JPS63241060A - フエノ−ル系樹脂成形材料 - Google Patents

フエノ−ル系樹脂成形材料

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JPS63241060A
JPS63241060A JP7565987A JP7565987A JPS63241060A JP S63241060 A JPS63241060 A JP S63241060A JP 7565987 A JP7565987 A JP 7565987A JP 7565987 A JP7565987 A JP 7565987A JP S63241060 A JPS63241060 A JP S63241060A
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出森 健二郎
Yasuhiro Kushima
櫛間 靖博
Kenji Nishida
健次 西田
Keizo Nonaka
敬三 野中
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規なフェノール系樹脂成形材料、さらに詳し
くは、摺動材や動力伝達材などの成形用として好適なフ
ェノール系樹脂成形材料に関するものである。
従来の技術 従来、軸受、軸受ブツシュ、ローラー、スリープなどの
摺動材や、ギヤ、カム、チェーン、ベルト、プーリー、
ステーター、インペラーのような動力伝達材などに使用
される成形材料としては、例えば、ポリアセタール樹脂
、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂、変性ポリアミド樹脂
、あるいは、ガラス繊維を基材としたフェノール樹脂成
形材料が知られている。
ところで、このような摺動材や動力伝達材などに使用さ
れる成形材料には、一般に、(1)衝撃強度及び曲げ強
度が高いこと、(2)繰り返し衝撃強度に対して十分に
耐えうろこと、(3)耐摩耗性が高く、摩擦力が適度に
小さいこと、(4)耐熱性が高いこと、(5)曲げ弾性
率が適度に低いこと、などの物性が要求される。
しかしながら、前記物性中には、例えば曲げ強度と衝撃
強度との関係のように相反するものがあるため、これら
の物性すべてを高いレベルで同時に満足させることは事
実上不可能に近く、そのような材料も見当らないのが現
状である。
例えばζ励記ポリアセタール樹脂は熱可塑性樹脂である
ため、耐熱性が低く、高速で回転した際に表面が溶解し
たシ、クリープするなどの欠点を有しており、しかも、
曲げ強度と衝撃強度とのバランスはとれているものの両
者の値は低くなっている。
また、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂及び変性ポリアミ
ド樹脂は、ガラス繊維で強化されてはいるが、母地が熱
可塑性樹脂であるため、高温あるいは高速回転時におい
て表面が溶融して滑シを生じたり、クリープするのを免
れないし、また、曲げ弾性率が高いことから、使用時の
不快な摩擦音が騒音につながるなどの欠点がある。
一方、前記ガラス繊維基材のフェノール樹脂成形材料に
おいては、曲げ強度は極めて高いものの、材料の伸びが
極めて小さいため、衝撃強度がわずか2〜5 ktla
x / cyx程度と低い上に、ガラス繊維が材料の伸
びに対応できないため、繰り返し衝撃に対して十分に耐
えることができず、さらに、動力伝達材とした場合、回
転などに際して、騒音を発生するなどの欠点を有してい
る。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、このような従来技術が有する欠点を克服し、
衝撃強度及び曲げ強度が高く、繰シ返し衝撃に対しても
十分に耐え、かつ優れた耐熱性を有する上に、曲げ弾性
率が低いという相反する特性を同時に満足し、しかも摩
擦音を十分に消去しうるような高いレベルで物性バラン
スのとれた、摺動材や動力伝達材などに好適(二用いら
れるフェノール系樹脂成形材料を提供することを目的と
してなされたものである。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、摺動材や動力伝達材などに要求される物
性が高いレベルでバランスのとれたフェノール系樹脂成
形材料を開発するため(二鋭意研究を重ねた結果、フェ
ノール系樹脂に、ゴム成分、特定の引張強度と強力を有
する繊維質基材及び摩擦調節剤を所定の割合で配合し、
均一に分散させることによシ、前記目的を達成しうろこ
