JPH0254019B2 - - Google Patents

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JPH0254019B2
JPH0254019B2 JP59195511A JP19551184A JPH0254019B2 JP H0254019 B2 JPH0254019 B2 JP H0254019B2 JP 59195511 A JP59195511 A JP 59195511A JP 19551184 A JP19551184 A JP 19551184A JP H0254019 B2 JPH0254019 B2 JP H0254019B2
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JP
Japan
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magnet
adhesive
yoke
case
ring
Prior art date
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Application number
JP59195511A
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English (en)
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JPS6185046A (ja
Inventor
Shinichi Nagashima
Yukio Inaba
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Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Electric Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuba Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Mitsuba Electric Manufacturing Co Ltd
Priority to JP59195511A priority Critical patent/JPS6185046A/ja
Publication of JPS6185046A publication Critical patent/JPS6185046A/ja
Publication of JPH0254019B2 publication Critical patent/JPH0254019B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2786Outer rotors
    • H02K1/2787Outer rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/2789Outer rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • H02K1/2791Surface mounted magnets; Inset magnets

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁石発電機の回転子の製造方法に関
し、特に、永久磁石の固定構造の改良に係り、例
えば、オートバイやバギー等の小型または特殊車
両に搭載する磁石発電機の回転子を製造するのに
利用して有効なものに関する。
〔従来の技術〕
一般に、オートバイやバギー等の小型または特
殊車両においては、フエライトマグネツト等のよ
うな永久磁石(以下、マグネツトという。)を利
用した磁石発電機が使用されることがある。
この種の磁石発電機は、ヨークの内周に複数個
のマグネツトを等間隔で配列固定されることによ
り構成されている回転子と、コアにおける放射状
の複数箇所にコイルを巻装されることにより構成
されている発電子とを備えており、前記回転子が
エンジンに駆動されて発電子の周囲を回転するこ
とにより発電子の各磁極コイルにおいて起電力を
誘起せしめるように構成されている。
従来、このような磁石発電機に使用される回転
子として、マグネツトと対応する形状の複数のマ
グネツト収容室を上部開放枠を環状に連結されて
形成されているケースがヨーク内に嵌入されてお
