JPH0264132A - フェノール系樹脂成形材料およびこの材料を使用したvベルト - Google Patents

フェノール系樹脂成形材料およびこの材料を使用したvベルト

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JPH0264132A
JPH0264132A JP21572388A JP21572388A JPH0264132A JP H0264132 A JPH0264132 A JP H0264132A JP 21572388 A JP21572388 A JP 21572388A JP 21572388 A JP21572388 A JP 21572388A JP H0264132 A JPH0264132 A JP H0264132A
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健次 西田
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    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はフェノール系樹脂成形材料と、この材料を用い
てプーリーとの接触面を構成した乾式の変速装置に用い
られるVベルトに関するものである。
(従来の技術) 現在、自動車の走行用変速装置として、ベルト式無断変
速装置の開発が進められている。このベルト式無段変速
装置は、駆動軸と従動輪に溝間隔が可変の変速プーリー
をそれぞれ取付け、2個の変速プーリー間にVベルトを
巻掛けて構成し、溝間隔を調整して回転ピッチ径を変化
させ、無段階に変速させるものである。
しかして、上記Vベルトとして、エンドレスの1対の張
力帯に複数の非金属材料によるブロックを係合してなる
ブロックVベルトが知られている(例えば、特開昭60
−49151号公報参照)。
すなわち、各ブロックはその両側部に上記張力帯にそれ
ぞれ係合される溝が形成され、かつ両側面がプーリー満
面に適合する傾斜面になっていて、この傾斜面と上記張
力帯の側面とを実質的に面一にしてこの両者にてベルト
側面を構成するようにしたものである。このものは、従
来のゴムVベルトに比べて屈曲性がよい、高側圧に耐え
得るようにすることが可能である。金属Vベルトに比べ
て軽量化が図れる。潤滑が不要になる。騒音が少ない等
の利点がある。
また、上記ブロックのプーリーと接触する部分をフェノ
ール系樹脂成形材料で形成したものも知られている(例
えば、特開昭63−34342号公報参照)。すなわち
、このフェノール系樹脂成形材料は、フェノール樹脂と
ゴム成分とからなるマトリックスに繊維質基材を含有さ
せてなるものであり、さらに必要に応じて摩擦調節剤が
配合されるものである。
そして、上記繊維質基材としては、ポリビニルアルコー
ル繊維、ポリアミド繊維、セルロース系繊維、ポリエス
テル繊維、アラミド繊維等の有機繊維、あるいは炭素繊
維、ガラス繊維、金属繊維。
鉱物繊維等の無機繊維を単独で若しくは適宜組合せて使
用するようになっている。また、摩擦調節剤としては、
ふっ素糸樹脂、グラファイトニ硫化モリブデン、カーボ
ンウィスカ等を使用するようになっている。
従って、このものは、ベースがフェノール樹脂であるた
め耐熱性が高くなっており、また、上記ゴム成分と繊維
質基材が衝撃強度及び曲げ強度に寄与していて、上記ブ
ロックVベルトを高速、高温、高荷重に耐え得るものに
する。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記ブロックにおいては、その耐久性や伝動
性の向上というような観点から、曲げ強度、衝撃強度、
疲労強度、弾性率等の機械的性質を向上させること、耐
摩耗性の向上や摩擦係数の調節といった摩擦摩耗特性の
付与、並びにプーリーに損傷を与えないことなどが要求
される。従って、上記フェノール系樹脂成形材料として
は、これに充填する材料をどうすべきかが問題となり、
さらにそれが材料の成形性に与える影響についても考慮
しなければならない。
これに対し、上記従来のフェノール系樹脂成形材料の場
合、種々の有機繊維や無機繊維のなかから上述の各特性
の向上に適したものを適宜選択し、その選択した繊維を
適宜組み合わせ、さらにこれに適宜の摩擦調節剤を組合
せることになるが、上述の機械的性質及び摩擦摩耗特性
の双方を総合的に向上せしめることは、実際には難しい
という問題がある。
すなわち、有機繊維の中でもナイロン6やナイロン6.