とを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
すなわち、本発明は、(A)フェノール系樹脂に、その
重量に基づきゴム成分3〜70重ffi%を含有させた
マトリックス100重量部に対し、(B)6g/デニー
ル以上の引張強度を有し、かつ12g以上の強力を有す
る繊維質基材10〜125重量部と(C)摩擦調節剤1
〜70重量部とを配合させて成るフェノール系樹脂成形
材料を提供するものである。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明成形材料において、(A)成分を構成するフェノ
ール系樹脂としては、例えば変性又は未変性タイプのノ
ボラック型、レゾール型あるいはベンジリックエーテル
型のフェノール樹脂などが挙げられる。前記変性フェノ
ール樹脂としては、例えばアルキル変性フェノール樹脂
やトール油変性フェノール樹脂などを用いることができ
るが、特に好適なものとしては、カシュー油に含まれて
いるカルドール、アナカルド酸及びカルダノール(以下
、カルドールなどと略称する)の中から選ばれた少なく
とも1種で変性されたフェノール樹脂が挙げられる。こ
のようなフェノール系樹脂は、これに加えられるゴム成
分に対して、強力な接着力と優れた相溶性を有するため
に、ゴム成分とのブレンドにおいて、強固に結合された
ミクロな海島構造を形成し、したがって、衝撃強度及び
曲げ強度が共に高い値でバランスした成形材料を与える
前記カルドールなどの単独又は併用(:て変性すル場合
、フェノール、クレゾール、レゾルシンなどのフェノー
ル類100重量部に対して、カルドールなどを10〜1
00重量部、好ましくは15〜70重量部の範囲で使用
するのがよい。この変性量が10重量部未満ではゴム成
分との相溶性が悪く、成形材料の曲げ強度及び衝撃強度
が低いので好ましくないし、一方、100重量部を超え
ると成形材料の曲げ強度が低下し、かつ、耐熱性も悪く
なる。
以上説明した変性及び未変性のフェノール系樹脂は単独
又は2種以上混合して使用でき、特に未変性フェノール
樹脂とカルドールなどによる変性フェノール樹脂とを併
用する場合は、加えられるゴム成分との相溶性を考慮し
て、両者の混合割合を適宜選択することが望ましい。
前記フェノール系樹脂とマトリ゛ツクスを形成す゛るゴ
ム成分は、該フェノール系樹脂100重量部に対し3〜
70重量部、好ましくは、5〜50重量部の範囲で配合
することが望ましい。このゴム成分の配合割合が3重量
部未満では、得られる成形材料の衝撃強度が十分に向上
せず、一方、70重量部を超えると、高温時の曲げ強度
の低下が太きく耐熱クリープ性が悪くなる。
該ゴム成分としては、未加泥あるいは加泥されたアクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)や、カルボキシ
ル変性アクリロニトリル−ブタジエンゴム(C−NBR
) 、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム、塩化
ゴムなどの比較的高極性のゴムが好適であシ、これらは
単独又は組み合わせて使用できる。また、このゴム成分
は、イオウ、パーオキシド、樹脂加硫剤などの加硫剤及
び加硫促進剤、加硫助剤を添加することによって、フェ
ノール樹脂の混線、硬化過程で架橋してもよい。このよ
うな架橋ゴム成分を含むフェノール樹脂成形品は特に加
熱環境下においても好適(=使用しうるという特徴を有
している。
前記ゴム成分の中で、カルボキシル変性アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム(C−NBR) ハ、kフェノール
樹脂との相溶性に優れ、ゴムが該樹脂中に均一(二分散
するため高い強度を与えることができる上に、とのC−
NBRの使用によって、前記変性フェノール樹脂と未変
性フェノール樹脂併用の場合の、未変性フェノール樹脂
の使用率を高めることも可能であるし、また、未変性フ
ェノール樹脂単独でも構成可能となる。
本発明成形材料において、0)成分として用いられる繊
維質基材は、6g/デニール以上の引張強度を有し、か
つ12g以上、好ましくは30g以上の強力を有するこ
とが必要である。このような条件を満たさない繊維質基
材、例えば12g以上の強力を有するが、引張強度が6
97デニ一ル未満のもの〔例えば引張強度2〜3g/デ
ニール、強力12gのレーヨンチョツプドストランド(
以下、レーヨンチョップと略称する)〕では、衝撃。
強度及び曲げ強度の向上が不十分であシ、また6g/デ
ニール未満の引張強度を有し、かつ12g未満の強度を
