JPH0229556Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、磁気テープのパスを規定するローデ
イングポストと、磁気テープを挾持し、走行を行
うピンチローラとの位置関係をイジエクト時、ロ
ーデイング時、録画又は再生時等の各モードにお
いて磁気テープ位置を確保する磁気録画再生装置
に関する。

(ロ) 従来技術 従来の磁気録画再生装置のローデイング機構
は、一対のローデイングポストがシヤーシ上に設
けたガイド溝上を移動して行き、磁気テープを引
き出す。そして、ローデイングポストが、ガイド
溝の終端に設けたストツパ部に当接した後に、つ
まりテープの引き出しが完了した後に、ピンチロ
ーラーがキヤプスタン方向に移動し始め、磁気テ
ープをキヤプスタンに圧接し、走行を行つてい
た。

しかし、従来の磁気録画再生装置では、ローデ
イングポストをとりつけたポスト載置台の移動が
停止した時から、ピンチローラーの圧接が始まる
ため、オーバーストロークを吸収しなければなら
ない。

また、ローデイングポストが磁気録画再生装置
のストツプ状態からイジエクト状態へと移動を行
う様に、オーバーストロークを吸収する手段を設
けなければならなかつた。

(ハ) 考案の目的 本考案の目的は、磁気録画再生装置に設けたロ
ーデイング機構において、ローデイングリングの
回転に伴うオーバーストロークを吸収することを
目的とする。

(ニ) 考案の構成 本考案の構成は、ローデイングモータに連動し
て回転するローデイングギアと、該ローデイング
ギア上に設けたピンに係合する長穴を有したスラ
イドリンクと、磁気テープの引き出しを行うロー
デイングポスト及びガイドポールと、該ローデイ
ングポストを載置し、かつ裏面に突片を設けたポ
スト載置台と、該ポスト載置台を枢軸結合させ、
かつ前記スライドリンクとピン接続し、かつ長穴
を設けたリンクと、前記ローデイングポストの移
動位置を規制するガイド溝を有するシヤーシと、
該ローデイングポストの停止位置に設けるストツ
パ部と、前記ローデイングリングの回転に応じて
キヤプスタンへの圧着を行うピンチローラーとよ
り成る磁気録画再生装置において、前記リンク上
に設けたトーシヨンバネを前記突片に係合させ、
前記ポスト載置台に前記突片を介して付勢力を与
え、かつ前記ローデイングギアと前記スライドリ
ンクの間にバネを設けたことを特徴とする磁気録
画再生装置。

(ホ) 実施例 第１図は、本考案の一実施例の組立て斜視図、
第２図は磁気録画再生装置内に取りつけた本考案
の一実施例、第３図はテープイジエクト時の本考
案の一実施例の状態図、第４図はストツプモード
時の本考案の一実施例の状態図、第５図、第６図
はローデイング時の本考案の一実施例の状態図、
第７図はテープの録画または再生時の本考案の一
実施例の状態図である。

駆動ギア１，２は、それぞれ、ギア部３，４を
設けたローデイングギア５，６に噛合している。
ローデイングギア５上には、ピン３０，３１によ
りスライドリンク７が設けられ、バネ８がローデ
イングギア５とスライドリンク７との間に取りつ
けられている。スライドリンク７上には、トーシ
ヨンバネ９を取りつけ、かつ長穴１０を有するリ
ンク１１を設け、リンク１１上には突片１２を設
け、かつガイドポール１３及びローデイングポス
ト１４ａを設けたポスト載置台１５を取りつけ
る。トーシヨンバネ９の一端はリンク１１上の穴
に取りつけ、中心部をリンク１１上に植立したピ
ンに固定し、トーシヨンバネ９の他端を突片１２
に係合させる。ポスト載置台１５はシヤーシ上の
ガイド溝１６に沿つてガイド溝１６の一端に設け
たストツパー部１７まで移動する。リンク１１と
ポスト載置台１５との間にガイド溝１６を有する
シヤーシ（図示せず）が位置する。この時、ポス
ト載置台１５の裏面に設けたローデイングポスト
１４ａの支軸部及び突片１２上部がシヤーシ（図
示せず）のガイド溝１６に遊嵌されている。

