JPH026667A - 製織用サイジング剤 - Google Patents

製織用サイジング剤

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Publication number
JPH026667A
JPH026667A JP63152707A JP15270788A JPH026667A JP H026667 A JPH026667 A JP H026667A JP 63152707 A JP63152707 A JP 63152707A JP 15270788 A JP15270788 A JP 15270788A JP H026667 A JPH026667 A JP H026667A
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JP
Japan
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acid
cationic
sizing agent
group
vinyl
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Pending
Application number
JP63152707A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Yasumura
安村 常雄
Naoki Kiyoukin
京近 直喜
Takashi Okuno
貴 奥野
Shigeru Nagao
長尾 茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Publication of JPH026667A publication Critical patent/JPH026667A/ja
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明ば製織性の良好な製織用サイジング剤に関するも
ので、更に詳しくはビニル単量体と不飽和カルボン酸と
を共重合させる際、カチオン性ポリマーを共存させるこ
とによって得られるカチオン性糊料基剤を含有し、高濃
度でかつ、室温で糊液調整及び糊付は可能な製織用サイ
ジング剤に関するものである。
〔従来の技術〕
製織工程の中でも、糊付けは最も重要な工程である。糸
は糊剤によっていわゆるサイジングという糊付けを施す
必要がある。即ち、経糸に2〜15%の固型分のポリビ
ニルアルコール、澱粉、カルボキシメチルセルロース、
アクリル系糊剤などのいわゆるサイジング剤を施さなけ
れば、製織は困難である。また、場合によっては緯糸に
も糸補強を目的にサイジングを施すこともある。
サイジングの目的は、製織中における糸切れを少なくし
て、製織作業の効率を高めるごとと共に、織物の品質向
上をはかるものである。このため、糸表面の毛羽を押さ
えて、平滑性を高める一方、糸を構成する繊維同士を集
束して、糸強度を増大させる。このとき、ある程度の伸
度、柔軟性を糸に付与してお(必要がある。
近年、織物の高級化、素材の多様化と共に、織機の高速
化、高度化に伴って、高能率で製織するため、サイジン
グに対しても益々厳しい性能が要求されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
紡績糸のサイジングにおいては、PVA と澱粉とが併
用されるのが一般的であるが、これらを用いて、サイジ
ングを行う場合、PVA 、 !粉、アクリル系糊剤、
平滑油剤等を適当な比率の組成にし、2〜15%程度の
濃度の水溶液として、サイジングする方式がとられてい
る。このサイジング方式において、PVAや澱粉成分の
糊化を図るために糊炊きが行われる。糊炊きは、蒸気吹
込式攪拌袋W(ツルージョンタンク)や高圧クツカー等
を用い、温度90〜120℃で15分〜3時間程度かけ
て行われる。このようにして得られた糊液を80〜95
°Cに保ち、糸に列する着糊量をコントロールするため
に、絞り率100〜200%の範囲とするのが通常であ
る。
糊炊き、あるいは糊液温度をこのように高く保つことは
、エネルギー(蒸気)消費が大きく工業」−不利であり