有するものでは、衝撃強度及び曲げ強度が低く、本発明
の目的が達成されない。該繊維質基材の形状については
、特に制限はなく、例えば繊維、撚り糸、チップ状クロ
ス、クロスなどの形状のものを単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記のように、ゴム−フェノール系樹脂マトリックスを
強化するために用いられる繊維質基材の必須要件は、繊
維のヤング率でも引張強度単独でもなく、引張強度と強
力との両方を満足させることである。これは同じ引張強
度を有する繊維でも、樹脂に対して同重量部使用した場
合、繊維径を大きくして強力を大にしただけで衝撃強度
が著しく向上すること、あるいは綿チップなどの強力は
大きいにもかかわらず、引張強度が小さいため、衝撃強
度の向上効果が極めて小さいことからも明らかである。
なお、ここで引張強度とは一定の太さに対する強さのこ
とであシ、単位面積当りの荷重で表わされ、単位は繊維
、撚シ糸、チップ状クロス及びクロスに共通して単繊維
のg/デニールで示される。
また、強力とは、太さを考えないで単にそのものの強さ
を意味し、該引張強度(=その太さくデニール)を掛け
て得られる荷重であシ、単位はりで表わしている。
本発明で用いられる繊維質基材としては、例えばポリビ
ニルアルコール繊維(以下、ビニロン繊維と略称する)
、ポリアミド繊維(以下、ナイロン繊維と略称する)、
レーヨン繊維、ラミー、亜麻、大麻などのセルロース系
繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維などの有機繊維
から成るものが好適であシ、これらは単独で用いてもよ
いし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、繊維
質基材として、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、鉱物
繊維などの無機繊維を利用する場合は、前記有機繊維と
併用するのが好ましく、このような無機繊維を単独で用
いると例えばVベルト用ブロックに利用した場合では、
プーリー表面を損傷させたシ、比重が大きいためブロッ
クが重くなって大きな遠心力を発生したり、さらにはプ
ーリー表面との摩擦係数が大きすぎて、大きな摩擦音を
発生するなどの問題が生じる。その場合の無機繊維の使
用量は全繊維中の70重量%以下、好ましくは50重量
−以下に設定するのがよい。また、前記各種の繊維のな
かでも、レーヨン繊維、亜麻、大麻などの麻、アラミド
繊維、あるいは併用されるカーボン繊維やガラス繊維は
、高温でも弾性率の温度依存性が小さく、該繊維から成
る繊維質基材を配合して得られるフェノール系樹脂成形
材料は、曲げ強度などの物性が高温においても低下が少
ないため、加熱環境下においても十分使用可能であるの
で、特に好適である。
さらに、前記アラミド繊維の中でも、式で示される構成
単位と、式 で示される構成単位とを、実質上モル比1:1の割合で
含有するもの〔テクノ−大帝人@)製〕を繊維質基材と
して使用すると、成形材料製造時及び成形時における該
繊維の切断率が低いため、高い衝撃強度が得られ、した
がって、高温時の曲げ弾性率をさらに向上させるために
、ゴム成分の配合割合を低くする場合は、この繊維を単
独又は併用すると、特に良い結果が得られ、望ましいも
のとなる。
繊維質基材として、ガラス繊維を用いる場合には、シラ
ン系カップリング剤などで表面処理したのち使用するこ
とが望ましく、またアラミド繊維、ポリエステル繊維、
炭素繊維などを用いる場合(=は、これらは樹脂との反
応性に乏しいので、公知の方法で前処理したのち、レゾ
ルシノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、エポキシ
樹脂などで表面処理して使用することが望ましい。さら
に、この繊維質基材は、前記したように繊維、撚シ糸、
チップ状クロス、クロスなどの形状で使用され、その繊
維長については特:二制限はないが、1〜10絹の範囲
のものが好適である。また、撚り糸、チップ状クロス、
クロスなどはそのまま使用してもよいが、接着剤で固め
て使用することが好ましい。
本発明成形材料に・おけるこの繊維質基材の配合割合は
、前記(A)成分のマトリックス100重量部に対して
、10〜125M量部、好ましくは20〜80重量部の
範囲で選ばれる。この配合全が1゜重量部未満では衝撃
強度及び曲げ強度の向上が不十分であるし、また125
重量部を超えると成形が困難となって実用に適さない。
本発明成形材料において、(C)成分として用いられる
