JP2006219793A - 繊維処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 機能性材料の繊維への吸着性を促進させる繊維処理剤の提供。
【解決手段】 20℃でのイオン交換水100gに溶解しうる溶質の最大質量が1%以下である機能性油剤及びアミノ変性シリコーン化合物を、式(1)で表されるモノマー単位及び式(2)で表されるモノマー単位を特定割合で含有する高分子化合物で乳化させて得られる繊維処理剤。
【化1】
Figure 2006219793

[式中;R1a及びR2aはH又はメチル基等、R1b及びR2bはH又は−COOM1(M1はH、Na等)、R1c及びR2cはH、メチル基等、R2dはC8-24の炭化水素基、Aは−COOH、−OH、−CON(CH32等、Bは−O−、−COO−等、Dはエーテル基、エステル基、陽イオン基等を介してR2dと結合し、B及びR2dを連結する炭素数2〜6の2価の炭化水素基等、aは0又は1の数を示す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は繊維処理剤に関する。
種々の機能性材料を繊維に吸着させるための衣料用処理剤が知られている。例えば、特許文献1にはセラミド等の物質を含有する繊維処理剤が開示されている。特許文献2にはセリシンを含有する柔軟剤組成物が開示されている。特許文献3にはアスコルビン酸誘導体を含有する機能化繊維材料が開示されている。
特開2001−146680号公報 特開2001−192970号公報 特開2002−61073号公報
種々の機能性材料を繊維に吸着させるための繊維処理剤が知られているが(特許文献1〜3記載)、未だ十分な吸着量を得ることができず、基剤の効果を満足できる程度まで発現させるためにはより多く吸着させる必要があり、その点で改善の余地がある。
本発明の課題は、機能性材料の繊維への吸着性を促進させる繊維処理剤を提供することにある。
本発明は、下記(a)成分及び(b)成分を、(c)成分で乳化させて得られる繊維処理剤を提供する。
(a)20℃でのイオン交換水100gに溶解しうる溶質の最大質量が1%以下である機能性油剤
(b)アミノ変性シリコーン化合物
(c)一般式(1)で表されるモノマー単位(c1)及び一般式(2)で表されるモノマー単位(c2)を含有し、(c1)/(c2)がモル比で100/30〜150/1であり、分子中の全モノマー単位に対する(c1)と(c2)の合計モノマー単位の割合が50〜100モル%である高分子化合物
Figure 2006219793
[式中;R1a及びR2aはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R1b及びR2bはそれぞれ独立に、水素原子又は−COOM1(M1は水素原子又はアルカリ金属原子もしくはアルカリ土類金属原子)から選ばれる基であり、R1c及びR2cはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシ基から選ばれる基であり、R2dは炭素数8〜24の炭化水素基であり、Aは−COOM2、−OH、−CON(R1d)(R1e)、−COO−R1f−N+(R1g)(R1h)(R1i)・X-、−COO−R1f−N(R1g)(R1h)、−CON(R1d)−R1f−N+(R1g)(R1h)(R1i)・X-、−CON(R1d)−R1f−N(R1g)(R1h)、もしくは環内にアミノ基又はアミド基を少なくとも1つ有する5又は6員環構造の複素環基である。ここで、M2は水素原子又はアルカリ金属原子もしくはアルカリ土類金属原子、R1d、R1e、R1g、R1h及びR1iはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、R1fは炭素数1〜5のアルキレン基、X-は有機又は無機の陰イオン基を示す。Bは−O−、−COO−、−OCO−又は−CONR2e−(R2eは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基)から選ばれる基であり、Dはエーテル基、エステル基、陽イオン基又はアミド基から選ばれる基を介してR2dと結合し、B及びR2dを連結する炭素数2〜6の2価の炭化水素基、オキシアルキレン基の平均付加モル数が1〜300のポリオキシアルキレン基及びグリセリル基の平均付加モル数1〜10のポリグリセリル基から選ばれる少なくとも1種の基である。aは0又は1の数を示す。]
本発明の繊維処理剤は、繊維へ機能性材料を有効に吸着させることができ、繊維の風合いを改善したり、繊維の付加価値を高めることができる。
[(a)成分]
本発明の(a)成分は、20℃での水100gに溶解しうる溶質の最大質量が1%以下の機能性油剤である。本発明において、機能性油剤とは、繊維に吸着されることで繊維に柔軟性、ふっくら感、吸水性等を付与できる剤だけでなく、この繊維製品が改質されることで着用した際に皮膚への刺激を低減できる剤も含まれる。また、2種以上の機能性油剤を混合して前述の物性を実現しても良い。本発明の(a)成分の20℃での水100gに溶解しうる溶質の質量は、0.5%以下が更に好ましく、0.1%以下が特に好ましい。
(a)成分の具体的に好ましい化合物としては、風合い改善や付加価値を高めるために例えば、以下の成分が挙げられる。
