JPH023458Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は画像形成装置例えば複写機において
用紙の傾きによつて起る紙ジヤムを防止すること
ができる画像形成装置における用紙搬送装置に関
するものである。

〔考案の技術的背景〕

従来の画像形成装置例えば複写機は第１図およ
び第２図に示すようにカセツト１から給紙ローラ
８を介して給紙された用紙２はアライニングロー
ラ３，４により先端が揃えられて次の転写工程に
送られ、転写機、方向変換ローラ部５の補助ロー
ラ６ａ，６ｂを介してトレイ７に排紙するように
構成されている。

〔背景技術の問題点〕

しかしながら、この種の複写機はカセツト１か
ら給紙された用紙２がアライニングローラ３，４
まで行く間に傾き（スキユー）が生じた場合、ア
ライニングローラ３，４により先端は揃えられる
が、傾いた分用紙２が基準位置ｌよりずれて再ス
タートされて転写工程に送られ、そのために、転
写後、方向変換ローラ部５において補助ローラ６
ａ，６ｂより外れ、用紙２の送りができなくな
り、転写工程部にジヤムが発生していた。そし
て、これを取除く作業が面倒であるとともに用紙
が転写直後であるため、画像がまだ未定着で現像
剤（トナー）によつて手が汚れる等の問題点があ
つた。

〔考案の目的〕

この考案はアライニングローラに用紙が送られ
るまでに傾いた場合、これを検出して転写工程へ
の送りを停止させてジヤム用紙を抜出したり、又
は傾きを調整して元の基準位置に移動させて転写
工程に送り、ジヤムの発生を防止することがで
き、かつ、ジヤムの用紙は現像剤が未着のため、
手が汚れず、その操作が簡単な画像形成装置にお
ける用紙搬送装置を提供することを目的とするも
のである。

〔考案の概要〕

この考案は用紙収納部とアライニングローラと
の間に用紙の傾きを検出する検出手段を設け、用
紙に傾きが発生したとき、給紙駆動部の停止、又
は用紙の傾きを調整するなどの異常処理を行なう
ようにしたことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

この考案を図面に示す一実施例を参照しながら
説明する。

第３図はこの考案の一実施例である用紙搬送装
置を適用した画像形成装置の概略正面図、第４図
は第３図の概略正面図、第５図はタイミングチヤ
ートである。各図において１０は画像形成装置に
おける用紙搬送装置であつて、この用紙搬送装置
１０は用紙収納部としてのカセツト１１内の用紙
１２を給紙部としてのローラ１３により送り出
し、この送り出された用紙１２はその前方に配置
された一対のアライニングローラ１４ａ，１４ｂ
に当接してたわみ、アライニングローラ１４ａ，
１４ｂにより用紙１２の先端を揃えるようになつ
ている。この先端を揃えた用紙１２は転写工程１
５に送られ、所定の転写が行われる。そして、所
定の転写が終了した用紙１２は方向変換ローラ部
１６の補助ローラ１７ａ，１７ｂを介して図示し
ないトレイに排紙するように構成されている。前
記カセツト１１とアライニングローラ１４ａ，１
４ｂとの間には搬送された用紙１２の傾きを検出
する検出手段例えば発光素子１８と受光素子子１
９とが搬送面を挾んで配置されている。この発光
素子１９からの検出信号は駆動停止制御部２０に
入力され、この駆動停止制御部２０からの出力信
号により給紙ローラ１３およびアライニングロー
ラ１４ａ，１４ｂの回転を停止させるとともに図
示しないエラーランプを点灯させるようになつて
いる。すなわち、給紙ローラ１３によつて送り出
されたカセツト１１内の用紙１２が、アライニン
グローラ１３，１４に到達するときに基準位置ｌ
より所定の角度傾いて搬送されると、前記発光素
子１８よりの光を受光素子１９が検出し、この検
出信号が駆動停止制御部２０に入力し、この駆動
停止制御部２０からの出力信号により給紙ローラ
１３およびアライニングローラ１４ａ，１４ｂの
回転を停止させて用紙１２の送りを停止させると
ともに図示しないエラーランプを点灯させる。そ
して、エラーランプを確認した操作者はこの傾い
た用紙１２をカセツト１１側より抜出し、最初の
動作を行つて複写するものである。なお、前記操
作者によつて抜出された用紙１２は複写工程１５
に到達する前において抜出されるため、操作者の
手が現像剤によつて汚れることがなく、作業者を
向上させることができる。