摩擦調節剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレ
ン(以下PTFEと略称する)、パーフルオロアルコキ
シテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、グラフ
ァイト、二硫化モリブデン、カーボンウィスカーなどが
挙げられるが、これらの中でフッ素系樹脂が好適であシ
、通常は粉末状態で使用される。これらの摩擦調節剤は
それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
前記摩擦調節剤は、静摩擦係数を下げ、動摩擦係数をあ
まシ下げずに、動力伝達能力をそこなうことなく摺動特
性を向上させ、騒音を低下させるなどの作用を有するも
のと考えられる。
本発明成形材料における前記摩擦調節剤の配合割合は、
(A)成分のマトリックス100重量部に対して1〜7
0重量部、好ましくは3〜40重量部の範囲で選ばれる
。この配合割合が1重量部未満では摩擦音の消去や十分
な摺動性が得られず、一方70重量部を超えると強度や
摩擦係数の低下をもたらし、動力伝達材などに使用した
場合には伝達能力を低下させ、さらには成形材料がコス
ト高になるので好ましくない。
本発明成形材料には、前記必須成分以外に、必要に応じ
本発明の目的をそこなわない範囲で各種添加剤、例えば
耐摩耗性、等方収縮性、成形性などを改良するための炭
酸カルシウム、シリカ、タルク、クレー、ウオラストナ
イト、チタン酸カリウムなど・の無機質粉体や、硬化剤
、硬化触媒、離型剤などを添加することができる。
本発明のフェノール系樹脂成形材料は、通常用いられて
いる方法、例えばフェノール系樹脂、ゴム成分、繊維質
基材、摩擦調節剤及び必要に応じて加えられる各種添加
剤を、それぞれ所定の割合で混合し、これをヘンシェル
ミキサーなどで均一分散混合したのち、熱ロールで混線
後、シート化し、次いで、このシート状材料を粗砕、粉
砕、又は造粒して成形可能なものにする、といった方法
によシ製造することができる。
このようにして得られたフェノール系樹脂成形材料の成
形方法については特に制限はなく、従来慣用されている
方法の中から任意の方法を用いることができる。
なお、ゴム成分を架橋するには、未加硫ゴムに適当量の
架橋剤、架橋促進剤を加え、ロールで混線後、これを成
形材料に配合すればよい。
作用 このようにして得られた本発明のフェノール系樹脂成形
材料は、前記の剛直なフェノール系樹脂に、未加硫ゴム
又は−蔀加硫されたゴムと引張強度及び強力の大きな繊
維基材と摩擦調節剤とが均一に分散し、かつ強い接着力
で結合している。
ここで、該接着力について説明すれば、この接着力が弱
い場合は、たとえ繊維補強の度合を高めても、衝撃強度
は向上するが、曲げ強度は小さくなシ、また未加硫ゴム
又は一部加硫されたゴム、すなわちゴム成分を増やして
衝撃強度を高めても、同様に曲げ強度が著滅するという
事実から、該ゴまた、繊維質基材と該フェノール系樹脂
との強い接着力について説明すれば、ビニロン繊維、ナ
イロン繊維、レーヨン繊維、及び麻などはその一部は混
練中に、多くは成形中に該フェノール系樹脂とその表面
が反応し合って強い化学結合で結ばれ、ガラス繊維はシ
ラン系カップリング剤処理によシ、またポリエステル繊
維、アラミド繊維及びカーボン繊維などは前処理したの
ち、前記接着剤で表面処理することによってフェノール
系樹脂と強い接着力で結ばれた場合にのみ本発明の目的
を達成しうろことから、繊維質基材が該フェノール系樹
脂と強い接着力で結合していることも必須要件であるこ
とが分った。この繊維質基材とフェノール系樹脂との強
い結合力が繰シ返し衝撃強度を増加させるのに有効であ
る。
これらのことから、得られる成形品は衝撃強度及び繰シ
返し衝撃強度が向上したものとなる。
また、レーヨン繊維、麻、表面処理されたアラミド繊維
あるいは、ガラス繊維から成る繊維質基材や一部加硫さ
れたゴムは、高温でも弾性率の温度依存性が小さく、特
に曲げ強度及び曲げ弾性率などの高温時の物性の低下を
抑制するのに有効である。
さらに、撚シ糸、チップ状クロス及びクロスを接着剤で
固めて使用することにより、撚シ糸、チップ状クロス及
びクロスが材料製造中に解けるのが防止され、またこれ
らの繊維の縦方向、横方向への引張強度や強力が高めら
れる。
また、摩擦調節剤の添加は、静摩擦係数を下げ、動摩擦
係数をあまシ下げずに動力伝達能力をそこなうことなく
、摺動特性を向上させ、さらには騒音を低下させるなど
の効果が得られる。
