JPH09195170A - カチオン性エマルジョン及びその製造方法 - Google Patents

カチオン性エマルジョン及びその製造方法

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JPH09195170A
JPH09195170A JP3861596A JP3861596A JPH09195170A JP H09195170 A JPH09195170 A JP H09195170A JP 3861596 A JP3861596 A JP 3861596A JP 3861596 A JP3861596 A JP 3861596A JP H09195170 A JPH09195170 A JP H09195170A
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JP
Japan
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cationic
aqueous solution
quaternary ammonium
polymer
emulsion
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JP3861596A
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English (en)
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Masakatsu Yamamoto
正勝 山本
Naoichi Murase
直一 村瀬
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Hoechst Gosei KK
Original Assignee
Hoechst Gosei KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体に良好に吸着し、廃液による環境汚染が
ないカチオン性エマルジョンとその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 カチオン性澱粉、カチオン性セルロー
ス、カチオン性ポリビニルアルコールから選ばれた1又
は2以上のカチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重
合性第4級アンモニウム塩を重合して第4級アンモニウ
ム塩重合体の水溶液を形成し、この水溶液にビニル単量
体を添加して重合して得たカチオン性を有するビニル重
合体粒子からなるカチオン性エマルジョンとその製造方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカチオン化度の高い
カチオン性エマルジョンおよびその製造方法に関し、詳
しくは紙や繊維などのセルロース系基材に対し優れた吸
着性を示すカチオン性エマルジョンに関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂エマルジョンは、塗料や接着剤
として多く使用されているが、紙や繊維の加工にも各種
使用されている。具体的には、含浸加工やコーティング
剤、カーペットのバッキング剤用のバインダー、不織布
のバインダー、捺染用バインダー、洗濯糊等である。従
来よりこれ等の用途には比較的粒子径の大きい酢酸ビニ
ル系のエマルジョンが用いられている。これは、粒子径
が大きいという点が繊維への歩留まりを良くし、ポリ酢
酸ビニルがセルロース質と馴染みが良いという点が好適
に使用されている理由である。しかしながら、含浸加
工、不織布のバインダー、洗濯糊等の用途はエマルジョ
ンを水で希釈し低濃度で使用するため、単なる粒子径の
大きい酢酸ビニル系のエマルジョンでは充分な吸着が得
られず、エマルジョンによる基材の改質が出来ないばか
りか、吸着されなかった樹脂は廃液となり環境汚染を引
き起こす問題がある。この問題を解決するため低濃度で
使用されても充分な吸着効率を上げるべく各種検討が行
われてきた。そのひとつとして、さらなる粒子径の増大
が挙げられる、しかしこれにはエマルジョン粒子の沈降
の問題が伴う。他の方法として、粒子をカチオン化し、
マイナスに帯電しているセルロース基材に選択的に吸着
させるというものである。この粒子をカチオン化させる
ことは、各種研究されており、例えば、カチオン性界面
活性剤を乳化剤として乳化重合したり、カチオン性の水
溶性高分子を非イオン性のエマルジョンに配合したり、
カチオン性水溶性高分子を保護コロイドとして乳化重合
