JPH0235700Y2

JPH0235700Y2 -

Info

Publication number: JPH0235700Y2
Application number: JP1985069209U
Authority: JP
Priority date: 1985-05-10
Filing date: 1985-05-10
Publication date: 1990-09-28
Also published as: JPS61185733U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、複数本のガイド内に積載された素材
を下から順に突出するスタツクプツシヤに係り、
特にプレス機械で加工されるブランク等の素材を
位置決めするガイドの位置調整に利用できる。

［背景技術とその問題点］プレス機械の素材送り装置として、素材が切板
またはブランクの場合、スタツクプツシヤが多く
用いられている。

スタツクプツシヤは、多数の切板またはブラン
クを複数本のガイド内へ積載しておき、プツシヤ
バーの進退により下から１枚ずつ突出する方式で
あるが、素材に方向性がある場合、その位置決め
作業が極めて困難である。

従来、この位置決め作業は、素材の外形を複数
箇所で位置規制するガイドを位置調整し、素材を
ガイドから突出してプレス加工し、この加工精度
を検査し、再びガイドを調整し、これを繰返して
所定精度に仕上るようにしていたので、極めて調
整に時間がかかつていた。

［考案の目的］ここに、本考案の目的は、このような従来の問
題を解決すべくなされたもので、多数の素材を積
載した状態に保持する複数のガイドを容易に、か
つ迅速に位置決めできるスタツクプツシヤのガイ
ド位置決め装置を提供することにある。

［問題点を解決するための手段および作用］そのため、本考案では、素材の積載ステージに
少なくとも２以上のピン挿入孔を形成する一方、
１または数枚の素材を重ね合せて基準体を形成
し、この基準体に前記ピン挿入孔に嵌合する複数
の係合ピンを突設して位置決め治具を形成し、各
ガイドの位置調整にあたつて、位置決め治具の係
合ピンを前記ピン挿入孔に嵌合した状態におい
て、位置決め治具の外形に沿つて前記各ガイドを
位置調整し、これにより各ガイドの位置調整を容
易にかつ迅速に行えるようにしたものである。

［実施例］第１図は本実施例の平面を、第２図は正面をそ
れぞれ示している。これらの図において、ベース
フレーム１の上面には支持台２を介してブランク
積載ステージ３が固定されている。ブランク積載
ステージ３は、前記支持台２の上面に固定された
ステージプレート６と、このステージプレート６
の上面に固定され図中左右方向へ延る縦長矩形状
のブランク支持プレート４とから構成されてい
る。

前記ステージプレート６の上面には、ブランク
支持プレート４の両側にその厚みより僅か厚い角
柱状のプツシヤバー５Ａ，５Ｂが図中左右方向へ
それぞれ進退可能に収納されているとともに、こ
れらの上方に横長矩形状の逃げ穴７を有するステ
ージカバー８が固定されている。また、前記ブラ
ンク支持プレート４の先端部には、３つのマグネ
ツト３１が埋設されている。

前記ステージカバー８の上面には、多数のブラ
ンクを積載した状態に保持する複数本、本実施例
では６本のブランクガイド１１₁〜１１₆が水平方
向へ位置調整可能に取付けられているとともに、
前側中央に角柱状のガイド片１２が前記プツシヤ
バー５Ａ，５Ｂの進退方向に沿つて前記ブランク
支持プレート４と平行に配置されている。各ブラ
ンクガイド１１₁〜１１₆は、前記のステージカバ
ー８に螺合されたボルト１３に対して位置調整可
能な長孔１４を有するブラケツト１５と、このブ
ラケツト１５の内端に垂直に固定された円柱状の
ガイドバー１６とから構成されている。また、前
記ガイド片１２の下面と前記ブランク支持プレー
ト４の上面との隙間は、少なくとも１枚分のブラ
ンクの厚みより大きく、かつ２枚分のブランクの
厚みより小さい寸法に設定されている。

また、前記ブランク積載ステージ３のステージ
プレート６の両側所定位置には、２つのピン挿入
孔２１Ａ，２１Ｂがそれぞれ形成されている。こ
れらのピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂには、第３図お
よび第４図に示す位置決め治具２２がセツトされ
るようになつている。位置決め治具２２は、そり
が少なくかつバリがない複数枚のブランクを互い
に重ね合せて固定した基準体２３の所定位置に、
前記ピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂに嵌合する２本の
係合ピン２４Ａ，２４Ｂが突設されている。この
位置決め治具２２は、前記各ブランクガイド１１
_１〜１１₆の位置調整時に利用される。

一方、前記プツシヤバー５Ａ，５Ｂの後端は、
可動ブロツク３２に固定されている。可動ブロツ
ク３２は、前記ベースフレーム１に前記プツシヤ
バー５Ａ，５Ｂの進退方向に沿つて互いに平行に
配置されたガイドロツド３３Ａ，３３Ｂに沿つて
移動可能に支持され、かつ図示しない往復駆動装
置によつてガイドロツド３３Ａ，３３Ｂ上を往復
動できるようになつている。

次に、本実施例の位置決め方法を説明する。各
ブランクガイド１１₁〜１１₆の位置決めに当つて
は、まず、位置決め治具２２の係合ピン２４Ａ，
２４Ｂをブランク積載ステージ３のステージプレ
ート６に形成されたピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂへ
嵌合させる。

この状態において、位置決め治具２２の基準体
２３の外形に沿つてガイドバー１６が接するよう
に各ブランクガイド１１₁〜１１₆を位置調整した
後、ボルト１３を締付け、各ブランクガイド１１
_１〜１１₆をステージカバー８上に固定する。その
後、位置決め治具２２を取除く。

