JPH10151699A - 樹脂フィルム積層金属板の製造方法 - Google Patents

樹脂フィルム積層金属板の製造方法

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JPH10151699A
JPH10151699A JP8312079A JP31207996A JPH10151699A JP H10151699 A JPH10151699 A JP H10151699A JP 8312079 A JP8312079 A JP 8312079A JP 31207996 A JP31207996 A JP 31207996A JP H10151699 A JPH10151699 A JP H10151699A
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resin
resin film
cooling water
layer
laminating rolls
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JP8312079A
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Koichi Nishizawa
晃一 西沢
Hidefumi Kikuchi
英文 菊池
Tsuyoshi Ito
強 伊藤
Mamoru Inoue
衛 井上
Akihiro Murata
明博 村田
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Nippon Steel Corp
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    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B37/00Methods or apparatus for laminating, e.g. by curing or by ultrasonic bonding
    • B32B37/08Methods or apparatus for laminating, e.g. by curing or by ultrasonic bonding characterised by the cooling method

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  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明方法は、密着性に優れた樹脂フィルム
積層金属帯(板)の製造方法を提供する。 【解決手段】 ラミネートロール下部を冷却水中へ浸漬
せしめた一対のラミネートロール間へ金属帯を導入する
とともに、樹脂を金属帯両面へ供給して樹脂を圧着し、
ラミネートロール出側冷却水中で、樹脂圧着後の樹脂フ
ィルム積層金属帯表面に冷却水を噴射しつつ、冷却する
樹脂フィルム積層金属板の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明方法は、樹脂フィルム
積層金属板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】樹脂フィルム積層金属板として積層した
樹脂の上層を結晶性飽和樹脂とし、下層を無定形樹脂の
二層構造とすることによって、上層は耐食性に優れ、下
層は鋼板への密着性に優れた特性を有する積層樹脂とす
ることが、特公昭60−47103号公報に開示されて
いる。即ち、耐食性等に優れた樹脂を鋼板表面へ積層す
るに際し、鋼板及び樹脂を加熱して樹脂を圧着して、下
層を溶融状態(無定形)とし鋼板に密着させ、上層への
溶融化進行を防止するため積層(圧着)後、直ちに冷却
することによって、上層は、結晶性を維持して耐食性に
優れた樹脂を積層することが知られている。また、この
ように鋼板表面へ樹脂積層後、樹脂上層への加熱伝熱に
よる溶融を防止するため、鋼板表面へ樹脂積層(圧着)
後、直ちに冷却媒体を吹付け、次いで冷却水中へ浸漬通
過させることが特開平6−23847号公報に開示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとき、二層構
造からなる樹脂においては、鋼板への樹脂の密着性が劣
り、缶胴等の成形時に樹脂が剥離することがある。ま
た、通板速度150mpm以上の比較的高速で樹脂を圧
着積層すると、樹脂の密着性が劣化が顕著になる等の課