り、このケースの各収容室に前記マグネツトがそ
れぞれ挿入されて隣合う収容室間の隔壁部間でそ
れぞれ挟圧固定されているものがある(例えば、
実開昭59−78877号参照)。
このような磁石発電機の回転子においては、接
着剤を用いてマグネツトをヨークに接着すること
により、収容室におけるマグネツトの機械的な挟
圧固定を補うことが考えられる。そして、その具
体的な接着方法としては、マグネツトの背面に接
着剤を予め塗布しておいてマグネツトを収容室に
挿入する方法や、マグネツトを収容室に挿入した
後、マグネツトとヨークとの間に接着剤を流し込
む方法が、一般的に考えられる。
また、実願昭53−65326号(実開町54−166519
号)のマイクロフイルムに記載されている技術、
がある。
すなわち、この磁石発電機の回転子の製造方法
においては、ケースの磁石挿入部の底面に、磁石
と磁極片との当接面直下にあつて、この当接面に
沿つて延びる円弧溝と、この円弧溝から放射状に
延びる複数本の径方向溝とから構成されている接
着剤収容溝13が形成されており、鉄椀の内周面
上端部に形成された接着剤供給溝に接着剤が、鉄
椀開口部を上側にされた状態で加熱溶融されるこ
とにより、磁石と鉄椀との〓間を通じて、接着剤
収容溝13に充填されるようになつている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかし、接着剤をマグネツトに予め塗布する方
法においては、マグネツトを収容室に挿入する際
に接着剤がはみ出すため、接着剤の製品や治具へ
の付着により作業性の低下や、外観の劣化が発生
する、また、接着剤をマグネツトとヨークとの間
に流し込む方法においては、接着剤がヨークの底
面に穿設されたボルト挿通孔に流れ込む場合があ
るため、取り付け不良により機能に支障が発生す
るという問題点がある。
また、実開昭54−166519号記載されている磁石
発電機の回転子の製造方法においては、接着剤供
給溝に供給されて加熱溶融された接着剤が磁石と
鉄椀との〓間を通つて接着剤収容溝に溜まつた
後、接着収容溝からヨークの底面に溢流すること
があり、また、接着剤供給溝の分だけ磁石の接着
代が小さくなるため、接着力が低下するという問
題点がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、接着剤の接
着によりマグネツトをヨークに確実に固定させる
ことができるとともに、その接着剤が不必要部分
へはみ出すのを防止することができる磁石発電機
の回転子の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は高温度下においてもマグネ
ツトに対する固定力の低下を防止することができ
る磁石発電機の回転子の製造方法を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る磁石発電機の回転子の製造方法
は、 椀形状に形成され、その上端部に巻かしめ代部
19が形成されているヨーク11が製作される工
程と、 前記ヨーク11に嵌入される円形リング形状に
形成されたリング33の上面に隔壁部35が複
数、周方向に配されて直角にそれぞれ突設されて
いるとともに、隣合う隔壁部35,35間のそれ
ぞれにマグネツト収容室31が形成され、さら
に、各マグネツト収容室31の底における外側縁
辺部に接着剤受部34が円弧形状にそれぞれ没設
されているケース13が、非磁性金属材料を用い
られて一体的に成形される工程と、 前記ケース13が前記ヨーク11に嵌入される
とともに、前記各接着剤受部34に接着剤43が
それぞれ供給される工程と、 前記ケース13の各収容室31にマグネツト1
2がそれぞれ挿入される工程と、 径方向内向きに突出された下側鍔部38と、径
方向外向きに突出された上側鍔部39とを有する
円筒形状のカバー14が、前記ケース13に固定
されて環状に整列されているマグネツト12群に
各マグネツト12の内向面にそれぞれ密着されて
圧入される工程と、 ケース13およびマグネツト12の上端面に当
接された前記カバー14の上側鍔部39上に円形
リング形状の押さえリング15が当接される工程
と、 ヨーク11の前記巻かしめ代部19が内側に巻
かしめ加工されて前記押さえリング15上に押接
される工程と、 前記工程を経た組立体が前記接着剤受部34を
上側にされた反転状態で加熱されることにより、
各接着剤受部34にそれぞれ供給された前記接着
剤43が溶融されて、各マグネツト12とヨーク
