JP3029190B2 - 粒状混合燐酸肥料 - Google Patents

粒状混合燐酸肥料

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悟 ト部
武雄 西村
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性燐酸肥料と石灰
質肥料としてのカキ殻とからなる水中および土中崩壊性
の良好な粒状混合燐酸肥料に関し、特に一粒混合肥料に
係るものである。
【0002】
【従来の技術】ずっと以前には肥料は粉末状で使用され
ていたが、施肥時に肥料が飛散しやすい欠点があるに加
え、施肥後には肥料が雨水で流失したり、肥料が地表を
被覆して、地面の通水性、通気性を阻害する等の問題点
があった。その後これらの問題点を改善するために肥料
を適当な大きさの粒子に造粒する方法が提案され、現在
実際に行われてもいる。従来提案されている粒状燐酸肥
料は熔成燐肥を造粒したものがほとんどで、熔成燐肥の
水砕物あるいは粉末に珪酸カリウム、アルコール醗酵廃
液(廃糖蜜発酵廃液)、ポリビニルアルコール、リグニ
ン酸、可溶性デンプン、サルファイトパルプ副生物(パ
ルプ廃液)、カルボキンメチルセルロース等の水溶性バ
インダー(特開昭53−58371、特開昭57−14
9885、特開昭58−20790)や、硫酸マグネシ
ウム(特開昭60−65785)を添加したり、廃糖蜜
発酵廃液またはパルプ廃液とアルカリ土金属水和物を併
用したりして(特開昭58−185490)造粒してい
る。さらに熔成燐肥に緩効性窒素肥料と過燐酸石灰また
は重過燐酸石灰を添加するか(特開昭52−6650、
特開昭52−6651)、あるいは燐酸を反応させて
(特開昭60−122788)造粒する方法も提案され
ている。一方、石灰質肥料の造粒にも今までに可成り多
数提案され、実行もされている。たとえば、石灰質肥料
に潮解性ナトリウム塩、ステフェン廃水濃縮液、アルコ
ール醗酵廃液濃縮液、リグニンスルホン酸塩溶液、植物
性葉状粉末等を添加して造粒する方法が提案されている
(特開昭52−30663、特開昭58−99189、
特開昭59−152219、特開昭60−14169
4、特開昭60−221383)。また、可溶性石灰に
可溶性珪酸、塩基性物質及び燐酸等を添加し、反応させ
て造粒する方法も提案されている(特開昭54−123
469)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のように肥料の造
粒化は以前の粉末肥料が持っていた問題点、つまり、施
肥時の肥料の飛散や施肥後の雨水による肥料の流失、地
表を肥料が被覆することによる地面の通水性、通気性の
阻害等を改善するために開発された技術である。肥料の
造粒化で大事なことはまず、肥料の製造中はもちろんの
こと、それ以降の流通から施肥までの取り扱い中に粒子
が破壊しない堅さとなり、かつ、取り扱いやすい粒子の
大きさとなることである。また、粒子状の肥料は雨や土
中等の水分で適度な速度で崩壊し、土中に分散すること
が必要である。これらの粒子状肥料の条件を満たすため
に、今までに肥料の種類や作物の種類に応じて、種々の
造粒方法が提案されてきた。前記のように熔成燐肥の造
粒は熔成燐肥に水溶性バインダーや硫酸マグネシウムの
添加、廃糖蜜発酵廃液またはパルプ廃液とアルカリ土金
属水和物の併用、緩効性窒素肥料と過燐酸石灰または重
過燐酸石灰の添加等により達成されており、また熔成燐
肥に燐酸を反応させて造粒する方法もある。この燐酸肥
料に使用される熔成燐肥はく溶性であるために、これら
のバインダーで希望の造粒ができ、かつ、この粒状燐酸
肥料を施肥した時に雨や土中等の水分で容易に崩壊し、
土中へ分散する。しかしながら、これらの方法では燐酸
一石灰、燐酸一苦土あるいは燐酸二石灰等の水溶性燐酸
含む水溶性燐酸肥料の中には造粒がうまくいかないも
のや、ある程度造粒はうまくできても、施肥した時に崩
壊しにくいという大きな問題を有するものがある一方、
苦土重焼燐等、一部のものについてはこれを製造する過
程で造粒剤なしで造粒できて、施肥したときの崩壊性も
可成り良好なものもある。また石灰質肥料を造粒する方
法としては前記の熔性燐肥の場合と同じように石灰質肥
料に水溶性バインダーを添加する方法や可溶性石灰に可
溶性珪酸、塩基性物質および燐酸等を添加し、反応させ
て造粒する方法等がある。本発明の目的である水溶性燐
酸肥料と石灰質肥料を適当量づつ混合して造粒化する、
いわゆる一粒混合造粒の粒状混合燐酸肥料は、とくに石
灰質肥料としてカキ殻を使用する場合、前記のような燐
酸肥料あるいは石灰質肥料をそれぞれ単独で造粒する今
までの方法では良好な造粒化はできず、水中および土中
崩壊性も不良であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、水溶性燐酸肥