6等のポリアミド系繊維は、湿熱時(高湿状態で熱をも
っている時)における結晶化度、結晶粒径等の微細構造
や分子量の変化が大きく、その結果、強度低下や融点降
下を招き易いものであり、高吸湿性のフェノール系樹脂
成形材料としては望ましくない。また、セルロース系の
レーヨンも湿熱時に加水分解して劣化する問題がある。
ポリエチレンテレフタレート繊維の場合、上記加水分解
の問題の他、フェノール系樹脂成形材料の成形過程で発
生するアンモニアで侵される可能性がある。
また、ポリビニルアルコール繊維は高温時の物性はあま
り期待できない。
また、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維やポリ
メタフェニレンイソフタルアミド繊維のような従来のア
ラミド繊維も、耐湿熱性が十分とはいえず、さらには成
形材料の製造時に破損し易い。
一方、上記無機繊維としてのガラス繊維、金属繊維、鉱
物繊維等の場合、強度、弾性率および耐熱性の点では良
いものの、摺動時に相手材の摩耗、損傷を招き易い。ま
た、炭素繊維の場合、相手材の摩耗、損傷の問題はない
ものの、この炭素繊維にはピッチ系やPAN系というよ
うに引張強度や弾性率など物性の異なる種々のものがあ
り、一つの物性を基準にして選択しても、上述の機械的
性質や摩擦摩耗特性を総合的に向上せしめることは難し
い。
また、上記摩擦調節剤を多量に充填することは好ましい
ものではない。すなわち、上記繊維質充填材との関係で
上記摩擦調節剤の多量の使用により、フェノール系樹脂
成形材料における充填材の総量が多くなりすぎ、これら
充填材の分散性が悪くなることにより、ブロックの強度
低下を招くとともに、材料の流れが悪くなることによっ
てその成形性も悪くなる。これに対して、繊維質充填材
の充填量を減らすことも上記機械的性質の向上という点
から好ましいものではない。
本発明は、上記従来の技術の問題点やその検討結果等を
踏まえてなされたものであり、その課題は、上述の各物
性を向上させるのに適したフェノール系樹脂成形材料お
よびその材料を利用したVベルトを提供することにある
(課題を解決するための手段) 本発明は、このような課題に対して、各種繊維のなかか
ら、上述の機械的性質及び摩擦摩耗特性を総合的に向上
せしめるために炭素繊維及びアラミド繊維の2繊維を選
んで組合せ、かつ上記炭素繊維として、結晶構造の点か
ら最適な物性が得られるもの、つまり、オニオン構造で
その結晶層厚が25〜200Aのものを採用し、黒鉛化
度の高いオニオン構造は摩擦係数を低減し、且つ高荷重
下においても繊維の断面形態が破壊され難く、よって機
械的強度を維持し、尚且つ摩擦摩耗特性が良好である(
相手材を傷付けず、また摩擦係数が安定である)という
点を利用しようとするものである。
すなわち、請求項(1)の発明に係るフェノール系樹脂
成形材料は、フェノール系樹脂100重量部とアクリロ
ニトリル−ブタジエン系ゴム0〜20重量部とからなる
マトリックス100重量部に対し、炭素繊維及びアラミ
ド繊維の2繊維を含む繊維質充填材25〜60重量部を
配合させてなり、上記炭素繊維がオニオン構造を有し、
かつ結晶層厚が25〜200Aであることを特徴とする
上記フェノール系樹脂としては、変性または未変性タイ
プのノボラック、レゾールまたはベンジリックエーテル
型のフェノール樹脂等が挙げられる。前記変性フェノー
ル樹脂としてはアルキル変性フェノール樹脂やトールオ
イル変性フェノール樹脂等があるが、さらに好適なもの
としては、カルドール等、すなわち、カシューオイルや
これに含まれているカルドール、アナカルド酸及びカル
ダノールの中から選ばれた少くとも1種の化合物で変性
されたフェノール樹脂が挙げられる。
以上説明した変性および未変性のフェノール系樹脂は単
独または2種以上混合して使用でき、特に未変性フェノ
ール樹脂とカルドール等による変性フェノール樹脂とを
併用する場合は、使用されるゴム成分との相溶性を考慮
して、両者の混合割合を適宜選択すると良い。
上記マトリックスは、フェノール系樹脂単独で構成して
もよいが、フェノール系樹脂とアクリロニトリル−ブタ
ジエン系ゴムとによって構成してもよい。その場合、ア
クリロニトリル−ブタジエン系ゴムは、該フェノール系
樹脂100重量部に対し3〜20重量部の範囲で配合し
て使用するのが好ましい。配合量が20重量部を越える
と、曲げ強度1曲げ弾性率、耐摩耗性の点で良好な結果
が得られない。
また、上記カルドール等による変性フェノール樹脂は、
マトリックスをアクリロニトリル−ブタジエン系ゴムと
ともに構成する場合に好適である。