するなどの方法や、またこれ等を併用することがとられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらカチオン
性界面活性剤を使用した方法では、粒子表面に吸着して
いないフリーの界面活性剤が廃液として環境を汚染した
り、加工された基材を経由して人体に悪影響を及ぼす。
カチオン性の水溶性高分子を非イオン性のエマルジョン
に配合する方法では、粒子表面をカチオン化出来ていな
いので良好な吸着性は望めない。カチオン性水溶性高分
子を保護コロイドとして乳化重合する方法では、エマル
ジョンの段階ではカチオン性高分子は粒子表面に吸着し
ているがカチオン性水溶性高分子の構造上充分なカチオ
ン化度は上がらず、かつセルロース基材に対してカチオ
ン性水溶性高分子だけが選択的に吸着して、エマルジョ
ン粒子自体は基材に吸着しないという問題がある。これ
等の併用方法においても充分な性能を有するものは見ら
れない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる従来のカ
チオン性エマルジョンのもつ欠点を解決すべく検討した
結果、第一段階としてカチオン性高分子水溶液中でカチ
オン性単量体の重合を行い、これを保護コロイドとして
第二段階のビニル系単量体の重合をすることにより問題
を解決出来ることを見出した。
【0005】本発明は、 「1. カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチ
オン性ポリビニルアルコールから選ばれた1又は2以上
のカチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重合性第4
級アンモニウム塩を重合して第4級アンモニウム塩重合
体の水溶液を形成し、この水溶液にビニル単量体を添加
して重合して得たカチオン性を有するビニル重合体粒子
からなるカチオン性エマルジョン。 2. カチオン性澱粉またはカチオン性セルロースのカ
チオン置換度が無水グルコース単位当り0.01〜1個
である、1項に記載されたカチオン性エマルジョン。 3. カチオン性ポリビニルアルコールがカチオン含有
量0.01〜10モル%である、1項に記載されたカチ
オン性エマルジョン。 4. カチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重合を
行う重合性第4級アンモニウム塩が2−ヒドロキシ−3
−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムク
ロライドである、1項ないし3項のいずれか1項に記載
されたカチオン性エマルジョン。 5. 重合性第4級アンモニウム塩の使用量がビニル単
量100重量部に対して1.0〜20重量部である、1
項ないし4項のいずれか1項に記載されたカチオン性エ
マルジョン。 6. カチオン性高分子の量がビニル単量体100重量
部に対し0.5〜5.0重量部である、1項ないし5項
のいずれか1項に記載されたカチオン性エマルジョン。 7. ビニル単量体が(メタ)アクリル酸エステル、ビ
ニルエステル、不飽和カルボン酸より選んだ1または2
以上である、1項ないし6項のいずれか1項に記載され
たカチオン性エマルジョン。 8. カチオン性澱粉、カチオン性セルロース、カチオ
ン性ポリビニルアルコールから選ばれた1又は2以上の
カチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重合性第4級
アンモニウム塩を重合して第4級アンモニウム塩重合体
とカチオン性高分子の混合水溶液を形成し、次いで該混
合水溶液中にビニル単量体を添加して乳化重合すること
を特徴とするカチオン性エマルジョンの製造方法。 9. カチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重合性
第4級アンモニウム塩を重合する際に連鎖移動剤を使用
する、8項に記載されたカチオン性エマルジョンの製造
方法。」 に関する。
【0006】本発明の特徴はカチオン性高分子水溶液中
でカチオン性単量体である重合性第4級アンモニウム塩
を重合して第4級アンモニウム塩重合体水溶液を形成す
ることである。この重合体は主に次のビニル系単量体の
乳化剤として作用する。このカチオン性単量体は高重合
度のポリマーとはなっておらず、比較的重合度の低いオ
リゴマーをして存在していると考えられ、このオリゴマ
ーが作用してカチオン化部分がビニル系単量体の重合体
粒子から離れられなくなる。またカチオン性高分子水溶
液を用いることによりビニル系単量体の重合体粒子を安
定化させ、さらにカチオン性高分子水溶液の使用はビニ
ル系単量体の重合体粒子径を大きくすることにも効果が
ある。
【0007】次のビニル系単量体の重合は、第一段階の
反応が完全に終了する以前に開始することが好ましい。