またポスト載置台１５の移動に伴い、インピー
ダンスローラ１８及び全幅消去ヘツド１９を設け
たインピーダンスローラ載置片２０の枢軸２１を
中心に回転する。同時に、音声コントロールヘツ
ド２２を設けたヘツド載置片２３をトーシヨンバ
ネ２４の押圧により移動を行うと共に、リンク２
５，２６の動作によりピンチローラ２７がキヤプ
スタン２８の位置方向へ移動する。なお２９は磁
気テープを示す。

まずローデイング動作について述べる。ここで
ローデイングギア５及び６、そしてローデイング
ポスト１４ａ及び１４ｂに関する動作については
全く同様の動作を行うため、ローデイングギア６
及びローデイングポスト１４ｂの動作については
説明を省く。

まず第３図は、磁気テープを収納したカセツト
（図示せず）をイジエクト位置とした時の状態で
ある。ポスト載置台１５の裏面に設けた突片１２
を、トーシヨンバネ９が押圧しており、リンク１
１上に設けた長穴１０に突片１２は嵌合される。
従つてポスト載置台１５上に設けたローデイング
ポスト１４ａも、シヤーシ（図示せず）上のガイ
ド溝１６の端部に位置している。

カセツトの挿入に伴い、ローデイングモータ
（図示せず）が正回転し、その回転力を受けた駆
動ギア１は時計方向へ回転を行うため、駆動ギア
１に噛合しているローデイングギア５は反時計方
向へ回転を行う。スライドリンク７をローデイン
グギア５上にピン３０，３１により保持している
ため、ローデイングギア５の回転により、スライ
ドリンク７が上方向に移動する。この時、ローデ
イングポスト１４ａはガイド溝１６の一端に位置
するため、トーシヨンバネ９により回転せしめら
れる。カセツトイジエクト時のローデイングギア
５及びローデイングポスト１４ａの位置は第３図
に示す。

続いて、磁気録画再生装置の動作モードを再
生、高速正逆方向再生、或いはスチル再生等、い
わゆる磁気テープをローデイング状態とする場合
を第５図、第６図、及び第７図に示す。

ローデイングモータを更に順方向に回転させる
ことにより、駆動ギア１を時計方向に回転させ、
駆動ギア１に噛合したローデイングギア５を反時
計方向に回転させ、スライドリンク７に取りつけ
たリンク１１を上方向に押し上げ、またリンク１
１上にはポスト載置台１５が取りつけられている
ため、ガイド溝１６上をトレースしていく。この
時、トーシヨンバネ９の弾性力は、ポスト載置台
１５の移動力よりも大きいためトーシヨンバネ９
は突片１２を押圧し、突片１２は長穴１０上の端
部に位置し続けている。この状態図は第５図に示
した通りである。

更にローデイングモータが順方向に回転すれば
第６図に示した様に、駆動ギア１が時計方向への
回転を行い、ローデイングポスト１４ａがストツ
パ部１７に当接するまで、リンク１１は移動を行
う。

この時ローデイングポスト１４ａがストツパ部
１７に当接する瞬間まではトーシヨンバネ９の押
圧力がポスト載置台１５の移動力よりも大きいた
め、突片１２は長穴１０上の端部に位置されてい
るが、ローデイングポスト１４ａがストツパ部１
７に当接した後にもローデイングギア５は反時計
方向に回転し続けるため、リンク１１に反時計方
向への移動力が伝達されている。しかし、スライ
ドリンク７はローデイングギア５上を移動するこ
とが出来る様に、ピン３０，３１にてスライドリ
ンク７上の長穴を通してローデイングギア５に取
りつけてあると同時に、バネ８にてローデイング
ギア５とスライドリンク７の距離を保つているた
め、バネ８に加わる弾性力よりも、ローデイング
ポスト１４ａの制止力がストツパ部１７により大
きくなつた時、スライドリンク７は移動せず、ロ
ーデイングギア５だけが反時計方向に移動し、第
７図の状態となる。

