JPH11166101A - ガラス繊維含有フェノール系樹脂成形材料の製造方法 - Google Patents

ガラス繊維含有フェノール系樹脂成形材料の製造方法

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JPH11166101A
JPH11166101A JP34996997A JP34996997A JPH11166101A JP H11166101 A JPH11166101 A JP H11166101A JP 34996997 A JP34996997 A JP 34996997A JP 34996997 A JP34996997 A JP 34996997A JP H11166101 A JPH11166101 A JP H11166101A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、高強度で高剛性、特に高い曲げ弾性
率を有し、かつ寸法安定性の優れたガラス繊維強化フェ
ノール系樹脂成形品を得ることができる炭素繊維含有フ
ェノール系樹脂成形材料を提供することにある。 【解決手段】フェノール樹脂20〜40重量部と所定量
の充填剤、離型剤、硬化剤、着色剤等の添加剤をニーダ
ー等の低速回転攪拌混合機により混合したのちガラス繊
維60〜80重量部を添加し、混合・混練して得られる
混合物を一旦乾燥したのち、ついで該混合物をさらに高
速回転攪拌混合機により低沸点溶剤を添加しながら粒状
化し、乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度で寸法安定
性に優れ加工性が良好なガラス繊維強化フェノール系樹
脂成形品を得ることができるガラス繊維含有フェノール
系樹脂成形材料の製造方法および成形材料に関する。
【0002】さらに詳細には、本発明は、フェノール系
樹脂と所定量の充填剤および顔料、離型剤、必要に応じ
硬化剤とを、攪拌翼を有する低速回転攪拌混合機で混合
した後にガラス繊維を添加し、混合・混練して得られる
混合物を一旦乾燥した後、ついで該混合物を高速回転攪
拌混合機で低沸点溶剤を添加しながら40℃以下の温度
を維持して造粒化したのち、85〜110℃の温度で乾
燥することを特徴とするガラス繊維含有フェノール系樹
脂成形材料の製造方法および該製造方法によって得られ
る成形材料に関する。
【0003】本発明の成形材料は、成形加工性が良好で
あり、圧縮成形により得られる成形品は外観が良好で、
耐熱性にすぐれ高強度で特に衝撃強度が高く、寸法安定
性が良好で、金属代替用成形材料として有用であり、た
とえば、マシニングセンターにおける工具交換アーム、
バルブ弁、ボルト類、スプロケットのごとき歯車類等、
各種の構造部品等の成形材料として好適に使用すること
ができる。
【0004】
【従来の技術】近年、成形品や成形部品などの材料の軽
量化、コストダウン等の観点から金属材料からプラスチ
ック材料への代替えが図られており種々のプラスチック
スが従来金属が使用されていた成形品や構造部品などの
分野で検討され、利用されてきている。
【0005】近年、フェノール樹脂の持つ優れた特性を
生かして金属代替え材料としてフェノール樹脂成形材料
を使用することが検討されてきている。フェノール樹脂
成形材料を金属材料の代替えとして使用する場合には、
その材料が機械的強度、耐熱性、さらには寸法安定性、
摺動特性などの性能に優れていることが要求される。こ
のような要求性能を満足させるために補強材としてガラ
ス繊維や炭素繊維のチョップドストランドが使用され
る。補強材として炭素繊維を使用した場合には、高い剛
性を有する高強度の成形品が得られるが、炭素繊維は一
般的には高価であり成形材料の価格への影響が大きく経
済的でない難点がある。また炭素繊維はガラス繊維より
解繊され易く樹脂との濡れ性が悪くハンドリングに難点
がある。
【0006】従来、ガラス繊維のチョップドストランド
を補強材として配合したフェノール樹脂成形材料および
その製造方法については種々多くの報告がなされてい
る。ガラス繊維を配合したフェノール樹脂成形材料は、
通常、フェノール樹脂と補強材であるガラス繊維、必要
に応じてその他の無機質添加剤、硬化剤、離型剤等とを
混合し加熱下にロール、ニーダーなどで混練したのち乾
