JP2734046B2 - 乳化重合体の製造方法 - Google Patents

乳化重合体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は乳化重合体の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
乳化重合体の製造方法としては従来から界面活性剤の
水溶液中でビニル単量体を乳化重合する方法が提案され
ている。しかしながら該乳化重合体の製造に乳化剤とし
て用いる界面活性剤は乳化重合体により形成される塗膜
にも残存し、該塗膜の耐水性、耐薬品性、耐候性、密着
性等を劣化させる。
最近では例えば重合可能な二重結合を有する界面活性
剤が提供されている。このような界面活性剤はビニル単
量体を水中に乳化せしめるとともにビニル単量体と共重
合することによって乳化重合体中に取り込まれる。また
水溶性アクリル系合成樹脂を分散剤とし通常の界面活性
剤を使用しない、いわゆるソープレス乳化重合体も提供
されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら重合可能な界面活性剤を使用する場合に
は遊離界面活性剤が塗膜に残存はしないけれども、該界
面活性剤が乳化重合体中に取り込まれるので塗膜の耐水
性、耐薬品性、耐候性、密着性等が充分でなく、また水
溶性アクリル系合成樹脂を使用する場合には該水溶性ア
クリル系合成樹脂が塗膜に残存するのでやはり上記塗膜
性能が充分でなく、上記二つの改良方法で得られた乳化
重合体は特にセメント基材、石膏基材、ケイ酸カルシウ
ム基材等のアルカリ性基材の表面に塗布された時、耐水
性、耐薬品性、耐候性が問題になり、塗膜剥離や塗膜の
エフロレッセンス等が起り易い。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記従来の課題を解決するための手段とし
て、加水分解可能なシリル基を有するビニル単量体A
と、水溶性基または該水溶性基を生成し得る基を有する
ビニル単量体Bと、該ビニル単量体Aおよび該ビニル単
量体Bと共重合可能な他のビニル単量体Cとの共重合体
である水溶性合成樹脂の水溶液中で、該シリル基と反応
可能な官能基を有するビニル単量体を含む共単量体を乳
化重合することを特徴とする乳化重合体の製造方法を提
供するものである。
〔水溶性合成樹脂〕
本発明に用いられる水溶性合成樹脂とは、加水分解可
能なシリル基を有しかつカルボキシル基、水酸基、第4
級アンモニウム塩基等の水溶性基を有することによって
水溶性が付与された加水分解可能なシリル基を有する水
溶性合成樹脂である。このような水溶性合成樹脂は加水
分解可能なシリル基を有するビニル単量体Aと、水溶性
基あるいは該水溶性基を生成し得る基を有するビニル単
量体Bと、該ビニル単量体Aおよび該ビニル単量体Bと
共重合可能な他のビニル単量体Cとの共重合体である。
(ビニル単量体A) 本発明に用いられる加水分解可能なシリル基を有する
ビニル単量体Aにおいて、加水分解可能なシリル基とは
下記の構造を有するものである。
式中Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基から選ばれる2価の炭化水素基、Xは例えば
−OCH3,−OC2H5等のアルコキシル基、−Cl,−Br等のハ
ロゲン等の加水分解可能な基である。
上記加水分解可能なシリル基を有するビニル単量体を
具体的に例示すれば、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩
酸塩、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン等である。
(ビニル単量体B) 本発明に用いられる水溶性基あるいは該水溶性基を生
成し得る基を有するビニル単量体Bとはアクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、アトロパ酸、シ
トラコン酸、マレイン酸(無水物)等の重合可能な二重
結合を有する脂肪酸、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルア
ミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメ
タクリレート等の第3級アミノ基を有するアクリレート
またはメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルア
ミド等の重合可能な二重結合を有する酸アミド、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル等
が例示される。上記重合可能の二重結合を有する脂肪酸
は酸型あるいは塩型のいずれでもビニル単量体Bとして
用いられるが、通常酸型で共重合し、その後中和によっ
て塩型とする。上記第3級アミノ基を有するアクリレー
トまたはメタクリレートは通常重合後に塩酸、酢酸等な
酸、あるいはモノクロロメタン、モノクロロエタン等の
ハロゲン化アルキル、無水酢酸等の酸無水物、アセチル
クロライド等の酸塩化物等によって4級化される。上記
脂肪酸ビニルエステルは重合後アルカリ加水分解により
ビニルアルコール部分とされる。
(ビニル単量体C) 上記ビニル単量体Aおよびビニル単量体Bと共重合可
能な他のビニル単量体Cとしては、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、is
