JP2647950B2 - 糊料組成物 - Google Patents

糊料組成物

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JP2647950B2 JP1038061A JP3806189A JP2647950B2 JP 2647950 B2 JP2647950 B2 JP 2647950B2 JP 1038061 A JP1038061 A JP 1038061A JP 3806189 A JP3806189 A JP 3806189A JP 2647950 B2 JP2647950 B2 JP 2647950B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、糊料組成物、更にくわしくは、高浴比にお
ける繊維への吸着性に優れ、衣料に対してゴワゴワ感の
ない、肌ざわりの良い張りを賦与できる糊料組成物に関
する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
家庭における衣料用仕上剤には、柔軟剤、糊剤、静電
気防止剤、或いは撥水撥油剤等があり、いずれも繊維製
品の機能或いは風合いを保持回復するために使用されて
いる。
現在、これら仕上剤のもつ機能或いは効果は、日常生
活の中で定着し、衣料の仕上剤処理が洗濯習慣に組み込
まれた感がある。これは、上記の如き仕上剤が家庭内で
誰でも簡単に使用できるよう工夫されているからに他な
らない。
ところで、これらの仕上剤のなかで衣類の形態を保持
し、型良く仕上げる目的では、一般的に糊剤が使用され
ている。
糊料には従来、澱粉が用いられてきたが、使い易くす
るために種々の改良が行なわれ、現在は冷水に稀釈が容
易であり、使用が簡単で便利な安定な糊料として液状糊
料が開発され、カルボキシメチルセルローズ、澱粉、ポ
リビニルアルコール等々の10〜15重量%水溶液に消泡
剤、防黴剤、螢光増白剤、香料等が配合されたものが使
用されている。
しかしながら、これら澱粉、ポリビニルアルコール、
カルボキシメチルセルローズ等々はガラス転移温度が80
℃以上の硬い高分子化合物(ポリマー)であって、糊料
としては安価であるが衣料に糊付けして用いると、衣料
は硬くなりすぎ紙の様な風合いを与え、特に皮膚と接触
する部位では皮膚荒れを起こすという不都合がしばしば
見られる。又、厚み感がなく高級衣料用糊剤としては不
向きである。
また、一般に衣類は、着用・洗濯の繰り返しによって
布の腰がなくなり、新品時の形は、徐々にくずれてい
く。糊料はこれらの腰がなくなった衣類に対して、腰と
張りを与え、衣類の形態を整えるために使用されるが、
上記の如く処理した衣類の風合いが悪化するのが欠点と
いえる。
更には、これらのポリマーの水溶液は濃度が低くても
粘度が高く取り扱いにくいという欠点を持っていると同
時に、繊維への吸着性が悪いため、高浴比からの処理、
即ち家庭用洗濯機での処理ができない。
これらの欠点を除くものとして、ポリ酢酸ビニル乳濁
液(エマルジョン)が使用されているが、ポリ酢酸ビニ
ルエマルジョンにおいても、上記の欠点は充分に改善で
きるわけではない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、かかる従来の糊料組成物のもつ肌触り
が悪いという欠点を改善すべく鋭意研究した結果、アク
リル酸やメタクリル酸と脂肪族飽和アルコールとのエス
テルやスチレン系モノマーとカチオン性のモノマー及び
不飽和カルボン酸を共重合させて得られるラテックス
で、平均粒子径が0.5μm以下と小さいものが衣類を肌
触り良く仕上げ、高浴比からの繊維への吸着性を著しく
改善されることを見い出し、本発明に到達した。
さらに上記ラテックスは、家庭での洗濯により容易に
離脱するため、繊維上にラテックスが累積せず、繰り返
し使用しても常に均一に付着し、衣類は初回と同様肌触
り良く仕上がる。
即ち、本発明はアクリル酸またはメタクリル酸と炭素
数1〜20の脂肪族飽和アルコールのエステル及びスチレ
ン系モノマーから選ばれる2種以上のモノマー(A)と
重合性不飽和結合を有するカチオン性モノマーから選ば
れる1種以上のモノマー(B)と不飽和カルボン酸
(C)とを、乳化分散剤の存在下に重合させて得られる
水性樹脂分散液であって、水性樹脂の平均粒子径が0.5
