JPH06206913A - 水性乳化重合における安定化作用のある保護コロイドとしてのポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミン)〕共重合体 - Google Patents

水性乳化重合における安定化作用のある保護コロイドとしてのポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミン)〕共重合体

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JPH06206913A
JPH06206913A JP5293033A JP29303393A JPH06206913A JP H06206913 A JPH06206913 A JP H06206913A JP 5293033 A JP5293033 A JP 5293033A JP 29303393 A JP29303393 A JP 29303393A JP H06206913 A JPH06206913 A JP H06206913A
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copolymer
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pvoh
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JP5293033A
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English (en)
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Richard Henry Bott
リチヤード・ヘンリー・ボツト
William E Lenney
ウイリアム・エドワード・レニー
Keith D Campbell
キース・ダグラス・キヤンベル
Jeffrey A Kuphal
ジエフリー・アラン・クフアル
Chung-Ling Mao
チユン−リン・マウ
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Air Products and Chemicals Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation
    • C08F2/24Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents
    • C08F2/28Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents cationic

Abstract

(57)【要約】 【構成】 保護コロイドとしてのポリ〔(ビニルアルコ
ール)−コ−(ビニルアミン)〕共重合体の存在下で水性
重合体エマルジョンを調製方法及びポリ〔(ビニルアル
コール)−コ−(ビニルアミン)〕共重合体を含有する水
性重合体エマルジョン。 【効果】 この方法によって水に対する感受性がきわめ
て改良され水分による劣化のない重合体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は水性乳化重合技術による重合体
の作製における、保護コロイド、特にポリ(ビニルアル
コール)〔PVOH〕の使用に関する。
【0002】
【発明の背景】これまで工業における欠陥は乳化重合に
必要な親水性と生成する重合体製品の最終的な耐水性と
のバランスをとることができないことであった。更に、
活性官能基を乳化重合体に組み込むことは、共重合の問
題並びに入手できる官能性単量体の化学的活用性の欠除
の故に、困難でありコスト高であった。官能性単量体は
水性エマルジョン系における重合条件に対して安定でな
いことがしばしばあり、従ってまた乳化重合体製品の最
終用途における適切な所望の物理的及び機械的特性を進
展させるのには不適当である。一般的に、これらの乳化
重合体を架橋するために利用された官能基は、その重合
体自体との共重合により組み込まれてきた。
【0003】通常、水性の重合体エマルジョンはポリ
(ビニルアルコール)〔PVOH〕、ポリ(エチレンオ
キシド)又はポリ(ビニルピロリドン)のような親水性
重合体、又はアルキルフェノールエトキシレート、アル
キルスルホネート又はアルキルアンモニウム塩のような
界面活性剤のいずれかを含有して、水性の連続相におけ
る安定な重合を可能にする。これらの材料の必要な親水
性に起因して、これらの材料を含有して調製された乳化
重合体は、例えば接着剤用に利用されるように、重合体
を流延して固体フィルムにした後でさえ、水の存在に対
して感受性を保っている。この水感受性が、これらの乳
化重合体が使用できる用途の種類を制限することにな
る。この水感受性を示す乳化重合体は、例えば、風雨に
曝すと重合体の性能を劣化させて最終的に重合体製品を
損傷する屋外の適用には一般に使用できない。
【0004】この欠陥に対する従前の解釈は、乳化重合
体自体への官能性単量体の組み入れに関わるものであっ
て、この場合これらの単量体はある種のメカニズムによ
って触媒作用を受けるか又は反応へと促進されるまで残
留する。この種の典型的な単量体は、N−メチロールア
クリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート及び類似の単量体である。経
済的な配慮に加えて、いくつかの技術上の問題からこの
種の単量体の利用は制限される。このような親水性単量
体は水に溶解し、従って乳化重合体組成物中へ効果的に
組み入れるのが困難である。水性相におけるこれらの単
量体の重合は分散液の粘度調節に甚だしい困難をもたら
す可能性があり、そして架橋剤として不適当に作用する
ことがあり得る。官能性単量体は通常、類似性のない単
量体と共に重合体中へ組み入れられるので、その系にお
ける二種又はそれ以上の単量体の反応性の相異を考慮し
なければならない。このように反応性を考慮することに
よって、製品全般に亘り、個々の単量体について得られ
る組成物に影響を及ぼすことが考えられ、また重合体分
子内の類似性のない単量体の分布にも影響を及ぼす官能
性があり、このようにしてこれら単量体の有効性を制限
することになる。
【0005】架橋性単量体は、乳化重合過程中に形成さ
れる重合体中に組み込まれることが望ましい。これらの
活性のある官能基は、酸触媒の添加のような化学的方
法、又は加熱のような物理的方法、もしくは両者の組み
合わせのいずれかによって、触媒作用を受けるか又は反
応へと促進される。この系における重合過程で形成され
る重合体中への架橋性単量体の組み込みは、これらの架
橋性単量体の上記のような利用に固有のものである。こ
の後、触媒作用又は促進反応によって、これらの官能基
は、反応して大きな分子網目構造を形成する。これは乳
化重合体の多くの物理的及び機械的特性、例えば引張り
強度及びモジュラスの向上に資し、また水又は溶媒に曝
したときのいろいろな特性の劣化に対する抵抗性を助長
する。
【0006】酢酸ビニル、塩化ビニル及び塩化ビニリデ
ンのような単量体並びにこれらとエチレン又はアクリレ
ートとの共重合体の乳化重合は、保護コロイド、PVO
H(ポリ(ビニルアルコール))及びヒドロキシエチル
セルロースのような水溶性重合体によって安定化される
ことはずっと以前より知られてきた。しかしながら、重
合体固形分に基づいて0.5%以上の有用な濃度の水溶
性重合体の存在下で専らアクリル系単量体のみを重合さ
せることは困難であった。
【0007】PVOHのような水溶性重合体をアクリル
系乳化重合体製品中へ組み入れる従前の試みは、既に重
合したアクリル系エマルジョンへのPVOHの後添加に
中心を置いてきた。例えば、米国特許第4,280,94
2号では、単量体が乳化反応に完全に加えられた後に、
PVOHが添加される。この特許はアクリル系の接触接
着剤配合におけるPVOHの使用を教示しているけれど
も、これは実施例1における、重合の方法もまたエマル
ジョン製品へのPVOH添加の手段も特定していない。
