JPH0244010Y2 - - Google Patents

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JPH0244010Y2
JPH0244010Y2 JP20201186U JP20201186U JPH0244010Y2 JP H0244010 Y2 JPH0244010 Y2 JP H0244010Y2 JP 20201186 U JP20201186 U JP 20201186U JP 20201186 U JP20201186 U JP 20201186U JP H0244010 Y2 JPH0244010 Y2 JP H0244010Y2
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、エンジンの燃焼室からクランク室を
経て漏洩してきたブローバイガスを、ギヤケース
室でオイル分離して外部へ導出するためのブロー
バイガス導出装置に関し、オイルの持出量を低減
する技術である。
〈前提となる基本構造〉 エンジンのブローバイガス導出装置には、その
基本的な構造が次のようになつているものがあ
る。
例えば、第1図から第5図、又は第8図と第9
図に示すように、エンジンのシリンダブロツク2
にガスケツト7を介してギヤケース8を固定し、
ギヤケース8内の上部にブローバイガス導出路D
を横長状に形成し、ブローバイガス導出路Dの下
壁12はシリンダブロツク2から外方へ突出させ
た受突条13とギヤケース8から内方へ突出させ
た合せ突条14とをガスケツト7を挟んで突合せ
て構成し、ブローバイガス導出路Dの左右方向の
一側部15aにブローバイガス導入口16を、他
側部15bの上寄部にブリーザ装置17の入口1
7aを、他側部15bの下部に分離油戻し口27
をそれぞれ開口して構成したものである。
〈従来の技術〉 上記基本構造において、従来では、分離油戻し
口27を第8図と第9図に示すように構成してい
た。
即ち、ブローバイガス導出路Dの他側部(第3
図上左側)下壁12に、ブローバイガスから分離
除去したオイルを集める集油ポケツトPを形成
し、この集油ポケツトPの下部位置で受突条部分
13aと合せ突条部分14bとの突合せ面A,B
同士をオーバーラツプさせるとともに、ガスケツ
ト7の一部を切欠き、この切欠き部分30(第8
図中二点鎖線図示)の隙間で分離油戻し口27か
らギヤケース室G内へ分離油を戻すようにしたも
のである。
〈考案が解決しようとする問題点〉 上記従来構造の分離油戻し口27は、ガスケツ
ト7の一部を切欠くだけですむので簡素なものに
つくることができる点で優れる。しかし次の問題
がある。
即ち、ギヤケース室G内で飛散するオイルが上
記分離油戻し口27に勢いよく飛び込んでくるた
め、ブローバイガス導出路D内で分離されたオイ
ルが押房され、この分離オイルを分離油戻し口2
7からギヤケース室Gへ円滑に戻すことができな
い。そのうえ、分離油戻し口27からブローバイ
ガス導出路D内に飛散オイルが容易に浸入し、こ
れがブローバイガスに巻き込まれてブリーザ装置
17を介して外部へ排出されるので、オイルの持
出量が多い。
本考案は、ブローバイガス導出路で分離したオ
イルを分離油戻し口からギヤケース室へ円滑に戻
しながらも、ギヤケース室内で飛散するオイルが
分離油戻し口からブローバイガス導出路内に浸入
してくるのを阻止すること、及びこれを簡素な構
造で安価なものに製造できるようにすることを目
的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、上記目的を達成するために、前記の
基本構造に次の改良を加えたものである。
例えば第1図と第5図に示すように、分離油戻
し口27の近くの受突条部分13aと合せ突条部
分14bとの突合せ面A,B同士を上下にずらし
て、その上下にずらした隙間でもつて分離油戻し
口27を形成し、分離油戻し口27を開閉する逆
止弁板7aをガスケツト7の一部で形成して構成
したことを特徴とするものである。
〈作用〉 本考案の作用を第1図から第5図により説明す
る。
クランク室Cの内圧は、ピストンのポンピング
作用により、下死点付近で高圧に、上死点付近で