すなわち、これはアクリロニトリルーブタジ・エン系ゴ
ムとの相溶性が良く、かかるゴムでマトリックスの一部
を構成する場合に衝撃強度を高く維持しながら、曲げ強
度や曲げ弾性率を高めることができる。このカルドール
等の単独または併用にて変性する場合、フェノール、ク
レゾール、レゾルシン等のフェノール類100重量部に
対して10〜100重量部、好ましくは15〜70重量
部の範囲で使用するのが良い。例えば、カルドール等と
してカシューオイルを使用する場合、10重量部未満で
はゴム成分との相溶性があまり良くなく、成形材料の曲
げ強度及び衝撃強度の向上が期待できず好ましくない。
一方、100重量部を越えると成形材料の曲げ強度が低
下し、かつ、耐熱性も悪くなる。
上記アクリロニトリル−ブタジエン系ゴムとしては、未
加硫あるいは加硫されたアクリロニトリル−ブタジエン
ゴム(N B R)や、カルボキシ変性アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム(C−NBR)、アミノ変性アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム(A−NBR)が好適であ
り、これらは単独または組み合わせて使用できる。すな
わち、これらは、比較的高極性であり、極性高分子であ
るフェノール系樹脂との相溶性が高く、この樹脂中に均
一に分散するため高い強度を与える。また、カルボキシ
変性アクリロニトリル−ブタジエンゴムの場合、変性フ
ェノール樹脂/未変性フェノール樹脂の併用において未
変性フェノール樹脂の使用率を高めることが可能となり
、さらには未変性フェノール樹脂単独でも良好な結果か
えられるようになる。また、このゴムは、イオウ、パー
オキサイド、樹脂加硫剤などの加硫剤と加硫促進剤、加
硫助剤を添加することによって、フェノール樹脂の混練
、硬化過程で架橋しても良い。
上記繊維質充填材としての炭素繊維、アラミド繊維及び
ポリビニルアルコール繊維は、繊維、撚り糸、チップ状
クロス及びクロスの形状で使用されるもので、その繊維
長は特に限定されないが、約1〜10m+sが好ましい
。また、撚り糸、チップ状クロス及びクロスはそのまま
使用してもよいが、接着剤で固めて使用することにより
、撚り糸、チップ状クロス及びクロスが材料製造中に解
けるのを防止し、またこれらの繊維の縦方向、横方向へ
の引張強度や強力を高めることができる。
上記繊維質充填材の割合を25〜60重量部としたのは
、25重量部未満では上記各物性を向上させることは難
しく、また、60重量部を越えると、繊維質充填材の分
散性が悪くなり、各物性の低下を招くとともに、成形時
の材料の流れも悪くなるからである。
しかして、上記オニオン構造の炭素繊維は、難黒鉛化系
(例えばPAN系)で得ることができるものである。そ
して、黒鉛化度の高いオニオン構造のものは、摩擦係数
を低減し、且つピッチ系等で得られるラジアル構造のも
のに比べ、高荷重下においても良好な機械的強度及び摩
擦摩耗特性を維持する。つまり、ラジアル構造の場合、
高荷重下では繊維の一部が繊維の中心部からラジアル方
向に欠は落ち易くて、機械的強度を維持し難く、しかも
この欠けた部分とそうでない部分との境が角張った形状
になって、摩擦摩耗特性に悪影響を及ぼすが、オニオン
構造の場合、高荷重下においても、繊維の断面形態が破
壊され難いとともに、上記ラジアル方向への繊維の欠は
落ちの問題はなく、また、表面の一部が薄く剥れても機
械的強度や摩擦摩耗特性にはほとんど影響がない。
また、上記炭素繊維の結晶層厚は、黒鉛化度に対応する
が、この結晶層厚を25〜200Aとしたのは、25A
未満では摩擦係数が高くて良好な摩擦摩耗特性が得られ
ず、また、200Aを越えると、逆に摩擦係数が低くな
りすぎる傾向があるとともに、補強効果も低下するため
である。
本発明におけるフェノール系樹脂成形材料は通常の方法
で製造することができる。例えば、フェノール系樹脂と
必要に応じて硬化剤とアクリロニトリル−ブタジエン系
ゴムを配合し、このマトリックス100重量部に対し、
炭素繊維及びアラミド繊維の2繊維からなる繊維質充填
材を25〜60重量部配合し、これをヘンシェルミキサ
ーなどで均一分散混合してから熱ロールで混線後シート
化する。得られたシート状材料を粗砕、粉砕あるいは造
粒することにより成形可能にしたフェノール系樹脂成形
材料が得られる。
フェノール系樹脂成形材料の成形方法については、特に
制限はなく、慣用されている方法の中から任意の方法を
用いることができる。
なお、ゴム成分を架橋するためには、未加硫ゴムに適当
量の架橋剤、架橋促進剤を加え、ロールで混練後、フェ
