JPH09195168A - 糊料組成物 - Google Patents
糊料組成物Info
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- JPH09195168A JPH09195168A JP3861496A JP3861496A JPH09195168A JP H09195168 A JPH09195168 A JP H09195168A JP 3861496 A JP3861496 A JP 3861496A JP 3861496 A JP3861496 A JP 3861496A JP H09195168 A JPH09195168 A JP H09195168A
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- Japan
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- water
- cationic
- dispersible
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低濃度でも衣料に充分吸着し洗濯の際糊残り
のない糊料組成物を提供する。 【解決手段】 水分散性カチオン性糊剤(A)と水分散
性アニオン性糊剤(B)を、重量比でA/B=99/1
〜50/50の比で含有する糊剤組成物である。
のない糊料組成物を提供する。 【解決手段】 水分散性カチオン性糊剤(A)と水分散
性アニオン性糊剤(B)を、重量比でA/B=99/1
〜50/50の比で含有する糊剤組成物である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカチオン化度の高い
カチオン性エマルジョンよりなる糊料基剤に関し、詳し
くはセルロース繊維への吸着性及び化学繊維への吸着性
が高く、少量の使用でも充分なハリを与える糊料基剤に
関する。また、洗濯/糊付けの繰り返しでも繊維に蓄積
しない。
カチオン性エマルジョンよりなる糊料基剤に関し、詳し
くはセルロース繊維への吸着性及び化学繊維への吸着性
が高く、少量の使用でも充分なハリを与える糊料基剤に
関する。また、洗濯/糊付けの繰り返しでも繊維に蓄積
しない。
【0002】
【従来の技術】家庭用の洗濯糊には従来より澱粉が用い
られていたが、使いやすくするために数々の検討が行わ
れ、現在は酢酸ビニル系の合成樹脂エマルジョンをベー
スとしたものが一般的になってきた。これは、使用時に
水に希釈して衣類を浸すだけで糊付けでき澱粉のように
溶解に熱処理を必要としない点、また仕上がりにおいて
も、澱粉の紙のような風合いに対しエマルジョン系は肉
厚のある柔らかで張りのある風合いである点が理由とし
て挙げられる。酢酸ビニル系のエマルジョンは、他の樹
脂組成に比べ粒子径が大きく糊付け時に繊維に吸着され
やすく、また酢酸ビニルはセルロース繊維への馴染みが
よいという利点を有する。
られていたが、使いやすくするために数々の検討が行わ
れ、現在は酢酸ビニル系の合成樹脂エマルジョンをベー
スとしたものが一般的になってきた。これは、使用時に
水に希釈して衣類を浸すだけで糊付けでき澱粉のように
溶解に熱処理を必要としない点、また仕上がりにおいて
も、澱粉の紙のような風合いに対しエマルジョン系は肉
厚のある柔らかで張りのある風合いである点が理由とし
て挙げられる。酢酸ビニル系のエマルジョンは、他の樹
脂組成に比べ粒子径が大きく糊付け時に繊維に吸着され
やすく、また酢酸ビニルはセルロース繊維への馴染みが
よいという利点を有する。
【0003】しかしながら、糊付けはエマルジョンを水
で希釈し低濃度(高浴比)で行われるため、従来の粒子
径の大きい酢酸ビニル系のエマルジョンでは充分な吸着
が得られず、充分な硬さがでないばかりか、吸着されな
かった樹脂粒子は廃液となり環境汚染を引き起こす欠点
がある。この問題を解決すべく低濃度で使用されても充
分な吸着効率を上げるべく各種検討が行われてきた。そ
のひとつとして、さらなる粒子径の増大が挙げられる。
しかしこれにはエマルジョン粒子の沈降の問題が伴う。
他の方法として、粒子をカチオン化し、マイナスに帯電
しているセルロース基材に選択的に吸着させるというも
のである。このエマルジョンをカチオン化させたこと
は、各種研究されており、例えば、カチオン性界面活性
剤を乳化剤として乳化重合したエマルジョンを用いるこ
と、カチオン性の水溶性高分子を非イオン性のエマルジ
ョンに配合すること、カチオン性水溶性高分子を保護コ
ロイドとして乳化重合する(特開昭56−91074
等)ことなどである。
で希釈し低濃度(高浴比)で行われるため、従来の粒子
径の大きい酢酸ビニル系のエマルジョンでは充分な吸着
が得られず、充分な硬さがでないばかりか、吸着されな
かった樹脂粒子は廃液となり環境汚染を引き起こす欠点
がある。この問題を解決すべく低濃度で使用されても充
分な吸着効率を上げるべく各種検討が行われてきた。そ
のひとつとして、さらなる粒子径の増大が挙げられる。
しかしこれにはエマルジョン粒子の沈降の問題が伴う。
他の方法として、粒子をカチオン化し、マイナスに帯電
しているセルロース基材に選択的に吸着させるというも
のである。このエマルジョンをカチオン化させたこと
は、各種研究されており、例えば、カチオン性界面活性
剤を乳化剤として乳化重合したエマルジョンを用いるこ
と、カチオン性の水溶性高分子を非イオン性のエマルジ
ョンに配合すること、カチオン性水溶性高分子を保護コ
ロイドとして乳化重合する(特開昭56−91074
等)ことなどである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらカチオン
性界面活性剤を使用した方法では、粒子表面に存在しな
いフリーの界面活性剤が廃液として環境を汚染したり、
加工された基材を経由して人体に悪影響をおよぼす。カ
チオン性の水溶性高分子を非イオン性のエマルジョンに
配合する方法では、粒子表面をカチオン化できていない
ので良好な吸着性は望めない。カチオン性水溶性高分子
を保護コロイドとして乳化重合する方法では、エマルジ
ョンの段階ではカチオン性高分子は粒子表面に吸着して
いるがカチオン性水溶性高分子の構造上充分なカチオン
化度は上がらず、かつセルロース繊維に対してカチオン
