JPH0559670A - 家庭用繊維処理料組成物 - Google Patents

家庭用繊維処理料組成物

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JPH0559670A
JPH0559670A JP21716691A JP21716691A JPH0559670A JP H0559670 A JPH0559670 A JP H0559670A JP 21716691 A JP21716691 A JP 21716691A JP 21716691 A JP21716691 A JP 21716691A JP H0559670 A JPH0559670 A JP H0559670A
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JP
Japan
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vinyl
acid
emulsion
fatty acid
weight
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JP21716691A
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English (en)
Inventor
Kazutoshi Ide
一敏 井手
Hiroshi Dejima
博 出島
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Publication of JPH0559670A publication Critical patent/JPH0559670A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a) 低級脂肪酸ビニルエステルとN−ビニル
−2−ピロリドンの2元共重合エマルジョン又は低級脂
肪酸ビニルエステルと不飽和カルボン酸とN−ビニル−
2−ピロリドンの3元共重合エマルジョンと(b) 繊維柔
軟剤成分からなる家庭用繊維処理料組成物。 【効果】 衣類に対して極めて良好な嵩高さを与えるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は家庭用繊維処理料組成
物、更に詳しくは、衣類に対して嵩高い風合いを与える
ことができる繊維処理料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】現在、家庭用に使用されて
いる繊維処理剤としては、衣類を硬く仕上げ、型くずれ
を防止する効果のある洗濯糊や、衣類を柔らかくし肌ざ
わりの良い風合いに仕上げる柔軟剤等が広く知られてい
る。
【0003】糊料には従来、澱粉が用いられていたが、
使い易くするために種々の改良が行われ、現在は冷水に
希釈が容易であり、使用が簡単で安定な糊料として液状
糊料が開発され、カルボキシメチルセルロース、澱粉、
ポリビニルアルコール等の2〜15%溶液に消泡剤、防腐
剤、蛍光増白剤、香料等が配合されたものが使用されて
いる。しかしながら、これら澱粉、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース等はガラス転移温度が
80℃以上の硬いポリマーであって、糊料としては安価で
あるが衣類に糊付けすると、紙のような風合いを与え、
場合によっては皮膚と接触する部位で皮膚荒れを起こす
といった不都合がしばしば見られていた。さらに、これ
らポリマーの水溶液は濃度が低くても粘度が高く、取り
扱いにくいという欠点も持っている。これらの欠点を除
くものとして、ポリ酢酸ビニル乳濁液(エマルジョン)
が使用されており、高浴比からの繊維への吸着性を改善
し、家庭での洗濯機処理が可能なように糊料基剤にカチ
オン荷電を保持させる新規な糊料組成物も提案されてい
る(例えば、特開昭53−70191 号公報、同53−94688 号
公報、同52−53086 号公報、同59−88978 号公報、同58
−4875号公報、同58−65073 号公報等)。また従来か
ら、水に不溶の酢酸ビニルを主モノマーとしたエマルジ
ョンの場合、洗濯サイクルでの糊落ち性が悪く、衣類の