(i)炭素数10〜18、好ましくは12〜18、より好ましくは14〜18の飽和又は不飽和の脂肪アルコール;具体的にはデシルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノールアルコール、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、フェニルエチルアルコール、セタノール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール、バチルアルコール、2−ヘキシルデカノールを挙げることができ、繊維処理剤として用いる場合にはオレイルアルコール、セタノール、ステアリルアルコールが好適である。
(ii)ステロール類;例えばコレステロール、イソステアリン酸コレステリル、アルケニルコハク酸コレステリル、プロビタミンD3、カンベステロール、ステグマスタノール、ステグマステロール、5−ジヒドロコレステロール、α−スピナステロール、パリステロール、クリオナステロール等が挙げられる。
(iii)炭化水素類;例えば固体状又は液体状パラフィン、ワセリン、クリスタルオイル、セレシン、オゾケライト、モンタンロウ、スクアラン、スクアレン等の炭化水素類
(iv)植物性又は動物性油脂、あるいはそれらの水素化物;オリーブ油、アボガド油、月見草油、ホホバ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ハッカ油、ヒマワリ油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、大豆油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、牛脂、豚脂、魚油、馬脂、卵黄油、カルナウバロウ、ラノリンを挙げることができる。
(v)分子量300〜3000の脂肪酸エステル類(但し(iv)を除く);具体的には炭素数10〜18の脂肪酸と炭素数1〜6の1〜6価のアルコールとのエステル化合物が好適である。アルコールの具体的好ましい例としてはエタノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノールから選ばれる1価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの2価アルコール、グリセリン(グリセリンの場合はモノ又はジエステルとする)、ペンタエリスリトール、グルコース、ソルビトール、ソルビタンなどの3価以上のアルコールを挙げることができる。本発明では特にイソプロピルラウレート、イソプロピルミリステート、ペンタエリスリトールモノステアレートが好適である。
(vi)炭素数10〜18、好ましくは12〜18、より好ましくは14〜18の飽和又は不飽和の脂肪酸;具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸を挙げることができ、繊維処理剤として用いる場合にはオレイン酸又はパルミトレイン酸が好適である。
(vii)ジメチルポリシロキサン:動粘度が2〜1000万mm2/s、好ましくは5000〜100万mm2/sの化合物が好適である。具体的には東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製SH−200(10000mm2/s)、SH−200(100万mm2/s)、信越化学工業(株)製KF−96A(5000mm2/s)、KF−96A(20万mm2/s)が好適である。
また上記物質で40℃において流動性のないものは、流動パラフィン、流動イソパラフィン、低粘度シリコーン油、低級アルコール、低級脂肪酸、低分子量エステル化合物と混合して用いることができる。
本発明の(a)成分の中では、(i)、(iii)、(v)、(vii)が好ましく、(iii)、(vii)が更に好ましく、ジメチルポリシロキサン、ワセリン、スクアラン及びパラフィンから選ばれる少なくとも1種が特に好ましい。
[(b)成分]
本発明の(b)成分はアミノ変性シリコーン化合物であり、例えば、特開2001−49582、特開2001−192973、特開2002−371474、特開平8−325952、特開平10−131054等の公報に記載のアミノ変性シリコーン化合物を用いることができる。(b)成分としては、25℃の動粘度(オストワルト型粘度計で求めることができる)が、好ましくは100〜20000mm2/s、より好ましくは200〜10000mm2/s、特に好ましくは500〜5000mm2/sであり、アミノ当量(窒素原子1つ当りの分子量、アミノ当量=分子量/N原子数で求められる。分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリスチレンを標準として求めた値であり、窒素原子数は元素分析法により求めることができる)が、好ましくは400〜8000、より好ましくは600〜5000、特に好ましくは800〜3000のアミノ変性シリコーン化合物である。
(b)成分の好適な具体例として、一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006219793
