JPH0229698B2 - - Google Patents

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JPH0229698B2
JPH0229698B2 JP59119806A JP11980684A JPH0229698B2 JP H0229698 B2 JPH0229698 B2 JP H0229698B2 JP 59119806 A JP59119806 A JP 59119806A JP 11980684 A JP11980684 A JP 11980684A JP H0229698 B2 JPH0229698 B2 JP H0229698B2
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JP
Japan
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phenolic resin
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weight
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JP59119806A
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Naoya Kominami
Kenjiro Demori
Minoru Fujiwara
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Asahi Yukizai Corp
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Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
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Publication of JPH0229698B2 publication Critical patent/JPH0229698B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は衝撃強度に優れかつ成形性が良好な射
出成形用、トランスフアー成形用および圧縮成形
用フエノール樹脂成形材料に関するものである。
本発明に係るフエノール樹脂成形材料はフエノー
ル樹脂の特性である耐熱性、耐熱クリープ性、電
気特性に加えて優れた衝撃強度を有する成形品を
与えるため、例えばブレーカー、マイクロスイツ
チ、ボビンなどの電気電子部品、ギヤ、カム、軸
受ワツシヤー、シールリングなどの機械部品、コ
ネクター、プーリーなどの自動車部品、あるいは
漆器などの雑貨用品などに利用することができ
る。 〔従来の技術〕 従来、フエノール樹脂成形材料は、耐熱耐、耐
アーク性、電気特性の点では優れていたが、衝撃
強度が比較的低いという問題点があり、シヤルピ
ー衝撃強度は2〜3Kgf・cm/cm2程度あつた。そ
こで、この衝撃強度を向上させるため繊維質補強
材を使用することがおこなわれており、そのよう
な繊維質補強材としてガラス繊維が広く使われて
いる。しかしながら、ガラス繊維を補強材として
使用した成形材料を圧縮成形して得られる成形品
は衝撃強度は向上するものの摺動性や耐摩耗性が
悪く、落球衝撃が低いという問題点があつた。ま
た、ガラス繊維を使用した成形材料を射出成形又
はトランスフアー成形して得られる成形品は、繊
維同士の摩擦によるスレや該成形材料の製造時又
は成形時に材料がシエアーを受けるため、繊維が
簡単に切断されてしまい、そのため、得られる成
形品の衝撃強度の向上が実質的には小さくなると
いう問題点があり、従来品のシヤルピー衝撃強度
は4〜5Kgf・cm/cm2程度であつた。その他繊維
質補強材としてパルプ、綿布チツプ、アスベスト
繊維などが使用されているが、これらは繊維自体
の引張強度が弱いため、ガラス繊維ほど衝撃強度
の向上が見られないという問題点がある。また繊
維質補強材としてポリビニルアルコール繊維(以
下、ビニロン繊維と略称する)などの有機質繊維
を使用することも考えられるが、実際には価格的
難点などにより量的にはほとんど使用されておら
ず、また有機質繊維を主に配合させた衝撃強度の
高い成形品を与えるフエノール樹脂成形材料も見
当らないのが現状である。 本発明者らは、上記した従来技術の現丈に鑑
み、先に射出成形用フエノール樹脂成形材料(特
願昭58−160407号)を出願した。これは溶解度パ
ラメーター(「接着百科(上)」芝崎一郎著、高分
子刊行会発行51年版33頁に準じる)を選定したフ
エノール樹脂にビニロン繊維を配合させてなる高