これはカチオン性単量体が重合途中であるとオリゴマー
末端に重合性不飽和基が存在しており、ビニル系単量体
と付加反応しビニルポリマー粒子とカチオン性オリゴマ
ーが強固に結合するためである。本発明の第4級アンモ
ニウム塩の重合において水溶液で使用するカチオン性高
分子としては、カチオン性澱粉、カチオン性セルロー
ス、カチオン性ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0008】カチオン性澱粉またはカチオン性セルロー
スとしては例えば次式(1)に示されるものが好まし
い。 式(1)
【0009】
【化1】
【0010】(式中、A:澱粉残基またはセルロース残
基、R:アルキレン基またはヒドロキシアルキレン基、
、R、R:同じかまたは異なっており、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基または式中の窒素原子
を含んで複素環を形成してもよい。X:アニオン(塩
素、臭素、沃素、硫酸、スルホン酸、メチル硫酸、リン
酸、硝酸等、1:正の整数、) カチオン性セルロースまたはカチオン性澱粉のカチオン
置換度は0.01〜1、即ち無水グルコース単位当り
0.01〜1好ましくは0.02〜0.4個のカチオン
基が導入されたものが好ましい。置換度が0.01以下
では十分ではなく、また1以上でもかまわないが反応収
率の点より1以下が好ましい。カチオン性ポリビニルア
ルコールとしてはカチオン基の含有量が0.01〜10
モル%でケン化度が60〜100%のもので、式(2)
で示されるものが好ましい。 式(2)
【0011】
【化2】
【0012】(ここで、Rは水素原子または低級アル
キル基、Bは式(3) 式(3)
【0013】
【化3】
【0014】または式(4)で表わされる基であり、 式(4)
【0015】
【化4】
【0016】R、R、Rは低級アルキル基、Xは
アンモニウム窒素と塩を形成する陰性の基、AはBの窒
素原子とアミド基を連結する基を示す。) これ等のカチオン性高分子は1種でも良くまた2種以上
でも良い。またその使用量は次のビニル系単量体の重合
で使用するビニル系単量体100重量部に対し0.5〜
5.0重量部である。0.5重量部より少ないと乳化力
が不充分で重合できず、5.0重量部より多いと租粒子
が発生してしまう。
【0017】本発明に用いる重合性第4級アンモニウム
塩とは重合性の不飽和結合を有する第4級アンモニウム
塩で、次式(5)で示されるものが好ましい。 式(5)
【0018】
【化5】
【0019】(ここにRおよびR′は炭素原子を1〜2
0個有するアルキル基を表わし、R″は炭素原子を1〜
20個有するアルキル基または炭素原子を6〜15個有
する含芳香族ないしは含脂環族基を表わし、R′′′は
炭素原子を2〜6個有しかつエチレン結合を1個有する
脂肪族炭化水素基を表わし、Xは塩基または臭素原子を
表わす。) 具体例としては2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒ
ドロキシ−3−アクリルオキシプロピルトリメチルアン
モニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリ
ルオキシプロピルトリエチルアンモニウムプロマイド、
2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピルトリ
ブチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−
メタアクリルオキシプロピルメチルエチルブチルアンモ
ニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリル
オキシプロピルジメチルフェニルアンモニウムクロライ
ド、2−ヒドロキシ−3−メタアクリルオキシプロピル
ジメチルシクロヘキシルアンモニウムクロライド等が挙
げられる。これ等は単独もしくは2種以上併せ用いるこ
とができ、なかでも2−ヒドロキシ−3−メタアクリル
オキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが特
に好ましい。またこの重合性第4級アンモニウム塩は共
重合可能な単量体と共重合させ使用することが出来る。
しかしながら共重合可能な単量体が疎水性の場合は共重
合したオリゴマーの乳化剤としての機能が低下するので
好ましくない。共重合可能な単量体としては、アクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、N−メチロールメタアクリル
アミド、N,N′−ジメチルメタアクリルアミド、ヒド
ロキシエチルメタアクリルアミド等のアクリルアミド系
