JPH0250857B2 - - Google Patents

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JPH0250857B2
JPH0250857B2 JP58059165A JP5916583A JPH0250857B2 JP H0250857 B2 JPH0250857 B2 JP H0250857B2 JP 58059165 A JP58059165 A JP 58059165A JP 5916583 A JP5916583 A JP 5916583A JP H0250857 B2 JPH0250857 B2 JP H0250857B2
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JP
Japan
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block copolymer
aromatic hydrocarbon
weight
vinyl aromatic
heat
Prior art date
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Application number
JP58059165A
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English (en)
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JPS59184620A (ja
Inventor
Toshinori Shiraki
Hideo Morita
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP5916583A priority Critical patent/JPS59184620A/ja
Publication of JPS59184620A publication Critical patent/JPS59184620A/ja
Publication of JPH0250857B2 publication Critical patent/JPH0250857B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、低温収縮性、耐衝撃性及び耐環境破
壊性に優れたブロツク共重合体混合物の熱収縮性
フイルム、シート、チユーブ等の成形品に関す
る。 収縮包装はこれまでの包装技術では避けられな
かつたダブツキやシワがきれいに解決でき、又商
品に密着した包装や異形物の包装が迅速にできる
ことから最近特に食品包装用にその利用が増加し
ている。従来、収縮包装用フイルム、シート等の
素材としては、低温収縮性、透明性、機械的強度
等の要求特性を満足することから塩化ビニル樹脂
が主に使用されている。しかし塩化ビニル樹脂は
塩化ビニルモノマーや可塑剤類の衛生上の問題、
焼却時の塩化水素の発生問題等からその代替品が
強く要望されている。 一方、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンから
成るブロツク共重合体樹脂は上記の様な諸問題を
有せず、しかも良好な透明性と耐衝撃性を有する
ことから食品包装容器の素材として広く利用され
つつある。しかしながら、従来知られているブロ
ツク共重合体は延伸温度が高く、又収縮を起す温
度も高いため熱収縮包装用素材としては不適当で
あつた。 例えば特開昭49−102494号公報及び特開昭49−
108177号公報にはそれぞれスチレン系炭化水素含
有量50〜95重量%のブロツク共重合体及び該ブロ
ツク共重合体にスチレン系樹脂を配合した組成物
を2軸延伸した包装用フイルムが記載されている
が、かかるフイルムは熱収縮温度が約100℃以上
でなければ十分な収縮率は得られない。 かかるブロツク共重合体の低温収縮性を改良す
る方法も特開昭50−6673号公報や特開昭55−5544
号公報で試みられている。前者の方法は線状共重
合体にチユーブラ法を適用することによつて有効
な高度の配向が起こる様な温度域で膨張延伸して
同時2軸配向を行い、良好な低温熱収縮性を持つ
フイルムを製造する方法である。しかしながら、