燥、粉砕する方法、あるいはフェノール樹脂と補強材で
あるガラス繊維、その他の無機質添加剤、硬化剤、離型
剤等とをヘンシェルミキサーやスーパーミキサー等の高
速攪拌混合機により混合・混練することにより製造され
ている。
【0007】最近、フェノール樹脂と補強材であるガラ
ス繊維、その他の無機質添加剤、硬化剤、離型剤等をヘ
ンシェルミキサー等の高速攪拌混機で混合したのち押出
機により混練押出をする方法も提案されている。
【0008】上記のような従来から一般に行われている
加熱ロールで混練し材料化した場合はガラス繊維が破
損、切断され所望の機械的強度を有する成形材料を得る
ことが困難である。またフェノール樹脂成形材料により
金属代替え材料として使用し得る機械的強度に優れたも
のを得るには、ガラス繊維の配合量を相当多くしなけれ
ばならないが、ガラス繊維の配合量を多くした場合には
材料化が困難となったり、材料化に長時間を要したりす
る。長時間を要して材料化した場合はガラス繊維が切断
され所望する強度が得られない。またガラス繊維の配合
量を多くした成形材料は成形品の表面外観が悪くなり、
成形加工性も低下する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ガラス繊維
を補強材として使用した耐熱性、優れた機械的強度を有
し、成形加工性にすぐれたフェノール樹脂成形材料を製
造する方法および金属代替え材料として有用なフェノー
ル樹脂成形材料を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール系
樹脂と所定量の充填剤および顔料、離型剤、必要に応じ
硬化剤とを、攪拌翼を有する低速回転攪拌混合機で混合
した後にガラス繊維を添加し、混合・混練して得られる
混合物を一旦乾燥した後、ついで該混合物を高速回転攪
拌混合機で低沸点溶剤を添加しながら40℃以下の温度
を維持して造粒化したのち、85〜110℃の温度で乾
燥することによるガラス繊維含有フェノール系樹脂成形
材料の製造方法に関する。
【0011】本発明の方法で得られたフェノール系樹脂
成形材料は、フェノール系樹脂20〜40重量部、補強
材としてガラス繊維60〜80重量部を主成分として含
有し成形材料中におけるガラス繊維の平均繊維長が3.
0〜8.0mmで存在するガラス繊維含有フレーク状の
フェノール系樹脂成形材料であり、該成形材料を所定の
条件で成形加工することにより高強度で高剛性を有し、
寸法安定性にすぐれ耐熱性を有する成形品を得ることが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、先ずフェノール系樹脂
20〜40重量部と所定量の充填剤および顔料、離型
剤、必要に応じ硬化剤とを、攪拌翼を有する低速回転攪
拌混合機で混合した後、ガラス繊維60〜80重量部を
添加し、混合・混練したのち得られた混合物を一旦乾燥
した後、ついで該混合物を高速回転攪拌混合機で低沸点
溶剤を添加しながら40℃以下の温度を維持して造粒化
したのち、85〜110℃の温度で乾燥することにより
ガラス繊維含有フェノール系樹脂成形材料が得られる。
【0013】本発明の方法により得られた成形材料はガ
ラス繊維を成形材料中50重量%以上と多量に含有して
いるにもかかわらず、成形加工性が良好であり、たとえ
ば該成形材料を圧縮成形して得られる成形品は、衝撃強
度(シャルピー、ノッチ付)25kgf-cm/cm2以上で、曲
げ弾性率2,200kgf/mm2 以上、曲げ強さ20kgf/mm
2 以上であり、成形収縮率が殆どなく、機械的強度、寸
法安定性に優れ、表面状態が良好なガラス繊維強化フェ
ノール系樹脂成形品を得ることができる。
【0014】本発明の成形材料の製造方法において、攪
拌翼を有する低速回転攪拌混合機、たとえば通常のオー
プンニーダーによる混合・混練は、40℃以下の温度を
維持して行われる。低速回転攪拌混合機による混合時間
は一般には30分前後であり混合物が粘土状(ペースト
状)から鱗片状あるいはフレーク状に変わるまでの時間
で、通常20〜40分である。混合時間が長時間となる
とガラス繊維の切断が多くなり目標とする所定の物性が
得られなく好ましくない。
【0015】得られた混合物は熱風循環乾燥機のごとき
乾燥機において100℃前後の温度、通常85〜110
