JPH026633Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、雌コネクタに対し雄コネクタを挿抜
することによつて回路相互間の切離を行なうコネ
クタに関する。

〔従来技術〕

従来のコネクタにあつては、雌コネクタに雄コ
ネクタを差し込み接続する場合に、両者をそれら
の形状によつて決まる所定の位置関係にさせなが
らその差し込み作業を行なわねばならず、従つて
雌コネクタ及び雄コネクタ間の接続作業性が悪い
という問題点があり、特に多量のコネクタを必要
とする自動車等の組立作業時には上記問題点がさ
らに深刻になる事情があつた。

〔考案の目的〕

本考案は上記従来の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、雌コネクタに雄コネクタを
差し込み接続する場合に両者の位置関係に何ら考
慮を払う必要がなく、以て雌コネクタ及び雄コネ
クタ間の接続作業性を極めて良好になし得ると共
に、全体の薄形化を図り得る等の効果を奏するコ
ネクタを提供するにある。

〔考案の要約〕

本考案は上記目的を達成するために、平板状の
コネクタシエル上に、複数個の円筒状雄側ターミ
ナル片を同心状に列設して成る雄コネクタを設け
ると共に、雄コネクタが挿入される円形の挿入穴
を有したコネクタハウジング内にその雄コネクタ
の挿入状態で各雄側ターミナル片と接触される複
数個の雌側ターミナル片を列設して成る雌コネク
タを設ける構成としたものである。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明る。

第１図において、１は雌コネクタ、２は雌コネ
クタ１に対して挿抜される雄コネクタであり、ま
ず、この雄コネクタ２について第２図及び第３図
も参照しながら説明する。即ち、３はプラスチツ
ク製のコネクタシエルで、これは平板状たる例え
ば円板状に形成され、その下面に径大なストツパ
部４を一体に形成して成る。５，６，７は夫々径
寸法が異なる円筒状に形成された例えば３個の雄
側ターミナル片で、これらはコネクタシエル３に
インサート成形され、以てそのコネクタシエル３
の上面に該コネクタシエル３と同心状に突設され
ている。また、各雄側ターミナル片５，６，７
は、その下縁から下方へ延びる突片５ａ，６ａ，
７ａを一体に有し、これら突片５ａ，６ａ，７ａ
はコネクタシエル３、ストツパ部４を貫通して外
方に突出されている。

続いて、雌コネクタ１について第４図も参照し
ながら述べる。即ち、８はプラスチツク製のコネ
クタハウジングで、これは上面が閉鎖した偏平円
筒状に形成され、その下面開口部を前記コネクタ
シエル３を圧入可能な大きさの挿入穴９としてい
る。１０はコネクタハウジング８の天井壁に前記
最大径の雄側ターミナル片５と対応した位置に形
成された取付孔、１１及び１２は同じく上記天井
壁に夫々前記中間径の雄側ターミナル片６及び最
小径の雄側ターミナル片７と対応した位置に形成
された取付孔である。さて、１３は合計３個の雌
側ターミナル片で、これらは互に所定間隙を存し
て対向した１対の弾性舌片１３ａを有し、前記取
付孔１０，１１，１２内に上記弾性舌片１３ａを
コネクタハウジング８内に突出させた状態で圧入
固定され、以て挿入穴９内に雌コネクタ１が挿入
されたときに対をなす弾性舌片１３ａ，１３ａ間
に対応する雄側ターミナル片５，６，７が圧入し
得るように列設される。尚、１４は雌側ターミナ
ル片１３に接続された合計３本のリード線であ
る。

しかして、上記構成において、雌コネクタ１に
対して雄コネクタ２を差し込み接続する場合に
は、雌コネクタ１が有する挿入穴９内に雄コネク
タ２を第１図中の矢印Ａ方向から挿入する。斯様
な挿入状態では、３個の雌側ターミナル片１３が
有する各弾性舌片１３ａ，１３ａ間に雄側ターミ
ナル５，６，７が圧入され、以て３個ずつの雄側
環状ターミナル片５，６，７と雌側環状ターミナ
ル片１３とが１対１で接続状態になされる。そし
て、この状態から雄コネクタ２を第１図中の反矢
印Ａ方向に引張れば、雄側ターミナル片５，６，
７が弾性舌片１３ａ，１３ａ間から抜け外れると
共に雄コネクタ２が挿入穴９から抜け外れ、以て
雄側ターミナル片５，６，７及び雌側ターミナル
片１３間の接続が解除される。

従つて、雄側ターミナル片５，６，７の各突片
５ａ，６ａ，７ａ及び雌側ターミナル片１３側の
各リード線１４に夫々回路を接続しておけば、雌
コネクタ１に対する雄コネクタ２の挿抜に応じて
回路相互間の切離を行なうことができる。そして
本実施例によれば、雄コネクタ２のコネクタシエ
ル３を円板状に形成してこれの上面に３個の円筒
状雄側ターミナル片５，６，７を該コネクタシエ
ル３と同心状に列設すると共に、雌コネクタ１側
に前記雄コネクタ２が円形の挿入穴９内に挿入さ
れた状態で各雄側ターミナル片５，６，７と接続
される３個の雌側ターミナル片１３を列設する構
成としたから、雌コネクタ１の挿入穴９に雄コネ
クタ２を挿入する際に、雄コネクタ２がその軸心
回りに回転された如何なる位置状態にあつたとし
ても、その挿入方向（矢印Ａ方向）さえ注意すれ
ば両ターミナル片５，６，７及び１３を互に確実
に接触させることができる。要するに本実施例に
よれば、雌コネクタ１に対し雄コネクタ２を差し
込み接続する場合に両者の位置関係に何ら考慮を
払う必要がなく、その接続作業性を極めて良好に
なし得るものである。また、本実施例によれば、
雌コネクタ１及び雄コネクタ２が夫々偏平状であ
るから、全体の薄形化を実現できる。

尚、上記実施例では、挿入穴９内にコネクタシ
エル３の外周が嵌り込む構成としたが、挿入穴９
内に最大径の雄側ターミナル片５が直接的に嵌り
込む構成としても良い。また、コネクタシエル３
の上面における中心部にピン状の雄側ターミナル
片を突設しても良い。

〔考案の効果〕

本考案によれば以上の説明によつて明らかなよ
うに、雌コネクタに対し雄コネクタを挿抜するこ
とによつて回路相互間の切離を行なうコネクタに
おいて、雌コネクタに雄コネクタを差し込み接続
する場合に両者の位置関係に何ら考慮を払う必要
がなく、以て、雌コネクタ及び雄コネクタ間の接
続作業性を極めて良好になし得ると共に、全体の
薄形化を得る等の実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は雌コ
ネクタ及び雄コネクタの接続状態を一部断面にし
て示す側面図、第２図は雄コネクタの斜視図、第
３図は雄側ターミナル片の斜視図、第４図はコネ
クタハウジングを一部破断して示す斜視図であ
る。 図中、１は雌コネクタ、２は雄コネクタ、３は
コネクタシエル、５，６，７は雄側ターミナル
片、８はコネクタハウジング、９は挿入穴、１３
は雌側ターミナル片を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板状のコネクタシエルを有しこのコネクタシ
   エル上に複数個の円筒状雄側ターミナル片を同心
   状に突設して成る雄コネクタと、前記雄コネクタ
   が挿入される円形の挿入穴を備えたコネクタハウ
   ジングを有し、このコネクタハウジング内に上記
   雄コネクタの挿入状態で前記各雄側ターミナル片
   と接触される複数個の雌側ターミナル片を列設し
   て成る雌コネクタとを具備したことを特徴とする
   コネクタ。