11および収容室31との〓間に浸透され、接着
剤層44が形成される工程と、 を備えていることを特徴とする。
〔作用〕
前記した手段によれば、ケース13の各収容室
31の底に形成された接着剤受部34に接着剤が
予め供給され、ヨーク11、ケース13、マグネ
ツト12等が組み立てられた後、組立体全体を上
下反転させてから加熱されるため、加熱されて溶
融した接着剤が重力的に上側になつたヨーク11
の底壁へのはみ出しは確実に防止されることにな
る。また、マグネツトとヨークおよび収容室との
間に形成される接着剤層はマグネツトの全体にわ
たるため、マグネツトを強力に接着固定すること
ができる。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例である磁石発電機の
回転子の製造方法で製造された回転子を示す分解
斜視図、第2図はその組立状態を示す縦断面図、
第3図、第4図、第5図、第6図および第7図は
その製造方法を示す各縦断面図および一部省略一
部切断平面図である。
本実施例において、製造される磁石発電機の回
転子はヨーク11と、複数のマグネツト12と、
ケース13と、カバー14と、押さえリング15
とを備えている。
ヨーク11は磁性材料により上面が開口し下面
が閉塞した略椀形状に一体成形されており、下面
閉塞壁には、エンジンに直結させるボス(図示せ
ず)を挿通するための軸孔16が中心に、この回
転子をボスに結合させるための複数の取り付け孔
17が軸孔16の外方位置にそれぞれ穿設されて
いる。取り付け孔17の外方位置にはケース13
を回り止めするための凸部18が、下面閉塞壁を
外面から突き上げられることにより複数突設され
ており、取り付け孔17と凸部18とは任意の角
度で周方向に配設されている。ヨーク11の上端
部には巻かしめ代部19が外周を切削加工される
ことにより形成されている。
マグネツト12はヨーク11の深さ以下の高さ
Hを有し、幅Wの方向においてヨーク11の内周
に沿つて湾曲した円弧形状を有する略直方体に一
体成形されている。マグネツト12の円弧形状の
内向面(以下、腹面という。)20の両端部には
傾斜部22が外側に行くにしたがつて円弧形状の
外向面(以下、背面という。)21に近ずくよう
にそれぞれ形成されている。両側の立ち上がり側
面23と23、上面24と下面25はそれぞれ平
行に形成されている。
ケース13はアルミニユーム等の非磁性金属材
料を用いてダイカスト等により一体成形されてお
り、全体的に前記ヨーク11内に嵌合する略円筒
形状に形成されている。ケース13の筒壁30に
は複数の収容室31が互いに略等しい位相差で周
方向に配列されてそれぞれ形成されている。収容
室31は前記マグネツト12の高さH以下の高さ
hと、マグネツト12の幅Wよりも若干大きめの
幅wを有する中空室に形成されており、その天井
壁と背面壁と腹面壁の中央部とはそれぞれ開放さ
れている。したがつて、ケース13は上部が開放
している枠を複数個環状に連結されてなる形状に
形成されている。
各収容室31の床面壁部32、すなわち、各上
部開放枠の横部片は互いに隣り合つて一連のリン
グ33を形成しており、各収容室31における床
面壁部32の外側縁辺部には接着剤を受けるため
の接着剤受部34が円弧形状の凹部を形成するよ
うに没設されている。
隣合う収容室31,31間のそれぞれには、前
記上部開放枠の各縦部片に相当する各隔壁部35
が柱状に立ち上がるように形成されており、各隔
壁部35の肉厚tはマグネツト12の肉厚Tより
も若干薄めに形成されている。リング33の下面
には複数個の凹部36が収容室31,31間の隔
壁部35の真下位置に来るように配されて没設さ
れており、各凹部36は前記ヨーク11における
凸部18に嵌合するように形成されている。
カバー14は薄鉄板等の磁性金属材料を用いて
絞りプレス加工等により一体成形されており、全
体的に前記ケース13内に嵌合する略円筒形状に
形成されている。組立前において、カバー14の
円筒形状部37の下端には下側鍔部38が径方向
に内向きに突出した円形環帯状に、その上端には
上側鍔部39が径方向に外向きに突出した円形環
帯状に、それぞれ形成されている。
押さえリング15は非磁性金属材料を用いた打
抜きプレス加工等により一体成形されており、一
部に切欠部41を有する略輪環形状に形成されて
いる。
次に、前記構成にかかる各部品による磁石発電
機の回転子の組立作業を説明することにより、本
発明にかかる磁石発電機の回転子の製造方法の一