〔式中、R3aは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシ基、−OR3d(ここでR3dは炭素数1〜3のアルキル基)又は水素原子を示し、R3bは炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシ基又は水素原子を示す。Eは少なくとも1つのアミノ基を有する側鎖を示し、R3cは炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を示す。pは10〜10,000の数、qは1〜1,000の数を示し、重量平均分子量が2,000〜1,000,000となる数を示す。尚、R3a、R3b、R3c、R3dはそれぞれ同一でも異なっていても良く、また複数個のR3bは同一でも異なっていても良い。〕
一般式(3)において、R3aはメチル基又はヒドロキシ基が好ましく、R3bはメチル基又はヒドロキシ基が好ましく、R3cはメチル基又は水素原子が好ましく、R3dはメチル基が好ましい。重量平均分子量は、好ましくは5,000〜100,000、特に好ましくは8,000〜50,000である。ここで、重量平均分子量はポリスチレンを標準としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで求めることができる。アミノ基を有する側鎖Eとしては、下記のものを挙げることができる。
−C36−NH2
−C36−NH−C24−NH2
−C36−NH−[C24−NH]r−C24−NH2
−C36−NH(CH3)
−C36−NH−C24−NH(CH3)
−C36−NH−[C24−NH]s−C24−NH(CH3)
−C36−N(CH3)2
−C36−N(CH3)−C24−N(CH3)2
−C36−N(CH3)−[C24−N(CH3)]t−C24−N(CH3)2
−C36−NH−cyclo−C511
ここでr、s、tはそれぞれ1〜30の数である。
本発明で用いることができる(b)成分としてはGE東芝シリコーン(株)製のTSF4703(粘度1000mm2/s(25℃)、アミノ当量1600)、TSF4707(粘度10000mm2/s(25℃)、アミノ当量7000)、日本ユニカー(株)製のSS−3551(粘度1000mm2/s(25℃)、アミノ当量1600)、SS−3552(粘度700mm2/s(25℃)、アミノ当量7000)、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のDC2−8630(粘度1500mm2/s(25℃)、アミノ当量4300)、SF8451C(粘度600mm2/s(25℃)、アミノ当量1700)、SF8452C(粘度700mm2/s(25℃)、アミノ当量6400)、SF8457C(粘度1200mm2/s(25℃)、アミノ当量1800)、BY16−849(粘度1300mm2/s(25℃)、アミノ当量600)、BY16−850(粘度1100mm2/s(25℃)、アミノ当量1100)、BY16−892(粘度1000mm2/s(25℃)、アミノ当量2000)、信越化学工業(株)製のKF857、KF858、KF859、KF862、KF864、旭化成ワッカーシリコーン(株)製のWR300(粘度600mm2/s(25℃)、アミノ当量3300)、WR1100(粘度5000mm2/s(25℃)、アミノ当量7000)、WR1600(粘度1000mm2/s(25℃)、アミノ当量1700)等を挙げることができる。
[(c)成分]
本発明の(c)成分は、前記一般式(1)で表されるモノマー単位(c1)及び前記一般式(2)で表されるモノマー単位(c2)を含有し、(c1)/(c2)がモル比で100/30〜150/1であり、分子中の全モノマー単位に対する(c1)と(c2)の合計モノマー単位の割合が50〜100モル%の高分子化合物である。
(c)成分の高分子化合物は、重合可能な不飽和化合物をラジカル重合などの通常の方法で合成した合成高分子化合物である。
一般式(1)においてR1a及びR1bは水素原子が好ましく、R1cは水素原子又はメチル基が好ましい。Aは前記の意味を示し、A中の、R1d、R1e、R1g、R1h、R1iは水素原子、メチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基が好ましく、特にR1e、R1g、R1h、R1iはメチル基が最も好ましく、R1dは水素原子又はメチル基が最も好ましい。R1fはエチレン基又はプロピレン基が好ましい。また、複素環基としては、ピロリドン基、ピリジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、イミダゾール基、カプロラクタム基等が挙げられ、ピロリドン基が好ましい。X-としては、クロルイオン、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換していてもよいベンゼンスルホン酸イオン等が挙げられ、クロルイオン又はエチル硫酸エステルイオンが好ましい。
