JP2627912B2 - 変性澱粉の製造方法 - Google Patents

変性澱粉の製造方法

Info

Publication number
JP2627912B2
JP2627912B2 JP63028249A JP2824988A JP2627912B2 JP 2627912 B2 JP2627912 B2 JP 2627912B2 JP 63028249 A JP63028249 A JP 63028249A JP 2824988 A JP2824988 A JP 2824988A JP 2627912 B2 JP2627912 B2 JP 2627912B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch
modified starch
graft
water
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63028249A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01203411A (ja
Inventor
隆 上田
繁幸 高木
元 福田
紀雄 日紫喜
恭一 永塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Starch Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nippon Starch Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Starch Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Starch Chemical Co Ltd
Priority to JP63028249A priority Critical patent/JP2627912B2/ja
Publication of JPH01203411A publication Critical patent/JPH01203411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2627912B2 publication Critical patent/JP2627912B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フッ素を含有するアクリル酸および/また
はメタアクリル酸エステルをグラフト共重合させること
により得られる変性澱粉の製造方法に関するものであ
り、この変性澱粉は、耐水性および耐油性を有する接着
剤、バインダー、サイズ剤、コーティング剤等に用いる
ことができる。
(従来の技術) 澱粉に耐水性を付与する方法として、エピクロルヒド
リンによるエーテル化、重合リン酸塩によるエステル
化、アルデヒトによるアセタール化等によって澱粉を架
橋させる方法がある。これらの架橋澱粉は、ある程度の
耐水性を有するが充分ではなく、糊になりにくく通常の
塗布方法を用いることが困難であり、また、造膜性がな
く被膜を形成しないという欠点がある。
また、N−メチロールプロピオンアミドエーテル化澱
粉(米国特許第3101330号公報)は、N−メチロール基
を有するので、塗布後、加熱または酸触媒によって三次
元化させ耐水性を発現させることができる。しかし、そ
の製造中において、酸アミド基が加水分解し、カルボキ
シエチル化物が生成するため耐水性を阻害したり、反応
中にN−メチロール基が縮合しゲル化するという課題が
ある。
さらに、オルガノシランを用いる澱粉の変性方法(特
開昭59−179501号公報、特開昭59−207902号公報)も提
案されているが、ケイ素化合物がモノマー単位で結合し
ているため耐水性および耐油性が弱いという課題があ
る。
(発明が解決しようとする課題) 上記のように、エピクロルヒドリン、重合リン塩酸、
アルデヒド等による架橋澱粉は耐水性が充分でなく、N
−メチロールプロピオンアミドエーテル化澱粉は、加熱
または酸触媒によって三次元化しないと耐水性が得られ
ない。またオルガノシランを用いる方法では耐水性およ
び耐油性が弱いという課題があり、未だ耐水性および耐
油性が強く、製造および使用のし易い変性澱粉がないの
が現状である。
(課題を解決するための手段) 上記の課題を解決するため鋭意研究した結果、澱粉に
フッ素原子を含有するアクリル酸および/またはメタア
クリル酸をグラフト共重合することにより得られる変性
澱粉が、強い耐水性および耐油性を有することを見出し
本発明を完成した。
本発明の変性澱粉を製造するのに使用されうる澱粉原
料としては、例えば、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロ
コシ澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、米澱
粉、モチトウモロコシ澱粉、高アミロース含有トウモロ
コシ澱粉などの未処理澱粉もしくは小麦粉、タピオカ粉
末、コーンフラワー、米粉等の澱粉含有物、またはこれ
らのエーテル化、エステル化、架橋化、酸化、酸処理化
等を行ったものも挙げられる。
これらの原料澱粉とモノマーのグラフト重合反応はメ
タノール、アセトンなどの有機溶媒または水あるいはこ
れらの混合溶液を溶媒として、第二セリウム塩、過硫酸
塩、過硫酸塩−亜硫酸塩、過酸化水素、過酸化水素−モ
ール塩、過酸化水素−L−アスコルビン酸などの通常の
グラフト重合開始剤を用い、10〜100℃、好ましくは15
〜75℃で常法に従って行うことができる。グラフト率は
0.01〜200%、好ましくは0.1〜100%とし、かかるグラ
フト率にすることにより耐水性および耐油性の変動澱粉
が製造できる。グラフト率が0.01%以下の場合、澱粉の
十分なる改質が行なえず、200%を超えると高価格とな
り不利である。ここに言うグラフト率とはグラフト重合
による重量増加の用いた原料澱粉重量に対する百分率を
意味する。
本発明に使用されうるフッ素原子を含有するモノマー
としては、下記の一般式を満足させるものであれば特に
限定されるものではない。
〔式中、R1は水素またはメチル、R2は炭素数1〜20の直
鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、nは0〜10の
整数を意味する。〕 例えば、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3,3−ペンタフロロプロピル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレ
ート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アク
リレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフロロブチル(メ
タ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)
アクリレート、パーフロロオクチルブチル(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
本発明に用いるグラフト変性澱粉はグラフト側鎖に、
常法に従ってグラフト重合の前または後、あるいはグラ
フト重合と同時に他の共重合可能なモノマー、例えば、
酢酸ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニル、ハロゲン化ビ
ニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレ
ン、α−メチルスチレン、P−メチルスチレン、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、ベンジル
(メタ)アクリレート、ビニルアルキルエーテル、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、ハロゲン化アルキル
ビニルエーテル、ビニルアルキルケトン、グリシジルア
クリレート、無水マレイン酸、ブタジエン、クロロプレ
ン、イリプレン、イタコン酸等の不飽和結合性モノマー
などと共重合してもよい。このようなモノマーを共重合
させる場合、本発明の必須とするモノマーに対する割合
は適宜選択できるが、該モノマーと同量かそれ以下が好
ましい。
(作用) 本発明により得られる変性澱粉は、強力な疎水性およ
び疎油性を示す。本発明の変性澱粉を紙や板に塗布、含
浸等を行なうと、その表面をフッ素含有のグラフト鎖が
おおうため、耐水性、耐油性が発現する。二次的な効果
として、紙の強度が向上する。また、汚れ脱離性能が優
れている。
本発明の変性澱粉の糊液は、その原料澱粉と、異る粘
度、粘性を示すが、顔料の分散に不利な作用をしない。
(実施例および発明の効果) (実施例1) トウモロコシ澱粉300gを水450g中に分散させ、40℃に
てトリフロロエチルメタクリレート30gを加えてから、
硝酸第二セリウムアンモニウム2.5gを水20mlに溶解し硝
酸3gを加えて調製した重合開始剤を加え撹拌下、40℃、
3時間反応させる。反応後中和、水洗、乾燥してグラフ
ト率8%の澱粉−トリフロロエチルメタクリレートグラ
フト共重合体を得た。
(実施例2) 酸化澱粉300gを水450g中に分散させ、モール塩1g、ト
リフロロエチルメタクリレート30gを加えて40℃にて、
過酸化水素水2mlを加えてから、撹拌下、3時間反応さ
せる。
反応後、水洗、乾燥してグラフト率9%の澱粉−トリ
フロロエチルメタクリレートグラフト共重合体を得た。
(実施例3) 馬鈴薯澱粉300gを水450g中に分散させ、モール塩1g、
2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリレート30gを
加えて40℃にて、過酸化水素水2mlを加えてから、撹拌
下、3時間反応させる。反応後、水洗、乾燥してグラフ
ト率7%の澱粉−2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメ
タクリレートグラフト共重合体を得た。
(実施例4) タピオカ澱粉300gを水:メタノール=1:1の混合溶媒4
50g中に分散させ、モール塩1g、パーフロロオクチルエ
チルアクリレート30gを加えて40℃にて、過酸化水素水2
mlを加えてから撹拌下、3時間反応させる。反応後、水
洗、乾燥してグラフト率7%の澱粉−パーフロロオクチ
ルエチルアクリレートグラフト共重合体を得た。
(実施例5) とうもろこし澱粉300gを水450g中に分散させL−アス
コルビン酸0.2g、トリフロロエチルメタクリレート15
g、アクリル酸15gを加えて40℃にて、過酸化水素水2ml
を加えてから撹拌下、3時間反応させる。反応後、中
和、水洗、乾燥して、トリフロロエチルメタクリレート
のグラフト率3%、アクリル酸のグラフト率4%の澱粉
−トリフロロエチルメタクリレート−アクリル酸グラフ
ト共重合体を得た。
(実施例6) 酸処理澱粉300gを水450g中に分散させ、40℃にて、ト
リフロロエチルメタクリレート25g、メトキシヘキサプ
ロピレングリコールメタクリレート5gを加えてから、硝
酸第二セリウムアンモニウム2.5gを水2mlに溶解し硝酸3
gを加えて調製した重合開始剤を加え、撹拌下、40℃、
3時間反応させる。反応後中和、水洗、乾燥してトリフ
ロロエチルメタクリレートのグラフト率6%、メトキシ
ヘキサプロピレングリコールメタクリレートのグラフト
率0.8%の澱粉−トリフロロエチルメタクリレート−メ
トキシヘキサプロピレングリコールメタクリレートグラ
フト共重合体を得た。
(実施例7) 酸化澱粉10gを水480gに分散させ、85℃以上10分間加
熱し均一な糊液にしておく。2,2,3,4,4,4−ヘキサフロ
ロブチルメタクリレート1gを加え、65〜70℃にて過硫酸
アンモニウム0.5gを投入して3時間反応させて、澱粉−
2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリレートグラ
フト共重合体糊液を得た。
(実施例8) 実施例7において得られた反応糊液を150〜160℃に加
熱したドラムドライヤーで乾燥して粉体のグラフト率8
%の2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチルメタクリレート
グラフト共重合体を得た。
(実施例9) 実施例1〜6,8で得られた変性糊粉について、湿潤試
験を行ない、少量の澱粉をビーカ中に存在するイオン交
換水中に加えた。結果を表1に示した。
(実施例10) 実施例1〜6で得られた粉性澱粉の2%糊液および実
施例7で得られた糊液に濾紙(東洋濾紙No.2)を浸した
後、乾燥したものについて、次の試験を行なった。
i)紙上に水を1滴滴下し、浸透する様子をみる。
ii)紙上に液上パラフィンを1滴滴下し、浸透する様子
をみる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永塚 恭一 大阪府大阪市淀川区三津屋北3丁目3番 29号 日澱化學株式会社内 審査官 一色 由美子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】澱粉にフッ素原子を含有するアクリル酸エ
    ステルおよび/またはメタアクリル酸エステルをグラフ
    ト共重合することにより得られる変性澱粉の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、R1は水素またはメチル、R2は炭素数1〜20の直
    鎖状または分岐状のフルオロアルキル基、nは0〜10の
    整数を意味する。〕よりなるフッ素原子を含有するアク
    リル酸および/メタアクリル酸エステルより選ばれる1
    種または2種以上を必須モノマーとしてグラフト共重合
    することにより得られる請求項(1)の変性澱粉の製造
    方法。
  3. 【請求項3】上記一般式においてR2=CF3である請求項
    (2)の変性澱粉の製造方法。
  4. 【請求項4】該単量体のグラフト率が0.01〜200%であ
    る請求項(1)の変性澱粉の製造方法。
JP63028249A 1988-02-09 1988-02-09 変性澱粉の製造方法 Expired - Lifetime JP2627912B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63028249A JP2627912B2 (ja) 1988-02-09 1988-02-09 変性澱粉の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63028249A JP2627912B2 (ja) 1988-02-09 1988-02-09 変性澱粉の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01203411A JPH01203411A (ja) 1989-08-16
JP2627912B2 true JP2627912B2 (ja) 1997-07-09

