JPS6217555Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は屋根の軒裏天井面とボード等の外壁
との接合部に取着し、該接合部の美麗化と施工を
簡便にし、更に、水切り等を確実にする事を目的
とした通気性の良好な合成樹脂製の軒裏見切縁に
関する。

従来この種の軒裏天井面と見切縁との施工は大
変に複雑で手間が係り、且つ部材が数種必要であ
る欠点と、軒裏傾斜面に適宜対応できる見切縁は
なく、構造が複雑のわりには仕上がりが悪いと云
う欠点があつた。

この考案はこれ等の欠点を改善せしめたもので
あつて、その主たる構成とする所は、合成樹脂製
よりなる軒裏見切縁を長手方向の長辺と短辺との
二辺を以つて構成せしめ、その長辺と短辺との角
部接続部分を軟質合成樹脂製よりなる折曲自在の
弾性折曲部を介在して一体成型してある。また、
長辺の一方には、仕上げ用の境界突片と水切片と
を各々突設形成せしめる。更に長辺の端部には化
粧軒天井板を挿着せしめる挿入溝を形成せしめた
ものである。従つて、この考案によれば、軒裏の
見切部分が大変に美麗に仕上がると共に、施工が
著しく容易にできる効果と、屋根勾配の緩急に対
しても折曲部が自在に対応できる効果がある。更
に、化粧軒天井の施工も著しく簡便にでき、通気
性がよい等の効果がある。

次にこの考案の実施例を図面について説明する
と、軒下１２とラスボード１４等の外壁との交差
部に接合固定する軒裏見切縁１は、合成樹脂製よ
りなる取着部となる長辺２と、短辺３との二辺よ
り構成され、その長辺２と短辺３との角部接続部
分に適宜の巾に軟質合成樹脂製よりなる折曲自在
の弾性折曲部４を一体に介在せしめてある。前記
長辺２には、その長手方向に数個の通気孔５，５
……を列設すると共に、その一方にモルタル等の
仕上材１５の定規となる境界突片６を突設せしめ
る。また、下方に向いた水切片７を形成すると共
に、軒裏に張着する化粧軒天井板１３が挿入され
る挿入溝８を屈曲片９によつて形成してある。ま
た、前記短辺３の長手方向にはモルタルの接着を
良好にする孔１０……を列設している。

１１，１１は長辺２及び短辺３の辺端に設けた
釘穴を示す。然して、軒裏の化粧軒天井板１３を
取着するには、軒裏見切縁１を適宜傾斜した軒下
１２と柱体１６側の例えばラスボード１４等との
壁面に対し、長辺２と短辺３とを釘１７等を以つ
て第１図に示す如く打付け、長辺２の挿入溝８に
は該化粧軒天井板１３の上端を挿着する。また、
短辺３側にはモルタル等の仕上材１５を左官定木
の境界突片６に沿つた垂直面に塗着せしめるもの
である。

この考案は上述の如き構成であるから、軒下勾
配の緩急角度に対して自由自在に対応できると共
に、軒天井の廻り縁が著しく美麗にできる優れた
効果がある。そして、合成樹脂製の軒裏見切縁
は、長辺と短辺との二辺を角部に於いて軟質合成
樹脂製の弾性折曲部を以つて一体成型せしめたの
で、製作が容易で運搬、施工手間が著しく簡便と
なる効果を有し、弾性折曲部の構成によつて、屋
根及び軒下のいかなる傾斜に対しても自由に装着
できる便利さがある。更に、長辺の一方に設けた
仕上げ用の境界突片と水切片によつて、モルタル
等の左官仕上げが敏速、確実容易にできる効果が
あると共に、水切片は内部侵入防止の雨仕舞の役
目を充分に達成するものである。また、長辺の端
部に設けた化粧軒天井板の先端を挿着する挿入溝
によつては、該化粧軒天井板の装設を大変容易と
すると共に、仕上りを著しく美麗とし、且つ軒天
井板の耐久性を良好とし、通気性もよいと云う各
種の画期的な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
はこの考案の使用状態を示す全体構成図、第２図
は軒裏見切縁の斜面図、第３図は同じく断面図で
ある。符号１は軒裏見切縁２は長辺、３は短片、
４は弾性折曲部、５は通気孔、６は境界突片、７
は水切片、８は挿入溝、１０は孔、１３は化粧軒
天井板、１５は仕上材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軒下裏面と外壁との隅部に取着する合成樹脂製
   の軒裏見切縁に於いて、前記軒裏見切縁は長手方
   向の長辺と短辺との二辺より構成され、該長辺と
   短辺との角部接続部分を軟質合成樹脂製よりなる
   折曲自在の弾性折曲部を以つて一体成型せしめ、
   且つ該長辺の一方には仕上げ用の境界突片と水切
   片とを各々突設形成せしめ、更に長辺の端部には
   各種の化粧軒天井板を挿着する挿入溝を形成せし
   めた事を特徴とする合成樹脂製の軒裏見切縁。