硬化等の原因となっていたが、この点に関しても、不飽
和カルボン酸を共重合することで洗濯時のアルカリによ
ってポリマーが膨潤、溶解し、糊落ちがよくなるように
した糊料組成物も提案されている。しかしながら、これ
らの一般的な糊剤の場合、衣類を硬く仕上げることはで
きても所謂嵩高い風合いを与えるという効果に関しては
充分とは言えず、ポリマーの種類によってはむしろ逆の
効果が付与されるケースも見られる。
【0004】一方、現在家庭用柔軟剤として市販されて
いる商品は殆どが1分子中に1〜2個の長鎖アルキル基
を有する第4級アンモニウム塩を主成分としたものであ
る。この理由としては第4級アンモニウム塩が少量で各
種繊維に対して良好な柔軟効果を有するからである。ま
た、従来より各種アミンを柔軟基剤とする液体状柔軟剤
も知られている。例えば、特開昭52−597965号公報には
メチルジ硬化牛脂アルキルアミンのような長鎖アルキル
アミンを含有する組成物が、特開昭58−60070 号公報に
はアシル化アルカノールアミン、水溶性−第4級アンモ
ニウム塩及び脂肪酸エステルを含有する繊維材料仕上げ
剤が、特開昭61−167083号公報には第4級アンモニウム
化合物、高級脂肪酸とヒドロキシ低級アルキルポリアミ
ンポリグリコールエーテルを含有する分散性の良い柔軟
剤が、特開昭61−275474号公報にはジ(高級アルキル)環
式アミン及びブレンステッド酸を含有する繊維処理用の
安定な水性分散液が、特開昭64−85368 号公報にはジ長
鎖アルキルアミン−陰イオン性界面活性剤イオン対複合
体、非シリコーンロウ及び液体担体を含む柔軟組成物
が、特開平2−6662号公報にはヒドロキシ低級アルキル
アルキレンジアミンと高級脂肪酸の縮合物等のアミン及
び両性布地コンディショニング剤を含有する布地コンデ
ィショニング組成物が、特開平2−14076 号公報にはジ
長鎖アルキルアミン−多官能カルボン酸錯体を含有する
柔軟性、帯電防止性を付与する布類コンディショニング
組成物が記載されている。さらに、この他にポリジメチ
ルシロキサンやその誘導体を繊維の柔軟処理剤として応
用した例も多数知られている。しかしながら、これら一
連の柔軟剤組成物は布に対していわゆる嵩高い風合いを
与える能力に関しては不十分であり、とくにシリコーン
系の処理剤の場合、嵩高い風合いを逆に損なうケースさ
え見受けられる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる従来
の家庭用繊維処理剤組成物のもつ欠点を改善すべく鋭意
研究した結果、低級脂肪酸ビニルエステルとN−ビニル
−2−ピロリドンの2元共重合エマルジョンもしくは低
級脂肪酸ビニルエステルと不飽和カルボン酸とN−ビニ
ル−2−ピロリドンの3元共重合エマルジョンに対して
繊維柔軟剤成分を配合することで、従来の処理剤で処理
した場合よりも繊維を格段に嵩高く処理できることを見
出し、本発明に到った。
【0006】即ち本発明は、(a) 低級脂肪酸ビニルエス
テルとN−ビニル−2−ピロリドンの2元共重合エマル
ジョン又は低級脂肪酸ビニルエステルと不飽和カルボン
酸とN−ビニル−2−ピロリドンの3元共重合エマルジ
ョンと(b) 繊維柔軟剤成分からなることを特徴とする家
庭用繊維処理料組成物に関する。
【0007】本発明において使用される低級脂肪酸ビニ
ルエステルとしては、酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等が例示されるが、更には次の (1)〜(7)
に示すような低級脂肪酸ビニルエステル(好ましくは酢
酸ビニル)と共重合可能な単量体(この場合は、低級脂
肪酸ビニルエステル:共重合可能な下記単量体=80:20
〜100〜0(重量比))との共重合体もあわせて使用さ
れ得る。 (1) アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸ブチル等のようなアクリル酸、メタクリル酸のアルキ
ルエステル (2) α、βのエチレン性不飽和ジカルボン酸のジエステ
ル、例えばジブチルマレエート、ジエチルマレエート、
およびこれに相当するフマレート、イタコネート、シト
ラコネート (3) スチレン、エチレン (4) 塩化ビニルのようなハロゲン化ビニル (5) 塩化ビニリデンのようなハロゲン化ビニリデン (6) α、βエチレン性不飽和カルボン酸アミド及びその