μm以下で、かつそのガラス転移温度が0℃〜60℃であ
りさらにその最低造膜温度が50℃以下である水性樹脂分
散液を必須成分として含む家庭用液体糊料組成物を提供
するものである。
本発明の糊料組成物を構成する水性樹脂分散液に分散
する水性樹脂は平均粒子径が0.5μm以下、好ましくは
0.2μm以下であり、粒子径が0.5μm以下の粒子が分散
樹脂の全重量に対して50%以上、好ましくは65%以上の
ものが好適に使用される。ラテックスの粒子径が0.5μ
mを越えると、糸同志をはなはだしく束縛し繊維表面に
凹凸ができ肌ざわりが悪化する傾向にある。尚、本明細
書中のポリマーの粒径とは光散乱法により決定されるも
のであり、コールターエレクトロニクス社コールターモ
デルN4(サブミクロンパーティクルアナライザー)を用
いて測定される。
本発明の分散水性樹脂のガラス転移温度(Tg)は0℃
〜60℃であるが、好ましくは0℃〜50℃が適当である。
ガラス転移温度(Tg)が0℃未満だと布の張りが不充分
となり糊剤としては不適当である。また、60℃以上だと
有色の布での白化等の問題点が生じる。尚、本明細書中
のポリマーのガラス転移温度(Tg)は「高分子データ・
ハンドブック基礎編」(高分子学会編)または、「Poly
mer Handbook」に記載されているものを使用した。
2種以上の単量体の共重合物のTgは下式に従って決定
される。例えば単量体A,B及びCの共重合体の場合、 (Tg)A,(Tg)B,(Tg)C:A,B,C各々のホモポリマーのT
g WA,WB,WC:共重合体におけるA,B,C各々の組成比 さらに本発明の分散水性樹脂の最低造膜温度(MFT)
は50℃以下、好ましくは35℃以下であることが要求され
る。これは、分散水性樹脂の繊維表面上での造膜性が糊
剤としての性能に密接に関係するからである。本明細書
に於いて、最低造膜温度(MFT)とは以下の様にして測
定したものをいう。即ち、日本理学工業(株)社製の造
膜温度(MFT)の試験装置を用い、固型分で10%に調整
したサンプル溶液を温度勾配をつけたステンレス板上に
膜厚0.2mmで展開した後、乾燥させ、均一な膜が形成さ
れる最低温度を肉眼によって観察、測定した〔参考文
献:J.Applied Polymer ScienceIV,10,81〜85(196
0)〕。
MFTが高いと乾燥時の樹脂の状態が悪く、糊剤として
必要な粘着性等が充分に発現されず、張り性能が著しく
低下する。この様な場合、一般的に使用される樹脂の可
塑剤を添加することにより、その膜物性を改善すること
ができるが分散水性樹脂固有のMFTが50℃を越えるとこ
れら可塑剤の添加によっても膜物性を改善させ、張り性
能を発揮させることが困難となる。
さらに使用されるモノマー種としてはアクリル酸また
はメタクリル酸と脂肪族飽和アルコール(C1〜C20)の
エステルやスチレン系のモノマー(A)が最適であり、
さらにこれらモノマー種を2種以上共重合することが必
要である。これは、これらのモノマーの共重合によりポ
リマーのガラス転移温度を糊料として好適な0℃〜60℃
に調整する目的もあるが、同時にこれら共重合ポリマー
の物性が肌ざわりの良い仕上がり感に深く関与している
ものと思われるからである。
また、本発明においてはポリマー中に重合性不飽和結
合を有するカチオン性モノマー(B)を共重合すること
が必要である。これはエマルジョンの吸着性を高めると
同時にその繊維表面上での吸着状態を均一にし、肌ざわ
りの良い仕上がり感を発現させる。
本発明においては上記ポリマー中に、さらに不飽和カ
ルボン酸(C)を共重合することが必要である。このこ
とにより、家庭での洗濯−処理−着用のサイクルの繰り
返しにおいて、上記ラテックスの洗濯時の繊維からの離
脱を容易にし、繊維上での累積を防ぎ、常に繊維表面で
の吸着状態を均一にし、肌触りの良い仕上がり感を保持
することができる。
本発明の糊料組成物によって衣類を処理すると、従来
の糊料に比べて著しく風合いに優れ、肌ざわり良く仕上
げることができる。
これらの効果は、エマルジョンラテックス粒子が微粒
子であるために繊維上にラテックスが一様に凝集するこ
となく均一に付着できることに由来する。
即ち、従来のエマルジョンタイプの糊料では、ラテッ
クス粒子が繊維表面上でクラスターを形成したり、フィ
ラメントとフィラメントのかさなった部分やくぼみに優
