JPH024017Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、商品の包装値付けシステム等におい
て使用されるラベル貼付け機、特に商品の裏面に
ラベルを貼付けるラベル貼付け機の改良に関す
る。

（従来技術） トレーに入れた商品を包装した後、重量を計量
し、その計量値に基づいて算出した価格等をラベ
ルに印字して、これを当該商品に貼付けるように
構成した一連の包装値付けシステムが実用されて
いる。然して、このシステムにおいては、上記ラ
ベルとは別に更にバーコードをプリントしたラベ
ルを商品に貼付ける場合があるが、その場合に、
該バーコードラベルは次のような理由でトレーの
裏側に貼付けられる。つまり、商品をトレーに入
れて塩化ビニールフイルム等でパツクした状態に
おいては上面が平らでないため、ここでバーコー
ドラベルを貼付けると該ラベルの位置や姿勢が一
定せず、そのためバーコードを光学読み取り機で
読み取る場合にエラーが生じ易くなるのである。

そこで、バーコードラベルは一般に商品を包装
したトレーの裏側に貼付けることが要望される
が、これをラベル貼付け機によつて自動的に行う
ようにした場合、作業者が各商品についてラベル
が貼付けられているか否かを目視で確認すること
ができないという問題が生じる。そのため、作業
者が該ラベル貼付け機から送り出されて来る商品
を一つ一つ裏向けてラベルが貼付けられているこ
とを確認しなければならず、極めて面倒であると
共に、品物によつては折角の裏側貼付けなのに裏
向けることにより形崩れして商品価値が低下する
のである。

（考案の目的） 本考案は、商品の裏側にラベルを貼付けるラベ
ル貼付け機を用いた場合における上記のような問
題に対処するもので、ラベル貼付けミスが主とし
て該貼付け機を構成するラベルプリンタからのラ
ベルの発行ミスもしくは供給タイミング不良等に
起因することに鑑み、該プリンタから貼付け部に
向けてラベルが所定のタイミングで送り出されて
いるか否かを自動的に確認するように構成する。
これにより、作業者による確認作業を不要とする
と共に、この確認作業によつて商品が形崩れする
等の問題をなくし、またプリンタからのラベル供
給ミスが発生した場合には警報を発し或いは当該
システムを自動停止させることによつて、ラベル
を貼付け損つた商品が生じるのを未然に防止する
ことを目的とする。

（考案の構成） 本考案ラベル貼付け機は、上記目的を達成すべ
く次のように構成される。

即ち、トレーに包装された商品の供給コンベア
と、該コンベアから商品を受け渡される貼付けコ
ンベアと、該商品に貼付けられるラベルを印字、
発行するラベルプリンタとを有し、且つ該プリン
タから発行されるラベルが上記貼付けコンベア上
に糊面を上向きにして供給されると共に、その上
に重なるように上記供給コンベアから貼付けコン
ベアに商品が受け渡されるように構成されたラベ
ル貼付け機において、該貼付けコンベアに、ラベ
ルの搬送面に対して出没可能に設けられて、商品
が上記供給コンベアから貼付けンベアへの受け渡
し部の所定距離手前位置に到達するまでラベルを
一時的に拘束するラベル受止爪を備えると共に、
該受止爪と上記受け渡し部との間に、受止爪の倒
伏によつて送給可能とされたラベルの通過を確認
するセンサを備える。

このような構成によれば、商品が供給コンベア
上の所定位置まで到達したときに受止爪が倒伏し
てラベルの送給が開始もしくは再開されるので、
該ラベルと商品とが常にタイミングを合わせて供
給されることになつて、該ラベルが商品の裏面所
定位置に正しく貼付けられることになると共に、
ラベルプリンタからのラベルの発行ミス等の発生
時には、上記受止爪が倒伏したにも拘らずセンサ
がラベルの通過を確認しないので、上記ミスが確
実に検出されることになる。そして、この場合
に、警報を発し、或は上記供給コンベア又は当該
システムの全体を自動停止させることにより、作
業者による確認作業を要することなく、商品の裏
側へのラベルの貼付けミスが防止されることにな
る。

（実施例） 以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第１図に示すように、ラベル貼付け機１はラベ
ルプリンタ２と、該プリンタ２の上部一側方に配
置された供給コンベア３と、該コンベア３に連続
するようにプリンタ２の上部他側方に配置された
貼付けコンベア４とを有し、上記供給コンベア３
の始端部３ａが商品の包装値付けシステムにおけ
るコンベア（図示せず）に接続されるように設置
されている。

