JPH06507787A - D−型サイクリン並びにそれに関連する使用方法 - Google Patents
D−型サイクリン並びにそれに関連する使用方法Info
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- JPH06507787A JPH06507787A JP5500242A JP50024293A JPH06507787A JP H06507787 A JPH06507787 A JP H06507787A JP 5500242 A JP5500242 A JP 5500242A JP 50024293 A JP50024293 A JP 50024293A JP H06507787 A JPH06507787 A JP H06507787A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
D−サイ リン並びにそ に る
発明Φ茸量
典型的な真核細胞の細胞周期は、核分裂(有糸分裂)と細胞質分裂あるいはサイ
トキネシスを含むM期と、G1期から始まって8期に入り、62期で終了するM
期と、を含む。M期は、次のM期の開始まで、有糸分裂が始まるまで続く。8期
では、DNA複製とヒストンの合成が行なわれる。一方、G1及び02期では、
損傷を受けたDNAは修復されるが、正味のDNA合成は起こらない。細胞周期
の間には、いくつかの重要な変化が起こる。それには、拘束点あるいは開始点と
呼ばれる61期中の決定的な時点が含まれる。この点を越えると、細胞は、81
62、M期を完了するように方向付けられる。
M期の開始は、あらゆる哺乳細胞で、共通の機構によって調節されているようで
ある。この機構の鍵となる因子は、プロティンキナーゼp 34 ”t″である
。この因子の活性には、リン酸化状態の変化と、サイクリンと呼ばれるタンパク
質との相互作用が必要である。サイクリンもまた、活性化の後、M期を進行させ
る役割を担う。
サイクリンは、海産無を椎動物の卵で受精に続いて急激に合成されることから、
発見されたタンパク質である(Rosenthal、 E、T、ら、釦旦20:
487−494(1980))。
次に、2つの型のサイクリン、つまりAとBの量が、初期卵割の間に変動するこ
とが観察された。これは、これらのポリペプチドが、有糸分裂の際にタンパク質
分解されるためてあり、このことから、この名前が付いた(Evans、 T、
ら、釦旦クラムのサイクリンmRNAが、カエルの卵母細胞を活性化し、これら
の細胞をM期に導入することができることから、サイクリンは、受動的というよ
りも、能動的に、細胞分裂の調節に関与していることが明らかとなった(Swe
nson、 L I。
:]29−146(1971) ; Sm1th、L、 D、とR,E、Eck
er、 Dev、Biol、25:232−247(197P))。
MPFは、プロティンキナーゼであり、その触媒サブユニットはcdc2プロテ
ィンキナーゼのカエルにおける相同吻である(Dunphy、 W、G、ら、
Ce1l 54:423−431(1988) ; Gautier、J、ら、
Ce1l 54:433−439(1988) ;Ar1on、D、ら、Ce1
l 55:R71−
378(1988))。
これまでに、3つの型のサイクリンが同定されている:B、A、及び、CLNサ
イタリンである。B−型サイクリンは、cdc2プロティンキナーゼの不可欠な
サブユニットとして機能することで、有糸分裂中に働(ことが示されている(B
ooher、Rとり、Beach、EMBOJ、6:3441−3447(19
87) ;Draetta、G、ら、Ce1l 56:829−838(198
9) l Labbe、J、C,ら、Ce1l 57:253−263(198
9) ; Labbe、J、CCら、輝
BOJ、8;3053−3058(1989) : Meijer、L、ら、E
MBOJ、影2275−2282(1990) ;Gaut奄■
r、 J、ら、 Ce1l 60:487−494(1990)) 、また、A
−型サイクリンも、独立にcdc2キナーゼと結合し、有糸分裂以前の分裂周期
初期に機能する酵素を形成する(Draetta、G ら、Ce1l 56:8
29−838(1989) ;Minshull、J、ら、 EMBOJ、9:
2865−Q
875(1990) ;Giordano、A、ら、 Ce1l 58:981
−990(1989) ;Pines、J、とT、Hunt■秩B
Nature 346:760−763(1990))。これらの2つのクラス
のサイクリンの機能上の違いは、完全にはわかっていない。
無を椎動物とを椎動物の胚におけるサイクリンの細胞学的及び分子的研究は、特
に、子嚢酵母における遺伝学的研究を伴って行なわれた。分裂酵母では、cdc
13遺伝子は、cdc2と共に作用して有糸分裂への移行を調節するB−型サイ
クリンをコードする(Booher、 R,とり、 Beach、 EMBOJ
、 6:3441−3447(1987) ;Booher、 R,とり、 B
each、 EMBOJ、 7:2321−2327(1988)劃agan、
1.ら、J、 Ce1l Sモ堰B
91:587−595(1988) ; Solomon、M、 Ce旦54ニ
ア38−740(1988) ;Goebl、 M、とB、ayer
s、 Ce旦54:433−439(1988) ; Booher、R,N
ら1図旦58:485−497(1989))。
出芽酵母及び分裂酵母での遺伝学的研究から、cdc2 (あるいは出芽酵母で
はCDC28)が、細胞周期の2つの別個の時点で作用することが明らかとなっ
た。有糸分裂と、いわゆる細胞周期の”開始点“において、である(Hartw
el 1゜L、H,、J、 Mo1. Biol、104:803−817(1
971);Nurse、P、とY、B15sett、Nature 2X
2:558−560(1981) ; Piggot、J、 R,ら、Natu
re 298:391−393(1982) ; ReedAS、 1.とCl
Wittenberg、 ProC,Nat、 Acad、 Sci、 USA
87:5697−5701(1990))。
出芽酵母では、CDC28タンパク質の開始機能には、このプロティンキナーゼ
の触媒サブユニットが、構造的にへ及びB−型サイクリンに関連した補助的なタ
ンパク質と結合することが必要である。この第三のクラスのサイクリンは、CI
nクラスと呼ばれており、3つの遺伝子が部分的に重複した遺伝子ファミリーを
形成していることが報告されている(Nash、 R,ら1則Δ火ヱ:4335
−4346(1988); Hadwiger、J、 A、ら、Prot、Na
tl、Acad、 Sci、USA 86:6255−6259(1989)
;R奄モ■■
rdson、 H,E、ら、ン旦59:1127−1133(1989)) 、
CLN遺伝子は、開始点の実行に必須であり、これがないと、細胞は細胞周期
のG1期で停止する。CLNI及びCLN2転写物は、細胞周期を通して量が変
動するが、CLN3転写物は変動しない。さらに、CIn2タンパク質が、その
mRNAと並行して変動することが示されている(Nash、 R,ら、 E!
!BOJ、 Z:4335−4347(1988) ;Cross、 F、R,
、Mo1. Ce11. Biol、8:4675−4584(1988) ;
Richardson、H,E、 ら、 (≧=1159:1127−11R3
(1988)
; Wittenberg、ら、1990) 。
様々なサイクリンと結合することによってc d c 2/CDC28に与えら
れる正確な生化学的性質は、まだ完全に解明されていない。しかし、サイクリン
変異体の遺伝学的研究から、これらが触媒サブユニットに対して”G1”及び”
G2”の性質を与えることが明示された(Booher、R,とり、 Beac
h、 EMBOJ、 6:3441−3447(1987) ; Na5h、R
,ら、 EMBOJ、7:4335−4347(1988) ; Richar
dson、H,E、轣A幻
1159:1127−1133(1988))。
cdc2とサイクリンは、胚と酵母中だけではなく、ヒトの体細胞中でも発見さ
れている。cdc/サイクリンB酵素の機能は、ヒト細胞中でも、その他の型の
細胞と、同一であるようである(Riabowol、 Lら、釦旦、 57:3
93−401(1989))。
また、ヒトA型サイクリンも、cdc2と結合した状態で発見されている。CL
N型のサイクリンは、哺乳細胞中では発見されていない。細胞周期の調節に関わ
る因子とそれらの相互作用をよりよく理解することは、細胞複製と、おそらくそ
の過程の調節あるいは変化を、よりよく理解することに貢献するであろう。
&咀の概要
本発明は、以前に報告されたA、BあるいはCLN型サイクリンに関連するが、
別個な、D〜型サイクリンと称される哺乳類由来の新しいクラスのサイクリンに
関するものである。詳細には、本発明は、酵母において細胞周期の開始に必須な
CLN−型遺伝Pを代替することができることが示されている遺伝子にコードさ
れる、ヒトサイクリンに関するものである。本発明のヒトサイクリンは、細胞周
期の開始に必須なタンパク質を相補し、タンパク質構造に基づくと、進化樹で、
A、BあるいはCLN型サイすリンとは異なる枝上に位置する。ここでは、ヒト
D−型遺伝子ファミリーと称される、D−型サイクリンという新しいファミリー
に属する3つのメンバーを説明する。これらは、コード領域全体で平均57%、
サイクリンボックスで78%の同一性を共有する小さな(33−34KDa)タ
ンパク質をコードする。この新しいサイクリンファミリーの第一のメンバーであ
るサイクリンD1、あるいは、CCDNIは、295アミノ酸残基で、33,6
70ダルトン(Da)の推定分子量を有する。第二のメンバーであるサイクリン
D2、あるいは、CCDN2は、289アミノ酸残基であり、33,045ダル
トンの推定分子量を有する。これは、染色体12pのバンドp13にマツピング
されている。第三のメンバーであるサイクリンD3、あるいは、CCDN3は、
292アミノ酸残基であり、約32,482ダルトンの推定分子量を有する。こ
れは、染色体6pのハンドp21にマツピングされている。ここで説明されてい
るD−型サイクリンは、これまでに同定されたうちで、最小のサイクリンタンパ
ク質である。ここで説明されている3つのサイクリン遺伝子は、全て、同じ位置
にイントロンが挿入されている。組換え技術を用いて、本発明のD−型サイクリ
ンを生産することができる。また、化学合成、あるいは、これらが天然に存在す
る供給源から単離または精製することができる。従って、本発明は、組換えD−
型サイクリンと、単離あるいは精製されたD−型サイクリンと、合成り一型すイ
タリンとを含む。
また、本発明は、哺乳類由来、詳細には、ヒト由来のD−型サイクリンをコード
するDNAあるいはRNAと、哺乳類由来、詳細には、ヒト由来のD−型サイク
リンに特異的なポリクローナル及びモノクローナル抗体に関する。
さらに、本発明は、例えば、その他のD−型サイクリン、あるいは、関連する(
しかし、非り一型の)サイクリンなどの、その他のサイクリンをコードする遺伝
子を単離するための方法に関する。また、本発明は、診断及び治療の側面も有す
る。例えば、本発明は、組織、及び、血液、尿、糞便、粘液、唾液などの生物検
体中の、一種のD−型サイクリン(あるいは複数のサイクリン)の存在、及び/
あるいは、量を決定する方法に関する。この方法では、ここに記載されているD
−型サイクリンの遺伝子または複数の遺伝子に基づく核酸プローブ、あるいは、
D−型サイクリンに特異的な抗体を使用する。この実施例を用いて、サイクリン
レベルあるいは活性が上昇しているかどうかを調べることによって(活性レベル
が上昇していることは、細胞が異常に速い速度で細胞分裂を行う可能性が高いこ
とを示唆する)、細胞が異常に速い速度で細胞分裂を行う可能性があるかどうか
(すなわち、細胞が発癌しているか)、を予測することができる。また、本発明
は、一種(複数)のD−型サイクリン、一種(複数)のD−型サイクリンをコー
ドする遺伝子、あるいは、一種(複数)の転写産物(RNA)が、異常に高レベ
ルであることに基づいて、細胞分裂が異常に速い速度で起こる可能性を評価する
診断方法にも関する。
さらに、本発明は、細胞中の少なくとも一つのD−型サイクリン、例えば、B2
、B2あるいはB3、の活性を変化させることによって、細胞分裂を調節する(
低下あるいは上昇させる)方法に関する。詳細には、本発明は、一種(複数)の
D−型サイクリンの活性、あるいは、機能に干渉することによって、細胞分裂の
上昇を阻害するための方法に関する。D−型サイクリンは(通常)プロティンキ
ナーゼを活性化するが、この治療方法では、D−型サイクリン活性を直接あるい
は間接的に阻害する物質を用いて、D−型サイクリンのプロティンキナーゼ(例
えば、p34°6°2、あるいは、関連のプロティンキナーゼ)活性化力を阻害
して、(複数の)D−型サイクリンの機能を阻害(部分的にあるいは完全に)す
る。このような物質には、アンチ−センス配列、あるいは、Dサイクリンをコー
ドするDNAあるいはRNAに結合するその他の転写調節因子:D−型サイクリ
ン、あるいは、細胞周期を開始するという役割を果たすためにD−型サイクリン
が相互作用、または、結合しなければならない分子、に結合する抗体、(複数の
)D−型サイクリンと結合する物質; (複数の)D−型サイクリンを分解、あ
るいは別の方法で不活性化する物質(例えば、プロテアーゼ):D−型サイクリ
ンがキナーゼの触媒サブユニットに結合することを妨害する物質(例えば、小さ