衝撃強度を与える射出成形用フエノール樹脂成形
材料に関するもので、繊維の引張強度と成形品の
衝撃強度が一義的に対応すること、フエノール樹
脂の溶解度パラメーターとビニロン繊維の溶解度
が一義的に関係していることなどの発見に基づき
なされたものである。 しかしながら、前記した先の出願に係る射出成
形用フエノール樹脂成形材料においては、見掛密
度(JISK6911に準じる)が小さく、つまり該成
形材料のボリユーム(JISK6911に準じる)が大
きかつたため、比較的スプルーやランナー径の大
きい成形品用において優れた効果を発揮し、射出
成形でシヤルピー衝撃強度の非常に高い成形品は
得られたが、この成形材料は射出成形機のホツパ
ー内でブリツジ構造をつくりやすく材料落ちが悪
くなるなど連続成形においては運転操作上やや難
があり、またシヤルピー衝撃強度値にもバラツキ
が見られた。その他、この材料は成形時の最小焼
き時間がやや長いため、成形サイクルが長くな
り、さらに射出成形機のシリンダー内での滞留時
間が短いなどの成形性に問題点があつた。 本発明者らは前記した先の出願に係るフエノー
ル樹脂成形材料の有する問題点に鑑み、鋭意研究
を重ねた結果、フエノール樹脂成形材料の見掛密
度を前記した先の出願のものの2倍以上に大きく
(つまり該成形材料のボリユームを1/2以下に)す
ることによつて連続射出成形が安定して行なえ、
また得られた成形品のシヤルピー衝撃強度が市販
のフエノール樹脂成形材料より常に2〜3Kgf・
cm/cm2優れた値を示すなど成形性およびシヤルピ
ー衝撃強度において優れ、かつトランスフアー成
形および圧縮成形においても高いシヤルピー衝撃
強度を有し、外観の良好な優れた成形品が得られ
るフエノール樹脂成形材料として、溶解度パラメ
ーターが9.0〜11・0のフエノール樹脂に6g/
デニール以上の引張強度を有するビニロン繊維お
よび潤滑性述填材を配合させたフエノール樹脂成
形材料を見出し先に「フエノール樹脂成形材料」
として特許出願した(昭和59年6月4日出願)。 しかしながらこのフエノール樹脂材料は成形
性、シヤルピー衝撃強度の点で優れているものの
高電圧下における絶縁性に劣ることがその後判明
した。そこで、本発明者らはさらに研究を重ねた
結果、この問題点を改良できる要因を新に見出
し、本発明を成すに至つた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みなされ
たもので、その解決しようとする問題点は潤滑性
充填材を配合したフエノール樹脂成形材料の高電
圧下における絶縁性を改良し、シヤルピー衝撃強
度が高くかつ成形性の良好なフエノール樹脂成形
材料を提供することである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は上記問題点を解決したフエノール樹脂
成形材料を提供するもので、その手段はベンジリ
ツクエーテル型フエノール樹脂、アンモニアレゾ
ール型フエノール樹脂、ビスフエノールA変性フ
エノール樹脂、アニリン変性フエノール樹脂及び
アミン変性フエノール樹脂の群から選ばれた少な
くとも一種の、溶解度パラメーターが9.0〜11.0
のフエノール樹脂100重量部に対して、(i)6g/
デニール以上の引張強度を有するポリビニルアル
コール繊維5〜150重量部および(ii)炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、シリカ、クレー、タル
ク、アルミナ、硫酸アルミニウム、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム及び珪酸アルミニウムの群か
ら選ばれた少なくとも一種の、0.1〜15μmの粒径
を有する無機質粉体10〜50重量部を配合すること
にある。 本発明に使用されるビニロン繊維としては6
g/デニール以上の引張強度を有するものが良
く、さらに好ましくは7.5g/デニール以上の引
張強度を有するものである。ビニロン繊維の引張
強度が6g/デニールより小さいとビニロン繊維
を大量に使用しても高衝撃強度の成形品が得られ
ない。本発明において使用するビニロン繊維の繊
維長には特に限定はないが一般に使用されている
1〜6mmのものの使用が好適である。 本発明のフエノール樹脂成形材料におけるビニ
ロン繊維の配合量はフエノール樹脂100重量部に
対して5〜150重量部使用するのが好適である。
本発明のフエノール樹脂成形材料を射出成形用と
して使用する場合はビニロン繊維の配合量は5〜
100重量部であるのが好ましく、更に好ましくは
30〜70重量部である。またトランスフアー成形お
よび圧縮成形用として使用する場合は、ビニロン
繊維の配合量は5〜150重量部であるのが好まし
く、更に好ましくは30〜110重量部である。ビニ
ロン繊維の配合量が前記範囲の下限より少ないと