N−アルキロール誘導体、例えばアクリルアミド及びN
−メチロールアミド (7) 先に例示した低級脂肪酸ビニルエステルと異なる低
級脂肪酸ビニルエステル低級脂肪酸ビニルエステルと共
重合可能なこれらの単量体として好ましくは、アクリル
酸又はメタクリル酸のアルキルエステルが挙げられる。
【0008】本発明において使用される不飽和カルボン
酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アコニチン酸、ソ
ルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、シトラコ
ン酸、p−ビニル安息香酸等々の酸の他、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸のような不飽和カルボン酸のアル
キル半エステル、部分エステル又は部分アミドが挙げら
れる。不飽和ポリカルボン酸のアルキル半エステルの例
としては、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチ
ル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノブチル、マレイ
ン酸モノブチル等の炭素数1〜6の低級アルキル半エス
テルが挙げられる。これらの不飽和カルボン酸のうち好
ましい例示としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸が挙げられる。
【0009】本発明を構成するエマルジョンの合成にお
いては、高浴比からの繊維への吸着性を高める目的で、
種々のカチオン性ポリマーを共存させて重合を行うか、
これらのカチオン性ポリマーを後から添加することもで
きる。その場合に使用されるカチオン性ポリマーとして
はカチオン性セルロース、カチオン性澱粉、カチオン性
ビニル重合体等が挙げられる。カチオン性セルロース及
びカチオン性澱粉としては例えば次式(1) に示されるも
のが好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】(式中、 A:セルロース又は澱粉残基 R:アルキレン基又はヒドロキシアルキレン基 R1,R2,R3 :同じか又は異なっており、アルキル基、ア
リール基、アラルキル基又は式中の窒素原子を含んで複
素環を形成してもよい。 X- :アニオン基(塩素、臭素、沃素、硫酸、スルホン
酸、メチル硫酸、燐酸、硝酸等) p:正の整数を意味する。) カチオン性セルロース及びカチオン性澱粉のカチオン置
換度は0.01〜1、即ち無水グルコース単位当り0.01〜1
個、好ましくは0.02〜0.5 個のカチオン基が導入された
ものが好ましい。置換度が0.01以下では効果が充分でな
く、また置換度は1以上でもかまわないが反応収率の点
から1以下が好ましい。かかるカチオン性セルロースは
例えばアルカリ性条件下で例えばヒドロキシエチルセル
ロースにグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド
または3−クロル−2−ヒドロキシプロピルトリメチル
アンモニウムクロライドを反応させて得ることができ
る。また、ヒドロキシエチルセルロースに4−クロルブ
テントリメチルアンモニウムクロライドを反応させて得
ることもできる。カチオン性澱粉の場合も例えばアルカ
リ条件下で澱粉にグリシジルトリメチルアンモニウムク
ラロイドまたは3−クロル−2−ヒドロキシプロピルト
リメチルアンモニウムクロライドを反応させて得ること
ができる。また、ジメチルアミノエチル化澱粉を4級化
して得ることもできる。更に、澱粉に4−クロルブテン
トリメチルアンモニウムクロライドを反応させて得るこ
ともできる。また、カチオン性ビニル重合体としては次
の式(2) で表されるものが例示される。
【0012】
【化2】
【0013】(式中、 R4 :水素原子又はメチル基 R5,R6,R7 ;同じか異なっており、水素原子、炭素数1
〜4のアルキル基又は置換アルキル基 Y:酸素原子またはアミド結合中のNH基 X-:式(1) と同じ m:1〜10の整数 n:5〜5000の数を意味する。) これらのカチオン性ポリマーの水溶液の粘度は、1%水