な有機分子)、が含まれる。また、本発明の要旨は、記載の単離方法、診断方法
、治療方法に有用な物質(例えば、オリゴヌクレオチド、抗体、ペプチド)に関
する。
M厘の交単望脱朋
図1は、ヒトサイクリン遺伝子の遺伝子スクリーニングを図示する。
図2は、ヒトサイクリンD1の核酸配列(SEQ ID No、1)及びアミノ
酸配列(SEQ ID No、2)である。ヌクレオチド番号とアミノ酸番号を
右に記す。アミノ酸番号は、開始メチオニンを1番として数えた。停止コドンを
アスタリスクで示す。
図3は、ヒトサイクリンD2の核酸配列(SEQ ID No、3)及びアミノ
酸配列(SEQ ID No、4)である。ヌクレオチド番号とアミノ酸番号を
右に記す。アミノ酸番号は、開始メチオニンを1番として数えた。停止コドンを
アスタリスクで示す。
図4は、ヒトサイクリンD3の核酸配列(SEQ ID No、5)及びアミノ
酸配列(SEQ ID No、6)である。ヌクレオチド番号とアミノ酸番号を
右に記す。アミノ酸番号は、開始メチオニンを1番として数えた。停止コドンを
アスタリスクで示す。
図5は、サイクリン遺伝子ファミリーを示す。
図5Aは、7種のサイクリン遺伝子のアミノ酸配列を整列したものを示す(CY
CDI−Hs、SEQ ID No、7;CYCA−Hs、SEQ ID No
、8;CYCA−Dm、SEQ ID No、9;CYCBI−Hs、5EQI
D No、10;CYCl3−3p、SEQ ID No、11;CLNI−3
c、SEQ ID No、12;CLN3−3c、SEQ ID No、13)
。いくつかの配列中の数字は、挿入の結果、配列から省略したアミノ酸残基の数
を示す。
図5Bは、ネイバー・ジョイユング法で作成したサイクリン・ファミリーの進化
樹を図示する。水平線の長さがダイバージェンスを示す。
図6は、サイタリンD1遺伝子転写物の択一的ポリアデニル化を示す。
図6Aは、様々な細胞株から単離されたい(つかのcDNAクローンの比較を示
す。白抜きの箱は、サイクリン遺伝子伝子のコード領域を含む1.7kbの小さ
な転写物を示す。斜線の箱は、4.8kb長の転写物に存在する3′断片を示す
。各cDNAクローンの上に制限部位を示して、これらのクローンが整列されて
いることを示す。
図6Bは、い(つかのクローンに関して、最初のポリアデニル化部位を取り囲む
ヌクレオチド配列を示す(CYCDI−21,SEQ ID No、14;CY
CDI−N12.SEQ ID No、15;CYCDI−HO34,5EQI
D No、16;CYCDI−TO78,SEQ ID No、17、及び、ゲ
ノムクローン;CYCDI−GO68,SEQ ID No、18)。
図7は、11種の哺乳類サイクリンのタンパク質配列の比較を示す(CYCDl
−Hs、SEQ ID No、19;CYLI−Mm、SEQ ID No。
20;CYCD2−Hs、SEQ ID No、21 ;CYCL2−Mm、S
EQ ID No、22;CYCD3−Hs、SEQ ID No、23;CY
L3−Mm、SEQ ID No、24;CYCA−Hs、SEQ ID No
。
25;CYCBI−Hs、SEQ ID No、26;CYCE2−Hs、SE
Q ID No、27;CYCC−Hs、SEQ ID No、28:CYCE
−Hs、SEQ ID No、29)。
図8は、ヒトサイクリンD遺伝子のゲノム構造を図示する。各図形は、各サイク
リンD遺伝子由来の、完全に配列決定を行った制限断片を示す。黒塗の箱は、エ
クソン配列を示す。白抜きの箱は、イントロン、あるいは、5′及び3′非翻訳
配列を示す。斜線の箱は、偽遺伝子を示す。各クローンの上に、いくつかの制限
部位、ATG、及び、停止コドンを示す。
図9は、サイクリンD2偽遺伝子の核酸配列(SEQ ID No、30)及び
アミノ酸配列(SEQ ID No、31)を示す。
図10は、サイクリンD3偽遺伝子の核酸配列(SEQ ID No、32)及
びアミノ酸配列(SEQ ID No、33)を示す。
図11は、1.3kbのヒトサイクリンD1プロモーターの核酸配列(SEQI
D No、34)を示す。この配列は、開始ATGコドンで終わる。転写は、お
よそヌクレオチド−160で開始する。
図12は、1.6kbのヒトサイ久リンD2プロモーターの核酸配列(SEQI
D No、35)を示す。この配列は、開始ATGコドンで終わる。転写は、お
よそヌクレオチド−170で開始する。
図13は、3.2kbのヒトサイクリンD3プロモーターの核酸配列(SEQI
D No、36)を示す。この配列は、開始ATGコドンで終わる。転写は、お
よそヌクレオチド−160で開始する。
光用の詳刺μ既朋
ここでは、D−型サイクリンと称される、新しいクラスの哺乳類サイクリンタン
パク質が同定、単離され、細胞周期の開始のための制御因子として機能すること
が示されたことについて説明する。D−型サイクリンは、細胞周期の開始に活性
が必須であるプロティンキナーゼを活性化することにより、既知のサイクリンタ
ンパク質の機能を果たす。このG1期の出来事によって、細胞は、細胞分裂を行
うよう方向付けられる。詳細には、ヒトのD−型サイクリンタンパク質と、それ
らをコードする遺伝子が同定され、単離された。そして、これらが、酵母で細胞
周期の開始に必須であることが知られているCLN型サイクリンを代替可能であ
ることが示された。また、CCDN2とCCDN3の染色体上の座位を決定した
。
その結果、新しいクラスのサイクリン(D型)と、前記新規なり一型すイクリシ
をコードするDNA及びRNAと、D−型サイクリンに特異的な(結合する)抗
体が提供される。また、これらを用いて、生物検体中でその他のサイクリンを同
定したり、そのようなタンパク質及びオリゴヌクレオチドを検出する方法、異常
に速い速度で起こる細胞分裂の阻害や、サイクリン阻害剤の同定を行う方法が提
供される。
ヒトD−型サイクリンの同定と性質、及び、これらの新規なサイクリンとその関
連物の使用法について、下記に説明する。
ヒトサイ リンDi D2 D3の と図1に図示し、例1で詳細に説明するよ
うに、3つのCLN遺伝子のうちの2つ(CLNI及びCLN2)が不活性であ
り、第3のCLN遺伝子の発現が条件的であるような酵母の変異株を用いて、酵
母をCLN欠損からレスキューするような、ヒトcDNAクローンを同定した。
酵母発現ベクター(pADNS)内に組み込まれたヒト神経膠芽細胞種cDNA
ライブラリーを、前記酵母変異株に導入した。CLN遺伝子の機能が3つとも欠
損しているにも関わらず増殖し、かつ、復帰突然変異株ではないような、酵母の
形質転換株2株(pCYCDl−21及びpcYcDl−19)を同定し、E、
coli中に回収した。これらを酵母に再び導入すると、どちらも変異株(CL
N欠損株)をレスキューした。しかし、レスキューの効率は低く、レスキューさ
れた株の増殖は比較的悪かった。
pCYCDl−19及びpcYcDl−21は、制限マツピングと、部分的なり
NA配列分析によって、同じ遺伝子を表す別個のクローンであることが示された
。完全長のcDNAクローンを得るために、pcYcDl−21の1. 2kb
の挿入断片をプローブとして用いて、HeLaのcDNAライブラリーをスクリ
ーニングした。この方法で同定された9個のポジティブクローンのうちの、最長
のクローン(pcYcDl−12; 1325bp)について、完全に配列決定
を行なった。前記1.2kbの挿入断片の配列を図2に示す。この遺伝子の予想
されるタンパク質産物は、およそ分子量34,000ダルトンである。
例4に示すように、ポリメラーゼ連鎖反応と、D−型サイクリンのよ(保存され
た3つの領域由来の3つのオリゴヌクレオチドプローブを用いて、サイクリンD
2及びD3cDNAを単離した。記載の通り、この目的のために、2つの5゛オ
リゴヌクレオチドと、1つの3′縮重オリゴヌクレオチドを使用した。CCND
2遺伝子のヌクレオチド及びアミノ酸配列と、コードされているD2サイクリン
タンパク質を、図3に示す。CCDN3遺伝子のヌクレオチド及びアミノ酸配列
と、コードされているD3サイクリンタンパク質を、図4に示す。ブダペスト条
約の合意に基づき、1991年5月14田こ、プラスミドpCYC−D3をアメ
リカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ロックビル、メリーランド州)に
寄託した。この寄託に対して、受託番号68620を得た。
CYCDI−HI3にコードされているタンパク質の配列を、既知のサイクリン
のタンパク質配列(図5Aを参照)、と比較したところ、この新規サイクリンと
、A、BSCLN型サイクリンとの間には、相同性が見られた。しかし、CYC
DIが、これらの既存のクラスとは異なることも、明らかとなった。
この新規サイクリン遺伝子及びその産物が、その他のサイクリン遺伝子と、進化
上、どのように関連しているかを評価するために、既知の全サイクリンのアミノ
酸配列の比較を広範囲で行なった(図5B及び例1)。この比較の結果、CYC
DIが、ここではサイクリンDと称される、新しいクラスのサイクリンであるこ
とが示された。
例2に示すように、ノーザン分析を用いて、ヒト細胞中でのサイクリンD1の発
現を調査した。結果として、いくつかの細胞株では、サイクリンD1の発現レベ
ルが非常に低いことが示された。CYCDI遺伝子の全コード領域を用いて、H
eLa細胞由来のポリ(A)’RNAを検索した。そして、主要な転写物が2つ
存在し、一方がおよそ4.8kb、もう一方はおよそ1.7kbであり、分子量
の大きい方がより豊富であることが示された。様々なcDNAライブラリーから
単離されたcDNAのうちのほとんどは、クローンλCYCD1−H12に非常
に類似していることが判明した。従って、ノーザンプロットで検出された1、7
kbの転写物は、図2のヌクレオチド配列に対応すると考えられる。大きい(4
゜8kb)転写物の由来は不明である。例2で説明するように、検出された2種
類(4,8kb及び1.7kb)の転写物は、CYCDI (図6)のポリアデ
ニル化の差異によって生成したと考えられる。
例3で説明するように、様々な組織及び細胞株におけるサイクリンD1の特異的
な発現を評価した。完全長のCYCDIクローンを得るために、cDNAライブ
ラリーのスクリーニングを行なったところ、酵母の形質転換株作成に使用したヒ
ト神経膠芽細胞腫細胞株(U118 MG)由来のcDNAライブラリーからは
、他の3つのcDNAライブラリー(ヒトHeLa細胞cDNA、ヒトT細胞c
DNA、ヒト奇形腫細胞cDNA)よりも多くのポジティブが得られることが示
された。ノーザン及びウェスタン分析を行って、サイクリンD1が差異的に発現
されているかを調べた。結果(例3)より、神経膠芽細胞腫(U118 MG)
細胞では、転写物のレベルが、HeLa細胞よりも、7から10倍高いことが示
された。また、HeLa及びU118.MG細胞中には、高分子量及び低分子量
の転写物が存在することが示された。抗CYL1抗体を用いたウェスタンブロッ
ティングでは、神経膠芽細胞腫細胞中で、34kdのポリペプチドが容易に検出
された。また、このタンパク質がHeLa細胞中では非常に少なく、293細胞
中では検出されないことが示された。U118MG及びHeLa細胞中で同定さ
れた、抗CYL1抗体に交差反応する物質の分子量は、E、coli中で発現さ
れたヒトCYCDIタンパク質の分子量と同じであった。以上の結果より、調査
した細胞では、サイクリンD1が差異的に発現し、神経由来の細胞で最も高いレ
ベルであることが示された。
また、ここでは(例6) 、cDNAプローブを用いてヒトゲノムライブラリー
をスクリーニングし、ヒトD−型サイクリンのゲノムクローン、詳細には、Dl
、D2、D3、を単離し、性質を調べたことを説明する。サイクリンD1、D2
、D3プロモーターの核酸配列を、図11−13に示す。詳細には、サイクリン
D1cDNAクローン全体をプローブとして用いて、正常ヒト肝ゲノムライブラ
リーをスクリーニングし、その結果、3個のポジティブクローンを得た。これら
のクローンのうちの1つ(G6)は、1150bpの上流プロモーター配列と、
198bpのエクソンと、それに続いてイントロンを含むDNA挿入断片を含ん
でいた。同様の方法を用いて、ヒトサイクリンD2に対応するラムダゲノムクロ
ーンと、ヒトサイクリンD3に対応するラムダゲノムクローンを単離し、性質を
調べた。あるクローン(yD2−G4)は、2.7kbの5acl Smal断
片を含むことが示された(図8B)。この断片は、D2cDNA中(図3)で同
定された推定の開始メチオニンコドンの5゛側の511を1620bpと、19
5bpのエクソンと、それに続<907bpの介在配列を含む。あるクローン(
C9)は、DacDNA中(図4)で同定された推定の開始メチオニンコドンの
5°側の配列を1.8kbと、198bpのエクソン1.684bpのエクソン
2と、870bpのイントロンを含むことが示された(図8C)。
このように、ここで説明した研究の結果、サイクリンD1あるいは、D−型サイ
クリンと称される新しいクラスの哺乳類サイクリンが同定され、遺伝子産物(タ
ンパク質)の構造に基づいて、以前から知られているサイクリンとは異なること
が示された。この新しいクラスの、3つのメンバー、サイクリンD1あるいはC
CNDI、サイクリンD2あるいはCCDN2、サイクリンD3あるいはCCD
N3、と称される、を単離し、配列決定を行なった。これらは、酵母で細胞周期
の開始に必須なプロティンキナーゼ(CDC28)を活性化する際に、別のサイ
クリン(CLN型)の役割を果たすことが示された。また、サイタリンD1遺伝