一般式(2)においてR2a、R2bは水素原子が好ましく、R2cは水素原子又はメチル基が好ましい。R2dは好ましくは炭素数8〜20、更に好ましくは炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、アルキル基が特に好ましい。Bは−COO−又は−CONR2e−が好ましく、R2eは水素原子が好ましい。DはB及びR2dを連結する基であり、B及びR2dを含めた好ましい具体的構造の例として、−B−[CH2CH(OH)CH2O]c−(C24O)d−(C36O)e−R2d、−B−Cn2n−N+(CH3)2(R2d)・X-、−B−Cn2n−COO−R2d、−B−Cn2n−CONH−R2dを挙げることができる。ここで、cは0〜10の数、好ましくは0〜5の数である。dは0〜300の数、好ましくは0〜100の数、より好ましくは0〜75の数、特に好ましくは0〜50の数であり、eは0〜300の数、特に好ましくは0〜100の数である。cが0の場合はd+eは1〜300、好ましくは1〜100、特に好ましくは1〜50の数であり、cが1〜10、好ましくは1〜5、より好ましくは1又は2、特に好ましくは1の場合は、d+eは0〜300の数である。nは2〜6の数、好ましくは2又は3の数である。X-は前記と同様の陰イオン基である。
(c)成分の高分子化合物では、一般式(2)においてaが1の構成単位が本発明の効果を得る目的から好ましく、高分子化合物の主鎖と、(a)成分と親和性のある疎水基R2dの間にスペーサーを設けることで乳化粒子の安定性が向上するものと推定される。本発明では、一般式(2)において、Dが−(C24O)d−で、dが5〜40であるモノマー単位が最も好ましい。
上記モノマー単位を有する(c)成分の高分子化合物は、モノマー単位(c1)に由来する単量体(c1’)、及びモノマー単位(c2)に由来する単量体(c2’)をラジカル重合などの公知の方法で共重合して得ることができる。また、モノマー単位(c2)は、C(R2a)((R2b)=C(R2c)(Z1)で示される単量体(c2”)を、モノマー単位(c1)に由来する単量体(c1’)と予め共重合した高分子化合物に、R2d−Z2を反応させて得ることもできる。なおここで、Z1及びZ2は反応して−B−(D)a−R2dを形成する反応基である。
モノマー単位(c1)に由来する単量体(c1’)の具体例としては、(メタ)アクリル酸(又はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩)、(無水)マレイン酸(又はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩)、α−ヒドロキシアクリル酸(又はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩)、(メタ)アクリル酸ジアルキル(炭素数1〜3)アミド、(メタ)アクリル酸ジアルカノール(炭素数2〜3)アミド、(メタ)アクリル酸モノアルカノール(炭素数2〜3)アミド、酢酸ビニル(酢酸ビニルは重合後ケン価してビニルアルコール骨格に変換する)、N−(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜3)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、N−(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜3)−N,N−ジアルカノール(炭素数1〜3)アミン、N−(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜3)−N,N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アンモニウム塩(塩としてはクロル塩、メチル硫酸エステル塩、エチル硫酸エステル塩が好適)、N−(メタ)アクリロイルアミノアルキル(炭素数1〜3)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、N−(メタ)アクリロイルアミノアルキル(炭素数1〜3)−N,N−ジアルカノール(炭素数1〜3)アミン、N−(メタ)アクリロイルアミノアルキル(炭素数1〜3)−N,N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アンモニウム塩(塩としてはクロル塩、メチル硫酸エステル塩、エチル硫酸エステル塩が好適)、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、3−ビニルピペリジン、N−ビニルイミダゾ−ル、N−ビニル−2−カプロラクタム等を挙げることができる。
モノマー単位(c2)に由来する単量体(c2’)としては以下の化合物を挙げることができる。
CH2=CHCOO(C24O)d−R2d
CH2=C(CH3)COO(C24O)d−R2d
CH2=CHCOOC24+(CH3)2(R2d)・X-
CH2=C(CH3)COOC24+(CH3)2(R2d)・X-
CH2=CHCONHC36+(CH3)2(R2d)・X-
CH2=C(CH3)CONHC36+(CH3)2(R2d)・X-
CH2=CHCOOR2d
CH2=C(CH3)COOR2d
(上記一連の式中、R2d、d及びX-は前記の意味を示す。)
また、単量体(c1’)と酢酸ビニルを共重合させた後、ケン価して得られるビニルアルコール単位のOHに、式(4)
Figure 2006219793
(式中、R2d及びdは前記の意味を示す。)
で表されるグリシジルエーテル化合物を反応させて、モノマー単位(c2)を得ることも可能であり、単量体(c1’)とオキシエチレン基の平均付加モル数1〜300、好ましくは1〜100、より好ましくは1〜50のポリオキシエチレンビニルエーテルを共重合させた後、式(5)
