、アル
ミニウム合金板、銅合金板が用いることができる。
【0012】このような金属板(帯)表面に、次記のご
とく樹脂フィルムを熱圧着被覆することにより、上層二
軸配向樹脂フィルム層、中間層配向樹脂フィルム層、下
層無配向樹脂フィルム層からなる樹脂被覆金属板を工業
的に安定して製造することができる。図5において、金
属帯5を260〜300℃に予熱し、冷却水6中に下部
を浸漬したラミネートロール7、7a(圧着ロール)間
へ導入すると同時に、100〜200℃に予熱した樹脂
フィルム4、4a(二軸配向樹脂フィルム)をラミネー
トロール7、7a間の金属帯5表裏面(両面)へ供給し
て、ラミネートロール7、7aで樹脂フィルム4、4a
を金属帯5に圧着して積層し、樹脂フィルム積層金属帯
5aとした後、ラミネートロール7、7a出側直後に冷
却水6中へ浸漬して急冷するとともに、ラミネートロー
ル7、7a出側冷却水6中で、ノズル8、8aから樹脂
フィルム積層金属帯5aの表裏面へ冷却水6aを噴射し
て冷却を促進する。また、冷却水6上のラミネートロー
ル7、7aに水切りロール9、9aを配置して、付着し
た冷却水6の水切りを施し、ラミネートロール7、7a
熱によって残留水が蒸気化して乾燥するとき、蒸気を吸
引フード10、10aで吸引排出する。
【0013】上記のごとく、ラミネートロール7、7a
で樹脂フィルム4、4aを金属帯5に圧着積層し、冷却
水6中へ浸漬するものであるが、圧着後0.5秒以内に
常温〜80℃の冷却水6中へ浸漬することにより、冷却
により確実に樹脂フィルム4、4a(二軸配向樹脂フィ
ルム)の上層を二軸配向樹脂フィルム層にするととも
に、下層をラミネートロール7、7a、金属帯5の熱及
び樹脂フィルム4、4aの予熱により、金属帯5への熱
圧着時の加熱によって無配向樹脂フィルム層とする。同
時に中間層として二軸配向樹脂フィルムと無配向樹脂フ
ィルムの混合層を生成する。しかしてラミネートロール
7、7a、金属帯5の加熱温度及び樹脂フィルム4、4
aの予熱温度調整により、下層無配向樹脂フィルム層厚
の比率及び上層二軸配向樹脂フィルム層と中間層配向樹
脂フィルム層及び下層無配向樹脂フィルム層の複屈折を
制御するものである。また、樹脂フィルム4、4a圧着
後の高温樹脂フィルム積層金属帯5aが冷却水6中で表
面部に冷却水6の気化膜(蒸気膜)が生成して、冷却水
6との接触が妨げられ冷却初期の段階で均一急冷ができ
ず、冷却ムラが発生し、上層の二軸配向樹脂フィルム層
を部分的に無配向樹脂フィルム層に変質して耐食性を劣
化させることがあるので、冷却水6浸漬直後の樹脂フィ
ルム積層金属帯4a表面へノズル8、8aから2〜3K
g/cm2 の冷却水6aを噴射して気化膜を破壊し、冷
却水6との接触を確実にすることによって、正確に樹脂
フィルム3、3aの上層を二軸配向樹脂フィルム層に構
成することができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例とともに挙げ
る。
【表1】〔実施例〕
【0015】
【表2】〔比較例〕
【0016】注1:上表のごとく、二軸配向樹脂フィル
ムを図5に示すように金属帯表面に積層し、金属帯表面
(または加熱)温度、ラミネートロール表面温度、樹脂
フィルム予熱温度、樹脂フィルム熱圧着後の冷却水中へ
の導入時間、冷却水温度等を調整し、樹脂フィルムの上
下層配向厚比、複屈折を制御して、樹脂被覆金属板を製
造した後、加工して諸性能を評価した。 注2:金属板種類Aは、ティンフリー鋼板。Bは、錫/
クロムめっき鋼板。Cは、錫めっき鋼板。Dは、アルミ
ニウム−マンガン系アルミニウム合金板。 注3:樹脂フィルムAは、二軸配向ポリエチレンテレフ
タレート/イソフタレート共重合フィルム。Bは、二軸
配向ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重
合とポリオレフィン系樹脂のブレンド樹脂の2層二軸配
向フィルム。Cは、ポリエチレンテレフタレート/イソ
フタレー共重合とポリエチレンテレフタレート系樹脂の
ブレンド樹脂の2層二軸配向フィルム。Dは、二軸配向
ポリエチレンテレフタレート/イソフタレー共重合フィ
ルムに接着剤層をプライマーコートしたフィルム。 注4:複屈折は、前記の(3)式で求めた。中間層複屈
折は、0.010超〜0.150未満を○、0.010
以下または0.150超を×とした。上層複屈折と、下
層複屈折は、それぞれ上層、下層の複屈折の平均値を示
す。 注5:樹脂厚比と複屈折の比較例の数字の下線は、本発
明範囲外を示す。 注6:成形加工性は、樹脂被覆金属板にグラマーワック