また、上記ラベルプリンタ２は、帯状の台紙に
多数のラベルを一列に貼着してなるラベルシート
Ａのロールを保持するロール受け部５と、該ロー
ル受け部５からラベルシートＡがローラ６，７，
８，９，１０に案内されて供給される印字部１１
と、該印字部１１においてラベルを剥離された後
の台紙Ｂをローラ１２，１３，１４を介して巻き
取る台紙巻き取り部１５とから構成されている。
そして、第２図に示すようにラベルシートＡが上
記印字部１１における印字ローラ１６と印字ヘツ
ド１７との間を通過する際に該印字ヘツド１７に
より各ラベルＣにバーコードをプリントすると共
に、印字ローラ１６の前方に位置する剥離板１８
によつてラベルシートＡを鋭角的に案内すること
により、プリントしたラベルＣを台紙Ｂから剥離
して糊面を上向きにして前方に送り出すように構
成されている。ここで、該印字部１１は上記供給
コンベア３の終端部３ｂの下方に位置するように
設けられている。

一方、上記貼付けコンベア４は、第２，３図に
示すように供給コンベア３の終端部３ｂの前方に
位置する第１ローラ１９と、その前方に位置する
第２ローラ２０と、両ローラ１９，２０の中間部
下方に位置する第３ローラ２１と、更に供給コン
ベア３の終端部３ｂの下方における上記ラベルプ
リンタ２の印字部１１の前方に近接して位置する
複数（図例においては３個）のプーリ２２…２２
とを有し、該プーリ２２…２２と上記第１、第
２、第３ローラ１９，２０，２１とに複数（３
本）のロープベルト２３…２３が巻架されている
と共に、第１、第２、第３ローラ１９，２０，２
１には該ロープベルト２３…２３の両側に更に複
数本（３本）づつロープベルト２４…２４が巻架
されている。そして、上記各ローラ１９，２０，
２１及びプーリ２２…２２を軸支する両側のフレ
ーム２５，２５間には、第１、第２ローラ１９，
２０間においてベルト２３…２３，２４…２４を
下方から支える水平方向のガイド板２６が、また
プーリ２２…２２と第１ローラ１９の間において
ベルト２３…２３を支える傾斜状のガイド板２７
が配設されている。

このガイド板２７の内側には、該ガイド板２７
と、上記フレーム２５，２５間に設けられた仕切
り板２８とによつて画成され、且つ図示しないポ
ンプにより空気が吸い出されるようにされた負圧
室２９が設けられていると共に、ガイド板２７に
おける上記ベルト２３…２３が通過する中央部に
は下部に切欠き部２７ａが、また上部に多数の小
孔２７ｂ…２７ｂが設けられ、これらの切欠き部
２７ａ及び小孔２７ｂ…２７ｂを介して該ガイド
板２７の表側に吸引力が作用するように構成され
ている。そして、上記切欠き部２７ａには、ソレ
ノイド３０とバネ３１の作用によつて第２図に実
線で示すガイド板２７上に突出して起立姿勢と鎖
線で示す切欠き部２７ａ内に収納された倒伏姿勢
とに揺動される複数（２本）のラベル受止爪３２
…３２が備えられている。また、該ガイド板２７
における切欠き部２７ａの上方には上記多数の小
孔２７ｂ…２７ｂに混じつて比較的大径の孔２７
ｃが設けられ、該孔２７ｃの裏側にその上方を通
過するラベルを検出するラベルセンサ３３が備え
られている。

尚、上記供給コンベア３は第１図に示す位置か
ら始端部３ａを中心として終端部３ｂ側が上方に
揺動可能とされていると共に、終端部３ｂの後方
に商品を貼付けコンベア４に中継するための中継
ローラ３４が具備されており、また該コンベア３
の中間部には商品の通過を検出する商品センサ３
５が備えられている。

次に、上記実施例の作用を説明する。

図示しない包装値付けシステムによつてトレー
に包装され且つ価格等を印字したラベルを表側に
貼付けられた商品Ｄは、第１図に示すように上記
システムからラベル貼付け機１における供給コン
ベア３に受け渡され、該コンベア３上を貼付けコ
ンベア４に向けて移送される。この間に、該ラベ
ル貼付け機１におけるラベルプリンタ２は、印字
部１１において上記商品Ｄの価格等を示すバーコ
ードをラベルシートＡにおけるラベルＣにプリン
トし、これを台紙Ｂから剥離した上で該印字部１
１から前方に送り出す。このラベルＣは第２図に
示すように上記印字部１１の前方に位置する貼付
けコンベア４のラベル受け取り部４ａ（プーリ２
２…２２が設けられた箇所）に糊面を上向きにし
て受け渡され、該コンベア４におけるロープベル
ト２３…２３上をガイド板２７に沿つて斜め上方
に移送されるが、該ガイド板２７の切欠き部２７
ａからはラベル受止爪３２…３２が上方に突出し
ているため、第３図に示すように該ラベルＣは前
方への移動を一時停止される。この時、ガイド板
２７の表側には負圧室２９から切欠き部２７ａを
介して吸引力が作用しているから、ラベルＣがベ
ルト２３…２３上から脱落することはない。