性水溶性高分子だけが選択的に吸着し、エマルジョン粒
子自体は基材に吸着しないという問題がある。また最近
では、化学繊維と綿を混紡した衣類が多くなり、綿製品
ではそこそこの硬さが出るものの混紡では糊付けの効果
が見られないという問題もある。加えて、酢酸ビニル系
エマルジョンはポリマーが水に不溶のため、繰り返し洗
濯/糊付けした際の糊落ち性が悪く、改良として不飽和
カルボン酸を共重合することが検討されてきた。しかし
ながら、各種繊維への良好な吸着性と糊落ち性の双方を
満足するものは未だ得られていない。
性界面活性剤を使用した方法では、粒子表面に存在しな
いフリーの界面活性剤が廃液として環境を汚染したり、
加工された基材を経由して人体に悪影響をおよぼす。カ
チオン性の水溶性高分子を非イオン性のエマルジョンに
配合する方法では、粒子表面をカチオン化できていない
ので良好な吸着性は望めない。カチオン性水溶性高分子
を保護コロイドとして乳化重合する方法では、エマルジ
ョンの段階ではカチオン性高分子は粒子表面に吸着して
いるがカチオン性水溶性高分子の構造上充分なカチオン
化度は上がらず、かつセルロース繊維に対してカチオン
性水溶性高分子だけが選択的に吸着し、エマルジョン粒
子自体は基材に吸着しないという問題がある。また最近
では、化学繊維と綿を混紡した衣類が多くなり、綿製品
ではそこそこの硬さが出るものの混紡では糊付けの効果
が見られないという問題もある。加えて、酢酸ビニル系
エマルジョンはポリマーが水に不溶のため、繰り返し洗
濯/糊付けした際の糊落ち性が悪く、改良として不飽和
カルボン酸を共重合することが検討されてきた。しかし
ながら、各種繊維への良好な吸着性と糊落ち性の双方を
満足するものは未だ得られていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる従来の水分散性糊
料組成物のもつ欠点を解決すべく検討した結果、水分散
性カチオン性糊剤と水分散性弱アニオン性糊剤を特定比
配合した糊料組成物が、化繊でも張りのある仕上がりが
得られ、かつ良好な糊落ち性を示すことを見だした。
料組成物のもつ欠点を解決すべく検討した結果、水分散
性カチオン性糊剤と水分散性弱アニオン性糊剤を特定比
配合した糊料組成物が、化繊でも張りのある仕上がりが
得られ、かつ良好な糊落ち性を示すことを見だした。
【0006】本発明は、 「1. 水分散性カチオン性糊剤(A)と水分散性アニ
オン性糊剤(B)を、重量比でA/B=99/1〜50
/50の比で含有する糊剤組成物。 2. 水分散性カチオン性糊剤(A)がカチオン性水溶
性高分子を保護コロイドとしてビニル単量体を重合した
もの、カチオン性単量体を共重合したもの、カチオン性
界面活性剤を乳化剤としてビニル単量体を重合したたも
の、これ等を併用して得たものから選んだ糊剤である、
1項に記載された糊剤組成物。 3. 水分散性アニオン性糊剤(B)がビニル単量体と
エチレン性不飽和カルボン酸を共重合したもの、アニオ
ン性乳化剤を用いたもの、ノニオン性水溶性高分子を保
護コロイドとしてビニル単量体とエチレン性不飽和カル
ボン酸を共重合したものから選んだ糊剤である、1項ま
たは2項に記載された糊剤組成物。 4. 水分散性カチオン性糊剤(A)が酢酸ビニルと
(メタ)アクリル酸アルキルエステルと重合性第4級ア
ンモニウム塩の共重合体エマルジョンである、1項ない
し3項のいずれか1項に記載された糊剤組成物。 5. 水分散性カチオン性糊剤(A)がカチオン性高分
子化合物を保護コロイドとして乳化重合したエマルジョ
ンである、1項ないし4項のいずれか1項に記載された
糊剤組成物。 6. 水分散性アニオン性糊剤(B)が酢酸ビニルとエ
チレン性不飽和カルボン酸の共重合体エマルジョンであ
る、1項ないし5項の何れか1項に記載された糊剤組成
物。 7. 水分散性アニオン性糊剤(B)がノニオン性高分
子化合物を保護コロイドとして乳化重合したエマルジョ
ンである、1項ないし6項の何れか1項に記載された糊
剤組成物。」 に関する。
オン性糊剤(B)を、重量比でA/B=99/1〜50
/50の比で含有する糊剤組成物。 2. 水分散性カチオン性糊剤(A)がカチオン性水溶
性高分子を保護コロイドとしてビニル単量体を重合した
もの、カチオン性単量体を共重合したもの、カチオン性
界面活性剤を乳化剤としてビニル単量体を重合したたも
の、これ等を併用して得たものから選んだ糊剤である、
1項に記載された糊剤組成物。 3. 水分散性アニオン性糊剤(B)がビニル単量体と
エチレン性不飽和カルボン酸を共重合したもの、アニオ
ン性乳化剤を用いたもの、ノニオン性水溶性高分子を保
護コロイドとしてビニル単量体とエチレン性不飽和カル
ボン酸を共重合したものから選んだ糊剤である、1項ま
たは2項に記載された糊剤組成物。 4. 水分散性カチオン性糊剤(A)が酢酸ビニルと
(メタ)アクリル酸アルキルエステルと重合性第4級ア
ンモニウム塩の共重合体エマルジョンである、1項ない
し3項のいずれか1項に記載された糊剤組成物。 5. 水分散性カチオン性糊剤(A)がカチオン性高分
子化合物を保護コロイドとして乳化重合したエマルジョ
ンである、1項ないし4項のいずれか1項に記載された
糊剤組成物。 6. 水分散性アニオン性糊剤(B)が酢酸ビニルとエ
チレン性不飽和カルボン酸の共重合体エマルジョンであ
る、1項ないし5項の何れか1項に記載された糊剤組成
物。 7. 水分散性アニオン性糊剤(B)がノニオン性高分
子化合物を保護コロイドとして乳化重合したエマルジョ
ンである、1項ないし6項の何れか1項に記載された糊
剤組成物。」 に関する。
【0007】水分散性カチオン性糊剤と水分散性弱アニ
オン性糊剤を特定比配合した糊料組成物は、異なる電荷
を示す粒子が分散した状態である。通常電荷の異なる分
散体同士は凝集して沈殿してしまう。本発明の組成物
は、凝集沈殿しない範囲でイオン性の異なる分散体を配
合することにより安定な糊料組成物として機能する。発
明者は、イオン性の異なる個々の粒子はそれぞれ別に機
能しているのではなく、相互作用によって要求される物
性を向上させているものと考えている。具体的には、電
荷の異なる粒子は、お互いに反発せず引き合う力が働
く、これが強くなりすぎると凝集を起こす訳であるが、
ある程度の範囲であれば擬凝集の状態で存在している。
