JPH0237691Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、商品の包装計量値付けシステム等に
おいて使用されるラベル貼付け機、特に商品の裏
面にラベルを貼付けるラベル貼付け機に関する。

（従来技術） トレーに入れた商品を包装、計量した後、その
計量値に基づいて算出される価格等をラベルに印
字して、これを該商品に貼付けるように構成した
一連の包装計量値付けシステムが実用されている
が、このシステムにおいては、上記の価格等を表
示するラベルとは別にバーコードをプリントした
ラベルを当該商品に貼付ける場合がある。その場
合に、このバーコードラベルは、光学読取り機に
よる読取りを正確に行わせる等の理由で、平らな
トレーの裏面に貼付けるのが通例である。

ところで、この種のシステムにおいて使用され
るラベル貼付け機は、一般に、商品を搬送するコ
ンベアと、該商品に貼付けるラベルを印字、発行
するラベル発行装置と、該発行装置から送出され
るラベルを受取つて上記コンベア上の商品に貼付
けるラベル貼付け装置とから構成されるが、上記
のように商品の裏側にラベルを貼付ける場合に使
用されるラベル貼付け機は、ラベル発行装置から
送出されるラベルを商品に対して下方から貼付け
る必要上、該発行装置が商品搬送コンベアの下方
に配備され、しかも該発行装置のラベル送出し部
が可及的にコンベアに近接するように配置構成さ
れる。そのため、このラベル貼付け機において
は、ラベル発行装置にラベルシート（帯状の台紙
に多数のラベルを剥離可能に貼着してなるシー
ト）を装着する際に、その直上方に位置するコン
ベアが邪魔になり、またラベル送出し部の近傍に
設けられる印字部もコンベアによつて上方を覆わ
れた状態にあつて、印字ヘツドの交換、調整等の
作業が困難になる。

（考案の目的） 本考案は、商品の裏側にラベルを貼付けるラベ
ル貼付け機における上記のような問題に対処する
もので、該ラベル貼付け機を構成するラベル発行
装置へのラベルシートの装着作業、或いは印字部
における印字ヘツドの交換調整等の作業の容易化
を図ることを目的とする。

（考案の構成） 本考案に係るラベル貼付け機は、上記目的達成
のため次のように構成される。

即ち、基枠に支持され且つ所定位置に空所が設
けられた商品搬送コンベアと、該コンベアの下方
で上記基枠に取付けられて商品に貼付けられるラ
ベルを印字、発行するラベル発行装置と、上記コ
ンベアの下面に取付けられ、ラベル発行装置から
糊面を上向きにして送出されるラベルを受取つて
上記コンベアの空所からその上方を通過する商品
の裏面に貼付けるラベル貼付け装置とを備えると
共に、上記コンベアを基枠にヒンジ機構を介して
上方に回動可能に連結したことを特徴とする。

このような構成によれば、ラベル発行装置で発
行されて糊面を上向きにして送出されるラベル
は、ラベル貼付け装置により、商品搬送コンベア
の空所を通して該コンベア上を通過る商品の裏面
に貼付けられるこになる。そして、特に、上記商
品搬送コンベアは、ヒンジ機構を介して基枠に回
動可能に連結されているので、その連結部を中心
として回動させて上方へ片開き状に持ち上げるこ
とが可能となり、また、このとき、該コンベアの
下面に取付けられているラベル貼付け装置も該コ
ンベアと共に上方へ持上げられることになる。そ
のため、基枠に取付けられたラベル発行装置の上
部周辺を広く開放することができて、該ラベル発
行装置へのラベルシートの装着作業或は印字部に
おける印字ヘツドの交換調整作業等が容易化され
ることになる。

（実施例） 以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第１図に示すように、基枠１に組付け一体化さ
れたラベル貼付け機１０は、該基枠１の上部に支
持部材２，３を介して前後両端部を支持された商
品搬送コンベア２０と、基枠１の下部に立設され
たスタンド４に取付けられたラベル発行装置４０
と、上記コンベア２０に取付けられたラベル貼付
け装置６０とから構成されている。