ノール系樹脂材料に配合すればよい。
請求項(2)の発明に係るフェノール系樹脂成形材料は
、フェノール系樹脂100重量部とアクリロニトリル−
ブタジエン系ゴム0〜20重量部とからなるマトリック
ス100重量部に対し、炭素tJA維、アラミド繊維及
びポリビニルアルコール繊維の3繊維からなる繊維質充
填材25〜60重量部を配合させてなり、上記炭素繊維
がオニオン構造を有し、かつ結晶層厚が25〜200A
であることを特徴とする 請求項(3)の発明に係るフェノール系樹脂成形材料は
、請求項(+>または(2)の発明におけるアラミド繊
維が式 で表わされるものであることを特徴とする請求項(4)
の発明に係るフェノール系樹脂成形材料は、請求項(1
) 、 (2)または(3)ヒ発明において、マトリッ
クス100重量部に対し無機摩擦調節剤が1〜25重量
部配合されていることを特徴とする。
上記無機摩擦調節剤としては、グラファイト、二硫化モ
リブデン又はカーボンウィスカー等が好適なものとして
挙げられ、通常は粉末状のものが使用される。上記摩擦
調節剤は25重回部よりも多いと、摩擦係数が低くなり
すぎてVベルトのような動力伝動用の材料には適さなく
なる。
請求項(5)の発明はVベルトであって、エンドレスの
張力帯と、該張力帯にベルト長手方向において略一定ピ
ッチで設けられた複数のブロックとにより構成され、か
つ、該ブロックの少なくともプーリーと接触する部分が
請求項(1)〜(4)のいずれか1つに記載のフェノー
ル系樹脂成形材料で形成されていることを特徴とする。
(作用) 請求項(1)のフェノール系樹脂成形材料においては、
剛直なフェノール系樹脂のマトリックスに対する繊維質
充填材が炭素繊維とアラミド繊維の2繊維の組み合わせ
からなるため、成形体の曲げ強度や衝撃強度だけでなく
、弾性率、耐摩耗性についての要求、並びにこの成形体
の相手材に損傷を与えないという要求を常温時および高
温時のいずれにおいても満足せしめることができるので
ある。
すなわち、上記炭素繊維は、結晶構造がオニオン構造で
あって、結晶層厚が25〜200Aであるから、その高
い引張強度と引張弾性率により、成形体の曲げ強度及び
曲げ弾性率を高めることになり、また、適度な摩擦係数
と耐摩耗性とによって、成形体をブロックVベルトのブ
ロックとして使用する場合に良好な伝動特性を付与しな
がら、その摩耗を防止することになり、特に、高荷重下
においてもかかる特性を維持せしめる。もちろん、成形
体の摺動時に相手材を傷つけることもない。
また、この炭素繊維は耐熱性が高いから高温でのかかる
特性の維持に有効である。
因みに、高い弾性率を有するものでもその結晶構造がラ
ジアルのものは、材料混練時の剪断力や摺動面で受ける
力により、繊維が破砕され角張った形状になるので、高
い耐摩耗性を得ることは困難となる。
アラミド繊維は、常温時の曲げ強度及び曲げ弾性率を向
上させ、且つ上記炭素繊維では得られない衝撃強度を向
上させ、また耐摩耗性の向上にも寄与し、しかも相手材
の損傷の問題はない。
従って、この2繊維の組み合わせにより、成形体として
相手材を損傷させるこさなく、アラミド繊維により常温
時の衝撃強度、曲げ強度、曲げ弾性率及び耐摩耗性を全
体的に向上させながら、炭素繊維にて高温時の曲げ強度
、曲げ弾性率、耐摩耗性を高荷重下でも十分に維持させ
ることができることになる。そして、上述のように炭素
繊維が成形体の摩擦摩耗特性の向上に寄与するから、必
要に応じて充填する摩擦調節剤の充填量を少なくするこ
とができる。
また、この請求項(1)の発明において、マトリックス
にアクリロニトリル−ブタジエン系ゴムを含ませた場合
は、上述の衝撃強度をより高めることができるものであ
る。
なお、繊維質充填材が炭素繊維とポリビニルアルコール
繊維の2繊維の組み合わせの場合、高い衝撃強度を得る
のが難しく、また、アラミド繊維とポリビニルアルコー
ル繊維の2繊維の組み合わせの場合、良好な摩擦摩耗特
性及び高温時の高い強度を得るのが難しくなってくる。
請求項(2)のフェノール系樹脂成形材料においては、
剛直なフェノール系樹脂のマトリックスに対する繊維質
充填材が炭素繊維、アラミド繊維及びポリビニルアルコ
ール繊維の3繊維の組み合わせからなるが、ポリビニル
アルコール繊維は、フェノール樹脂との接着性が良いも
のであるため、常温時の曲げ強度及び曲げ弾性率をアラ
ミド繊維以上に向上させ、さらに耐衝撃性も向上させる
この繊維も炭素繊維と同様に相手材を損傷させることは
ない。
請求項(3)のフェノール系樹脂成形材料においては、
アラミド繊維である3、4′−ジアミドジフェニルエー