ローデイングポスト１４ａがシヤーシ（図示せ
ず）上に取りつけたストツパ部１７に位置され、
この時の状態が第６図に示した様になる。しか
し、ローデイング状態がほぼ完了した後も更にロ
ーデイングギア５は回転する。

このローデイングギア５の回転により、要部の
移動位置は第７図の様になる。この場合、アーム
２５，２６がローデイングモータの回転に応じて
動き、ピンチローラ２７をキヤプスタン２８に圧
接すると共に、トーシヨンバネ２４の弾性力によ
り、ヘツド載置片２３を反時計方向へ回転させ、
音声コントロールヘツド２２を磁気テープ２９に
圧接させる。また、枢軸２１を中心に、インピー
ダンスローラー載置片２０を反時計方向に回転さ
せて、磁気テープ２９をインピーダンスローラー
１８及び全幅消去ヘツド１９に圧接する。この時
同時に、ローデイングギア５が反時計方向に回転
していくのに対し、スライドリンク７にとりつけ
たローデイングポスト１４ａはガイド溝１６の一
端にて移動停止してしまい、スライドリンク７上
に設けた長穴と、ローデイングギア５とスライド
リンク７との間に設けたバネ８により、ローデイ
ングギア５のオーバーストローク分を吸収する。

以上により、磁気テープ２９の録画または再生
状態が完了する。

次にローデイング状態からアンローデイング状
態、ストツプ状態更にイジエクト位置へのローデ
イングポスト１４ａの移動について述べる。

ここで、ローデイングポスト１４ａ，１４ｂは
同一の動きを行うため、ローデイングポスト１４
ｂに関する移動については、ローデイングポスト
１４ａの移動と全く反対方向への動きを行う。

まず、テープローデイング完了時には、第７図
に示した様な位置にある。即ち、ローデイングポ
スト１４ａはシヤーシ（図示せず）に取りつけた
ストツパ部１７に係止され、トーシヨンバネ９は
突片１２を押圧し続け、ローデイングギア５とス
ライドリンク７との間に設けたバネ８により張力
を与え続けている。またピンチローラ２７がキヤ
プスタン２８に圧接され、かつインピーダンスロ
ーラー載置片２０が磁気テープへの圧接を行つて
いる。

続いて、アンローデイング状態とすれば、まず
ローデイングモータ（図示せず）の回転に伴い、
駆動ギア１が反時計方向に回転し、駆動ギア１と
噛合したギア部３を介してローデイングギア５は
時計方向に回転する。この時、ローデイングギア
５とスライドリンク７との間には、バネ８の張力
が加わつているが、ローデイングギア５が回転す
るだけでスライドリンク７は移動しないためバネ
８の張力が吸収される。これより、スライドリン
ク７とローデイングギア５の間のバネ８は短かく
なるが、スライドリンク７、リンク１１及びロー
デイングポスト１４ａを設けたポスト載置台１５
は動かず、ローデイングギア１のみが時計方向へ
回転する。この時、トーシヨンバネ９は突片１２
に押圧力を与えているが、ポスト載置台１５のア
ンローデイング方向への移動力よりも小さいた
め、突片１２は第６図の位置にある。またピンチ
ローラ２７はキヤプスタン２８から離れていく方
向に移動すると同時に、ヘツド載置片２３をトー
シヨンバネ２４の弾性力により、時計方向に回転
し、音声コントロールヘツド２２を磁気テープ２
９からの圧接を解除する。

更にインピーダンスローラー載置片２０を時計
方向に回転させ、インピーダンスローラー１８及
び全幅消去ヘツド１９の磁気テープ２９への圧接
を解除する。この時の要部の状態図を第６図に示
してある。

やがて第５図に示した様に、ローデイングモー
タの回転により、駆動ギア１を反時計方向に回転
させることにより、駆動ギア１に噛合しているロ
ーデイングギア５は時計方向に回転し、ローデイ
ングギア５は時計方向に回転し、ローデイングギ
ア５上のピン３０，３１によりスライドリンク７
上の長穴を押圧していき、スライドリンク７に移
動力を与える。これにより、リンク１１は下方向
への力を受けるため、リンク１１に取りつけたポ
スト載置台１５はガイド溝１６に沿つて、下方向
に移動していく。