擬凝集した状態では2次粒子として見かけの粒子径は大
きくなる。見かけの粒子径の大きいものは繊維への吸着
は向上する。これは、高浴比で単分散しているものとの
差は歴然である。また擬凝集した2次粒子には当然カチ
オン性の粒子が存在しているので、一度吸着された2次
粒子は、繊維に定着し乾燥後に張りのある仕上がりを示
す。
オン性糊剤を特定比配合した糊料組成物は、異なる電荷
を示す粒子が分散した状態である。通常電荷の異なる分
散体同士は凝集して沈殿してしまう。本発明の組成物
は、凝集沈殿しない範囲でイオン性の異なる分散体を配
合することにより安定な糊料組成物として機能する。発
明者は、イオン性の異なる個々の粒子はそれぞれ別に機
能しているのではなく、相互作用によって要求される物
性を向上させているものと考えている。具体的には、電
荷の異なる粒子は、お互いに反発せず引き合う力が働
く、これが強くなりすぎると凝集を起こす訳であるが、
ある程度の範囲であれば擬凝集の状態で存在している。
擬凝集した状態では2次粒子として見かけの粒子径は大
きくなる。見かけの粒子径の大きいものは繊維への吸着
は向上する。これは、高浴比で単分散しているものとの
差は歴然である。また擬凝集した2次粒子には当然カチ
オン性の粒子が存在しているので、一度吸着された2次
粒子は、繊維に定着し乾燥後に張りのある仕上がりを示
す。
【0008】さらに、洗濯時にはアニオン性の粒子に由
来するポリマーが中和膨潤され、カチオン性粒子に由来
するポリマーとともに糊落ちするものと考えられる。こ
れは乾燥の段階でイオン性がなくなってお互いに融着し
合い、カチオン性粒子、アニオン性粒子としてはもはや
存在せずポリマー分子が混ざり合った状態であるためと
推定される。また、アニオン性に由来する粒子はカチオ
ン性の粒子に比べ疎水性がある。これにより綿より疎水
性である化繊の親和性が増し吸着力がよくなるのであ
る。
来するポリマーが中和膨潤され、カチオン性粒子に由来
するポリマーとともに糊落ちするものと考えられる。こ
れは乾燥の段階でイオン性がなくなってお互いに融着し
合い、カチオン性粒子、アニオン性粒子としてはもはや
存在せずポリマー分子が混ざり合った状態であるためと
推定される。また、アニオン性に由来する粒子はカチオ
ン性の粒子に比べ疎水性がある。これにより綿より疎水
性である化繊の親和性が増し吸着力がよくなるのであ
る。
【0009】水分散性カチオン性糊剤は、従来よりある
カチオン性水溶性高分子を保護コロイドとしたもの、カ
チオン性単量体を共重合したもの、カチオン性界面活性
剤を乳化剤としたもの、それ等の手法を併用したもの等
を使用できるが、本発明では、カチオン及び/またはノ
ニオン性水溶性高分子を保護コロイドとしてビニルエス
テルやアクリル酸エステル等のビニル系単量体と、カチ
オン性単量体を共重合したものが好適に用いられる。こ
れは水分散性アニオン性糊剤を配合したときに、凝集沈
殿せず適度に擬凝集するからである。保護コロイドを用
いた粒子は乳化保護層が厚く、粒子が凝集しようとする
ときの緩衝剤となる作用もある。またカチオン性単量体
を共重合するとカチオン化度が高くなる。
カチオン性水溶性高分子を保護コロイドとしたもの、カ
チオン性単量体を共重合したもの、カチオン性界面活性
剤を乳化剤としたもの、それ等の手法を併用したもの等
を使用できるが、本発明では、カチオン及び/またはノ
ニオン性水溶性高分子を保護コロイドとしてビニルエス
テルやアクリル酸エステル等のビニル系単量体と、カチ
オン性単量体を共重合したものが好適に用いられる。こ
れは水分散性アニオン性糊剤を配合したときに、凝集沈
殿せず適度に擬凝集するからである。保護コロイドを用
いた粒子は乳化保護層が厚く、粒子が凝集しようとする
ときの緩衝剤となる作用もある。またカチオン性単量体
を共重合するとカチオン化度が高くなる。
【0010】保護コロイドとして使用される水溶性高分
子としては、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ヒ
ドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、澱粉
や加工澱粉、水溶性ビニル重合体等が挙げられ、そのな
かでもカチオン変性されたものが好ましい。カチオン変
性されたものを具体的に示すと、カチオン性ポリビニル
アルコールとしては式(1)で示されるものが好まし
い。 式(1)
子としては、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ヒ
ドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、澱粉
や加工澱粉、水溶性ビニル重合体等が挙げられ、そのな
かでもカチオン変性されたものが好ましい。カチオン変
性されたものを具体的に示すと、カチオン性ポリビニル
アルコールとしては式(1)で示されるものが好まし
い。 式(1)
【0011】
【化1】
【0012】(ここで、R1は水素原子または低級アル
キル基、Bは式(2)で示される基または 式(2)
キル基、Bは式(2)で示される基または 式(2)
【0013】
【化2】
【0014】式(3)で示される基であり、 式(3)
【0015】
【化3】
【0016】R2、R3、R4は低級アルキル基、Xは
アンモニウム窒素と塩を形成する陰性の基、AはBの窒
素原子とアミド基を連結する基を示す。) カチオン性澱粉またはカチオン性セルロースとしては式
(4)で示されるものが好ましい。 式(4)
アンモニウム窒素と塩を形成する陰性の基、AはBの窒
素原子とアミド基を連結する基を示す。) カチオン性澱粉またはカチオン性セルロースとしては式
(4)で示されるものが好ましい。 式(4)
【0017】
【化4】
【0018】(式中、A:澱粉残基またはセルロース残
基、R:アルキレン基またはヒドロキシアルキレン基、
R1、R2、R3:同じかまたは異なっており、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基または式中の窒素原子
を含んで複素環を形成してもよい。X:アニオンで塩
素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、リン
酸、硝酸等であり、1:正の整数、)