子は、様々な細胞型で差異的に発現されており、神経由来の細胞で最も高く発現
されいることが示された。
本発盟Ω望月法
ここに説明されている方法と材料を用いて、その他のサイクリン(細胞周期の開
始に必須な遺伝子を代替するDNAあるいはRNA)をコードする遺伝子(DN
AあるいはRNA)を同定することが可能である。この方法は、ヒトあるいはヒ
ト以外由来の、サイクリン遺伝子ス、あるいは、その他の(非り一部)サイクリ
ンに属するその他のメン/神を同定するために、使用することができる。これは
、例えば、例1に説明されているように、CLNを条件的に発現するような出芽
酵母の菌株を用いて、その他のcDNAライブラリーをスクリーニングすること
によって行うことができる。あるいは、ある遺伝子がサイクリンの発現を代替す
る能力を持つかを評価できるような、その他の変異株を用いて、サイクリンの相
同物を同定することができる。この方法は、ここで説明するように、特に例1と
図1に示すようにして、行うことができる。適切な酵母ベクター(例えばpAD
NS)に組み込まれたcDNAライブラリーを、ここに記載されているような(
例1及び実験方法)酵母の変異株に導入する。使用される株は、改変されたCL
N遺伝子を含む。ここに記載した特定の菌株の場合は、CLNI及びCLN2遺
伝子が挿入変異によって不活性化されており、また、CLN3遺伝子の改変によ
って、これがガラクトース誘導性・グルコース抑制性のプロモーターから条件的
に発現するようになっている。実施例では、このプロモーターは、ガラクトース
誘導性・グルコース抑制性のプロモーターであるが、その他のプロモーターを用
いることもできる。
発現ベクター内のcDNAライブラリーで形質転換した酵母の変異株を、グルコ
ース含有培地上での増殖能力により、て、スクリーニングした。ガラクトースを
含有する培地上では、CLN3遺伝子が発現され、CLNI及びCLN2がな0
にも関わらず、細胞の生存能力が維持される。グルコースを含有する培地上で(
よ、全てのCLN機能が失われるため、酵母細胞は、細胞周期の61期で停止す
る。
従って、酵母の形質転換株が、グルコース含有培地上で増殖できると(Xうこと
(よ、その形質転換株中に、細胞周期の開始に必須な遺伝子の機能を代替できる
DNAが存在することを示している。必ずしも必要ではないが、これは、選択マ
ーカー(pADNS中には、LEU2マーカーが存在する)を有する発現ベクタ
ー、例えばpADNS、を用いることで確認することができる。プラスミドの安
定性を確認することにより、グルコース含有培地上での増殖能力が、復帰突然変
異の結果であるか、あるいは、DNA機能の存在(細胞周期の開始に必須であり
、発現していない、あるいは、機能していない酵母遺伝子を代替するDNAの導
入)の結果であるかどうかが示される。この方法を用いて、形質転換株をグルコ
ース上で増殖させた時のCLN3機能の代替能力によって、全ての型のサイクI
Jン(D型、非り型)を同定することができる。
その他のサイクリン遺伝子を同定するために、ここに開示されてL)るヒトD−
型サイクリンDNAの全体あるいは一部をプローブとして用しXで、その他のc
DNAあるいはゲノムライブラリーをスクリーニングすること力(できる。例え
(flそれぞれ図2−4の、Dl、D2、D3cDNA配列の全体あるL)iよ
一部、あるいは、ここに記載されている対応するゲノム配列の全体あるシ)(マ
一部を、プローブとして用いることができる。11イブ1ルソド形成条件は、望
まし0よう1こ変更可能であり、その結果、同定される配列の、プローブ配列に
対する相補性(よ、高くなったり、低くなったりする(すなわち、もし、より厳
しpz、ある(為(よ、より緩い条件を用いると)。さらに、CYLlや、Dl
、D3あるり、Xはその他のヒトD−型すイクlルに対して作成された抗体を用
いて、サイクリンをコードすると考えられるDNAを含むベクターで形質転換さ
れた適切な宿主細胞内で生産されたその他の組換えD−型サイクリンを、検出す
ることができる。
ここに記載されている研究に基づいて、組織由来の細胞、あるいは、血液、尿、
糞便、粘液、唾液などの生物検体中の、D−型サイクリンの発現の変化、あるい
は、細胞分裂速度の上昇を検出するこ1とができる。これは、診断、及び、予後
診断の目的で使用できる可能性がある。なぜならば、例えば、サイクリン遺伝子
発現の変化と、細胞のトランスフォーメーション、あるいは、細胞の異常な増殖
との間には、何らかの関連があると考えられるからである。例えば、以前のいく
つかの報告では、変化したヒトサイクリンAが、発ガン性に機能することが示唆
されている。ヒトサイクリンA遺伝子は、肝細胞癌において、B型肝炎つィルス
組み込みの標的であることが発見されている(Wand、 J、ら、 Natu
re 343:555−557(1990))。また、サイクリンAは、ウィル
スに感染した細胞中で、アデノウィルスEIAと結合することが示されている(
Giordano、 A、ら、 Ce1l 58:981−990(1989)
; Pines、 J、とT、 Hunter、 Nature 346:76
0−736(1990))、さらに、サイクリン遺伝子伝子と同じ配列を有する
PRAD1遺伝子は、染色体11q13の異常とともに、様々な腫瘍(たとえば
、上皮小体新生物、ヒト乳癌、扁平上皮癌)の形成において、重要な役割を果た
している可能性がある。特に、CCDNI (PRADI)が、BCL1癌遺伝
子の候補として同定されたことは、サイクリン遺伝子の発癌能力を示す最も直接
的な証拠を提供する。また、これは、D−型サイクリンのその他のメンバーが、
発癌に関与している可能性を示唆する。これに関して、CCDN2及びCCDN
3の染色体上の座位が、それぞれ、12p13と、6p21であることを決定し
た。領域12p13は、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄単球性白血病、急性
骨髄性白血病などの疾患の、特定の免疫表現型に関係する、複数の転移部位を含
む。特に、染色体12 [1(12p)]短腕の同腕染色体は、ヒトの固形腫瘍
で一貫して見られる数少ない染色体異常であり、成人精巣生殖細胞腫瘍の90%
で観察される。一方、領域6p21は、HLA (ヒト白血球会合)複合体の遺
伝子座であり、ヒトのゲノム中で最もよく性質が調べられている領域の一つであ
る。これまでに、多くの疾患がKLA複合体に関連づけられてきたが、これらの
疾患のうちで、病因が完全にわかっているものは、はとんどない。サイクリンD
2及びD3の分子クローニングと染色体上の座位決定を行うことで、このような
転移に、これらが直接関与しているかどうか、そして、もし関与している場合に
は、これらが活性化されているかを、決定することができる。
これらの関与が証明された場合には、ここに説明されている診断及び治療方法を
用いて、個人の病態や、そのような転移に関連して、あるいは、その結果として
、何らかの状態が発生する可能性を評価することができ、また、治療効果の監視
(細胞増殖に対する薬剤あるいは薬剤類の効果を評価することにより)や、治療
を提供することができる。
本発明は、サイクリンD1、D2、D3、あるいは、その他のD−型サイクリン
などの、サイクリン遺伝子の発現変化を検出するための、診断方法を含む。この
方法を用いて、細胞内、あるいは、生物検体中の発現変化を検出することができ
る。ここに示すように、サイクリンD遺伝子の間では、配列の相同性が高い。
このことは、細胞周期を調節する際に、D−型サイクリンの他のメンバーも、同
様の機構を使用している可能性を示唆する(例えば、同じ触媒サブユニットに結
合する、同じ基質に作用する)。マウス及びヒト細胞の双方で、細胞特異的な差
異的な発現が見られることより、異なる細胞系統あるいは異なる組織では、非常
に類似の機能を行うために異なるD−型サイクリンが使用されており、転移ある
いはその他の変異の結果としてサイクリンD遺伝子の組織特異的発現が変化する
ことが、異常な細胞増殖に寄与している、と示唆することは合理的であると考え
られる。ここで説明するように、サイクリンDは、分析した組織で差異的に発現
している。詳細には、神経由来の細胞(例えば、神経膠芽細胞腫細胞)で、最も
高いレベルで発現されていることが示された。
ここで説明する研究の結果、D−型サイクリンの発現を検出、及び/あるいは、
定量することができ、その結果を、細胞増殖が正常か、異常か(例えば、異常に
速い速度の)、の指標として利用することができる。差異的な発現(様々な細胞
型内、あるいは、Dサイクリンの1つあるいは複数の型の発現)を調べることも
可能である。
本発明の診断方法では、個人から入手した細胞を加工して、その中の核酸配列が
、相補的な核酸配列とハイブリッドを形成できるようにする。Dl、D2、及び
/あるいは、D3サイタリン(あるいはその他のD−型サイクリン遺伝子)の配
列の、全体あるいは一部分を、プローブとして使用することができる。そのよう
なプローブは、D〜型サイクリンの一部分でもよい。そのような部分は、検体中
の相補的な配列とハイブリッドを形成するために充分な長さであり、使用条件で
ハイブリッド形成を維持し、一般的Jこ、少なくとも6ヌクレオチド長でなけれ
ばならない。ハイブリッド形成は、既知の技術を用いて検出される(例えば、放
射性標識、あるいは、蛍光標識オリゴヌクレオチドプローブを用いた場合は、標
識されたハイブリッド複合体を測定する)。ハイブリッド形成が起こった程度を
定量する。D−型サイクリン遺伝子レベルの上昇は、細胞分裂の可能性が上昇し
たことの指標である。
あるいは、既知の技術とD−型サイクリンに特異的な抗体を利用することにより
、細胞内、特定の細胞型内、あるいは、体液中に、D−型サイクリン(あるいは
複数のサイクリン)がどの程度存在するかを決定することができる。第3の診断
方法では、D−型サイクリンが通常あるいは典型的に結合するプロティンキナー
ゼと、D−型サイクリンの複合体形成を、外来の基質、たとえばヒストンH1を
基質として用いて、評価することができる。Ar1on、 D、ら、 Ce1l
、 55:371−378(1988)。どの診断方法においても、分析した細
胞や体液から得られた結果と、適切な対照(例えば、正常なり一部サイクリンレ
ベル及び/あるいは活性を有することが知られている同じ型の細胞。あるいは、
正常なり一部サイクリンレベル及び/あるいは活性を有することが知られている
個人から入手した同じ体液。)から得られた結果との比較を行う。D−型サイク
リンレベル、及び/あるいは、活性の上昇は、異常な細胞増殖あるいは発癌の可
能性が高いこと、あるいは、異常な増殖あるいは発癌か実際に起こっていること
、の指標である。また、−組のプローブ(例えば、−組の核酸プローブ、あるい
は、−組の抗体)を用いることで、細胞あるいは組織中で、一種以上のサイクリ
ン(例えば、A、B、及び/あるいは、D)を検出することが可能である。この
−組のプローブの構成成分は、それぞれ特定のサイクリンを認識して結合し、分
析した細胞あるいは組織内における2種あるいはそれ以上のサイクリンに関する
情報を、ひとまとめにして提供する。
そのようなプローブもまた、本発明の主題である。一般には、それらは、検出可
能なように標識されている(例えば、放射性標識、蛍光物質、ビオチンあるいは
結合対のその他の成分、あるいは、酵素によって)。
細胞分裂の阻害、詳細には、さもなければ異常に速い速度で起こるような細胞分
裂の阻害、も可能である。例えば、細胞内に、プロティンキナーゼ−D−型サイ
クリン複合体の形成を直接あるいは間接的に阻害して、プロティンキナーゼの活
性化を阻害することができる薬剤あるいはその他の物質を導入することによって
、細胞増殖の上昇を抑制、あるいは、防止することができる。ある実施態様では
、例えば、D−型サイクリンDNA及び/あるいはRNAの、転写及び/あるい
は翻訳を防止することによって、間接的に複合体形成を阻害することができる。
これは、細胞内にアンチセンスオリゴヌクレオチドを導入することによって行う
ことができる。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、細胞内で、サイクリンをコ
ードする核酸配列とハイブリッドを形成し、それらがそれ以上加工されることを
防止する。また、必須なり一型転写因子を妨害することによって、サイクリンの
発現を阻害することも可能である。細胞周期と細胞増殖の調節において、サイク
リン遺伝子の転写が重要な役割を果たしており、また、サイクリンmRNAレベ
ルの変動が細胞分裂の調節において重大である、と考えるのには理由がある。G
1期とは、外因及び内因に反応して、細胞が新しく細胞分裂を行うように方向付
けられる時期である。従って、G1サイクリンの発現を調節する転写因子は、細
胞増殖の調節において必ず重要である。転写因子を調節することは、D−型サイ
クリンの活性に影響を与えることができる、1つの方法である。その結果、転写
因子の機能を阻害あるいは防止すると、D−型サイクリンの活性が減少する。あ
るいは、例えば、プロテアーゼ、あるいは、サイクリンの分解を促進する物質を
細胞内へ導入することによって、D−型サイクリンを分解して、複合体形成を間
接的に防止することができる。どちらの場合も、この方法を行わない場合よりも
、有効なり一部サイクリン量が減少し、効果は間接的である。
別の実施態様では、プロティンキナーゼあるいはD−型サイクリンに結合する、
あるいは、サイクリンが活性化するプロティンキナーゼとサイクリンとの間の物
理的結合に干渉する(例えば、挿入によって)、あるいは、プロティンキナーゼ
