JPH026042B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般的には眼鏡の縁に関するものであ
る。

公知のように、一般に眼鏡の縁は支持構造体
と、いわゆる眼鏡ガラスといわれる眼鏡レンズの
各々を収容するための円形部材すなわち枠と、使
用者の鼻に各々支持される２つの鼻当て片とを有
している。

本発明は特に、円形部材すなわち枠の各々が比
較的剛性のある縁部材とその各端部に係止される
柔軟な線部材とで形成されているような眼鏡の縁
に関するものである。

このような眼鏡の縁は古くから公知であり、特
に英国特許第775293号に示されている。

この英国特許では円形部材すなわち枠は支持構
造体と一体化されている。

しかし、多くの場合枠は支持構造体とは別にな
つている。

その例は例えばフランス特許第1094381号およ
びその追加特許に示されている。

この場合、縁部材の各端部には対応する柔軟線
部材をくさび止めするためにそれを２回通過させ
る２つの横穴が形成されている。

多くの場合、鼻当て部材は一般に別体で互いに
独立して作られており、最初から対応する縁部材
または支持構造体に永久固定される。

このような構造でも従来から満足されていた
が、いくつかの欠点がある。

先ず第１に、この構造では鼻当て片を支持構造
体または縁部材に固定するために、ラチエツト手
段、止めピン等のいずれにせよ信頼性の高い手段
を設ける必要があり、それによつて全体が重くな
り且つ線部材が太くなるため美的にも良くない。

さらに、支持構造体または縁部材に上記のよう
にして固定された鼻当て材は全ての使用者に対し
て普偏的に適用できず、特に、子供にはほとんど
使用できない。

前記英国特許第775293号では鼻当て片を保持す
るために柔軟線部材の利点を直接利用していると
いうことは事実である。

すなわち各鼻当て片には柔軟線部材を２回通す
ための２つの穴が横方向に形成されている。

しかし、この英国特許第775293号では、各鼻当
て片は対応する眼鏡レンズの周囲に直接線部材を
当てるようにそれと係合しているにすぎない。

そのため、保持が悪く、急に眼鏡レンズの周囲
に沿つてずれたりおよび／または傾いたりする危
険がある。

さらに、この固定法は平行面を有するか一定厚
さの眼鏡レンズ以外には実際に使用できず、従つ
て用途が限定される。

本発明の一般的目的は以上の欠点を無くし且つ
他の利点を有する構造の縁を提供することにあ
る。

より正確には、本発明の対象の眼鏡の縁は支持
構造体と、各眼鏡レンズを収容するための２つの
円形部材すなわち枠と、使用者の鼻上に各々が支
持される２つの鼻当て片とを有し、各円形部材す
なわち枠が比較的剛性の縁部材とこの縁部材の各
端部に係止された柔軟な線部材とで形成され、縁
部材の上記端部には柔軟線部材を２回通過させる
ための２つの横方向の穴が形成されているような
眼鏡の縁において、各鼻当て片が対応する柔軟線
部材を２度通すための少なくとも２つの穴を横方
向に有し、鼻当て片のこれらの穴がそれに固定さ
れる縁部材の鼻側端部の穴と整合していることを
特徴としている。

上記の構造によつて、柔軟線部材だけで鼻当て
片を変位および／または傾斜無しに確実に固定す
ることができる。

さらに、眼鏡の各縁に対して柔軟線部材を通常
取付けている専門家は利用者の形態に最も適した
鼻当て弁を選択することができ、さらに必要な場
合にはその型式および／または色を選択すること
ができる。

特に、使用する鼻当て片は一体部材でも、別々
のものでも、あるいは一体になつて鼻支持体を形
成するものであつても良い。

本発明の特徴および利点は例示としてあげた添
付図面に概念的に示す実施例に関する以下の説明
から明らかになるであろう。

第１図に示すように、本発明の眼鏡の縁はそれ
自体公知のように、一般に支持構造体１０と、眼
鏡レンズ１２を各々収容するための２つの円形部
材すなわち枠１１と、各々が使用者の鼻の上に支
持される２つの鼻当て片１３とを有し、上記眼鏡
レンズ１２は矯正レンズ、単なる保護ガラスある
いはサングラスである。