溶液の場合、5〜1000cps(センチポイズ)(20℃) 、好ま
しくは10〜500cpsが良い。
【0014】本発明を構成する共重合エマルジョンにお
ける各成分の相対的含有量は、低級脂肪酸ビニルエステ
ルをエマルジョン中に20〜60重量%含有する場合、カチ
オン性ポリマーは0〜5重量%、好ましくは 0.2〜3重
量%であり、不飽和カルボン酸は前記低級脂肪酸ビニル
エステル100 重量部に対して0〜15重量部、好ましくは
0.2〜5重量部、更にN−ビニル−2−ピロリドンは前
記低級脂肪酸ビニルエステル100 重量部に対して1〜30
重量部、好ましくは2〜20重量部である。N−ビニル−
2−ピロリドンに関しては、配合量が1重量部に満たな
いと効果が充分でなく、30重量部を越えると重合時のエ
マルジョンの安定性が悪くなるため好ましくない。
【0015】本発明を構成する共重合エマルジョンの重
合に際しては、一般に用いられるノニオン性、アニオン
性、カチオン性の乳化剤を適宜使用することができる。
ノニオン性乳化剤の例としては、C7〜C22 の飽和または
不飽和アルコールのエチレンオキサイド付加物(付加モ
ル数9〜100 )または、C718アルキル基と9〜30また
はそれ以上のエチレンオキサイド単位を持つアルキルフ
ェノキシポリエトキシエタノール、例えばヘプチルフェ
ノキシポリエトキシエタノール、オクチルフェノキシポ
リエトキシエタノール、メチルオクチルフェノキシポリ
エトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキシエ
タノール、ドデシルフェノキシポリエトキシエタノール
等、またはメチレン結合で連結したアルキルフェノール
のポリエトキシエタノール誘導体、ノニル、ドデシル、
テトラデシル等のメルカプタンやC615アルキルチオフ
ェノールと必要な量のエチレンオキサイドを縮合させた
硫黄を含む乳化剤、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、オレイン酸、トール油混合酸のような長鎖カル
ボン酸のエチレンオキサイド誘導体、疎水性炭化水素鎖
をもつエーテル化した又はエステル化したポリヒドロキ
シ化合物のエチレンオキサイド誘導体である。ノニオン
乳化剤はHLBが12〜19、好ましくは15〜18のものが用
いられる。アニオン乳化剤の例としては、ラウリルアル
コールのようなC8〜C18 アルコールの硫酸エステルのナ
トリウム塩、カリウム塩で代表される高級脂肪族アルコ
ール硫酸塩、C8〜C18 の脂肪酸のナトリウム塩、カリウ
ム塩、或いはトリエタノールアミンのようなエタノール
アミン塩(例えばオレイン酸トリエタノールアミン、ス
テアリン酸トリエタノールアミン)、ロート油、硫酸化
リシノレイン酸のようなスルホン化合物、ナトリウムt
−オクチルベンゼンスルホネート、ナトリウムt−オク
チルフェノールスルホネートのようなスルホン化アルキ
ルアリール化合物が例示される。カチオン乳化剤の例と
しては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキ
ルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルエチルア
ンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム
塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルキノリウム塩、
アルキルイソキノリウム塩、ステアリルアミドメチルピ
リジニウム塩、アシルアミノエチルメチルジエチルアン
モニウム塩、アシルアミノエチルピリジニウム塩、アル
コキシメチルピリジニウム塩、1−メチル−1−アシル
アミノエチル−2−アルキルイミダゾリン、ジアシルア
ミノプロピルジメチルアンモニウム塩、ジアシルアミノ
エチルジメチルアンモニウム塩、ジアルキルジ(ポリオ
キシエチレン)アンモニウム塩、ジアルキルメチルポリ
オキシエチレンアンモニウム塩などが挙げられる。
【0016】また、長期間にわたって安定な共重合エマ
ルジョンを得るために、ノニオン性水溶性ポリマーを併
用することもできる。ノニオン性水溶性ポリマーとして