低圧になつて脈動する。これに伴い、クランク室
Cに連通するギヤケース室Gの内圧も脈動する。
ギヤケース室Gの内圧脈動が、ブローバイガス
導入口16からブローバイガス導出路Dを経てそ
の導出路奥部15bに伝播するまでに少しの時間
遅れが生じる。この脈圧伝播の時間遅れにより、
ギヤケース室Gが高圧になる時点では導出路奥部
15bが低圧となり、導出路奥部15bが高圧に
なる時点ではギヤケース室Gが低圧になる。
導出路奥部15bが高圧になつたときには、逆
止弁板7aが押し開かれ、ブローバイガス導出路
D内でブローバイガスから分離除去されたオイル
が分離油戻し口27からギヤケース室G内へ押し
出される。
逆に、ギヤケース室Gが高圧になつたときに
は、逆止弁板7aが押し閉じられる。このため、
ギヤケース室G内で調時歯車組9から飛散する油
滴が分離油戻し口27から導出路奥部15bに飛
び込むことは逆止弁板7aで阻止される。
これにより、導出路奥部15bでブローバイガ
スにオイルが巻き込まれてブリーザ装置17から
外部へ流出することが無くなる。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面により説明する。
第1図から第5図はその一実施例で、第1図は
第5図の−線矢視断面図、第2図はエンジン
の側面図、第3図はギヤケースを内側から示した
断面図、第4図は第3図の−線矢視断面図、
第5図はガスケツトの組込状態を示す要部拡大図
を示している。
第2図から第4図中、1は横形デイーゼルエン
ジン、2はシリンダブロツクで、その前部にシリ
ンダヘツド3が固定される。シリンダブロツク2
の上側にラジエータ4と燃料タンク5が並設さ
れ、同上シリンダブロツク2の側面(第2図中手
前側)にはガスケツト7を介してギヤケース8が
固定される。ギヤケース室G内に調時歯車組9が
収容され、ギヤケース室G下部内に貯溜した潤滑
オイルLがこの調時歯車組9にはねかけられ、ギ
ヤケース室G内にはオイルLが飛散している。な
お、10は燃料噴射ポンプである。
上記ギヤケース8内の上部にブローバイガス導
出路Dが前後方向で横長条に形成される。
即ち、シリンダブロツク2から外方へ受突条1
3が突出されるとともに、この受突条13に対向
してギヤケース8から合せ突条14が内方へ突出
される。これら両突条13,14同士をガスケツ
ト7を挟んで突合わせることによつて導出路Dの
下壁12が構成される。この下壁12によつてギ
ヤケース室Gからブローバイガス導出路Dが仕切
られている。
上記導出路Dの左右方向の一側部15a(第3
図上右側部)にブローバイガス導入口16が開口
され、他側部(同図上左側部)である導出路奥部
15bにブリーザ装置17の入口17aが開口さ
れる。このブリーザ装置17は、ギヤケース8に
凹設したブリーザ室18とこのブリーザ室18を
覆うカバー板19を有している。ブリーザ室18
は仕切板20を介して膨張室21とガス出口室2
2とに区画される。そして、導出路Dは、カバー
板19に形成した入口17aと、この入口17a
を一方向にのみ開くリード弁式の逆止弁23とを
介して上記膨張室21に連通される。また、前記
ガス出口室22はブリーザパイプ24を介してエ
ンジン吸気側(図示せず)に連通される。
そして、エンジンの燃焼室からシリンダブロツ
ク2のクランク室Cを経てギヤケース室Gに漏洩
してきたブローバイガスは、導出路Dを通過する
間にオイル分離され、さらに、ブリーザ装置17
の膨張室21でオイル分離された後、ブリーザパ
イプ24からエンジン吸気側へ排出される。導出
路D内の分離オイルは下壁12に付着して風下側
の導出路奥部15bに吹き流される一方、膨張室
21内の分離オイルはオイル流出穴25から導出
路D内へ戻される。
上記構成において、導出路D内の分離オイルを
ギヤケース室Gへ排出する手段が、導出路奥部1
5bに形成したポケツトPの下部に設けられる。
この手段を第1図と第5図により説明する。
集油ポケツトPの下部において、受突条部分1
3aに凹所28が形成される。これによつて、受
突条部分13aと合せ突条部分14bとの突合せ
面A,B同士を上下にずらされる。その上下にず
れした隙間でもつて分離油戻し口27が形成され