題がある。本発明は、このような課題を有利に解決する
ためなされたものであり、鋼板への積層樹脂の密着性を
向上し、品質の優れた樹脂フィルム積層金属板方法を提
供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、ラミネートロール下部を冷却水中へ浸漬せしめた
一対のラミネートロール間へ金属帯を導入するととも
に、樹脂を金属帯両面へ供給して樹脂を圧着し、ラミネ
ートロール出側冷却水中で、樹脂圧着後の樹脂フィルム
積層金属帯表面に冷却水を噴射しつつ、冷却することを
特徴とする樹脂フィルム積層金属板の製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、上記のごとき樹脂フィルム
積層金属板製造の一例を説明する。図1において、鋼帯
1(鋼板)を260〜300℃に予熱し、冷却水2中に
下部を浸漬したラミネートロール3、3a(圧着ロー
ル)間へ導入すると同時に、100〜200℃に予熱し
た樹脂フィルム4、4aをラミネートロール3、3a間
の鋼帯1表裏面(両面)へ供給して、ラミネートロール
3、3aで樹脂フィルム4、4aを鋼帯1に圧着して積
層し、樹脂フィルム積層表面処理鋼帯1a(鋼板)とし
た後、ラミネートロール3、3a出側直後に冷却水2中
へ浸漬して急冷するとともに、ラミネートロール3、3
a出側冷却水2中で、ノズル5、5aから樹脂フィルム
積層表面処理鋼帯1aの表裏面へ冷却水2aを噴射して
冷却を促進する。また、冷却水2上のラミネートロール
3、3aに水切りロール6、6aを配置して、付着した
冷却水2の水切りを施し、ラミネートロール3、3a表
面温度の低下を防止して、樹脂圧着時の温度低下を防
ぎ、樹脂圧着が確実にできる。またラミネートロール
3、3a熱によって残留水が蒸気化して乾燥するときの
蒸気を吸引フード7、7aで吸引排出して作業環境を向
上することが好ましい。
【0006】上記のごとく、ラミネートロール3、3a
で樹脂フィルム4、4aを金属帯1に圧着積層し、冷却
水2中へ浸漬するものであるが、圧着後0.5秒以内に
常温〜80℃の冷却水2中へ浸漬することにより、確実
に樹脂フィルム4、4a上層(二軸配向樹脂フィルム
層)の複屈折を0.025〜0.150で、かつ層厚比
を60〜10%に維持することができる。また樹脂フィ
ルム4、4a圧着後の高温樹脂フィルム積層金属帯1a
が冷却水2中で表面部に冷却水2の気化膜(蒸気膜)が
生成して、冷却水2との接触が妨げられ冷却初期の段階
で均一急冷ができず、中間層である配向樹脂フィルム層
9の均一形成が困難になり、しかも冷却ムラも発生し、
上層の二軸配向樹脂フィルム層8の耐蝕性を劣化させた
り、加工密着性を低下させることがあるので、冷却水2
浸漬直後の樹脂フィルム積層金属帯1a表面へノズル
5、5aから0.2〜0.3MPaの冷却水2aを噴射
して気化膜を破壊して、冷却水2との接触を確実にする
ことによって急速冷却する。また、このような急速冷却
により、下層無配向樹脂フィルム層の増大を抑え、中間
層である配向樹脂フィルム層を正確に生成するととも
に、下層には密着性に好適な無配向樹脂フィルム層を生
成することができるものである。このようにして製造す
ることにより、金属板1(帯)の表面に上層二軸配向樹
脂フィルム層8、中間層配向樹脂フィルム層9(二軸配
向樹脂と無配向樹脂の混合樹脂フィルム層)、下層無配
向樹脂フィルム層10からなる樹脂フィルム積層金属帯
1aを得ることができる。
【0007】即ち、上記のごとき本発明方法で製造した
樹脂被覆金属板は、図2に示すように上層二軸配向樹脂
フィルム層8、中間層配向樹脂フィルム層9(二軸配向
樹脂と無配向樹脂の混合樹脂フィルム層)、下層無配向
樹脂フィルム層10からなる樹脂フィルム積層金属帯1
aであって、無配向樹脂フィルム層10の複屈折が0.
010以下である無配向樹脂フィルム層10厚比を40
%以上に構成することが好ましく、とくに50%以上9
0%以下が好ましい。つまり、無配向樹脂フィルム層1
0の複屈折が0.010以下である無配向樹脂フィルム
層10厚比を40%以上とすることで、無配向樹脂フィ
ルム層10の金属板1に対する投錨効果が発現し、良好
な加工密着性が得られる。また、無配向樹脂フィルム層
10と金属板1の接触面積が増加するため、極性等によ
る密着力も向上する。更に、無配向樹脂フィルム層10
の厚比を40〜90%に構成することにより、被覆フィ
ルム層11内部の収縮応力が低減されて、被覆フィルム
層11が金属板1から剥離しようとする応力が小さくな
る。無配向樹脂フィルム層10の複屈折が0.010以