はホリビニルアルコール、化工澱粉、セルロース誘導体
等が挙げられる。本発明に使用できる化工澱粉は水溶性
の化工澱粉であり、例えば、ヒドロキシエチル化澱粉、
ヒドロキシプロピル化澱粉、α化澱粉等を挙げることが
できる。本発明に使用できるポリビニルアルコールとし
ては酢酸ビニルホモポリマー又は酢酸ビニルと他のモノ
マーのコポリマーの完全又は不完全鹸化物、又はこれら
を例えばアルデヒド等によって化工したポリビニルアル
コール誘導体であって、その5%水溶液の粘度が30℃で
5〜10000 cps のものが例示される。また、本発明に使
用できる非イオン性セルロース誘導体は水溶性のヒドロ
キシアルキル化セルロース又はアルキルセルロースであ
り、その5%水溶液の粘度が30℃で5〜10000cpsのもの
であり、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース等を挙げるこ
とができる。これらのノニオン性水溶性ポリマーの添加
量はエマルジョン系に対して、0〜10重量%、好ましく
は1〜4重量%である。
【0017】共重合エマルジョンの重合に用いる重合開
始剤としては、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)の他、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパー
オキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シク
ロヘキサノンパーオキサイド、過酢酸、過安息香酸、過
硫酸カリウム等を用いることができる。添加量は低級脂
肪酸ビニルエステル単量体に対して、0.01〜5.0 重量%
の範囲で使用するのが好ましい。
【0018】重合反応の温度は40〜120 ℃、好ましくは
50〜90℃であり、重合時のpHは3〜9、好ましくは4〜
8で行う。この際、緩衝剤として炭酸ナトリウム、重炭
酸ナトリウム、オルソリン酸ナトリウム、第2リン酸ナ
トリウム、第1リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫
酸ナトリウムのような無機塩を0〜2重量%、好ましく
は 0.1〜1重量%用いるのが良い。
【0019】従って、本発明を構成する共重合エマルジ
ョンの組成は例えば次のような各成分含有量となるのが
望ましい。 ・低級脂肪酸ビニルエステル単量体;20〜60重量%、好
ましくは25〜50重量% ・不飽和カルボン酸;低級脂肪酸ビニルエステル単量体
100 重量部に対して、0〜15重量部、好ましくは 0.2〜
5重量部 ・N−ビニル−2−ピロリドン単量体;低級脂肪酸ビニ
ルエステル単量体 100重量部に対して、1〜30重量部、
好ましくは2〜20重量部 ・ノニオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、若しくはカチ
オン性乳化剤:0〜5重量%、好ましくは 0.2〜2重量
% ・カチオン性ポリマー:0〜5重量%、好ましくは 0.2
〜3重量% ・ノニオン性水溶性ポリマー:0〜10重量%、好ましく
は1〜4重量% ・重合開始剤:低級脂肪酸ビニルエステル単量体に対し
て0.01〜5重量%、好ましくは0.02〜1重量% ・無機塩:0〜2重量%、好ましくは 0.1〜1重量% ・水等:残余。
【0020】即ち、本発明を構成する共重合体は、上記
のような組成で乳化重合して得られる。添加方法は全て
の成分を同時に添加して反応させても良いが、より好ま
しくは低級脂肪酸ビニルエステル以外を仕込んだ反応容
器中に低級脂肪酸ビニルエステルを徐々に添加していく
方法が望ましい。
【0021】また、本発明における繊維処理料組成物に
は他の方法で重合されたエマルジョンを添加しても良
く、従来のエマルジョン系処理剤と本発明におけるエマ
ルジョンの混合物であっても充分に効果を発揮するもの
である。その場合、本発明によるエマルジョンの最終組
成物に占める割合は重量基準で5〜99%、好ましくは10
〜95%に調整するのが良い。
【0022】本発明の繊維処理料組成物は、上記のよう
な2元又は3元共重合エマルジョン(a) と繊維柔軟剤成
分(b) から構成される。(a) 成分と (b)成分との配合比