図示した実施例では、上記支持構造体１０が単
一の主幹棒部材に単純化され、この棒部材は全体
として彎曲形状を有し、その中間部はほぼ直線状
になつている。

この支持構造体１０の両端の各々には突起片１
５が設けられており、この突起片１５にはヒンジ
１６を介して側部支持用枝部材１７が関節結合し
ている。

前記円形部材すなわち枠１１の各々は比較的剛
性のある縁部材１８と柔軟な線部材２０とで構成
されている。

第１図では上記線部材２０は円形部材すなわち
枠１１の一方のものに対してしか示していない。

この縁部材は例えば金属性の単純な針金あるい
は例えば商標名「ナイロン」として市販されてい
る型式の合成材料で作られている。

各縁部材１８の横断面形状は樋形であり、この
縁部材１８は鼻側端部２１から第１図では見えな
いその対応する突出片１５に近い端部まで弓状に
長くのびている。

各縁部材１８の中間部分は支持構造体１０にそ
の背面でその形状に沿つて一体化されている。

例えば金属製部材である場合には、支持構造体
１０への縁部材１８の一体化は溶接で行うことが
できる。

図示した実施例では、２つの縁部材１８はそれ
らの鼻側端部２１の近くで横断材２３によつて互
いに連結されている。この横断材２３は支持構造
体１０の対応する中間部分とほぼ平行にのびてい
る。

各々の柔軟線部材２０は線部材１８の各端部に
連結されるようになつている。

すなわち、各縁部材１８の端部、特にその鼻側
端部には２つの穴２４が横方向に形成されてお
り、これらの穴２４は縁部材の溝の底に形成され
ていて柔軟線部材２０がこれらの穴を２回通るよ
うになつている。

各縁部材１８の鼻側端部と仮の端部との間の前
記穴２４から離れた所には舌部２５が形成されて
いる。この舌部２５は弓形にそつた形状をしてお
り縁部材に対して少し突出している。

各眼鏡レンズ１２の周辺部には対応する縁部材
１８の前記舌部２５あるいは以下で説明する対応
する柔軟線部材２０を収容するための凹形部分、
いわゆる溝２６が形成されている。

第１〜３図に示した実施例では、鼻当て片１３
は鼻掛け部を形成する単一部材２８の一部を構成
する。

各鼻当て片の上端は共通横断材２９で連結され
ている。

鼻当て片の前方には図示するように段形切欠き
３０を形成して、この切欠き３０に前記横断材２
３を係合させるようにするのが好ましい。

図示した実施例では、各鼻当て片１３にはさら
に対応する円形部材すなわち枠１１の縁部材１８
を係合させるための溝３２がその全長にわたつて
形成されている。

さらに、鼻当て片１３には対応する柔軟線部材
２０を２度通すための少なくとも２つの穴３３が
横方向に形成されている。

第１〜３図に示す実施例では各鼻当て片１３に
２つの穴３３のみが示されている。

本発明では、各鼻当て片１３の溝３２の底に形
成された穴３３はこの溝に沿つて隔設されており
且つ対応する縁部材１８の鼻側端部２１の前記の
穴２４と整合している。

すなわち、各鼻当て片１３の穴３３は対応する
縁部材１８の鼻側端部２１の穴２４と同じ間隔で
互いに離れている。

第２，３図に示すように、鼻当て片１３の各々
の溝３２に対して円形部材すなわち枠１１の縁部
材１８を係合させ、横断部材２９の前記切欠き３
０を前記横断材２３と係合させることによつて鼻
掛け部２８を装着すると、鼻当て片１３の穴３３
の各々は縁部材１８の鼻側端部２１の対応する穴
２４と一致する。

従つて、柔軟線部材２０を先ず対応する縁部材
１８の穴２４に通し、次いで鼻当て片１３の穴３
３に通し、さらにこの鼻当て片１３の他方の穴３
３に通した後に縁部材１８の他方の穴２４に通す
ことによつて、柔軟線部材２０は第２，３図に示
すようにその当初の形状に戻る。