この方法においては原料樹脂のブタジエン含有量
の多寡に応じて極めて限選された温度範囲で膨張
延伸を開始し、しかも膨張開始点から膨張終了点
に至る延伸帯域のフイルムに厳密にコントロール
された温度勾配をつけなければ所望の低温熱収縮
性を持つフイルムが得られず、従つて容易に実施
し難いという欠点を有する。又、後者の方法はス
チレン含有量が65〜90%のスチレン・ブタジエン
ブロツク共重合体にスチレン含有量が20〜50%の
スチレン・ブタジエンブロツク共重合体を10〜30
重量%配合することにより低温収縮性の2軸延伸
フイルムを製造する方法であるが、この方法は両
者の混練状態が不良の場合、充分な低温収縮性が
発現できず、混練方法に高度のテクニツクを要し
て容易に実施し難いという欠点を有する。 本発明者らはかかる現状に鑑み、低温収縮性の
優れたブロツク共重合体フイルム、シート等を容
易に得る方法について鋭意検討を進めた結果、ブ
ロツク共重合体を構成するビニル芳香族炭化水素
重合体ブロツクがある特定の範囲の分子量を有す
るブロツク共重合体或いはこの様なブロツク共重
合体に低分子量ビニル芳香族炭化水素重合体や通
常の高分子量ビニル芳香族炭化水素重合体を配合
した組成物が比較的低温で延伸でき、その目的が
達成されることを見い出し、特願昭56−22989号、
特願昭56−63325号及び特願昭56−95314号を出願
した。その後、本発明者らはその改良について更
に検討を進めた結果、特定のブロツク共重合体を
数種組合せることにより低温収縮性のみならず耐
環境破壊性に優れた熱収縮性の成形品が得られる
ことを新たに見い出し、本発明を完成するに至つ
た。 即ち、本発明は、 (A) 少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素を主
体とする重合体ブロツクと少なくとも1個の共
役ジエンを主体とする重合体ブロツクを有し、
ビニル芳香族炭化水素含有量が75〜95重量%で
あるブロツク共重合体であり、しかも該ブロツ
ク共重合体の数平均分子量が100000〜350000、
該ブロツク共重合体中に組込まれているビニル
芳香族炭化水素重合体ブロツクの数平均分子量
が10000〜100000であるブロツク共重合体、50
〜90重量部、 (B) 少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素を主
体とする重合体ブロツクと少なくとも1個の共
役ジエンを主体とする重合体ブロツクを有し、
ビニル芳香族炭化水素含有量が50重量%を超
え、75重量%未満であるブロツク共重合体、50
〜10重量部 からなり、その曲げ弾性率が7000〜18000Kg/cm2
あるブロツク共重合体混合物を延伸し、延伸方向
における90℃の熱収縮率が10%以上である熱収縮
性成形品に関する。 本発明において熱収縮性成形品とは、加熱によ
り収縮する特性を有するフイルム、シート或いは
チユーブ状の成形品を云う。 本発明の熱収縮性成形品は低温において優れた
収縮性を有するため、収縮包装工程において高温
で長時間加熱すると変質や変形を生じる様な物品
の包装、例えば生鮮食料品やプラスチツク成形品
等の包装に適する。又、本発明の熱収縮性成形品
は耐環境破壊性に優れ、本発明の熱収縮性成形品
で被覆した物品を気温や温度変化の激しい屋外環
境下に放置しても破壊しにくいという特長を有す
る。特に、被覆される物品が金属、磁器、ガラ
ス、ポリエステル系樹脂などのように特性、例え
ば熱膨張率や吸水性などが極めて異なる材質で構
成されている場合には、従来の熱収縮性成形品で
は被覆後の耐環境破壊性が劣り、容易にクラツク
が入るという欠点を有していたが、本発明の熱収
縮性成形品を用いた場合にはこの様な問題がな
く、長期の自然環境下における放置に耐える。従
つて本発明の熱収縮性成形品はかかる利点を生か
して、上記の様な材質で構成される容器類のラベ
ルなどの用途にとりわけ好適に利用できる。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明で使用する成分(A)あるいは成分(B)のブロ
ツク共重合体は、いずれも、少なくとも1個、好
ましくは2個以上のビニル芳香族炭化水素を主体
とする重合体ブロツクと少なくとも1個の共役ジ
エンを主体とする重合体ブロツクとを有するブロ