は固形分重量比で (a)/(b) =1/99〜99/1、好まし
くは5/95〜95/5の範囲が良い。
【0023】本発明において共重合エマルジョンに配合
することのできる(b) 繊維柔軟剤成分としては、通常こ
の分野に用いられる一般的な剤が使用できる。例えばジ
ステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジオレイ
ルジメチルアンモニウムクロライド等の1分子中に1〜
2個の長鎖アルキル基を有する第4級アンモニウム塩が
挙げられる。また、各種アミン、たとえば、メチルジ硬
化牛脂アルキルアミンのような長鎖アルキルアミン、ア
シル化アルカノールアミン、ヒドロキシ低級アルキルポ
リアミンポリグリコールエーテル、ジ(高級アルキル)
環式アミン、ヒドロキシ低級アルキルアルキレンジアミ
ン、ポリエチレンワックスエマルジョン等が使用でき
る。さらに、これらの柔軟剤の他にポリジメチルシロキ
サンやその誘導体、たとえばアミノ変性シリコーン、エ
ーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、エポ
キシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルコー
ル変性シリコーン等が使用できる。
【0024】本発明の繊維処理料組成物には必要に応じ
て、一般の高分子エマルジョン用の添加剤、例えば、ジ
ブチルフタレート、ジブチルアジペート、ジオクチルア
ジペート、トリアセチン等のような可塑剤、エチレング
リコール、プロピレングリコール、エタノールのような
凍結防止剤、その他、香料、殺菌剤、防腐剤、蛍光染
料、顔料などを添加することができる。
【0025】本発明の繊維処理料組成物を使用するにあ
たっては、従来の処理料を使用する方法、即ち衣類に対
する組成物希釈の水量、所謂浴比を1対1〜1対4程度
にする方法でも使用することができるし、前述のように
カチオン性ポリマーを使用した場合には1対10〜1対40
程度での使用も可能である。特に、このような浴比の増
大は均一な処理を可能にし、しかも家庭において使用す
る場合、電気洗濯機による処理が可能になる。
【0026】本発明の繊維処理料組成物を用いて処理す
る際の組成物の布重量に対する比率は、衣類重量に対し
て組成物有効分(固形分) 0.2〜6重量%であり、好ま
しくは 0.5〜4重量%である。
【0027】本発明の繊維処理料組成物を使用して繊維
を処理した場合、従来の処理剤に比べて格段に嵩高い風
合いに仕上げることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を詳述する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、例中の「部」は重量部である。
【0029】実施例1 次の様にして合成した共重合エマルジョンAに対して、
各種柔軟成分を配合し、繊維処理料組成物を調製し性能
評価を行った。 〔共重合エマルジョンAの合成〕窒素導入管、攪拌機、
モノマーの定量滴下装置、温度計、還流冷却器を取りつ
けた5つ口セパラブルフラスコにカチオン化澱粉 (D.S.
=0.2 、分子量1万)6.0部、ポリビニルアルコール(鹸
化度80%、重合度1500)3.0 部、及びイオン交換水100
部を加えて90℃に溶解し、60℃に冷却した後に酢酸ビニ
ル単量体10部とエマルゲン147 (花王株式会社製)2部
を加え、炭酸ナトリウム0.5 部、2,2'−アゾビス(2−
アミノジプロパン)塩酸塩 0.1部、イオン交換水20部を
加え、75℃に昇温して重合を開始した。酢酸ビニル単量
体88部、メタクリル酸単量体2部及びN−ビニル−2−
ピロリドン単量体10部を予め混合しておき、重合開始後
30分から 350分にわたりこれを反応溶液中に連続して滴
下した。滴下終了後80℃に昇温して1時間攪拌後反応を
終了した。このようにして合成した共重合エマルジョン
Aに対して表1に示すような柔軟剤成分を固形分重量比
で柔軟剤成分:エマルジョンA=5:15、総固形分20%
になるように配合し、以下の方法により性能評価を行っ
た。結果を表1に示す。 (処理方法)市販の2槽式洗濯機を使用し、3.5 度カル
シウム硬水20リットルに上述のようにして配合した繊維