このように柔軟線部材２０を２回通すことによ
つて、各鼻当て片１３は対応する円形部材すなわ
ち枠１１の縁部材１８に強固に固定される。

図示したように、各鼻当て片１３の穴３３は共
通凹部３５の底の所で外部へ開口している。この
共通凹部３５の深さは少なくとも柔軟線部材２０
の太さと同じになつていて、線部材２０が鼻当て
片１３の表面から外へ突出しないようになつてい
るのが好ましい。

各鼻当て片１３は対応する円形部材すなわち枠
１１の柔軟線部材２０以外の他の保持手段は全く
必要としないということは理解できよう。

第１〜３図に示す実施例では、各鼻当て片１３
の穴３３は該鼻当て片と他方の鼻当て片とを連結
している横断部材２９から遠く離れた鼻当て片端
部に近くに設けられている。

しかし、このようにする必要は必ずしもなく、
穴３３を横断部材２９の近くに設けることも可能
である。

第４図に示す実施例では、２つの鼻当て片１３
は互いに独立した別体の部材で作られている。

すなわち、両方の鼻当て片を共通横断部材で互
いに連結されていない。

この場合には、図示したように、鼻当て片に形
成する穴３３はそのほぼ中間区域に設けるのが好
ましい。

この鼻当て片を対応する円形部材すなわち枠１
１の縁部材１８に固定するためには、縁部材１８
が溝３２中に収容されるので、上記一対の穴３３
で十分である。

変形例としては、上記のような溝収容を行なわ
ずに、各鼻当て片に適当に離された４つの穴３３
を横方向に明け、各縁部材１８の鼻側端部２１に
も同様に４つの穴を設ければよい（図示せず）。

この場合、各柔軟線部材２０は鼻当て片１３を
円形部材すなわち枠１１に固定するために上記の
穴を２回往復して通される。

本発明は上記実施例にのみ限定されるものでは
なく、他の全ての変形実施例をも含むものである
ということは理解できよう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の眼鏡の縁の展開斜視図の一
部。第２図は第１図の矢印による局部固定部の
部分側面図。第３図は第２図の部分の拡大図。
第４図は変形例を示す第１図の一部を示す斜視
図。 （図中符号）、１０……支持構造体、１１……
枠、１２……レンズ、１３……鼻当て片、１８…
…縁部材、２０……柔軟線部材、２４……穴、３
３……穴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 支持構造体１０と、各眼鏡レンズ１２を収容
   する２つの円形部材すなわち枠１１と、使用者の
   鼻に各々支持される２つの鼻当て片１３とを有
   し、前記円形部材すなわち枠１１は比較的に剛性
   を有する縁部材１８とこの縁部材の各端部に係止
   される柔軟な線部材２０とで形成され、縁部材１
   ８の前記端部には対応する前記柔軟線部材２０が
   ２度通過する２つの穴２４が横方向に形成されて
   いるような眼鏡の縁であつて、前記鼻当て片１３
   の各々も対応する柔軟線部材２０を２度通過させ
   る少なくとも２つの穴３３を横方向に有し、各鼻
   当て片１３の上記穴３３が対応する縁部材１８の
   鼻側端部の穴２４と整合して縁部材を固定してい
   ることを特徴とする眼鏡の縁。 ２ 各鼻当て片１３が横方向の４つの穴３３を有
   することを特徴とする特許請求の範囲第１項に記
   載の眼鏡の縁。 ３ 各鼻当て片１３に対応する縁部材１８と係合
   するための溝３２が形成されており、この溝３２
   の底に上記の穴３３が形成され、この穴は溝に沿
   つて隔設されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１、２項いずれか一項に記載の眼鏡の縁。 ４ 各鼻当て片１３が対応する円形部材すなわち
   枠１１の柔軟線部材２０以外に他の保持手段を全
   く必要としないことを特徴とする特許請求の範囲
   第１〜３項のいずれか一項に記載の眼鏡の縁。 ５ ２つの鼻当て片１３が互いに独立した別体部
   材で形成されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１〜４項のいずれか一項に記載の眼鏡の
   縁。 ６ ２つの鼻当て片１３が単一の一体部材２８に
   よつて一つの鼻当てとなつていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１〜４項のいずれか一項に記
   載の眼鏡の縁。