上記コンベア２０は、第２，３図に示すよう
に、一対のサイドフレーム２１，２２と、両フレ
ーム２１，２２の後端部及び前端部の間に夫々軸
支された第１、第２ローラ２３，２４と、該第１
ローラ２３の前方及び第２ローラ２４の後方にお
いて上記サイドフレーム２１，２２間に軸支され
た第３、第４ローラ２５，２６と、両サイドフレ
ーム２１，２２間に架設された後部天板２７及び
前部天板２８と、該後部天板２７の前縁中央部か
ら前方に突出された軸受ブラケツト２９，２９間
に軸支された小径の第５ローラ３０と、同様に前
部天板２８の後縁中央部から後方に突出された軸
受ブラケツト３１，３１間に軸支された小径の第
６ローラ３２とを有する。そして、上記第１、第
２ローラ２３，２４間には両側部寄りにサイドベ
ルト３３，３４が巻架されていると共に、第１ロ
ーラ２３の中央部と第５ローラ３０との間、及び
第２ローラ２４の中央部と第６ローラ３２との間
には夫々センターベルト３５，３６が巻架されて
いる。ここで、第３図に示すように上記各ベルト
３３〜３６は第３、第４ローラ２５，２６によつ
て下辺走行部が上方に案内され、該コンベア２０
の中央部下方にスペースＡが設けられている。ま
た、上記第５、第６ローラ３０，３２間、即ち後
方のセンターベルト３５の終端部と前方のセンタ
ーベルト３６の始端部の間に該コンベア２０の中
央部を上下に貫通する空所Ｂが設けられている。
そして、一方のサイドフレーム２１に取付け板３
７を介してモータ３８が取付けられており、該モ
ータ３８によつてベルト３９を介して第１ローラ
２３が駆動されることにより、各ベルト３３〜３
６がＣ方向に走行するように構成されている。

また、上記ラベル発行装置４０は、第１図に示
すようにスタンド４に上下位置調節可能に取付け
られたベースフレーム４１の下部にロール受け部
４２と台紙巻取り部４３とを設けると共に、該フ
レーム４１の上部にはサブフレーム４４を平行に
配置して、両フレーム４１，４４間に印字部４５
を設け、且つベースフレーム４１の中間部にはラ
ベルシート案内部４６と、ラベルシート駆動用モ
ータ４７と、操作部４８とを設けた構成とされて
いる。そして、第３図に示すように上記印字部４
５においては、案内部４６からガイドローラ４９
を経て供給されるラベルシートＸが印字ヘツド５
０と印字ローラ５１との間を通過するようになさ
れ、その通過の際に該印字ヘツド５０により、シ
ートＸにおける各ラベルX′にバーコード等が印
字されると共に、印字ローラ５１の前方位置に設
けられた剥離板５２によつてラベルシートＸの進
行方向が鋭角的に向きを変えられる際に、印字さ
れたラベルX′が台紙X″から剥離され、該ラベル
X′が斜め上方に糊面を上向きにして送出される
ようになつている。尚、ラベルX′が剥離された
台紙X″は上記モータ４７によつて駆動される送
りローラ５３と押えローラ５４との間を通過して
上記巻取り部４３に巻取られる。ここで、印字部
４５は上記コンベア２０の下方のスペースＡ内に
おいてセンターベルト３５の終端部直下方に配置
され、印字されたラベルX′がコンベア２０にお
ける空所Ｂに向けて送出される。

