JP2012197376A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィラーとフェノール樹脂との界面を強化することで成形品の機械的強度を向上させることができる界面強化処理フィラーを用いたフェノール樹脂成形材料を提供する。
【解決手段】フェノール樹脂、及び、エラストマーを含有する被覆処理用組成物(A)によってフィラー(B)の表面の少なくとも一部が被覆処理されてなる表面処理フィラーと、マトリックス樹脂(C)とを含んでなる成形材料であって、上記マトリックス樹脂(C)はフェノール樹脂であり、上記被覆処理用樹脂組成物(A)の曲げ弾性率が0.3〜4.5GPaであることを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、界面強化処理フィラーを含有するフェノール樹脂成形材料に関する。
フェノール樹脂成形材料は耐熱性、寸法安定性、耐薬品性、成形性等に優れ、自動車部品や産業機械部品或いは家電製品等の基幹産業分野で長期に渡り使用されてきた実績がある。さらに、金属部品をガラスフィラーで強化した高強度のフェノール樹脂成形品に置換することで、コストダウン、大幅な軽量化が可能になることから、積極的な代替検討が行なわれている。
しかし、今後更に金属代替を進めるためには、従来のフェノール樹脂成形材料より更に高強度を有することが必要となってくる。高強度を達成するための手段の1つとしてフィラーとマトリックス樹脂との界面強化が挙げられ、例えば、ガラスフィラーの場合ではシランカップリング剤でガラスに表面処理を施してマトリックス樹脂との密着性を向上させる方法が数多く提案されており、通常の市販されているガラスフィラーにはこれらの処理が施されている。例えば、ガラス繊維にフェノール樹脂とカップリング剤とを付着させた繊維を配合してフェノール樹脂を強化する方法が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。上記方法により得られる高密着性においても更なる向上が期待されているが、これらの方法では密着性がマトリックス樹脂の強度を上回るとマトリックス樹脂が破壊され、強度向上効果に限界があった。更に金属代替検討を進めるためには、フィラーとフェノール樹脂との密着性だけでなく、界面近傍に集中して生じる応力を分散させる技術が求められていた。
特開平10−007883号 特開2001−329073号 特開2001−329465号
本発明は、フェノール樹脂成形材料による金属代替検討を進めるに当たり必要不可欠な要素となる高強度を付与するためになされたものであり、フィラーとフェノール樹脂との界面を強化することで成形品の機械的強度を向上させることができる界面強化処理ガラスフィラーを用いたフェノール樹脂成形材料を提供することを目的としている。
このような目的は、下記[1]〜[10]に記載の本発明により達成される。
[1]フェノール樹脂、及び、エラストマーを含有する被覆処理用組成物(A)によってフィラー(B)の表面の少なくとも一部が被覆処理されてなる表面処理フィラーと、マトリックス樹脂(C)とを含んでなる成形材料であって、上記マトリックス樹脂(C)はフェノール樹脂であり、上記被覆処理用樹脂組成物(A)の曲げ弾性率が0.3〜4.5GPaであることを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
[2]上記フィラー(B)の比面積が0.05〜1.00m/gである、上記[1]に記載のフェノール樹脂成形材料。
[3]前記フィラー(B)が繊維状であって、平均繊維径1〜30μmである、上記[1]または[2]に記載のフェノール樹脂成形材料。
[4]前記フィラー(B)が、ガラス繊維、炭素繊維又はアラミド繊維である、上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
[5]上記表面処理フィラーは、上記フィラー100重量部に対して、上記被覆処理用樹脂組成物0.2〜40重量部により被覆処理されてなる、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
[6]上記被覆処理用樹脂組成物(A)に含まれるフェノール樹脂の含有量が、被覆処理用樹脂組成物(A)100重量部に対して20〜90重量部である、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
[7]上記被覆処理用樹脂組成物(A)に含まれるエラストマーが、ニトリルゴム又はポリビニルブチラールである、上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
[8]上記被覆処理用樹脂組成物(A)に含まれるエラストマーの含有量が、フェノール樹脂の固形分100重量部に対して10〜150重量部である、上記[1]〜[7]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
