JPH0629290Y2 - 家屋における外壁断熱材等の支持部材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は各種の住宅に使用する外壁の下端に装着して内
部の断熱板の安定とコンクリートの布基礎との立ち上が
り部分に生ずる通気を防止する事を目的とした家屋にお
ける外壁断熱材等の支持部材に関するものである。

（従来の技術） 一般にこの種の家屋の外壁は、土台に立設した柱及び間
柱の外側に各種の通風を有するか又は通風しない断熱板
等を釘打ち等の手段を以て張着し、この断熱板の表面に
ラスを張り、その上部よりモルタルを塗着して仕上げる
ことが一般に知られている。

（考案が解決しようとする課題） 上記従来の技術で述べたものでは、断熱板が特殊な通気
工法の場合では、屋外からの気密性が非常に重要である
が、断熱板と基礎部分との間に隙間が生じやすく、気密
性が保持されないという問題点を有していた。

本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、外壁
の内部に連接張着する発泡材料等よりなる断熱板の最下
部に支持部材を装着することによって、屋外からの外壁
の下部より浸入する通気を確実に防止すると共に、胴縁
を介して該断熱板の下端を安定的に支持固定に優れた家
屋における外壁断熱材の支持部材を提供しようとするも
のである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本考案における支持部材に
よれば、布基礎(16)の外側に位置する壁内部の断熱板
(8)を支持する支持部材は、硬質合成樹脂によつて長手
方向に成形されると共に、内部を中空部(2)とした断面
を略方形状に形成してある。また支持部材(1)の長手方
向には、垂直突片(3)を形成すると共に、側片(5)の下方
に少なくとも一条以上の軟質合成樹脂よりなる常時圧接
する圧接片(6)を一体的に成形してなるものである。

（作用） この支持部材を家屋の外壁に使用するには、柱及び間柱
に横方向に打ち付けた胴桟(7)の下方に該支持部材(1)の
圧接片(6)が布基礎(16)の外壁に圧接する状態に各支持
部材(1)をジヨイント部材(18)を以て連結して複数個、
固定する。そして、該支持部材(1)と上部の隔断熱板(8)
(8)の表面よりラス(13)を張着し、その表面よりモルタ
ル(14)を底部まで塗着して仕上げるものである。

（実施例） 次に、実施例について図面を参照して説明すると、第１
図は本考案の支持部材(1)を示すものであつて、第２図
に示す様にして用いるものである。その支持部材(1)
は、例えば硬質の塩化ビニールのようなプラスチックを
用いて押し出し成形加工により略方形状に形成されてい
る。そして、その内部には略方形状の中空部(2)を形成
してあつて、一方の側片には上方に向かつた垂直突片
(3)を形成して該支持部材(1)の上面に胴桟(7)等を載置
できる平受片(4)を形成する。また、他方の側片(5)に
は、その下方にわずかの突出部(20)を設けると共に、そ
の突出部(20)の側面下方に下向きの軟質合成樹脂よりな
る圧接片(6)(6)を少なくとも一条以上一体的に成形して
取り付けてある。

次に、第４図に示す断熱板(8)は、その構成材料を発泡
合成樹脂より略方形状にされ、該支持部材(1)に胴桟(7)
等を介して順次連結して張着され、上面と下面とに各々
交互に嵌合する上部切欠(9)と下部切欠(10)を形成して
ある。また、縦方に所定間隔を設けて縦リブ(11)を、そ
の間に通気を調整する通気部(12)を形成してある。符号
(13)は該断熱板(8)と該支持部材(1)との表面に張着した
ラスを示し、(14)は、該ラス(13)の表面に塗着するモル
タルを示したものである。また、布基礎(16)と土台(15)
との間にスペーサ(17)を介在して通気用の隙間を形成し
てある。符号(18)は第３図に示す如く、支持部材(1)の
中空部(2)に一部を挿着して隣接する支持部材(1)を連結
するジヨイント部材を示したものである。

（考案の効果） 本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載
する効果を奏するものである。即ち、家屋における外壁
の仕上げを簡単確実に施工できると共に、屋外からの基
礎部分よりの浸入する風雨を完全に防止する効果と、基
礎の表面の粗面にも充分に対応して圧接すると共に、外
壁の下端の仕上がりが大変に美麗にできる効果がある。
そして、支持部材を硬質合成樹脂として内部に中空部を
形成してあるので、使用に対し内部の中空部にジヨイン
ト部材を挿着することにより長短自由に連結できる効果
がある。また、支持部材の長手方向に設けた垂直突片に
よつては、断熱板に介在する胴桟等の安定を確実にして
断熱板を正確に固定支持できる効果がある。更に、支持
部材の側片下方に少なくとも一条以上の軟質合成樹脂よ
りなる圧接片を一体に形成してあるので、基礎外側面の
粗悪面に対しても弾圧的に適宜密着して対応し、屋外か
らの風雨及び通気を確実に防止する優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の支持部材の斜面図、第２図は同じく外
壁に使用した縦断側面図、第３図は支持部材とジヨイン
ト部材との連結状態の開示した斜面図、第４図は同じく
断熱板の一実施例を示した斜面図である。符号(1)は支
持部材、(2)は中空部、(3)は垂直突片、(5)は側片、(6)
は圧接片、(8)は断熱板、(13)はラス、(14)はモルタ
ル、(17)はスペーサ、(18)はジヨイント部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】布基礎の外側に位置し、壁内部の断熱板を
   支持する支持部材において、前記支持部材は硬質合成樹
   脂を以て長手方向に成型されると共に、内部に中空部を
   設けて断面を略方形状に形成し、該支持部材には、長手
   方向の上方に垂直突片を形成し、且つ該支持部材の側片
   下方に少なくとも一条以上の軟質合成樹脂よりなる圧接
   片を一体的に成形した事を特徴とする家屋における外壁
   断熱材等の支持部材。