JP2001329465A - フェノール樹脂強化用ガラス繊維及びフェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂強化用ガラス繊維及びフェノール樹脂成形材料

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JP2001329465A
JP2001329465A JP2001068269A JP2001068269A JP2001329465A JP 2001329465 A JP2001329465 A JP 2001329465A JP 2001068269 A JP2001068269 A JP 2001068269A JP 2001068269 A JP2001068269 A JP 2001068269A JP 2001329465 A JP2001329465 A JP 2001329465A
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phenol resin
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silane coupling
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JP2001068269A
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Atsushi Sugizaki
敦 杉崎
Koji Koizumi
浩二 小泉
Hidemi Tanizawa
秀実 谷澤
Etsuji Ono
悦司 大野
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】常温及び熱時ともに高い機械的強度有するフェ
ノール樹脂成形材料を提供すること。 【解決手段】ガラス繊維に、シランカップリング剤とノ
ボラック型フェノール樹脂(及びヘキサメチレンテトラ
ミン)を同時またはこの順に付着処理させてなるフェノ
ール樹脂強化用ガラス繊維であり、シランカップリング
剤及び第1のノボラック型フェノール樹脂のガラス繊維
に対する合計の付着量がガラス繊維100重量部に対し
0.001〜8重量部であるフェノール樹脂強化用ガラ
ス繊維、ならびに該フェノール樹脂強化用ガラス繊維4
0〜300重量部と、フェノール樹脂100重量部とか
らなることを特徴とするフェノール樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、寸法安定
性、成形性等に優れ、特に常温及び熱時における機械的
強度に優れたフェノール樹脂成形材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は耐熱性、寸法
安定性、成形性等に優れ、自動車、電気、電子等の基幹
産業分野において長期にわたり使用されている。特に最
近では、コストダウン及び軽量化等を目的に金属部品を
ガラス繊維で強化した高強度のフェノール樹脂成形品に
置換する試みが、積極的に行われている。しかし、今後
更に金属代替を進めるためには、従来のガラス繊維強化
フェノール樹脂成形材料にはない高強度を有することが
ポイントとなってくる。高強度を達成するために、ガラ
ス繊維をカップリング剤で処理してマトリックス樹脂と
の密着性を上げる方法が数多く提案されている。しか
し、これらカップリング剤単独処理だけによる強度向上
効果には限界がある。そこで、ガラス繊維とマトリック
ス樹脂の密着性を更に改善するための手法について幾つ
か提案がなされている。
【0003】特開昭52−12278号公報には、熱硬
化性樹脂に混合するためのガラス繊維として、該ガラス
繊維の表面に該熱硬化性樹脂と互いに相溶性を有する処
理用樹脂あるいは処理用樹脂とシランカップリング剤等
の処理剤とを密着したガラス繊維の処理方法が開示され
ており、この繊維を樹脂に分散することにより高強度化
がなされるとの記載がある。しかし、この技術では成形
材料の強度向上効果が小さいばかりか、ガラス繊維を処
理する段階でオートクレーブ処理をする必要があり経済
的でない。また、ジアリルフタレートポリマーマトリッ
クスに対し、ジアリルフタレートポリマーとシランカッ
プリング剤とで処理したガラス繊維を用いており、これ
らジアリルフタレート樹脂間の反応や相互作用効果によ
る強度向上効果しか示しておらず、フェノール樹脂成形
材料に関する記述は一切ない。
【0004】特開平10−7883号公報には、ガラス
繊維を先ずマトリックスのフェノール樹脂と同じ種類の
フェノール樹脂にてサイジングした後、さらにカップリ
ング剤処理して得たガラス繊維をフェノール樹脂組成物
に配合することにより回転破壊強度を向上させる方法が
開示されている。しかし、この方法ではガラス繊維表面
を直接フェノール樹脂で処理することになる。一般にフ
ェノール樹脂とガラス繊維間の化学結合力は乏しく繊維