実施例 次(二実施例によυ本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、フェノール系樹脂成形材料の物性は次:;示す方
法に従って測定した。
(1)衝撃強度、曲げ強度及び曲げ弾性率JIS K6
911に準する。ここで衝撃強度とはノツチ付アイゾツ
ト衝撃強度であり、その試験片は金型によシ成形時にノ
ツチを設けたものを使用した。
また、曲げ強度及び曲げ弾性率は、10fl角棒を使用
して、支点間距離64ff、荷重速度2tm / mi
nの条件で測定した。
(2)動摩擦係数及び摩耗係数 ジャーナル試験機を使用して、以下の条件にて測定した
a)テストピース形状、寸法 内径8φ、外径12φ、長さF3tmの円筒状成形品 b)試験条件 荷  重   2.5に9f 線速度 20 m / min 相手材5US304 佼w仕上げ) クリアランス 60〜70μm 温   度   80±6℃ 摺動時間  2hr。
また、伝達能力試験、ベルトの耐久試験及び騒音試験に
ついては下記ベルト仕様、試験条件にて行った。
(イ) ■ベルト11の寸法 ■ブロック14の厚み  4.8Im 上幅  45ff、角度 取付はピッチ      5.Off ■ベルト11の周長   750fl(Vブロック14
・・・ 150個) ■ブロック14は厚さ2Hのアルミニウム合金から成る
補強部材がインサート成形されている。
(0)■ベルトの伝達能力試験 駆動プーリー(ピッチ径70囮)と従動プーリー(ピッ
チ径16Off)との間(=試料Vベルトを巻回し、駆
動ブー9−回転数2500 r、pom、軸荷重250
kgで伝達トルクを変え、スリップ率を測定した。スリ
ップ率2チのときの伝達トルクよシ次式でST値を求め
、これを伝達能力とした。
ST = T / r、rθ T:2%スリップ時の伝達トルクCkq・m)r:有効
半径(m) θ:ベルト巻付角(ラジアン) (ハ)■ベルトの耐久試験 伝達能力試験と同様のプーリーレイアウトで、駆動プー
リー回転数2500 r、p、m。
軸荷重250&g、入力トルク4.519−m、ベルト
走行時の雰囲気温度90℃で試験した。
に) ■ベルトの騒音試験 伝達能力試験と同じレイアウトで、駆動プーリー回転数
1000 r、p、m、軸荷重100に9、無負荷で走
行させ、所定位置(L1=50fl、L2=100N)
で騒音計24により全騒音レベルを測定した。
フェノール              100重量部
92チパラホルムアルデヒド     87重量部カシ
ュー油(カーダライトD710、   40重量部伊藤
精油製) シュウ酸                0.5重量
部上記全原料を温度計、かきまぜ機及びコンデンサーを
備えた四ツロフラスコに仕込み、内容物を120℃まで
昇温させ完全溶解させたのち、100℃で3時間、還流
下に縮合反応を行った。次いで常圧下に200℃まで昇
温させて脱水を行ったのち、フラスコから内容物を取シ
出し、冷却してカシュー変性フェノール樹脂を得た。得
られた該樹脂の軟化点は60℃、ヘキサ10チでのフロ
ーは67m / 125℃、ゲルタイムは40秒/15
0℃であった。本樹脂を樹脂Aとする。
実施例1 変性フェノール樹脂(樹脂A)    67 重量部へ
キサメチレンテトラミン      10  重量部N
BR(日本ゼオン製ニッポール1041)  25  
重量部炭酸カルシウム            7.5
重量部ステアリン酸カルシウム         2重
量部ビニロンチョツ7’ (引張強[7、8Q /テ=
−tk、強力46.89  繊維長6n)      
   20重量部アラミド繊維(帝人株式会社製テクノ
ーラ引張強度25g/デニール 強力37g、繊維長3111)    18重量部PT
FE粉末               7.5重量部
上記配合物を適量の溶剤とともにヘンシェルミキサーに
て均一分散混合し、熱ロール上(95℃/85℃)で4
〜5分間混線を行いシート状にして取り出した。このシ
ート状材料を適量な大きさにカットし、成形可能なフェ
ノール樹脂系成形材料を得た。
該成形材料を常法による移送成形にて試験用のテストピ
ースを作成し、衝撃強度、曲げ強度、曲げ弾性率、動摩
擦係数及び摩耗係数を測定した。
その結果を第1表に示す。
実施例2〜5 第1表に示す配合割合で実施例1と同様にして成形材料
を作成し、テストピース成形後同様の物性測定を行った
。その結果を第1表に示す。
なお、原材料のテクノーラ〔帝人(aJ製〕はエポキシ
樹脂にて表面処理したものをそれぞれ使用した。
比較例1 ポリアセタール樹脂(ジュラコンM−90・・・ポリプ