、また、作業環境、作業性において、かつ安全衛生面で
不都合である。また、澱粉には、老化現象があり、これ
らの水溶液を放置しておくと1〜2日でサイジング性能
が急速に悪化し、はとんど再使用ができない状態となる
これらの問題点を解決するために、低温サイジング方法
(例えば特公昭62−61705号公報、特公昭63−
12195号公報)が提案されているが、常温でのサイ
ジングができず、60℃程度の加熱が必要であり、サイ
ジング時の作業性が不満足であり、効率的なサイジング
が出来ないのが実情である。
〔課題を解決するための手段〕
このように、従来の技術では、織物の高級化、素材の多
様化、織機の高速化、高度化に対応して、効率的なサイ
ジングが難しいため、製織性が良好で工業的に有利なサ
イジング剤の開発が望まれている。
本発明者らは、かかる従来のサイジングのもつ欠点を改
善すべく、鋭意研究をした結果、ビニル単量体と不飽和
カルボン酸とを共重合させる際、カチオン性ポリマーを
共存させることによって得られるカチオン性糊料基剤を
含有するサイジング剤を用いる場合に、室温でサイジン
グが可能であり、上記目的を達成できることを見い出し
、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ビニル単量体と不飽和カルボン酸とを
共重合させる際、カチオン性ポリマを共存させることに
よって得られるカチオン性糊料基剤を含有する製織用サ
イジング剤を提供するものである。
本発明において使用されるビニル単量体は酢酸ビニル、
ilF酸ビニル、プロピオン酸ビニル等々の低級脂肪酸
ビニルエステル、好ましくは酢酸ビニルが先ず例示され
るが、更には次の(1)〜(7)に示す、これら低級脂
肪酸ビニルエステル好ましくは酢酸ビニルと共重合可能
な単量体(この際は低級脂肪酸ビニルエステル:共重合
可能な下記単量体−80: 20〜100  : 0 
(重量比))もあわせ使用される。
(1)アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタクリル酸エチル、の様なアクリル酸、
メタクリル酸のアルキルエステル (2)  α、βのエチレン性不飽和ジカルボン酸のジ
エステル、例えばジブチルマレエート、ジエチルマレエ
ート、及びこれに相当するフマレート、イタコネート、
シトラコン酸ト(3)スチレン、エチレン (4)塩化ビニルのようなハロゲン化ビニル(5)塩化
ビニリデンのようなハロゲン化ビニリデン (6)  α、βエチレン性不飽和ジカルボン酸アミド
及びそのNアルキロール誘導体、例えばアクリルアミド
及びNメチロールアミド (7)先に使用した低級脂肪酸ビニルエステルと異なっ
た低級脂肪酸ビニルエステル これら共重合可能な単量体としては好ましくは、アクリ
ル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル、エチレンが
挙げられる。
本発明において使用される不飽和カルボン酸としては、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケ
イ皮酸、α−クロロソルビン酸、シトラコン酸、p−ビ
ニル安息香酸等々の酸の他、イタコン酸、マレイン酸、
フマル酸の様な不飽和ポリカルボン酸のアルキル半エス
テル、部分エステル又は部分アミドが挙げられる。不飽
和ポリカルボン酸のアルキル半エステルの例示としては
イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノメチル、フマル
酸モノメチル、フマル酸モノブチル、マレイン酸モノブ
チル等々の炭素数1〜6の低級アルキル半エステルが挙
げられる。これらの不飽和カルボン酸のうち好ましい例
示としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸が挙げられる。
本発明においてビニル単量体と不飽和カルボン酸との共
重合時に併存させる、若しくは共重合後に添加させるカ
チオン性ポリマーとしてはカチオン性セルロース若しく
はカチオン性澱粉(特に水溶性でカチオン基が4級アン
モニウムカチオン基であるものが好ましい)、又はカチ