実施例5は、単量体全量が加えられた後に、PVOH溶
液がエマルジョンに添加されることを指摘している。更
にこの特許に開示されている実施例もまた乳化重合用の
一次乳化剤として作用する追加界面活性剤の使用に基づ
いている。
【0008】他の試み(米国特許第5,011,883
号)では、PVOHのエマルジョン製品への組み入れを
達成するために、酢酸ビニルのようなビニル単量体とア
クリレートとの共重合体を利用した。この方法もまた、
エマルジョン製品中へ均質に組み入れられる酢酸ビニル
の程度及びビニル単量体とアクリル系単量体との共重合
に因り予期されるような特性、例えばガラス転移温度に
おける妥協に限度がある。
【0009】アクリル系重合体の重合体ラテックス組成
物中へアミン官能基を組み入れることは望ましいが、し
かしこの組み入れを達成するのに用いられる方法は困難
であることが、その他の試みにより示された。欧州特許
第072,684号には、接着剤組成物のためのアミン
官能基の組み入れ方法として、アミン官能性単量体又は
エピクロロヒドリンを有する重合体の四級化が開示され
ている。欧州特許第0,489,524号には、脂肪酸の
アンモニウム塩の使用によってアミン官能基を組み入
れ、このアンモニウム塩は引続き高温で分解されて酸官
能基とアンモニアを生ずる、アミン含有エマルジョン製
品の調製が記載されている。この場合は、安定化のため
に用いられたアンモニウム官能基の加熱された酸の形へ
の転化は、化合物を水溶性から水不溶性なものにする結
果となる。
【0010】カチオン性PVOHはアクリル系単量体と
ビニル単量体との乳化重合に用いられてきた(米国特許
第4,308,189号及び日本国特許60−05840
3A)。エマルジョン製品へカチオン性を組み入れるこ
れらの方法は、酢酸ビニルとの反応性に差異があるため
に、安定化作用のある共重合体の組成物を一般に制限す
る(メタ)アクリルアミドタイプの単量体の共重合に基
づいている。
【0011】
【発明の概要】本発明は安定化作用のある組成物の存在
下におけるエチレン性不飽和単量体の水性乳化重合の方
法を指向している。本発明によれば、安定化作用のある
系はポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕共重合体〔PVOH/PVAm〕から成ってい
る。一種又はそれ以上のPVOH/PVAmは、安定化
作用のある組成物を構成する単一成分であってもよい
し、又は他の乳化剤(界面活性剤)及び保護コロイドと
の組み合わせで用いられてもよい。
【0012】種々の単量体の乳化重合のための安定化作
用のあるコロイドとしてのPVOH/PVAm中の一級
アミン官能基の反応性が多様であることは、生ずるエマ
ルジョン重合体の潜在的架橋結合を見越すことになる。
従って、有益な特性及び架橋結合の挙動は、この官能基
がエマルジョン系へ組み込まれるときに明確になる。安
定化作用のある共重合体における一級アミン官能基の存
在によって、無水物共重合体のような架橋性化合物の使
用により、架橋化学反応がエマルジョン重合体製品で行
われることが可能になる。
【0013】水性エマルジョンへのPVOH/PVAm
の後添加は、安定化作用のある組成物中でPVOH/P
VAmを使用することと官能的に等価なものと考えら
れ、そしてまたグラフト化を達成するための遊離ラジカ
ル源の追加は、随意選択的ではあるが、しかしより好ま
しい。
【0014】
【発明の詳述】安定剤として使用されるPVOH/PV
Amは酢酸ビニル(VAc)とN−ビニルホルムアミド
(NVF)とを共重合させ、そして生じるポリ〔(酢酸
ビニル)−コ−ポリ(N−ビニルホルムアミド)〕〔P
VAc/PNVF〕を加水分解して調製される。酢酸及
びホルムアミド官能基に関わる加水分解反応の程度によ
って、生ずるPVOH/PVAmは共重合体中に未加水
分解の酢酸ビニル及び/又はビニルホルムアミド単位を
含有することができる。従って、PVOH/PVAmは
次の一般式(I)で表すことができる。
【化3】 (式中、m=0〜15モル%、 n=50〜99モル%、 x=0〜30モル%、好ましくは0.5〜10モル%で
あり、そして y=0.1〜50モル%、好ましくは1〜25モル%で
ある; 好ましくは、m=0〜2モル%、 n=70〜95モル%、 x=0.5〜10モル%であり、そして y=1〜25モル%である; 最も好ましくは、m=0〜2モル%、 n=85〜95モル%、 x=0.5〜4モル%であり、そして y=5〜12モル% である)
【0015】上式(I)中の“m”及び“x”の下限
は、便宜上殆どの場合0として述べられているが、この
下限は重合体中の単独の酢酸及びホルムアミド官能基を
ことごとく加水分解することが物理的に不可能であるた
めに、0よりわずかに大きい分数であることもある。
【0016】PVOH/PVAmの重量平均分子量(Mw)
は10,000〜200,000、好ましくは30,00
0〜50,000の範囲であるであろう。
【0017】米国特許第4,774,285号及び欧州特
許第0,339,371A2号は本発明での使用に適した
PVOH/PVAmの調製法を教示している。
【0018】単量体の水性乳化重合のための安定化作用
のある組成物中に用いられるPVOH/PVAmの量
は、連続の水性相における生成する重合体の安定化を達
成するのに充分な量である。このような量は単量体全量
に基づいて0.5〜20重量%が都合よく、好ましくは
2〜8重量%、そして最も望ましくは、2〜5重量%で
あろう。
【0019】部分的又は全量加水分解されたPVOH/
PVAmを使用できるが、全量(98モル%以上)加水
分解された共重合体、すなわちVAc及びNVFの双方
の官能基の98モル%以上が加水分解されたものを用い
ることが好適である。この共重合体は水溶性であり、こ
れの存在下に調製されたエマルジョン重合体製品に有益
な特性を付与する。
【0020】本発明による水性重合体エマルジョンの調
製に有用である、好適なエチレン性不飽和重合性単量体
はモノオレフィン性及びポリオレフィン性不飽和単量体
から成り以下のものを包含する。すなわち、アクリル、
メタクリル、クロトン及びイソクロトン酸などのC3
10アルケン酸、並びにそれらのメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール及び2−エチルヘキシル
アルコールなどのC1〜C18アルカノールとのエステ
ル;マレイン酸、フマール酸、及びイタコン酸などの
α,β−不飽和C4〜C10アルケン二酸、並びにそれらの
同様なC1〜C18アルカノールとのモノエステル及びジ
エステル;塩化ビニル及び弗化ビニルなどのハロゲン化
ビニル;塩化ビニリデンのようなハロゲン化ビニリデ
ン;エチレン、プロピレン及びブタジエンなどのアルケ
ン;スチレン、ビニルトルエン及びその他の置換スチレ
ン;及びアクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロ
ールメタクリルアミド、N−メチロールアリルカーバメ
イト並びにアクリルアミド、メタクリルアミド及びアリ
ルカーバメイトのN−メチロール低級アルキルエーテル
及びN−メチロール低級アルカン酸エステルなどの、窒
素含有モノオレフィン性不飽和単量体、殊にニトリル、
アミド、N−メチロールアミド、N−メチロールアミド
の低級アルカン酸エステル、N−メチロールアミドの低
級アルキルエーテル及びアリルカーバメイト;蟻酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、特に酢酸
ビニルなどのC1〜C18アルカン酸のビニルエステル;
メチルビニルエーテル及びイソブチルビニルエーテルな
どのビニルエーテル;並びにN−ビニルピロリドン、N
−ビニルアセトアミド及びN−ビニルホルムアミドなど
のビニルアミド。
【0021】上記単量体はそれぞれ、本発明の安定化作
用のある組成物を使用して、当業においてよく知られる
水性乳化重合技術によって、少なくとも一つの他のコモ
ノマーと単独重合又は共重合することができる。このよ
うな重合技術はPolymer Synthesis, Vol. I and II, S.