処理料組成物を固形分で10g洗浄槽に入れ、良く分散さ
せた後、木綿タオル布1000gを入れ3分間攪拌処理す
る。1分間脱水した後、20℃、65%相対湿度の恒温恒湿
室に一昼夜乾燥した後、嵩高性の評価試験に供する。 (嵩高性試験)上記のようにして処理した試験布に対し
て10名のパネラーによる官能試験を行い、嵩高さのラン
ク付けを行う。評価は以下の5段階評価とした。 +2:嵩高性極めて良好。 +1:嵩高性良好。 0:普通。 −1:嵩高性やや不良。 −2:嵩高性不良。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 実施例1に準じた方法で共重合エマルジョンBを合成
し、柔軟剤成分を配合して得た繊維処理料組成物に関し
て、嵩高性の評価を行った。 〔共重合エマルジョンBの合成〕実施例1と同様に窒素
導入管、攪拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、還
流冷却器を取りつけた5つ口セパラブルフラスコに、カ
チオン性セルロース(D.S.=0.4 、分子量1万)6.0
部、ポリビニルアルコール(鹸化度80%、重合度1500)
3.0 部、及びイオン交換水100 部を加えて90℃に溶解
し、60℃に冷却した後に酢酸ビニル単量体10部とエマル
ゲン147(花王株式会社製) 2部を加え、炭酸ナトリウム
0.5部、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸
塩 0.1部、イオン交換水20部を加え、75℃に昇温して重
合を開始した。酢酸ビニル単量体90部、及びN−ビニル
−2−ピロリドン10部を予め混合しておき、重合開始後
30分から350 分にわたりこれを反応溶液中に連続して滴
下した。滴下終了後80℃に昇温して1時間攪拌後反応を
終了した。このようにして合成した共重合エマルジョン
Bに対して表2に示すような柔軟剤成分を固形分重量比
で柔軟剤成分:エマルジョンB=5:15、総固形分20%
になるように配合し性能評価を行った。結果を表2に示
す。 (処理方法)洗い桶を使用し、イオン交換水1リットル
に、上述のようにして配合した繊維処理料組成物を固形
分で 2.5gを入れ、良く分散させた後、60# 木綿ブロー
ド布200 gを入れ、3分間良くもみ込んで処理する。1
分間脱水した後、20℃、65%相対湿度の恒温恒湿室に一
昼夜乾燥した後、実施例1に示した嵩高性の評価試験に
供する。 (嵩高性試験)実施例1同様、上記のようにして処理し
た試験布に対して10名のパネラーによる官能試験を行
い、嵩高さのランク付けを行う。評価は5段階評価とし
た。
【0032】
【表2】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 低級脂肪酸ビニルエステルとN−ビ
    ニル−2−ピロリドンの2元共重合エマルジョン又は低
    級脂肪酸ビニルエステルと不飽和カルボン酸とN−ビニ
    ル−2−ピロリドンの3元共重合エマルジョンと(b) 繊
    維柔軟剤成分からなることを特徴とする家庭用繊維処理
    料組成物。
  2. 【請求項2】 低級脂肪酸ビニルエステルが酢酸ビニ
    ル、酪酸ビニル又はプロピオン酸ビニルである請求項1
    記載の家庭用繊維処理料組成物。
  3. 【請求項3】 不飽和カルボン酸がメタクリル酸、アク
    リル酸又はクロトン酸である請求項1記載の家庭用繊維
    処理料組成物。
  4. 【請求項4】 (a) 2元又は3元共重合エマルジョンと
    (b) 繊維柔軟剤成分の固形分重量比が (a)/(b) =1/
    99〜99/1である請求項1〜3の何れか1項記載の繊維
    処理料組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006219793A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Kao Corp 繊維処理剤
KR100757114B1 (ko) * 2006-02-13 2007-09-10 주식회사 엘지생활건강 섬유처리제 조성물

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