オン性ビニル重合体、カチオン性ジアリル化合物の閉環
重合体等が挙げられる。
カチオン性澱粉又はカチオン性セルロースとしては例え
ば次式(1)に示されるものが好ましい。
R+ (式中、八、:澱粉残基又はセルロース残基R:アルキ
レン基又はヒドロキシアル キレン基 R,、R2,R,:同しか又は異なっており、アルキル
基、アリール基、アラル キル基又は式中の窒素原子を含ん で複素環を形成してもよい。
X :アニオン(塩素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸
、メチル硫酸、リ ン酸、硝酸等) i :正の整数) かかるカチオン性澱粉は例えばアルカリ性条件下で澱粉
にグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド又は3
−クロル−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライドを反応させて得ることができる。また、
ジメチルアミノエチル化澱粉を4級化して得ることもで
きる。更にB粉に4−クロルブテントリメチルアンモニ
ウムクロライドを反応させて得ることもできる。一方、
カチオン性セルローズは例えばヒドロキシエチルセルロ
ーズに上記の反応を行なわせしめることにより得ること
ができる。
カチオン性セルローズ又はカチオン性澱粉のカチオン置
換度は0.01〜1、即ち無水グルコース単位当たり0
.01〜1、好ましくは0.02〜0.5個のカチオン
基が導入されたものが好ましい。
置換度が0.01以下では十分でなく、又1以上でも構
わないが反応収率の点より1以下が好ましい。
また、カチオン性ビニル重合体としては次の式(2)〜
(5)で表されるものが例示される。
+cnz−叶h R5,R6,R7:同じか異なっており、水素原子、炭
素数1〜4のアルキル 基又は置換アルキル基 Y :酸素原子又はアミド結合中のNll基X :式(
1)と同じ m :1乃至10の整数 (−CH2−CH→T ポリ(N−ビニル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム
クロライド) カチオン性ジアリル化合物の閉環重合体としては次式(
6)で表されるものが例示される。
RIG (式中、Re、 R9,RIG  :同しか異なってお
り水素原子、炭素数1〜2のアルキ ル基又は置換アルキル基 X :式(1)と同じ) (式中、X :式(1)と同じ) (式中、17’、R”は同じか又は異なっており、炭素
数1〜2のアルキル基、置換アルキル基を表し、Xはア
ニオンを表す。) カチオン性ポリマーの水溶液の粘度は1%水溶液として
は5〜1000cps  (センチポイズ)(20℃)
、好ましくは10〜500cpsがよい。
本発明におけるこれら3成分の相対的含有量はビニル単
量体を水性エマルジョン中に20〜60重量%含有する
場合、このビニル単量体重合物を衣類等に吸着させるカ
チオン性ポリマーは0.01〜3重量%(好ましくは0
.2〜3重量%)要し、更にこのカチオン性ポリマーを
ビニル単量体重合物に固定する為のビニル単量体と共重
合する不飽和カルボン酸は前記ビニル単量体100重量
部に対して0.1〜15重量部(好ましくは0.2〜5
重量部)必要である。不飽和カルボン酸の絶対含有量が
多くなっても性能上は問題はないが、カチオン性ポリマ
ーの使用量が多くなるので経済的ではない。また、不飽
和カルボン酸の絶対含有量が少ないとカチオン性ポリマ
ーのビニル単量体と不飽和カルボン酸共重合体への固定
が弱くなり本発明の効果が減ぜられる。
本発明においては、ビニル単量体と不飽和カルボン酸と
を共重合させる際にカチオン性ポリマーを共存させるこ
とを要するが、ビニル単量体と不飽和カルボン酸との共
重合に際して次の諸成分をその目的に応じて必要量共存
させても良い。
カチオン性単量体を共重合化合物の粒度分布の調整変化
剤として使用出来る。カチオン性単量体としては好まし
くは分子中に1つ以上の窒素原子と1つ以上の二重結合
を持つカチオン性単量体であり、例えば次の式(7)〜
θ0)で表される構造のものを挙げることができる。
式(7) (式中R1’lは水素原子又はメチル基を表し、RIl