R. Sandler and W. Karo著、 Academic Press, New Yor
k and London(1974), 及びPreparative Method of Poly
mer Chemistry, 第2版,W. R. Sorenson and T. W. Ca
mpbell著, Interscience Publishers(John Wiley & So
ns), New York(1968)のような化学書並びに多数の特許
明細書に記述されている。
【0022】重合体及び共重合体は既知の乳化重合プロ
セス、例えばバッチ、セミバッチ及び連続重合プロセス
のいずれかによっても調製することができる。水性乳化
重合処方では単量体は、重合反応媒体に全量一度に添加
するか、もしくは、断続的又は連続的な、好ましくは均
一に添加速度で、又は種々の単量体の様々な重合反応性
を利用するために、それらの添加法を組み合わせて計量
添加することができる。20〜65重量%の固形分を含
有する水性重合体エマルジョンを得ることができる。
【0023】種々の遊離ラジカルを生成する物質、例え
ば過酢酸、過酸化ベンゾイル及びt−ブチルヒドロペル
オキシドのような過酸化物化合物;過硫酸カリのような
過硫酸塩、及び2,2′−アゾビスアミジノプロパン塩
酸塩のようなアゾ化合物の触媒作用有効量が、単量体の
重合を行うのに使用される。還元剤と酸化剤の両者を用
いる組み合せタイプの系もまた使用できる、すなわち、
t−ブチルヒドロペルオキシドとホルムアルデヒドスル
ホキシル酸ナトリウムのようなレドックス系である。
【0024】酸化剤は一般に、重合系に導入される単量
体の重量に基づいて、0.01〜1%、好ましくは0.0
5〜0.5%の量で用いられる。還元剤は必要な当量で
普通は水溶液として添加される。
【0025】水性乳化重合技術に関しては、PVOH/
PVAmに加えて更に任意のよく知られた乳化剤が再び
使用できるが、このような乳化剤にはイオン性及び非イ
オン性界面活性剤、例えば硫酸ラウリル、ナトリウム、
ナトリウムスルホサクシネイトのエステル及びアミド、
スルホン化アルキルベンゼン、アルキルフェノキシポリ
(エチレンオキシ)エタノール及びその他のポリ(エチ
レンオキシ)縮合物が包含される。
【0026】乳化剤全量の有用な濃度範囲は単量体全量
に基づいて0.5以下〜10%までである。
【0027】界面活性剤に加えて又はその代りに保護コ
ロイド例えばPVOHやヒドロキシエチルセルロース、
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等のようなセルロースを、安定化作用のある組成物中
のPVOH/PVAmと組み合せて使用することができ
る。
【0028】本発明の好適な実施態様では、酢酸ビニル
の単独重合体及び共重合体並びに酢酸ビニルとエチレン
の共重合体〔VAE〕はPVOH/PVAmの存在下で
調製される。このようなVAE共重合体は酢酸ビニル6
0〜100重量%とエチレン0〜40重量%とから、好
ましくは酢酸ビニル70〜90重量%とエチレン10〜
30重量%とから構成されている。その他のコモノマ
ー、例えば高級ビニルエステル、アクリレート、カルボ
ン酸コモノマー及びアクリルアミドも1〜10重量%、
好ましくは2〜5重量%の範囲の量で酢酸ビニル重合体
に組み込むことができる。
【0029】これらの酢酸ビニル重合体エマルジョンの
一つの独特な性質は、追加の架橋性官能基を組み入れな
くても、木及びその他のセルロース基体への接着を強化
する能力である。遊離のヒドロキシ官能基を含有するセ
ルロースは、安定化作用をするPVOH/PVAm中に
存在するアミン官能基に対し反応性でありその結果木材
接着を強化することができると考えられる。
【0030】更に、PVOH/PVAmで安定化された
エマルジョン製品は、架橋剤としてメチルビニルエーテ
ル/マレイン酸無水物共重合体のような適切な官能基の
添加により架橋を行わせることができる。これらの架橋
剤は最終エマルジョン製品の最終的な水感受性に強い影
響を与える。イソシアネートのような官能基を有するそ
の他の架橋剤もまた可能性がある。
【0031】本発明の更にもう一つの実施態様では、
(メタ)アクリルエステルの単独重合体及び(メタ)ア
クリルエステル相互の及び/又は他のアクリル単量体と
の共重合体はPVOH/PVAm安定化剤を用いて調製
される。これらの共重合体はC 1〜C18アルキル(メ
タ)アクリレートのような(メタ)アクリル単量体、
(メタ)アクリル酸及び類似の単量体で構成されてい
る。
【0032】PVOH中少量のアミン官能基が存在する
とアクリル系エマルジョン中への組み入れをより容易に
するのみならず、カチオン性ラテックスに関し先行技術
で詳述された利点に加えて、無水物官能性重合体の添加
による架橋のような他の利点をもまた見越すことができ
る。事実、僅かの量のアミン官能基を組み込んだことに
よるアクリル系エマルジョン製品の少々の改質も、比較
的大きな特性改質がみられることを考慮に入れたもので
あった。PVOH/PVAm安定剤を用いて調製し得
る、この他の好適な重合体系には、ビニル/アクリル共
重合体、スチレン重合体、スチレン/ブタジエン共重合
体、ビニル/アクリル/スチレン共重合体、エチレン/
塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル/エチレン/塩化ビニ
ル共重合体等が包含される。
【0033】実施例1 この実施例は、PVOHだけで安定化された重合体組成
物と、安定化作用のある組成物中にPVOH/PVAm
を含有する重合体組成物との間の特性を区別する上での
比較例として後程使用される、対照用のPVOHで安定
化された乳化重合体である。
【0034】最初の仕込みとして、AirvolR−523 P
VOH 10%水溶液13.2g、脱イオン水40.5g
及び硫酸第一鉄(FeSO4)0.04gを、機械撹拌
器、凝縮器、温度計及び窒素と遅延原料供給用の添加口
を備えた500ml樹脂製釜に入れた。SurfynolR PC界面
活性剤2滴を消泡剤としてこの溶液に加えた。3%(w/
w)H22溶液2.0gも加えた。次いで酢酸ビニル単量
体26.4gを急速撹拌しつつ添加して単量体エマルジ
ョンを作った。次にこの混合物を窒素で15分間パージ
して、70℃まで加熱し、そして次なる仕込みとして、
4%(w/w)ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム
(SFS)の供給を6.5cc/時の速度で開始した。反
応温度は80℃に上昇した。そこで酢酸ビニル単量体及
び安定剤/H 22の供給を開始した。この酢酸ビニルの
供給は酢酸ビニル176gとSurfynolPC界面活性剤0.