Figure 2006219793
(式中、R2dは前記の意味を示す。)
で表される化合物を反応させて、モノマー単位(c2)を得ることも可能である。さらに単量体(c1’)と、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン及び/又はN−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミンを共重合させた後、式R2d−Cl(R2dは前記の意味を示す)で表される化合物などのアルキル化剤を用いて4級化反応を行いモノマー単位(c2)を得ることも可能である。
(c)成分の高分子化合物は、モノマー単位(c1)及び(c2)を分子中に合計で、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは55〜100モル%、特に好ましくは60〜100モル%含有する高分子化合物であり、単量体(c1’)及び単量体(c2’)あるいは単量体(c2”)と共重合可能な他の単量体を共重合させることも可能である。共重合可能な他の単量体としては、エチレン、プロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、n−ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、n−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの化合物を挙げることができる。
(c)成分の高分子化合物の重量平均分子量は、好ましくは2000〜20万、より好ましくは3000〜15万、特に好ましくは4000〜12万である。なお、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、ポリエチレングリコールを標準として求めることができる。
[繊維処理剤]
本発明の繊維処理剤は、(a)成分及び(b)成分を、(c)成分で乳化させて得られ、特に(a)成分、(b)成分及び(c)成分を水に分散させた形態が好ましい。本発明の繊維処理剤中の(a)成分の含有量は、0.1〜50質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましく、2〜30質量%が特に好ましい。(b)成分の含有量は、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜25質量%がより好ましく、0.5〜20質量%が特に好ましい。さらに(a)成分と(b)成分の質量比は、(a)成分の良好な吸着性を得る観点から、(a)/(b)=1/10〜10/1が好ましく、1/8〜8/1がより好ましく、1/5〜5/1が特に好ましい。また、(c)成分と、(a)成分及び(b)成分の合計量との質量比は、(a)成分の良好な吸着性を得る観点から、(c)/[(a)+(b)]=1/150〜30/100が好ましく、1/100〜20/100がより好ましく、1/80〜10/100が特に好ましい。
本発明の繊維処理剤のpHは貯蔵安定性の点から、好ましくは2.0〜9.0、より好ましくは2.0〜8.0、特に好ましくは3.0〜7.5であり、このようなpHに調整する方法としては通常の硫酸、塩酸、リン酸、クエン酸、コハク酸等の酸と、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ剤を用いることができる。
本発明の繊維処理剤は、(a)成分を分散、可溶化又は乳化させる目的、及び貯蔵安定性の点から本発明の効果を損なわない程度に界面活性剤(以下(d)成分という)を併用することができる。
本発明に用いることができる界面活性剤としては、アルキル基の炭素数8〜15のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル基の炭素数8〜36のアルキル硫酸エステル塩、オキシエチレン基の平均付加モル数が1〜4、アルキル基の炭素数8〜36のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、炭素数12〜22のアルキル基を有するアルキルエーテルカルボン酸塩、炭素数12〜22のアルキル基を有するアルキルエーテルリン酸塩から選ばれる陰イオン界面活性剤;オキシアルキレン基の平均付加モル数が4〜20、アルキル基の炭素数が8〜18のポリオキシエチレン(及び/又はポリオキシプロピレン)アルキルエーテル、アルキル基の炭素数が8〜16、平均縮合度が1〜5のアルキルポリグルコシド、炭素数10〜16の脂肪酸ソルビタンエステルから選ばれる非イオン界面活性剤;エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数が12〜22のアルキル基を1つ又は2つ有する4級アンモニウム型陽イオン界面活性剤、又はアミン塩型界面活性剤;炭素数10〜18のアルキル基を有するスルホベタイン型又はカルボベタイン型両性界面活性剤を挙げることができる。これら界面活性剤の中では貯蔵安定性の点から、非イオン界面活性剤及び陽イオン界面活性剤が好ましく、特に一般式(d1)で表される非イオン界面活性剤、一般式(d2−1)又は一般式(d2−2)で表される陽イオン界面活性剤から選ばれる化合物が好適である。
