JPH053619Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、入母屋造等の隅棟に於いて軒樋を略
直角に接続するのに使用される軒樋曲がり継手に
関する。

（従来の技術） 従来、平面視略Ｌ字型に屈曲せる軒樋曲がり継
手本体の入隅部に、入隅側に開口せる平面視略コ
字状の仕切壁を立設し、該仕切壁に囲まれた部分
を切除可能とした隅棟用軒樋曲がり継手は、例え
ば、実公昭57−50429号に記載されているような
ものが公知であつた。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、このような従来の軒樋曲がり継
手にあつては、内隅に於いて軒樋を略直角に接続
するような通常のＬ字型軒樋曲がり継手に比して
全体が大きく且つ頑丈になり、更に出隅側上縁に
隅飾りが取付けられることが多い為、重さで下方
に垂れ下がつてしまい美観を損ねるという欠点を
有していた。

（課題を解決するための手段） 本考案軒樋曲がり継手は、上記の欠点を解消
し、垂れ下がりを生じない軒樋継手を提供するこ
とを目的としてなされたものであつて、その要旨
は、平面視略Ｌ字型に屈曲せる軒樋曲がり継手本
体の入隅部に、平面視略コ字状の仕切壁をその開
口部が内側に向くように立設し、該仕切壁の中央
平板部に取着用孔部を設けてなることを特徴とす
る軒樋曲がり継手に存する。

（作用） 本考案に於いては、平面視略コ字状の仕切壁の
中央平板部に取着用孔部を設けてなるので、該取
着用孔部を利用して釘、針金或いはボルト等適宜
の取着具を挿通乃至螺入せしめて軒樋曲がり継手
を隅木に固着することが出来る。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説
明する。

本実施例で使用される軒樋曲がり継手１は、硬
質塩化ビニル樹脂を射出成形してなるものであつ
て、平面視略Ｌ字型に屈曲されており、断面円弧
状の軒樋曲がり継手本体１１の長手方向両端に
は、軒樋挾着用爪片１２が円周方向に並設され、
又軒樋曲がり継手本体１１の上縁には内方に開口
せる略Ｃ字状の軒樋耳部押え片１３が設けられて
いる。

又、軒樋曲がり継手本体１１の出隅側上縁に
は、隅飾り２の取着突起１４が長手方向に沿つて
並設されており、入隅部には、内側即ち隅棟側に
開口せる平面視略コ字状の仕切壁１５が立設さ
れ、該仕切壁１５の中央平板部１５１には取着用
孔部１６が設けられており、隅木が入る部分の底
部１１１は曲面を呈している。尚、取着用孔部１
６は、完全に貫通させたものでなくとも、凹陥さ
せてガイドとなるものであればその目的を達す
る。

軒樋曲がり継手１を取り付ける際には、先ず、
仕切壁１５に囲まれた部分の底部１１１を、隅木
（図示せず）の突出寸法に応じて第２図に示すよ
うに鋸等で切除し、仕切壁１５の中央平板部１５
１と隅木の端面とが近接している場合には、前記
取着用孔部１６に、例えば第３図に示すように、
釘３を挿通して隅木４の端面に直接釘着し、仕切
壁１５の中央平板部１５１と隅木の端面とが離隔
している場合には、前記取着用孔部１６に例えば
針金の一端を挿通繋着し、他端を隅木の端面に取
着された釘等の金具に繋着固定する。

本考案軒樋曲がり継手に於いては、仕切壁１５
に囲まれた部分の底部１１１全体が、予め切除さ
れていてもよい。

（考案の効果） 本考案軒樋曲がり継手は、叙上の通り構成され
ているので、隅木に容易に確実に固定することが
出来、経時により重さで下方に垂れ下がり、美観
を損ねることがないという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す斜視図、第
２図は使用に際して隅木が入る部分を切除した態
様を示す斜視図、第３図は本考案品を隅木に固着
する方法の一例を示す部分断面図である。 １……軒樋曲がり継手、１１……軒樋曲がり継
手本体、１５……仕切壁、１６……取着用孔部、
１１１……底部、１５１……中央平板部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平面視略Ｌ字型に屈曲せる軒樋曲がり継手本体
   の入隅部に、平面視略コ字状の仕切壁をその開口
   部が内側に向くように立設し、該仕切壁の中央平
   板部に取着用孔部を設けてなることを特徴とする
   軒樋曲がり継手。