9gとから成っていた。安定剤の供給はAirvol 523
PVOH溶液(10%w/w)106g、脱イオン水28
g、3%(w/w)H22溶液10g及び重炭酸ナトリウム
(NaHCO3)0.35gから成っていた。これら両方
を等しい速度で反応器へポンプ供給したが、この速度は
反応温度を80℃に調節するために0.6〜2.5cc/分
の間で変化させた。供給物添加の終了時に、反応を80
℃で1時間保持し、その後遊離単量体の含有量を測定す
ると0.3%(w/w)であり、反応器を冷却した。反応成分
を下記にまとめる。
【0035】 最初の仕込み Airvol 523a、10%溶液 13.2g 脱イオン水 40.5g 硫酸第一鉄 0.04g Surfynol PC 2滴 H22、3%溶液 2.0g 酢酸ビニル単量体 26.4g 後からの供給 Airvol 523、10%溶液 106g 脱イオン水 28g H22、3%溶液 10g NaHCO3 0.35g SFS、4%溶液 25g 酢酸ビニル単量体 176g Surfynol PC 0.9g a:PVOH;加水分解度87〜89モル%、Mw85,0
00〜146,000
【0036】実施例2 この実施例は安定化作用のある組成物としてAirvol 5
23 PVOHとPVOH/PVAm共重合体との組み
合せを使用して調製された。
【0037】Airvol 523 PVOH(10%w/w)溶
液25g、脱イオン水25g、硫酸第一鉄0.08g、S
urfynol PC界面活性剤2滴、H22(3%w/w)溶液2
g及び酢酸ビニル単量体50gを500ml樹脂製釜に最
初に仕込み、急速に撹拌して乳化した。次に、この混合
物を窒素で15分間パージし、外部油浴によって70℃
まで加熱した。所望の温度に達したとき、次なるSFS
(4%溶液)の供給を6.5cc/時の速度で開始した。
反応の発熱により反応温度が80℃に上昇したとき、単
量体及び安定剤溶液の残りの供給を開始した。この単量
体供給はSurfynol PC界面活性剤0.7gを含む酢酸ビニ
ル150gから成っていた。安定剤の溶液は3%w/w H
22溶液8.8gを含有するPVOH/PVAm5%水
溶液150gから成っていた。このPVOH/PVAm
安定剤溶液のpHを反応に加える前に、塩酸で3.5に調
整した。pHを安定化するために重炭酸ナトリウム(0.
4g)も添加した。単量体及び安定剤溶液の遅延供給材
料を同じ速度で加え、そしてこの供給速度を実施例1の
場合と同様に所望の反応温度を保持するよう調整した。
反応が完結したとき遊離単量体濃度を測定すると0.3
%w/wであった。反応成分を下記にまとめる。
【0038】 最初の仕込み Airvol 523、10%溶液 25g 脱イオン水 25g 硫酸第一鉄 0.08g Surfynol PC 2滴 H22、3%溶液 2.0g 酢酸ビニル単量体 50g 後からの供給 PVOH/PVAma 5%溶液 150g H22、3%溶液 8.8g NaHCO3 0.40g SFS、4%溶液 25g 酢酸ビニル単量体 150g Surfynol PC 0.7g a:87.6モル%PVOH;Mw=169,000 4.3モル%PNVF 8.1モル%PVAm
【0039】実施例3 この実施例は、Airvol 523 PVOHの代わりにAirv
ol 205 PVOHを用いたことを除き、実施例2と同
じ手順及び分量を用いた。Airvol 205 PVOHは加
水分解が87〜89モル%であり、Mwは31,000〜
50,000である。
【0040】実施例4 この実施例では安定剤系にPVOHを使わなかった。安
定化作用のある重合体は6モル%アミンを含有するPV
OH/PVAm共重合体を全面的にベースとしたもので
あった。
【0041】PVOH/PVAm共重合体の5%水溶液
50g、硫酸第一鉄0.04g、H22溶液(3%w/w)
2g、及びSurfynol PC界面活性剤1滴を500ml樹脂
製釜に最初に仕込んだ。この溶液のpHを塩酸を用いて調
整し3.0とした。次いで、酢酸ビニル単量体50gを
激しく撹拌しながら添加し、この混合物を窒素で15分
間パージした。次に反応液を70℃に加熱し、そしてS
FS 4%溶液の供給を6.5cc/時の速度で開始した。
反応温度が80℃に上昇したとき、単量体及び安定剤溶
液の残りの供給を開始した。この単量体の供給は酢酸ビ
ニル単量体160gとSurfynol PC界面活性剤0.7gと
から成っていた。安定剤の供給液は別のPVOH/PV
Am共重合体の5%w/w水溶液150gとH22溶液
(3%w/w)10gとから成っていた。ここでも添加速
度は等しくし、そして反応を所望温度に調節するために
変化させた。反応の終結時における、遊離単量体の測定
値は0.5%w/wであった。
【0042】 最初の仕込み PVOH/PVAma 5%溶液 50g 硫酸第一鉄 0.04g Surfynol PC 1滴 H22、3%溶液 2.0g 酢酸ビニル単量体 50g 後からの供給 PVOH/PVAmb 5%溶液 150g H22、3%溶液 10.0g NaHCO3 0.40g SFS、4%溶液 25g 酢酸ビニル単量体 160g Surfynol PC 0.7g a:93モル%PVOH;Mw=36,000 7モル%PVAm b:96.3モル%PVOH;Mw=88,200 2.1モル%PNVF 1.6モル%PVAm
【0043】実施例5 この反応においては、実施例4の場合と同じ成分を使用
したが、相対的な量は固形分55%の最終製品を達成す
るように調整した。
【0044】実施例4の場合と同じプロセスを用いた
が、材料の使用量は下記の通りである。 最初の仕込み PVOH/PVAma 5%溶液 45g 硫酸第一鉄 0.04g Surfynol PC 1滴 H22、3%溶液 2.0g 酢酸ビニル単量体 55g 後からの供給 PVOH/PVAmb 5%溶液 135g H22、3%溶液 10.0g NaHCO3 0.40g SFS、4%溶液 25g 酢酸ビニル単量体 190g Surfynol PC 0.85g a:93モル%PVOH;Mw=36,000 7モル%PVAm b:96.3モル%PVOH;Mw=88,200 2.1モル%PNVF 1.6モル%PVAm
【0045】実施例6 実施例5から得られる製品をNaOH水溶液を用いて、
pH2.5からpH4.5に調整した。
【0046】実施例7 VinacR XX−210エマルジョンである比較実施例、
すなわち完全にPVOHだけで安定化されたPVAcエ
マルジョンである。PVOHによる安定化作用のある組