10−G−[(R11O)u−H]v (d1)
[式中、R10は、炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R11は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。また、uは2〜60、好ましくは5〜40、特に好ましくは20〜40の数である。Gは−O−又は−CON−であり、Gが−O−の場合はvは1であり、Gが−CON−の場合はvは2である。]
Figure 2006219793
[式中、R12及びR14はそれぞれ独立に、炭素数10〜22、好ましくは14〜20のアルキル基又はアルケニル基を示し、K及びLはそれぞれ独立に、−COO−、−CONR18−、−OCO−又は−NR18CO−である。ここでR18は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、好ましくは水素原子を示す。また、R13及びR15はそれぞれ独立に、炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基であり、R16は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、もしくはR12−K−R13−である。R17は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。x及びyはそれぞれ独立に、0又は1の数、好ましくは1の数である。Z-は、無機又は有機の陰イオンであり、好ましくはハロゲンイオン、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオンである。]
本発明の繊維処理剤中の(d)成分の含有量は、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.1〜15質量%、特に好ましくは0.5〜10質量%であり、特に(d)成分が陽イオン界面活性剤を含む場合、本発明の繊維処理剤中の陽イオン界面活性剤の含有量は、15質量%未満が好ましく、5質量%以下が更に好ましい。
本発明の繊維処理剤には貯蔵安定性を改善する目的、(a)成分を繊維処理剤中に安定に溶解、分散もしくは可溶化させる目的、本発明の(a)成分の被対象物への吸着性を更に上げる目的から、水溶性の有機溶剤(以下(e)成分という)を用いることが好ましい。具体的に好ましい有機溶剤としてはエタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオールが好適であり、特にグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオールが好ましい。このような有機溶剤は本発明の繊維処理剤中に好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは1〜20質量%、特に好ましくは5〜20質量%である。
本発明の繊維処理剤には、貯蔵安定性の点から、炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物、及びこれらのアルキレンオキシド付加物を繊維処理剤中0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%配合することができる。エステル化合物としては、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライド、ペンタエリスリトールのモノ、ジ、トリエステル、ソルビタンエステルが好ましい。また、これら化合物にアルキレンオキシドを付加させる場合にはエチレンオキシドが好適であり、平均付加モル数は10〜200、好ましくは20〜150である。
本発明の(f)成分は水であり、微量に存在する重金属などを取り除いたイオン交換水や蒸留水を用いることができる。また、塩素などで滅菌した滅菌水を用いることも可能である。
本発明の繊維処理剤には、更に通常繊維処理剤に配合される香料(特に好ましくは特開平8−11387号公報記載の成分(c)及び(d)にて示された香気成分の組み合わせ)あるいは色素等の成分を配合しても差し支えない。
本発明の繊維処理剤は、例えば、対象衣料を洗浄後、濯ぎ時に本発明の繊維処理剤を添加し、脱水/乾燥を行う方法、対象衣料を本発明の繊維処理剤に浸漬させた後、脱水/乾燥を行う方法、本発明の繊維処理剤を噴霧装置を具備する容器に充填し、対象衣料に直接噴霧した後、乾燥するか又はアイロンがけをする方法、本発明の繊維処理剤を不織布等の可撓性吸収体に担持させた物品を対象衣料と共に回転式加熱乾燥装置に入れて加熱処理を行う方法等により、衣料に処理することができる。衣料への処理量は、(a)成分が衣料に対して、0.0005〜10質量%、好ましくは0.005〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%、特に好ましくは0.05〜2質量%、最も好ましくは0.1〜1質量%となる量である。
実施例に用いる配合成分を以下にまとめて示す。
<配合成分>
・(a)成分
(a−1−1):スクアラン
(a−1−2):流動イソパラフィン
(a−1−3):流動パラフィン
(a−1−4):ワセリン