ツク共重合体である。ここでビニル芳香族炭化水
素を主体とする重合体ブロツクとはビニル芳香族
炭化水素含有量が50重量%を超える、好ましくは
70重量%以上の重合体ブロツクである。また、共
役ジエンを主体とする重合体ブロツクとは、共役
ジエンの含有量が50重量%以上、好ましくは70重
量%以上、更に好ましくは90重量%以上の重合体
ブロツクである。ビニル芳香族炭化水素を主体と
する重合体ブロツク或いは共役ジエンを主体とす
る重合体ブロツク中にビニル芳香族炭化水素と共
役ジエンのランダム共重合体部分が存在する場
合、共重合されているビニル芳香族炭化水素は重
合体ブロツク中に均一に分布していても、またテ
ーパー(漸減)状に分布していてもよい。 本発明で使用するブロツク共重合体は基本的に
は従来公知の手法で製造でき、例えば特公昭36−
19286号公報、特公昭43−14979号公報、特公昭49
−36957号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭
48−4106号公報などに記載された手法があげられ
るが、各構成ポリマーは後述する要件を満足する
様に製造条件を設定しなければならない。 上記の公知の手法はすべて、炭化水素溶剤中で
有機リチウム化合物等のアニオン重合開始剤を用
い、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素をブロツ
ク共重合する手法である。 本発明においては、ポリマー構造が一般式、 (イ) (A−B)n (ロ) A−(B−A)n (ハ) B−(A−B)n (上式において、Aはビニル芳香族炭化水素を主
体とする重合体ブロツクであり、Bは共役ジエン
を主体とする重合体ブロツクである。Aブロツク
とBブロツクの境界は必ずしも明瞭に区別される
必要はない。nは1以上の整数である。) で表わされる線状ブロツク共重合体、あるいは一
般式 (ニ) 〔(B−A)−o〕−n+2X (ホ) 〔(A−B)−o〕−n+2X (ヘ) 〔(B−A)−oB〕−n+2X (ト) 〔(A−B)−oA〕−n+2X (上式において、A、Bは前記と同じであり、X
は例えば四塩化ケイ素、四塩化スズなどのカツプ
リング剤の残基または多官能有機リチウム化合物
等の開始剤の残基を示す。m及びnは1以上の整
数である。) で表わされるラジアルブロツク共重合体、あるい
はこれらのブロツク共重合体の任意のポリマー構
造の混合物が使用できる。 本発明において、ビニル芳香族炭化水素として
はスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジ
メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナ
フタレン、ビニルアントラセンなどがあるが、特
に一般的なものとしてはスチレンが挙げられる。
これらは1種のみならず2種以上混合して使用し
てもよい。共役ジエンとしては、1対の共役二重
結合を有するジオレフインであり、たとえば1,
3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエ
ン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−
ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘ
キサジエンなどであるが、特に一般的なものとし
ては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられ
る。これらは1種のみならず2種以上混合して使
用してもよい。 本発明で使用する成分(A)のブロツク共重合体
は、該ブロツク共重合体の数平均分子量が100000
〜350000、好ましくは130000〜300000で、ブロツ
ク共重合体中に組込まれているビニル芳香族炭化
水素重合体ブロツクの数平均分子量が10000〜
100000、好ましくは15000〜70000であり、しかも
ビニル芳香族炭化水素含有量が75〜95重量%、好
ましくは77〜90重量%であるブロツク共重合体で
ある。ブロツク共重合体(A)の数平均分子量が
100000未満の場合には耐環境破壊性能が劣り、数
平均分子量が350000を超える場合は他成分との混