l+ R+q、 R2Oは同じか異なっており、水素原
子又は炭素数1〜22のアルキル基、置換アルキル基を
表し、Xはアニオンを表し、kは1〜10の整数を表し
、Zは酸素原子又はアミド結合中のNl+基を表す。又
、R+e+ RI9及びRollは相互にNを含み環を
形成してもよい。) 式(8) (式中R21は水素原子又はメチル基を表し、R2□。
R23+ R24は同じか異なっており、水素原子又は
炭素数1〜2のアルキル基、置換アルキル基を表し、X
はアニオンを表す。) 式(9)          式00)より好ましいの
は、上述したもののうち、ビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ヒドロキシアルキルトリアルキ
ルアンモニウム塩のアクリル酸エステル又はメククリル
酸エステルである。カチオン性単量体の添加量は、カチ
オン性糊料基剤エマルジョン系に対し0〜2重量%、好
ましくは0.02〜1重量%である。
カチオン性界面活性剤を乳化剤として使用出来る。カチ
オン性界面活性剤の例としては、アルキルトリメチルア
ンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ア
ルキルジメチルエチルアンモニウム塩、アルキルジメチ
ルベンジルアンモニウム塩、アルギルピリジニウム塩、
アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩
、ステアリルアミドメチルピリジニウム塩、アシルアミ
ノエチルメチルジエチルアンモニウム塩、アシルアミノ
エチルピリジニウム塩、アルコキシメチルピリジニウム
塩、1−メチル−1−アシルアミノエチル−2−アルキ
ルイミダプリン、ジアシルアミノプロピルジメチルアン
モニウム塩、ジアシルアミノエチルジメチルアンモニウ
ム塩、ジアルキルジ(ポリオキシエチレン)アンモニウ
ム塩、ジアルキルメチルポリオキシエチレンアンモニウ
ム塩などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤を乳化剤として使用出来る。アニ
オン性界面活性剤としてはラウリルアルコールのような
c、−I11アルコールの硫酸エステルのす1〜リウム
、カリウム塩で表される高級脂肪アルコール硫酸塩、C
B〜14の脂肪酸のナトリウム、カリウム、トリエタノ
ールアミンのようなエタノールアミン塩、例えばオレイ
ン酸トリエタノールアミン、ステアリン酸トリエタノー
ルアミン、ロート油、硫酸化リシルイン酸のようなスル
ホン化合物、ナトリウムt−オクチルベンゼンスルホネ
ート、ナトリウム上オクチルフェノールスルホネートの
ようなスルホン化アルキルアリール化合物が例示される
非イオン性界面活性剤を必要に応じて乳化剤として添加
使用することが出来る。非イオン性界面活性剤の例は、
C1〜18アルキル基と9〜30又はそれ以上のエチレ
ンオキサイド単位をもつアルキルフェノキシポリエトキ
シエタノール、例えば、ヘプチルフェノキシポリエトキ
シエタノール、オクチルフェノキシポリエトキシエタノ
ール、メチルオクチルフェノキシポリエトキシエタノー
ル、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ドデシ
ルフェノキシポリエトキシエタノール等、又はメチレン
結合で連結したアルキルフェノールのポリエトキシエタ
ノール誘導体、ノニル、ドデシル、テトラデシル等のメ
ルカプタンや66〜18アルキルチオフエノールと必要
な量のエチレンオキサイドを縮合させた硫黄を含む乳化
剤、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイ
ン酸、トール油混合酸のような長鎖カルボン酸のエチレ
ンオキサイド誘導体、疎水性炭化水素鎖をもつエーテル
化した、又はエステル化したポリヒドロキシ化合物のエ
チレンオキサイド誘導体である。非イオン性界面活性剤
はIILBが12〜19、好ましくは15〜18のもの
が用いられる。
長期間にわたって安定なエマルジョンを得るために非イ
オン性水溶性ポリマーを併用出来る。
非イオン性水溶性ポリマーとしてはポリビニルアルコー
ル、化工澱粉或いはセルローズ誘導体等が挙げられる。
