JPH028019Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は屋根の軒裏天井面と外壁との見切部
に装着する合成樹脂製軒裏見切縁に関するもので
ある。

この考案の目的とする所は、施工の簡便さと意
匠的に優れた見切縁を構成すると共に、換気性に
優れて腐敗等を極力防止するようにしたものであ
る。

従来この種の軒裏見切縁に於いては、施工が大
変に手間が係ると共に、部品が数種類必要である
欠点と、軒裏傾斜面に適宜対応できる見切縁は見
られず、構造が複雑のわりには仕上がりが大変に
悪い等の欠点がある。

この考案は上述の欠点に鑑みて改良せしめたも
のであつて、その主たる構成とする所は、軒裏見
切縁は長手方向に一側辺と他側辺との二辺より構
される。その一側辺と他側辺との角部接続部に軟
質合成樹脂製よりなる折曲自在な折曲部を長手方
向に一体的に成型する。また、一側辺には、略中
央部分に段部を形成して軒下との間に室間部を形
成すると共に、一方下面にモルタルの仕上突起
を、他方に軒下天井板の端部を挿着する挾持部を
形成する。更に、該一側辺には長手方向の空間部
となる部分に数個の換気孔を穿設せしめたもので
ある。従つて、この考案によれば、軒裏の傾斜角
度の緩急に対しても自由に適応できる効果と、軒
下天井板の端縁が容易に挿着でき、且つ天井軒下
の換気を確実にする等の多大な効果を得るもので
ある。

次にこの考案の実施例を図面について説明する
と、各種の軒下１４とラスボード等の下壁板１６
との接合個所に固定する軒裏見切縁１は、合成樹
脂製より構成され、長手方向の一側辺２と他側辺
３との二辺で断面が略Ｌ型状に成型され、その一
側辺２と、他側辺３との角部接続部分に適宜の巾
を以つて軟質合成樹脂製よりなる折曲自在の折曲
部４を一体成型せしめてある。前記一側辺２に
は、その長手方向の略中央部に下方に向う段部５
を設けて取付時に軒下１４との間に空間部６が構
成されるように形成せしめる。また、該一側辺２
には、一方にモルタル等の境界となる仕上突起７
を突設すると共に、長手方向に数個の換気孔８，
８…列設せしめてある。更に、該一側辺２の他方
には、Ｌ型の折曲片１０を設けて軒下天井板１５
を挿入する挾持部９を形成してある。この折曲片
１０の先端内面に軟質合成樹脂製よりなる弾性圧
密材１１を溶着せしめてある。また、該他側辺３
には、所定位置に釘穴１３，１３を穿設せしめて
ある。符号１７は柱体、１８はモルタル等の仕上
材を示すものである。

この考案は上記の如き構成よりなり、この用法
を説明すると、軒下１４の軒裏に軒下天井板１５
を張着するには、軒裏見切縁１を適宜傾斜した軒
下１４と柱体１７側の例えばラスボード等の下壁
板１６との壁面に対して、一側辺２は軒裏に、他
側辺３は下壁板１６に釘１９，１９等を以つて打
付けせしめる。そして、一側辺２の挾持部９には
軒下天井板１５の先端縁を弾性圧密材１１に耐し
て強固に挿着せしめる。また、他側辺３には、表
面にモルタル等の仕上材１８を仕上突起７を基準
にして垂直平面に塗着して仕上げるものである。

この考案の軒裏見切縁によれば、軒下の必要不
可欠である換気を確実に行い、湿気等による腐敗
を防止する優れた効果と、軒天井裏の勾配に於け
る緩急に自由自在に対応できる有効な効果があ
る。そして、この合成樹脂製よりなる軒裏見切縁
は、着色を自由に選定して成型すれば家屋に対応
した美観を著しく向上せしめると共に、製作が容
易で運搬及び施工が大変に容易となる優れた効果
がある。更に、軒裏見切縁の一側辺に設けた段部
によつて、換気を良好とする大小の空間部を形成
できる効果がある。また、一側辺に設けたモルタ
ル等の仕上突起と、長手方向に複数個設けた換気
孔によつては、モルタル塗り込みの際には、定規
の役目を果し、塗りやすく、大変に仕上がりが美
しい効果と、換気孔によつては、充分に換気装置
の役目を果すと共に、任意の形状に穿孔すれば大
変に体裁も良い効果がある。更に、一側辺の端部
に設けた挾持部によつては、各種の軒下天井板の
端縁を容易に挿入挾着せしめると共に、天井板を
長期間に亘つて美しく保持すると云う優れた効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は考案の使用状態を示す全体構成図、第２図は見
切縁部材の断面図、第３図は同じく斜面図であ
る。符号１は軒裏見切縁、２は一側辺、３は他側
辺、４は折曲部、５は段部、６は空間部、７は仕
上突起、８は換気孔、９は挾持部、１１は弾性圧
密材、５は軒下天井板、１６は下壁板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軒下裏面と外壁との隅部に装着する合成樹脂製
   軒裏見切縁において、該軒裏見切縁は長手方向の
   一側辺と他側辺との二辺より形成され、該一側辺
   と他側辺との角部接続部には軟質合成樹脂製より
   なる屈曲自在の折曲部を長手方向に成型せしめ、
   且つ該一側辺には、略中央部分に段部を形成する
   と共に、一方下面にモルタルの仕上突起を他方に
   軒下天井板の端部が挿着する挾持部を形成せし
   め、更に該一側辺には長手方向に数個の換気孔を
   穿設せしめた事を特徴とする合成樹脂製軒裏見切
   縁。