テル共重合体繊維は、そのエーテル結合の存在によって
、例えば、同じアラミド繊維であるポリパラフェニレン
テレフタールアミドよりも成形体の強度、弾性率、衝撃
強度、耐薬品性、並びに耐熱性を向上せしめることにな
る。因みに、上述の他のアラミド繊維としてのポリパラ
フェニレンテレフタールアミドの場合、湿熱時の加水分
解の問題もある。
請求項(4)のフェノール系樹脂成形材料においては、
無機摩擦調節剤が配合されているから、得られる成形体
の摩擦係数を低くし、相手材との摺動による騒音を低く
抑えることが可能となる。特に、この発明の摩擦調節剤
は耐熱性が高い無機系のものであるから、高温時におい
ても上記炭素繊維と相俟って成形体に良好な摩擦摩耗特
性を与えることになる。また、この無機摩擦調節剤は成
形体の補強にも寄与する。
請求項(5)のVベルトにおいては、ブロックにおける
プーリーと接触する部分が上記請求項(1)〜(4)の
各フェノール系樹脂成形材料で成形されたものになるか
ら、その曲げ強度、衝撃強度、疲労強度、弾性率等の機
械的性質を向上することになり、また、摩擦摩耗特性が
向上しプーリーに損傷を与えることもない。
(発明の効果) 請求項(1)の発明によれば、炭素繊維及びアラミド繊
維という2繊維の組合わせにより、衝撃強度、曲げ強度
および曲げ弾性率が高く耐摩耗性にも優れ、高温時及び
高荷重下でもかかる物性の低下が少なく、また、相手材
を摺動によって損傷することも少ない成形体を得ること
ができるようになり、例えば、Vベルトの成形材料とし
て、あるいはギヤ、カム、プーリーなどの動力伝達材な
いしは摺動部材の成形材料として利用することができる
請求項(2)の発明によれば、炭素繊維、アラミド繊維
及びポリビニルアルコール繊維という3繊維の組合わせ
により、アラミド繊維を多量に使用することなく、請求
項(1)のフェノール系樹脂成形材料と同様の効果を得
ることが可能となる。
請求項(3)の発明によれば、アラミド繊維を3゜4−
ジアミドジフェニルエーテル共重合体繊維としたから、
そのエーテル結合の存在によって、成形体の強度、弾性
率、衝撃強度、耐薬品性、並びに耐熱性の向上が図れる
請求項(4)の発明によれば、無機摩擦調節材により、
炭素繊維と相俟って成形体の摩擦摩耗特性を常温時のみ
ならず高温時でも良好なものとすることができ、かつ成
形体の強度特性の向上を図ることができる。
請求項(5)の発明によれば、ブロックにおけるプーリ
ーと接触する部分が上記請求項(1)〜(4)の各フェ
ノール系樹脂成形材料で成形されているから、Vベルト
は高温、高速、あるいは高荷重下での使用が可能となり
、かつ、プーリーを傷つけることもなくVベルトの耐久
性および伝動効率の向上が図れる。
(実施例) 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によって何ら限定されるものはない。
まず、好ましいVベルトの構造について説明する。
第1図、第2図に示すように、Vベルト1は1対のエン
ドレスの張力帯2.3と、この張力帯2゜3にそれらの
長手方向に一定ピッチで係止された複数のブロック4と
により構成されている。
また、各ブロック4は、後述するフェノール系樹脂成形
材料で成形したものであり、側部には側面4a、4bに
開口する係合溝がそれぞれ形成され、各係合溝の上面お
よび下面には断面山形状の凸部6および湾曲凸面7がそ
れぞれ形成されている。
張力帯2,3は、ポリエステル、アラミド等の有機繊維
またはスチール、ガラス、カーボン等の無機繊維を撚糸
接着処理してなる6体9.9と、この6体9,9を保持
するゴム部材10.11と、上面および下面付近に埋設
され耐摩耗性に優れる6、6ナイロン、アラミド等の有
機繊維からなる織布12,12および13.13により
構成される。また、張力帯2.3の上面および下面には
、各ブロックの係合溝に設けられた凸部6および湾曲凸
面7に係合する凹部(張力帯3についての凹3a、3b
のみ図示)が設けられている。
尚、第1図ではブロック4の凸部6と張力帯2゜3の凹
部3a、3bとの係合によりブロック4と張力帯2.3
とがベルト長手方向に係止されているが、逆にブロック
側に凹部を、張力帯側に凸部をそれぞれ形成し、両部を
係合させて係止するようにしてもよい。
次に、以下で述べるフェノール系樹脂成形材料の物性は
次に示す方法に従ってn1定した。
(1)衝撃強度、曲げ強度及び曲げ弾性率JIS  K
6911 ここで衝撃強度とはノツチ付アイゾツト衝撃強度であり
、その試験片は金型により成形時にノツチを設けたもの
を使用した。また曲げ強度及び曲げ弾性率は、10mm
角棒を使用して支点間距離64 mm−、荷重速度2龍