合性及びブロツク共重合体混合物の加工性が劣る
ため好ましくない。又、ブロツク共重合体中に組
込まれているビニル芳香族炭化水素重合体ブロツ
クの数平均分子量が10000未満の場合には引張強
度や剛性が劣り、又100000を超える場合は低温延
伸性や低温収縮性が劣るため好ましくない。更に
ビニル芳香族炭化水素含有量が75重量%未満の場
合は引張強度や剛性が劣り、又95重量%を超える
場合は耐衝撃性が劣るため好ましくない。 尚、本発明においてブロツク共重合体の数平均
分子量とは、ゲルパーミエーシヨンクロマトグラ
フイー(以下GPCという)用の単分散ポリスチ
レンのGPCにより、そのピークカウント数と単
分散ポリスチレンの数平均分子量との検量線を作
成し、ブロツク共重合体のGPCパターンの主ピ
ークカウント数に対応する数平均分子量を検量線
から読みとつた値を云う。又、ブロツク共重合体
中に組込まれているビニル芳香族炭化水素重合体
ブロツクの数平均分子量とは、四酸化オスミウム
を触媒としてジ・ターシヤリーブチルハイドロパ
ーオキサイドによりブロツク共重合体を酸化分解
する方法(例えば、L.M.KOLTHOFF,etal.,
J.Polym.Scl.1、429(1946)に記載の方法)によ
り得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロツク成分
(但し平均重合度が約30〜50以下のビニル芳香族
炭化水素重合体ブロツク成分は除く)の数平均分
子量を、GPC用の単分散ポリスチレンを用いて
作成した検量線を使用し、常法(例えば「ゲルク
ロマトグラフイー<基礎編>」講談社発行)に従
つて算出した値を云う。 次に、本発明で使用する成分(B)のブロツク共重
合体は、ビニル芳香族炭化水素含有量が50重量%
を超え、75重量%未満、好ましくは60〜73重量%
である。ビニル芳香族炭化水素含有量が50重量%
以下の場合は成分(A)との相溶性が十分でなく耐環
境破壊性能が劣り、又75重量%以上では耐環境破
壊性能が悪化する。本発明においては、耐環境破
壊性能の向上という点で、ブロツク共重合体(B)の
数平均分子量は80000〜250000、好ましくは
100000〜200000のブロツク共重合体を使用するの
が好ましい。成分(B)のブロツク共重合体中に組込
まれているビニル芳香族炭化水素重合体ブロツク
の数平均分子量は特に制限はないが、より低温収
縮性の良好な成形品を得る上で該ブロツクの数平
均分子量が10000〜100000、好ましくは15000〜
70000のブロツク共重合体を用いることが推奨さ
れる。 本発明において、成分(A)と成分(B)の重量比は
50:50〜90:10である。各成分の配合量がこの範
囲外である場合には耐環境破壊性が劣るため好ま
しくない。 本発明において、成分(A)と成分(B)、からなるブ
ロツク共重合体混合物は、その曲げ弾性率が7000
〜18000Kg/cm2、好ましくは9000〜16000Kg/cm2であ
る。曲げ弾性率が7000Kg/cm2未満の場合は剛性が
劣り、本発明の熱収縮性成形品、例えばフイル
ム、チユーブ等を収縮包装用素材として使用する
場合に包装工程においてヘタリを生じて正常な包
装ができにくいという問題を生じる。又、曲げ弾
性率が18000を超える場合は耐環境破壊性が劣る
ため好ましくない。尚、本発明において曲げ弾性
率とは、成分(A)と成分(B)からなるブロツク共重合
体混合物の曲げ弾性率をJIS K−7203に基づいて
測定した値を云う。 本発明において特に好適なブロツク共重合体混
合物は、ビニル芳香族炭化水素含有量が77〜90重
量%、ブロツク共重合体の数平均分子量が130000
〜300000、ブロツク共重合体中に組込まれている
ビニル芳香族炭化水素重合体ブロツクの数平均分
子量が15000〜70000であるブロツク共重合体を成
分(A)とし、ビニル芳香族炭化水素含有量が60〜73
重量%、ブロツク共重合体の数平均分子量が
100000〜200000、ブロツク共重合体中に組込まれ
ているビニル芳香族炭化水素重合体ブロツクの数
平均分子量が15000〜70000であるブロツク共重合
体を成分(B)とするブロツク共重合体混合物であ
る。これらを用いた熱収縮性成形品は特に低温収
縮性に優れ、延伸方向における80℃の熱収縮率が