o−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフル
フリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレー
ト、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n
−プロピルビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチル
スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニル、弗化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン、イソプレン、クロロプレ
ン、ブタジエン等のビニル単量体が例示される。
(共重合) 上記ビニル単量体Aと上記ビニル単量体Bと上記ビニ
ル単量体Cとの混合物は通常、メタノール、イソプロパ
ノール、アセトン、テトラヒドロフラン等の水溶性有機
溶剤中において、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
スジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、
ラウロイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド
等の油溶性重合開始剤を用いて共重合される。この際上
記ビニル単量体Aの上記混合物における割合は通常1〜
50重量%、上記ビニル単量体Bの上記混合物における割
合は通常3〜20重量%である。そしてビニル単量体Bに
おいては該ビニル単量体Bの有する水溶性基あるいは該
水溶性基を生成し得る基の親水性の度合によって上記範
囲内にて添加量が調節される。例えば親水性の度合は第
4級アンモニウム塩基>カルボキシル基(塩型)>カル
ボキシル基(酸型)>酸アミド基>水酸基の順に弱くな
るであろう。
上記組成の水溶性合成樹脂は通常15〜70重量%程度の
固形分で重合される。そしてビニル単量体Bが水溶性基
を生成し得る基を有する場合には加水分解、4級化等の
手段によって該基を水溶性にする。あるいはビニル単量
体Bが酸型のカルボキシル基を含有する場合には重合後
にアンモニア、カセイソーダ、カセイカリ、トリメチル
アミン、ジメチルアミン、トリエタノールアミン等によ
って中和してもよい。そして上記水溶性化、4級化、中
和等を行なう場合にはあらかじめ重合後に得られた重合
体溶液を濃縮して有機溶剤含有量を少なくしておいても
よいし、上記処理を行なった後に有機溶剤を除去して水
と置換してもよい。
(乳化重合体の製造) 上記水溶性合成樹脂の水溶液中で該水溶性合成樹脂に
含まれるシリル基と反応可能な官能基を有するビニル単
量体を含む共単量体を乳化重合する。該共単量体とは該
シリル基と反応可能な官能基を有するビニル単量体D
と、該ビニル単量体Dと共重合可能なビニル単量体Eと
の混合物である。
(ビニル単量体D) ビニル単量体Dは該シリル基と反応可能な官能基を有
するものであり、該シリル基と反応可能な官能基とはカ
ルボキシル基、水酸基、メチロール基、アミノ基、酸ア
ミド基、グリシジル基、加水分解可能なシリル基等であ
る。このような官能基を有するビニル単量体Dのうちカ
ルボキシル基を有するものとしてはアクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸等、水酸基を有するものとしてはβ
−ハイドロキシエチルアクリレート、β−ハイドロキシ
エチルメタクリレート、β−ハイドロキシプロピルアク
リレート、β−ハイドロキシプロピルメタアクリレー
ト、アリルアルコール等、メチロール基を有するものと
してはN−メチロールアクリルアミド、N−メチロール
メタクリルアミド等、アミノ基を有するものとしてはジ
メチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート等、酸アミド基を有するものとしては
アクリルアミド、メタクリルアミド等、グリシジル基を
有するものとしてはグリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル、加水分
解可能なシリル基を有するものとしては前記したγ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリ
アセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が例示
される。
(ビニル単量体E) 上記ビニル単量体Dと共重合可能なビニル単量体Eと
しては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n
−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、iso−ブチルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、メチルビニルエーテル、
エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、
iso−ブチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩
化ビニルデン、弗化ビニル、弗化ビニリデン、エチレ