単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、
メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸ヒドロキシエチ
ル等のアクリル酸エステル系単量体、スチレン、アクリ
ロニトリル、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル等を
挙げることができる。しかしながら前述した如く、本発
明で使用されるカチオン性ポリマーはあくまで保護コロ
イド的な作用を有するものであることが必要であるか
ら、上述した共重合性単量体の使用量はカチオン性ポリ
マーの水溶性を大きく損なわない範囲に制限されること
は言うまでもない。
【0020】重合性第4級アンモニウム塩の使用量は、
ビニル系単量体100重量部に対し重合性第4級アンモ
ニウム塩が1.0〜20重量部である。重合性第4級ア
ンモニウム塩が過剰であると未反応物が残留しエマルジ
ョンの安定性が悪くなる。過小であると充分な乳化力を
発揮せず、重合安定性が悪くなる。第4級アンモニウム
塩の重合は重合開始剤を用いてラジカル重合で行われ
る。用いられる重合開始剤は、カチオン性またはノニオ
ン性フリーラジカルを発生するものであればいずれも使
用でき、例えば2,2′−アゾビス(2−アミジノプロ
パン)塩酸塩、過酸化水素あるいはこれと還元剤との組
み合わせ、キュメンハイドロパーオキサイドやt−ブチ
ルハイドロパーオキサイドあるいはこれ等と還元剤との
組み合わせが挙げられる。
【0021】さらに第4級アンモニウム塩の重合では、
連鎖移動剤を使用できる。連鎖移動剤の使用は重合性第
4級アンモニウム塩の重合度を調製するためのものであ
り、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル類が好適に用いられる。その使用量は重合性第4級ア
ンモニウム塩100重量部に対し10.0〜100.0
重量部である。
【0022】ビニル系重合体粒子を形成するビニル系単
量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベオ
バ(飽和カルボン酸のビニルエステル シェル化学株式
会社製)等のビニルエステル、エチルアクリレート、メ
チルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート
等の炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アク
リル酸エステル、エチレン、塩化ビニル、スチレン、ア
クリロニトリル等が挙げられる。また官能基を有する単
量体も使用でき例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、マレイン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、ジビニルベンゼン、エチレングリコール
ジメタクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、アセトアセト
キシエチルメタクリレートなどが挙げられる。これ等は
単独もしくは2種以上を組み合わせて使用される。これ
等のうち酢酸ビニルは応用用途として考えられるセルロ
ース基材への馴染みが良く好ましい。また(メタ)アク
リル酸エステルは種類・配合比率により任意にポリマー
の堅さを調整できる利点がある。エチレン性不飽和カル
ボン酸は粒子の分散安定性に寄与するので好ましい。耐
水性や耐溶剤性等の物性が要求される場合には、N−メ
チロールメタクリアミド、ジビニルベンゼン等の架橋構
造をとりやすい単量体を共重合すると良い。
【0023】ビニル系単量体の重合は、重合開始剤によ
りラジカル重合される。その際使用される重合開始剤と
しては2,2′アゾビス(2−メチルプロピオンアジミ
ン)ジヒドロクロライド等のアゾ系有機開始剤、有機過
酸化物が挙げられる。重合は通常の乳化重合によれば良
く、バッチ式、モノマー滴下式で行われる。得られたエ
マルジョンに所望により、消泡剤、防腐剤、増粘剤、p
H調整剤、可塑剤等の添加剤を配合することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】エマルジョン全体の配合比につい
て説明すると、 第4級アンモニウム塩の重合 カチオン性高分子 0.23〜 2.3 重量部 水 69.3 〜23.9 重量部 重合性第4級アンモニウム塩 0.44〜 8.8 重量部 重合開始剤 0.01〜 0.05 重量部 ビニル系単量体の重合 ビニル系単量体 30.0 〜60.0 重量部 重合開始剤 0.01〜 5.0 重量部 上記の第4級アンモニウム重合体の水溶液 残部 前記の割合の資料を用意し、カチオン性高分子を水に溶