基、R:アルキレン基またはヒドロキシアルキレン基、
R1、R2、R3:同じかまたは異なっており、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基または式中の窒素原子
を含んで複素環を形成してもよい。X:アニオンで塩
素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、リン
酸、硝酸等であり、1:正の整数、)
【0019】カチオン性セルロースまたはカチオン性澱
粉のカチオン置換度は0.01〜1、即ち無水グルコー
ス単位当り子0.01〜1好ましくは0.02〜0.4
個のカチオン基が導入されたものが好ましい。置換度が
0.01以下では十分ではなく、また1以上でもかまわ
ないが反応収率の点より1以下が好ましい。カチオン性
ビニル重合体としては、式(5)〜式(9)で例示され
るもので、本発明には式(5)のものが好ましい。 式(5)
粉のカチオン置換度は0.01〜1、即ち無水グルコー
ス単位当り子0.01〜1好ましくは0.02〜0.4
個のカチオン基が導入されたものが好ましい。置換度が
0.01以下では十分ではなく、また1以上でもかまわ
ないが反応収率の点より1以下が好ましい。カチオン性
ビニル重合体としては、式(5)〜式(9)で例示され
るもので、本発明には式(5)のものが好ましい。 式(5)
【0020】
【化5】
【0021】(式中、R4;水素原子またはメチル基、
R5、R6、R7:同じか異なっており、水素原子、炭
素数1〜4のアルキル基または置換アルキル基、Y;酸
素原子またはアミド結合中のNH基、X:式(1)と同
じ、m:1ないし10の整数) 式(6)
R5、R6、R7:同じか異なっており、水素原子、炭
素数1〜4のアルキル基または置換アルキル基、Y;酸
素原子またはアミド結合中のNH基、X:式(1)と同
じ、m:1ないし10の整数) 式(6)
【0022】
【化6】
【0023】(式中、R8、R9、R10:同じか異な
っており、水素原子、炭素数1〜2のアルキル基または
置換アルキル基、X:式(1)と同じ) 式(7)
っており、水素原子、炭素数1〜2のアルキル基または
置換アルキル基、X:式(1)と同じ) 式(7)
【0024】
【化7】
【0025】(式中1、X:式(1)と同じ) 式(8)
【0026】
【化8】
【0027】保護コロイドは全単量体100重量部に対
し0.14〜1.4重量部(固形分換算)で0.5〜
5.0%濃度の水溶液で使用される。
し0.14〜1.4重量部(固形分換算)で0.5〜
5.0%濃度の水溶液で使用される。
【0030】本発明で使用されるビニル単量体として
は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベオバ(飽和カ
ルボン酸のビニルエステル シェル化学株式会社製)な
どのビニルエステル、エチルアクリレート、メチルメタ
アクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルア
クリレート、2−エチルヘキスルアクリレート等の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、エチレン、塩化ビニ
ル、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。さら
にこれ等と共重合可能な官能性を有する単量体も使用で
き例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、ジビニルベンゼン、エチレングリコールメタクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、アセトアセトキセエチルメ
タクリレート等が挙げられる。
は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベオバ(飽和カ
ルボン酸のビニルエステル シェル化学株式会社製)な
どのビニルエステル、エチルアクリレート、メチルメタ
アクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルア
クリレート、2−エチルヘキスルアクリレート等の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、エチレン、塩化ビニ
ル、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。さら
にこれ等と共重合可能な官能性を有する単量体も使用で
き例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、ジビニルベンゼン、エチレングリコールメタクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、アセトアセトキセエチルメ
タクリレート等が挙げられる。
【0031】本発明に用いる重合性第4級アンモニウム
塩とは、重合性の不飽和結合を有する第4級のアンモニ
ウム塩で、式(9)で表わされるものである。 式(9)
塩とは、重合性の不飽和結合を有する第4級のアンモニ
ウム塩で、式(9)で表わされるものである。 式(9)
【0032】
【化9】
【0033】(ここにRおよびR′は炭素原子を1〜2
0個有するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個有
する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R′′′は
炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1個有する
脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩基または臭素原子を
表わす。) 具体例としては2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒ
ドロキシ−3−アクリルオキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリ
ルオキシプロピルトリエチルアンモニウムプロマイド、