スを塗布し、直径179mmの円板を打抜き、80℃に
て常法に従い浅絞りカップを得た。この絞り工程におけ
る絞り比は1.60であった。次いで、この絞りカップ
を80℃に予備加熱して第1次、第2次薄肉化再絞り成
形を行った。第1次、第2次再絞り工程における絞り比
は1.36、1.24であった。このようにして、カッ
プ径66mm、カップ高さ125mm、側壁厚み変化率
−20%(素材厚に対して)の深絞りカップを得た。こ
の深絞りカップを、開口端縁部のトリミング加工後、2
15℃と200℃の熱処理を行い、カップ放冷後にネッ
ク加工を行って350g2ピース缶を作成した。この全
工程終了後、フィルムの損傷を目視評価し、損傷なし
○、損傷有り×(×は以降の評価なし)。 注7:加工密着性は、注6に示した条件で350g2ピ
ース缶を作成した。次いで、缶高さ118mmのネック
部内面の鋼板圧延方向、その直角方向、その45°方
向、その135°方向の位置に缶高さと直角になるよう
に被覆樹脂に10mmのキズを入れた。その後、130
℃、湿潤雰囲気下で30分処理した後の被覆樹脂の剥離
長を測定した。4箇所の剥離長の最大値を求めた。剥離
なしを◎、剥離長で5mm未満を○、5〜10mm未満
を△、10mm以上を×とした。 注8:耐衝撃性は、注6に示した条件で350g2ピー
ス缶を作成した。次いで、缶の側壁部の高さ100mm
の位置を切出して、サンプルとし37℃の水道水中に2
4時間浸漬した後、サンプルの缶外面側に直径16m
m、1Kgの球を高さ40mmの位置から落下させた。
球を落下させた缶外面側の反対(缶内面側)のフィルム
の損傷を走査型電子顕微鏡を用いて評価した。損傷なし
◎、軽微な損傷有り○、金属板に達する損傷有り×とし
た。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、加工密着性、耐衝撃性
及び成形加工性に優れた樹脂被覆金属板が得られ、深絞
り加工して金属缶を成形する製缶加工時の樹脂剥離によ
る缶の品質劣化を防止するとともに、製缶後の内容物を
充填する際の加熱殺菌時の樹脂剥離を防止して耐食性を
向上することができる等の優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明樹脂被覆金属板の断面図である。
【図2】被覆樹脂断面方向と複屈折の関係を示す図表で
ある。
【図3】被覆樹脂断面方向と複屈折の関係を示す図表で
ある。
【図4】被覆樹脂断面方向と複屈折の関係を示す図表で
ある。
【図5】本発明樹脂被覆金属板の製造例を示す側面図で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上層二軸配向樹脂フィルム層、中間層配
    向樹脂フィルム層、下層無配向樹脂フィルム層からなる
    樹脂フィルムを金属板表面に積層せしめたことを特徴と
    する樹脂被覆金属板。
  2. 【請求項2】 上層二軸配向樹脂フィルム層厚比60〜
    10%、中間層配向樹脂フィルム層厚比50%以下、下
    層無配向樹脂フィルム層厚比40〜90%からなること
    を特徴とする請求項1に記載の樹脂被覆金属板。
  3. 【請求項3】二軸配向樹脂フィルム層の複屈折0.02
    5〜0.150、中間層配向樹脂フィルム層の複屈折
    0.010超〜0.150未満、下層無配向樹脂フィル
    ム層の複屈折0.010以下からなることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の樹脂被覆金属板。
JP30272696A 1996-11-14 1996-11-14 樹脂被覆金属板 Withdrawn JPH10138390A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30272696A JPH10138390A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 樹脂被覆金属板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30272696A JPH10138390A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 樹脂被覆金属板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10138390A true JPH10138390A (ja) 1998-05-26

Family