とマトリックス樹脂間の強固な密着性が得られないこと
から、この方法では十分な成形材料の強度向上効果が得
られない。
【0005】特開平5−86260号公報には、繊維質
基材100重量部に対して固形分で10〜200重量部
の半硬化または完全硬化状態の熱硬化性樹脂を処理し、
これを用い強度の高い熱硬化性樹脂成形品を得る方法が
開示されている。しかし、この方法では半硬化又は完全
硬化した10〜200重量部という大量の熱硬化性樹脂
で収束された繊維を用いるため、硬化反応むらや組成の
バラツキの原因となり十分な成形材料の強度向上効果が
得られないばかりか、特性の再現性が乏しいという問題
点があった。
【0006】さらに特開平4−231357号公報に
は、耐熱性改良、銅、銀等のマイグレーション防止を課
題としたガラス繊維基材及びそれを用いた積層板につい
て開示されている。これは、シランカップリング剤とフ
ェノール樹脂とがその表面に付着されていることを特徴
としているが、この公報はガラス繊維基材と積層板に関
するものであり、本発明のフェノール樹脂成形材料とは
全く目的と用途が異なる。
【0007】また、特許第2871486号公報には、
ガラスチョップドストランドの製造法として、シランカ
ップリング剤で一次処理したガラス繊維を所定の長さに
カットした後、分子量300以上の有機化合物溶液で二
次処理し、転がり振動作用を与え、更に乾燥する製造法
が開示されている。しかし、この公報はフェノール樹脂
成形材料やその強度への効果については記載がなく本発
明とは全く主旨が異なる。その他にも、特開昭57−9
0049号公報、特開平3−52934号公報、及び特
開平7−267690号公報にそれぞれ、ガラス繊維に
樹脂とカップリング剤とを付着させた繊維を配合するこ
とによる各種熱可塑性樹脂やポリイミド樹脂を強化する
方法が開示されているが、これら公報にはフェノール樹
脂成形材料に関する記載は一切なかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、常温
及び熱時ともに高い機械的強度を有するフェノール樹脂
成形材料を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) シラ
ンカップリング剤を付着させたガラス繊維に、第1のノ
ボラック型フェノール樹脂を付着処理させるか、あるい
はガラス繊維にシランカップリング剤とノボラック型フ
ェノール樹脂とを同時に付着処理させてなるフェノール
樹脂強化用ガラス繊維であり、シランカップリング剤及
び第1のノボラック型フェノール樹脂のガラス繊維に対
する合計の付着量がガラス繊維100重量部に対し0.
001〜8重量部であるフェノール樹脂強化用ガラス繊
維、(2) シランカップリング剤を付着させたガラス
繊維に、第2のノボラック型フェノール樹脂とヘキサメ
チレンテトラミンとの混合物を付着処理させるか、ある
いはガラス繊維にシランカップリング剤と該混合物とを
同時に付着処理させてなるフェノール樹脂強化用ガラス
繊維であり、シランカップリング剤及び該混合物のガラ
ス繊維に対する合計の付着量がガラス繊維100重量部
に対し0.001〜8重量部であるフェノール樹脂強化
用ガラス繊維、(3) 第(1)項または第(2)項記
載のフェノール樹脂強化用ガラス繊維40〜300重量
部と、フェノール樹脂からなるマトリックス樹脂100
重量部とを含有してなることを特徴とするフェノール樹
脂成形材料である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のフェノール樹脂強化用ガ
ラス繊維に用いられるガラス繊維としては、従来強化ガ
ラス繊維として使用されているEガラス、Sガラス、D
ガラス、高弾性率ガラス等のガラス繊維を用いることが
できる。中でも強度向上及びコストの面からEガラスを
用いることが好ましい。このガラスは、長繊維であって
も短繊維であってもよい。また、ガラス繊維の形状は、
特に制限されるものではなく、例えばチョップドストラ
ンド、ミルドファイバー、チョップドマット、ロービン
グ、織布、不織布等が挙げられる。
【0011】本発明に用いられるシランカップリング剤
としては、従来公知のものが適宜使用できる。例えば、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3(又は2)−トリエトキシシリル−N−(1,
3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミンの加水分解
縮合物、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、両末端にアルコキシシリル基を持っ
たアミノシラン等が挙げられる。これらシランカップリ
ング剤のいずれかを1種類または2種類以上組み合わせ
て用いて良い。