ラスチック(歯極)を使用して、実施例1〜5と同様に
動摩擦係数と摩耗係数を測定した。その結果を第1表に
示した。なお、その他の物性はカタログ値を参考までに
記載した。
実施例6〜9 第2表に示す配合割合で実施例1と同様にして成形材料
を作成し、テストピース成形後、衝撃強度、曲げ強度、
曲げ弾性率の測定、及びVベルトによる各性能試験を行
った。その結果を第2表に示す。
比較例2〜5 第3表に示す配合割合で、実施例1と同様にして成形材
料を作成し、テストピース成形後者性能試験を行った(
比較例2〜4)。またガラス繊維強化芳香族ポリアミド
樹脂についても、同様に各性能試験を行った(比較例5
)。これらの結果を第3表に示す。
なお、比較例5の、ガラス繊維強化芳香族ポリアミド樹
脂(レニー1022、三菱ガス化学(掬製)についての
Vベルトに使用するVブロックは、熱可塑性樹脂用射出
成形機を用い常法によシ射出成形にて成形した。
また、ガラス繊維シランカップリング剤にて表面処理さ
れたものを使用した。
発明の効果 以上、説明したように、本発明のフェノール系樹脂成形
材料は、衝撃強度及び曲げ強度が高く、繰シ返し衝撃に
対して十分に耐え、しかも、耐熱性に優れるなど、本来
、相反する特性を同時に兼備し、物性バランスがとれて
おり、かつ、摩擦係数が小さいものとなっているため摺
動材や動力伝達材などに好適(二使用できる。
例えば、実施例に示したように、本発明のフェノール系
樹脂成形材料で円筒状成形品を形成し、摺動用軸受とし
て使用した場合、該軸受は高温、高荷重下の破損や軸受
表面の溶融などが発生せず機械的強度や耐熱性に優れた
摺動用軸受となっている。
また、同様にVブロックを形成し、動力伝達材としての
Vベルトを構成した場合、該Vベルトは高温高速運転時
のVブロン2表面の溶融やVベルト回転時の衝撃による
Vブロックの破損がなく、高速、高温、高荷重に耐える
長寿命ベルトとなっている。さらには、摩擦調節剤を使
用しているため、その滑性作用によシ騒音の低減された
Vベルトが得られている。
特許出願人  旭有機材工業株式会社 他1名

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1(A)フェノール系樹脂に、その重量に基づきゴム成
    分3〜70重量%を含有させたマトリックス100重量
    部に対し、(B)6g/デニール以上の引張強度を有し
    、かつ12g以上の強力を有する繊維質基材10〜12
    5重量部と(C)摩擦調節剤1〜70重量部とを配合さ
    せて成るフェノール系樹脂成形材料。 2 フェノール系樹脂がカルドール、アナカルド酸及び
    カルダノールの中から選ばれた少なくとも1種で変性さ
    れたフェノール樹脂である特許請求の範囲第1項記載の
    成形材料。 3 ゴム成分がクロロプレンゴム、アクリロニトリル−
    ブタジエンゴム及びカルボキシ変性アクリロニトリル−
    ブタジエンゴムの中から選ばれた少なくとも1種である
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の成形材料。 4 繊維質基材が有機繊維、又は無機繊維70重量%以
    下を含有する有機繊維と無機繊維との組合せから成るも
    のである特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれか
    に記載の成形材料。 5 有機繊維がポリビニルアルコール繊維、ポリアミド
    繊維、セルロース系繊維、ポリエステル繊維及びアラミ
    ド繊維の中から選ばれた少なくとも1種である特許請求
    の範囲第4項記載の成形材料。 6 アラミド繊維が、式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される構成単位と、式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で示される構成単位とを、実質上モル比1:1の割合で
    含有するものである特許請求の範囲第5項記載の成形材
    料。 7 無機繊維が炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維及び鉱
    物繊維の中から選ばれた少なくとも1種である特許請求
    の範囲第4項記載の成形材料。 8 摩擦調節剤がフッ素系樹脂である特許請求の範囲第
    1項ないし第7項のいずれかに記載の成形材料。
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