ン、プロピレン、イソプレン、クロロプレン、ブタジエ
ン等のビニル単量体がある。
上記ビニル単量体Dと上記ビニル単量体Eとの混合物
である共単量体において、上記ビニル単量体Dは通常1
〜10重量%程度含有される。上記共単量体は上記したよ
うに上記水溶性合成樹脂の水溶液中に乳化され、過硫酸
アンモン、過硫酸カリウム、過硫酸ソーダ、過ホウ酸ソ
ーダ、アゾビス(2アミジノプロパン)ハイドロクロラ
イド等の水溶性重合開始剤、あるいは該水溶性重合開始
剤とともに該開始剤の分解促進剤として次亜硫酸ソー
ダ、重亜硫酸ソーダ、アスコルビン酸等の還元剤を使用
して該乳化された共単量体を重合する。上記水溶液中に
上記水溶性合成樹脂は通常5〜50重量%、上記水溶液中
に乳化される共単量体は得られる乳化重合体中の固形分
濃度が通常20〜70重量%程度になるように添加される。
上記水溶液には更に乳化補助剤として従来の界面活性
剤、望ましくは上記共単量体と共重合可能な界面活性
剤、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩類、アル
ギン酸塩類、水溶性アクリル系合成樹脂等の分散安定
剤、炭酸カルシウム、ピロ燐酸ソーダ等の分散剤等が添
加されてもよい。また上記水溶液は必要とあれば酸また
はアルカリによってpHを所定の値に調節してもよい。
以上のようにして本発明の乳化重合体が製造される。
〔作用〕
本発明の乳化重合体を基材に塗布し塗膜を生成する
と、乳化剤として用いた加水分解可能なシリル基を有す
る水溶性合成樹脂と、乳化重合体中に含まれる該シリル
基と反応可能な官能基とが常温でも反応して架橋を生成
する。このようにして水溶性合成樹脂は乳化重合体と架
橋によって結合する。
〔発明の効果〕
したがって本発明においては基材がアルカリ性であっ
てもすぐれた密着性、耐候性、耐水性のある塗膜が得ら
れ、また高いガラス転移点を有していても低い最低造膜
温度(MFT)を示し、すぐれた耐エフロレッセンス性を
発揮する。したがって従来の加水分解可能なシリル基を
有する乳化重合体では該シリル基濃度を増加させるとシ
リル基の加水分解物であるシラノール基がミセル外側に
配向されるためにミセルがコロイダルシリカ状となって
ガラス転移点が低くても最低造膜温度が高くなるが、本
発明の乳化重合体では水溶性合成樹脂に含まれるシリル
基が高濃度であっても最低造膜温度の低い乳化重合体が
得られる。このようにしてシリル基濃度を高くすれば架
橋密度が大きくなり、上記塗膜性能が大巾に向上するの
である。
〔実施例〕
実施例1(水溶性合成樹脂原料Aの製造) 撹拌機、温度計、コンデンサーを付した反応器に下記
の組成を仕込む。
スチレン 40重量部 メチルメタクリレート 20 〃 n−ブチルアクリレート 20 〃 メタクリル酸 10 〃 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 10 〃 アゾビスイソブチロニトリル 3 〃 イソプロパノール 100 〃 上記組成は75℃で10時間加温撹拌することにより重合
され、固形分50重量%、粘度T(ガードナーホルツ)の
溶液重合体を得た。重合後該溶液重合体を減圧蒸留して
固形分80重量%にまで濃縮した。このようにして水溶性
合成樹脂原料Aが製造される。
実施例2(水溶性合成樹脂原料Bの製造) 実施例1と同様な反応器に下記の組成を仕込む。
メチルメタクリレート 40重量部 n−ブチルアクリレート 25 〃 イソブチルアクリレート 15 〃 ジメチルアミノエチルメタクリレート 10 〃 ビニルトリアセトキシシラン 10 〃 ベンゾイルパーオキシド 3 〃 エタノール 50 〃 アセトン 50 〃 上記組成は実施例1と同様にして重合され、固形分50
重量%、粘度U(ガードナーホルツ)の溶液重合体を得
た。該溶液重合体は実施例1と同様にして固形分80重量
%にまで濃縮して水溶性合成樹脂原料Bが製造される。
実施例3(乳化重合体Cの製造) 実施例1で得られた水溶性合成樹脂原料A25重量部、2
5重量%アンモニア水溶液1.2重量部、イオン交換水95重
量部を実施例1と同様な反応器中に仕込む。該水溶性合
成樹脂原料Aはこのようにして該アンモニア水溶液によ
り中和されて水溶性合成樹脂Aとなり、該反応器中には
該水溶性合成樹脂Aの水溶液が形成される。該反応器中
には更に下記の組成の共単量体が仕込まれる。
スチレン 20重量部 メチルメタクリレート 30 〃 エチルアクリレート 28 〃 ビニルトリメトキシシラン 2 〃 該共単量体は過硫酸カリウム1.0重量部を添加して80
℃で6時間重合させる。
このようにして固形分50重量%、粘度250cpsの乳化重
合体Cを得た。
実施例4(乳化重合体Dの製造) 実施例1で得られた水溶性合成樹脂原料A15重量部、2
5重量%トリエチルアミン水溶液0.7重量部、イオン交換
水47重量部を実施例1と同様な反応器中に仕込む。該水
溶性合成樹脂原料Aはこのようにして該トリエチルアミ
ン水溶液により中和されて水溶性合成樹脂A′となり、
該反応器中には該水溶性合成樹脂A′の水溶液が形成さ
れる。該反応器中には更に下記の組成の共単量体が仕込
まれる。
スチレン 25重量部 メチルメタクリレート 33 〃 エチルアクリレート 28 〃 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 2 〃 上記共単量体を仕込んだ後更に下記の組成が添加され
る。