2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルトリ
ブチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−
メタアクリルオキシプロピルメチルエチルブチルアンモ
ニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリル
オキシプロピルジメチルフェニルアンモニウムクロライ
ド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピル
ジメチルシクロヘキシルアンモニウムクロライド等が挙
げられる。これ等は単独もしくは2種以上併せ用いるこ
とができ、なかでも2−ヒドロキシ−3−メタアクリル
オキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが好
ましく用いられる。これ等の単量体の例示より糊剤
(A)に用いる好ましい組み合わせは、酢酸ビニルとア
ルキル基の炭素数が4以下の(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル(特にエチルアクリレート)と重合性第4級
アンモニウム塩(特に2−ヒドロキシ−3−メタアクリ
ルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)
の組み合わせである。その使用比率は酢酸ビニルとアル
キル基の炭素数が4以下の(メタ)アクリル酸アルキル
エステルと重合性第4級アンモニウム塩=100/1〜
1000/1.25〜12.5が好ましい。
0個有するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個有
する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R′′′は
炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1個有する
脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩基または臭素原子を
表わす。) 具体例としては2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒ
ドロキシ−3−アクリルオキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリ
ルオキシプロピルトリエチルアンモニウムプロマイド、
2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルトリ
ブチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−
メタアクリルオキシプロピルメチルエチルブチルアンモ
ニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリル
オキシプロピルジメチルフェニルアンモニウムクロライ
ド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピル
ジメチルシクロヘキシルアンモニウムクロライド等が挙
げられる。これ等は単独もしくは2種以上併せ用いるこ
とができ、なかでも2−ヒドロキシ−3−メタアクリル
オキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが好
ましく用いられる。これ等の単量体の例示より糊剤
(A)に用いる好ましい組み合わせは、酢酸ビニルとア
ルキル基の炭素数が4以下の(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル(特にエチルアクリレート)と重合性第4級
アンモニウム塩(特に2−ヒドロキシ−3−メタアクリ
ルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)
の組み合わせである。その使用比率は酢酸ビニルとアル
キル基の炭素数が4以下の(メタ)アクリル酸アルキル
エステルと重合性第4級アンモニウム塩=100/1〜
1000/1.25〜12.5が好ましい。
【0034】水分散性カチオン性糊剤と水分散性アニオ
ン性糊剤の割合は重量比で99/1〜50/50が好ま
しい。アニオン性糊剤の量が99/1以下では糊落ちが
不充分となり、50/50以上では吸着率が低下して、
硬さが不充分となる。糊剤は、水分散性カチオン性糊剤
(A)が酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルと重合性第4級アンモニウム塩の共重合体エマルジ
ョンが好ましい。これは、重合性第4級アンモニウム塩
を共重合することによりカチオン化度が極めて高く、セ
ルロース繊維に対し、高い吸着効果が期待でき、さらに
酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸エステルを共重合する
ことにより良好な硬さと風合が得られるという効果が奏
されるからである。
ン性糊剤の割合は重量比で99/1〜50/50が好ま
しい。アニオン性糊剤の量が99/1以下では糊落ちが
不充分となり、50/50以上では吸着率が低下して、
硬さが不充分となる。糊剤は、水分散性カチオン性糊剤
(A)が酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルと重合性第4級アンモニウム塩の共重合体エマルジ
ョンが好ましい。これは、重合性第4級アンモニウム塩
を共重合することによりカチオン化度が極めて高く、セ
ルロース繊維に対し、高い吸着効果が期待でき、さらに
酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸エステルを共重合する
ことにより良好な硬さと風合が得られるという効果が奏
されるからである。
【0035】特に水分散性カチオン性糊剤(A)がカチ
オン性高分子化合物を保護コロイドとして乳化重合した
エマルジョンであるとカチオン化度をさらに高め、
(A)、(B)を混合した後の乳化安定性に優れるとい
う効果がある。また水分散性アニオン性糊剤(B)が酢