下で、しかも厚比が40%未満になると、無配向樹脂フ
ィルム層10の金属板1に対する投錨効果が十分に発現
せず、無配向樹脂フィルム層10と金属板1の接触面の
極性等による密着力に限られ、また被覆フィルム層11
の二軸配向樹脂フィルム層8を中間層配向樹脂フィルム
層9内部の収縮応力が高いため、被覆フィルム層11が
金属板1から剥離しようとする応力が大きく、良好な加
工密着性が得られない。また、90%超になると上層二
軸配向樹脂フィルム層8が少なくなり、耐食性等が劣化
することがあり好ましくない。缶外面には、着色フィル
ム(例えば顔料含有樹脂フィルム)を用いることもあ
り、このような場合には、上記本発明方法により構成す
る被覆フィルム層11を缶内面に積層するものである。
片面当りの上層、中間層、下層のフィルム層厚比の合計
は100%である。
【0008】次に、上層二軸配向樹脂フィルム層8の複
屈折は、0.025〜0.150であることが好まし
く、特に0.04〜0.09に構成することが好まし
い。その理由は、複屈折が0.025未満であると、耐
衝撃性、耐食性等が低下することがあり、0.15を越
えると成形加工性が低下する傾向になり好ましくない。
二軸配向樹脂フィルム層8の厚比は60〜10%で耐衝
撃性、耐食性等を確実に確保することができる。
【0009】上記のごとき下層無配向樹脂フィルム層1
0は、収縮応力はほとんど無いが、上層の二軸配向樹脂
フィルム層8は、収縮する傾向にあり、成形加工時や熱
処理時に上層の二軸配向樹脂フィルム層8のみが収縮す
るため、上層の二軸配向樹脂フィルム層8と下層無配向
樹脂フィルム層10の境界に応力が集中し、被覆フィル
ム層11に損傷を発生することがある。しかし、二軸配
向樹脂と無配向樹脂の混合層からなる配向樹脂フィルム
層9が存在することによって、収縮応力の差による応力
集中が緩和され、被覆フィルム層11の損傷を防ぐこと
ができる。また、中間層配向樹脂フィルム層9の複屈折
は、0.010超〜0.025未満で、厚比としては5
0%以下(0は含まず)生成していれば、上記のごとき
作用効果を確実に発揮することができる。
【0010】このような二軸配向樹脂フィルム層と配向
樹脂フィルム層及び無配向樹脂フィルム層の複屈折は以
下のように定義する。偏光顕微鏡を用いて、樹脂被覆金
属板の金属板1を除去した後の被覆樹脂フィルム11の
断面方向のレターデーションを測定し、樹脂フィルムの
断面方向の複屈折を求める。被覆樹脂フィルム層11に
入射した直線偏光波は、二つの主屈折率方向の直線偏光
波に分解して進行する。この時、高屈折率方向での光の
振動が低屈折率方向よりも遅くなり、それぞれが被覆樹
脂フィルム層11を抜け出た時点で位相差を生じる。こ
の位相差をレターデーションRと呼び、複屈折Δn との
関係は次式(1)で定義される。dは試料の厚みであ
る。
【数1】Δn=R/d … (1) レターデーションRの測定は、単色光が偏光板を通過し
て直線偏光波になった光を被覆樹脂フィルム層11に入
射させ、レターデーションRを生じさせる。この時、直
線偏光波は楕円偏光波となるが、セナルモン型コンペン
セーターを通過させることにより、最初の直線偏光波の
振動方向に対してθの角度を持った直線偏光波となる。
このθを偏光板を回転させて測定する。レターデーショ
ンRとθの関係は次式(2)で定義される。λは単色光
の波長を示す。
【数2】R=λ・θ/180 … (2) 複屈折Δnは式(1)、(2)から導き出される次式
(3)で定義される。
【数3】Δn=(θ・λ/180)/d … (3)
【0011】次に、上記のごとき本発明樹脂被覆金属板
を絞り加工や、しごき加工、あるいは更にストレッチ加
工により、2ピース缶を製造する缶用素材とする二軸配
向樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポ
リエステル、ポリスチレンおよびこれらの変性体やポリ
マーブレンド、ポリマーアロイなどが挙げられる。ま
た、これらの2種類以上の組み合わせにて用いてもよ
い。更に目的に応じて滑剤、安定剤、酸化防止剤等のよ
うな添加剤を配合することができる。また、金属板との
密着性を上げる目的で、その接触面に予め接着剤をプラ
イマーコートすることもできる。被覆された二軸配向樹
脂フィルムは、単層、複数層の何れでも良い。複数層の
樹脂としては、耐食性、フレーバー性(缶内容物の味、
香り)、金属板との密着性等を同時に満足させるため、
例えば、金属板と密着する層は密着性、耐食性を向上す
る機能を有する樹脂層、その上層は耐食性、フレーバー