本発明に用いることのできる化工でんぷんは水溶性の化
工でんぷんであり、例えばヒドロキシエチル化でんぷん
、ヒドロキシプロピル化でんぷん等を挙げることができ
る。
又、本発明に用いることのできるポリビニルアルコール
としては酢酸ビニルホモポリマー又は酢酸ビニルと他の
モノマーのコポリマーの完全又は不完全鹸化物、又はこ
れらを例えばアルデヒド等により化工したポリビニルア
ルコール誘導体であって、その5%水溶液粘度が30℃
で5〜10,000センチポイズを示すものが例示され
る。
本発明に用いることのできる非イオン性セルローズ誘導
体は水溶性のヒドロキシアルキル化セルローズ又はアル
キルセルローズであり、その5%水溶液粘度が30℃で
5〜10,000センチボイズを示すものであり、例え
ばヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセ
ルローズ、メチルセルローズ(メチル化度lO%)等を
挙げることができる。これらの添加量はカチオン性ポリ
マー糊料基剤エマルジョン系に対して0〜10重量%、
好ましくは1,0〜4.0重量%である。
本発明の共重合に用いる重合開始剤としては2.2゛−
アゾビス(2−アミジノプロパン)が最もよいがその他
過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド
、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロへキサノ
ンパーオキサイド、過酢酸、過安息香酸等を用いること
が出来る。
添加量はビニル単量体に対し0.01〜5.0重量%の
範囲で使用するのがよい。
反応温度は40〜120’C1好ましくは50〜90℃
であり、重合時のpHは3〜9、好ましくは4〜8で行
う。ごの際、緩衝剤として炭酸すトリウム、重炭酸ナト
リウム、オルソリン酸ナトリウム、第ニリン酸ナトリウ
ム、第一リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナト
リウムの如き無機塩を0〜2、好ましくは0.1〜1重
量%用いるのがよい。
従って、本発明のカチオン性ポリマー糊料基剤の最終エ
マルジョンは例えば次の各成分含有量となるのが望まし
い。
ビニル単量体 20〜60重量%、好ましくは25〜50重量%不飽和
カルボン酸 ビニル単量体100重量部に対して0.1〜15重量部
、好ましくは0.2〜5重量部 カチオン性ポリマー 0.01〜5重量%、好ましくは0.2〜3重量% カチオン性単量体 0〜2重量%、好ましくは0.02〜1重量%非イオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤若しくはアニオン
性界面活性剤 0〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%水溶性非イ
オン性ポリマー 0〜10重量%、好ましくは1〜4重量%重合開始剤 ビニル単量体に対して0.01〜5重量%、好ましくは
0.02〜1重量% 無機塩 0〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%水等 残余 即ち、本発明の好ましい糊料基剤は上記の如き組成で乳
化重合して得られるが(但し、カチオン性ポリマーは乳
化重合終了後加えても良い)、添加方法は全ての成分を
同時に添加して反応させてもよいが、より好ましくは、
ビニル単量体以外を仕込んだ反応容器中にビニル単量体
を徐々に添加していく方法が好ましい。
本発明にかかわる乳濁液を得るための乳化重合法はビニ
ル単量体を共重合可能な不飽和カルボン酸と共重合する
際にカチオン性ポリマーを共存させるか又は共存させな
いで(この場合は乳化共重合終了後に共重合系に加える
)共重合させる方法である。より好ましい方法としては
更に次の方法が例示される。即ち、ポリビニルアルコー
ル水溶液、非イオン性化工でんぷん水溶液若しくは非イ
オン性セルロース誘導体水l容液中、カチオン性澱粉、
カチオン性セルローズ、カチオン性ビニル重合体若しく
はカチオン性ジアリル化合物の閉環重合体の存在下、カ
チオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン
性界面活性剤又はカチオン性単量体又はこれらの2種以
上を用い、該カチオン性単量体以外のビニル単量体と不
飽和カルボン酸とを乳化共重合する方法である。
共重合物合成に際して、カチオン性単量体を用いること
により、その使用量により、又は用いるカチオン性単量
体の構造により重合体粒子の大きさを任意のものとする
ことのできる効果が安定化効果など他の効果と併せ発現
され、カチオン性澱粉、カチオン性セルローズ、カチオ
ン性ビニル重合体又はカチオン性ジアリル化合物の閉環
重合体などカチオン性ポリマーは、重合体粒子に対し保
護コロイドのような安定化効果などのほか、重合体粒子
に吸着し、重合体粒子が水中で負に荷電し易い系に対す
る吸着を促進する効果を発現せしめる。又、カチオン性
界面活性剤は乳化重合において、水中にてミセルを形成
しビニル単量体を可溶化し、ビニル単量体の重合の場を
与え、生成する重合体の分散安定性を付与するなどの効
果を有する。
本発明に係る糊料基剤に用いられる乳濁液はポリビニル
アルコール、非イオン性化工でんぷん若しくは非イオン
性セルローズ誘導体等の水溶性非イオン性ポリマーを含
まないものであっても、充分に糊料基剤として用いられ
るものであるが、更に、ポリビニルアルコール、非イオ
ン性化工でんぷんもしくは非イオン性セルローズ誘導体
等をカチオン性ビニル共重合体と同時に用いればビニル
共重合体の乳濁液は更に安定になる。
上記の如きカチオン性糊料基剤を含有する本発明の製織
用サイジング剤を使用するに当たっては、従来の糊剤を
用いる方法を採用し得る。
即ち、糊剤を一種か又は二種以上と必要あれば平滑油剤
等を適当な比率の組成で組み合わせ、これを2〜15%
程度の濃度の水溶液として糊付けを行う方式である。糸
に糊付けを行う方式としては、カセの状態で行うカセ糊
付け、チーズからチーズに巻き返す時に一木糊イ1Gノ
する方式、糊液を糸を浸漬しないでローラー塗布する方
式、糊液をスプレーする方式、糊液を糸を浸漬して絞り
ローラーで絞る方式、チーズ、コーン、パンなどのパッ
ケージのまま糊液を真空含浸させ、糊付けと乾燥巻き取
りを別々に行う方式、チーズ染色機を用いて、チーズ染
色とほぼ同じ方法で行う等のいわゆるチーズ糊付け、整
経ビームをいくつも合わせて糊付けする一斉糊付け(ス
ラッシャ−サイジング)、部分整経と同時に、糊付けを
行うワープサイジング等の方法を用いることができる。
本発明の製織用サイジング剤を用いて糊付けする際のサ
イジング剤の繊維に対する比率番よ、繊維重量に対し、
サイジング剤有効分(固形分)0.1〜20重量%、好
ましくは0.3〜15重量%である。
以下、本発明の具体的な実施例を詳述する力(、本発明
はこれら実施例に制約されるものでGまない。
例中の部は重量部である。
実施例1 窒素導入管、攪拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計
、還流冷却器を取り付けた5つロセパラブルフラスコに
次の式で表されるト1ツメチルアミノヒドロキシプロピ
ル化澱粉 (窒素含有率0.6%、1%水溶液粘度40cp)30
部、イオン交換水550部を加え、80°Cにて溶解し
、60℃まで冷却してから、酢酸ビニル20部、2.2
゛−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩0.5部
とイオン交換水20部の重合開始剤を加え70℃に昇温
し重合を開始した。重合開始20分後から300分間に
わたりクロトン酸X部と酢酸ビニル7部を混合した溶液
を滴下した。添加終了後、80℃に昇温し反応を終結さ
せた。
比較例1 クロトン酸を用いずに、その他の重合組成は実施例1と
同じカチオン性糊料基剤を合成した。
比較例2 重合度1700、ケン化度87モル%のポリビニルアル
コール             50部コーンスター
チ           50部水        残
余 上記各成分を90〜95°Cで2時間加熱混合して固型
分10%の糊液を調整した。
この対照例は、従来の典型的なポリビニルアルコール/
デンプン処方の例である。
酢酸ビニルモノマーとクロトン酸の比率を種々変化させ