更に、ローデイングモータが逆方向に回転すれ
ば、駆動ギア１が反時計方向に回転することによ
り、ローデイングポスト１４ａはガイド溝１６の
ストツプ位置まで移動し、第４図の様になる。こ
の時トーシヨンバネ９は、突片１２を押圧してお
り、この押圧力はポスト載置台１５の移動力より
も大きいので、第４図で示した様に長穴１０の下
部に位置している。これがストツプモード時の状
態である。

そして、イジエクト動作を行う場合には、ロー
デイングギア５を更に時計方向に回転させ、突片
１２の上部がガイド溝１６の一端に位置するた
め、突片１２を中心にリンク１１が反時計方向へ
の押圧力を受けるとともに、トーシヨンバネ９に
より突片１２を押圧するが、ガイド載置台１５に
設けたガイドポール１４ａは、ガイド溝１６の一
端に位置するため、移動できず、スライドリンク
７の反時計方向へのオーバーストローク分をトー
シヨンバネ９により吸収し、イジエクト動作を完
了する。イジエクトの概略的な動作状態図を第３
図に示す。

(ヘ) 考案の効果 本考案の実施により、ガイドポールをイジエク
ト位置とストツプ位置とに確実にわけることがで
きる。

即ち、長穴を設けたリンクと、長穴に挿入され
る突片と、突片を押圧するトーシヨンバネを設け
ることにより、磁気テープの裏面にガイドポール
を圧接したり離したりし、イジエクト位置とスト
ツプ位置とを明確にわけて、磁気テープとガイド
ポールとの接触による摩擦を少くすることができ
る。

また従来に比べて面積が小さくて済むリンク
と、トーシヨンバネとにより構成され、非常にコ
ストダウンを図ることが出来る。

更にローデイングギアにスライドリンクを取り
つけ、ローデイング時に生ずるローデイングリン
グのオーバーストローク分を吸収することが出来
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の組立て斜視図、
第２図は磁気録画再生装置内に取りつけた本考案
の一実施例、第３図はテープイジエクト時の本考
案の一実施例の状態図、第４図はストツプモード
時の本考案の一実施例の状態図、第５図、第６図
はローデイング時の本考案の一実施例の状態図、
第７図はテープの録画または再生時の本考案の一
実施例の状態図である。 主な図番の説明、５，６……ローデイングギ
ア、７……スライドリンク、８……バネ、９……
トーシヨンバネ、１１……リンク、１２……突
片、１３……ガイドポール、１４ａ，１４ｂ……
ローデイングポスト、１５……ポスト載置台、１
６……ガイド溝、２０……インピーダンスローラ
載置片、２３……ヘツド載置片、２７……ピンチ
ローラ、２８……キヤプスタン、２９……磁気テ
ープ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ローデイングモータに連動して回動するローデ
   イングギア５，６と、 該ローデイングギア上に設けられたピンに係合
   する長穴を有したスライドリンク７と、 磁気テープの引き出しを行うローデイングポス
   ト１４ａ，１４ｂ及びガイドポール１３と、 該ローデイングポストを載置し、かつ裏面に突
   片１２を設けたポスト載置台１５と、 該ポスト載置台を枢軸結合させ、かつ前記スラ
   イドリンクとピン接続し、かつ長穴を設けたリン
   ク１１と、 前記ローデイングポストの移動位置を規制する
   べくローデイングポストの支軸部が遊嵌されるガ
   イド溝１６を有するシヤーシと、 前記ローデイングポストの停止位置に設けるス
   トツパ部１７と、 前記ローデイングギアの回転に応じてキヤプス
   タン２８への圧着を行うピンチローラ２７とより
   成る磁気録画再生装置において、 前記リンク上１１において、前記ガイド溝１６
   上で拡開するよう一端が前記リンクに固定され他
   端が前記ガイド溝１６に遊嵌された突片１２に係
   合するトーシヨンバネ９を設けて、前記ポスト載
   置台に前記突片を介して付勢力を与え、かつ前記
   ローデイングギア５と前記スライドリンク７間に
   バネ８を設けたことを特徴とする磁気録画再生装
   置。