成物はAirvol 205 PVOH及びAirvol 540 PV
OHから成り、後者は加水分解度87〜89モル%であ
り、重量平均分子量は124,000〜186,000で
ある。
【0047】実施例8 Vinac XX−210エマルジョンのプラント試料から成
る比較実施例であり、上記の実施例1〜4と比較するた
めに固形分42%に希釈されたものである。
【0048】実施例9 この実施例は実施例5の場合と同じ成分から本質的に成
っており、材料の分量は下記の通りである。この反応に
用いられるプロセスは実施例5に用いられたものであ
る。 最初の仕込み PVOH/PVAma 5%溶液 50g 硫酸第一鉄 0.05g Surfynol PC 1滴 H22、3%溶液 10g 酢酸ビニル単量体 65g 後からの供給 PVOH/PVAma 5%溶液 150g H22、50%溶液 0.6g NaHCO3 0.40g SFS、4%溶液 25g 酢酸ビニル単量体 196g Surfynol PC 0.78g a:93モル%PVOH;Mw=36,000 7モル%PVAm
【0049】実施例10 この実施例もまた実施例5と同じプロセスを使用し、各
成分の量は下記の通りである。 最初の仕込み PVOH/PVAma 5%溶液 44g 硫酸第一鉄 0.05g Surfynol PC 1滴 H22、3%溶液 10g 酢酸ビニル単量体 65g 後からの供給 PVOH/PVAma 5%溶液 106g H22、3%溶液 15g NaHCO3 0.40g SFS、4%溶液 25g 酢酸ビニル単量体 155g Surfynol PC 0.5g a:93モル%PVOH;Mw=36,000 7モル%PVAm
【0050】実施例11 この反応は実施例10の反復である。
【0051】実施例12 この実施例は二種の分子量の異なるPVOHを用いた、
すべてPVOHだけで安定化した製品である。重合のた
めに用いられたプロセスは実施例1の場合と同じであ
り、下記各成分を使用した。 最初の仕込み Airvol 523、10%溶液 22.75g 脱イオン水 22.25g 硫酸第一鉄 0.05g Surfynol PC 1滴 H22、3%溶液 10g 酢酸ビニル単量体 65g 後からの供給 Airvol 205、10%溶液 54.25g 脱イオン水 30.75g H22、3%溶液 15g NaHCO3 0.35g SFS、4%溶液 25g 酢酸ビニル単量体 155g Surfynol PC 0.5g
【0052】実施例1〜12の水性重合体エマルジョン
組成物の表及びそれらの特性を表1に示す。
【0053】
【表1】 安定剤の値は全安定剤に対する百分率を表す。全安定剤
含量は重合体重量に対して乾燥重量対乾燥重量表示で約
3.4%である。
【0054】実施例13〜18は接着特性のデータを表
しており、このデータは安定化作用のある共重合体にお
けるビニルアミンの存在の有益性を明確に示している。
実施例は既述の合成の実施例をさす。
【0055】実施例13 実施例1〜8はASTM D 1002に類似する試験手
順でカエデの木の被着体を用いて単一重ね剪断接着接合
部(Single lap shear adhesive joints)として評価し
た。4″×0.75″×0.1875″(10.2cm×1.
9cm×0.48cm)のカエデの木の被着体を0.5625
in2すなわち0.75″×0.75″(3.63cm2すなわ
ち1.9cm×1.9cm)の重なり接合面積を有する重ね剪
断形状に接合させた。中間サイズのバインダークリップ
を使用して完全に乾燥するまで接着接合部を保持した。
バインダークリップによって加えられる接合圧力は65
psi(0.45MPa)と推定された。この接合部を温度22
℃、相対湿度(RH)54%で24時間乾燥した。バインダ
ークリップを接合部位から外して、接合の重ね剪断強度
(lap shear strength)をInstron 1011を用いて、ク
ロスヘッド速度0.10″/分(0.25cm/分)の張力
下で測定した。表2に重ね剪断強度のデータを要約し、
また木片破壊の観測数を記す。表2のデータは、接合部
位における破壊の形態がもともと質的に凝集破壊である
場合に得られた結果を反映している。反復した実験試料
の標準偏差はすべて平均値10%以内にあった。
【0056】
【表2】
【0057】実施例14 調製した接合部を空気循環炉中70℃で19時間乾燥
し、その後温度22℃、相対湿度(RH)54%で5時間コ
ンディショニングした以外は実施例13を繰返した。表
3に重ね剪断強度のデータを要約し、また木片破壊の観
測数を記す。表3のデータは、接合部位における破壊の
形態が本質において質的に凝集破壊である場合に得られ
た結果を反映している。
【0058】
【表3】
【0059】実施例15 調製した接合部を空気循環炉中100℃で19時間乾燥
し、その後温度22℃、相対湿度(RH)54%で5時間コ
ンディショニングした以外は実施例13を繰返した。表
4に重ね剪断強度のデータを要約し、また木片破壊の観
測数を記す。表4のデータは、接合部位における破壊の
形態が本質において質的に凝集破壊である場合に得られ
た結果を反映している。
【0060】
【表4】
【0061】実施例16 実施例13で概説されているように調製した重ね剪断接
着接合部を22℃の水中に4時間浸漬した。水に浸漬し
た接合部について重ね剪断強度のデータをとり、そして
湿潤対乾燥重ね剪断強度の比を求め、これを表5に要約
する。
【0062】
【表5】
【0063】実施例17 実施例14で概説したように調製した重ね剪断接着接合
部を22℃の水中に4時間浸漬した。水に浸漬した接合
部について、重ね剪断強度のデータをとり、そして湿潤
対乾燥重ね剪断強度の比を求めて表6に要約してある。
【0064】
【表6】
【0065】実施例18 実施例15において概説されているように調製した重ね
剪断接着接合部を22℃の水中に4時間浸漬した。浸漬
した接合部について、重ね剪断強度のデータをとり、そ
して湿潤対乾燥重ね剪断強度の比を求めて表7に要約し
てある。
【0066】
【表7】
【0067】実施例19 ビニルメチルエーテル/マレイン酸無水物(50/50
モル比)の共重合体の水溶液(10重量%)の異なる分
量を実施例9、10及び11に加えて混合した。45分
後に粘度が平衡に達した、そしてASTM D 1002
に類似した試験手順でカエデの木の被着体を用いて、単
一重ね剪断接着接合部を調製した。4″×0.75″×
0.1875″(10.2×1.9×0.48cm)のカエデ
木片被着体を0.5625in2、すなわち0.75″×0.