15%以上という収縮性能を有する。尚、上記の好
適な実施態様において、ブロツク共重合体中に組
込まれているビニル芳香族炭化水素重合体ブロツ
クの重量平均分子量と数平均分子量の比(w/
Mn)は、熱収縮性を更に向上させるという点に
おいて1.25未満のものが推奨される。 本発明で使用するブロツク共重合体は、その基
本的な特性、例えば低温収縮性、剛性等を損わな
い範囲内で水素添加、ハロゲン化、ハロゲン化水
素化、エポキシ化、或いは化学反応により水酸
基、チオール基、ニトリル基、スルホン酸基、カ
ルボキシル基、アミノ基等の官能基の導入を行う
などの改質が行われていてもよい。 本発明では、ブロツク共重合体混合物(成分(a)
とする)に、低温延伸性及び低温収縮性を改良す
る目的で低分子量ビニル芳香族炭化水素重合体又
は共重合体(成分(b)とする)を配合してもよい。 また、低温延伸性、低温収縮性及び剛性を更に
改良する目的でブロツク共重合体に前記成分(b)と
比較的分子量の高いビニル芳香族炭化水素重合体
又は共重合体(成分(c)とする)を配合してもよ
い。更に、剛性を改良する目的でブロツク共重合
体に成分(c)のみを配合してもよい。 本発明で使用する成分(b)及び(c)のビニル芳香族
炭化水素重合体または共重合体は、前記のビニル
芳香族炭化水素系モノマーの単独重合体または共
重合体の他、前記のビニル芳香族炭化水素系モノ
マーと他のビニルモノマー、例えばエチレン、プ
ロピレン、ブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、酢酸ビニル、アクリル酸メチル等のアクリル
酸エステル、メタクリル酸メチル等のメタクリル
酸エステル、アクリロニトリル等との共重合体が
含まれる。特に好ましいのは、スチレンの単独重
合体、スチレンとα−メチルスチレンの共重合
体、スチレンとメタクリル酸メチルの共重合体で
ある。 本発明で使用する成分(b)の低分子量ビニル芳香
族炭化水素重合体または共重合体の数平均分子量
は、20000以下、好ましくは200〜10000、更に好
ましくは300〜5000である。数平均分子量が20000
を超えると低温収縮性の改良効果がなくなるため
好ましくない。特に好ましいものは、数平均分子
量が300以上、500未満のものであり、かかる低分
子量の重合体または共重合体は低温収縮性の改良
効果が極めて良好である。成分(b)の低分子量ビニ
ル芳香族炭化水素重合体または共重合体の配合量
は、成分(a)のブロツク共重合体100重量部に対し
て、5〜100重量部、好ましくは10〜70重量部、
更に好ましくは15〜55重量部である。 本発明で成分(c)として使用する比較的分子量の
高いビニル芳香族炭化水素重合体または共重合体
の数平均分子量は、30000以上、好ましくは50000
〜1000000、更に好ましくは80000〜500000であ
る。成分(c)の数平均分子量が30000未満の場合に
は、剛性の改良効果が十分でないため好ましくな
い。成分(c)のビニル芳香族炭化水素重合体または
共重合体の配合量は、成分(a)のブロツク共重合体
混合物100重量部に対して、5〜80重量部、好ま
しくは10〜60重量部、更に好ましくは15〜45重量
部である。 本発明で使用するブロツク共重合体混合物又は
上記の如きビニル芳香族炭化水素重合体又は共重
合体を配合したブロツク共重合体組成物には目的
に応じて種々の添加剤を添加することができる。
好適な添加剤としては30重量部以下のクマロン−
インデン樹脂、テルペン樹脂、オイル等の軟化
剤、可塑剤があげられる。また、各種の安定剤、
顔料、ブロツキング防止剤、帯電防止剤、滑剤等
も添加できる。尚、ブロツキング防止剤、滑剤、
帯電防止剤としては、例えば脂肪酸アマイド、エ
チレンビスステアロアミド、ソルビタンモノステ
アレート、脂肪族アルコールの飽和脂肪酸エステ
ル、ペンタエリストール脂肪酸エステル等、又紫
外線吸収剤としては、p−t−ブチルフエニルサ
リシレート、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル
フエニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒド
ロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフエニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2,5−ビス
−〔5′−t−ブチルベンゾキサゾリル−(2)〕チオ
フエン等、「プラスチツクおよびゴム用添加剤実
用便覧」(化学工業社)に記載された化合物類が
使用できる。これらは一般に0.01〜5重量%、好
ましくは0.1〜2重量%の範囲で用いられる。 本発明において成分(A)と成分(B)のブロツク共重
合体混合物と他の添加剤を混合する方法は、従来
公知のあらゆる配合方法によつて製造することが
できる。例えば、オープンロール、インテンシブ
ミキサー、インターナルミキサー、コニーダー、
二軸ローター付の連続混練機、押出機等の一般的
な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶剤に
溶解または分散混合後溶剤を加熱除去する方法等
が用いられる。 前記のブロツク共重合体混合物又はブロツク共
重合体組成物から熱収縮性の成形品を得るには、
従来塩化ビニル樹脂等のフイルム等に対し熱収縮
性を対与するために採られている手法が基本的に
は利用できるが、得られた熱収縮性成形品は90℃
における熱収縮率が10%以上、好ましくは15〜90
%、更に好ましくは20〜80%でなければならな
い。90℃における熱収縮率が10%未満の場合は低
温収縮性が悪いため収縮包装工程において該工程
を高温かつ均一に調整したり、長時間加熱する必
要があり、高温で変質や変形を生じる様な物品の
包装が不可能となつたり収縮包装処理能力が低下
するため好ましくない。尚、本発明において90℃
における熱収縮率とは、1軸延伸又は2軸延伸し
た成形品を90℃の熱水、シリコーンオイル、グリ
セリン等の成形品の特性を阻害しない熱媒体中に
5分間浸漬したときの成形品の各延伸方向におけ
る熱収縮率である。 前記のブロツク共重合体混合物又はブロツク共
重合体組成物から熱収縮性の1軸または2軸延伸
成形品を得るには、ブロツク共重合体混合物又は
ブロツク共重合体組成物を通常のTダイまたは環
状ダイからフラツト状またはチユーブ状に150〜
250℃、好ましくは170〜220℃で押出成形し、得
られた未延伸物を1軸延伸または2軸延伸する。
例えば1軸延伸の場合、フイルム、シート状の場
合はカレンダーロール等で押出方向に、或いはテ
ンター等で押出方向と直交する方向に延伸し、チ
ユーブ状の場合はチユーブの押出方向または円周
方向に延伸する。2軸延伸の場合、フイルム、シ
ート状の場合には押出フイルムまたはシートを金
属ロール等で縦方向に延伸した後、テンター等で
横方向に延伸し、チユーブ状の場合にはチユーブ
の押出方向及びチユーブの円周方向、即ちチユー
ブ軸と直角をなす方向にそれぞれ同時に、あるい
は別々に延伸する。 この様にして得られる本発明の熱収縮性成形品
のうち熱収縮性フイルム又はチユーブは、一般に
厚さが5〜500μ、好ましくは10〜200μ、更に好
ましくは30〜100μの範囲になるように調整され
る。 本発明においては、延伸温度60〜120℃、好ま
しくは80〜110℃で、縦方向及び/または横方向
に延伸倍率1.5〜8倍、好ましくは2〜6倍に延
伸するのが好ましい。延伸温度が60℃未満の場合
には延伸時に破断を生じて所望の熱収縮性成形品
が得にくく、120℃を超える場合は低温収縮性の
良好なものが得難い。延伸倍率は用途によつて必
要とする収縮率に対応するように上記範囲内で選
定されるが、延伸倍率が1.5倍未満の場合は熱収
縮率が小さく熱収縮性包装用として好ましくな
く、又8倍を超える延伸倍率は延伸加工工程にお
ける安定生産上好ましくない。2軸延伸の場合、
縦方向及び横方向における延伸倍率は同一であつ
ても、異つていてもよい。1軸延伸後、または2
軸延伸後の熱収縮性成形品は、次いで必要に応じ
て冷却後直ちに60〜105℃、好ましくは80〜95℃
で短時間、例えば3〜60秒間、好ましくは10〜40
秒間熱処理して室温下における自然収縮を防止す
ることも可能である。 本発明の1軸延伸または2軸延伸した成形品を
熱収縮性包装材として使用する場合、目的の熱収
縮率を達成するために150〜300℃、好ましくは
180〜250℃の温度で数秒から数分、好ましくは1
〜60秒、更に好ましくは2〜30秒加熱して熱収縮