性を改善する機能を有する樹脂層となるような機能の異
なる複数層の樹脂で構成することが好ましい。例えば、
ポリエチレンテレフタレート系樹脂にポリブチレンテレ
フタレート系樹脂をブレンドして金属板との密着性を向
上させた樹脂層を金属板と密着する層とし、その上層は
フレーバー性の良いポリエチレンテレフタレート系樹脂
単独の層である複数層の樹脂やポリエチレンテレフタレ
ート系樹脂にポリオレフィン系樹脂をブレンドして金属
板との密着性、耐食性を向上させた樹脂層を金属板と密
着する層とし、その上層はフレーバー性の良いポリエチ
レンテレフタレート系樹脂単独の層である複数層の樹脂
等が挙げられる。更に、金属板と密着する層の融点をそ
の上層より低い温度として密着性を向上させた複数層の
樹脂、金属板と密着する層のガラス転移温度をその上層
より低い温度として密着性を向上させた複数層の樹脂等
がある。これらの二軸配向樹脂フィルムは、公知の押出
機によりフィルム成形後、縦横二軸方向に延伸し、熱固
定により製造することができる。本発明に用いられる二
軸配向樹脂フィルムの厚みは特に限定するものではない
が、例えば絞り加工や、しごき加工、あるいは更にスト
レッチ加工による2ピース缶製造用の缶用素材において
は、5〜50μmの範囲にあることが望ましい。厚みが
5μm未満の場合、ピンホールが発生しやすく、十分な
加工耐食性が得られない。一方、50μmを超えると、
製缶分野で広く用いられている塗料と比較して経済的で
ない。缶外面に相当する樹脂フィルムには、金属板を隠
蔽する目的等で顔料を含有させることができる。
【0012】このような樹脂フィルムを被覆する金属板
として、絞り加工や、しごき加工、あるいは更にストレ
ッチ加工による2ピース缶製造用の缶用素材において
は、各種表面処理鋼板、アルミニウムや銅及びそれら合
金等の軽金属板が用いることができ、表面処理鋼板とし
ては、冷圧延鋼板を焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛系めっ
き、錫めっき、ニッケルめっき、クロムめっき、錫/ク
ロムの二層めっき、電解クロム酸処理、クロム酸処理、
リン酸処理等の表面処理の一種または二種以上行ったも
のを用いることができる。また、アルミニウムめっき、
アルミニウム圧接等を施したアルミニウム被覆鋼板が用
いられる。軽金属板としては、純アルミニウム板、アル
ミニウム合金板、銅合金板が用いることができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明方法の実施例を比較例とともに
挙げる。
【表1】
【0014】
【表2】(表1のつづき)
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】(表3のつづき)
【0017】注1:上表のごとく、二軸配向樹脂フィル
ムを図1に示すように金属帯表面に積層し、金属板温度
(予熱温度)温度、ラミネートロール表面温度、樹脂フ
ィルム熱圧着後の冷却水中への導入時間、冷却水温度等
を調整し、樹脂フィルムの上下層配向厚比、複屈折を制
御して、樹脂被覆金属板を製造した後、加工して諸性能
を評価した。 注2:金属板種類Aは、ティンフリー鋼板。Bは、錫/
クロムめっき鋼板。Cは、錫めっき鋼板。Dは、アルミ
ニウム−マンガン系アルミニウム合金板。 注3:樹脂フィルムAは、二軸配向ポリエチレンテレフ
タレート/イソフタレート共重合フィルム。Bは、二軸
配向ポリエチレンテレフタレート/イソフタレー共重合
とポリオレフィン系樹脂のブレンドの2層二軸配向フィ
ルム。Cは、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレ
ー共重合とポリエチレンテレフタレート系樹脂のブレン
ド樹脂の2層二軸配向フィルム。Dは、二軸配向ポリエ
チレンテレフタレート/イソフタレート共重合フィルム
に接着剤層をプライマーコートしたフィルム。但し、実
施例1、2、3、5、6、8では、缶外面側の樹脂フィ
ルムには顔料含有樹脂フィルムを用いた。 注4:比較例1、2、3、5、8は、ラミネートロール
で金属帯に樹脂フィルムを圧着後、樹脂被覆金属帯を2
秒後に冷却水中へ浸漬させた。比較例4は、ラミネート
ロール下部を冷却水中へ浸漬せしめ金属帯に樹脂フィル
ムを圧着後に樹脂被覆金属帯を冷却水中へ浸漬させた
が、冷却水中で樹脂被覆金属帯表面へ冷却水は噴射しな
かった。比較例6、7は、ラミネートロールで金属帯に
樹脂フィルムを圧着直後(0.5秒後)に、30℃の冷
却水を0.2〜0.3MPaで1.2秒間吹付け、2.