75″(3.63cm2すなわち1.9cm×1.9cm)の重な
り接合面積を有する重ね剪断形状に接合させた。中間サ
イズのバインダークリップを使用して完全に乾燥するま
で接着接合部を保持した。このバインダークリップによ
って加えられる接合圧力は65psi(0.45MPa)と推
定された。この調製された接合部を空気循環炉中で70
℃、17時間乾燥した。この乾燥期間の後にバインダー
クリップを接合部から取外し、そして接合部を試験する
前に、次の三つの条件一つに付した。 条件1:空気温度25℃、相対湿度50%で4時間 条件2:25℃の水中に4時間浸漬 条件3:沸騰水中4時間、続いて25℃の水中に45分
間浸漬 上記条件の期間の後直ちに、接合部の重ね剪断強度をIn
stron 1011によってクロスヘッド速度0.1″/分
(0.254cm/分)の張力下で測定した。表8は接合
部についての重ね剪断強度データを要約したものであ
り、接合部位における破壊の形態が本質において質的に
凝集破壊であると判断された。
【0068】
【表8】
【0069】実施例20 唯一の安定剤としてのPVOHか又は安定剤としてPV
OHとPVOH/PVAmとの組み合せのいずれかを含
有するポリ(酢酸ビニル)単独重合体エマルジョンから
キャストフィルムを調製した。使われた実際のエマルジ
ョンは実施例2であった。両試料を水酸化ナトリウムで
pH10に調整し、そしてビニルメチルエーテル/マレイ
ン酸無水物共重合体(VME/MAn)の10%溶液を
加えて、エマルジョンの重合体固形分に対してVME/
MAn0.6乾燥重量%とした。次にこのフィルムを室
温で乾燥した。乾燥してから、フィルムを室温の水道水
に浸漬した。唯一の安定剤としてPVOHを含有する試
料は振盪後5分して崩壊した。PVOH/PVAm安定
剤を含有する試料はいつまでももとのままであった。こ
の実施例は少量の一級アミン官能基と適当な架橋剤の添
加によってもたらされる大きな性質の相異を例証してい
る。
【0070】実施例21 この実施例は酢酸ビニル/エチレン乳化共重合体のため
の安定剤としてのPVOH/PNVFの使用を実証す
る。 最初の仕込み PVOH/PNVFa 10%溶液 466g 脱イオン水 680g Igepal CO−887 44.4g 硫酸第一鉄アンモニウム(1%溶液) 4.8g 酒石酸 1.94g 酢酸ビニル単量体 1555g エチレン 420g 後からの供給22、0.6%溶液 2ml H22、1.0%溶液 80ml H22、5.0%溶液 68.4ml SFS、8%溶液 116.5ml エチレン 50g a:90モル%PVOH;Mw=164,000 9モル%PNVF <1モル%PVAm(推定)
【0071】重合プロセスは以下のように実行された。
先ず始めに、Igepal界面活性剤と水とを含有するPVO
H/PNVF共重合体水溶液のpHを、酒石酸を用いて4
に調整した。次いで硫酸第一鉄アンモニウム溶液を加
え、この混合物を1カロン反応器に仕込んだ。この溶液
を撹拌して、酢酸ビニルを加えた。この混合物は窒素で
二回とエチレンで一回30psig(2気圧)までパージし
た。30分間の平衡の後、この系を30℃の温度におい
てエチレン420gで加圧しそして平衡させた。次いで
0.6%過酸化水素溶液を0.4ml/分の速度で、また還
元剤(8.0%SFS溶液又は6.5%エルソルビン酸ナ
トリウム/エリソルビン酸〔SE/EA〕)を0.6ml
/分の速度で同時に添加することによって反応を開始し
た。温度の上昇により開始が観察されると、開始剤を1
0%過酸化水素溶液に変えそして反応温度を60℃に上
昇させた。この温度において、追加エチレン50gを添
加し、そして所望の反応温度を維持するように開始剤の
添加速度を調節した。遊離単量体の測定値が3.0%w/w
を下廻ったとき、開始剤溶液を5.0%過酸化水素に変
え、5〜10分間かけて、0.5ml/分から1.0ml/分
に増加した。この時点で遊離単量体の測定値が0.6%w
/wを下廻り、そして反応物を30℃に冷却して、7.0
%水酸化アンモニウム溶液の添加によってpH4.5に調
整した。次に、反応混合物を脱気器に移して過剰エチレ
ンを放出し、そしてt−ブチルヒドロペルオキシド1.
5gとクエン酸ナトリウム0.8gとを水20gに溶解
したものと共にColloid 585消泡剤(0.5g)を添
加した。
【0072】生成物は次の特性を示した: 固形分(%) 58.2 粘 度(cps) 60RPM 3885 20RPM 5210 12RPM 7650
【0073】実施例22 この実施例は、酢酸ビニル/エチレン乳化共重合体の安
定剤として、PVOHと組み合せたPVOH/PNVF
の使用を実証する。 最初の仕込み A−203 PVOH 233g PVOH/PNVFa 10%溶液 233g 脱イオン水 530g Igepal CO−887 44.4g 硫酸第一鉄アンモニウム(1%溶液) 4.8g 酒石酸 3.27g 酢酸ビニル単量体 1555g エチレン 420g 後からの供給22、0.6%溶液 7ml H22、1.0%溶液 113ml H22、5.0%溶液 68.4ml SFS、8%溶液 116.5ml エチレン 50g a:91モル%PVOH;Mw=164,000 9モル%PNVF <1モル%PVAm(推定)
【0074】このプロセスは実施例21と同じであり、
またその生成物は次の特性を有している: 固形分(%) 60.8 粘 度(cps) 60RPM 4525 20RPM 6230 12RPM 9650
【0075】実施例23 この実施例は、酢酸ビニル/エチレン乳化共重合体の安
定剤として、PVOHと組み合せたPVOH/PVAm
の使用を実証する。 最初の仕込み A−203 PVOH 233g PVOH/PVAma 10%溶液 233g 脱イオン水 500g Igepal CO−887 44.4g 硫酸第一鉄アンモニウム(1%溶液) 4.8g 酒石酸 4.19g 酢酸ビニル単量体 1555g エチレン 420g 後からの供給22、0.6%溶液 9ml H22、1.0%溶液 109ml H22、5.0%溶液 68.4ml SE/EA、6.5%溶液 116.5ml エチレン 50g a:91モル%PVOH;Mw=164,000 3.5モル%PNVF 5.5モル%PVAm
【0076】このプロセスは実施例21及び22と同じ
であり、またその生成物は次の特性を有している: 固形分(%) 61.1 粘 度(cps) 60RPM 360 20RPM 369 12RPM 415