の触媒活性を破壊するような、薬剤あるいはその他の物質を、細胞内に導入する
ことによって、プロティンキナーゼ−D−型サイクリン複合体の形成を、より直
接的な方法で防止することができる。これは、この酵素あるいはサイクリンに結
合する抗体を用いて行うことができる。あるいは、内因性のD−型サイクリンの
ようにプロティンキナーゼに結合するが、それが結合してもこの酵素が活性化さ
れない、あるいは、この酵素の不活塊化あるいは分解がおこるような、ペプチド
あるいは低分子量の有機化合物を用いて行うことができる。このような目的で使
用されるペプチドあるいは小さな有機化合物は、D−型サイクリンのアミノ酸分
析に基づいて、結合に必要な残基を含み、存在すると活性化に結びつ(ような残
基を除くように、デザインされる。これは、例えば、結合部位を系統的にマツピ
ングして、活性化に必要な部位を認識あるいは結合するが、活性化を起こさない
ような分子をデザインすることによって行うことができる。ここで説明するよう
に、組織内では、D−型サイクリンが差異的に発現されている。従って、特定の
型の(あるいは複数の型の)Dサイクリンの活性、及び/あるいは、発現レベル
を干渉(阻害)するようにデザインされた薬剤(例えば、抗体、あるいは、アン
チセンスあるいはその他の核酸分子)を用いることによって、細胞の細胞分裂活
性を選択的に減少させることが可能である。例えば、中枢神経系、あるいは、そ
の他の非造血組織の腫瘍を治療する際には、サイクリンD1を特異的に阻害する
薬剤が特に有効ではないかと期待されている。なぜならば、DIは、差異的に発
現することが示されているからである(神経由来の細胞で、特に高レベルで発現
されている)。
また、既知の方法を用いて、本発明のD−型サイクリンに特異的に反応する抗体
を作成することができる。例えば、抗血清を入手したいD−型サイクリンを、適
切な宿主(例えば、ウサギ、マウス、ラット、ブタ)に注射して、抗体が形成さ
れるために充分な時間がたった後、宿主生物から血液を回収することによって、
抗り一部すイタリン抗血清を作成することができる。既知の方法を使って、モノ
クローナル抗体を作成することもできる。Sambrook、 J、ら、 Mo
1ecular C1onin :J↓ユ四鮭四り勤nua 1. コールド・
スプリング・ハーバ−・ラボラトリ−、コールド・スプリング・ハーバ−、ニュ
ーヨーク州 (1989)。
本発明は、また、化合物あるいは分子を、サイクリン、特にD−型サイクリンの
機能を阻害あるいは抑制する能力に関してスクリーニングする方法を含む。例え
ば、ここに記載されているような、DlあるいはD3のようなり一部サイクリン
を発現する変異細胞を用いることができる。D−型サイクリンを阻害する能力を
評価する化合物あるいは分子を、その化合物あるいは分子が細胞内に入るために
適した条件で、細胞と接触させる。、サイクリンが阻害されると、その結果、細
胞が停止する、あるいは、細胞分裂速度が減少する。評価する化合物あるいは分
子の存在下での細胞分裂速度あるいは程度を、適切な対照(例えば、試験する薬
剤を添加していない同じ型の細胞)の細胞分裂と比較することによって、その化
合物あるいは分子が、サイクリンを阻害できるか、阻害できないか、が示される
。
既存の化合物あるいは分子、あるいは、サイクリンによるプロティンキナーゼの
活性化を阻害するように開発された化合物あるいは分子の有効性を、この方法を
用いてスクリーニングすることができる。D−型サイクリンを阻害する薬剤もま
た、本発明の主題である。
本発明を、以下の例を用いて説明するが、以下の説明は、何ら限定的なものでは
ない。
何
例3のあとに、例1−3の実験方法を示す。
I CLN レスキュー るヒトcDNA ローンの口S、 cerevisi
ae内には、3種類のC1nタンパク質が存在する。
CLN遺伝子のうちのどれか一つを破壊しても、増殖には、はとんど影響しない
。
しかし、3つのCLN遺伝子全部を破壊すると、細胞はG1期で停止する(Ri
chardson、 [L E、ら、 Ce1l 59:1127−1133(
1989)) 、以下に示すように、酵母の菌株を作成した。この菌株は、CL
NI及びCLN2遺伝子内に挿入変異を含み、これら力坏活性化されている。残
りのCLN3遺伝子をさらに改変し、ガラクトース誘導性・グルコース抑制性の
プロモーターGALLから条件的に発現するようにした(図1参照)。この菌株
を305−15d #21と命名する。ガラクトースを含有する培地中ではCL
N3遺伝子が発現され、CLNI及びCLN2遺伝子力次損しているにも関わら
ず、細胞の生存能力が保持される(図1)。グルコース含有培地中では、全ての
CLNの機能が失われ、細胞は細胞周期のG1期で停止する。
酵母の発現ベクターpADNS (Co、1icelli、 J、ら、 Pro
、 Natl、 Acad、 Sci、 USA糾3599−3603(198
9))中に組み込まれたヒト神経膠芽細胞腫cDNAライブラリーを、この酵母
に導入した。このベクターpADNSは、LEU2マーカーと、2μ複製開始点
と、酵母アルコール脱水素酵素遺伝子由来のプロモーター及びターミネータ−配
列を有する(図1)。およそ3X10’個の形質転換株に関して、グルコース含
有培地上での増殖能力について、スクリーニングを行なった。12[コ間インキ
ニーベートした後、12個のコロニーが得られた。これらの大部分は、復帰突然
変異株であることが判明した。しかし、プラスミド安定性試験で評価したところ
、2個については、グルコース上での増殖活性と、LEU2マーカーの保持とが
相関した。これらの2個の酵母形質転換株は、pcYcDl−21、及び、pc
YcDl−19と称されるプラスミドを含んでいた(下記参照)。双方をE、c
oli内に回収した。酵母に再び導入すると、このプラスミドはCLN欠損株を
レスキューした。しかし、レスキューの効率が悪く、レスキューされた菌株の増
殖も比較的悪かった。
制限地図と、部分的なりNA配列分析より、pcYcDl−19とpcYcl−
21は、同じ遺伝子を示す、別個のクローンであることが示された。pCYCD
I−21の1.2kbの挿入断片をプローブとして用いて、完全長のcDNAク
ローンのために、ヒトHeLacDNAライブラリーをスクリーニングした。
およそ200万個のcDNAクローンをスクリーニングし、ポジティブを9個得
た。これらのうちの最長のクローンであるpcYcDl−HI3 (1325b
p)を、完全に配列決定した。この配列は、コード領域内で非常に高いGC含量
(61%)を示し、ポリAテイル(69個のA残基)を含んでいた。この遺伝子
の推定されるタンパク質産物の分子量は、ヌクレオチド145に位置する読み枠
に一致する最初のAUGコドンから始めて、33,670ダルトンである(図2
)。
推定されるタンパク質は、その他のサイクリンに関連しており(下記参照)、p
14.9という非常に低い値を有する(ヒトサイクリンAの6.4、ヒトサイク
リンBの77、CLNIの56と比較して)。これは、C末端に酸性残基が高密
度に存在することに大きく起因する。
ヌクレオチド145の推定開始メチオニンよりも5°側には、メチオニンコドン
も、停止コドンも存在しない。この、ことと、その他のサイクリンと比較して、
CYCDIにはN末端が欠損しているように見えることから(詳細には下記参照
)、さらに4種類のヒトcDNAライブラリーをスクリーニングし、λCYCD
I−812クローンが、cDNAの完全な5゛部分を欠いているかどうかを調べ
た。
このスクリーニングで単離された100個以上のcDNAクローンのうち、λC
YCDI−H12よりも長い5′領域を有するクローンは見つからなかった。後
に、ウェスタンプロット分析によって、クローンH12が完全長をコードする能
力を有することを確認した(下記参照)。
ヒトサイクリンAの49kd、ヒトサイクリンBの50kd、S、 cerev
isiaeのCLNIの49kdと比較して、CYCDIは、これまでに同定さ
れたサイクリンタンパク質の中で、最小(34k d)のものをコードする。A
及びB型サイクリンと比較したところ、この違いは、A及びB型サイクリンで同
定されている、いわゆる”デストラクションボックス”を含む、はとんど全ての
N−末端部分を欠(ためであった(Glotzer、 l!、ら、 Natur
e 34’lJ:132−138(1991))。
DIの配列 とその のサイ リンとの比配列分析により、CYCDI−HI3
にコードされているタンパク質と、その他のサイクリンとの相同性が明らかとな
った。しかし、CYCDlが、既存の3つのクラスのサイクリン、A、B及びC
LN、とは異なることは明らかである。
この新しいサイクリンが、その他のサイクリンと、進化上、どのように関連する
かを調べるために、全てのサイクリン遺伝子について、アミノ酸配列の比較を広
範囲に行なった。まず、以前に公表されている15個のサイクリンの配列と、C
YCD 1の配列を、XiongとEickbush (Xiong、Y、とT
、H,Eickbush、EMBOJ、 釦3353−3362(1990))
によって詳説されている方法を用いて並べた。挿入/欠失の導入を最小にして、
配列間の相同性が最大となるように、また、可能な限り多くの配列を含むように
努力した。CLNサイクリンを除いては、この整列には約200個のアミノ酸残
基が含まれており、これは、CYCDIの全コード領域の705以上を占める(
図5A)。A及びB型サイクリンのメンバーの、並べた領域のN−末端側には、
保存領域と、いくつかの分散した類似点が見られた(Glotzer。
稙ら、顕庚民別冴:132−138(1991)) 、 l、かし、これは、C
LNサイタリン、あるいは、CYCDI及びCYLlには存在しないため、整列
中には含まれていない。
整列した17個の配列を全て対にして比較を行い、パーセント・ダイバージェン
スを計算した。それを用いて、ネイーバー・ジョイユング法(Saitou、
N、と菖。
Nei、 !!o1. Biol、 Evol、 4:406−425(198
7)、及び、実験方法)により、サイクリン遺伝子ファミリーの進化樹を作成し
た。CLNサイクリンと、その他の3種のサイクリンとの類似性が最も低かった
ため、CLNサイクリンとその他のサイクリンとの結合点を、進化樹(図5E)
の根とした。この進化樹から、CYCDI、CYCD2、及び、CYCD3が、
サイクリンDと称される新しいクラスのサイクリンであることが明らかとなった
。
ガλ−亘ト縄狗 でのサイ リンD1のヒト細胞内でのサイクリンD1の発現を
、ノーザン分析を用いて調べた。最初の調査から、い(つかの細胞株では、サイ
クリンD1の発現レベルが非常に低いことが示されていた。ポリ(A)+RNA
をHeLa細胞から調製し、CYCDI遺伝子の全コード領域を用いて調べた。
4.8kb及び1.7kbの、2つの主要転写物が検出された。高分子量の方が
より豊富に存在した。5゛あるいは3′末端が欠損していた数個のcDNAクロ
ーンを除いては、様々な異なるcDNAライブラリーから単離されたほとんどの
cDNAクローンは、クローンλCYCDI−812に非常に類似していた(図
2)。従って、ノーザン分析で検出された1、7kbの転写物は、図2のヌクレ
オチド配列に対応すると考えられる。
4.8kbの大きい転写物の起源を明らかにする目的で、λCYCDI−H12
クローンの5′及び3゛末端のサブフラグメントを用いて、cDNA及びゲノム
ライブラリーのスクリーニングを行なった。そして、択一的な転写開始、ポリア
デニル化、及び/あるいは、mRNAスプライシングが行われているかを調べた
。より長いcDNAクローンを2個、)IeLa細胞由来のλCYCDI−HO
34(1,7kb)とヒト奇形種細胞由来のλDYDCI−TO78(4,1k
b)と、さらに、い(つかのゲノムクローンを単離し、部分的に配列決定を行な
った。λCYCDI−H034と、λDYDCI−TO78の双方は、5゛末端
から、λCYCD1−H12と同じ配列を有する(図6)。どちらも、ポリアデ
ニル化部位の後ろ側の3′側に、追加の配列を有する点が、λCYCDI−H1
2と異なっている。これらの3′配列は、λCYCDl−HO34と、λDYD
C1−TO78とで同一であるが、後者のクローンではさらに伸張している(図
6)。λDYDCI−TO78クローンには、1塩基欠失(A残基)がある。こ
れは串型性の結果と考えられるが、その他の機構が関与している可能性を除去す
ることはできない。クローンT078由来の、3°末端の余分な配列をプローブ
として用いることにより、同じ4.8kbの転写物が検出されたが、1. 7k
bの転写物は検出されなかった。
ノーザン分析で検出された2つのmRNAは、ポリアデニル化の差異によって生
じると考えられる(図6)。ポリアデニル化は明らかにおこっているのにも関わ
らず、奇妙なことに、認識可能なポリアデニル化配列(AAUAAA)は、クロ
ーンλCYCD1−812の配列中のどこにも存在しない(図2)。AAUAA
Aに非常に類似した変異型も存在しない(ミスマツチ2個以下のものはない)。
3 々な 胞 にお(るサイ リンD1の ・なCYCDIの完全長クローンを
得るために、cDNAライブラリーをスクリーニングしているときに、酵母の形
質変異株を作成したヒト神経膠芽細胞腫細胞株(U118 MG)由来のcDN
Aライブラリーからは、その他の4つのcDNAライブラリーよりも、多くのポ
ジティブが得られることが明らかとなった。ノーザン及びウェスタンブロッティ
ングを行って、サイクリンD1が、異なる組織あるいは細胞株内で、差異的に発