合成したカチオン性ポリマー糊料基剤(本発明品)と比
較例1.2のサイジング剤のサイジング性効果測定結果
を第1表に示す。
尚、サイジング性効果測定は次の方法により行った。
(サイジング剤による処理工程) 上記のようにして合成した糊料の固型分で10%水溶液
を作り、これに木綿30番紡績単糸を浸漬し、25°C
で絞り率100%に絞り、130°Cホットエアー乾燥
器で乾燥し、25°C160%RHの恒温恒湿室に一昼
夜以上放置したものを試料として、サイジング性効果試
験に供する。
(サイジング性効果試験) (1)強度、伸度試験法 オートグラフにて試料長100mm、引張速度100m
m/minにて測定した。
(2)抱合力試験法 TM式式台合力試験機て、荷重400g/20本で、1
000回摩擦し、摩擦前後の処理系の毛羽状態を観察し
、1級(良)〜5級(悪)で判定した。
(3)脱糊性 木綿ブロード1140に、固型分着糊量10%となるよ
うに糊付けしこれを乾燥後、130°C×1時間熱処理
した後19次の条件で糊抜き精練し、残糊率を測定した
糊抜き条件:試料をソーダ灰2g/j!、スコアロール
700(ノニオン界面活性剤 花王側製> 0.5g/βの混合水溶液中(浴比1:1
00)で80℃×15分間精練し、次いで15分間流水
で水洗 した後、乾燥した。
残糊量の測定コエタノール/ヘンゼンー1/2混合溶剤
を用い、ソソクスレー 酸又は不飽和ポリカルボンの半エステルX部と酢酸ビニ
ル7部を混合した溶液を滴下した。滴下終了後、80“
Cに昇温し、反応を終結させた。
合成したカチオン性ポリマー糊量基剤のサイジング効果
を実施例1と同様に測定した。
結果を第2表に示す。
第2表 実施例3 種々のカチオン性ポリマー及びビニル単量体を使用して
、カチオン性糊料基剤を合成し、サイジング効果を検討
した。
(カチオン性糊基剤の合成] 実施例1と同じ装置を用い、第3表に示すカチオン性ポ
リマー7.5部、ポリビニルアルコール(部分鹸化度7
9、重合度1600) 1.2部及びイオン交換水10
0部を加え、80°Cにて熔解し、60°Cに冷却して
から、第3表に示すビニル単量体10部、クロトン酸4
部と、更に必要に応して、非イオン性界面活性剤又はカ
チオン界面活性剤又はカチオン性千ツマー2部を加え、
炭酸すトリウム0.1 部、2−2゛−アヅビス(2−
アミジノシクロプロパン)塩酸塩又はクメンバイトロバ
オキサイド0.1部、イオン交換水20部を加え、70
°Cに昇温しで重合を開始した。重合開始20分より3
00分間にわたりビニル単量体90部を連続して滴下し
た。滴下終了後80°Cに昇温しで反応を終結した。
実施例3及び比較例2のサイジング効果を実施例1と同
様に測定した。結果を第3表に示す。
実施例4 実施例3.No、3(本発明品)と比較例2を下記チー
ズ処理方法にて処理を行い、サイジング効果を実施例1
と同様に測定した。尚、それ以外に下記項目の測定を行
い、その結果を第4表、に示す。
(チーズ処理法) 木綿30S、Ikg巻きチーズ糸を用い、本発明品(実
施例3、No、 2 )と比較例2の糊料の固型分で3
%水溶液を作り、本発明品の場合25°Cで、比較例2
の場合は90°Cで、チーズ染色m(日本染色機械■製
)にて、浴比1:101N→OUTで30分間処理し、
処理後110°Cで60分間 IN→OUTで乾燥した
(測定試料の調整) 上記処理チーズの最外層、中層、最内層より糸量各30
gを採取し、サイジング効果測定試料とした。25°C
960%R1+  恒温恒温室に一昼夜以上放置した後
、測定に供した。
(着糊量の試験法) 試料10gをイオン交換水にて、ソックスレー抽出器に
て8時間抽出して、水抽出量を求め、水抽出後の試料を
エタノール/ベンゼン−1/2混合溶剤にてソックスレ
ー抽出器にて4時間抽出して溶剤抽出量を求めた。水抽
出量と溶剤抽出量の合計で着糊量とした。
第   4   表 上記の結果より本発明品は25゛Cという低温処理であ
りながら従来処方より、着糊量が多く、内、中、外層の
着糊量差も少なく、サイジング効果も良好である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビニル単量体と不飽和カルボン酸とを共重合させる