このようにして各ブランクガイド１１₁〜１１₆
を位置決めした後、これらのブランクガイド１１
_１〜１１₆内に多数のブランクを順次積載し、可動
ブロツク３２の往復動により積載されたブランク
を下から順に突出す。つまり、プツシヤバー５
Ａ，５Ｂが第１図および第２図中左方へ後退する
と、プツシヤバー５Ａ，５Ｂ上に支持されていた
ブランクは、ブランク支持プレート４上へ落下さ
れる。続いて、プツシヤバー５Ａ，５Ｂが第１図
および第２図中右方へ進出すると、ブランク支持
プレート４上へ落下したブランクは、プツシヤバ
ー５Ａ，５Ｂの先端面によつてブランクガイド１
１₁〜１１₆の積載位置からブランク支持プレート
４とガイド片１２との間を通つてブランク支持プ
レート４の先端部、つまり第１のステージ中心ま
で突出され、ここで３つのマグネツト３１に吸
着、保持される。このとき、突出されたブランク
の次のブランクは、ガイドバー１６内に保持され
たままの状態にある。

第１のステージ中心へ付き出されたブランクは
フイードバー４１に設けられたフインガ４２によ
りプレス機械まで搬送され、そこで加工された
後、搬出される。

従つて、本実施例によれば、複数のブランクを
互いに重ね合せた基準体２３に２本の係合ピン２
４Ａ，２４Ｂを突設して位置決め治具２２を形成
し、この位置決め治具２２の係合ピン２４Ａ，２
４Ｂをブランク積載ステージ３に形成されたピン
挿入孔２１Ａ，２１Ｂへ嵌合させた後、この位置
決め治具２２の基準体２３の外形を基準として各
ブランクガイド１１₁〜１１₆のガイドバー１６を
位置調整するようにしたので、ブランクガイド１
１₁〜１１₆を容易にかつ迅速に位置決めでき、よ
つてこれらのブランクガイド１１₁〜１１₆内に積
載される多数のブランクの位置決めを容易にかつ
迅速に行うことができる。

また、位置決め治具２２は、ブランク積載ステ
ージ３の２つのピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂに２本
の係合ピン２４Ａ，２４Ｂを嵌合させて位置決め
されるため、上下、左右位置だけでなく回転方向
の位置決めも行うことができ、方向性を有するブ
ランクも正確に位置決めすることができる。

さらに、位置決め治具２２の製作に当つては、
数枚のブランクを互いに重ね合せて固定し、これ
に係合ピン２４Ａ，２４Ｂを突設すればよいの
で、極めて簡易にかつ安価に製作することができ
る。

なお、上記実施例では、、３枚のブランク材を
重ね合せて位置決め治具２２の基準体２３を構成
したが、基準体２３としては、１枚のブランクの
みでもよい。

また、上記実施例では、ブランク積載ステージ
３に２つのピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂを形成する
とともに、位置決め治具２２の基準体２３に２本
の係合ピン２４Ａ，２４Ｂを形成したが、これら
のピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂおよび係合ピン２４
Ａ，２４Ｂの数はそれぞれ２以上であればいくつ
でもよい。この場合、これらの数を多くすれば、
基準体２３の位置をより正確にセツトすることが
できる反面、あまり多くしすぎると製造が困難に
なるのでこれらを考慮して２ないし４程度が適当
である。

また、ブランクの形状としては、上記実施例で
述べた形状に限らず任意の形状でよい。しかし、
方向性がないブランクの形状では、各ブランクガ
イド１１₁〜１１₆の位置調整がそれほど面倒では
ないが、特に異形等の方向性を有するブランクの
形状に対して本考案は極めて効果的である。

なお、本考案の実用新案登録請求の範囲には本
考案を理解しやすいように考案の構成に対応する
実施例の符号を付したが、本考案は前記実施例の
構成等に限定されるものではなく、本考案の目的
を達成できる範囲の変形は本考案に含まれるもの
である。

［考案の効果］以上の通り、本考案によれば、積載ステージに
形成された複数のピン挿入孔に係合ピンを嵌合さ
れた位置決め治具を用いてガイドの位置決めを行
つているので、その位置決めを容易にかつ迅速に
行うことができるとともに、素材が方向性を有す
る場合であつてもその素材を保持するガイドを正
確に位置決めすることができるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
平面図、第２図は一部を切欠いた正面図、第３図
は位置決め治具の平面図、第４図は位置決め治具
の正面図である。３……ブランク積載ステージ、５Ａ，５Ｂ……
プツシヤバー、１１₁〜１１₆……ブランクガイ
ド、２１Ａ，２１Ｂ……ピン挿入孔、２２……位
置決め治具、２３……基準体、２４Ａ，２４Ｂ…
…係合ピン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】垂直に立設されかつ水平方向へ位置調整可能な
複数のガイド１１₁〜１１₆内に方向性を有する複
数の素材を順次積載し、積載された最下段の素材
をプツシヤバー５Ａ，５Ｂの進退により順次突出
するスタツクプツシヤにおいて、前記素材の積載ステージ３に少なくとも２以上
のピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂを形成するととも
に、１または複数の素材を重ね合わせた基準体２３
に前記ピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂに嵌合する複数
の係合ピン２４Ａ，２４Ｂを突設して位置決め治
具２２を形成し、この位置決め治具２２の係合ピン２４Ａ，２４
Ｂを前記ピン挿入孔２１Ａ，２１Ｂに嵌合した
後、基準体２３の外形に沿つて前記各ガイド１１
_１〜１１₆を位置調整することを特徴とするスタツ
クプツシヤのガイド位置決め装置。