[9]上記被覆処理用樹脂組成物(A)が、さらにカップリング剤を含有するものである上記[1]〜[8]のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
[10]上記被覆処理用樹脂組成物(A)中のカップリング剤の含有量が、フェノール樹脂の固形分100重量部に対して1〜20重量部である上記[9]に記載のフェノール樹脂成形材料。
本発明のフェノール樹脂成形材料の成形品は、機械的強度に優れるという効果を有するものである。
以下に、本発明のフェノール樹脂成形材料(以下、単に「成形材料」と略すことがある)について詳細に説明する。
本発明のフェノール樹脂成形材料は、被覆処理用樹脂組成物(A)によってフィラー(B)の表面の少なくとも一部が被覆処理されてなる表面処理フィラーと、マトリックス樹脂(C)とを含んでなる成形材料であって、上記マトリックス樹脂(C)はフェノール樹脂であり、上記被覆処理用樹脂組成物(A)の曲げ弾性率が、0.3〜4.5GPaであり、界面近傍に作用する応力を分散するための層を形成し、界面がより多くの応力を負担できるようにすることで機械的強度が向上する。
以下、各成分について説明する。
<フィラー>本発明に用いられるフィラーについて説明する。
<フィラーの形態> 本発明に用いられるフィラーの形態としては、特に限定されないが、例えば低アスペクト比のフィラーとして、ビーズや粉末などが挙げられ、高アスペクト比のフィラーとして、繊維、針状鉱石などが挙げられる。
これらの中でも、被覆処理の容易さ、補強効果の観点から比表面積が0.05〜1.00m/gであるフィラーが好ましい。更に好ましくは、高い補強効果を得るために繊維などの高アスペクト比のフィラーであって、平均繊維径1〜30μmの繊維であることが好ましい。これにより得られる材料の機械的強度が向上し、均質性も増すことから安定な品質を有する成形材料を得る事ができる。
<フィラーの材質> 本発明に用いられるフィラーの材質としては、特に限定されないが、例えば、ガラスであれば、Eガラス、Sガラス、石英ガラス等が、炭素繊維であれば、ピッチ系、PAN系、有機繊維であればアラミド繊維等を用いることができる。中でも強度向上及びコストの面からEガラスを用いることが好ましい。
<被覆処理用樹脂組成物> 本発明に用いられる被覆処理用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と略すことがある)について説明する。
本発明に用いられる樹脂組成物は、フェノール樹脂、及び、エラストマーを含有するものである。
<フェノール樹脂> 上記樹脂組成物に用いられるフェノール樹脂としては、特に限定されないが、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂を用いることができ、必要に応じて、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを配合することができる。一般的に、フィラーへの被覆処理には、フェノール樹脂を各種溶媒に溶解するため、液状のレゾール型フェノール樹脂が希釈・混合などの作業性の観点から好ましい。
<フェノール樹脂の含有量> 上記樹脂組成物に用いられるフェノール樹脂の含有量としては、上記樹脂組成物100重量部に対して20〜90重量部であることが好ましく、更に好ましくは50〜80重量部である。含有量が上記下限値未満では樹脂組成物の強度が低くなることで界面強度が低下する場合があり、上記上限値を越えると樹脂組成物の曲げ弾性率が高いため成形品の強度向上効果が発現しない場合があり不利となる。経済的には上記範囲内で多量である程有利である。
<エラストマー> 上記樹脂組成物に用いられるエラストマーとはフェノール樹脂と混合することでフェノール樹脂の弾性率を低下させることのできるゴム状の弾力性を有する工業用材料であって、熱を加えても軟化することがない熱硬化性エラストマー(一般にゴムと呼ばれるもの)と、熱を加えると軟化して流動性を示す熱可塑性エラストマーのどちらも使用できる。上記樹脂組成物に用いられるエラストマーはとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリイソブチレン、ポリウレタン、ポリビニルブチラールなどが挙げられる。フェノール樹脂との相溶性が良いという観点から、ニトリルゴム(以下、NBRと略す)、ポリビニルブチラール(以下、PVBと略す)であることが好ましい。
<エラストマーの含有量> 上記樹脂組成物に用いられるエラストマーの含有量としては、上記樹脂組成物において、フェノール樹脂の固形分100重量部に対して10〜150重量部であることが好ましく、更に好ましくは30〜100重量部である。含有量が上記下限値未満では樹脂組成物の曲げ弾性率が高いため成形品の強度向上効果が発現しない場合があり、上記上限値を越えると樹脂組成物の強度が低くなることで界面強度が低下する場合があり不利となる。経済的には上記範囲内で少量である程有利である。