    際、カチオン性ポリマーを共存させることによって得ら
    れるカチオン性糊料基剤を含有する製織用サイジング剤
    。 2 ビニル単量体を20〜60重量%、不飽和カルボン
    酸を該ビニル単量体100重量部に対して、0.1〜1
    5重量部及びカチオン性ポリマーを0.01〜5重量%
    含有する特許請求の範囲第1項記載の製織用サイジング
    剤。 3 ビニル単量体が低級脂肪酸ビニルエステル及びこれ
    と共重合可能な単量体の混合物である特許請求の範囲第
    1〜2項のいずれか1項に記載の製織用サイジング剤。 4 カチオン性ポリマーがカチオン性澱粉、カチオン性
    セルロース、カチオン性ビニル重合体及びカチオン性ジ
    アリル化合物の閉環重合体からなる群から選ばれたもの
    である特許請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載
    の製織用サイジング剤。 5 カチオン性ポリマーが次式(1) ▲数式、化学式、表等があります▼(1) (式中、A:澱粉残基又はセルロース残基 R:アルキレン基又はヒドロキシアルキレン基 R_1、R_2、R_3:同じか又は異なっており、ア
    ルキル基、アリール基、アラルキル基又は式中の窒素原
    子を含んで複素環を形成してもよい。 X:アニオン(塩素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸、
    メチル硫酸、リン酸、硝酸等) i:正の整数) で表されるカチオン性澱粉又はカチオン性セルロースで
    ある特許請求の範囲第4項記載の製織用サイジング剤。 6 カチオン性ポリマーが次式(2)、(3)、(4)
    又は(5)で表されるカチオン性ビニル重合体群から選
    ばれたものである特許請求の範囲第4項に記載の製織用
    サイジング剤。 ▲数式、化学式、表等があります▼(2) (式中、R_4:水素原子又はメチル基 R_5、R_6、R_7:同じか異なっており、水素原
    子、炭素数1〜4のアルキル基又は置換アルキル基 Y:酸素原子又はアミド結合中のNH基 X:式(1)と同じ m:1乃至10の整数 ▲数式、化学式、表等があります▼(3) (式中、R_8、R_9、R_1_0:同じか異なって
    おり水素原子、炭素数1〜2のアルキル基又は置換アル
    キル基 X:式(1)と同じ) ▲数式、化学式、表等があります▼(4) (式中、X:式(1)と同じ) ▲数式、化学式、表等があります▼(5) ポリ(N−ビニル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム
    クロライド) 7 カチオン性ポリマーが式 ▲数式、化学式、表等があります▼(6) (式中、R’、R”は同じか又は異なっており、炭素数
    1〜2のアルキル基、置換アルキル基を表し、Xはアニ
    オンを表す。) で表されるカチオン性ジアリル化合物の閉環重合体であ
    る特許請求の範囲第4項記載の製織用サイジング剤。 8 不飽和カルボン酸がアクリル酸、メタクリル酸、ク
    ロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アコニ
    チン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸
    、シトラコン酸及びp−ビニル安息香酸からなる群から
    選ばれたものである特許請求の範囲第1〜第4項のいず
    れか1項に記載の製織用サイジング剤。 9 不飽和カルボン酸がアクリル酸、メタクリル酸、ク
    ロトン酸及びマレイン酸からなる群から選ばれたもので
    ある特許請求の範囲第8項記載の製織用サイジング剤。 10 不飽和カルボン酸が不飽和ポリカルボン酸のアル
    キル半エステル、部分エステル及び部分アミドからなる
    群から選ばれたものである特許請求の範囲第1〜第4項
    のいずれか1項に記載の製織用サイジング剤。
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