℃で目標の流れ値(スパイラルフロー)となるまで乾燥
(一次乾燥)される。この乾燥に要する時間は通常60
分前後である。乾燥温度が低い場合には乾燥に要する時
間が長くなり作業操作上好ましくなく、一方乾燥温度が
余りに高い場合は材料の流れ値の調整などの作業操作が
困難となりまた乾燥のバラツキも生じ易く好ましくな
い。
【0016】ついで乾燥した鱗片状あるいはフレーク状
の混合物を高速回転攪拌混合機、たとえばヘンシェルミ
キサー、スパーミキサーにより、メタノール、アセトン
のごとき低沸点溶剤を添加しながら、40℃以下の温度
を維持して攪拌し造粒化する。造粒化に要する時間時間
は10分以内、通常4〜6分である。造粒化後熱風循環
乾燥機のごとき乾燥機において100℃前後の温度、通
常85〜110℃で乾燥(二次乾燥)される。この乾燥
は主として残留する溶剤を揮発させるもので、要する時
間は通常40分前後で完了し、目標の流れ値(スパイラ
ルフロー)が得られる。
【0017】上記の低沸点溶剤の使用量は混合機に仕込
む混合物の重量に対して3.0重量%以下、通常1.0
〜2.0重量%が使用される。溶剤の使用量が多い場合
には造粒化物の形状が大きくなり易く、また少ない場合
はいわゆる造粒化物のシマリが悪く良好な成形材料が得
られ難く好ましくない。
【0018】本発明の成形材料においてフェノール系樹
脂は全配合物中20〜40重量%の範囲で使用される。
フェノール系樹脂の配合割合が上記範囲より少ない場合
は混練操作を満足に行うことができず、樹脂の分散が不
十分で材料化が困難であり、良好な成形材料を得ること
ができない。また樹脂の割合が多い場合は十分な機械的
強度を得ることが困難となる。したがって、フェノール
系樹脂の使用割合は上記の範囲で使用されるが、さらに
はフェノール系樹脂は全配合物中25〜35重量%の範
囲で使用されるのが好ましい。
【0019】本発明において、フェノール系樹脂は樹脂
濃度65〜75%の液状樹脂として使用される。固形樹
脂を使用する場合は予め溶剤、たとえばメタノール、ア
セトン等で所定の樹脂濃度に調整して使用される。
【0020】本発明において低速回転攪拌混合機への仕
込み順序は前記したように、先ずフェノール系樹脂と所
定量の充填剤および顔料、離型剤、必要に応じて硬化剤
とを混合したのち、これにガラス繊維を添加し、混合・
混練することが重要である。ガラス繊維を樹脂とともに
最初から仕込んで混合した場合はガラス繊維が切断され
易く目標とする所定の性能(物性)が得られ難く好まし
くない。
【0021】本発明において上記した高い衝撃強度有
し、高剛性で高弾性を有する成形品を得るには、ガラス
繊維の破損、切断をできるだけ抑制し、成形材料中にお
けるガラス繊維の平均繊維長が3.0〜8.0mmの範
囲内にとするとが大切である。繊維長が上記の範囲を越
え、より短い場合には高剛性、高弾性の成形品が得られ
難く、より長い場合には成形性が悪く、安定した成形品
が得られず、高強度、高剛性を示した場合でも成形品の
表面状態が悪いなどの欠点がある。
【0022】本発明に使用されるガラス繊維は、繊維径
6〜12μm、繊維長3.0〜9.0mm、アスペクト比
250〜1500であるチョップドストランドで、シラ
ン系化合物により処理されている。
【0023】本発明に使用されるガラス繊維は、市販の
ものが使用されたとえば、ECS06B155、ECS
03B163DE(日本電気硝子(株)製)、CS06
JABC−273、CS03DEBC−27(旭ファイ
バーグラス(株)製)等が挙げられる。
【0024】ガラス繊維の配合量は、通常全配合物中6
0〜80重量%の範囲であり、好ましくは65〜75重
量%である。ガラス繊維の配合量が上記範囲よりも少な
い場合は強度、剛性、弾性率などの機械的特性に優れた
成形品が得られない。一方範囲を越え多量の場合は、成
形加工性、流動性などが悪くなり、また成形品の表面状
態も悪くなり好ましくない。
【0025】本発明におけるフェノール系樹脂は、フェ
ノール性水酸基を有する芳香族化合物であり、具体的に
はフェノール、クレゾール、キシレノール、アルキルフ
ェノール、レゾルシノールなどのフェノール性化合物
と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラホルム
アルデヒド、フルフラール、環状ホルマールなどのアル
デヒド類とを酸性触媒あるいはアルカリ性触媒の存在下
に縮合反応して得られる合成樹脂、もしくはこれらの樹
脂の変性樹脂、さらには他の熱硬化性樹脂、たとえばエ
ポキシ樹脂、アミノ樹脂などとの共縮合反応させた樹
脂、また一部熱可塑性樹脂あるいは他の樹脂とのポリマ
ーアロイなどをあげることができる。しかし通常はいわ
ゆるフェノール系樹脂が一般に使用される。
【0026】本発明において、フェノール系樹脂は、レ
ゾール型、ノボラック型の固形状、液状いずれも使用で
きるが、ガラス繊維と配合する際には通常液状で使用す
るのが好適である。固形の状態でガラス繊維と混練した
場合はガラス繊維の折損が大きく、また樹脂とガラス繊
維との密着性も悪く好ましくない。
【0027】本発明に係る成形材料には、さらに所望に
応じてクレー、タルク、マイカなどの無機系充填剤を少
量(全配合物中約5〜10重量%程度)配合することが
でき、その他本発明に係る成形材料の特性を損なわない
範囲でフェノール系樹脂成形材料に配合される種々の添
加剤を使用することができる。
【0028】以下に本発明の実施例を示す。
【0029】実施例1 数平均分子量1200のノボラック型フェノール樹脂を
メタノール30%に溶解した液状樹脂(樹脂濃度70重
量%)を使用し、ガラス繊維としてECS06B155
(商品名)チョップドストランド(繊維長6mm、繊維
径13μm) を使用した。
【0030】先ず、上記フェノール樹脂30重量部(固
形分、ヘキサミン4.5重量部を含む)、硬化助剤、顔
料および離型剤合計5重量部を、ニーダーに仕込み予め
混合したのち、ガラス繊維65重量部を添加し30℃で
約30分混合した後、得られた混合物を95℃の熱風乾
燥機で60分乾燥した。ついで該混合物を高速回転攪拌
混合機(ヘンシェルミキサー)で、メタノール2重量部
を添加しながら40℃以下の温度に維持して造粒化し、
得られた造粒化物を95℃の熱風乾燥機で40分間乾燥
しフレーク状の成形材料を得た。成形材料および成形品
の物性を表1に示す。
【0031】実施例2 ガラス繊維として、CS06JABC−273(商品
名,旭ファイバーグラス製)チョップドストランド(繊
維長6mm、繊維径13μm) およびECS03B15
5(日本電気硝子(株)製)チョップドストランド (繊
維長3mm,繊維径13μm) を使用した以外は、実施
例1と同様にしてフレーク状の成形材料を得た。成形材
料および成形品の物性を表1に示す。
【0032】実施例3 数平均分子量500の固形レゾール型フェノール樹脂を
メタノール30%に希釈した液状樹脂を25重量部(固
形分として)使用し、ガラス繊維(ECS06B15
5)チョップドストランド(繊維長6mm、繊維径13
μm) を70重量部使用し実施例1と同様にして混合し
た。得られた混合物を実施例1と同様に乾燥したのち、
ヘンシェルミキサーにより該混合物にメタノール3重量
部を添加しながら造粒化したのち、90℃で乾燥してフ
レーク状の成形材料とした。成形材料および成形品の物
性を表1に示す。
【0033】実施例4 フェノール系樹脂として50%キシレン変性フェノール
樹脂をメタノール30%に希釈した液状樹脂を使用し、
ガラス繊維,ECS03B163DE チョップドスト
ランド(繊維長3mm、繊維径6μm) およびCS06
JABC−273 チョップドストランド(繊維長6m
m、繊維径13μm) を使用した。
【0034】先ず、上記フェノール樹脂25重量部(固
形分、ヘキサミン3.7重量部を含む)、顔料および離
型剤を合計5重量部を、ニーダーに仕込み、予め混合し
たのちガラス繊維70重量部を添加し30℃で約30分
混合した後、該混合物を95℃の熱風乾燥機で60分乾
燥した。ついで該混合物を高速回転攪拌混合機(ヘンシ
ェルミキサー)で、メタノール3重量部を添加しながら
25℃の温度に維持して造粒化し、該造粒化物を95℃
の熱風乾燥機で40分乾燥しフレーク状の成形材料を得
た。成形材料および成形品の物性を表1に示す。
【0035】比較例1 実施例1において樹脂を15重量部(ヘキサミン2.5
重量部を含む)使用し、ガラス繊維を85重量部を使用
した以外は実施例1と同様にして成形材料とした。しか
し、本材料は樹脂の含浸が不十分で良好なフレーク状物