/龍で測定した。
(2)摩擦係数及び比摩耗量 銘木式スラスト摩擦、摩耗試験 相手材 SS41面圧
 60kg/c−すべり速度 5cm/5ecP ・ 
L ■=摩耗量(mm3) P:試験荷重(kgf) L:すべり距離(km) また、ベルトの耐久試験、伝達能力試験、騒音試験につ
いては下記のベルト仕様、試験条件で行った。
(1)ベルトの寸法 ブロックの厚み(4,8mm) 取付はピッチ(5,0mm) 上幅(45關)、角度 26゜ ベルト周長 750mm(ブロック150ケ)ブロック
は厚さ2m+sのアルミニウム合金からなる補強部材を
インサート成形している。(図示せず。) (2)ベルトの伝達能力試験 第3図(a)、(b)に示すように駆動プーリー21(
ピッチ径70龍)と従動プーリー22(ピッチ径160
mm)との間に試料ベルト23を巻回し、駆動プーリー
回転数2500rpm、軸荷重250 kgで伝達トル
クを変え、スリップ率を測定した。スリップ率2%の時
の伝達トルクより次式によりST値を求めこれを伝達能
力とした。
5T−T/r−rθ T:2%スリップ時の伝達トリク(kg−m)r:有効
半径(m) θ:ベルト巻付角(ラジアン) (3)ベルトの耐久試験 伝達能力試験と同様のプーリーレイアウトで、駆動プー
リー回転数250Orpm、軸荷重250kg1人力ト
ルク4.5kg−m、ベルト走行時の雰囲気温度90℃
で試験した。
(4)ベルトの騒音試験 伝達能力試験と同じレイアウトで、駆動プーリー回転数
1100Orp、軸荷重100kg、無負荷で走行させ
、所定位置(Ll−50市、L2−100m+1)で騒
音計24により全騒音レベルを測定した。
〈変性フェノール樹脂の製造〉 フェノール     100重二重 量2%パラホルムアルデヒド   87重量部カシュー
オイル(カーダライトD−10、伊藤精油製)    
       40重量部シュウ酸     0.5重
量部 上記全原料を温度計、かきまぜ機及びコンデンサーを備
えた四ツ目フラスコに仕込み、内容物を120℃まで昇
温させ完全溶解させたのち、100℃で3時間、還流下
に縮合反応を行った。ついで常圧下に200℃まで昇温
させて脱水を行ったのち、フラスコから内容物を取り出
し冷却してカシューオイル変性フェノール樹脂を得た。
得られた該樹脂の軟化点は60℃、ヘキサ10%でのフ
ローは67龍7125℃、ゲルタイムは40秒/150
℃であった。
〔実施例1〕 変性フェノール樹脂      77重量部へキサメチ
レンテトラミン   14 /1NBR9〃 炭酸カルシウム        13 〃ステアリン酸
カルシウム     2 〃炭素繊維A      2
7  = アラミド繊維       25 〃 グラファイト(無機調節剤)18−・ なお、NBRはアクリロニトリル−ブタジエンゴムのこ
とである。また、炭素繊維Aは、PAN系であり、結晶
層厚Lc−25^のオニオン構造のものである(第3表
参照)。アラミド繊維は繊維長3IIII11引張強度
24g/デニール、強力37gである。
上記結晶層厚LcはX線回折法により次式で得たもので
ある。
Lc−0,9λ/゛βeOsθ λ;X線波長 β;結晶の大きさに基づく反射の広がり01回折角 また、アラミド繊維は帝人株式会社製テクノーラ(3,
4’ −ジアミドジフェニルエーテル共ffi合体繊維
)にエポキシ樹脂にて表面処理をして用いた。
上記配合物を適量の溶剤とともにヘンシェルミキサーに
て均一分散混合し、熱ロール上(95℃/85℃)で4
〜5分混線を行いシート状にして取り出した。このシー
ト状材料を適当な大きさにカットし、成形可能なフェノ
ール系樹脂成形材料を得た。
該成形材料を常法により移送成形を行い、前記試験用の
テストピースおよびブロックを作成し、前記物性の測定
及び性能試験を行った。
〔実施例2〜12〕 この実施例2〜12の配合は先の実施例1のものととも
に表1の1と2に示されている。各実施例の配合の特徴
は次のとおりである。
実施例2はマトリックスをノボラックフェノール樹脂と
へキサメチレンテトラミンとにより構成し、実施例3〜
12は上述のカシューオイルによる変性フェノール樹脂
をマトリックスの樹脂成分としている。
実施例2〜12は、繊維質充填材として、炭素繊維、ア
ラミド繊維及びポリビニルアルコール繊維の3繊維を用
いている。ポリビニルアルコール繊維は繊維長3III
11引張強度7.8g/デニール、強力46.8gであ
る。
実施例3,6〜9.11.12はNBR1実施例4.1
0はカルボキシ変性NBR,実施例5はアミノ変性NB
Rをそれぞれマトリックスのゴム成分としている。