実施例、並びにそれから得られる磁石発電機の回
転子の構成を説明する。
まず、ヨーク11内にケース13を嵌入し、ヨ
ーク11の底壁に隆起されている各凸部18にケ
ース13下面の各凹部36をそれぞれ嵌合させ
る。この凸部18と凹部36との嵌合により、ケ
ース13はヨーク11に一体回転するように回り
止めされることになる。
ヨーク11内にケース13を嵌入した後または
嵌入する以前に、第3図に示されているように、
ケース13の各収容室31の底に形成されている
接着剤受部34に接着剤43を供給して溜てお
く。この接着剤43としては、溜られている間は
適度な粘度を有するペースト状態を形成してお
り、加熱により一旦流動化した後、硬化するもの
を使用することが望ましく、例えば、エポキシ樹
脂系の熱硬化性接着剤等が考えられる。
続いて、ケース13の各収容室31にマグネツ
ト12を上方からそれぞれ挿入して行く。このと
き、収容室31の幅wがマグネツト12の幅Wよ
りもやや大きめに形成されているため、各マグネ
ツト12は各収容室31に容易に挿入させること
ができる。
マグネツト12が収容室31に底まで挿入され
ると、接着剤受部34に溜られた接着剤43は適
度な粘度を有しているため、第4図に示されてい
るように、マグネツト12の下面に押し潰される
とともに、マグネツト12とヨーク11および収
容室31との接合面間の狭小な〓間に毛細管現象
とあいまつて押し上げられることになる。
全ての収容室31にマグネツト12が床面壁部
32における接着剤受部34に押接するまで挿入
された後、第4図および第5図に示されているよ
うに、各隔壁部35の上端部には凹状塑性変形部
42が、楔形状のポンチ等の押し型(図示せず)
を用いて各隔壁部35について同時にまたは格別
にそれぞれ打刻される。
この凹状塑性変形部42の陥没形成に伴い、隔
壁部35の上端部における肉壁は周方向外向きに
膨出塑性変形するため、マグネツト12の両側の
隔壁部35,35は収容室31内に挿入されてい
るマグネツト12を両側から押圧することによ
り、強力に固定することになる。
その後、ケース13の各収容室31に収容固定
されて環状に整列しているマグネツト12群の内
側に、マグネツト12群が構成する円形内周面の
直径と略等しい外径を有する円筒形状に形成され
ているカバー14が、第6図に示されているよう
に、圧入される。これにより、カバー14の外周
面は各マグネツト12の腹面20にそれぞれ密着
することになるが、ケース13の隔壁部31の肉
厚tはマグネツト12の肉厚Tよりもやや薄めに
形成されているため、カバー14の外周面は各隔
壁部31の腹面に密着しないことになる。
圧入時、カバー14の下端および上端には各鍔
部38,39がそれぞれ形成されているため、カ
バー14が薄鉄板により形成されていても、その
円筒形状部37には充分な剛性が確保されてい
る。したがつて、カバー14のケース11内への
圧入は円滑に、かつ、カバー14の円筒形状部3
7の外周面がケース14の内周面に全体にわたつ
て均一に密着するように行われることになる。
また、両鍔部38,39には圧入時に、カバー
14に押し込み力またはこれに対向する反力を付
勢するための治具を係合させることができるた
め、圧入力をカバー14全体にわたつて均一に付
勢させることができ、一層精密な圧入が実現され
ることになる。
なお、下側の鍔部38はその後、下方向に伸ば
され、カバー14は円筒形状に形成される。
その後、ケース11の上端面を被覆しているカ
バー14の上側鍔部39上に押さえリング15が
当てがわれ、ヨーク11の上端部における巻かし
め代部19にこれを内側に押し倒す巻かしめ加工
が施される。これにより、ヨーク11、マグネツ
ト12、ケース13、カバー14および押さえリ
ング15にはかしめ着けられて一体化することに
なる。
その後、この組立体は加熱炉等のような適当な
加熱手段により加熱される。このとき、この組立
体は、第7図に示されているように、接着剤受部
34がマグネツト12の上側になるように、すな
わち、ヨーク11が逆さに置かれる。
接着剤43は加熱により粘度が低くなつてきわ
めて流れ易くなるため、マグネツト12上に位置
している接着剤受部34における接着剤43はマ
グネツト12とヨーク11および収容室31との
〓間に、重力および毛細管現象によつて迅速かつ
均一に浸透して行くことになる。このとき、ヨー
ク11は底面を上向きにされているため、流動化
した接着剤43が軸孔16や取り付け孔17に流
れ込むことはない。また、マグネツト12の終端