<樹脂組成物の曲げ弾性率> 上記樹脂組成物の曲げ弾性率としては、0.3〜4.5GPaであることが好ましい。曲げ弾性率が上記下限値未満では応力を担ったときの樹脂組成物の歪が大き過ぎるため樹脂組成物が破断してしまい強度向上効果が発現しない場合があり、上記上限値を越えると樹脂組成物の曲げ弾性率がフェノール樹脂の曲げ弾性率に近くなることで十分な効果が得られない場合がある。上記範囲内で曲げ弾性率が低い程、界面近傍に作用する応力を分散する効果が高いため有利である。この曲げ弾性率は、巨視的なものであって、例えば2〜4mm程度の厚さの試験片で通常実施される曲げ試験の規格に準拠して測定される。このためエラストマーの分散状態には影響されない。
<樹脂組成物の処理量> 上記樹脂組成物のフィラーへの被覆処理量としては、フィラー100重量部に対して樹脂組成物0.2〜40重量部により被覆処理されてなるものが好ましい。更に好ましくは、1〜5重量部の被覆処理がなされたものである。
処理量が上記下限値未満では、被覆処理による強度向上効果が小さいことがあり、上記上限値を越えると、成形材料の弾性率が低下することで機械的強度が低くなり不利となる。
<カップリング剤> 上記樹脂組成物には、必要に応じて、カップリング剤を配合することができる。
配合するカップリング剤の種類としては、特に限定されないが、エラストマーとフィラーの種類に応じて適切なカップリング剤が異なる。例えば、エラストマーがNBR且つフィラーがガラスである場合は、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどのメルカプトシランが好ましい。また、エラストマーがPVB且つフィラーがガラスの場合は、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシランが好ましい。これらカップリング剤のいずれかを1種類または2種類以上組み合わせて用いて良い。フィラーが炭素繊維、アラミド繊維である場合は、カップリング剤の配合は必要としない。
<カップリング剤の含有量> 上記樹脂組成物に用いられるカップリング剤の含有量としては、特に限定されないが、フェノール樹脂の固形分100重量部に対して1〜20重量部であることが好ましい。含有量が上記下限値未満では被覆処理による強度向上効果が小さいことがあり、上記上限値を越えると特性にバラツキが生じたり、作業性が悪化したりする場合もあり、さらに経済的に不利となる。
<その他の配合> 上記樹脂組成物には所望により、前記フェノール樹脂、エラストマー、カップリング剤以外に、通常のフェノール樹脂に使用される各種添加剤、例えば硬化促進剤、界面活性剤、溶剤等、通常のゴムに使用される各種添加剤、例えば、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤等、その他、帯電防止剤、可塑剤等を配合することができる。
<被覆処理法> 本発明に用いられるフィラーを樹脂組成物で被覆処理する方法は特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、エラストマーを混合した樹脂組成物溶液を調製しておき、フィラーにその樹脂組成物溶液を噴霧、もしくはフィラーを樹脂組成物溶液中に浸漬する方法等をフィラー形態に合わせて適宜用いることができる。
以下、成形材料について説明する。
<界面強化処理ガラスフィラーの含有量> 本発明のフェノール樹脂成形材料において、上記界面強化処理ガラスフィラーの含有量は、特に限定されないが、フェノール樹脂成形材料全体に対して15〜70重量%であることが好ましい。更に好ましくは45〜60重量%である。界面強化処理ガラスフィラーの含有量が上記下限値未満になると、補強効果として不十分であるため機械的強度が低くなることがあり、上記上限値を超えると、必然的にフェノール樹脂の含有量が減少するために成形材料化段階での作業性や成形性を低下させることがある。
<マトリックス樹脂> 本発明に用いられる成形材料のマトリックス樹脂(C)は、フェノール樹脂であり、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂の単独或いは二種類以上配合して用いることができる。好ましくはヘキサメチレンテトラミンが硬化剤となるノボラック型フェノール樹脂である。
ノボラック型フェノール樹脂は、特に限定されるものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等が挙げられるが、フェノールノボラック樹脂が成形性、コスト面で好ましい。レゾール型フェノール樹脂も特に限定されるものではないが、例えば、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂、ジメチレンエーテル型レゾール樹脂等が挙げられるが、材料化段階での作業性、得られた成形品の特性が良好であるジメチレンエーテル型レゾール樹脂を使用するのが好ましい。