【0077】実施例24 窒素導入口、凝縮器及び撹拌器を備えた200mlの反応
槽に次のものを仕込んだ。HClでpH5.0に調整し
た、平均分子量36,000のPVOH/PVAm)9
3モル%/7モル%)の5%水溶液60g、FeSO4
0.05g、SarfynolR PC界面活性剤0.67g及びH2
2の10%(w/w)水溶液10g。次に、アクリル酸メチ
ル67gをこの溶液に加えて500rpmの撹拌速度で乳
化した。生じたエマルジョンを窒素でパージして、外部
油浴で70℃まで加熱した。温度が所望の値に達したと
きに、重亜硫酸ナトリウムの10%(w/w)溶液の供給を
1.5ml/時の速度で開始した。3.5時間後に、過硫酸
アンモニウムを加えると発熱反応がみられた。単量体の
還流が約80℃で静まったときに、反応は完結して、生
成物を室温に冷却した。得られたエマルジョンは安定で
あって、この生成物から作ったフィルムは透明であり、
すぐれた靭性と可撓性を示した。
【0078】この固体フィルムは、1Hzの振動数で行っ
た動的な機械的実験の損失正接(loss tangent)の極大値
による測定によれば、23℃のガラス転移温度を示し
た。
【0079】実施例25 実施例24の場合と類似の反応器に次のものを仕込ん
だ。HClでpH4.0に調整され平均分子量36,000
のPVOH/PVAm(93モル%/7モル%)の10
%(w/w)水溶液41g、H2O 50g、重炭酸ナトリウ
ム0.05g、TritonR X−100界面活性剤4.0g、
硫酸第一鉄0.05g及び過硫酸アンモニウム0.5g。
この溶液にアクリル酸メチル92gを加えた。500rp
mの撹拌によってエマルジョンを形成して、この混合物
を窒素でパージした。重亜硫酸ナトリウムの5%(w/w)
水溶液1.0gを添加することにより反応を開始し、引
続いてこの溶液を5.9ml/時の速度で連続添加した。
急速な温度上昇が起って、反応は速かに完了した。可成
りの量の凝固物が生じたが、分離された流体相は安定で
あり、固形分含量は50%(w/w)であった。
【0080】実施例26 実施例24の場合に類似の反応器に次のものを仕込ん
だ。HClでpH3.1に調整され平均分子量36,000
を有するPVOH/PVAm(93モル%/7モル%)
の10%(w/w)水溶液20.52g、H2O 50g、重炭
酸ナトリウム0.01g及びSarfynol PC界面活性剤0.
70g。次に、アクリル酸メチル67gを加えて350
rpmの撹拌によって分散された。次いで、この混合物を
窒素でパージし、70℃に加熱した、過硫酸アンモニウ
ムの1%(w/w)水溶液の添加によって反応を開始し、そ
して1ml/時の速度でこの溶液を連続添加することによ
りこの反応を継続した。得られた生成物は固形分40%
であり、良好な安定性を有した。この生成物からキャス
トしたフィルムは透明であり、良好な可撓性を有し強靭
であった。
【0081】上述の生成物からキャストした固体フィル
ムは、実施例24で述べたような損失正接曲線に2つの
極大値を示した。最初の極大値は22℃であり、これは
おそらくポリ(アクリル酸メチル)によるものであり、
二番目の極大値は93℃で生じ、これはPVOH/PV
Amの存在によるものであろう。
【0082】実施例27 実施例26において調製された生成物約12gに、1モ
ル濃度の水酸化アンモニウム水溶液約10滴を加え、続
いてビニルメチル/マレイン酸無水物共重合体(モル比
50/50)の10%水溶液0.19gを添加した。こ
の生成物からキャストしたフィルムもまた損失正接曲線
上23℃と96℃で2つの極大値を示した。
【0083】実施例28 実施例26の生成物12gに、1モル濃度の水酸化アン
モニウム水溶液約10滴を加え、続いてビニルメチルエ
ーテル/マレイン酸無水物共重合体(モル比50/5
0)の10%水溶液0.40gを添加した。この生成物
からキャストしたフィルムもまた損失正接曲線上23℃
と113℃で2つの極大値を示した。おそらく、これら
の物質のガラス転移温度の上限は、架橋結合を生ずるで
あろう無水物共重合体の添加レベルによって影響されて
いると考えられる。これらの著しい特性変化が、最初の
生成物の非常に僅かな変成レベルに基づいて観察される
ことは特に注目される。
【0084】実施例29 単量体供給ライン、凝縮器、撹拌器及び窒素導入口を備
えた、2000mlジャッケット付反応器に、脱イオン水
414g、グリコール酸ナトリウム1.5g、酢酸でpH
3.5に調整した平均分子量36,000を有するPVO
H/PVAm(93モル%/7モル%)の6%水溶液2
83g及び過硫酸アンモニウムの2%水溶液60gを投
入した。脱イオン水494g、Harcross-T-DETR 040
7界面活性剤22.3g、アクリル酸メチル510g、
アクリル酸エチル297.5g及びメタクリル酸42.5
gから成るエマルジョンを、温度75℃の上記溶液に
9.2g/分の速度で2.5時間にわたり加えた。生じた
エマルジョンの固形分は31%と測定され、またこの生
成物からキャストしたフィルムはDSC(示差走査熱量
測定)で8℃のガラス転移温度を示した。
【0085】実施例30 実施例29の手順と類似の手順を使用した。但し最初の
仕込みに添加された過硫酸塩の2%水溶液60gの代り
に、この水溶液25gを最初の仕込みに添加して、残り
の35gを0.23g/分の速度で2.5時間にわたって
添加した。この生成物は固形分含量35%と測定され、
またDSCで9℃のガラス転移温度を示した。
【0086】実施例31 この実施例は酢酸ビニル/エチレン共重合体エマルジョ
ンに対する安定剤としてのPVOH/PVAmの使用を
実証する。 最初の仕込み PVOH/PVAma 10%溶液 466g 脱イオン水 500g Igepal CO−887 44.4g 硫酸第一鉄アンモニウム(1%溶液) 4.8g 酒石酸 5.9g 酢酸ビニル単量体 1555g エチレン 400g 後からの供給22、0.6%溶液 7ml H22、1.0%溶液 110ml H22、5.0%溶液 68ml SE/EA、6.5%溶液 116.8ml エチレン 50g a:91モル%PVOH;Mw=164,000 3.5モル%PNVF 5.5モル%PVAm
【0087】このプロセスは実施例21〜23と同じで
あって、生成物は下記の特性を有していた。pHは特性測
定前に14.5%水酸化アンモニウム溶液1.7gで6.
