JPH025371B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、上下揺動自在な左右整地フロートの
枢支軸を、回転及び固定操作自在な支軸に、その
回転に伴つて一体的にかつ同方向に昇降するよう
に連設し、前記両整地フロートに対して左右中間
位置で前方寄りに、整地兼センサーフロートを上
下揺動自在に設け、前記センサーフロートの接地
圧を設定範囲内に維持すべく、自動的に車輪を対
機体昇降する制御機構を設けた歩行型田植機のセ
ンサーフロート取付部に関する。

上記歩行型田植機は、左右整地フロートとセン
サーフロートが平面視において三角配置されてい
るから、圃場に対する機体の前後及び左右方向の
安定性に優れ、かつ、センサーフロートが車輪の
悪影響を受けにくいようにでき、それ故に、圃場
に対する追従性にも優れ良好な苗植付作業を行な
えるものであつたが、従来、センサーフロートの
取付部において、センサーフロート後端部の枢支
軸を機体に対して取付高さ変更不能な状態で取付
けてあつたため、苗植付深さ変更のために左右整
地フロートの枢支軸を昇降すると、センサーフロ
ートと左右整地フロートとで整地レベルが異な
り、その結果センサーフロートによる整地箇所の
植付条と、左右整地フロートによる整地箇所の植
付条とで植付深さが異なるという欠点があつた。
そこで、センサーフロートの枢支軸を対機体上下
動自在に機体に取付け、ロツドやリンク機構を介
して支軸に連結し、もつて、支軸の揺動で左右整
地フロートの枢支軸の上下動に対応してセンサー
フロートの枢支軸を上下動する構成が考えられる
が、構造が複雑になり、実用的でないという欠点
を派生する。

本発明は、上記欠点に鑑み、簡単な構造で左右
整地フロートの枢支軸の昇降に対応してセンサー
フロートの枢支軸を昇降できるようにすることを
目的とする。

本発明による歩行型田植機のフロート取付部の
特徴構成は、前記センターフロートに、その後方
に延出した非接地型連結部材を一体的に連設し、
前記左右整地フロートと同方向に昇降するように
前記支軸に連設した枢支軸に、前記連結部材の後
端側を取付けた事にあり、その作用効果は次の通
りである。

つまり、センサーフロートに非接地型連結部材
を取付け、その後端側を枢支軸に取付けるだけの
簡単な改造でありながら、支軸の回転に伴つて左
右整地フロートの枢支軸の昇降に対応してセンサ
ーフロートの枢支軸が昇降するのであり、したが
つて、苗植付深さ変更に際して左右整地フロート
及びセンサーフロートを操作簡単にかつ同レベル
だけ対機体位置変更でき、全ての苗を、それらに
対する整地レベルを略同じにして、ほぼ等しい深
さで植付けることができ、良好な苗植付作業を行
なえるようになつた。

以下、本発明の構成の実施例を例示図に基いて
詳述する。

第１図に示すように、機体フレーム１の前部に
エンジン２及びミツシヨンケース３を設けると共
に、後部にエンジン２により駆動される植付爪１
０と横方向往復運動される苗載せ台１１を備えた
苗植付装置４、及び、左右整地フロート５を設
け、植付ミツシヨンケース６から後方に操縦ハン
ドル７を延設し、かつ、ミツシヨンケース３に上
下揺動自在に取付けた左右伝動ケース８，８夫々
に車輪９を軸架し、４条植えの歩行型田植機を構
成してある。

第２図に示すように、レバー２０の操作により
軸芯P₃周りで回転自在な支軸１３の左右両側に
第１揺動アーム１４，１４、中央に第２揺動アー
ム１８を突設し、第１揺動アーム１４，１４に左
右整地フロート５，５を枢支軸１５を介して軸芯
P₁周りで揺動自在に連結すると共に、センサー
フロート１２の後端部に泥土と接触しない状態で
固定した連結桿１７の後端部を、第２揺動アーム
１８に枢支軸１９を介して軸芯P₂周りで揺動自
在に連結し、支軸１３の回転で軸芯P₁，P₂が一
方的に上下揺動するように、かつ、夫々のフロー
ト５，５，１２の全体配置が平面視においてセン
サーフロート１２を前側頂点とする二等辺三角形
状になるように構成してある。