まで流下した接着剤43は、カバー14、押さえ
リング15、巻かしめ代部19が形成する空間に
収容されるため、外部に流出することはない。
加熱が進行すると、一旦流動化した接着剤43
は今度は硬化するため、マグネツト12は硬化し
てなる接着剤層44によりヨーク11および収容
室31に接着されることになる。このとき、接着
剤層44はマグネツト12とヨーク11および収
容室31との接合面に均一に拡散しているため、
その接着力はきわめて高くなつている。
このようにして、第2図に示されている磁石発
電機の回転子が製造されたことになる。
すなわち、この回転子において、各マグネツト
12はヨーク11に嵌入されたケース13におけ
る各収容室31にそれぞれ収容されて位置決めさ
れ、かつ、隔壁部35,35間において塑性変形
部42によつて挟圧固定されるとともに、接着剤
受部34の接着剤43がマグネツト12とヨーク
11および収容室31との間に浸透して硬化する
ことにより形成された接着剤層44によつて接着
固定されている。
〔発明の効果〕
マグネツトとヨークおよび収容室との間に接着
剤受部から浸透硬化させてなる接着剤層によりマ
グネツトが接着されているため、ケースによるマ
グネツトのヨークへの固定を補助することがで
き、マグネツトの固定を確実化することができ
る。
接着剤の供給作業は、ケースの収容室に形成し
た接着剤受部に接着剤を置く作業であるため、マ
グネツトの背面に接着剤を塗布する作業や、マグ
ネツトとヨークとの間に接着剤を流し込む作業に
比較して、簡単で、しかも、接着剤による製品や
治具の汚染の危険性も少なく、作業性が良好であ
り、自動化も容易にに実現することができる。
加熱により接着剤をマグネツトとヨークおよび
収容室との間に浸透させるとともに、硬化させる
ことができるため、マグネツトに接着剤を塗布す
る場合のようなマグネツト挿入時における接着剤
のはみ出しや、マグネツトとヨークとの間に接着
剤を流し込む場合のような取り付け孔への流れ込
み等を回避することができ、作業性の低下、外観
不良や取り付け不良を防止することができる。
また、接着剤を加熱により流動化させることに
より、接着剤をマグネツトとヨークおよび収容室
との間に毛細管現象を利用して効果的かつ均一に
浸透させることができるため、接着剤を全体的に
均一に塗布することができ、接着力を大きくする
ことができる。
接着剤の浸透時に接着剤受部がマグネツトの上
側になるようにヨークを置くことにより、接着剤
の重量を利用して接着剤の浸透を促進することが
できるとともに、接着剤がヨーク底面の取り付け
孔に流れ込むのを防止することができる。
ケースに形成された各収容室にマグネツトをそ
れぞれ挿入し、ケースの隔壁部に凹状塑性変形部
が打刻してマグネツトを両側から挟圧保持するよ
うに構成したので、部品点数、組付工数を減少さ
せることができるとともに、ビス止めまたはリベ
ツト止め作業が廃止できて作業性を向上させるこ
とができ、マグネツトは1個毎に独立しているの
で、ニユートラル部分の如き無駄な部分は発生せ
ず、経済的に有利である。
また、ヨークへのケースの嵌入、接着剤の接着
受部への供給、ケースの収容室へのマグネツトの
挿入、マグネツト群の内周面へのカバーの嵌入、
押さえリングのセツトは全て単一方向からの作業
であるため、きわめて作業性がよく、全自動化を
実現し易い。
ヨークでの固定状態において、マグネツトはケ
ースおよびカバーにより全周を包囲されるので、
万一、マグネツトが破損したとしても、破片が飛
散することはなく、回転子の回転に伴う破片の飛
散による二次的障害の発生を未然に防止すること
ができる。
マグネツトはケースの収容室において挟圧かつ
接着固定されるとともに、カバーにより密着して
被覆されているため、使用状態における角加速度
によつて加わる慣性力によりマグネツトが遊動す
る(がたつく)ことはなく、遊動による各部の摩
耗、劣化、破壊等を抑止することができる。
ところで、バギー車等のように高回転時におい
ても車速が増加しない空冷エンジン等において
は、発電機ルームおよび油温が非常に上昇し、激
しいヒートシヨツクが磁石発電機の回転子に加わ
るため、マグネツトのヨークへの固定に樹脂が使
用されていると、樹脂が溶融したり、強度が低下
したりする場合がある。このような場合、回転子
に慣性力が加わると、ヨークの中でマグネツトが
遊動して磁石発電機の機能を低下させる事態が起
こるばかりでなく、最悪の場合、マグネツトが割
れて発電機ルーム内に飛散し、エンジンのロツク
