JPH0240035B2 - Bosantansankarushiumuhiryonoseizohoho - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炭酸カルシウム肥料であつて、特
に、撒布時に徒に飛散消失することなく、また土
壌分散性の優れた防散炭酸カルシウム肥料の製造
方法に関する。

〔従来の技術と問題点〕

従来、炭酸カルシウム肥料として、粉状のもの
と粒状のものとが知られている。前者すなわち粉
状のものは、0.15mm未満の径の粒子が大半を占
め、撒布の際に少しの風でも飛散してしまうため
施肥効果が挙がらないとか、衣服や肌を汚し、健
康を害するおそれがあるとかの欠点があつた。

後者すなわち粒状のものは、転動型造粒機によ
り炭酸カルシウム粉体をこれにバインダー液を噴
霧しながら転動させて造粒するものであるが、粒
径が通常１〜４mmと比較的大きいものが大半を占
めるため、これを耕地に撒きその後で耕しても耕
作による分散が悪く、施肥効果が部分的になつて
しまうという不都合があつた。

本発明は、これらの問題点を解決する防散炭酸
カルシウム肥料を、簡単にして確実に、しかも経
済的に製造することを目的に提案されたものであ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、造粒工程前において、炭酸カルシウ
ム粉体にその粉体の約６〜７重量％のバインダー
液を添加してこれを混練し、引き続き、この混練
中に生じる練り塊を壊砕しておき、その後に、上
記粉体の約３〜４重量％のバインダー液を加えて
造粒するものである。

〔作用〕

上記造粒工程前の混練によつて、原料の炭酸カ
ルシウム粉体はバインダー液と均一に混合し、ま
た、壊砕工程によつて練り塊が壊砕するので、再
度バインダー液を加えて行う造粒及び乾燥工程に
よつて、所望の、すなわち、従来の粉状や粒状の
炭酸カルシウム肥料のごとき欠点を伴わない理想
的な径の粒子を大部分とする防散炭酸カルシウム
肥料を得ることができる。

〔実施例〕

粒径0.15mm未満のものが70％を占める炭酸カル
シウム粉体3500Kg／ｈを混練機に送給し、バイン
ダー液としてパルプ廃液210Kg／ｈを添加し、こ
れをよく混練する。

混練されたものは、次に、壊砕機へ送給され
る。この壊砕機では、上記の混練中に発生した練
り塊を壊砕するものである。

これにより造粒前段階処理を終え、次にこれを
転動型造粒機に送給し、同時に、バインダー液と
してパルプ廃液105Kg／ｈを噴霧添加して造粒し
た。このとき、造粒機の回転数は14RPM、傾斜
角は55゜が最適だつた。造粒機で造粒した後は、
これをロータリードライヤーに入れ水分0.2〜1.0
％程度に乾燥する。このドライヤーは、乾燥作用
の他に、粒子同士が付着して団塊状になつている
部分を解体し整粒する。

でき上がつた製品の粒径は次のとおりであつ
た。

0.35mm未満 62.3Kg（8.2％） 0.35mm以上1.2mm未満 502.8Kg（65.8％） 1.2mm以上 198.6Kg（26.0％） なお、バインダー液はパルプ廃液以外に廃糖
蜜、アルコール廃液等を使用することができる。
またロータリードライヤーによる整粒の後さらに
精度を上げるために４mmの篩にかけたが４mm以上
の粒径のものは殆どなかつた。

〔発明の効果〕

以上述べたところから明らかなように、本発明
によれば、造粒工程の前に、原料の炭酸カルシウ
ム粉体の約６〜７重量％のバインダー液を加えて
これを混練し、その混練中に発生する練り塊は壊
砕工程で壊砕される。そして、造粒工程において
は、同じく原料の炭酸カルシウム粉体の約３〜４
重量％のバインダー液を再度添加して造粒し、そ
の後所要の乾燥をすることによつて、所望の粒
径、すなわち、従来の粉状のものよりは大きく粒
状のものよりは小さい径のものが大部分を占める
製品を簡単かつ確実に得ることができる。本製品
は、粉状のもののように飛散することなく、また
粒状のもののように土壌中の分散性が悪いという
こともなく、施肥効果を十分に発揮できる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 炭酸カルシウム粉体をこれにその約６〜７重
   量％のバインダー液を添加して混練機で混練し、
   それを壊砕機に送給して上記混練中に生じた大き
   な練り塊を壊砕し、その後、その練り塊を壊砕し
   たものに上記炭酸カルシウム粉体の約３〜４重量
   ％のバインダー液を添加して造粒機により造粒
   し、乾燥することを特徴とする0.35〜1.2mmの粒
   径のものを半分以上含む防散炭酸カルシウム肥料
   の製造方法。