先的に付着してしまい、その付着状態はきわめて不均一
であった。この様な不均一な付着は、単に張りを出すと
いう目的であれば、繊維フィラメントや糸同士の動きを
効率的に束縛することができ効果的だが、その反面、繊
維の表面に不必要な凹凸が形成されるために触った時に
ゴワゴワした感じがし、これが肌ざわりの悪さにつなが
っていた。
これに対し、ラテックスの粒径を小さくすると、ラテ
ックス粒子は繊維の表面を一様に被覆しつつ、繊維フィ
ラメントの接触点にも同時に吸着するため、従来の糊剤
の様に繊維の表面にでこぼこを形成せず、触った時のゴ
ワゴワ感がほとんど出ないという効果が発現される。
本発明で使用されるアクリル酸またはメタクリル酸と
C1〜C20の脂肪族飽和アルコールとのエステルとして
は、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリ
レート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニル
アクリレート、ノニルメタクリレートなどがある。
本発明に使用されるスチレン系モノマーとしては、ス
チレン、などが挙げられるが、これらのうち、スチレン
が好ましい。
本発明で使用される重合性不飽和結合を有するカチオ
ン性モノマー(B)としては下記の一般式(1)〜
(7)で表されるモノマー群から選ばれたものが挙げら
れる。
(式中、R1:水素原子又はメチル基 R2,R3,R4:同じが異なっており水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基又は置換アルキル基 Y:酸素原子又はアミド結合中のNH基 X :塩素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸、メチル硫
酸、リン酸、硝酸等の一価の陰イオン m:1乃至10の整数) (式中、R5,R6,R7:同じか異なっており水素原子、炭素
数1〜2のアルキル基又は置換アルキル基 X :式(1)と同じ) (式中、R8:置換基を有してもよい炭素数8〜22の炭化
水素基 R9,R10:炭素数1〜3のアルキル基 R11:水素原子またはメチル基 X :式(1)と同じ) (式中、R8,R9,R10,R11,X :式(3)と同じ) (式中、R8,R9,R10,R11,X :式(3)と同じ) (式中、X :式(1)と同じ) カチオン性モノマー(B)で好ましいものは前記式
(1)、(2)、(3)で示されるものがあり、特に好
ましいものは、トリアルキルアンモニウム塩のアクリル
酸エステル又はメタクリル酸エステル、ビニルベンジル
トリメチルアンモニウムクロライド、及び下記の式
(8)で示されるものである。
(R8:炭素数12〜22のアルキル基) カチオン性モノマーの添加量は、共重合するアクリル
酸またはメタクリル酸と脂肪族アルコール(C1〜C20
のエステル及びスチレン系モノマーから選ばれる2種以
上のモノマー100重量部に対し、0.01〜10重量部、好ま
しくは0.05〜8重量部用いられる。
本発明において使用される不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、アコニチン酸、ソルビン
酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、シトラコン酸、
p−ビニル安息香酸などの他、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸のような不飽和ポリカルボン酸のアルキル
半エステル、部分エステルまたは部分アミドが挙げられ
る。
これらの不飽和カルボン酸のうち好ましいものとして
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸が挙げられる。また、不飽和ポリカルボン酸のアルキ
ル半エステルとしては、イタコン酸モノメチル、イタコ
ン酸モノブチル、マレイン酸モノブチルなどの炭素数1
〜6の低級アルキル半エステルが挙げられる。
不飽和カルボン酸の添加量は、共重合するアクリル酸
またはメタクリル酸と脂肪族飽和アルコール(C1
C20)のエステル及びスチレン系モノマーから選ばれる
2種以上のモノマー100重量部に対して0.1〜15重量部、
好ましくは0.5〜10重量部である。