【0012】中でも、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン等のアミノシラン、両末端にアルコキシシリ
ル基を持ったアミノシランカップリング剤、及びそれら
の併用が好ましい。
【0013】これらシランカップリング剤は、水溶液、
またはアルコール類、ケトン類、グリコール類等の有機
溶媒の溶液、あるいは水とこれら有機溶媒との混合溶媒
の溶液として使用される。必要に応じて上記溶液に、酢
酸、塩酸等の酸、またはアルカリによりpH調整を行っ
ても良い。さらに、本発明の効果を損なわない範囲で潤
滑剤、帯電防止剤、柔軟剤等が併用されても良い。
【0014】本発明の第1の態様のガラス繊維処理に用
いる第1のノボラック型フェノール樹脂は、フェノール
類とホルムアルデヒド供給物質とを酸触媒の存在下で反
応させて得られたノボラック型フェノール樹脂である。
第1のノボラック型フェノール樹脂は数平均分子量70
0未満のものが好ましい。数平均分子量が700以上に
なると処理による強度向上効果が小さくなる傾向が見ら
れる。このノボラック型フェノール樹脂は、水溶液、ま
たはアルコール類、ケトン類、グリコール類等の有機溶
媒の溶液、あるいは水とこれら有機溶媒との混合溶媒の
溶液として使用さるか、あるいは水性エマルジョンの形
で使用される。また、本発明の効果を損なわない範囲で
上記記載の溶液に潤滑剤、帯電防止剤、柔軟剤等が併用
されても良い。
【0015】本発明の第2の態様のガラス繊維処理に用
いる第2のノボラック型フェノール樹脂はフェノール類
とホルムアルデヒド供給物質とを酸触媒の存在下で反応
させて得られたノボラック型フェノール樹脂であり、特
に限定されるものではない。従って、第1のノボラック
型フェノール樹脂と同一のものを用いることもできる。
第2のノボラック型フェノール樹脂とヘキサメチレンテ
トラミンとの混合比率は、第2のノボラック型フェノー
ル樹脂100重量部に対しヘキサメチレンテトラミンが
5〜60重量部であることが好ましい。5重量部以下で
あるとヘキサメチレンテトラミンを混合した効果が顕著
でない。一方、60重量部以上であると、ガラス繊維−
樹脂界面近傍での異常硬化等の影響で、特性のばらつき
が生じることがある。
【0016】この第2のノボラック型フェノール樹脂と
ヘキサメチレンテトラミンとの混合方法はドライブレン
ド、ロール混練等の機械的混合等、いずれの方法を用い
てもよく、特に限定されるものではない。また、この第
2のノボラック型フェノール樹脂とヘキサメチレンテト
ラミンとは、未反応の状態でも、ロール混練等によりあ
る程度反応が進行した状態でも良い。特に、ロール混練
等により、予め反応をある程度進行させた状態が好まし
い。ただし、上記の2成分の反応を完全に進行させてし
まうと三次元化し、溶媒に不溶・不融になり、ガラス繊
維表面に処理することができなくなるため好ましくな
い。
【0017】第2のノボラック型フェノール樹脂とヘキ
サメチレンテトラミンとの混合物(以下、混合物(a)
と称する)中には、シランカップリング剤が少量配合さ
れてもよい。例えば混合物(a)中の第2のノボラック型
フェノール樹脂とヘキサメチレンテトラミンの合計量1
00重量部に対し5重量部程度以下の少量含有されてい
てもかまわない。この混合物(a)は、アルコール類、ケ
トン類、グリコール類等の有機溶媒の溶液、あるいは水
とこれら有機溶媒との混合溶媒の溶液として使用さる
か、あるいは水性エマルジョンの形で使用される。ま
た、本発明の効果を損なわない範囲で上記記載の溶液に
潤滑剤、帯電防止剤、柔軟剤等が併用されても良い。
【0018】本発明の第1の態様に用いるシランカップ
リング剤溶液と第1のノボラック型フェノール樹脂溶液
あるいはこれらの混合溶液、また、本発明の第2の態様
に用いるシランカップリング剤溶液と混合物(a)溶液あ
るいはこれらの混合溶液を、ガラス繊維に対する合計の
付着量(本発明に記載されている付着量は、フェノール
樹脂強化用ガラス繊維約50gを、750℃×1時間加
熱し、加熱後の重量減少により算出した)でガラス繊維
100重量部に対してこれらの付着成分が0.001〜
8重量部になるように処理をする。好ましくは0.05
〜5.0重量部で、さらに好ましくは0.2〜3.0重
量部である。0.001重量部を下回ると付着量が不足
し、マトリックス樹脂との密着性が不十分となり強度向
上が見られない。また、8重量部を上回ると、それ以上
付着量を増やしても強度に対する効果が見られないばか
りか、特性にバラツキが生じたり、作業性が悪化する場
合もあり、さらに経済的に不利となる。
【0019】また、シランカップリング剤溶液は0.0
1〜10重量%の濃度で使用されるのが好ましい。さら
に好ましくは、シランカップリング剤溶液濃度が0.1
〜3.0重量%である。0.01重量%を下回ると、ガ
ラス表面に付着されるシランカップリング剤が少なくな
り結合性が低下し、強度向上が顕著でない。また、10
重量%を上回ると経済的にも不利になる。
【0020】本発明に用いる第1のノボラック型フェノ