然る時、上記供給コンベア３の中間部に備えら
れた商品センサ３５が商品Ｄの通過を検出する
と、該センサ３５からの信号に基づいてソレノイ
ド３０が作動し、上記受止爪３２…３２をバネ３
１に抗して倒伏せさせる。これにより、上記ラベ
ルＣがベルト２３…２３の移動と共に、第１ロー
ラ１９方向に移送される。この場合にも、ガイド
板２７の小孔２７ｂ…２７ｂを介して吸引力が作
用するからラベルＣがベルト２３…２３から脱落
することがない。そして、該ラベルＣが上記第１
ローラ１９の位置まで移送された時に、上記供給
コンベア３によつて移送されて来た商品Ｄが該ラ
ベルＣ上に重なるように貼付けコンベア４に受け
渡される。これにより、両者が該貼付けコンベア
４における第１ローラ１９と第２ローラ２０との
間の水平部を走行する間に商品Ｄの自重によつて
該商品Ｄの裏面（トレーの裏面）にラベルＣが貼
付けられる。

然して、上記の如き作動途中において、ラベル
プリンタ２の印字部１１でラベルＣが台紙Ｂから
剥離されず、或いは貼付けコンベア４における受
止爪３２…３２でラベルＣが移動を阻止された時
に、吸引力の作用にも拘らず該ラベルＣがベルト
２３…２３上から脱落する等のラベルの供給ミス
が発生すると、供給コンベア３から貼付けコンベ
ア４に受け渡された商品は裏側にラベルが貼付け
られていない状態で該貼付けコンベア４から送り
出されることになる。しかし、該貼付けコンベア
４におけるラベル受止爪３２…３２の下流側には
ラベルセンサ３３が具備されて、ラベルの供給ミ
スが発生したことを検出する。つまり、該センサ
３３は、供給コンベア３における商品センサ３５
が商品の通過を示す信号を出力し、これに伴つて
ラベル受止爪３２…３２が倒伏したにも拘らずラ
ベルの通過を検出しなかつた時に、別途備えられ
た警報器を作動させ或いは上記供給コンベア３を
停止させるように作動する。これにより、作業者
がラベルの供給ミスが発生したことを知ることが
でき、これに対して所要の処置を施こすことによ
つて、商品の裏側にバーコードラベルが貼付けら
れていない商品の発生が防止されるのである。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、商品の裏側にラ
ベルを貼付けるラベル貼付け機において、ラベル
が商品の供給と同期して供給されることになつ
て、常に商品の裏側所定位置に正しく貼付けられ
ることになると共に、ラベルプリンタにおけるラ
ベルの発行ミス或は該ラベルの供給ミス等により
所定のタイミングとなつているのにラベルが供給
されない場合に、これが自動的に確認されること
になる。これにより、作業者が商品を一つ一つ裏
向けて確認する必要がなくなり、作業能率が著し
く向上されると共に、従来、作業者が確認作業を
行つていた場合における商品の形崩れや、これに
伴う商品価値の低下が防止され、また商品の裏側
に対するラベルの貼付けミスが未然に防止される
ことになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のラベル貼付け機の実施例を示す
もので、第１図は全体側面図、第２図は要部縦断
拡大側面図、第３図は要部拡大平面図である。 １……ラベル貼付け機、２……ラベルプリン
タ、３……供給コンベア、４……貼付けコンベ
ア、４ａ……ラベル受け取り部、３２……ラベル
受止爪、３３……センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 商品を包装したトレーの裏面にラベルを貼付け
   るラベル貼付け機であつて、商品の供給コンベア
   と、商品に貼付けるラベルを印字、発行するラベ
   ルプリンタと、上記供給コンベアで商品を受け渡
   されると共に、上記プリンタから発行されるラベ
   ルを糊面を上向きにして受け取り、これを上記供
   給コンベアからの商品の受け渡し部まで移送して
   該商品のトレーの裏面に貼付ける貼付けコンベア
   と、該貼付けコンベアのラベル搬送面に対して出
   没可能に設けられ、商品が上記受け渡し部の所定
   距離手前位置に到達するまでラベルを貼付けコン
   ベア上で一時的に拘束するラベル受止爪と、該受
   止爪と上記受け渡し部との間に設けられて、該受
   止爪の倒伏により送給可能とされたラベルの通過
   を確認するセンサとが備えられていることを特徴
   とするラベル貼付け機。