る。また、凹所28に対面するガスケツト7の一
部が上記分離油戻し口27を開閉する逆止弁板7
aとして構成される。即ち、逆止弁板7aは、そ
の上縁部と一側縁部が受突条部分13aに受け止
められるのに対し、その下縁部及び他側縁部が上
縁部を中心にしてギヤケース室G側へ回動するこ
とが許容される(第1図中二点鎖線図示)。そし
て、ギヤケース室Gの内圧と導出路Dの内圧との
差圧力によつて逆止弁板7aがリード弁の作用を
行なう。
第6図と第7図は他の実施例を示し、受突条部
分13aに凹所28を形成することに代えて、こ
の受突条部分13aの下部をほぼ台形状に削除し
たものである。これによつて、逆止弁板7aは、
下縁部のみならず両側縁部も上縁部を中心にして
の回動が許容されるので、開閉動作が円滑にな
る。
〈考案の効果〉 本考案は、上記のように構成され作用すること
から次の効果を奏する。
ギヤケース室で発生した内圧脈動の脈圧伝播の
時間遅れにより、ブローバイガス導出部の導出路
奥部がギヤケース室よりも高圧になつたときに
は、逆止弁板が押開かれ、分離オイルが分離油戻
し口からギヤケース室内へ円滑に押し出される。
一方、上記とは逆に、ギヤケース室の内圧の方が
高圧になつたときには、逆止弁板が押閉じられる
ので、ギヤケース室内で飛散するオイルが分離油
戻し口からブローバイガス導出路内に浸入するこ
とがなくなり、ブローバイガスにオイルが巻き込
まれてブリーザ装置から外部へ流出することが防
止される。
しかも、上記の逆止弁板はガスケツトの一部を
利用して形成したので、部品点数が増加したり組
立てに手間がかかつたりすることがなくなり、簡
素な構造で安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第7図は本考案の実施例を示し、第
1図から第5図はその一実施例で、第1図は第5
図の−線矢視断面図、第2図はエンジンの側
面図、第3図はギヤケースを内側から示した断面
図、第4図は第3図の−線矢視断面図、第5
図はガスケツトの組込状態を示す要部拡大図で、
第6図と第7図は他の実施例を示し、第6図は第
5図相当図、第7図は第1図相当図で、第8図と
第9図は従来例を示し、第8図は第5図相当図、
第9図は第1図相当図である。 2……シリンダブロツク、7……ガスケツト、
7a……逆止弁板、8……ギヤケース、12……
下壁、13……受突条、13a……受突条部分、
14……合せ突条、14b……合せ突条部分、1
5a……一側部、15b……他側部(導出路奥
部)、16……ブローバイガス導入口、17……
ブリーザ装置、17a……入口、27……分離油
戻し口、A,B……突合せ面、D……ブローバイ
ガス導出路。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジンのシリンダブロツク2にガスケツト7
    を介してギヤケース8を固定し、ギヤケース8内
    の上部にブローバイガス導出路Dを横長状に形成
    し、ブローバイガス導出路Dの下壁12はシリン
    ダブロツク2から外方へ突出させた受突条13と
    ギヤケース8から内方へ突出させた合せ突条14
    とをガスケツト7を挟んで突合せて構成し、ブロ
    ーバイガス導出路Dの左右方向の一側部15aに
    ブローバイガス導入口16を、他側部15bの上
    寄部にブリーザ装置17の入口17aを、他側部
    15bの下部に分離油戻し口27をそれぞれ開口
    して構成したエンジンのブローバイガス導出装置
    において、 分離油戻し口27の近くの受突条部分13aと
    合せ突条部分14bとの突合せ面A,B同士を上
    下にずらして、その上下にずらした隙間でもつて
    分離油戻し口27を形成し、分離油戻し口27を
    開閉する逆止弁板7aをガスケツト7の一部で形
    成して構成したことを特徴とするエンジンのブロ
    ーバイガス導出装置。
JP20201186U 1986-12-23 1986-12-23 Expired JPH0244010Y2 (ja)

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