(a−2−1):KF−96A(信越化学工業(株)製ジメチルポリシロキサン、粘度20万mm2/s)
(a−2−2):SH−200(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製ジメチルポリシロキサン、粘度100万mm2/s)
・(b)成分
(b−1):TSF−4707(GE東芝シリコーン(株)製アミノ変性シリコーン、粘度10000mm2/s、アミノ当量7000)
(b−2):SF−8457C(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製アミノ変性シリコーン、粘度1200mm2/s、アミノ当量1800)
(b−3):BY16−849(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製アミノ変性シリコーン、粘度1300mm2/s、アミノ当量600)
(b−4):KF−864(信越化学工業(株)製アミノ変性シリコーン、粘度1700mm2/s、アミノ当量4300)
(b−5):DC2−8630(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製アミノ変性シリコーン、粘度1500mm2/s、アミノ当量4300)
・(c)成分
(c−1):ビニルピロリドン、ジメチルアミノプロピルメタクリレート及びジメチルアミノプロピルメタクリレートのラウリルクロライドによる4級アンモニウム塩の共重合体(スタイリーゼW−20、アイエスピー・ジャパン(株)製)
(c−2):下記合成例1で製造した高分子化合物
(c−3):アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(PEMUREN TR−2、日光ケミカルズ(株)製)
(c−4):アクリル酸・アクリル酸アルキル・メタクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(Aculyn22、ローム・アンド・ハース(株)製)
・(c’)成分(比較高分子化合物)
(c’−1):ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒(株)製、アクアリックDL−384、重量平均分子量:8000)
・(d)成分
(d1−1):ラウリルアルコールにエチレンオキサイドをアルコール1モル当たり平均12モル付加させた非イオン界面活性剤
(d2−2−1):N−ステアロイルアミノプロピル−N−ステアロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド
(d2−2−2):N−ステアロイルアミノプロピル−N−2−ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド
・(e)成分
(e−1):グリセリン
・(f)成分
(f):水
合成例1:高分子化合物(c−2)の合成例
N,N−ジメチルアクリルアミド94.2g,ALE−900(日本油脂(株)製 ラウロキシポリエチレングリコール(EO=18)モノアクリレート)51.7g、エタノール200gを混合した。この溶液中に窒素ガスを吹き込み(20ml/min,1時間)、系内を脱気した後、60℃に昇温した。その後V−65(和光純薬工業(株)製、重合開始剤)エタノール溶液(3%)82.8gを60℃に保ちながら滴下した。滴下終了後60℃で12時間熟成を行った。反応終了後、得られた反応終了物をジイソプロピルエーテル2kg中に滴下した。得られた白色固体を濾別し、更にジイソプロピルエーテルで洗浄した(500g×2回)。減圧乾燥の後、式(6)で表される高分子化合物(c−2)を115g得た。得られた(c−2)のラウロキシポリエチレングリコールモノアクリレートの導入率[m2/(m1+m2)]をNMRより測定した結果、0.054であった。また、重量平均分子量は65000であった。
Figure 2006219793
実施例1〜7及び比較例1〜7
表1及び表2に示す(a)〜(f)成分を用い、下記に記す方法で、表1及び表2に示す組成の繊維処理剤を調製した。得られた繊維処理剤を下記方法で衣料に処理し、その吸着性及び柔軟性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
<繊維処理剤の調製方法>
表1及び表2の(a)成分、(b)成分及び(c)成分又は(c’)成分、さらに必要により(d)成分、(e)成分を混合し、65℃で1時間攪拌した後、50℃まで冷却する。次に、攪拌しながら(f)成分を滴下する。滴下終了後1時間攪拌し、pHを調整した後、室温まで冷却し水中油型乳化物を含む繊維処理剤を得た。
<吸着性評価法>
20℃,4度硬水2250ml中に各繊維処理剤を2g添加し、1分間攪拌する(ミニ洗濯機使用)。その後、木綿メリヤス約16g×8枚(トータルで約150g)を加え5分間処理する。処理終了後脱水(3分)を行い一晩乾燥(風乾)させる。乾燥後、処理布から1gづつ切り取りヘキサン5mLおよび内部標準を添加した後、バス式ソニケーターにて15分処理を行う。抽出液(ヘキサン)を用いキャピラリーGCにて定量を行う。
カラム:DB−1HT 15m
条件:100℃→10℃/min→340℃→340℃保持36min
<柔軟性評価法>