解しこれに重合性第4級アンモニウム塩を加え、次いで
重合開始剤を添加して重合を行い、重合性第4級アンモ
ニウム塩の重合終了後または終了前にビニル系単量体と
重合開始剤を加えて重合を行ってカチオン性エマルジョ
ンを得る。
【0025】
【実施例】
実施例1 撹拌機、モノマーの定量滴下装置、温度計、寒流冷却器
を取り付けたセパラブルフラスコに、カチオン性澱粉
1.0重量部をイオン交換水30重量部と共に加え80
℃にして溶解し、60℃に冷却してから2−ヒドロキシ
−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロライド8.0重量部およびエタノール3.0重量
部を加え、70℃に昇温後、2,2′−アゾビス(2−
アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶
液として添加し重合を開始した。重合開始より1時間後
に、エチルアクリレート40重量部とメチルメタアクリ
レート10重量部の混合物と2,2′−アゾビス(2−
アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2重量部を5%水溶
液を5時間かけて連続滴下した。滴下終了後80℃1時
間熱成させ反応を終了した。
【0026】実施例2 カチオン性澱粉1.0重量部をカチオン性ヒドロキシエ
チルセルロース1.0重量部に変更した以外は実施例1
と同様にした。
【0027】実施例3 カチオン性澱粉1.0重量部をカチオン性ポリビニルア
ルコール1.0重量部に変更した以外は実施例1と同様
にした。
【0028】実施例4 エチルアクリレート40重量部とメチルメタアクリレー
ト10重量部の混合物をブチルアクリレート40重量部
とエチルアクリレート5重量部およびメチルメタアクリ
レート5重量部の混合物に変更した以外は実施例1と同
様にした。
【0029】実施例5 エチルアクリレート40重量部とメチルメタアクリレー
ト10重の混合物をブチルアクリレート40重量部とエ
チルアクリレート5重量部およびメタクリル酸5重量部
の混合物に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0030】実施例6 エチルアクリレート40重量部とメチルメタアクリレー
ト10重量部の混合物を酢酸ビニル30重量部とブチル
アクリレート10重量部、メチルメタアクリレート5重
量部およびメタクリル酸5重量部の混合物に変更した以
外は実施例1と同様にした。
【0031】実施例7 重合性第4級アンモニウム塩8.0重量部を6.0重量
部に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0032】実施例8 重合性第4級アンモニウム塩8.0重量部を10.0重
量部に変更した以外は実施例1と同様にした。
【0033】比較例1 カチオン性澱粉1.0重量部を3.0重量部に変更し、
2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライドを使用しなかった以外は実
施例1と同様にした。
【0034】比較例2 カチオン性澱粉を使用しなかった以外は実施例1と同様
にした。
【0035】比較例3 (A)撹拌機、温度計を取り付けたセパラブルフラスコ
に、カチオン性澱粉1.0重量部をイオン交換水10重
量部と共に加え80℃にして溶解し、カチオン性澱粉の
水溶液を得た。(B)別の撹拌機、温度計モノマーの定
量滴下装置、寒流冷却器を取り付けたセパラブルフラス
コにイオン交換水20重量部を加え60℃に加温してか
ら2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリ
メチルアンモニウムクロライド8.0重量部およびエタ
ノール3.0重量部を加え、70℃に昇温後、2,2′
−アゾビス(2−アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2
重量部を5%水溶液として添加し重合を開始し、1時間
重合して第4級アンモニウム塩の重合体水溶液を得た。
次に(B)のセパラブルフラスコに(A)の水溶液を配
合し充分撹拌した後、エチルアクリレート40重量部と
メチルメタアクリレート10重量部の混合物と2,2′
−アゾビス(2−アミジシクロプロパン)塩酸塩0.2
重量部を5%水溶液を5時間かけて連続滴下した。滴下
終了後80℃1時間熱成させ反応を終了した。
【0036】評価 1. 重合性の確認 得られたエマルジョンの状態を観察し、凝集物、粗粒
子、粘度より重合性を確認する。 2. 吸着率の測定 大栄科学精機株式会社製のラウンダーメーターを用いて
ステンレスポット中に250ccの水およびエマルジョ
