JPH0248518B2 - Bosantansankarushiumuhiryo - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炭酸カルシウム肥料、特に、撒布時
に徒に飛散消失することのないしかも土壌分散性
の優れた防散炭酸カルシウム肥料に関する。

〔従来の技術と問題点〕

従来、炭酸カルシウム肥料として、粉状のもの
と粒状のものとが知られている。前者すなわち粉
状のものは、0.15mm未満の径の粒子が大半を占
め、撒布の際に少しの風でも飛散してしまうため
施肥効果が挙がらないとか、衣服や肌を汚し、健
康を害するおそれがあるとかの欠点があつた。

後者すなわち粒状のものは、転動型造粒機によ
り炭酸カルシウム粉体をこれにバインダー液を噴
霧しながら転動させて造粒するものであるが、粒
径が通常１〜４mmと比較的大きいものが大半を占
めるため、これを耕地に撒き、その後で耕すとし
ても耕作による分散が悪く、施肥効果が部分的に
なつてしまうという不都合があつた。

そこで、本発明防散炭酸カルシウム肥料は従来
の粉状あるいは粒状のものの上記問題点を解消し
ようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、飛散しやすい粒径0.15mm以下のも
の、また分散が悪くなる粒径１〜４mmのものが含
まれる割合を減らし、粒径0.35〜1.2mmのものが
60〜80％を占める構成としたことを特徴とする防
散炭酸カルシウム肥料である。

〔作用〕

本発明防散炭酸カルシウム肥料は、後記する独
特の製造方法、すなわち、バインダー液を混練時
と造粒時とに分けて添加する方法の開発によつて
簡単かつ確実に製造できるようになつたものであ
るが、この防散炭酸カルシウム肥料によれば、飛
散することなく、土壌中の分散が適度であり、十
分に肥料効果を挙げる。

〔実施例〕

粒径0.15mm未満のものが70％を占める炭酸カル
シウム粉体3500Kg/hを混練機に送給し、バイン
ダー液としてパルプ廃液を上記粉体の６％にあた
る210Kg/h添加し、これをよく混練する。

混練されたものは、次に、壊砕機へ送給され
る。この壊砕機では、上記の混練中に発生した練
り塊を壊砕するものである。

これにより造粒前段階処理を終え、次にこれを
転動型造粒機に送給し、同時に、バインダー液と
してパルプ廃液を、上記粉体の４％にあたる105
Kg／ｈを噴霧添加して造粒した。このとき、造粒
機の回転数は14RPM、傾斜角は55゜が最適だつ
た。造粒機で造粒した後は、これをロータリード
ライヤーに入れ水分0.2〜1.0％程度に乾燥する。
このドライヤーは、乾燥作用の他に、粒子同士が
付着して団塊状になつている部分を解体し整粒す
る。

でき上がつた製品の粒度分布は次のとおりであ
つた。

0.35mm未満 62.3Kg（8.2％） 0.35mm以上 1.2mm未満 502.8Kg（65.8％） 1.2mm以上 198.6Kg（26.0％） なお、バインダー液はパルプ廃液以外に廃糖
蜜、アルコール廃液等を使用することができる。

また、ロータリードライヤーによる整粒の後さ
らに精度を上げるために４mmの篩にかけたが４mm
以上のものは殆どなかつた。

〔発明の効果〕

以上述べたところから明らかなように、本発明
防散炭酸カルシウム肥料は、粒径0.35〜1.2mmの
ものが60〜80％を占める構成であるから、従来の
炭酸カルシウム肥料のように、風で飛散すると
か、衣服や肌を汚すとか、さらには土壌中での分
散が悪いとかいうようなことが殆どなく、施肥効
果を十分に発揮できる。

また、炭酸カルシウム肥料は、一般にアルカリ
分を50％以上含有するものであることが必要とさ
れているのであるが、造粒促進剤（ベントナイ
ト、粘土、塩化マグネシウム等）を使用して、特
に防散炭酸カクシウム肥料としての造粒性を高
め、かつ上記アルカリ分含有量を保証するために
は、本発明炭酸カルシウム肥料のように、炭酸カ
ルシウム粉体とそれの約９〜11重量％のバインダ
ー液とで造粒されていることがもつとも効果的で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 炭酸カルシウム粉体とそれの約９〜11重量％
   のバインダー液とで造粒され、粒径0.35〜1.2mm
   のものが60〜80％を占める構成としたことを特徴
   とする防散炭酸カルシウム肥料。