一方、上記ラベル貼付け装置６０は、第２，３
図に示すようにコンベア２０の下方において上記
ラベル発行装置４０における印字部４５の直前位
置に設けられていると共に、上記コンベア２０に
おけるサイドフレーム２１，２２間に架設された
ベースプレート６１と、該プレート６１上に設置
された中空箱状の吸気ボツクス６２と、該ボツク
ス６２内から頭部を上記印字部４５に向けて突出
させた吸気筒６３と、ベースプレート６１の裏面
に取付けられて吸気ボツクス６２内ないし吸気筒
６３内の空気を吸い出す吸気ブロワ６４とを有す
る。そして、上記吸気筒６３は、吸気ボツクス６
２内に位置する基端部が軸６５に固着され、該軸
６５のａ方向の回動によつて第３図に実線で示す
頭部を後方斜め上方に向けた状態から鎖線で示す
上方に向けた状態に揺動可能とされていると共
に、該吸気筒６３を上記軸６５を介して揺動させ
るソレノイド６６が第２図に示すようにベースプ
レート６１の一側部にブラケツト６７を介して備
えられている。このソレノイド６６は、通電時に
ロツド６６ａが後退することにより連動部材６８
及びアーム部材６９を介して上記軸６５をａ方向
に回動させ、また、該ソレノイド６６の通電停止
時には上記連動部材６８がバネ受け部材７０との
間に装着された戻しバネ７１に引戻されることに
より、上記軸６５が反ａ方向に回動される。更
に、吸気筒６３の頭部先端には複数のスリツト７
２ａ…７２ａを設けたラベル吸着ヘツド７２がピ
ン７３を介して首振り可能に取付けられている。
この吸着ヘツド７２は、吸気筒６３が第３図に実
線で示す位置にある時に、両側部に設けられた突
片７２ｂ，７２ｂが吸気ボツクス６２の上面に固
設されたガイド板７４，７４に姿勢を規制され、
上面が上記ラベル発行装置４０の印字部４５から
斜め上方に送出されるラベルX′の送出し方向に
沿うようになつている。

然して、本考案ラベル貼付け機１においては、
第４図に示すように商品搬送コンベア２０が一側
部２０′を中心として他側部２０″が上方に持ち上
げ可能とされている。即ち、第３，４図に示すよ
うに該コンベア２０の前後両端部を支持する状
の支持部材２，３における一方の脚部２ａ，３ａ
の上端間にコンベア２０の側部２０′側のサイド
フレーム２１に沿つて断面Ｌ形のコンベア受け部
材８１が橋渡し状に架設されていると共に、該部
材８１の上面と上記サイドフレーム２１の下面と
に両端部を折曲させたヒンジ部材８２，８３が
夫々固着され、且つ両ヒンジ部材８２，８３が両
端の折曲部間に挿通した一本の軸８４によつて連
結されている。これにより、該軸８４を中心とし
てコンベア２０の側部２０″が上方に回動可能と
されている。そして、コンベア２０の終端部側の
支持部材２における該コンベア側部２０″側の脚
部２ｂには支え部材８５の一端部が枢着されてい
ると共に、サイドフレーム２１，２２の間に架設
された連結プレート８６の下面には係止部材８７
が固着され、コンベア２０の側部２０″を持ち上
げた状態で支え部材８５の他端部を係止部材８７
に係止すれば、該コンベア２０がその状態に保持
されるようになつている。

尚、コンベア２０における空所Ｂの上流側所定
位置には、一方のサイドフレーム２１に取付部材
８８を介して商品通過検出センサ８９が取付けら
れている。

次に、上記実施例の作用を説明する。

包装計量値付けシステムの上流側で包装、計量
作業を終えた商品Ｙはラベル貼付け機１０におけ
るコンベア２０に受け渡され、該コンベア２０に
よつて前方（第２図Ｃ方向）に搬送される。これ
と並行して、該ラベル貼付け機１におけるラベル
発行装置４０においては、印字部４５における印
字ヘツド５０によりラベルシートＸにおけるラベ
ルX′に当該商品Ｙの価格を示すバーコード等が
印字されると共に、このラベルX′は台紙X″から
剥離され、糊面を上向きにして該印字部４５から
前方斜め上向きに送出される。この時、該印字部
４５の前方にはラベル貼付け装置６０における吸
気筒６３が第３図に実線で示す姿勢で待機してい
ることにより、上記ラベルX′は該吸気筒６３の
頭部に備えられた吸着ヘツド７２上に受け渡され
るのであるが、該吸気筒６３内は吸気ボツクス６
２内に連通され且つ該ボツクス６２内はブロワ６
４によつて空気が吸い出されて負圧の状態とされ
ているから、上記吸着ヘツド７２上のラベル
X′にスリツト７２ａ…７２ａを介して吸引力が
作用し、該ラベルX′がヘツド７２上に吸着保持
されるのである。