エレミノールJS−2 0.5重量部 イオン交換水 50 〃 過硫酸アンモニウム 0.5 〃 *エレミノールJS−2:三洋化成(株)製(重合可能な界
面活性剤) 上記混合物は80℃で7時間重合されて固形分50重量
%、粘度100cpsの乳化重合体Dを得た。
実施例5(乳化重合体Eの製造) 実施例2で得られた水溶性合成樹脂原料B25重量部、
氷酢酸0.6重量部、イオン交換水95重量部を実施例1と
同様な反応器中に仕込む。該水溶性合成樹脂原料Bはこ
のようにして該氷酢酸により4級化されて水溶性合成樹
脂Bとなり、該反応器中には該水溶性合成樹脂Bの水溶
液が形成される。該反応器中には更に下記の組成の共単
量体が仕込まれる。
スチレン 20重量部 メチルメタクリレート 30 〃 エチルアクリレート 28 〃 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 2 〃 該共単量体はアゾビス(2−アミジノプロパン)ハイ
ドロクロライド0.5重量部を添加して85℃で4時間重合
させる。
このようにして固形分50重量%、粘度150cpsの乳化重
合体Eを得た。
実施例6(乳化重合体Fの製造) 実施例2で得られた水溶性合成樹脂原料B15重量部、
アセチルクロライド0.4重量部、イオン交換水45重量部
を実施例1と同様な反応器中に仕込み70℃で2時間反応
させて該水溶性合成樹脂原料Bに含まれる第3級アミノ
基を4級化する。該水溶性合成樹脂原料Bはこのように
してアセチルクロライドにより4級化されて水溶性合成
樹脂B′となり、該反応器中には該水溶性合成樹脂B′
の水溶液が形成される。該反応器中には更に下記の組成
の共単量体が仕込まれる。
スチレン 25重量部 メチルメタクリレート 33 〃 エチルアクリレート 28 〃 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 2 〃 該反応器中には次いでイオン交換水52重量部、アゾビ
ス(2アミジノプロパン)ハイドロクロライド0.5重量
部、カチオゲンL(第1工業製薬(株)製カチオン界面
活性剤)1重量部の混合液が仕込まれ、85℃で6時間重
合させる。
このようにして固形分50重量%、粘度150cpsの乳化重
合体Fを得た。
比較例1(乳化重合体Gの製造) 実施例1と同様な反応器中にエレミノールJS2 4重
量部、イオン交換水100重量部を仕込み、80℃に昇温し
た後下記の組成の共単量体を仕込む。
スチレン 40重量部 メチルメタクリレート 30 〃 nブチルアクリレート 27 〃 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 3 〃 次いで過硫酸カリウム0.3重量部と炭酸水素ナトリウ
ム0.1重量部とを添加し80℃にて5時間重合して固形分5
0重量%、粘度100cpsの乳化重合体Gを得た。
比較例2(乳化重合体Hの製造) 実施例1と同様な反応器中にカチオゲンL4重量部、イ
オン交換水100重量部を仕込み、80℃に昇温した後比較
例1と同一組成の共単量体を仕込む。次いでアゾビス
(2アミジノプロパン)ハイドロクロライド0.5重量部
を添加し80℃にて5時間重合して固形分50重量%、粘度
500cpsの乳化重合体Hを得た。
塗膜試験 上記実施例および比較例によって作製した乳化重合体
C,D,E,F,G,Hについて下記の通りの塗膜試験を行なっ
た。
耐水性:ガラス板に各試料を流し塗りして室温で7日
間放置後、室温で水に96時間浸漬した後の塗膜を観察す
る。
密着性:燐酸処理を施した鉄板に各試料を流し塗りし
て室温で7日間放置後、1mmおきで10×10本のゴバン目
を切りセロテープにて剥離テストを行なった。
耐アルカリ性:耐水性に用いたと同様な塗板を5重量
%カセイソーダ水溶液に浸漬した後の塗膜を観察する。
耐溶剤性:耐水性に用いたと同様な塗板上にアセトン
を含浸した脱脂綿を置き50時間放置した後の塗膜を観察
する。
上記塗膜試験の結果は下記の第1表に示される。
第1表にみるように本発明の実施例である乳化重合体
C,D,E,Fは高いガラス転移点(Tg)を示すにもかゝわら
ず最低造膜温度(MFT)が低く、そして密着性に非常に
優れている。また耐水性、耐アルカリ性、耐溶剤性にも
優れている。一方比較例G,HはTgが各実施例よりも若干
低いにもかゝわらずMFTが極めて高く密着性に劣り、ま
た耐水性、耐溶剤性にも劣っている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 左右田 義浩 愛知県名古屋市瑞穂区二野町8番3号 ナトコペイント株式会社研究所内 (72)発明者 畑 宏則 愛知県名古屋市瑞穂区二野町8番3号 ナトコペイント株式会社研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−136601(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加水分解可能なシリル基を有するビニル単
    量体Aと、水溶性基または該水溶性基を生成し得る基を
    有するビニル単量体Bと、該ビニル単量体Aおよび該ビ
    ニル単量体Bと共重合可能な他のビニル単量体Cとの共
    重合体である水溶性合成樹脂の水溶液中で、該シリル基
    と反応可能な官能基を有するビニル単量体を含む共単量
    体を乳化重合することを特徴とする乳化重合体の製造方
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