酸ビニルとエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体エマ
ルジョンが洗濯洗剤のアルカリにより膨潤して容易に糊
落ちするという点で好ましい。特に水分散性アニオン性
糊剤(B)がノニオン性高分子化合物を保護コロイドと
して乳化重合したエマルジョンであると(A)の糊剤と
混合しても、乳化安定性に優れるという効果が奏され
る。
オン性高分子化合物を保護コロイドとして乳化重合した
エマルジョンであるとカチオン化度をさらに高め、
(A)、(B)を混合した後の乳化安定性に優れるとい
う効果がある。また水分散性アニオン性糊剤(B)が酢
酸ビニルとエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体エマ
ルジョンが洗濯洗剤のアルカリにより膨潤して容易に糊
落ちするという点で好ましい。特に水分散性アニオン性
糊剤(B)がノニオン性高分子化合物を保護コロイドと
して乳化重合したエマルジョンであると(A)の糊剤と
混合しても、乳化安定性に優れるという効果が奏され
る。
【0036】
【発明の実施の形態】重合は通常の乳化重合でよく、乳
化剤、重合開始剤を用いてラジカル重合する。乳化剤と
しては、水溶性高分子を保護コロイドとして用いたり、
界面活性剤を使用することができる。本発明では水溶性
高分子を保護コロイドとして使用することが好ましい。
重合開始剤としては、2,2−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)、過酸化水素、t−ブチルハオドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンハイドロパーオキサ
イド、シクロヘキサノンハイドロパーオキサイド、過酢
酸、過安息香酸が挙げられ、全単量体に対し0.01〜
5.0重量%の範囲で使用するのがよい。
化剤、重合開始剤を用いてラジカル重合する。乳化剤と
しては、水溶性高分子を保護コロイドとして用いたり、
界面活性剤を使用することができる。本発明では水溶性
高分子を保護コロイドとして使用することが好ましい。
重合開始剤としては、2,2−アゾビス(2−アミジノ
プロパン)、過酸化水素、t−ブチルハオドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンハイドロパーオキサ
イド、シクロヘキサノンハイドロパーオキサイド、過酢
酸、過安息香酸が挙げられ、全単量体に対し0.01〜
5.0重量%の範囲で使用するのがよい。
【0037】水分散性アニオン性糊剤としては、ビニル
単量体とエチレン性不飽和カルボン酸を共重合したり、
アニオン性乳化剤を用いたものが使用できるが、ノニオ
ン性水溶性高分子を保護コロイドとしてビニル単量体と
エチレン性不飽和カルボン酸を共重合したものが好適で
ある。先にふれたように保護コロイドを乳化剤としたも
のは、保護層が厚く凝集しづらいかつエチレン性不飽和
カルボン酸を共重合させると弱アニオンとなり強い凝集
は起こらず、カチオン性粒子とは擬凝集に留まるのであ
る。使用されるエチレン性不飽和カルボン酸としては、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等
が挙げられる。エチレン性不飽和カルボン酸と共重合す
るビニル単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ベオバ(飽和カルボン酸のビニルエステル シェ
ル化学株式会社製)等のビニルエステル、エチルアクリ
レート、メチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレ
ート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、
エチレン、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル等
が挙げられる。
単量体とエチレン性不飽和カルボン酸を共重合したり、
アニオン性乳化剤を用いたものが使用できるが、ノニオ
ン性水溶性高分子を保護コロイドとしてビニル単量体と
エチレン性不飽和カルボン酸を共重合したものが好適で
ある。先にふれたように保護コロイドを乳化剤としたも
のは、保護層が厚く凝集しづらいかつエチレン性不飽和
カルボン酸を共重合させると弱アニオンとなり強い凝集
は起こらず、カチオン性粒子とは擬凝集に留まるのであ
る。使用されるエチレン性不飽和カルボン酸としては、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等
が挙げられる。エチレン性不飽和カルボン酸と共重合す
るビニル単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ベオバ(飽和カルボン酸のビニルエステル シェ
ル化学株式会社製)等のビニルエステル、エチルアクリ
レート、メチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレ
ート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、
エチレン、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル等
が挙げられる。
【0038】糊剤(B)としてはこれ等の内、酢酸ビニ
ルがもっとも好ましい。酢酸ビニルと不飽和カルボン酸
の組成比は酢酸ビニル100重量部に対し、エチレン性
不飽和カルボン酸0.1〜10.0重量部が適当であ
る。得られたエマルジョンに所望により、消泡剤、防腐
剤、増粘剤、pH調整剤、可塑剤、蛍光増白剤、香料、
顔料、凍結防止剤、シリコーン等の滑剤等の添加剤を配
合することができる。
ルがもっとも好ましい。酢酸ビニルと不飽和カルボン酸
の組成比は酢酸ビニル100重量部に対し、エチレン性
不飽和カルボン酸0.1〜10.0重量部が適当であ
る。得られたエマルジョンに所望により、消泡剤、防腐
剤、増粘剤、pH調整剤、可塑剤、蛍光増白剤、香料、
顔料、凍結防止剤、シリコーン等の滑剤等の添加剤を配
合することができる。
【0039】