然る後、上記コンベア２０によつて商品Ｙが所
定位置まで搬送されると、センサ８９がこれを検
知してラベル貼付け装置６０にけるソレノイド６
６を通電させる。そのため、該ソレノイド６６の
ロツド６６ａが後退して、連動部材６８及びアー
ム部材６９を介して軸６５がａ方向に回動される
ことにより、上記吸気筒６３が第３に鎖線で示す
ように上方に揺動され、これに伴つて該吸気筒頭
部の吸着ヘツド７２がラベルX′を保持した状態
でコンベア２０における空所Ｂから上方を通過す
る商品Ｙの裏面に沿うように当接される。これに
より、糊面を上向きにしたラベルX′が該商品Ｙ
の裏面に押付けられて貼付けられることになる。

然して、このラベル貼付け機１０においては、
ラベル発行装置４０の印字部４５がコンベア２０
の下方のスペースＡ内に突入状に位置していると
共に、その直前方にはコンベア２０に設けられた
ラベル貼付け装置６０が位置している。即ち、該
印字部４５の上方ないし前方がコンベア２０及び
ラベル貼付け装置６０によつて覆われた状態にあ
る。そのため、この状態では、該ラベル発行装置
４０にラベルシートＸを装着する際に、特にロー
ル受け部４２から引出したシートＸを印字部４５
に挿通するのが極めて困難であり、また該印字部
４５における印字ヘツド５０の交換調整等の作業
も、この状態では行うことができない。しかし、
このラベル貼付け機１０においては、第４図に示
すようにコンベア２０がラベル貼付け装置６０と
共に、一側部２０′を中心として他側部２０″が上
方に持上げ可能とされ、且つ持上げた状態で支え
部材８５により該コンベア２０を保持することが
できる。これにより、上記ラベル発行装置４０の
上部、即ち印字部４５の周辺が広く開放されるこ
とになり、上記のラベルシート装着作業や印字ヘ
ツドの交換調整作業等を容易に行うことが可能と
なる。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、所定位置に空所
が設けられた商品搬送コンベアの下方に、ラベル
発行装置とラベル貼付け装置とを備えて、商品の
下面にラベルを貼付けるようにしたラベル貼付け
機において、上記ラベル貼付け装置を商品搬送コ
ンベアの下面に取付けると共に、該コンベアを基
枠にヒンジ機構を介して上方に回動可能に連結し
たから、この連結部を中心として該コンベアをラ
ベル貼付け装置と共に回動させて、片開き状に上
方へ持ち上げることが可能となり、上記ラベル発
行装置の上部周辺を広く開放することができるよ
うになる。これにより、該ラベル発行装置へのラ
ベルシートの装着作業や該装置の印字部における
印字ヘツドの交換調整作業等が著しく容易化さ
れ、これらの作業の能率が向上される。特に、本
考案によれば、このラベル貼付け機が商品包装計
量値付けシステムにおいて他の装置と連続的に配
置される場合にも、上記のようにコンベアが一側
部を中心として上方へ回動する構成とされている
から、該ラベル貼付け機或いはその前後の装置を
移動させることなく、コンベアを持上げて上記の
作業を行うことができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案ラベル貼付け機の実施例を示すも
ので、第１図は側面図、第２図は拡大平面図、第
３図は第２図−線で切断した要部縦断側面
図、第４図はコンベアを持上げた状態の正面図で
ある。 １……基枠、１０……ラベル貼付け機、２０…
…コンベア、４０……ラベル発行装置、６０……
ラベル貼付け装置、８２，８３，８４……ヒンジ
機構（ヒンジ部材、軸）、Ｂ……空所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 商品を包装したトレーの裏面にラベルを貼付け
   るラベル貼付け機であつて、基枠に支持され且つ
   所定位置に空所が設けられた商品搬送コンベア
   と、該コンベアの下方で上記基枠に取付けられて
   商品に貼付けられるラベルを印字、発行するラベ
   ル発行装置と、上記コンベアの下面に取付けら
   れ、ラベル発行装置から糊面を上向きにして送出
   されるラベルを受取つて上記コンベアの空所から
   その上方を通過する商品の裏面に貼付けるラベル
   貼付け装置とを有し、且つ上記コンベアが上記基
   枠にヒンジ機構を介して上方に回動可能に連結さ
   れていることを特徴とするラベル貼付け機。