<硬化剤> 本発明の成形材料においてノボラック型フェノール樹脂を用いる場合は、通常、ヘキサメチレンテトラミンを使用する。ヘキサメチレンテトラミンの含有量は、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対し、10〜20重量部が好ましい。更に好ましくは14〜18重量部である。上記上限値を超えると、未反応へミサメチレンテトラミンが残存し強度に影響を与えることがあり、上記下限値未満では硬化が不十分となることがあるため、上記範囲が望ましい。
<マトリックス樹脂の配合量> 上記マトリックス樹脂であるフェノール樹脂の含有量は、ヘキサメチレンテトラミンを使用する場合はそれも含めて、成形材料全体に対して25〜70重量%であることが好ましい。上記上限値を超えると十分な機械的強度を有する成形品が得られないことがある。また、上記下限値未満では成形材料化段階での作業性が低下し、また流動性に乏しく成形性を低下させる可能性があるため、上記範囲が望ましい。
<その他の配合> 本発明の成形材料には、上記界面強化処理ガラスフィラー以外に、各種充填材を配合することができる。
各種充填材としては特に限定されないが、例えば炭酸カルシウム、クレー、タルク、マイカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ウォラストナイト等の無機粉末充填材等を単独或いは二種類以上配合して用いることができる。
本発明の成形材料には所望により、前記硬化剤、充填材の他、通常のフェノール樹脂成形材料に使用される各種添加剤、例えば硬化促進剤、ステアリン酸亜鉛やステアリン酸カルシウムなどの離型剤、充填材とフェノール樹脂との接着性を向上させるための密着性向上剤、カップリング剤、着色剤、溶剤等を配合することができる。
次に、本発明の成形材料の製造方法について説明する。
本発明の成形材料は、通常の方法により製造することができる。すなわち、上記配合物を所定の配合割合で混合し、更に着色剤、離型剤、硬化触媒等を加え、加熱ロール、コニーダ、二軸押出機等を使用して溶融混練した後、冷却、粉砕することにより得られる。
本発明の成形材料は、圧縮成形、移送成形、射出成形などの通常の成形方法により成形することができる。このようにして得られた成形品は、優れた機械的強度を有していることから、自動車用、汎用機械用、家庭電化製品用及びその周辺機器用等の金属部品の代替に適用できる。
<効果の推察> 以上に説明したような、被覆処理用組成物(A)によってフィラー(B)の表面の少なくとも一部が被覆処理されてなる表面処理フィラーであって、上記樹脂組成物(A)の曲げ弾性率が0.3〜4.5GPであることを特徴とする界面強化処理フィラーを、フェノール樹脂成形材料に配合することで成形品の機械的強度を向上させることができる。この理由は明らかではないが、以下のように推測される。
従来の技術では、ガラスフィラー表面には密着性を向上させるためにカップリング剤処理がなされているが、マトリックス樹脂との強固な密着性が得られる場合においても、界面近傍の樹脂部に応力が集中することで樹脂部が界面よりも先に破断してしまい、強固な密着性を十分に活かすことができなかった。
本発明のフェノール樹脂成形材料は、この応力集中を緩和させることで界面を強化している。つまり、フェノール樹脂にエラストマーを分散させることで低弾性率の樹脂組成物として、これをフィラーに被覆しフィラーとマトリックス樹脂のフェノール樹脂の間に層として配置することで界面近傍に集中する応力を分散させ、結果的に樹脂側の応力集中を緩和することができる。このとき、樹脂組成物に、強度の高いフェノール樹脂及びフェノール樹脂と相溶性の良いエラストマーを用いることによって、大きな歪が生じた場合であっても容易には破断しない強固な被覆層が形成されている。さらに、この樹脂組成物とフィラーとの界面をカップリング剤で、樹脂組成物とマトリックス樹脂との界面はフェノール樹脂との反応によって強固に結合させることで、全体としての界面強度が高まると推測される。このような作用効果により、上記界面強化処理ガラスフィラーを用いた成形材料の成形品において、機械的強度を大きく向上することができると考えられる。
以下、本発明を実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に記載に何ら限定されるものではない。実施例及び比較例に用いた各原料は以下のとおりである。
(1)フェノール樹脂:住友ベークライト社製・高メチロールタイプのレゾール・PR−961A(固形分:64重量%)
(2)NBRエマルション:日本ゼオン社製ニポール1577K(固形分:38重量%)
(3)水性PVB:積水化学社製KW−3(固形分:20重量%)
(4)ウレタン樹脂:DIC社製ボンディック1980(固形分:45重量%)
(5)メルカプトシラン:東レ・ダウコーニング社製Z−6062(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)