カチオン性糊剤の製造例(A) 撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器
を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性澱粉
1.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80
℃にして溶解し、60℃に冷却してから2−ヒドロキシ
−3−メタアクリルオキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライド8.0重量部及びエタノール3.0重量
部を加え、70℃に昇温後、2,2′−アゾビス(2−
アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶
液として添加し重合を開始した。重合開始より1時間後
に、エチルアクリレート40重量部とメチルメタアクリ
レート10重量部の混合物と2,2′−アゾビス(2−
アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶
液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時
間熱成させ反応を終了した。 アニオン性糊剤の製造例(B) 撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器
を取り付けたセパラブルフラスコに、ポリビニルアルコ
ール(鹸化度98)10.0重量部とイオン交換水45
重量部と共に加え90℃にして溶解し、70℃に冷却
後、酢酸ビニル38重量部とクロトン酸2.0重量部の
混合物と過硫酸アンモニウム0.5重量部の10%水溶
液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時
間熱成させ反応を終了した。
を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性澱粉
1.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80
℃にして溶解し、60℃に冷却してから2−ヒドロキシ
−3−メタアクリルオキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライド8.0重量部及びエタノール3.0重量
部を加え、70℃に昇温後、2,2′−アゾビス(2−
アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶
液として添加し重合を開始した。重合開始より1時間後
に、エチルアクリレート40重量部とメチルメタアクリ
レート10重量部の混合物と2,2′−アゾビス(2−
アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶
液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時
間熱成させ反応を終了した。 アニオン性糊剤の製造例(B) 撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器
を取り付けたセパラブルフラスコに、ポリビニルアルコ
ール(鹸化度98)10.0重量部とイオン交換水45
重量部と共に加え90℃にして溶解し、70℃に冷却
後、酢酸ビニル38重量部とクロトン酸2.0重量部の
混合物と過硫酸アンモニウム0.5重量部の10%水溶
液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時
間熱成させ反応を終了した。
【0040】実施例1 (A)糊剤90重量部と(B)糊剤10重量部を撹拌混
合し糊料組成物を得た。
合し糊料組成物を得た。
【0041】実施例2 (A)糊剤70重量部と(B)糊剤30重量部を撹拌混
合し糊料組成物を得た。
合し糊料組成物を得た。
【0042】実施例3 (A)糊剤50重量部と(B)糊剤50重量部を撹拌混
合し糊料組成物を得た。
合し糊料組成物を得た。
【0043】比較例1 (A)糊剤100重量部を糊料組成物とした。
【0044】比較例2 (B)糊剤100重量部を糊料組成物とした。
【0045】比較例3 (A)糊剤30重量部と(B)糊剤70重量部を撹拌混
合し糊料組成物を得た。
合し糊料組成物を得た。
【0046】評価 1. 糊付け方法 市販の綿ブロード#40及びテトロン/綿混紡ブロード
を用い、市販衣料用洗剤「酵素トップ」(ライオン株式
会社製)により家庭用電気洗濯機を用いて、50℃温水
で15分間洗浄−15分間すすぐ操作を5回繰り返しこ
れを試験布とした。次に、大栄科学精機株式会社製のラ
ウンダーメーターを用いてステンレスポット中に250
ccの水およびエマルジョンを固形分で0.1g添加
し、均一に分散させた。この分散液中に約12gの試験
布を入れ3分間処理した後、30秒脱水し、一晩風乾し
た。その後アイロンがけを行い、評価を行った。 2. 剛軟度の測定 1.の糊付け方法において作成した試験布をJIS−L
−1096(1990)カンチレバー法により曲げ剛さ
を測定し、剛軟度を以下の基準で判定した。 ◎:剛軟度50mm以上 ○:剛軟度45〜50mm △:剛軟度45mm未満 なお、綿ブロードの未処理布は39mmであり、テトロ
ン/綿は40mmである。 3. 糊落ち性 1.の糊付け方法において作成した試験布を市販衣料用
洗剤「酵素トップ」(ライオン株式会社製)により家庭
用電気洗濯機を用いて、50℃温水で15分間洗浄−1
5分間すすぎ、30秒脱水し、一晩風乾した。その後ア
イロンがけを行い、評価を行った。 ○:43mm以下 △:43〜50mm ×:50mm以上 結果を表1に示す。
を用い、市販衣料用洗剤「酵素トップ」(ライオン株式
会社製)により家庭用電気洗濯機を用いて、50℃温水
で15分間洗浄−15分間すすぐ操作を5回繰り返しこ
れを試験布とした。次に、大栄科学精機株式会社製のラ
ウンダーメーターを用いてステンレスポット中に250
ccの水およびエマルジョンを固形分で0.1g添加
し、均一に分散させた。この分散液中に約12gの試験
布を入れ3分間処理した後、30秒脱水し、一晩風乾し
た。その後アイロンがけを行い、評価を行った。 2. 剛軟度の測定 1.の糊付け方法において作成した試験布をJIS−L