5に調整した。 固形分(%) 60.6 粘 度(cps) 60RPM 5350 20RPM 7360 12RPM 10450 #4スピンドル
【0088】以上、本発明を詳細に説明したが、本発明
はさらに次の実施態様によってこれを要約して示すこと
ができる。 1. 安定化作用のある組成物の存在下で少なくとも一
種の単量体の遊離ラジカル水性乳化重合により水性重合
体エマルジョンを調製する方法において、ポリ〔(ビニ
ルアルコール)−コ−(ビニルアミン)〕共重合体を包
含する安定化作用のある組成物を使用することを特徴と
する方法。 2. 安定化作用のある組成物がまた乳化剤、保護コロ
イド又は両者を含有する、前項1記載の方法。 3. ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕が式:
【化4】 上式中、m=0〜15モル%、 n=50〜99モル%、 x=0〜30モル%、そして y=0.1〜50モル% で表される、前項1記載の方法。 4. ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕が10,000〜200,000の範囲の重量平均
分子量(Mw)を有する、前項1記載の方法。 5. ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕が30,000〜50,000の範囲の重量平均分
子量(Mw)を有する前項1記載の方法。 6. ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕が全単量体に基づいて0.5〜20重量%存在す
る、前項1記載の方法。 7. ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕が98モル%以上加水分解されている、前項1記
載の方法。 8. 重合体が酢酸ビニル単独重合体又は共重合体、酢
酸ビニル/エチレン共重合体、(メタ)アクリルエステ
ル単独重合体、(メタ)アクリル単量体の共重合体、ビ
ニル/アクリル共重合体、スチレン重合体、スチレン/
ブタジエン共重合体、ビニル/アクリル/スチレン共重
合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、又は酢酸ビニル
/エチレン/塩化ビニル共重合体である、前項1記載の
方法。 9. 安定化作用のある組成物の存在下で少なくとも一
種の単量体の遊離ラジカル水性乳化重合による水性重合
体エマルジョンを調製する方法において、単量体全量に
基づいて0.5〜20重量%のポリ〔(ビニルアルコー
ル)−コ−(ビニルアミン)〕共重合体、及び場合により
乳化剤及び/又は保護コロイドから本質的に成り、この
ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミン)〕は下
記の式:
【化5】 上式中、m=0〜15モル%、 n=50〜99モル%、 x=0〜30モル%、そして y=0.1〜50モル% を有し、かつ10,000〜200,000の範囲の重量
平均分子量を有する安定化作用のある組成物を使用する
ことを特徴とする方法。 10. 重合体が酢酸ビニルの単独重合体又は共重合
体、酢酸ビニル/エチレン共重合体、(メタ)アクリル
エステル単独重合体、(メタ)アクリル単量体の共重合
体、ビニル/アクリル共重合体、スチレン重合体、スチ
レン/ブタジエン共重合体、ビニル/アクリル/スチレ
ン共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、又は酢酸
ビニル/エチレン/塩化ビニル共重合体である、前項9
記載の方法。
【0089】11. m=0〜2モル%、 n=70〜95モル%、 x=0.5〜10モル%、そして y=1〜25モル% である前項10記載の方法。 12. ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕が単量体全量に基づいて2〜8重量%存在する、
前項11記載の方法。 13. ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕が98モル%以上加水分解されている前項12記
載の方法。 14. m=0〜2モル%、 n=85〜95モル%、 x=0.5〜4モル%、そして y=5〜12モル% である前項12記載の方法。 15. ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
ン)〕を更に含有することを特徴とする水性重合体エマ
ルジョン。 16. 乳化重合体が架橋性化合物と架橋結合してい
る、前項1記載の方法。 17. 乳化重合体が架橋性化合物と架橋結合してい
る、前項8記載の方法。 18. 乳化重合体が架橋性化合物と架橋結合してい
る、前項9記載の方法。 19. 乳化重合体が架橋性化合物と架橋結合してい
る、前項10記載の方法。 20. 乳化重合体が架橋性化合物と架橋結合してい
る、前項12記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウイリアム・エドワード・レニー アメリカ合衆国ペンシルベニア州18104. アレンタウン.デイアフイールドドライブ 1382 (72)発明者 キース・ダグラス・キヤンベル アメリカ合衆国ペンシルベニア州18080. スレイテイングトン.フエアビユーアベニ ユー505 (72)発明者 ジエフリー・アラン・クフアル アメリカ合衆国ニユージヤージー州08822. フレミングトン.リーズロード6 (72)発明者 チユン−リン・マウ アメリカ合衆国ペンシルベニア州18049. エメイアス.スウイートブライアーサーク ル4696

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安定化作用のある組成物の存在下で少な
    くとも一種の単量体の遊離ラジカル水性乳化重合により
    水性重合体エマルジョンを調製する方法において、ポリ
    〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミン)〕共重
    合体を包含する安定化作用のある組成物を使用すること
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 安定化作用のある組成物がまた乳化剤、
    保護コロイド又は両者を含有する、請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニ
    ルアミン)〕が式: 【化1】 上式中、m=0〜15モル%、 n=50〜99モル%、 x=0〜30モル%、そして y=0.1〜50モル% で表される、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニ
    ルアミン)〕が全単量体に基づいて0.5〜20重量%存
    在する、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 重合体が酢酸ビニル単独重合体又は共重
    合体、酢酸ビニル/エチレン共重合体、(メタ)アクリ
    ルエステル単独重合体、(メタ)アクリル単量体の共重
    合体、ビニル/アクリル共重合体、スチレン重合体、ス
    チレン/ブタジエン共重合体、ビニル/アクリル/スチ
    レン共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、又は酢
    酸ビニル/エチレン/塩化ビニル共重合体である、請求
    項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 安定化作用のある組成物の存在下で少な
    くとも一種の単量体の遊離ラジカル水性乳化重合による
    水性重合体エマルジョンを調製する方法において、単量
    体全量に基づいて0.5〜20重量%のポリ〔(ビニルア
    ルコール)−コ−(ビニルアミン)〕共重合体、及び場合
    により乳化剤及び/又は保護コロイドから本質的に成
    り、このポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミ
    ン)〕は下記の式: 【化2】 上式中、m=0〜15モル%、 n=50〜99モル%、 x=0〜30モル%、そして y=0.1〜50モル% を有し、かつ10,000〜200,000の範囲の重量
    平均分子量を有する安定化作用のある組成物を使用する
    ことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 重合体が酢酸ビニルの単独重合体又は共
    重合体、酢酸ビニル/エチレン共重合体、(メタ)アク
    リルエステル単独重合体、(メタ)アクリル単量体の共
    重合体、ビニル/アクリル共重合体、スチレン重合体、
    スチレン/ブタジエン共重合体、ビニル/アクリル/ス
    チレン共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、又は
    酢酸ビニル/エチレン/塩化ビニル共重合体である、請
    求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 ポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニ
    ルアミン)〕を更に含有することを特徴とする水性重合
    体エマルジョン。
  9. 【請求項9】 乳化重合体が架橋性化合物で架橋結合し
    ている、請求項1記載の方法。
JP5293033A 1992-11-25 1993-11-24 水性乳化重合における安定化作用のある保護コロイドとしてのポリ〔(ビニルアルコール)−コ−(ビニルアミン)〕共重合体 Pending JPH06206913A (ja)

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