ンを固形分で0.1g添加し、均一に分散させた。この
分散液中に綿ブロード#40約12gの試験布を入れ3
分間処理した後、残液の吸光度を550nmの波長で測
定した。別に各エマルジョンについて分散液の固形分濃
度と吸光度の検量線を求めておき、吸着テスト終了後の
液の固形分濃度を求め吸着率を算出し、以下の基準で判
定した。 ○:50%以上 △:25〜50% ×:25%以下 結果を表1、表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明は、カチオン性高分子保護コロイ
ドの水溶液中で重合性第4級アンモニウム塩を重合した
第4級アンモニウム水溶液中でビニル単量体を重合した
カチオン性のエマルジョン粒子からなるエマルジョンで
あるのでアニオン性の基体に良好に吸着し、エマルジョ
ン粒子が廃液中に残存しないので環境汚染を防止するこ
とができ、またエマルジョンの無駄を防ぐ効果がある。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン性澱粉、カチオン性セルロー
    ス、カチオン性ポリビニルアルコールから選ばれた1又
    は2以上のカチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重
    合性第4級アンモニウム塩を重合して第4級アンモニウ
    ム塩重合体の水溶液を形成し、この水溶液にビニル単量
    体を添加して重合して得たカチオン性を有するビニル重
    合体粒子からなるカチオン性エマルジョン。
  2. 【請求項2】 カチオン性澱粉またはカチオン性セルロ
    ースのカチオン置換度が無水グルコース単位当り0.0
    1〜1個である、請求項1に記載されたカチオン性エマ
    ルジョン。
  3. 【請求項3】 カチオン性ポリビニルアルコールがカチ
    オン含有量0.01〜10モル%である、請求項1に記
    載されたカチオン性エマルジョン。
  4. 【請求項4】 カチオン性高分子保護コロイド水溶液中
    で重合を行う重合性第4級アンモニウム塩が2−ヒドロ
    キシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモ
    ニウムクロライドである、請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載されたカチオン性エマルジョン。
  5. 【請求項5】 重合性第4級アンモニウム塩の使用量が
    ビニル単量100重量部に対して1.0〜20重量部で
    ある、請求項1ないし4のいずれか1項に記載されたカ
    チオン性エマルジョン。
  6. 【請求項6】 カチオン性高分子の量がビニル単量体1
    00重量部に対し0.5〜5.0重量部である、請求項
    1ないし5のいずれか1項に記載されたカチオン性エマ
    ルジョン。
  7. 【請求項7】 ビニル単量体が(メタ)アクリル酸エス
    テル、ビニルエステル、不飽和カルボン酸より選んだ1
    または2以上である、請求項1ないし6のいずれか1項
    に記載されたカチオン性エマルジョン。
  8. 【請求項8】 カチオン性澱粉、カチオン性セルロー
    ス、カチオン性ポリビニルアルコールから選ばれた1又
    は2以上のカチオン性高分子保護コロイド水溶液中で重
    合性第4級アンモニウム塩を重合して第4級アンモニウ
    ム塩重合体とカチオン性高分子の混合水溶液を形成し、
    次いで該混合水溶液中にビニル単量体を添加して乳化重
    合することを特徴とするカチオン性エマルジョンの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 カチオン性高分子保護コロイド水溶液中
    で重合性第4級アンモニウム塩を重合する際に連鎖移動
    剤を使用する、請求項8に記載されたカチオン性エマル
    ジョンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013151775A (ja) * 2011-12-28 2013-08-08 Kao Corp 衣料用仕上げ剤組成物
JP2014129625A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Kao Corp 衣料用仕上げ剤組成物
CN113956503A (zh) * 2021-10-18 2022-01-21 安徽省领拓新材料科技有限责任公司 一种聚阳离子纳米抗菌剂、制备方法及其应用

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