現されている可能性を調べた。全RNAを、U118MGから単離し、CYCD
I遺伝子のコード領域をプローブとして用いて、ノーザンプロットによって分析
した。神経膠芽細胞腫細胞では、He1a細胞と比較して、転写物のレベルが7
から10倍の高さであった。HeLa及びU118MG細胞の双方で、高分子及
び低分子の転写物が両方とも観察された。
0118MG細胞中の豊富なCYCDIメツセンジャーが、タンパク質レベルに
反映されているかどうかを調べるために、細胞抽出物を調製し、マウスcYL1
に対して調製した抗CYL1を用いて、ウェスタンブロッティングを行なった(
Matsushime、 Hらより提供)。こ、の抗CYL1抗体は、ウェスタ
ンブロツティング−ヒで、ナノグラム量の組換えCYCDIを検出することがで
きた(データ未公開)。また、この抗体は、免疫沈降とウェスタン分析によって
、もとの酵母形質転換株中のCYCDIを検出することもできた。HeLa、2
93、Ul18 MG由来の全細胞抽出物を用いた最初の実験では、シグナルを
得ることができなかった。しかし、5DS−PAGEとイムノブロッティングを
行う前に、細胞抽出物を前記の血清で免疫沈降したところ、U118MG細胞中
には、34kdのポリペプチドが容易に検出された。このタンパク質は、HeL
a細胞中では豊富というには程遠く、293細胞中には検出できなかった。U1
18MG及びHeLa由来の、抗CYCLI交差反応性物質の分子量は、E、c
oli中で発現されたヒトCYCD1タンパク質の分子量払全く同じであった。
これから、配列決定を行なったcDNAクローンが、読み取り枠全体を含むこと
が示された。
実験方法
菌株の作成
親株は、BF30BF305−15d(]eu2−3 1eu2−112his
3−11 his3−15 ura3−52 trpl adel met14
arg5.6)である(Futcher、 B、とJ、 Carbon、 M
o1. Ce11. Biol、β22+3−2222(1986)) 、この
菌株を、3段階で、条件的cln−株に変換した。まず、染色体CLN3遺伝子
を、GALLプロモーターの調節下においた。二方向性のGALlo−GAL1
プロモーターを含む0.75kbのEcoRI−Bam)11断片を、BamH
I (GALI)末端が、CLN3開始コドンの110ヌクレオチド上流に接続
するように、CLN3遺伝子の5゛末端に融合させた。次に、GALIOプロモ
ーターからCLN3の中程まで伸張するEcoRI断片を1部位の間にサブクロ
ーニングした(Nash、 R,ら、 EMBOJ、 7:4335−4346
(1988))。
Xhol末端とEcoRI末端との連結反応は、末端をフレノウで埋めて、平滑
末端連結反応によって行なった(E c、o R1部位を破壊して)。その結果
、通常、CLN3の上流−110から−411に見られるDNAが、GALIプ
ロモーターで置きかわった。次に、この新しいpBF30誘導体型から、Eco
RIからSph rまでの断片を切除した。この断片は、5゛及び3′が、CL
N3領域と非常に相同であるが、CLN3のすぐ上流にGAL1プロモーターと
URA37−カーを有している。BF305−15d株をこの断片で形質転換し
、Ura+の形質転換株を選択した。これをサザン分析で確認した。さらに、G
ALIプロモーターが誘導されたときと、誘導されていないときとで、細胞の大
きさの平均値を測定した。細胞を1%ラフィノース及び1%ガラクトース中で培
養して、GALIプロモーターを誘導すると、細胞体積の平均値は約25μm3
(比較として、親株の細胞体積の平均値は約40μm3である)であり、一方、
プロモーターを誘導しないと(ラフィノースのみ)、あるいは、グルコース存在
下で抑制すると、細胞体積は、野生株よりもずっと太き(なる。これらの実験か
ら、CLN3がGALIプロモーターの調節下にあることが示された。この細胞
では、このGALlに調節されたグルコース抑制性の遺伝子が、CLN3の唯一
の供給源である、ということに留意することが重要である。
第2に、CLNI遺伝子を破壊した。1. FitchよりCLNI断片を入手
し、これを用いて、ハイブリッド形成により、CLNIの完全長のクローンを入
手し、それをpUCプラスミドにサブクローニングした。HIS3遺伝子を含む
BamH1断片を、CLNI読み枠中のNco1部位に挿入した。次に、5′及
び3゜が、CLNI領域と高い相同性を有するような巨大なEcoRI断片を切
除し、これを用いて、上述したBF305−15d GAL−CLN3株を形質
転換した。YNB−hisラフィノース・ガラクトース平板上で、形質転換をお
こなった。His+のクローンを選択し、サザン分析で確認した。
最後に、CLN2遺伝子を破壊した。1. FitchよりCLN2断片を入手
し、これを用いて、ハイブリッド形成により、CLN2の完全長のクローンを入
手し、それをpUCプラスミドにサブクローニングした。TRPl遺伝子を含む
Ec。
R1断片を、CLN2読み枠中の5pe1部位に挿入した。BamHI−Kpn
I断片を切除し、これを用いて、上述のBF305−15d GAL−CLNH
IS3: :clnl株を形質転換した。YNB−trpラフィノース・ガラク
トース平板上で、形質転換をおこなった。Trp+のクローンを選択した。この
場合は、TRP1断片がAR3<自律複製配列)を含むために、形質転換株の多
(は、破壊されたCLN2遺伝子ではなく、自律的に複製するプラスミドを含ん
でいた。しかし、形質転換株のうちの数パーセントは、単純なTRPI::cl
n2破壊株であることが、表現型分析とサザン分析によって示された。
クローン#21と称される、ある特定の305−15d GALL−CLN3H
IS3::clnl TRPI::cln2形質転換株について、詳細に分析し
た。この株を1%ラフィノース及び1%ガラクトース中で生育させると、この株
は、CLN野生型の親株と区別できない倍加時間を有していた。しかし、この株
は、CLN3過剰発過剰発現−て推定されたとおりに、やや、わい小な表現型を
示した(細胞体積が小さい)。グルコースを添加すると、あるいは、ガラクトー
スを除去すると、細胞はG1期に蓄積し、細胞分裂が停止した。しかし、細胞の
質量及び体積は増加し続けた。G1期に停止した状態で、−晩、インキュベート
した後、出芽した細胞は実質的に観察されなかった。そして、大部分の細胞は、
調節されずに大きくなったために、溶菌していた。
305−d15 R21をグルコース平板上に塗布すると、10−7の頻度で復
帰突然変異株が発生した。これらのグルコース耐性・ガラクトース非依存性変異
株の性質については、調査を行わなかった。
スフェロプラストの≦
S、 cerevisiaeスフエoプラストの形質転換を、Burgersと
Percivalと^1lshireに従って行なった(Burgers、 P
、M、J、とに、J、 Percival、 Anal、 Bi。
chem、 163:391−397(1987);^1lshire、 R,
C,、Proc、 Natl Acad、 Sci、 US` 87:4
043−4047(1990))。
担胆培養
HeLa及び293細胞を、37℃で、10%ウシ胎児血清で補足したダルベツ
コ改変イーグル培地(DMEM)中で、プレート上あるいは浮遊状態で培養した
。神経膠芽細胞腫U118 MGm胞を、プレート上で、15%ウシ胎児血清と
0.1mM非必須アミノ酸(ギブコ)で補足したDMEM中で培養した。
楳敢但又す蚤方法
はとんどの分子生物学的技術は、Sambrookらによる記載と実質的に同じ
である(Sambrook、J、ら、 Mo1ecular C1onin :
^Laborato Manual D−ルドQスプリング・ハーバ−・ラボラ
トリ−、コールド・スプリング・ハーバ−、ニューヨーク州 (1989))。
クローニングベクターとして、ファジミドベクターである、puc 118ある
いはp UC119(Vieira、 J、とJ、 Messing、 恥功工
随敲設シ153:3−11(1987)) 、あるいは、pBIuescrip
t (ストラタジーン)を用いた。シークエネース・キット(ユナイテッド・ス
ティソ・バイオケミカル)を用いたチェーン・ターミネータ−法(Sanger
、 F、ら、 Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 U臥亙:54
63−5467(1977)) 、あるいは、オートメーテツド・シーフェンシ
ング・システム(373A、アプライド・バイオシステムス)によって、DNA
配列を決定した。
λZAPIIに入ったヒトHeLa細胞cDNAライブラリーを、ストラタジー
ンより購入した。λgtloに入ったヒトT細胞cDNAライブラ1)、−は、
証。
Gillmanから寄贈された(コールド・スプリング・ハーバ−・ラボラトリ
−)。ヒト神経膠芽細胞腫U118 MG、及び、λZAPIIに入った神経膠
芽細胞腫5W1088細胞cDNAライブラリーは、M、 Wiglerから寄
贈された(コールド・スプリング・ハーバ−・ラボラトリ−)。λgt 10に
入ったヒト奇形腫細胞cDNAライブラリーは、Skowro口skiより寄贈
された(コールド・スプリング・ハーバ−・ラボラトリ−)。ヒト正常肝ゲノム
ライブラリーλGEM−11は、プロメガより購入した。
細胞培養より、全RNAを、Sambrookらによる記載の通りに(SalI
lbrook、 J、ら。
閤o1ecular C1onin :^Laborator Manual
]−ルド・スプリングHハーバ−・ラボラトリ−、コールド・スプリング・ハー
バ−、ニューヨーク州 (1989))、グアニジウム・チオシアネートと、引
き続いてCsCl中の遠心分離を用いて抽出した。ポリ(A)+クイック・ブツ
シュ・カラム(ストラタジーン)を用いて、全RNAよりポリ(A)RNA+を
巣離した。RNAサンプルを、1%アガロース−ホルムアルデヒド−MOPSゲ
ルで分離し、ニトロセルロースフィルター上に移した。ノーサンハイブリダイゼ
ーションを(ライブラリーのスクリーニングも)、68℃で、5×デンハル、ド
溶液、2xSSC,0,1%SDS、100μg/ml変性サケ精子DNA、2
5μMNaPO4(pH7,0)、10%デキストラン硫酸を含む溶液中で行な
った。プローブを、ランダム・プライミング・ラベリング法により標識した(F
einberg、 A、とB、 Vogelstein、Anal、 Bioc
hem、132:6−13(1983))。c D N AクローンpcYcD
1−812由来の1.3kbのHindlll断片を、ノーサンハイブリダイゼ
ーション及びゲノムクローニング用のコード領域プローブとして用いた。cDN
AクローンpcYcD1−T078由来の1.7kbのHindIII−Eco
RI断片を、3′断片プローブとして使用した。
バクテリア内でヒトサイクリンD1遺伝子を発現するために、pCYCDl−8
12の、CYCDlの読み枠全体を含む1.3kbのNcoI−HindIII
断片を、T7発現ベクターにサブクローニングした( p E T 3 d 5
Studier、 F。
Wら、V功Δ5inEnα■角釘濁:60−89 (1990))。この発現構
築物を収容するE、coli株BL21 (DE3)を、5tudierに従っ
て作成した(Studier、 F。
Wら、 igethods in Enz molo −185:60−89
(1990)) 、 6M尿素(CYCDIにコードされているp34は、8M
尿素に部分的に可溶性であるにすぎない)を含む溶解緩衝液(5mMEDTA、
10%グリセロール、50mMT r i s −HCl、pH8,0,000
5%トリトンX−100)中で、音波処理により、バクテリアの培養物を溶菌し
、20.000gの力で15分間遠心分離を行なった。沈澱物を、6M尿素を含
む溶解緩衝液で1回洗浄し、再び沈澱させ、8M尿素を含む溶菌緩衝液で再懸濁
して、遠心分離を行なった。34kdのタンパク質に富む上澄み液を、1096
ポリアクリルアミドゲルにロードした。34kdのバンドをゲルより切り出し、
01%SDS含有PBS中で溶出した。
配列の整ダ1と°化 の
タンパク質配列の整列は、XiongとEickbush (Xiong、 T
、とT、tl、 Eickbush、 EilBOJ、♀:3353−3362
(1990))によって詳細に説明、かつ、論じられている方法に従って、実質
上、目視で行なった。い(つかの配列中の数字は、挿入の結果、配列から省略し
たアミノ酸の数を示している。
い(つかの配列中の数字は、挿入の結果、配列から省略したアミノ酸の数を示し
ている(例えば、CLNIに関して1.、、TWG25RLS、、、とは、Gと
Rとの間から、アミノ酸25個を省略したことを示す)。この整列と進化樹で使
用した配列の出所は以下の通りである・CYCA−Hs、ヒトA型サイクリン(
Tang、 J−ら、 Nature 343:555−557(1990))
; CYCA−X 1、アフリカッメガエルA−型サイクリン(Minshu
ll、 J、ら、 EMBOJ、 影2865−2875(1990)) ;
CYCA−3s、クラムA−型すイタリン(Swenson、 K、1.ら、
Ce1l 47:867−870(1986));CYCA−Dm、ショウジヨ
ウバエA−型すイタリン(Lehner、 C,F、とP、H,O’Farre
ll、 Ce旦56:957−968(1989)) ; CY CB 1−
Hs 、ヒトB1−型サイクリン(Pines、 J、とT、 [1u1ter
、Ce旦58:833−846(1989)) ; CY CB 1− X 1