また、実施例2〜10は実施例1と同じ炭素繊維Aを用
いたもの、実施例11はオニオン構造で結晶層厚75A
の炭素繊維B1実施例12はオニオン構造で結晶層厚1
00Aの炭素繊維Cを用いたものである(第3表参照)
一方、実施例6と7は充填材の量の少ないものと多いも
の、実施例8は繊維質充填材のうちの炭素繊維Aの割合
を多くしたもの、実施例9は繊維質充填材のうちのアラ
ミド繊維の割合を多くしたものである。実施例2〜9,
11.12は摩擦調節剤としてグラファイトを用いたも
の、実施例10は摩擦調節剤としてグラファイトの代わ
りにPTFE (ポリテトラフルオロエチレン)を用い
たものである。
この実施例2〜12についても実施例1と同様にして成
形材料を作成し、同様の物性測定及び性能試験を行った
実験例1〜12の物性71P1定および性能試験の結果
は表1の下欄に示すとおりであった。
〔比較例1〜8〕 比較例の配合、物性19j定結果および性能試験結果は
表2の1.2に示すとおりである。成形材料の作成、テ
ストピース及びブロックの作成、並びに物性の測定およ
び性能試験は実施例と同様である。ガラス繊維はシラン
カップリング剤にて表面処理されたちをの使用した(炭
素繊維り、  Eについては表3を参照)。
表1の1 表1の2 表2の1 表2の2 実施例及び比較例に関する上記結果について考察する。
実施例1は繊維質充填材が炭素繊維とアラミド繊維とか
らなる例であり、ポリビニルアルコール繊維を含まずに
炭素繊維を多く含む関係で曲げ強度及び曲げ弾性率が良
く、特に高温時におけるかかる物性に優れ、また、摩擦
摩耗特性が良い結果を示しているとともに、アラミド繊
維を多く含む関係で耐衝撃性が良くなっている。
実施例2はマトリックスにゴムを含まず、また、繊維質
充填材が炭素繊維、アラミド繊維及びポリビニルアルコ
ール繊維の3繊維からなる例であり、ゴムを含まない関
係で耐衝撃性は他の実施例に比べて低くなっているが、
他の物性及び性能については良い結果を示している。
実施例3はマトリックスがカシューオイル変性フェノー
ル樹脂、NBRおよび添加剤(ヘキサメチレンテトラミ
ン)からなる例であり、ゴムを含む関係で耐衝撃性は実
施例2よりも良くなっているが、摩擦摩耗特性を除く他
の物性については若干低下している。
実施例4は実施例3のNBRに代えてカルボキシ変性N
BRを用いた例であるが、耐衝撃性は若干低下している
ものの、曲げ弾性率およびベルト伝達能力が良くなって
いる。
実施例5はアミノ変性NBRを用いた例であるが、実施
例4と同じ結果になっており、カルボキシ変性NBRと
アミノ変性NBRとの間には差がみられない。
実施例6は充填材の量を全体的(ステアリン酸カルシウ
ムを除く)に少なくし、実施例7は逆に多くした例であ
るか、物性については上記充填材の多少が大体において
反映されている。
大晦例8は炭素繊維Aの充填割合を多くした例であるが
、実施例3に比べて耐衝撃性は低くなっているものの、
曲げ強度及び曲げ弾性率が向上し、動摩擦係数及び比摩
耗量が低減している。このことから、炭素繊維Aは耐衝
撃性を除(他の物性の向上に有効であることがわかるが
、逆に言えばアラミド繊維の量を少なくすることは耐衝
撃性の点で好ましくないことがわかる。
実施例9はアラミド繊維の充填割合を多くした例である
が、実施例3に比べて耐衝撃性及び耐摩耗性が良くなっ
ており、アラミド繊維がこの両物性の向上に有効である
ことがわかる。
実施例10は摩擦調節剤としてPTFEを用いたもので
あるが、耐衝撃性を除く他の物性が低下している。
実施例11は炭素繊維として結晶層厚が炭素繊維Aより
も厚いBを用い、実施例12は結晶層厚がさらに厚いC
を用いた例であるが、炭素繊維Aを用いた実施例3と比
較すると、衝撃強度及び曲げ強度が若干低下しているも
のの、摩擦摩耗特性が順次向上し、かつ曲げ弾性率が順
次高くなっている。これは、結晶層厚が大であるという
ことは黒鉛化度が大ということで、そのことにより摩擦
係数が低下するのであるが、難黒鉛化系で生ずるオニオ
ン構造の場合、黒鉛結晶の発達に伴って繊維の断面形態
が破壊され難くなっているためと認められる。すなわち
、断面形態の破壊され難さが耐摩耗性に寄与し、また引
張弾性率、従って上記曲げ弾性率に寄与していると認め
られる。
次に比較例をみると、比較例1はマトリックス中のNB
Rffiを多くし、また、繊維質充填材としてはアラミ
ド繊維のみを用い、炭素繊維を用いない例であるが、実
施例に比べて耐衝撃性は良いものの、他の物性及びベル
ト伝達能力は低く、ブロック片面摩耗長さも長くなって
いる。従って、NBRを多くすること、並びに炭素繊維