シヤルピー衝撃強度の向上が実質的に著しく小さ
く、逆にビニロン繊維の配合量が前記範囲の上限
より多くなるとシヤルピー衝撃強度はより高くな
るが成形が困難な材料になつてしまうので好まし
くない。なお、本発明においては前記したビニロ
ン繊維の他に、耐熱性、曲げ強度、引張強度など
を考慮して、フエノール樹脂成形材料に通常使用
されているセルロース類、ガラス繊維などの有機
質、無機質フイラーを併用することも有効であ
る。 本発明に使用される無期質粉体としては、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、クレ
ー、タルク、アルミナ、硫酸アルミニウム、硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、珪酸アルミニウムが
あげられ、中でも炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、シリカが特に好適である。なおこれらの
無機質粉体は単独または混合して使用することが
できる。該無機質粉体の粒径は0.1〜15μmの範囲
にあるものが好ましく、更に好ましくは0.1〜5μ
mの範囲にあるものである。無機質粉体の粒径が
15μmより大きいと、成形材料中での無機質粉体
の分散性が悪くなり、摩擦熱によるビニロン繊維
の強度の低下をおさえられず、高衝撃強度の成形
品が得られない。また粒径が0.1μmより小さいも
のは製造コストが高く使用するにはあまり実用的
ではない。なお、本発明でいう無機質粉体の「粒
径」とはJISR6002の拡大写真試験方法に準じて
求めた平均粒径を意味する。 無機質粉体の配合量はフエノール樹脂100重量
部に対して10〜50重量部であるのが好ましく、更
に好ましくは20〜30重量部である。無機質粉体の
配合量が10重量部より少ないと射出成形時又はト
ランスフアー成形時における金型と成形材料間の
摩擦熱をおさえる作用効果が発揮されないため、
シヤルピー衝撃強度の高い成形品が得られない。
また配合量が50重量部より多いと成形材料中に占
めるビニロン繊維の割合が減少するため、やはり
シヤルピー衝撃強度の高い成形品が得られない。
なお、本発明においては前記無機質粉体の他にさ
らにグラフアイトや二硫化モリブデンなどの潤滑
性充填材を併用しても良い。 本発明に使用されるフエノール樹脂は、溶解度
パラメーターが9.0〜11.0の範囲にあるベンジリ
ツクエーテル型フエノール樹脂、アンモニアレゾ
ール型フエノール樹脂、ビスフエノールA変性フ
エノール樹脂、アニリン変性フエノール樹脂、ア
ミン変性フエノール樹脂などであり、これらの樹
脂はノボラツク型又はレゾール型のいずれでも良
く単独または混合して使用することができる。溶
解度パラメーターが9.0〜11.0の範囲外にある樹
脂、たとえばいわゆる未変性のストレートのノボ
ラツク型フエノール樹脂やレゾール型フエノール
樹脂などはビニロン繊維を熱時溶解し易く、無機
質粉体を配合してもビニロン繊維はその引張強度
を維持できず、特に射出成形において高衝撃強度
の成形品を与えるフエノール樹脂成形材料が得ら
れないという問題がある。 本発明のフエノール樹脂成形材料の製造方法の
一例を説明すると、溶解度パラメーターが9.0〜
11.0の範囲にあるフエノール樹脂100重量部、6
g/デニール以上の引張強度を有するビニロン繊
維5〜150重量部、0.1〜15μmの粒径を有する無
機質粉体10〜50重量部、および必要に応じ適当量
のセルロース類、ガラス繊維などの有機質、無機
質基材、硬化剤、硬化触媒、離型剤、着色剤など
の添加剤を配合し、適量の溶剤とともにヘンシエ
ルミキサーにて均一分散混合し、さらに加熱高速
撹拌下に混練し造粒することによつて材料のボリ
ユームが30〜40c.c./20gで径2〜20mmの粒状のフ
エノール樹脂成形材料を得ることができる。 〔作用〕 ここで、本発明の構成要因の1つである0.1〜
15μmの粒径を有する無機質粉体の作用について
説明すれば、ビニロン繊維の引張強度は、ビニロ
ン繊維が熱覆歴を受けやすく、熱時にフエノール
樹脂に溶解されやすいため、低下する傾向にある
が、上記範囲の粒径を有する無機質粉体を加える
ことによつて、ビニロン繊維間に無機質粉体が入
り込み射出成形時又はトランスフアー成形時にお
いて金型と成形材料間に発生する摩擦熱による繊
維強度の低下がおさえられ、ビニロン繊維の引張
強度が十分維持された衝撃強度の高い成形品を与
える成形材料が得られるという作用がある。 〔実施例〕 以下、実施例に従つて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明の技術的範囲をこれら実施例に
限定するものでないことは言うまでもない。 実施例 1 ベンジリツクエーテル型フエノール樹脂(溶解