及びCYCB2−Xi、アフリカッメガエルB1−及びB2−型サイクリン(M
inshull。
Jら、孕現ム削:947−956(1989)) ; CY CB −S s
、クラムB−型サイクリン(Westenaorf、J、M、ら、J、Ce11
. Biol、、108:1431−1444(1989)) ; CYCB−
Asp、ヒトデB−型すイタリン(Tachibana、 K、ら、 Dew、
Biol、 140:24ト252(1990));CYCB−Arp1ウニ
B−型サイクリン(Pines、 J、とT、 l1lunter、 EMB(
しR6:2987−2995(1987)) ; CYCB−Dm、ショウジョ
ウバより一部サイクリン(Lehner、 C,F、とP、11.0°Farr
ell、 Ce月−61+535−547) ; CDCl 3−3IN、S、
p。
mbeのCDC13(Booher、R,とり、Beach、EMBOJ、7:
2321−2327(1988)) ; CLNI−3c及びCLN2−3c、
S、ce rev i s i aeのサイクリン1及び2 (Hadwige
r、J、A、ら、Proc、Natl、Acad、Sci、USA 86:62
55−6259(1989)) ;CLN3−3c、S、cerevisiae
のサイクリン3 (Nash、 R,ら、農ヌしJ、 7:4335−4346
(1988))。
全部で17種類のサイクリン配列を整列させた。各クラスの代表的な2配列を図
5Aに示す。
17種類の配列を全部対にして比較し、17配列で共通であった154アミノ酸
残基から、パーセント・ダイバージェンスを計算した。このアミノ酸残基は、A
、B、及びD−型サイクリンのN−木端に位置する5o残基の部分を含まない。
なぜならば、この部分はCLN型サイクリンには存在しないがらである。ギャッ
プ/挿入は、大きさに関わらず、ミスマツチ1つとして数えた。進化樹の作成に
ollecular Evolutiona Genetics pp、 38
7−326 コロンビア大学出版、ニューヨーク州 (1987))により、全
ての値を距離に直した。ロチニスター大学で開発されたコンピュータープログラ
ムを使用して、対の比較、及び、ポヮソン補正の計算を行なった。サイク1ル遺
伝子ファミリーの進化樹を、ネイバ町ジョイニング・プログラムにより作成した
(Saitou、 N、とL Nei、 Mo1. Biol、 Evol、
4:406−425(1987))。コールド・スプリング・ハーバ町ラボラト
リ−のVAXコンピューター・マイクロVMS V4.4を用いて、全計算を行
なった。より多数の残基(例えば、A、B、及び、D−型サイクリンのC−末端
に位置する5o残基の部分、図5A)を含む配列の部分集合(例えば、A、B、
及び、D−型サイクリン)を用いて、あるいは、その他のいくっがの未公表のサ
イタリン配列を追加することにより、進化樹の信頼性を評価した。どの場合にも
、図5Bに示す進化樹と同じトポロジーを有する進化樹が作成された。
びウェス ンブロ・′ト
ロ0から8096の密集度の100mmディツシュ由来の細胞を、1mlの溶解
緩衝液(50mMTr i 5−HCL pH7,4,150mMNaC1,2
0mMEDTA、0.5%NP−40,0.5%デオキシコール酸Na、1mM
PMSF)中で、氷上で30分間溶解させた。各細胞溶解物がらタンパク質1m
g分を用いて、4℃で一晩、免疫沈降を行なった。溶解緩衝液で平衡化した後、
60μmのプロティンA−アガロース(ピアース)を各免疫沈降物に添加し、一
定速度で回転しながら、4℃で1時間インキュベートした。免疫沈降物を溶解緩
衝液で3回洗浄し、最後に50μmの2XSDSタンパク質サンプル緩衝液に再
懸濁した。これを5分間煮沸し、10%ポリアクリルアミドゲルにロードした。
SDEエレクトロブロッティング・システム(ミリポア)を用いて、400mA
の定電流を45分間で、タンパク質をニトロセルロースフィルターへ移した。フ
ィルターを、1xPBS、3%BSA、O,,1%アジ化ナトリウムで、2から
6時間ブロッキングし、NETゲル緩衝液(50mMTr i 5−HCL p
H7,5,150mMNaCl、0.1%NP−40,1mMEDTA、0.2
5%ゼラチン、0.02アジ化ナトリウム)で、各10分間ずつ6回洗浄した。
そして、ブロッキング溶液中で1時間、振とうしながら、1ffis 1−プロ
ティンAで放射線標識した。次に、オートラジオグラフィーの前に、プロットを
NETゲル緩衝液中で各10分間ずつ6回洗浄した。
している。CLNサイタリンとその他のサイクリンを結びつけている節の間の枝
の長さは、任意に分けた。
材料及び方法
以下の材料と方法を、例4−6に記載されている研究中で用いた。
分子2旦二壬2グ
ヒトHeLa細胞cDNAライブラリー、ヒト神経膠芽細胞腫細胞U118MG
cDNAライブラリー、ヒト正常肝ゲノムライブラリー、及び、ハイブリッド形
成緩衝液は、上述の通りである。ヒト海馬cDNAライブラリーをストラタジー
ン社より購入した。高ストリンジエンシー及び低ストリンジエンシーのハイブリ
ッド形成を、それぞれ68℃及び50℃で行なった。PCR反応用の鋳型DNA
を調製するために、各cDNAライブラリーから約200万個のラムダファージ
を10’PFU/150mmプレートの密度でまいた。プレート溶菌液より、S
ambrook、 J、ら、 Mo1ecular C1onin :八Lab
orator Manual 、第二板、コールド・スプリング・ハーバ−・ラ
ボラトリ−、コールド・スプリング・ハーバ−、ニューヨーク州 (1989)
に従って、DNAを調製した。
倒4 ヒトサイクリンD2 びD3cDNAのヒトサイクリンD2及びD3cD
NAを単離するために、ヒトCCDNI、マウスcyll、cy12、及び、c
y、l3D−型サイクリンで非常によく保存された3つの領域から、2個の5゛
オリゴヌクレオチドと、1個の3°縮重オリゴヌクレオチドを作成した(Mat
sushime、 H,ら、 Ce1l 65ニア0l−713(1991)
; Xiong。
Y、ら、Ce1l 65:691−699 、図8)。第一の5″オリゴヌクレ
オチドプライマーであるHCNDllは、8192倍に縮重しだ38マー(TG
GATG [T/C] TNGA [A/G] GTNTG [T/Cコ GA
[A/Cコ GA [A/G] CA−[A/G] AA [A/G] TG
[T/CI GA [A/G] GA)(SEQ IDNo、37)であり、
アミノ酸13個をコードする(WMLEVCEEQKCEE)(SEQ ID
No、38)。第二の5°オリゴヌクレオチドプライマーであるHCNDl2は
、8192倍に縮重した29マー(GTNTT [T/C]CCN [T/Cコ
TNGCNATGAA [T/Cコ TA [T/C] −TNGA)(SE
Q ID No、39)であり、アミノ酸10個をコードする(VFPLAMN
YDL)(SEQ ID No、40)、3’ プライマーであるHCNDl3
は、3072倍に縮重した24マー([A/G] TCNGT [A/GコTA
[A/G/T] AT−[A/G] CANA [A/G] [T/C] TT
−[T/C]TC)(SEQ ID No、41)であり、アミノ酸8個をコー
ドする(EKLCIYTD)(SEQ ID No、42)、PCR反応を、9
4℃で1分間、48℃で1分間、72℃で1分間で、30サイクル行なった。反
応液は、50mMKCl、10mMT r i s −HCI (pH8,3)
、1.5mMMgCl5.0゜01%ゼラチン、dATP、dGTP、dCTP
、dTTPを各0.2mM、2゜5ユニツトのTaqポリメラーゼ、5μMのオ
リゴヌクレオチド、2−10μgの鋳型DNAを含む。HCNDIIとHCND
l3で合成されたPCR産物を、HCNDl 2とHCNDl3をプライマーと
して用いた第二ラウンドPCT反応によって確認した。1296アガロースゲル
で分析した後、期待された長さくプライマーHCNDIIとHCNDl3との間
で200bp)のDNA断片を精製し、配列決定のために、ファジミドベクター
pUc118のSma 1部位にサブクローニングした。
完全長のサイクリンD3cDNAを単離するために、D3 PCR産物の201
−bpの断片を、オリゴヌクレオチドプライマーHCNDIIとHCND 13
を用いて、ランダム・プライム標識法(Feinberg、 A、 P、ら、
Anal、 Biochem、 132:6−13(1983))で標識し、ヒ
トHeLa細胞cDNAライブラリーのスクリーニングに使用した。CCDN3
遺伝子を目的としたヒトゲノムライブラリーのスクリーニングに使用したプロー
ブは、cDNAクローンλD3−834由来の2−kbのEcoRI断片であっ
た。ヒトサイクリンD3のスクリーニングのための全ハイブリッド形成を、高ス
トリンジエンシーで行った。
CCDNI及びCCDN3に対応するPCRクローンを、両cDNAライブラリ
ーから、繰り返し単離した。CCDN2は単離しなかった。サイクリンD2を単
離するために、マウスl土2cDNA由来の1−kbのEcoRI断片をプロー
ブとして用いて、ヒトゲノムライブラリーをスクリーニングした。低ストリンジ
エンシー条件下では、このプローブは、ヒトサイクリンD1及びD2の両方にハ
イブリダイズした。高ストリンジエンシーで、ヒトサイクリンD1プローブとの
別のハイブリッド形成を行うことにより、サイクリンD1クローンを除去した。
続いて、部分的な配列決定と、予測されるタンパク質配列を、ヒトサイクリンD
1及びD3、マウス旦ヱ±又と比較することによって、ヒトCCDN2ゲノムク
ローンを同定した。
上述のように、遺伝子相補性スクリーニングを用いて、Saccharom且且
s cerevisiaeの三連旦上ユ欠損変異株をレスキューすることによっ
て、ヒトCCDNI (サイクリンDI)を単離した。ヒトとマウスとの間の進
化上の近縁度と、且ヱ上1、且ヱ±71及び、ff上1内で配列の類似性がある
ことから、ヒトのゲノム中には、さらに2種類のD−型サイクリン遺伝子が存在
することが示唆された。推定のヒトサイクリンD2及びD3遺伝子を単離するた
めに、まず、PCR法を用いた。ヒトCCDNI、マウスU上よ、且ヱ士ス、及
び、U上Jの非常によく保存された領域から、3個の縮重オリゴヌクレオチドプ
ライマーを作成した。これらのプライマーを用いて、サイクリンD1と、マウス
cy13のヒトの相同物と考えられる200−bpのDNA断片を、ヒトHeL
a細胞及び神経膠芽細胞腫細胞cDNAライブラリーから単離した。このPCR
産物をプローブに用いて、完全長のD3クローンを得るために、ヒトHeLa細
胞cDNAライブラリーをスクリーニングした。約120万個のcDNAクロー
ンをスクリーニングし、6個のポジティブを得た。このスクリーニングからの最
長のcDNAクローンであるλD3−834 (1962bp)を、完全に配列
決定した(図4)。
仮定のヒトサイクリンD2cDNAがPCRで検出されなかったことから、異種
プローブとしてマウス1ヱ↓2cDNAを用いて、低ストリンジエンシーで、ヒ
トゲノムライブラリーをスクリーニングした。この結果、HeLa細胞cDNA
ライブラリーから、まず、10個のクローンが単離された。しかし、制限マツピ
ングに基づくと、全クローンがヒトサイクリンD1遺伝子に対応していた。
これは、おそらく、HeLa細胞中では、サイクリンD2の発現が非常に低レベ
ルであるからである。そこで、DlとB2の構成はほとんど同一であるという仮
定に基づいて、同じプローブを用いてヒトゲノムライブラリーをスクリーニング
した。得られた18個のポジティブのうち、10個がヒトサイクリンD1に対応
し、8個がヒトサイクリンB2配列を含むと考えられた(下記参照)。次に、8
個の仮定サイクリンB2クローンのうちの一つであるλD2−Gl由来の、0゜
4−kbのBamHI断片をプローブとして用いて、サイクリンB2遺伝子の完
全長cDNAクローンを探すために、高ストリンジエンシーでヒト海馬cDNA
ライブラリーをスクリーニングした。約100万個のcDNAクローンをスクリ
ーニングした後、9個のポジティブが得られた。最長のcDNAクローン、λD
2−P3 (191,1bp)を完全に配列決定した(図3)。λD2−P3も
、λD3−H34も、ポリ(A)配列を含まないことから、3゛非翻訳領域の一
部分が欠けていることが示唆された。
λD2−P3のDNA配列より、計算上の分子量33,045−Da、289=
アミノ酸の夕〉バク質をコードできる読み枠が、明らかとなった。λD3−83
4についての同様の分析から、計算上の分子量32.482−Daのタンパク質
をコードする、292−アミノ酸の読み枠が明らかとなった。ヒトサイクリンD
iの場合と同様に、λD2−P3 (ヌクレオチド位置22、図3)と、λD3
−834 (ヌクレオチド位置101、図4)の仮定の開始メチオニンコドンよ
りも5゛側には、メチオニンコドンも停止コドンも存在しない。ヒトサイクリン
D保護実験の予備結果に基づいて、λDj2−P3とλD3−H34は、どちら
も完全長のコード領域を含むと考えられる。
これまでに同定された11種類の哺乳類サイクリンの全てのタンパク質配列を比
較して、構造上及び進化上の関係を評価した。これには、サイクリンA1サイク
リンB1及びB2.6個のD−型サイクリン(3個がヒト由来、3個がマウス由
来)と、最近同定されたサイクリンE及びC(図7)が含まれる。この比較から
、D−型サイクリンに関するいくつかの特徴が観察された。第一には、サイクリ
ンD1に関して前述したように、3種のサイクリンD遺伝子は、全て、289に