が充填されないことは良い結果を招かないことがわかる
比較例2は、繊維質充填材としてアラミド繊維とポリビ
ニルアルコール繊維の2繊維を用いた点が比較例1と異
なる点であるが、ポリビニルアルコール繊維を充填して
も結果は大差がないことがわかる。
比較例3は繊維質充填材としてポリビニルアルコール繊
維のみを用いた例であるが、ポリビニルアルコール繊維
では物性の大きな向上はあまり望めないことがわかる。
比較例4は、実施例2の炭素繊維に代えてガラス繊維を
用いた例であるが、耐摩耗性が大きく低下しており、こ
のことから炭素繊維が曲げ強度および曲げ弾性率を高く
しながら、同時に耐摩耗性を向上させることに有効であ
ることがわかる。
比較例5.6は繊維質充填材の量を少なくした例と多く
した例であるが、少なくした場合は強度が低下し、逆に
多くした場合でも強度が低下している。これは繊維質充
填材が多くなった結果、その分散性が悪くなったためて
あり、さらに、成形時の材料の流れも悪くなっていた。
比較例7,8は炭素繊維としてピッチ系のラジアル構造
をもつり、  Eを用いたものであるが、実施例3,1
1.12と比べた場合、衝撃強度および摩擦摩耗特性が
低くなっている。従って、実施例3.11.13と比較
例7,8の結果から、炭素繊維としてオニオン構造のも
のを用いる方がよいことがわかるが、これは、ラジアル
構造の炭素繊維はオニオン構造のものに比べて材料混練
時の剪断力や摺動面で受ける力により、繊維が破砕され
易く、またこの破砕により角張った形状になるためと考
えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るフェノール系樹脂成形材料を利用
したVベルトの側面図、第2図は第1図のn−n線にお
ける断面図、第3図(a)、(b)は試験方法の要部説
明図である。 1・・・・・・Vベルト、2.3・・・・・・張力帯、
4・・・・・・ブロック、21・・・・・・従動プーリ
ー、22・・・・・・駆動プーリー、23・・・・・・
試料ベルト、24・・・・・・騒音計。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)フェノール系樹脂100重量部とアクリロニトリ
    ル−ブタジエン系ゴム0〜20重量部とからなるマトリ
    ックス100重量部に対し、炭素繊維及びアラミド繊維
    の2繊維を含む繊維質充填材25〜60重量部を配合さ
    せてなり、上記炭素繊維がオニオン構造を有し、かつ結
    晶層厚が25〜200Åであることを特徴とするフェノ
    ール系樹脂成形材料。(2)フェノール系樹脂100重
    量部とアクリロニトリル−ブタジエン系ゴム0〜20重
    量部とからなるマトリックス100重量部に対し、炭素
    繊維、アラミド繊維及びポリビニルアルコール繊維の3
    繊維からなる繊維質充填材25〜60重量部を配合させ
    てなり、上記炭素繊維がオニオン構造を有し、かつ結晶
    層厚が25〜200Åであることを特徴とするフェノー
    ル系樹脂成形材料。 (3)アラミド繊維が式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされるものである請求項(1)または(2)に記
    載のフェノール系樹脂成形材料。(4)マトリックス1
    00重量部に対し無機摩擦調節剤が1〜25重量部配合
    されている請求項(1)〜(3)のいずれか1つに記載
    のフェノール系樹脂成形材料。 (5)エンドレスの張力帯と、該張力帯にベルト長手方
    向において略一定ピッチで設けられた複数のブロックと
    により構成され、かつ、該ブロックの少なくともプーリ
    ーと接触する部分が請求項(1)〜(4)のいずれか1
    つに記載のフェノール系樹脂成形材料で形成されている
    ことを特徴とするVベルト。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0874935A (ja) * 1994-09-02 1996-03-19 Bando Chem Ind Ltd フェノール系樹脂成形材料及びこの材料を用いたvベルト
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WO2023100820A1 (ja) * 2021-11-30 2023-06-08 グラストップ株式会社 炭素繊維強化プラスチック板及びその製造方法

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