ール樹脂溶液及び混合物(a)溶液は0.01〜10重量
%の濃度で使用されるのが好ましい。さらに、好ましく
はこれらの溶液濃度が0.1〜5.0重量%である。
0.01重量%を下回ると、ガラス表面に付着された成
分の量が少なくなり、マトリックス樹脂との密着性が不
十分となり強度向上が顕著でない。また、10重量%を
上回ると、特性にバラツキが生じたり、作業性が悪化す
る場合もある。本発明のシランカップリング剤、第1の
ノボラック型フェノール樹脂または混合物(a)をガラス
繊維に付着させる方法としては、浸漬による湿式処理
や、スプレー等による乾式処理等の各種公知の処理方法
を適宜使用することができる。
【0021】本発明におけるフェノール樹脂成形材料に
用いられるマトリックス樹脂としてのフェノール樹脂
は、特に制限されるものではなく、フェノール性水酸基
を有する樹脂であればよい。例えばランダムノボラック
型フェノール樹脂、ハイオルソノボラック型フェノール
樹脂、レゾール型フェノール樹脂、またエポキシ変性フ
ェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂等の変性フ
ェノール樹脂などが挙げられる。また、これらのいずれ
かを1種類または2種類以上組み合わせて用いて良い。
しかし、マトリックス樹脂が、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂等のフェノール樹脂以外の熱硬化性樹脂
においては、本発明のような顕著な強度向上効果は見ら
れない。
【0022】本発明の、シランカップリング剤と第1の
ノボラック型フェノール樹脂とが付着処理されたフェノ
ール樹脂強化用ガラス繊維及びシランカップリング剤と
混合物(a)とが付着処理されたフェノール樹脂強化用ガ
ラス繊維の配合量は、フェノール樹脂100重量部に対
して、40〜300重量部である。好ましくは、フェノ
ール樹脂100重量部に対して60〜200重量部であ
る。40重量部以下では、成形材料の機械的強度が不十
分であり、300重量部以上では、成形性が悪くなり実
用上問題となる場合がある。
【0023】本発明のフェノール樹脂成形材料には、本
発明の効果を損なわない範囲で目的、用途に応じ、着色
剤、離型剤、導電剤、無機基材、カップリング剤、溶剤
等を配合することができる。混練方法としては、ロー
ル、コニーダー、2軸押出し機等の混練機を用いて単独
又は併用して混練することができる。成形方法として
は、トランスファー成形、コンプレッション成形、イン
ジェクション成形等の成形方法によって成形することが
できる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこの実施例によって限定されるものでは
ない。実施例及び比較例で使用される原料としては、 (1)フェノール樹脂成形材料のマトリックス樹脂:ノ
ボラック型フェノール樹脂 (2)シランカップリング剤1(CP1と略す):γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン KBE−903
[信越シリコーン(株)製] (3)シランカップリング剤2(CP2と略す):両末
端にアルコキシシリル基を有するアミノシラン X−1
2−5263[信越シリコーン(株)製] (4)ガラス繊維:ガラスミルドファイバー[日東紡績
(株)製 基準繊維径10±1.5μm 平均繊維長90
μm] (5)ガラス繊維処理に用いる第1または第2のノボラ
ック型フェノール樹脂1(NP1と略す):数平均分子
量約500 (6)ガラス繊維処理に用いる第1または第2のノボラ
ック型フェノール樹脂2(NP2と略す):数平均分子
量約850 (7)ガラス繊維処理に用いる第1または第2のノボラ
ック型フェノール樹脂3(NP3と略す):数平均分子
量約700 (8)ガラス繊維処理に用いるエポキシ樹脂(EP82
8と略す):ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エピコート828[油化シェルエポキシ(株)製] (9)フェノール樹脂の硬化剤:ヘキサメチレンテトラ
ミン(ヘキサミンと略す)
【0025】表1,2に記載されているガラス繊維の処
理方法としては、 (1)シランカップリング剤(以下CPと略す)処理:
上記CP1,CP2を、水を用いて表1,2記載のCP
溶液濃度に調整しCP溶液を作製する。次に、これらC
Pに処理無しガラス繊維を室温にて浸漬した後、100
℃にて加熱乾燥しCP処理ガラス繊維を得た。 (2)ノボラック型フェノール樹脂またはエポキシ樹脂
(以下Rと略す)処理:上記処理用NP1、NP2、N
P3及びEP828を、メタノールを用いて表1,2記
載のR溶液濃度になるように調整しR溶液を作製する。
次に、これら溶液に処理無しガラス繊維を室温にて浸漬
した後、100℃にて加熱乾燥しR処理ガラス繊維を得
た。 (3)CP処理後、R処理(以下CP→Rと略す):上