は、これらは全て、A−及びB−型サイクリンのN−末端で同定されている、い
わゆる”デストラクション・ボックス”、を欠(。デストラクション・ポックと
の間で52%である。第四に、D−型サイクリンのメンバーは、B−型サイク5
CCDN2 びCCDN3の 上の 1CCDN2及びCCDN3の染色体上
の座位を、蛍光in 5ituハイブリツド形成法によって決定した。以前の記
載通りに(Lichter、 T、ら、 5cien+≧&げ:64−69(1
990) ; Ba1dini、^、ら、 Genomics 9: 770−
774(1991)) 、染色体in s土工旦抑制ハイブリッド形成法、及び
、in 5ituハイブリツド・バンド形成法を行なった。簡単には、それぞれ
15及び16kbの挿入配列を含むラムダゲノムDNAλD2−G4及びλD3
−G9を、ニック−トランスレーション(Brigatti、D、J ら、 欺
劇旦間126:32−50(1983) ; Boyle、A、L、、 Cur
rent Prot盾■
ols in Mo1ecular Biolo 、ウイレー、ニューヨーク、
1991)によって、ビオチン−11−dUDP (シグマ)で標識した。プロ
ーブの大きさは、200から400ヌクレオチドの範囲であり、取り込まれなか
ったヌクレオチドを、セファデックスG−50スピン・カラムを用いて、プロー
ブより分離した(Sambrook。
J、ら、 Mo1e観如り旦−…匣LL坏内■小山り呻曵酊、第二版、コールド
・スプリング・ハーバ−・ラボラトリ−、コールド・スプリング・ハーバ−、ニ
ューヨーク州 (1989)) 、常法(Lichter、 T、ら、 5ci
ence 247:64−69(1990))によって調製した中期染色体の展
開物を、ビオチン−標識D2−G4あるいはB3−G9で、in 5ituハイ
ブリツド形成を行なった。デオキシリボヌクレアーゼ処理した5μgのヒト胎盤
DNA、デオキシリボヌクレアーゼ処理した7μgのサケ精子DNA、及び、1
100nの標識プローブを、変性、プレアニーリングした後、この混合物をΔ1
旦プレハイブリダイズしたスライドに加えた。この展開物で、40%gのへ土凹
48マー・オリゴヌクレオチドを用いて、共ハイブリッド形成を行った。それに
よって、染色体の同定、及び、プローブ位置を明視化するために用いる、土n
5itu−ハイブリッド形成法のバンドパターンを作成した。変性した染色体に
加える前に、このへ1旦配列を、ジゴキシゲニン−11−dUTP(ベーリンガ
ーーマンハイムンで化学標識し、変性した。37℃で16−18時間インキュベ
ートし、ハイブリッド形成後の洗浄を行なった後、スライドをブロック溶液と検
出試薬でインキュベートした(Lichter、 T、ら、 5cience
247:64−69(1990))。蛍光イソチオシアン酸(FITC)と共役
したアビジンDC3(5μg/m1)(ベクター・ラボラトリーズ)を用いて、
ビオチン標識1)NAを検出した;ジゴキシゲニン標識DNAを、ローダミンと
共役した抗ジゴキシゲニン0・エビ蛍光顕微鏡を用いて、蛍光シグナルを別々に
イメージ化した。アップル像を合成するために、ジーン・シタイン・マックスピ
ックス(Tim Randによるソフトウェア、D、Ward研究室、イエール
)を用いて、マツキントラシュl1ciコンピユーターでイメージ・プロセシン
グを行なった。コンピューターのモニターから、直接、写真を撮影した。
染色体蛍光in 5ituハイブリツド形成法を用いて、B2−G4及びB3−
G9の座位を決定した。ビオチン標識プローブと、ジゴキシゲニン標1kAl旦
13上であり、B3−G9が染色体6pのバンド21上である、という細胞遺伝
された。B2−G4プローブは、ポジティブRバンド12pla上に位置し、B
3−69は、ポジティブRバンド6p21上に位置する。
分であり、また、偽遺伝子のヌクレオチド配列が、先祖である活性遺伝子の配列
からかけ離れてしまったためであると考えられる。
6 ヒトD−サイ iンの゛ツム ローンの と のゲノム構造を調べ、染色体
マツピング用のプローブを得る目的で、ヒトD−型サイクリンのゲノムクローン
を単離し、性質を調べた。1.3kbのサイタリンD1cDNAクローン全体を
プローブとして用いて、ヒト正常肝ゲノムライブラリーをスクリーニングした。
500万個のゲノムクローンをスクリーニングし、ポジティブを3個得た。まず
、制限地図とハイブリッド形成を行なった後、ラムダクローンG6を選択し、さ
らに分析した。λDI−G6の1.7kbの旦且工H1断片を、pUC118に
サブクローニングし、完全に配列決定を行なった。
以前に単離されたcDNAクローンとの比較と、リボヌクレアーゼ保護分析の結
果(Withers、 D、^、ら、 Mo1. Ce11. Biol、 1
1:4846−4853(1991))から、この断片が、サイクリンD1遺伝
子の5゛部分に対応することが示された。図8Aに示すように、これは、115
0bpの上流プロモーター配列と、198bpのエクソンと、それに続くイント
ロンを含む。
上述のように(例4)、マウス1ヱ±2cDNAをプローブとして用いた低スト
リンジエンシー・ハイブリッド形成条件下で、同様のスクリーニングにより、1
8個のラムダクローンが単離された。以前のcDNAライブラリー・スクリーニ
ングで、低ストリンジエンシーでは、マウスU±2cDNAプローブは、ヒトD
1遺伝子と交差ハイブリッドを形成することが分かっていた。そのため、ヒトサ
イクリンD1cDNAをプローブとして用いて、高ストリンジエンシーで、ドツ
トプロット・ハイブリッド形成法を行なった。18個のクローンのうち、10個
が、ヒトD1プローブとハイブリッドを形成し、8個は形成しなかった。高スト
リンジエンシーでヒトD1プローブとハイブリッドを形成しなかった8個のラム
ダクローンを、制限消化分析に基づいて、λD2−Gl、λD2−G2、λD2
−G4で示される3クラスにそれぞれ分類した。これらのラムダクローンをpU
Cプラスミドベクターへサブクローニングし、マウス旦ヱ±2cDNAプローブ
を用いて、サザンハイブリッド形成法により、コード領域を含む小さな制限断片
を同定した。次に、λD2−Gl由来の0.4kbの旦amHI断片をプローブ
として用いて、高ストリンジエンシーで、ヒト海馬cDNAライブラリーをスク
リーニングした。詳細な制限地図と、部分的な配列決定から、λD2−Gl及び
λD2−G2は、同じ遺伝子に対応する異なるクローンであり、一方で、λD2
−G4は、異なる遺伝子に対応すると考えられることが示された。λD2−64
由来の2゜7kbの旦互旦I一旦工互I断片と、λD2−Gl由来の1,5kb
の旦旦↓I一旦X±11断片を、完全に配列決定した。ヌクレオチド配列の比較
より、クローンλD2−G4は、D 2 c DNAクローンλD2−P3に対
応することが明かとなった(図3)。図8Aに示すように、2.7kbのSac
I−3ma I断片は、D2cDNA(図3)中で同定された仮定の開始メチオ
ニンコドンの5゛側の配列を1620bpと、195bpのエクソンと、それに
続く907bpの介在配列を含む。
ヒトサイクリンD3に対応するラムダゲノムクローンを、ヒトD3cDNAをプ
ローブとして用いて、同じゲノムライブラリーから単離した。スクリーニングし
た400万個のクローンのうち、9個がポジティブであった。λD3−G4及び
λD3−G9で示される2クラスのクローンを、制限消化分析により区別した。
これらは、どちらも5°サイクリンD3cDNAプローブにハイブリダイズした
ため、より詳細に制限地図を作成し、完全に配列決定を行なうために、λD3−
65由来の2.OkbのHindl I l−3cal制限断片と、λD3−G
9由来(7)3.7kbの旦且cl一旦土ndIII制限断片を、さらに、pU
Cプラスミドベクターへサブクローニングした。図9Cに示すように、クローン
69由来の3.7kb断片は、D3cDNA(図4)中に同定された仮定の開始
メチオニンコドンの5′側の配列を1.8kbと、198bpのエクソン1.6
84bpのエクソン2、及び、870bpのイントロンを含む。
サイクリンD1、D2、D3のゲノムクローンの比較から、3種のヒトCCDN
遺伝子のコード領域は、全て、同じ位置にイントロンが介入していることが明か
となった(図8で矢印で示されている)。これは、サイクリンD遺伝子が分離す
る前に、イントロンが生じたことを示す。
72個のサイクリンD 遺−の と
且工IT断片を、完全に配列決定し、サイクリンD2cDNAクローンであるλ
D2−P3と比較した。図10に示すように、これは、内部に停止コドンを3個
(ヌクレオチド位!495,9561,1310、アステリスクで示す)と、フ
レームシフト2個(位置1188.1291、スラッシュ線)と、挿入1個と、
欠失1個を含んでいた。また、多数のミスセンス・ヌクレオチド置換を蓄積して
おり、そのうちのいくつかは、全サイクリンで保存されている位置で発生してい
た。
例えば、D2cDNA(図3)の位置277から279に位置するトリプレット
CGTは、アミノ酸Argをコートし、これは全サイクリンで不変の残基である
(図8A)。クローンD2−Gl (図10)の対応する位置(ヌクレオチド7
31)で、ヌクレオチドがCからTへ変化することにより、Argではなく、C
ySをコードするトリプレットTGTが発生した。クローンλD3−G5由来の
20kbの旦±ndII−5caI断片の配列決定から、サイクリンD3偽遺伝
子が明らかとなった(図11)。ナンセンス変異(ヌクレオチド位置1265)
、フレームシフト2個(位置1210.1679)、15bpの内部重複(位置
1361から1376の下線領域)、及び、多数のミスセンス変異に加えて、位
置1182でAがGへ変化することにより、その結果、仮定の開始メチオニンコ
ドンATGから、ValをコードするGTGへ、アミノ酸が変化した。これらの
分析に基づいて、クローンλD2−P3及びλD3−G5が、それぞれサイクリ
ンD2及びD3の偽遺伝子を含むと、結論した。
支文例
当業者には、通常の実験法を用いて、ここに記載されている特定の実施例に関し
て、多くの変更例を実施することができることがわかるであろう。そのような変
更例も、以下のクレームで網羅される。
F工G、13
補正書の写しく翻訳文)提出書(特許法第184条の8)平成5年11月16日
国際出願番号 [PCT/US92104146]コールドスプリングハーバ−
バングタウンロード 100
名 称 コールド スプリング ハーバ−ラボラトリ−5、補正書の提出年月日
平成5年6月15日
国際出願臼の請求の範囲52ページ
請木の範囲
37 サイクリンD2及びサイクリンD3、から構成される群より選択される、
ことを特徴とする精製された組換えD−型サイクリン。
38 図3のアミノ酸配列、あるいは、図4のアミノ酸配列を有する、ことを特
徴とする組換えD−型サイクリン。
39、サイクリンD2及びサイクリンD3、から構成される群より選択される、
ことを特徴とする精製されたD−型サイクリン。
40、図3のアミノ酸配列、あるいは、図4のアミノ酸配列を有する、ことを特
徴とする精製されたD−型サイクリン。
41 図3の核酸配列、あるいは、図4の核酸配列と同一のタンパク質をコード
する核酸配列を有する、ことを特徴とする単離されたDNA。
42、図3の核酸配列、及び、図4の核酸配列、から構成される群より選択され
る核酸配列と特異的にハイブリッドを形成する、ことを特徴とするDNA断片プ
ローブ。
43、前記DNA断片が標識されている、ことを特徴とする請求項42記載のD
NA断片プローブ。
44、前記標識が、放射性標識、蛍光標識、酵素標識、及び、結合対の構成要素
から構成される群より選択される、ことを特徴とする請求項43記載のDNA断
片。
国際出願臼の請求の範囲52ページ(続き)45 哺乳類由来のサイクリンD2
1.あるいは、D3のうちの、少なくとも一つに特異的に結合する、ことを特徴
とする抗体。
46、標識されたモノクローナル抗体である、ことを特徴とする請求項45記載
の抗体。
国際出願臼の請求の範囲53ページ
47 酵母において細胞周期の開始に必須な遺伝子中の変異をレスキューする遺
伝子を同定するための方法であって、
変異酵母細胞に、試験DNA配列を含む酵母発現ベクターを導入し、前記変異酵
母細胞が、細胞周期の開始に必須な少なくとも一つの遺伝子内に変異を有し、前
記酵母の変異株を前記遺伝子あるいは複数の遺伝子の発現を阻害するような条件
下で増殖させたときに、前記変異が、前記細胞周期の開始の直前の期における停
止を引き起こし、
前記形質転換された酵母細胞を、前記遺伝子あるいは複数の遺伝子の発現を阻害
する条件下における増殖能力について、選択する、ステップから成り、
前記形質転換された酵母細胞を細胞周期の開始点に導入するようなりNA試験配
列を発現する、形質転換された酵母細胞が選択される、ことを特徴とする方法。
48 前記酵母発現ベクターがpADNSであり、前記変異酵母細胞が、不活性
なCLNI遺伝子と、不活性なCLN2遺伝子と、変異CLN3遺伝子とを有し
、前記変異CLN3遺伝子が、グルコース抑制性のプロモーターから条件的に発
現され、発現を阻害する前記条件が、グルコースから構成される培地の存在下で
の増殖である、ことを特徴とする請求項47記載の方法。
49、試験細胞中の、哺乳類由来のサイクリンD2、あるいは、サイクリン遺伝
子伝子に相同的なサイクリン遺伝子を検出する方法であって、試験細胞、及び、
対照細胞由来の核酸を、別個に、DNA断片プローブと混和し、前記断片プロー
ブが、図3あるいは図4の配列を有するDNA由来であり、相補的な核酸配列の
複合体形成に適した条件下で、前記混和を行ない、前記試験細胞中の前記複合体