0秒後に冷却水中(水温80℃)へ9.0〜10.0秒
間浸漬した。 注5:複屈折は、前記の(3)式で求めた。中間層複屈
折は、0.010超〜0.250未満を○、0.010
以下または0.150超を×とした。上層複屈折と、下
層複屈折は、それぞれ上層、下層の複屈折の平均値を示
す。 注6:成形加工性は、樹脂被覆金属板にグラマーワック
スを塗布し、直径179mmの円板を打抜き、80℃に
て常法に従い浅絞りカップを得た。この絞り工程におけ
る絞り比は1.60であった。次いで、この絞りカップ
を80℃に予備加熱して第1次、第2次薄肉化再絞り成
形を行った。第1次、第2次再絞り工程における絞り比
は1.36、1.24であった。このようにして、カッ
プ径66mm、カップ高さ125mm、側壁厚み変化率
−20%(素材厚に対して)の深絞りカップを得た。こ
の深絞りカップを、開口端縁部のトリミング加工後、2
15℃と200℃の熱処理を行い、カップ放冷後にネッ
ク加工を行って350g2ピース缶を作成した。この全
工程終了後、フィルムの損傷を目視評価し、損傷なし
○、損傷有り×(×は以降の評価なし)。 注7:加工密着性は、注6に示した条件で350g2ピ
ース缶を作成した。次いで、缶高さ118mmのネック
部内面の鋼板圧延方向、その直角方向、その45°方
向、その135°方向の位置に缶高さと直角になるよう
に被覆樹脂に10mmのキズを入れた。その後、130
℃、湿潤雰囲気下で30分処理した後の被覆樹脂の剥離
長を測定した。4箇所の剥離長の最大値を求めた。剥離
なしを◎、剥離長で5mm未満を○、5〜10mm未満
を△、10mm以上を×とした。 注8:耐衝撃性は、注6に示した条件で350g2ピー
ス缶を作成した。次いで、缶の側壁部の高さ100mm
の位置を切出して、サンプルとし37℃の水道水中に2
4時間浸漬した後、サンプルの缶外面側に直径16m
m、1Kgの球を高さ40mmの位置から落下させた。
球を落下させた缶外面側の反対(缶内面側)のフィルム
の損傷を走査型電子顕微鏡を用いて評価した。損傷なし
◎、軽微な損傷有り○、金属板に達する損傷有り×とし
た。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂フィルム積層金属
帯(板)の樹脂密着性を向上し、製品の品質を著しく高
めることができる。また、冷却によって正確に樹脂密着
性を向上することができるので、工業的規模で容易に、
しかも正確に製造することができる。更に、高速通板に
おいても密着性に優れた樹脂フィルム積層金属帯(板)
を確実に製造することができ、生産性を向上し、かつ低
コストで製造することができる等の優れた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による樹脂フィルム積層金属帯(板)の
製造例を示す側面図である。
【図2】本発明方法により製造した樹脂フィルム積層金
属帯(板)を示す側面図である。
【符号の説明】
1 金属帯(帯) 2 冷却水 3 ラミネートロール 3a ラミネートロール 4 樹脂(フィルム) 4a 樹脂(フィルム) 6 水切りロール 6a 水切りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 衛 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 村田 明博 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラミネートロール下部を冷却水中へ浸漬
    せしめた一対のラミネートロール間へ鋼金属帯を導入す
    るとともに、樹脂を金属帯両面へ供給して樹脂を圧着
    し、ラミネートロール出側冷却水中で、樹脂圧着後の樹
    脂フィルム積層金属帯表面に冷却水を噴射しつつ、冷却
    することを特徴とする樹脂フィルム積層金属板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 冷却水上部のラミネートロール表面に付
    着した冷却水を水切りすることを特徴とする請求項1に
    記載の樹脂フィルム積層金属板の製造方法。
JP8312079A 1996-11-22 1996-11-22 樹脂フィルム積層金属板の製造方法 Withdrawn JPH10151699A (ja)

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