記方法にて、まずCP処理繊維を得て、次にこの処理繊
維を用いてR処理を実施し目的とする処理ガラス繊維を
得た。 (4)R処理後、CP処理(以下R→CPと略す):上
記方法にて、まずR処理ガラス繊維を得て、次にこの処
理繊維を用いてCP処理を実施し目的とする処理ガラス
繊維を得た。 (5)CPとRとを同時処理(以下CP+Rと略す):
CPとRとがそれぞれ表1記載の濃度になるようにメタ
ノールを溶媒に用いて処理液を作製する。次に、これら
混合溶液に処理無しガラス繊維を室温にて浸漬した後、
100℃にて加熱乾燥し目的とする処理ガラス繊維を得
た。 (6)ノボラック型フェノール樹脂とヘキサメチレンテ
トラミン混合物(以下Mと略す)処理:ガラス繊維処理用
フェノール樹脂(NP1,NP2,NP3)とヘキサメ
チレンテトラミンの混合物を表3、4記載の方法にて混
合した混合物Mを作製する。このM中にはシランカップ
リング剤を表3、4記載の量、配合する場合もある。つ
づいて、Mを表3、4記載の濃度のメタノール溶液にな
るよう調整し、M溶液を作製する。次にこれらの溶液に
処理無しガラス繊維を室温にて浸漬した後、100℃に
て加熱乾燥しM処理ガラスを得た。 (7)CP処理後、M処理(以下CP→Mと略す):上
記方法にて、まずCP処理繊維を得て、次にこの処理繊
維を用いてM処理を実施し目的とする処理ガラス繊維を
得た。 (8)CPとMとを同時処理(以下CP+Mと略す):
CPとMとがそれぞれ表3、4記載の濃度になるよう
にメタノールを溶媒に用いて処理液を作製する。次に、
これら混合溶液に処理無しガラス繊維を室温にて浸漬し
た後、100℃にて加熱乾燥し目的とする処理ガラス繊
維を得た。
【0026】混練方法としては、表5,6記載の成分を
ドライブレンドし、ロールにて混練した。曲げ試験片の
作製には、トランスファー成形機を用いた。各種特性評
価については、下記に基づいて実施した。 曲げ試験: 常温試験:JIS K 7203規格に準じて測定。 熱時試験:120℃の環境で温度以外の条件はJIS
K 7203規格に準じて測定。 (2)成形外観試験:目視により判断。(○:良好、
×:不良)
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【発明の効果】本発明に従えば、常温及び熱時ともに高
い機械的強度を有するフェノール樹脂成形材料を与え、
自動車、電気、電子分野における金属部品からの代替を
大幅に促進するものである。
フロントページの続き (72)発明者 大野 悦司 東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友 ベークライト株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シランカップリング剤を付着させたガラス
    繊維に、第1のノボラック型フェノール樹脂を付着処理
    させるか、あるいはガラス繊維にシランカップリング剤
    とノボラック型フェノール樹脂とを同時に付着処理させ
    てなるフェノール樹脂強化用ガラス繊維であり、シラン
    カップリング剤及び第1のノボラック型フェノール樹脂
    のガラス繊維に対する合計の付着量がガラス繊維100
    重量部に対し0.001〜8重量部であるフェノール樹
    脂強化用ガラス繊維。
  2. 【請求項2】シランカップリング剤を付着させたガラス
    繊維に、第2のノボラック型フェノール樹脂とヘキサメ
    チレンテトラミンとの混合物を付着処理させるか、ある
    いはガラス繊維にシランカップリング剤と該混合物とを
    同時に付着処理させてなるフェノール樹脂強化用ガラス
    繊維であり、シランカップリング剤及び該混合物のガラ
    ス繊維に対する合計の付着量がガラス繊維100重量部
    に対し0.001〜8重量部であるフェノール樹脂強化
    用ガラス繊維。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のフェノール樹脂強
    化用ガラス繊維40〜300重量部と、フェノール樹脂
    からなるマトリックス樹脂100重量部とを含有してな
    ることを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010235735A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂処理無機充填材とその製造方法、フェノール樹脂成形材料
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CN114806121A (zh) * 2022-05-27 2022-07-29 佛山市炬墺特暖通科技有限公司 一种高强度玻璃钢及其制备方法

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