度パラメーター9.6〜10.0) 100重量部 ビニロン繊維(引張強度6.0g/デニール、1
mmカツト品) 50重量部 炭酸カルシウム(粒径1.8μm) 20 〃 木 粉 30 〃 水酸化カルシウム 10 〃 アテアリン酸 5 〃 メタノール 80 〃 上記配合物をヘンシエルミキサーにて均一分散
混合し、さらに加熱高速撹拌下に混練し、粒状の
フエノール樹脂成形材料を得た。得られた成形材
料の見掛密度(JISK6911に準じる)は、本発明
者らの先の出願に係る特願昭58−160407号明細書
に記載のフエノール樹脂成形材料に比べて2倍以
上大きく、また潤滑性充填材を配合したフエノー
ル樹脂成形材料と同等な値を有し、0.56g/c.c.で
あつた。また成形材料のボリユームは先の出願に
係る前者のフエノール樹脂成形材料に比べて1/2
以下であり、また後者の成形材料と同様な値を有
し、36c.c./20gであつた。またスパイラルフロー
値は420mmであつた。 この成形材料を用いMEIKI製RJ−140C射出成
形機にて、一般に行なわれている成形条件(射出
成形圧力1200〜1500Kg/cm2、金型温度160〜170
℃)で射出成形を行ないシヤルピー衝撃強度測定
用JIS試験片を得た。テストの結果、この試験片
のシヤルピー衝撃強度は7.2Kgf・cm/cm2であつ
た。その他の物性は第1表に示す通りであつた。
尚、物性はJISK6911に基づいて測定した。 実施例 2 実施例1において炭酸カルシウムの配合量を40
重量部に、また木粉の配合量を10重量部に変更し
た以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。
得られた成形材料の見掛密度は0.61g/c.c.、ボリ
ユームは33c.c./20g、そしてスパイラルフロー値
は400mmであつた。 この成形材料を用い、実施例1と同様にして射
出成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS
試験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強
度は7.0Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は
第1表に示す通りであつた。 実施例 3 実施例1において炭酸カルシウムの配合量を10
重量部に、また木粉の配合量を40重量部に変更し
た以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。
得られた成形材料の見掛密度は0.53g/c.c.、ボリ
ユームは33c.c./20g、そしてスパイラルフロー値
は415mmであつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は6.8Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 実施例 4 実施例1において10μmの粒径を有する炭酸カ
ルシウムを使用した以外は、実施例1と同様にし
て成形材料を得た。得られた成形材料の見掛密度
は0.57g/c.c.、ボリユームは35c.c./20g、そして
スパイラルフロー値は395mmであつた。 この成形材料を用い、実施例と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は6.4Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 実施例 5 実施例1において炭酸カルシウムの代わりに、
3.6μmの粒径を有する結晶シリカを使用した以外
は、実施例1と同様にして成形材料を得た。得ら
れた成形材料の見掛密度は0.61g/c.c.、ボリユー
ムは33c.c./20g、そしてスパイラルフロー値は
410mmであつた。 この成形材料を用い、実施例1と同様にして射
出成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS
試験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強
度は7.5Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は
第1表に示す通りであつた。 実施例 6 実施例1においてビニロン繊維の配合量を30重
量部に、また木粉の配合量を50重量部に変更した
以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。得
られた成形材料の見掛密度は0.65g/c.c.、ボリユ
ームは31c.c./20g、そしてスパイラルフロー値は
420mmであつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は5.1Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 実施例 7 実施例1においてビニロン繊維の配合量を70重
量部に、また木粉の配合量を10重量部に変更した
以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。得
られた成形材料の見掛密度は0.51g/c.c.、ボリユ
ームは39c.c./20g、そしてまたスパイラルフロー
値は380mmであつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は8.3Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 実施例 8 アニリン変性フエノール樹脂(溶解度パラメー
ター9.9〜10.7) 100重量部 ビニロン繊維(引張強度6.0g/デニール、1
mmカツト品) 50重量部 炭酸カルシウム(粒径1.8μm) 20 〃 木 粉 30 〃 ヘキサメチレンテトラミン 20 〃 酸化マグネシウム 10 〃 ステアリン酸 5 〃 メタノール 80 〃 上記配合物を実施例1と同様にして成形材料を
得た。得られた成形材料の見掛密度は0.54g/
c.c.、ボリユームは37c.c./20g、そしてスパイラル
フロー値は390mmであつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は6.9Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 実施例 9 ベンジリツクエーテル型フエノール樹脂(溶解
度パラメーター9.6〜10.0) 100重量部 ビニロン繊維(引張強度6.0g/デニール、1
mmカツト品) 80重量部 水酸化アルミニウム(粒径1.0μm) 20 〃 水酸化カルシウム 10 〃 ステアリン酸 5 〃 メタノール 80 〃 上記配合物をヘンシエルミキサーにて均一分散
混合し、さらに加熱高速撹拌下に混練し、粒状の
フエノール樹脂成形材料を得た。得られた成形材
料のスパイラルフロー値は305mmであつた。 この成形材料を用い160℃、400Kg/cm2及び5分
間の条件にてトランスフアー成形を行い、シヤル
ピー衝撃強度測定用JIS試験片を得た。テストの
結果、シヤルピー衝撃強度は12.3Kgf・cm/cm2
あつた。その他の物性は、第1表に示す通りであ
つた。 実施例 10 ベンジリツクエーテル型フエノール樹脂(溶解
度パラメーター9.6〜10.0) 100重量部 ビニロン繊維(引張強度6.0g/デニール、1
mmカツト品) 100重量部 水酸化アルミニウム(粒径1.0μm) 20 〃 水酸化カルシウム 10 〃 ステアリン酸 5 〃 メタノール 80 〃 上記配合物をヘンシエルミキサーにて均一分散
混合し、さらに加熱高速撹拌下に混練し、粒状の
フエノール樹脂成形材料を得た。得られた成形材
料のスパイラルフロー値は260mmであつた。 この成形材料を用い160℃、200Kg/cm2及び5分
間の条件にて圧縮成形を行ないシヤルピー衝撃強
度測定用JIS試験片を得た。テストの結果、シヤ
ルピー衝撃強度は14.1Kgf・cm/cm2であつた。そ
の他の物性は第1表に示す通りであつた。 比較例 1 実施例1において木粉の配合量を50重量部に変
更し、炭酸カルシウムを配合しなかつた以外は実
施例1と同様にして成形材料を得た。得られた成
形材料の見掛密度は0.63g/c.c.、ボリユームは32
c.c./20g、そしてスパイラルフロー値は380mmで
あつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は4.3Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 比較例 2 実施例1において炭酸カルシウムの配合量を60
重量部に変更し、木粉を配合しなかつた以外は、
実施例1と同様にして成形材料を得た。得られた
成形材料の見掛密度は0.57g/c.c.、ボリユームは
35c.c./20g、そしてまたスパイラルフロー値は
390mmであつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は4.5Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 比較例 3 実施例1において、炭酸カルシウムの代わりに
17μmの粒径を有する水酸化アルミニウムを使用
した以外は、実施例1と同様にして成形材料を得
た。得られた成形材料の見掛密度は0.59g/c.c.、
ボリユームは34c.c./20g、そしてスパイラルフロ