ID=17912429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30272696A Withdrawn JPH10138390A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 樹脂被覆金属板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10138390A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100358324B1 (ko) * 2000-04-08 2002-10-25 주식회사 중원 피이시이트가 이중으로 피복되는 파형강관용 코일, 이를피복하는 장치 및 그 방법
WO2015129747A1 (ja) * 2014-02-27 2015-09-03 住友ベークライト株式会社 金属ラミネート用フィルム、ラミネート金属板および金属容器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100358324B1 (ko) * 2000-04-08 2002-10-25 주식회사 중원 피이시이트가 이중으로 피복되는 파형강관용 코일, 이를피복하는 장치 및 그 방법
WO2015129747A1 (ja) * 2014-02-27 2015-09-03 住友ベークライト株式会社 金属ラミネート用フィルム、ラミネート金属板および金属容器
JP2015160351A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 住友ベークライト株式会社 金属ラミネート用フィルム、ラミネート金属板および金属容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0225784B2 (ja)
JPS5882717A (ja) ポリエステル樹脂フイルム被覆金属板の製造方法
JP4667595B2 (ja) 両面フィルムラミネート缶蓋及びその製造方法
JP5348944B2 (ja) 金属缶用縦一軸延伸ポリエステルフィルム、その製造方法、樹脂ラミネート金属板
JPH0155055B2 (ja)
JPH01249331A (ja) 加工性に優れたポリエステル樹脂被覆金属板の製造方法
JPH10138390A (ja) 樹脂被覆金属板
JPH0333506B2 (ja)
JPH10138389A (ja) 樹脂被覆金属板
JPH10151699A (ja) 樹脂フィルム積層金属板の製造方法
WO2000058087A1 (fr) Tole de metal enduite de resine de polyester, et boite de conserve utilisant cette tole
JP3876459B2 (ja) ポリエステル系フィルム、ラミネート金属板、その製造方法および金属容器
JPH0286433A (ja) 耐エナメルフェザリング性及び耐食性に優れた缶用アルミニウム材の製造方法
JP3826450B2 (ja) 製缶加工用フィルム被覆金属板の製造方法及び印刷缶の製造方法
JP4103974B2 (ja) ポリエステル樹脂被覆アルミニウムシームレス缶およびその製造方法
KR100336004B1 (ko) 이음매없이사출된캔용수지피복알루미늄합금판의제조방법
JP2003277886A (ja) 絞りしごき缶用樹脂被覆鋼板、絞りしごき缶用樹脂被覆鋼板の製造方法およびそれを用いて作製した絞りしごき缶
JP3034811B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル樹脂被覆表面処理鋼板およびその製造方法
WO2024157575A1 (ja) 樹脂被覆金属板、2ピース缶、及び樹脂被覆金属板の製造方法
JP2001162718A (ja) 密着性および加工性に優れた樹脂被覆アルミニウム板の製造方法
JPH04105931A (ja) Eoe用複合鋼板及び製造法
JP4278272B2 (ja) フィルム被覆ツーピース缶
JP2000006979A (ja) ポリエステル樹脂被覆アルミニウムシームレス缶およびその製造方法
WO2024157576A1 (ja) 樹脂被覆金属板、2ピース缶、及び樹脂被覆金属板の製造方法
JP3485003B2 (ja) ラミネート金属板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040203