本発明の共重合水性樹脂分散液を製造するには、乳化
分散剤水溶液中で、必要により開始剤を用い、モノマー
を滴下する方法や、モノマーの一部を乳化分散剤水溶液
中に加え、残りのモノマーを滴下して乳化重合により合
成するのが一般的であるが、一旦低級アルコールやケト
ン類の極性溶媒中で溶液重合を行った後、溶媒と水を置
換する方法でも良い。乳化重合の場合には、モノマーの
滴下順序は問わない。
本発明において使用される乳化剤は次に示すようなカ
チオン系、アニオン系、非イオン系界面活性剤の中から
選択される。
カチオン性界面活性剤の例としては、アルキルトリメ
チルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム
塩、アルキルジメチルエチルアンモニウム塩、アルキル
ジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウ
ム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニ
ウム塩、ステアリルアミドメチルピリジニウム塩アシル
アミノエチルメチルジエチルアンモニウム塩、アシルア
ミノエチルピリジニウム塩、アルコキシメチルピリジニ
ウム塩、1−メチル−1−アシルアミノエチル−2−ア
ルキルイミダゾリン、ジアシルアミノプロピルジメチル
アンモニウム塩、ジアシルアミノエチルジメチルアンモ
ニウム塩、ジアルキルジ(ポリオキシエチレン)アンモ
ニウム塩、ジアルキルメチルポリオキシエチレンアンモ
ニウム塩などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としてはラウリルアルコールの
ようなC8〜C18アルコールの硫酸エステルのナトリウ
ム、カリウム塩であらわされる高級脂肪アルコール硫酸
塩、C8〜C13の脂肪酸のナトリウム、カリウム、トリエ
タノールアミンのようなエタノールアミン塩、例えばオ
レイン酸トリエタノールアミン、ステアリン酸トリエタ
ノールアミン、ロート油、硫酸化リシノレイン酸のよう
なスルホン化合物、ナトリウムt−オクチルベンゼンス
ルホネート、ナトリウムt−オクチルフェノールスルホ
ネートのようなスルホン化アルキルアリール化合物が例
示される。
非イオン性界面活性剤の例は、C7〜C18アルキル基と
9〜30またはそれ以上のエチレンオキサイド単位を持つ
アルキルフェノキシポリエトキシエタノール、例えば、
ヘプチルフェノキシポリエトキシエタノール、メチルオ
クチルフェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェ
ノキシポリエトキシエタノール、ドデシルフェノキシポ
リエトキシエタノール等、又はメチレン結合で連結した
アルキルフェノールのポリエトキシエタノール誘導体、
ノニル、ドデシル、テトラデシル等のメルカプタンやC8
〜C13アルキルチオフェノールと必要な量のエチレンオ
キサイドを縮合させた硫黄を含む乳化剤、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、トール油混
合酸のような長鎖カルボン酸のエチレンオキサイド誘導
体、疎水性炭化水素鎖をもつエーテル化した、又はエス
テル化したポリヒドロキシ化合物のエチレンオキサイド
誘導体である。非イオン性界面活性剤はHLBが12〜19好
ましくは15〜18のものが好適に用いられる。
本発明の糊料組成物には、カチオン性ポリマーの他に
更に必要に応じて一般の高分子エマルジョン用の添加
剤、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、エタノールの如き凍結防止剤、その他香料、殺菌
剤、防腐剤、螢光染料、色素、増粘剤、消泡剤等が添加
できる。
又、ジブチルフタレート、ジブチルアジペート、ジオ
クチルアジペート、トリアセチン等の如き可塑剤は、本
発明の水性樹脂組成物の皮膜物性を阻害しない範囲で添
加することができる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 窒素導入管、撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度
計、還流冷却器を取りつけた、5つ口セパラブルフラス