ー値は410mmであつた。 この成形材料を用い、実施例1と同様にして射
出成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS
試験片を得た。テストの結果シヤルピー衝撃強度
は4.0Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 比較例 4 実施例1において引張強度6.0g/デニールの
ビニロン繊維の代わりに、引張強度3.5g/デニ
ール、1mmカツト品のビニロン繊維を使用した以
外は、実施例1と同様にして成形材料を得た。得
られた成形材料の見掛密度は0.63g/c.c.、ボリユ
ームは32c.c./20g、そしてスパイラルフロー値は
385mmであつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ないシヤルピー衝撃強度測定用JIS試験
片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度は
3.8Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第1
表に示す通りであつた。 比較例 5 ノボラツク型フエノール樹脂(溶解度パラメー
ター12.7〜14.5) 100重量部 ビニロン繊維(引張強度6.0g/デニール、1
mmカツト品) 50重量部 炭酸カルシウム(粒径1.8μm) 20 〃 木 粉 30 〃 ヘキサメチレンテトラミン 20 〃 酸化マグネシウム 10 〃 ステアリン酸 5 〃 メタノール 80 〃 上記配合物を実施例1と同様にして成形材料を
得た。得られた成形材料の見掛密度は0.59g/
c.c.、ボリユームは34c.c./20g、そしてスパイラル
フロー値は420mmであつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は3.5Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。 比較例 6 実施例1において、炭酸カルシウムを配合しな
いで、グラフアイトの潤滑性充填材を20重量部配
合した以外は、実施例1と同様にして成形材料を
得た。得られた成形材料の見掛密度は0.61g/
c.c.、ボリユームは33c.c./20g、そしてスパイラル
フロー値は380mmであつた。 この成形材料を用い実施例1と同様にして射出
成形を行ない、シヤルピー衝撃強度測定用JIS試
験片を得た。テストの結果、シヤルピー衝撃強度
は7.5Kgf・cm/cm2であつた。その他の物性は第
1表に示す通りであつた。
〔発明の効果〕
本発明のフエノール樹脂成形材料は、先願の潤
滑性充填材を配合したフエノール樹脂成形材料の
欠点である耐電圧性すなわち、高電圧下における
絶縁性を改良し、さらに見掛密度が0.50〜0.67で
大きく、つまり該成形材料のボリユウムが30〜40
で小さいため、射出成形機のホツパー中での材料
落ちが良好になり、また小粒径の無機質粉体によ
り摩擦熱がおさえられるため、連続射出成形が安
定して行なえ、シヤルピー衝撃値がバラツかず、
市販のフエノール樹脂成形材料より常に2〜3Kg
f・cm/cm2優れた値のフエノール樹脂成形材料が
得られるという効果がある。 また、トランスフアー成形および圧縮成形にお
いても成形性が良好になりシヤルピー衝撃強度が
高い成形品が得られるという効果がある。 その他、ガラス繊維補強材などで得られなかつ
た摺動特性や耐摩耗性に優れ、かつ材料自体の比
重が小さいため軽量化された成形品が得られると
いう利点を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ベンジリツクエーテル型フエノール樹脂、ア
    ンモニアレゾール型フエノール樹脂、ビスフエノ
    ールA変性フエノール樹脂、アニリン変性フエノ
    ール樹脂及びアミン変性フエノール樹脂の群から
    選ばれた少なくとも一種の、溶解度パラメーター
    が9.0〜11.0のフエノール樹脂100重量部に対し
    て、(i)6g/デニール以上の引張強度を有するポ
    リビニルアルコール繊維5〜150重量部および(ii)
    炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、
    クレー、タルク、アルミナ、硫酸アルミニウム、
    硫酸バリウム、硫酸カルシウム及び珪酸アルミニ
    ウムの群から選ばれた少なくとも一種の、0.1〜
    15μmの粒径を有する無機質粉体10〜50重量部を
    配合して成ることを特徴とするフエノール樹脂成
    形材料。
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