等不測の事態を招く危惧がある。
しかし、本発明においては、マグネツトは非磁
性金属材料により形成されているケースの収容室
に収容固定されるとともに、磁性金属材料により
形成されているカバーによつて被覆されているた
め、溶融や固定力の低下等が発生する危険は皆無
である。したがつて、溶融や固定力の低下によつ
て起こるマグネツトの遊動による磁石発電機の機
能低下や、マグネツトの飛散等の不測の事態は回
避されることになる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、接着剤受部は凹部形状に形成するに限
らず、接着剤を載せ得るならば平らな面等であつ
てもよい。
接着剤としては、熱硬化性接着剤を使用するに
限らず、熱可塑性接着剤等を使用してもよい。
マグネツトは均一に浸透して硬化した接着剤層
により強力に接着固定されるため、収容室はマグ
ネツトを位置決めするだけでもよく、隔壁部に塑
性変形部を形成することによつてマグネツトを挟
圧固定することは省略してもよい。
ケースはアルミダイカストにより形成するに限
らず、アルミニユームやその他の非磁性金属材料
を用いて鍛造や、焼結成形等により、形成しても
よい。
ヨークとケースとの回り止め構造は、ヨークに
隆起せしめた凸部と、ケースに没設せしめた凹部
とを嵌合させる構造に限らず、ヨークに穿設せし
めた回り止め構造等であつてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図a,b,c,d,eは本発明の一実施例
である磁石発電機の回転子の製造方法で製造され
た回転子を示す分解斜視図、第2図はその組立状
態を示す縦断面図、第3図、第4図、第5図、第
6図および第7図はその製造方法を示す各縦断面
図および一部省略一部切断平面図である。 11……ヨーク、12……マグネツト、13…
…ケース、14……カバー、15……押さえリン
グ、16……軸孔、17……取り付け孔、18…
…凸部、19……巻かしめ代部、30……筒壁、
31……収容室、32……底面壁部、34……接
着剤受部、35……隔壁部、36……凹部、37
……円筒形状部、38……下側鍔部、39……上
側鍔部、41……切欠部、42……凹状塑性変形
部、43……接着剤、44……接着剤層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 椀形状に形成され、その上端部に巻かしめ代
    部19が形成されているヨーク11が製作される
    工程と、 前記ヨーク11に嵌入される円形リング形状に
    形成されたリング33の上面に隔壁部35が複
    数、周方向に配されて直角にそれぞれ突設されて
    いるとともに、隣合う隔壁部35,35間のそれ
    ぞれにマグネツト収容室31が形成され、さら
    に、各マグネツト収容室31の底における外側縁
    辺部に接着剤受部34が円弧形状にそれぞれ没設
    されているケース13が、非磁性金属材料を用い
    られて一体的に成形される工程と、 前記ケース13が前記ヨーク11に嵌入される
    とともに、前記各接着剤受部34に接着剤43が
    それぞれ供給される工程と、 前記ケース13の各収容室31にマグネツト1
    2がそれぞれ挿入される工程と、 径方向内向きに突出された下側鍔部38と、径
    方向外向きに突出された上側鍔部39とを有する
    円筒形状のカバー14が、前記ケース13に固定
    されて環状に整列されているマグネツト12群に
    各マグネツト12の内向面にそれぞれ密着されて
    圧入される工程と、 ケース13およびマグネツト12の上端面に当
    接された前記カバー14の上側鍔部39上に円形
    リング形状の押さえリング15が当接される工程
    と、 ヨーク11の前記巻かしめ代部19が内側に巻
    かしめ加工されて前記押さえリング15上に押接
    される工程と、 前記工程を経た組立体が前記接着剤受部34を
    上側にされた反転状態で加熱されることにより、
    各接着剤受部34にそれぞれ供給された前記接着
    剤43が溶融されて、各マグネツト12とヨーク
    11および収容室31との〓間に浸透され、接着
    剤層44が形成される工程と、 を備えていることを特徴とする磁石発電機の回転
    子の製造方法。
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