第６図はこの考案の他の実施例である用紙搬送
装置を適用した画像形成装置の概略正面図、第７
図は第６図の概略正面図、第８図はタイミングチ
ヤートである。各図において第３図乃至第５図に
示す前記実施例と同一部材には同一の符号を付し
てその構成の詳細な説明は省略することとする。
前記実施例と相違する構成は前記アライニングロ
ーラ１４ａ，１４ｂを軸２１を介して軸方向に移
動自在に配置されていて、この軸２１の一端部
（図面の下端部）にはブツシユ２２が取付けられ
ている。このブツシユ２２の凹部２２ａには中間
部に支軸２３を介して矢印方向に揺動自在に配置
された作動レバー２４の一端部２４ａが嵌合され
ている。この作動レバー２４の他端部２４ｂには
駆動部例えばソレノイド２５が連結されている。
また、作動レバー２４の支軸２３と一端部２４ａ
との間には付勢部材たるばね２６が配置されてい
て、前記ソレノイド２５がオフになつたとき、作
動レバー２４を元の位置に復帰せるようになつて
いる。また、カセツト１１とアライニングローラ
１４ａ，１４ｂとの間には用紙１２を案内するガ
イド板２７が配置されている。

このように構成された用紙搬送装置１０におい
て、カセツト１１より送り出された用紙１２は停
止しているアライニングローラ１４ａ，１４ｂに
当接してたわみ先端が揃えられる。そして、用紙
１２に傾きが生じていないときは、そのままの状
態でもつててアライニングローラ１４ａ，１４ｂ
を介して複写工程１５に送られ、複写後方向変換
ローラ部１６の補助ローラ１７ａ，１７ｂを介し
て図示しないトレイに排紙されることとなる。

一方、アライニングローラ１４ａ，１４ｂに到
達する時に傾きが生じているときは、前記発光素
子１８よりの光を受光素子１９が検出し、この検
出信号によりソレノイド２５を作動させ、作動レ
バー２４を支軸２３を支点として時計方向に回動
させる。この作動レバー２４の回動により一端部
２４ａに嵌合しているブツシユ２２を介してアラ
イニングローラ１４ａ，１４ｂをガイド板２７側
に移動させる。このアライニングローラ１４ａ，
１４ｂの移動につれて傾いた用紙１２も一緒に移
動し、用紙１２の端部がガイド板２７に当接して
正常な位置にセツトされる。この状態のままアラ
イニングローラ１４ａ，１４ｂを駆動して用紙１
２を複写工程１５に送り、アライニングローラ１
４ａ，１４ｂは用紙１２が完全に送り切るまでそ
のままの状態を保持している。そして、用紙１２
を送り切つた直後、ソレノイド２５がオフにな
り、これにより作動レバー２４はばね２６によつ
て元の状態に戻り、アライニングローラ１４ａ，
１４ｂも元の状態に戻ることとなる。

なお、前記において、アライニングローラ１４
ａ，１４ｂを用紙１２の送り毎に移動させて用紙
１２の位置を調整するように構成してもよいこと
は言うまでもない。

〔考案の効果〕

この考案は上記のように構成したので、カセツ
ト内から送り出された用紙がアライニングローラ
に到達するまでに傾きが生じたとき、これを検出
して駆動部を停止させたり、又は調整して再送り
することができ、転写工程においてジヤムが発生
したりすることがなく、操作者の手を汚したりす
ることがなくて作業性を向上させることができ
る。しかも、構成が著しく簡単であつて、信頼性
が高い製品を安価に供給することができるなどの
優れた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の画像形成装置の一例を示す概略
平面図、第２図は第１図の概略正面図、第３図は
この考案の一実施例である用紙搬送装置を適用し
た画像形成装置の概略平面図、第４図は第３図の
概略正面図、第５図はタイミングチヤート、第６
図はこの考案の他の実施例である用紙搬送装置を
適用した画像形成装置の概略正面図、第７図は第
６図の概略正面図、第８図はタイミングチヤート
である。 １０……用紙搬送装置、１１……用紙収納部、
１２……用紙、１３……給紙部、１４ａ，１４ｂ
……アライニングローラ、１５……転写工程、１
６……方向変換部、１７ａ，１７ｂ……補助ロー
ラ、１８……発光素子、１９……受光素子、２０
……駆動停止制御部、２１……軸、２２……ブツ
シユ、２３……支軸、２４……作動レバー、２５
……ソレノイド、２６……ばね、２７……ガイド
板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 用紙収納部内の用紙を給紙部を介して送り出
   し、この送り出された用紙をアライニングローラ
   により先端を揃えて画像形成工程に搬送するよう
   にした用紙搬送装置において、 前記アライニングローラに達した用紙を整位す
   るため、前記アライニングローラを軸線方向に移
   動せしめる移動手段を具備したことを特徴とする
   画像形成装置における用紙搬送装置。