させることができる。 本発明の1軸延伸または2軸延伸した成形品
は、従来の塩化ビニル樹脂系のものに比べ衛生上
優れたものであり、その特性を生かして種々の用
途、例えば生鮮食品、冷凍食品、菓子類の包装、
衣類、文具、玩具等の包装などに利用できる。特
に好ましい用途としては、本発明で規定するブロ
ツク共重合体混合物又はブロツク共重合体組成物
の1軸延伸フイルムに文字や図案を印刷した後、
プラスチツク成形品や金属製品、ガラス容器、磁
器等の被包装体表面に熱収縮により密着させて使
用する、いわゆる熱収縮性ラベル用素材としての
利用があげられる。とりわけ、本発明の1軸延伸
した熱収縮性のブロツク共重合体混合物又は組成
物のフイルムは低温収縮性、耐環境破壊性に優れ
るため、高温に加熱すると変形を生じる様なプラ
スチツク成形品の熱収縮性ラベル素材の他、熱膨
張率や吸水性などが本発明の熱収縮性成形品とは
極めて異なる材質、例えば金属、磁器、ガラス、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなど
のポリオレフイン系樹脂、ポリメタクリル酸エス
テル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
トなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂
から選ばれる少なくとも1種を構成素材として用
いた容器の熱収縮性ラベル素材として好適に利用
できる。 尚、本発明の熱収縮性成形品が適用できるプラ
スチツク容器を構成する材質としては、上記の樹
脂類の他、ポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリ
スチレン(HIPS)、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合体(ABS)、メタクリル酸エステル−ブタジ
エン−スチレン共重合体(MBS)、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フエノー
ル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂な
どを挙げることができる。これらプラスチツク容
器は2種以上の樹脂類の混合物でも、積層体であ
つてもよい。 尚、本発明で規定するブロツク共重合体混合物
を1軸延伸して得た熱収縮性のフイルムを熱収縮
性ラベル用素材として使用する場合、延伸方向と
直交する方向における90℃の熱収縮率は10%未
満、好ましくは5%以下、更に好ましくは3%以
下であることが好ましい。 本発明を更に詳細に説明するために以下に本発
明の実施例を示すが、本発明の内容をこれらの実
施例に限定するものでないことは云うまでもよ
い。 以下の実施例においては、ポリマー構造、スチ
レン含有量、ブロツク共重合体の数平均分子量及
びポリスチレンブロツクの数平均分子量が第1表
に示したようなスチレン−ブタジエンブロツク共
重合体をシクロヘキサン又はn−ヘキサン中でn
−ブチルリチウムを開始剤として重合したものを
用いた。
【表】
【表】 実施例1〜5及び比較例1〜6 第2表の配合処法に従つてブロツク共重合体混
合物をそれぞれ製造し、40mmφ押出機を用いてそ
れぞれシート状に成形した後、約5倍に1軸延伸
して厚さ約50μmのフイルムを作製した。延伸温
度は各サンプルが延伸できる最低温度(以後延伸
可能最低温度という)に設定した。 各フイルムの性能を第2表に示したが、本発明
の熱収縮性のフイルムは低温延伸性、耐衝撃性、
低温収縮性、容器被覆性能、耐環境破壊性能に優
れ、熱収縮性ラベル用素材として好適であること
が分かる。 尚、実施例1〜5の1軸延伸フイルムにおい
て、延伸方向と直交する方向における90℃の熱収
縮率は5%未満であつた。
【表】
【表】 実施例 6 第3表の配合処法に従つてブロツク共重合体混
合物をそれぞれ製造し、40mmφ押出機を用いてそ
れぞれシート状に成形した後、約3倍に1軸延伸
して厚さ約80μmのフイルムを作製した。各フイ
ルムの性能を第3表に示した。 実施例 7〜10 第4表の配合処法に従つてブロツク共重合体混
合物及びブロツク共重合体混合物にポリスチレン
を配合したブロツク共重合体組成物をそれぞれ製