(6)アミノシラン: 東レ・ダウコーニング社製Z−6094(3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン)
(7)フィラー:ガラス繊維(日東紡績社製カットファイバー(Eガラス))、平均繊維径11μm
(8)フィラー:炭素繊維(東邦テナックス社製HTA−03−0W)、平均繊維径7μm
(9)フェノール樹脂成形材料のマトリックス樹脂:住友ベークライト社製PR−51305(フェノールノボラック樹脂)
(10)フェノール樹脂成形材料のマトリックス樹脂:住友ベークライト社製PR−53529(ジメチレンエーテル型レゾール樹脂)
(11)硬化剤:ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサミンと略す)
(12)硬化助剤:酸化マグネシウム
(13)離型剤:ステアリン酸カルシム
(14)着色剤:カーボンブラック
表1に実施例及び比較例の表面処理フィラー中の被覆処理用樹脂組成物とフィラーの配合と被覆処理用樹脂組成物の曲げ弾性率について、表2に各種表面処理フィラーを含有する実施例及び比較例の成形材料の配合と機械的特性について示す。
Figure 2012197376
Figure 2012197376
1.成形材料の製造
[実施例1]
水100重量部に対して、フェノール樹脂を固形分として6重量部、エラストマーとしてNBRエマルションを固形分として6重量部、カップリング剤としてメルカプトシランを0.6重量部添加し、攪拌装置により混合液とした樹脂組成物溶液を作製した。
この樹脂組成物溶液を、ガラス繊維100重量部に対してカップリング剤0.2重量部となるように添加して含浸処理し、120℃で30分間加熱乾燥処理を行い、表面処理ガラス繊維を得た。
成形材料全体に対して、マトリックス樹脂としてノボラック型フェノール樹脂とヘキサミンの混合物を47重量%(ノボラック型フェノール樹脂40重量%、ヘキサミン7重量%)、フィラーとして表面処理ガラス繊維を50重量%、硬化助剤、着色剤、離型剤、各々1重量%を配合し、予備混合した。この混合物を回転速度の異なった105℃の加熱ロールで溶融混練して、シート状に冷却したものを粉砕して顆粒状の成形材料を得た。
[実施例2]
実施例1において、フェノール樹脂を固形分として3重量部、エラストマーとしてNBRエマルションを固形分として3重量部を配合する以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[実施例3]
実施例1において、フェノール樹脂を固形分として4.5重量部、エラストマーとして水性PVBを固形分として1.5重量部、カップリング剤としてアミノシランを配合する以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[比較例1]
実施例1において、フェノール樹脂とエラストマーを配合しない以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[比較例2]
実施例1において、エラストマーを配合しない以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[比較例3]
実施例1において、フェノール樹脂を配合しない以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[比較例4]
実施例1において、エラストマーを配合せず、カップリング剤としてアミノシランを配合する以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[比較例5]
実施例1において、フェノール樹脂を配合せず、エラストマーとしてウレタン樹脂を配合し、カップリング剤としてアミノシランを配合する以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[実施例4]
実施例1において、ガラス繊維の代わりに炭素繊維を用いる以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[比較例6]
実施例1において、エラストマー、カップリング剤を配合せず、ガラス繊維の代わりに炭素繊維を用いる以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[比較例7]
実施例1において、フェノール樹脂、カップリング剤を配合せず、ガラス繊維の代わりに炭素繊維を用いる以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[実施例5]
実施例1において、マトリックス樹脂としてジメチレンエーテル型レゾール樹脂を47重量%配合し、ヘキサミンを配合しない以外は実施例1と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
[比較例8]
実施例7において、フェノール樹脂を配合せず、エラストマーの代わりにウレタン樹脂を配合し、カップリング剤としてアミノシランを配合する以外は実施例7と同様にしてフェノール樹脂成形材料を得た。