の存在を検出する、ことを特徴とする方法。
国際出願臼の請求の範囲54ページ
50 生物検体中の、D2サイタリン、あるいは、D3サイタリンを検出する方
法であって、
生物検体を、D2サイクリン、あるいは、D3サイクリンのうちの少なくとも一
つに特異的な抗体と混和し、
前記抗体の結合を検出する、
ステップから成り、
結合が、D2サイクリン、あるいは、D3サイクリンの存在を示す、ことを特徴
とする方法。
51、前記抗体が標識されている、ことを特徴とする請求項50記載の方法。
52 生物検体中の、D2サイクリン、あるいは、D3サイクリンの発現レベル
を決定する方法であって、
生物検体を、D2サイクリン、あるいは、D3サイクリンのうちの少なくとも一
つに特異的な抗体と混和し、
前記生物検体中、及び、対照検体中における前記抗体の結合レベルを検出し、前
記対照細胞が、D2サイクリン、あるいは、D3サイクリンを基本的なレベルで
発現する、
ステップから成り、
前記生物検体中、及び、前記対照検体中における前記抗体の結合レベルを比較し
て、前記発現レベルを決定する、
ことを特徴とする方法。
53、前記抗体が標識されている、ことを特徴とする請求項52記載の方法。
国際出願臼の請求の範囲54ページ(続き)54、試験細胞中の、哺乳類由来の
サイクリンD2、あるいは、サイクリンD3の転写レベルの上昇を検出する方法
であって、試験細胞、及び、対照細胞由来の核酸を、別個に、DNA断片プロー
ブと混和し、前記断片プローブが、図3あるいは図4の配列を有するDNA由来
であり、相補的な核酸配列の複合体形成に適した条件下で、前記混和を行ない、
前記試験細胞、及び、前記対照細胞中の前記複合体量をそれぞれ検出し、前記試
験細胞中で検出された前記複合体量を、前記対照細胞中で検出された複合体量と
比較する、
ステップから成り、
前記対照細胞と比較して前記試験細胞中の複合体量の方が多いことが、前記試験
細胞中における、サイクリンD2、あるいは、サイクリンD3の転写の上昇を示
す、
ことを特徴とする方法。
55、細胞分裂の阻害方法であって、
細胞中に、サイクリン依存性プロティンキナーゼがサイクリンD2、あるいは、
D3の何れかと複合体を形成することを特異的に阻害する物質を導入する、ステ
ップから成る、ことを特徴とする方法。
56 前記物質が、
a)図3あるいは図4のDNA配列と同一の配列を有するオリゴヌクレオチド配
列、
b)サイクリンD2、あるいは、サイクリンD3のうちの少なくとも一つに特異
的に結合する抗体、
CサイクリンD2、あるいは、サイクリンD3を分解する物質、d)オリゴペプ
チド、
から構成される群より選択される、ことを特徴とする請求項55記載の方法。
国際出願日の請求の範囲55ページ
57 細胞中の、細胞周期の開始に必須なプロティンキナーゼの活性化を阻害す
る方法であって、
細胞中に。
a)図3あるいは図4のDNA配列と同一の配列を有するオリゴヌクレオチド配
列、
b)細胞周期の開始に必須なプロティンキナーゼに対する結合特異性を有するペ
プチドであって、前記ペプチドの結合によって、前記プロティンキナーゼとサイ
クリンD2あるいはサイクリンD3との複合体の形成が防止され、前記ペプチド
の結合によって、前記プロティンキナーゼが活性化されない、ペプチド、C)サ
イクリンD2、あるいは、サイクリンD3のうち少なくとも一つに特異的に結合
するブロッキング抗体、
国際出願日の請求の範囲56ページ
d)サイクリンD2、あるいは、サイ、幻ルD3を特異的に分解する物質、から
構成される群より選択される物質を、細胞中に導入する、ことを特徴とする方法
。
国際調査報告
フロントページの続き
(51) Int、 C1,5識別記号 庁内整理番号Cl2Q 1/68 A
7823−4BI
Claims (36)
- 1.出芽酵母において細胞開始に必須なCLN−型タンパク質を代替する、こと を特徴とする哺乳類由来の組換えサイクリン。
- 2.D−型サイクリンである、ことを特徴とする請求項1記載の組換えサイクリ ン。
- 3.ヒト由来である、ことを特徴とする請求項2記載の組換えサイクリン。
- 4.サイクリンD1、サイクリンD2、及び、サイクリンD3から構成される群 より選択される、ことを特徴とする請求項3記載の組換えD型サイクリン。
- 5.哺乳類由来で、概算分子量が34kDである、ことを特徴とする精製された D−型サイクリン。
- 6.図2のアミノ酸配列、図3のアミノ酸配列、あるいは、図4のアミノ酸配列 を有する、ことを特徴とする請求項5記載の精製されたD型サイクリン。
- 7.サイクリンD1、サイクリンD2、及び、サイクリンD3から構成される群 より選択される、ことを特徴とする請求項5記載の精製されたD型サイクリン。
- 8.哺乳類由来で、概算分子量が34kDである、ことを特徴とする組換えD− 型サイクリン。
- 9.図2のアミノ酸配列、図3のアミノ酸配列、あるいは、図4のアミノ酸配列 を有する、ことを特徴とする請求項8記載の組換えD−型サイクリン。
- 10.哺乳類由来の概算分子量が34kDであるD−型サイクリンをコードする 、ことを特徴とする単離されたDNA。
- 11.図2の核酸配列、図3の核酸配列、あるいは、図4の核酸配列を有する、 ことを特徴とする請求項10記載の単離されたDNA。
- 12.出芽酵母において細胞周期の開始に必須なCLN−型タンパク質を代替す るD−型サイクリンタンパク質をコードする、ことを特徴とする単離されたDN A。
- 13.図2の核酸配列、図3の核酸配列、及び、図4の核酸配列から構成される 群より選択される核酸配列の、少なくとも一部分とハイブリッドを形成する、こ とを特徴とするDNAプローブ。
- 14.標識されている、ことを特徴する請求項13記載のDNAプローブ。
- 15.前記標識が、放射性標識、蛍光標識、酵素標識、及び、結合対の構成要素 から構成される群より選択される、ことを特徴とする請求項14記載の標識DN Aプローブ。
- 16.哺乳類由来の概算分子量が34kDであるD−型サイクリンと特異的に結 合する、ことを特徴とする抗体。
- 17.標識されたモノクローナル抗体である、ことを特徴とする請求項16記載 の抗体。
- 18.酵母において細胞周期の開始に必須な遺伝子を代替するDNAを同定する 方法であって、 a)細胞周期の開始に必須な遺伝子を条件的に発現する、変異酵母細胞を提供し 、b)(a)の変異酵母細胞に、酵母において細胞周期の開始に必須な遺伝子を 代替する能力を評価するDNAを含み、前記変異酵母細胞中で前記DNAを発現 する酵母ベクターを、導入し、 c)(a)で提供された変異酵母細胞において細胞周期の開始に必須な遺伝子が 発現されない条件下で、増殖能力に基づいて、(b)で作成した形質転換された 変異酵母細胞を選択する、 ステップから成り、 (c)の条件下での増殖能力か、形質転換された酵母の変異株中に、細胞増殖の 開始に必須な遺伝子を代替するDNAが存在することを示す、ことを特徴とする 方法。
- 19.前記酵母の変異株が、不活性のCLN1及びCLN2遺伝子と、グルコー ス抑制性プロモーターから条件的に発現される改変CLN3とを有し、前記酵母 ベクターがpADNSであり、(b)で作成した形質転換された変異酵母の、グ ルコース存在下における増殖能力を評価することによって、(c)の選択を行な う、ことを特徴とする請求項18記載の方法。
- 20.酵母において細胞周期の開始に必須な遺伝子を代替する前記DNAが、D −型サイクリンである、ことを特徴とする請求項19記載の方法。
- 21.(c)で選択された形質転換された酵母の変異株中の酵母ベクターの安定 性を確認することによって、グルコースの存在下における増殖能力が、復帰突然 変異の結果ではないことを確認する、ことから更に成る、ことを特徴とする請求 項20記載の方法。
- 22.酵母において細胞周期の開始に必須な遺伝子を代替するサイクリンをコー ドするDNAを同定する方法であって、a)CLN1遺伝子及びCLN2遺伝子 が不活性であり、CLN3遺伝子が条件的に発現される変異酵母細胞を提供し、 b)(a)の変異酵母細胞に、CLN3遺伝子を代替する能力を評価するDNA を含む酵母ベクターpADNSを導入して、形質転換された変異酵母細胞を作成 し、 c)(b)で作成した形質転換された変異酵母細胞を、グルコース含有培地上で 維持し、 d)グルコース含有培地上における増殖能力に基づいて、(b)で作成した形質 転換された変異酵母細胞を選択する、 ステップから成る、ことを特徴とする方法。
- 23.(d)で選択された形質転換された変異酵母細胞中の酵母ベクターpAN DNSの安定性を確認する、ことから更に成る、ことを特徴とする請求項22記 載の方法。
- 24.酵母において細胞周期の開始に必須な遺伝子を代替するサイクリンが、D −型サイクリンである、ことを特徴とする請求項23記載の方法。
- 25.細胞中の、哺乳類由来のサイクリンをコードするDNAを検出する方法で あって、 a)前記細胞中の核酸配列が、相補的な核酸配列とハイブリッドを形成できるよ うに細胞を加工し、 b)(a)の産物を、哺乳類由来のD−型サイクリンをコードするDNA、ある いは、哺乳類由来のD−型サイクリンをコードするDNAに相補的なDNAと混 和し、 c)(b)の産物を、相補的な核酸配列がハイブリッドを形成するために適した 条件下に保持し、 d)相補的な核酸配列のハイブリッド形成を検出する、ステップから成り、 ハイブリッド形成が、哺乳類由来のD−型サイクリンをコードするDNAが存在 することを示す、 ことを特徴とする方法。
- 26.(b)において、(a)の産物を、図2の配列を有するDNA、図2の配 列に相補的なDNA、図3の配列を有するDNA、及び、図3の配列に相補的な DNAから構成される群より選択されるDNAと混和する、ことを特徴とする請 求項25記載の方法。
- 27.前記サイクリンがD−型サイクリンである、ことを特徴する請求項26記 載の方法。
- 28.(d)で検出されたハイブリッド形成を、適切な対照細胞中で検出された ハイブリッド形成と比較する、ことから更に成り、(d)で検出されたハイブリ ッド形成が、対照細胞中のハイブリッド形成よりも大きい場合には、哺乳類由来 のD−型サイクリンをコードするDNAのレベルが上昇していることが示される 、 ことを特徴とする請求項27記載の方法。
- 29.生物検体中の、D−型サイクリンを検出する方法であって、a)D−型サ イクリンレベルを評価する生物検体を提供し、b)前記生物検体を、D−型サイ クリンに特異的な抗体と混和し、c)(b)の抗体と前記生物検体中の成分との 結合を検出する、ステップから成り、 結合が、D−型サイクリンの存在を示す、ことを特徴とする方法。
- 30.D−型サイクリンに特異的な抗体が標識されている、ことを特徴とする請 求項29記載の方法。
- 31.生物検体中の、D−型サイクリンの増幅を検出する方法であって、a)D −型サイクリンレベルを評価する生物検体を提供し、b)前記生物検体を、D− 型サイクリンに特異的な抗体と混和し、c)D−型サイクリンに特異的な抗体と 生物検体中のD−型サイクリンとの結合の程度を決定し、 d)(c)の結果を、適切な対照中における前記D−型サイクリンに特異的な抗 体とD−型サイクリンとの結合の程度と、比較する、ステップから成り、 生物検体中での前記抗体とD−型サイクリンとの結合が、適切な対照中での結合 よりも大きい場合には、D−型サイクリンが増幅していることが示される、こと を特徴とする方法。
- 32.前記D−型サイクリンに特異的な抗体が標識されている、ことを特徴とす る請求項31記載の方法。
- 33.細胞中の、哺乳類由来のD−型サイクリンレベルの上昇を検出する方法で あって、 a)細胞中の核酸が相補的な核酸配列とハイブリッドを形成できるように、分析 する細胞を加工し、 b)前記の条件下で、(a)の産物を、哺乳類由来のD−型サイクリンをコード するDNAとハイブリッドを形成するDNAと混和し、c)(b)の混和物を、 相補的な核酸配列がハイブリッドを形成するために適した条件下に保持し、 d)相補的な核酸配列のハイブリッド形成を検出し、e)(d)で検出されたハ イブリッド形成を、適切な対照細胞中のハイブリッド形成と比較する、 ステップから成り、 ハイブリッド形成が、哺乳類由来のD−型サイクリンの存在を示し、さらに、( d)のハイブリッド形成が対照細胞中よりも大きいことが、哺乳類由来のD−型 サイクリンレベルが上昇していることを示す、ことを特徴とする方法。
- 34.細胞分裂を阻害する方法であって、細胞内で細胞周期の開始に必須なプロ テインキナーゼ−D−型サイクリン複合体の形成に干渉する薬剤を、細胞中に導 入する、ことから成る、ことを特徴とする方法。
- 35.前記薬剤が、 a)D−型サイクリンをコードするDNAに結合するオリゴヌクレオチド配列、 b)D−型サイクリンに特異的に結合する抗体、c)D−型を分解する物質、 d)オリゴペプチド、 から構成される群より選択される、ことを特徴とする請求項34記載の方法。
- 36.細胞周期の開始に必須なプロテインキナーゼの活性化を、細胞中で阻害す る方法であって、 a)D−型サイクリンをコードするDNAに結合するオリゴヌクレオチド、b) 細胞周期の開始に必須なプロテインキナーゼに結合するが、活性化しないペプチ ド、 c)D−型サイクリンに特異的に持合する抗体、d)D−型サイクリンを分解す る物質、から構成される群より選択される薬剤を、前記細胞中に導入する、こと から成る、ことを特徴とする方法。
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