が得られず、流れ値が小さく成形性が悪く良好な成形品
が成形できず物性の測定は行わなかった。
【0036】比較例2 実施例1に使用したと同様なフェノール樹脂、ガラス繊
維および添加剤を実施例1と同量使用した混合物を、加
熱ロールで約5分間十分に混練し、乾燥・粉砕して成形
材料とした。得られた成形材料および成形品の物性を表
2に示す。表から分かるようにガラス炭素繊維の平均繊
維長が短く目標とする機械的強度が得られない。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表1および表2の物性は下記により測定し
た。
【0040】(1) 流れ(cm):スパイラルロー法、渦
巻き状に長さ(100cm)を刻印した金型を使用し、
所定の温度、圧力、時間および材料投入量でトファンス
ファー成形し押出された渦巻き状物成形品の最大長さ。
【0041】(2) 平均繊維長(mm):成形材料中の樹
脂分を溶剤で抽出除去し残存したガラス繊維を電子顕微
鏡で観察測定。
【0042】(3) 成形性:JIS K6915に準じて
圧縮成形した成形品の金型への充填性、外観を目視によ
り観察し判定した。
【0043】(4) 比重(g/cm3 )JIS法による。
【0044】(5) 衝撃強さ、曲げ強さ、曲げ弾性率、:
圧縮成形により試験片を作成し, JIS K6915に
準じて測定。
【0045】(6) 成形収縮率(%):圧縮成形により試
験片を作成しJIS K6915に準じて測定。
【0046】(7) 平滑性:圧縮成形で成形した成形品の
表面を目視観察し判定した。
【0047】
【発明の効果】本発明の成形材料は成形加工性が良好で
あり、たとえば該成形材料を圧縮成形して得られる成形
品は、衝撃強度,曲げ弾性率等の機械的強度にすぐれ、
成形収縮率が極めて小さい、高強度、高剛性で寸法安定
性に優れ表面が平滑なガラス繊維強化フェノール系樹脂
品を得ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール系樹脂20〜40重量部と所定
    量の充填剤および顔料、離型剤、必要に応じ硬化剤とを
    攪拌翼を有する低速回転攪拌混合機で混合した後、ガラ
    ス繊維60〜80重量部を添加し、混合・混練して得ら
    れる混合物を乾燥した後、ついで該混合物を高速回転攪
    拌混合機で低沸点溶剤を添加しながら40℃以下の温度
    を維持して造粒化したのち、85〜110℃の温度で乾
    燥することを特徴とするガラス繊維含有フェノール系樹
    脂成形材料の製造方法。
  2. 【請求項2】ガラス繊維は、シラン系化合物により処理
    された繊維径6〜12μm、繊維長3.0〜9.0m
    m、アスペクト比250〜1500のチョップドストラ
    ンドである請求項1記載のガラス繊維含有フェノール系
    樹脂成形材料の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の方法により得られるフェノ
    ール系樹脂20〜40重量部、補強材としてガラス繊維
    60〜80重量部を主成分として含有し、成形材料中に
    おけるガラス繊維の平均繊維長が3.0〜8.0mmで
    あるガラス繊維含有フェノール系樹脂成形材料。
  4. 【請求項4】請求項1記載の方法により得られるフェノ
    ール系樹脂20〜40重量部、補強材としてガラス繊維
    60〜80重量部を主成分として含有し、成形材料中に
    おけるガラス繊維の平均繊維長が3.0〜8.0mmで
    あるガラス繊維含有フェノール系樹脂成形材料を成形し
    て得られる高強度で、曲げ弾性率2,200kgf/mm2
    上、曲げ強度20kgf/mm2 以上である高強度で寸法安定
    性に優れたガラス繊維強化フェノール系樹脂成形品。
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CN112708240A (zh) * 2019-10-24 2021-04-27 洛阳双瑞橡塑科技有限公司 一种热固性可瓷化酚醛复合材料及其制备工艺

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