第３図及び第４図に示すように、支軸１３を操
縦ハンドル７の基端側に枢支し、操作レバー２０
を操縦ハンドル７に設けたガイド板２１に貫通
し、ガイド板２１の位置ＡとＢの区間で操作レバ
ー２０を任意の位置に係止して支軸１３の回転角
度を設定できるようにし、一方、操作レバー２０
を位置Ｃに移動させて、枢支軸１５，１９を機体
下方に大きく突出させて、枢支軸１５，１９の着
脱を容易にし、フロート５，１２の交換作業を行
ない易くしてある。

第１図及び第５図に示すように、機体フレーム
１に機体前後方向に摺動自在に取付けた中間部材
２２に油圧シリンダ２３を連動連結し、中間部材
２２の左右両端夫々と、前記伝動ケース８，８
夫々とをロツド２４を介して連動連結し、シリン
ダ２３の伸縮作動に伴つて左右車輪９を機体に対
して駆動昇降させるように構成してある。

第６図に示すように、センサーフロート１２に
連結ブラケツト２５を固定し、ブラケツト２５と
第１連結部材３１を枢支ピン２６と割ピン２７で
センサーフロート１２を取外し可能に、かつ、容
易に行えるように枢支連結してある。

第１連結部材３１を第２連結部材３２に摺動自
在に外嵌すると共に、上下一対のコイルスプリン
グ２８，２８で第１連結部材３１を第２連結部材
３２の中間位置に位置させ、土塊等によるセンサ
ーフロート１２の急激な突き上げや、制御系の応
等速度よりも速いセンサーフロート１２のピンチ
ングを吸収するようにし、第５図に示すように、
第２連結部材３２を油圧シリンダ２３に対するコ
ントロールバルブ２９に連結したベルクランク３
０に連結し、全体として、センサーフロート１２
の対機体昇降に伴つてコントロールバルブ２９を
自動的に切換え、シリンダ２３の作動により車輪
９，９を駆動昇降し、硬盤のレベル変化にかかわ
らず、機体に対するセンサーフロート１２の位置
を設定範囲内に維持し、植付深さを一定化するよ
うに構成してある。

尚、連結桿１７をセンサーフロート１２に設け
るに、例えば連結桿１７が接地しないようにセン
サーフロート１２よりも高所で、かつ、センサー
フロート１２と共に一体的に成型しても良く、そ
の構成は適宜変更自在であり、それらを非接地型
連結部材１７と総称する。

また、揺動アーム１４と第２揺動アーム１８の
長さに差を設け、枢支軸１５の昇降に対応して第
２枢支軸１９を昇降させながら、その変化量を大
又は小なるように設定しても良い。

本発明は、各種仕様の歩行型田植機のセンサー
フロート取付構造に適用可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る歩行型田植機のセンサーフ
ロート取付部の実施例を示し、第１図は一部切欠
全体側面図、第２図は要部の斜視図、第３図は車
輪昇降操作構成を示す側面図、第４図は植付深さ
調節部の側面図、第５図は植付深さ調節部の固定
構成を示す正面図、第６図はセンサーフロートと
車輪昇降操作部と連動構成を示す一部切欠背面図
である。 ５……左右整地フロート、１２……センサーフ
ロート、１３……支軸、１５……枢支軸、１７…
…非接地型連結部材、１９……枢支軸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上下揺動自在な左右整地フロート５，５の枢
   支軸１５，１５を、回転及び固定操作自在な支軸
   １３に、その回転に伴つて一体的にかつ同方向に
   昇降するように連設し、前記両整地フロート５，
   ５に対して左右中間位置で前方寄りに、整地兼セ
   ンサーフロート１２を上下揺動自在に設け、前記
   センサーフロート１２の接地圧を設定範囲内に維
   持すべく、自動的に車輪を対機体昇降する制御機
   構を設けた歩行型田植機において、前記センサー
   フロート１２に、その後方に延出した非接地型連
   結部材１７を一体的に連設し、前記左右整地フロ
   ート５，５と同方向に昇降するように前記支軸１
   ３に連設した枢支軸１９に、前記連結部材１７の
   後端側を取付けてある歩行型田植機のセンサーフ
   ロート取付部。