造し、実施例1〜5と同様の方法で1軸延伸熱収
縮性フイルムを作製した。各フイルムの性能を第
4表に示した。
【表】
【表】
【表】 実施例 11〜13 実施例1、5、及び10と同じポリマーを40mmφ
押出機でそれぞれシート状に成形した後、2軸延
伸装置(岩本製作所)により延伸倍率3倍で2軸
延伸を行つた。押出機の押出温度条件は、シリン
ダー温度150℃〜200℃、Tダイ200℃であり、T
ダイより押出されたシートを2軸延伸装置に通し
て延伸した。延伸温度は1軸延伸における延伸可
能最低温度と同一の温度に設定した。各フイルム
の性能を第5表に示した。
【表】
【表】 実施例 14〜16 実施例1、3及び11において、成分(A)のブロツ
ク共重合体としてポリマー構造がS−B′−Sで
ある以外はスチレン含量、ポリマーの数平均分子
量、ポリスチレンブロツクの数平均分子量が各実
施例の成分(A)のブロツク共重合体と同一のブロツ
ク共重合体を用い、配合処法、成形条件等は各実
施例と同一にして熱収縮性フイルムをそれぞれ作
製した。得られた熱収縮性フイルムはそれぞれ実
施例1、3又は11と同等の性能を有していた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素
    を主体とする重合体ブロツクと少なくとも1個
    の共役ジエンを主体とする重合体ブロツクを有
    し、ビニル芳香族炭化水素含有量が75〜95重量
    %であるブロツク共重合体であり、しかも該ブ
    ロツク共重合体の数平均分子量が100000〜
    350000、該ブロツク共重合体中に組込まれてい
    るビニル芳香族炭化水素重合体ブロツクの数平
    均分子量が10000〜100000であるブロツク共重
    合体、50〜90重量部、 (B) 少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素を主
    体とする重合体ブロツクと少なくとも1個の共
    役ジエンを主体とする重合体ブロツクを有し、
    ビニル芳香族炭化水素含有量が50重量%を超
    え、75重量%未満であるブロツク共重合体、50
    〜10重量部 からなり、その曲げ弾性率が7000〜18000Kg/cm2
    あるブロツク共重合体混合物を延伸し、延伸方向
    における90℃の熱収縮率が10%以上である熱収縮
    性成形品。 2 (A) 少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素
    を主体とする重合体ブロツクと少なくとも1個
    の共役ジエンを主体とする重合体ブロツクを有
    し、ビニル芳香族炭化水素含有量が75〜95重量
    %であるブロツク共重合体であり、しかも該ブ
    ロツク共重合体の数平均分子量が100000〜
    350000、該ブロツク共重合体中に組込まれてい
    るビニル芳香族炭化水素重合体ブロツクの数平
    均分子量が10000〜100000であるブロツク共重
    合体、50〜90重量部、 (B) 少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素を主
    体とする重合体ブロツクと少なくとも1個の共
    役ジエンを主体とする重合体ブロツクを有し、
    ビニル芳香族炭化水素含有量が50重量%を超
    え、75重量%未満であるブロツク共重合体、50
    〜10重量部 からなり、その曲げ弾性率が7000〜18000Kg/cm2
    あるブロツク共重合体混合物を1軸延伸し、延伸
    方向における90℃の熱収縮率が10%以上であるこ
    とを特徴とするブロツク共重合体混合物の1軸延
    伸ラベル用熱収縮性フイルム。 3 金属、磁器、ガラス、ポリオレフイン系樹
    脂、ポリメタクリル酸エステル系樹脂、ポリカー
    ボネート樹脂、ポリステル系樹脂、ポリアミド系
    樹脂から選ばれる少なくとも1種を構成素材又は
    その一部とする容器のラベリングに適した特許請
    求の範囲第2項記載の1軸延伸ラベル用熱収縮性
    フイルム。
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