2.特性評価
特性評価に使用した試験片の成形方法および評価方法は以下のとおりである。
被覆樹脂組成物の曲げ弾性率については、試験片は、上記実施例及び比較例の樹脂組成物溶液を用い、溶媒の沸点付近の温度として、溶媒が水であれば90℃で6時間だけ溶媒の除去を行うことで、ボイドの発生を極力抑え、120℃で30分間だけ焼成し硬化させた後、後硬化として成形材料と同一の硬化状態となるように175℃で3分間だけ焼成することにより平板を作製し、短冊状の試験片を切り出すことにより作製した。
フェノール樹脂成形材料の曲げ強さについては、試験片は、上記実施例及び比較例で得られた成形材料を用い、移送成形により作製した。成形条件は、金型温度175℃、硬化時間3分間とした。
測定方法は下記のとおりである。
曲げ弾性率、曲げ強さ:JIS K 6911に準拠して測定した。
表2の結果より、実施例は、本発明のフェノール樹脂成形材料であり、この成形品は、曲げ強さにおいて、一般的にガラス繊維で実施されている集束剤(ウレタン樹脂とアミノシラン)の配合で処理されたガラス繊維を用いた比較例よりも高い機械的強度を示した。この傾向は、マトリックスフェノール樹脂がノボラック型だけでなくレゾール型であっても同様であった。
また、炭素繊維を用いた場合でも実施例は比較例よりも高い機械的強度を示した。
さらに実施例1と2の比較から、その補強効果は被覆樹脂組成物の添加量が大きいほど高い傾向にあると言えた。
上記結果はフィラーとマトリックス樹脂が同じであれば、フィラー表面への被覆処理以外は同じであるため、機械的強度の向上はフィラーとマトリックス樹脂との界面強化に起因するものと考えられる。また、樹脂組成物の添加量に依存することから、単に強固な界面が得られるだけでなく、界面において集中する応力を分散することにより成形材料としたときに高い補強効果が得られると考えられる。
以上の結果から、界面強化処理フィラーを用いることで、フィラーとマトリックス樹脂との界面強度が高まり、フェノール樹脂成形材料の成形品の機械的強度が向上することが分かった。
本発明のフェノール樹脂成形材料は、界面強化処理フィラーを配合することで、機械的強度に優れた成形品を得ることができるものであり、自動車用、汎用機械用、家庭電化製品用及びその周辺機器用等の金属部品の代替として好適に適用できる。

Claims (10)

  1. フェノール樹脂、及び、エラストマーを含有する被覆処理用組成物(A)によってフィラー(B)の表面の少なくとも一部が被覆処理されてなる表面処理フィラーと、マトリックス樹脂(C)とを含んでなる成形材料であって、上記マトリックス樹脂(C)はフェノール樹脂であり、上記被覆処理用樹脂組成物(A)の曲げ弾性率が0.3〜4.5GPaであることを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
  2. 上記フィラー(B)の比表面積が0.05〜1.00m/gである請求項1に記載のフェノール樹脂成形材料。
  3. 前記フィラー(B)が繊維状であって、平均繊維径1〜30μmである請求項1または2に記載のフェノール樹脂成形材料。
  4. 前記フィラー(B)が、ガラス繊維、炭素繊維又はアラミド繊維である請求項1〜3のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
  5. 上記表面処理フィラーは、上記フィラー100重量部に対して、上記被覆処理用樹脂組成物0.2〜40重量部により被覆処理されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
  6. 上記被覆処理用樹脂組成物(A)に含まれるフェノール樹脂の含有量が、被覆処理用樹脂組成物(A)100重量部に対して20〜90重量部である請求項1〜6のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
  7. 上記被覆処理用樹脂組成物(A)に含まれるエラストマーが、ニトリルゴム又はポリビニルブチラールである請求項1〜6のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
  8. 上記被覆処理用樹脂組成物(A)に含まれるエラストマーの含有量が、フェノール樹脂の固形分100重量部に対して10〜150重量部である請求項1〜7のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
  9. 上記被覆処理用樹脂組成物(A)が、さらにカップリング剤を含有するものである請求項1〜8のいずれか1項に記載のフェノール樹脂成形材料。
  10. 上記被覆処理用樹脂組成物(A)中のカップリング剤の含有量が、フェノール樹脂の固形分100重量部に対して1〜20重量部である請求項9に記載のフェノール樹脂成形材料。
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