Family

ID=12243305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63028249A Expired - Lifetime JP2627912B2 (ja) 1988-02-09 1988-02-09 変性澱粉の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2627912B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116323722A (zh) * 2020-09-24 2023-06-23 大金工业株式会社 接枝聚合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01203411A (ja) 1989-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2909518B2 (ja) 水性重合体分散液の製造方法
US4131576A (en) Process for the preparation of graft copolymers of a water soluble monomer and polysaccharide employing a two-phase reaction system
US4474923A (en) Self-curable latex compositions
US5049634A (en) Derivatized and/or crosslinked products from acetal- and aldehyde-containing polysaccharide graft polymers
JPS61211319A (ja) 陽イオン性グラフトでん粉共重合体
JPH0249337B2 (ja)
JP5879042B2 (ja) カチオン性表面サイズ剤の製造方法および該方法により得られるサイズ剤
US4857585A (en) Stable amphoteric aqueous dispersions of synthetic polymers
CN108997517A (zh) 一种氟化石墨烯改性方法及氟化石墨烯作为自由基引发剂的应用
JP2627912B2 (ja) 変性澱粉の製造方法
JPH0320739B2 (ja)
US3640925A (en) Process for the simultaneous gelatinization and graft copolymerization of monomers onto starch
US4552940A (en) Styrene viscosity modifier of grafted starch polymer solutions
JP2640500B2 (ja) 耐溶剤性の優れた紙加工用組成物の製造方法
JPH0368888B2 (ja)
JP2005334767A (ja) 分散安定剤及び重合体微粒子
JPS6019793B2 (ja) 造膜性に優れた撥油剤
JPS6210245B2 (ja)
JPS6155532B2 (ja)
JPH09195170A (ja) カチオン性エマルジョン及びその製造方法
JPS6144085B2 (ja)
JPS58136647A (ja) ヒドロゾルの製造方法
JP2734046B2 (ja) 乳化重合体の製造方法
JP3553653B2 (ja) アクリル系エマルジョンを主剤とする繊維処理剤
JPS6245241B2 (ja)