料と石灰質肥料としてのカキ殻とを配合して品質の良
好な一粒混合肥料を得るために鋭意研究の結果、達成さ
れたものである。つまり本発明は、燐酸一石灰、燐酸一
苦土あるいは燐酸二石灰等の水溶性燐酸を含む水溶性燐
酸肥料と石灰質肥料としてのカキ殻とを適当量づつ配合
し、これに燐酸吸収剤としてのベントナイトとバインダ
としてのリグニン化合物とを添加・混練して、造粒せ
しめたことを特徴とする水中および土中崩壊性の良好な
粒状混合燐酸肥料である。本発明の水溶性燐酸肥料とし
ては苦土重焼燐が肥料として優れているし、造粒品の品
質も良いので好ましい。また石灰質肥料としてはカキ殻
が、肥料として優れているため、限定して使用される
さらに造粒化を行うために水溶性燐酸肥料と石灰質肥
としてのカキ殻とを配合した後に添加する造粒剤とし
ては、燐酸吸収剤としてベントナイト、バインダーとし
リグニン酸、リグニンスルホン酸ソーダなどのリグニ
ン化合物が、造粒のしやすさと造粒品の崩壊性の点で
定して使用される。水溶性燐酸肥料と石灰質肥料とし
てのカキ殻の割合は任意に選ぶことができるが、通常、
重量比率で50:50〜10:90の範囲から選ぶのが
良い。また、燐酸吸収剤としてのベントナイトバイ
ンダーとしてのリグニン化合物は、水溶性燐酸肥料と
キ殻の合計量に対してそれぞれ1〜15重量%使用する
のが望ましい。
【0005】
【作用】以上述べたように本発明は、水溶性燐酸肥料と
石灰質肥料としてのカキ殻とを適当量づつ配合し、これ
に燐酸吸収剤としてのベントナイトとバインダーとして
のリグニン化合物とを添加・混練し、造粒した粒状混合
燐酸肥料で、この方法では容易に造粒化できて、粒子の
大きさの均斉度も良かった。このようにこの肥料の造粒
化が成功したことにより、肥量の機械散布が可能となっ
て3Kといわれる厳しい作業の省力化ができ、農家の労
働が大きく軽減された。このものは成分が均一であるた
めに、今までの燐酸肥料と石灰質肥料とを別々に造粒化
し、これらを適当な比率で混合して(バルクブレンド)
施肥する方法に比して、成分的なむらが生じない。また
今までの粒状燐酸肥料では造粒化の過程で水溶性燐酸が
化学変化を起こして水に溶けにくくなるために速効性が
なくなる欠点があったが、本発明品では水溶性燐酸の残
留割合が高く、速効性が大である。さらにこのものは施
肥後、粒子が容易に崩壊し、土中への分散が良好である
ので作物の生育に非常に硬化が大きいという特長を持っ
ている。
【0006】
【実施例1】まず、燐酸一石灰、燐酸一苦土および燐酸
二石灰等の水溶性燐酸を含む苦土重焼燐と粉砕機で小さ
く粉砕したカキ殻をブレンダーに仕込んだ。この苦土重
焼燐とカキ殻粉末の仕込み割合は重量比率で2:8であ
り、これらをブレンダー中でよく混合した後、ベントナ
イト粉末とリグニンスルホン酸ソーダをそれぞれ苦土重
焼燐とカキ殻の合計量に対して5重量%添加して、よく
混練した。さらにこのものを造粒機に仕込んで、造粒し
た結果、直径1〜4mmのほぼ真円形をしたきれいな粒
子が得られた。このものを作物に施肥したところ、施肥
しやすく、また崩壊性が良かったので、作物の生育が良
好であった。
【0007】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、水溶性燐酸
肥料と石灰質肥料としてのカキ殻とを適当量づつ配合
し、これに燐酸吸収剤としてのベントナイトとバインダ
としてのリグニン化合物とを添加・混練して、造粒し
た粒状混合燐酸肥料で、この方法で使用する主要原料を
はじめ、造粒剤も安価で、また使用設備も特別なものは
必要とせず、一般的な設備で十分製造できるので、低コ
ストの粒状混合燐酸肥料が得られるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C05D 3:02) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C05B 1/00 - 21/00 C05D 3/00 - 3/02 C05G 1/00 C05G 3/00 - 3/00 103

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燐酸一石灰、燐酸一苦土あるいは燐酸二
    石灰等の水溶性燐酸を含む水溶性燐酸肥料と石灰質肥料
    としてのカキ殻とを適当量づつ配合し、これに燐酸吸収
    としてのベントナイトとバインダーとしてのリグニン
    化合物とを添加・混練して、造粒せしめたことを特徴と
    する水中および土中崩壊性の良好な粒状混合燐酸肥料。
  2. 【請求項2】 水溶性燐酸肥料が苦土重焼燐である請求
    項1に記載の水中および土中崩壊性の良好な粒状混合燐
    酸肥料。
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