−1096(1990)カンチレバー法により曲げ剛さ
を測定し、剛軟度を以下の基準で判定した。 ◎:剛軟度50mm以上 ○:剛軟度45〜50mm △:剛軟度45mm未満 なお、綿ブロードの未処理布は39mmであり、テトロ
ン/綿は40mmである。 3. 糊落ち性 1.の糊付け方法において作成した試験布を市販衣料用
洗剤「酵素トップ」(ライオン株式会社製)により家庭
用電気洗濯機を用いて、50℃温水で15分間洗浄−1
5分間すすぎ、30秒脱水し、一晩風乾した。その後ア
イロンがけを行い、評価を行った。 ○:43mm以下 △:43〜50mm ×:50mm以上 結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明は、低濃度でも衣料に充分吸着
し、洗濯の際に糊残りが生じない効果を奏する。
し、洗濯の際に糊残りが生じない効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 正勝 静岡県小笠郡大東町千浜353−7 ヘキス ト合成株式会社静岡研究所内 (72)発明者 村瀬 直一 静岡県小笠郡大東町千浜353−7 ヘキス ト合成株式会社静岡研究所内
Claims (7)
- 【請求項1】 水分散性カチオン性糊剤(A)と水分散
性アニオン性糊剤(B)を、重量比でA/B=99/1
〜50/50の比で含有する糊剤組成物。 - 【請求項2】 水分散性カチオン性糊剤(A)がカチオ
ン性水溶性高分子を保護コロイドとしてビニル単量体を
重合したもの、カチオン性単量体を共重合したもの、カ
チオン性界面活性剤を乳化剤としてビニル単量体を重合
したたもの、これ等を併用して得たものから選んだ糊剤
である、請求項1に記載された糊剤組成物。 - 【請求項3】 水分散性アニオン性糊剤(B)がビニル
単量体とエチレン性不飽和カルボン酸を共重合したも
の、アニオン性乳化剤を用いたもの、ノニオン性水溶性
高分子を保護コロイドとしてビニル単量体とエチレン性
不飽和カルボン酸を共重合したものから選んだ糊剤であ
る、請求項1または2に記載された糊剤組成物。 - 【請求項4】 水分散性カチオン性糊剤(A)が酢酸ビ
ニルと(メタ)アクリル酸アルキルエステルと重合性第
4級アンモニウム塩の共重合体エマルジョンである、請
求項1ないし3のいずれか1項に記載された糊剤組成
物。 - 【請求項5】 水分散性カチオン性糊剤(A)がカチオ
ン性高分子化合物を保護コロイドとして乳化重合したエ
マルジョンである、請求項1ないし4のいずれか1項に
記截された糊剤組成物。 - 【請求項6】 水分散性アニオン性糊剤(B)が酢酸ビ
ニルとエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体エマルジ
ョンである、請求項1ないし5の何れか1項に記載され
た糊剤組成物。 - 【請求項7】 水分散性アニオン性糊剤(B)がノニオ
ン性高分子化合物を保護コロイドとして乳化重合したエ
マルジョンである、請求項1ないし6の何れか1項に記
載された糊剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3861496A JPH09195168A (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | 糊料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3861496A JPH09195168A (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | 糊料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09195168A true JPH09195168A (ja) | 1997-07-29 |
Family
ID=12530141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3861496A Pending JPH09195168A (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | 糊料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09195168A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001003024A (ja) * | 1999-06-21 | 2001-01-09 | Kao Corp | 糊 剤 |
CN105603655A (zh) * | 2016-02-22 | 2016-05-25 | 福建龙岩喜鹊纺织有限公司 | 松捻纱的上浆工艺 |
CN110409219A (zh) * | 2019-07-25 | 2019-11-05 | 上海东升新材料有限公司 | 一种无皂乳液法合成环保型表面施胶剂的方法 |
CN114921966A (zh) * | 2022-06-15 | 2022-08-19 | 广东蓝德堡新材料有限公司 | 一种无纺布基墙布涂层用的多功能阳离子乳液及制备方法 |
-
1996
- 1996-01-22 JP JP3861496A patent/JPH09195168A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001003024A (ja) * | 1999-06-21 | 2001-01-09 | Kao Corp | 糊 剤 |
CN105603655A (zh) * | 2016-02-22 | 2016-05-25 | 福建龙岩喜鹊纺织有限公司 | 松捻纱的上浆工艺 |
CN110409219A (zh) * | 2019-07-25 | 2019-11-05 | 上海东升新材料有限公司 | 一种无皂乳液法合成环保型表面施胶剂的方法 |
CN114921966A (zh) * | 2022-06-15 | 2022-08-19 | 广东蓝德堡新材料有限公司 | 一种无纺布基墙布涂层用的多功能阳离子乳液及制备方法 |
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