コにイオン交換水300重量部、エマルゲン150(花王
(株)製X重量部、2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)塩酸塩0.1重量部及びメタクリル酸エチルトリ
メチルアンモニウムクロライドS重量部を加えて撹拌し
ながら70℃に昇温したところへ、メタクリル酸メチルY
重量部、アクリル酸ブチルZ重量部、アクリル酸T重量
部の混合物を300分間にわたって滴下し重合を行った。
滴下終了後70℃にて240分間放置することで熟成を行な
った後サンプルとして供した。得られたサンプル20種に
ついて前記コールターカウンターN4にてラテックスの平
均粒子径を測定すると共に下記の方法により糊量として
の評価を行なった。
試験結果を表1に示す。
(1) 純曲げ試験法 ターゴトメーター型洗浄試験機を使用し、イオン交換
水を500ml、上記のようにして合成した糊量を固形分で
0.4g洗浄槽(1000ml内容積)に入れよく分散させた後60
#木綿布20gを入れ100回転/分の回転速度で3分間撹拌
糊付けする。脱水後風乾し25℃,65%相対湿度の恒温恒
湿室に一昼夜静置した後糊付け効果試験に供する。
上記糊付け試験により糊付けした木綿布を2cm×2.5cm
になる様に切断し、10枚を一組として、純曲げ試験機
(加藤鉄工所製)を用いて、25℃,65%相対湿度の恒温
恒湿室内において、曲げ剛性(g・cm)を測定した。
(2) 張りの評価(方法1) 通常の家庭用洗濯機を用い30の水道水に糊付基剤を
有効成分で20g添加し、よく分散させ1000g木綿シーツを
添加し3分間撹拌糊付けする。脱水機で30秒脱水した
後、風乾する。上記の方法で糊付け処理した布の張りに
ついて10名による触感テストを一対比較により行ない各
基剤の性能を評価した。
+2:張りがある +1:やや張りがある 0:対照と同じ −1:やや張りがない −2:張りがない (3) 肌ざわりの評価(方法2) (2)と同様に処理した木綿シーツについて次のよう
な評価基準で性能を評価した。
+2:肌ざわりが良い +1:やや肌ざわりが良い 0:対照と同じ −1:やや肌ざわりが悪い −2:肌ざわりが悪い (4) 5回処理後の肌ざわりの評価(方法3) 通常の家庭用洗濯機を用い、30の水道水に糊付基剤
を有効成分で20g添加し、1000gの木綿シーツを入れて3
分間撹拌糊付けする。脱水機で30秒脱水した後、20℃、
65%相対湿度の恒温恒湿室内で1昼夜乾燥する。この後
洗濯機で、40の水道水に対し洗剤を活性剤濃度約0.13
3%となるよう溶解し、先にシーツを入れて洗濯する。
すすぎは流水で2回繰り返し、その後前記と同様に糊付
けする。
この、糊付け−乾燥−洗濯−糊付けのサイクルを5回
繰り返し、6回目の乾燥が終わった時点で(3)と同様
の肌触りの評価を行った。
実施例2 実施例1と同様な装置を用いて、イオン交換水300重
量部、エマルゲン935(花王(株)製)4.0重量部、2,
2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩0.1重量
部を加えた後、さらにメタクリル酸エチルトリメチルア
ンモニウムクロライド3.0重量部を加えて撹拌しながら7
0℃に昇温する。
ここに表2に示したモノマー(I),(II)及びメタ
クリル酸4.0重量部の混合物を300分間にわたって滴下
し、重合を行なった。滴下終了後70℃にて240分間、放
置することで熟成を行った後、サンプルとした。得られ
たサンプルの評価結果を表2に示す。
実施例3 実施例1と同様な装置を用いて、イオン交換水300重
量部、エマルゲン150(花王(株)製)3.0重量部、2,
2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩0.1重量
部及びカチオン製モノマーX重量部を加えた後、70℃に
昇温したところへメタクリル酸エチル45重量部、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル50重量部及びアクリル酸5重量
部の混合物を300分間にわたって滴下し重合を行なっ
た。
滴下終了後70℃にて240分間放置することで熟成を行
った後、サンプルとした。得られたサンプルの評価結果
を表3に示す。
実施例4 実施例1と同様な装置を用いて、イオン交換水300重