(1)柔軟処理タオルAの調製
市販の木綿タオル(白色、34cm×86cm、68g/1枚、綿100%)24枚を市販の衣料用洗剤(花王(株)アタック)を用いて洗濯機で洗浄した(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.0677質量%、水道水30L(水温20℃)使用、水温20℃、10分間)。その後洗浄液を排出し、3分間脱水後、30Lの水道水(水温20℃)を注水した。5分間攪拌後、濯ぎ水を排出し、3分間脱水した。次に30Lの水道水(水温20℃)を注水し、5分間攪拌後、濯ぎ水を排出し、3分間脱水した。このサイクルを5回繰り返した後、室温で風乾した。この風乾した木綿タオルの質量を測定した。次にこの木綿タオルを衣料用洗剤(花王(株)アタック)を用いて洗濯機で洗浄した(東芝製2槽式洗濯機VH−360S1、洗剤濃度0.0677質量%、風乾した木綿タオルの質量の17倍の質量の水(水温20℃)使用、水温20℃、5分間)。その後洗浄液を排出し、3分間脱水後、風乾した木綿タオルの質量の17倍の質量の水道水(水温20℃)を注水した。5分間攪拌後、濯ぎ液を排水し、3分間脱水した。次に風乾した木綿タオルの質量の17倍の質量の水道水(水温20℃)を注水した。次に風乾した木綿タオルの質量の0.47質量%に相当する表1及び表2に示す繊維処理剤を添加し3分間攪拌した。その後、水を排出し、3分間脱水し自然乾燥して、柔軟処理タオルAを得た。
(2)柔軟処理タオルBの調製
表1及び表2に示す繊維処理剤の代わりに、風乾した木綿タオルの質量の0.47質量%に相当するジ硬化牛脂ジメチルアンモニウムクロライド15%を含む繊維処理剤を用いる以外は柔軟処理タオルAと同様にして柔軟処理タオルBを得た。
(3)風合い評価
上記処理した木綿タオルA,Bを八つ折りにし、両手で軽く握りしめた時の風合いを10人のパネラー(30代男性10人)により、下記の基準で判定し、平均点を求めた。平均点が0.5以上を◎、0以上0.5未満を○、0未満を×として判定した。
−1:処理タオルAに比べて、処理タオルBが柔らかい
0:処理タオルAと、処理タオルBの柔らかさは同等であった
+1:処理タオルAのほうが、処理タオルBよりも柔らかい
Figure 2006219793
Figure 2006219793
*:20℃におけるpH、1/10規定硫酸水溶液及び1/10規定水酸化ナトリウム水溶液を用いて調整した。

Claims (2)

  1. 下記(a)成分及び(b)成分を、(c)成分で乳化させて得られる繊維処理剤。
    (a)20℃でのイオン交換水100gに溶解しうる溶質の最大質量が1%以下である機能性油剤
    (b)アミノ変性シリコーン化合物
    (c)一般式(1)で表されるモノマー単位(c1)及び一般式(2)で表されるモノマー単位(c2)を含有し、(c1)/(c2)がモル比で100/30〜150/1であり、分子中の全モノマー単位に対する(c1)と(c2)の合計モノマー単位の割合が50〜100モル%である高分子化合物
    Figure 2006219793
    [式中;R1a及びR2aはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R1b及びR2bはそれぞれ独立に、水素原子又は−COOM1(M1は水素原子又はアルカリ金属原子もしくはアルカリ土類金属原子)から選ばれる基であり、R1c及びR2cはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシ基から選ばれる基であり、R2dは炭素数8〜24の炭化水素基であり、Aは−COOM2、−OH、−CON(R1d)(R1e)、−COO−R1f−N+(R1g)(R1h)(R1i)・X-、−COO−R1f−N(R1g)(R1h)、−CON(R1d)−R1f−N+(R1g)(R1h)(R1i)・X-、−CON(R1d)−R1f−N(R1g)(R1h)、もしくは環内にアミノ基又はアミド基を少なくとも1つ有する5又は6員環構造の複素環基である。ここで、M2は水素原子又はアルカリ金属原子もしくはアルカリ土類金属原子、R1d、R1e、R1g、R1h及びR1iはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、R1fは炭素数1〜5のアルキレン基、X-は有機又は無機の陰イオン基を示す。Bは−O−、−COO−、−OCO−又は−CONR2e−(R2eは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基)から選ばれる基であり、Dはエーテル基、エステル基、陽イオン基又はアミド基から選ばれる基を介してR2dと結合し、B及びR2dを連結する炭素数2〜6の2価の炭化水素基、オキシアルキレン基の平均付加モル数が1〜300のポリオキシアルキレン基及びグリセリル基の平均付加モル数1〜10のポリグリセリル基から選ばれる少なくとも1種の基である。aは0又は1の数を示す。]
  2. (a)成分が、ジメチルポリシロキサン、ワセリン、スクアラン及びパラフィンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載の繊維処理剤。
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