量部、エマルゲン150(花王(株)製)3.0重量部、2,
2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩0.1重量
部、メタクリル酸エチルトリメチルアンモニウムクロラ
イド3.0重量部を加え、撹拌しながら70℃に昇温したと
ころへメタクリル酸メチル50重量部、アクリル酸ブチル
50重量部及び不飽和カルボン酸X重量部の混合物を300
分間にわたって滴下し重合を行なった。
滴下終了後70℃にて240分間放置することで熟成を行
った後、サンプルとした。得られたサンプルの評価結果
を表4に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山村 正明 栃木県宇都宮市戸祭台56―6 (56)参考文献 特開 昭56−91075(JP,A) 特開 昭60−155776(JP,A) 特開 昭63−145482(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸またはメタクリル酸と炭素数1
    〜20の脂肪族飽和アルコールとのエステル及びスチレン
    系モノマーから選ばれる2種以上のモノマー(A)と、
    重合性不飽和結合を有するカチオン性モノマーから選ば
    れる1種以上のモノマー(B)と、不飽和カルボン酸
    (C)とを乳化分散剤の存在下に共重合させて得られる
    水性樹脂分散液であって、水性樹脂の平均粒子径が0.5
    μm以下であり、さらにそのガラス転移温度が0℃〜60
    ℃であり、かつその最低造膜温度が50℃以下である水性
    樹脂分散液を必須成分として含む液体糊料組成物。
  2. 【請求項2】アクリル酸またはメタクリル酸と炭素数1
    〜20の脂肪族飽和アルコールとのエステル及びスチレン
    系モノマーから選ばれる2種以上のモノマー(A)を20
    〜60重量%、重合性不飽和結合を有するカチオン性モノ
    マーから選ばれる1種以上のモノマー(B)を(A)10
    0重量部に対して0.01〜10重量部、及び不飽和カルボン
    酸(C)を(A)100重量部に対して0.1〜15重量部含有
    する請求項1記載の糊料組成物。
  3. 【請求項3】重合性不飽和結合を有するカチオン性モノ
    マーが、次式(1)〜(7)で表されるモノマー群から
    選ばれたものである請求項1または2記載の糊料組成
    物。 (式中、R1:水素原子又はメチル基 R2,R3,R4:同じか異なっており水素原子、炭素数1〜4
    のアルキル基又は置換アルキル基 Y:酸素原子又はアミド結合中のNH基 X :一価の陰イオン m:1乃至10の整数) (式中、R5,R6,R7:同じか異なっており水素原子、炭素
    数1〜2のアルキル基又は置換アルキル基 X :式(1)と同じ) (式中、R8:置換基を有してもよい炭素数8〜22の炭化
    水素基 R9,R10:炭素数1〜3のアルキル基 R11:水素原子またはメチル基 X :式(1)と同じ) (式中、R8,R9,R10,R11,X :式(3)と同じ) (式中、R8,R9,R10,R11,X :式(3)と同じ) (式中、X :式(1)と同じ)
  4. 【請求項4】不飽和カルボン酸がアクリル酸、メタクリ
    ル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
    酸、3−アリルオキシプロピオン酸、アコニチン酸、ソ
    ルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、シトラコ
    ン酸、及びp−ビニル安息香酸からなる群から選ばれた
    ものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の糊
    料組成物。
  5. 【請求項5】不飽和カルボン酸が不飽和ポリカルボン酸
    のアルキル半エステル、部分エステル及び部分アミドか
    らなる群から選ばれたものである請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載の糊料組成物。
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