JPH0226019Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、計器の指針照明装置に関するもので
ある。

従来から、夜間に計器を使用する時の視認性向
上、かつはデザイン上の理由から、指針自体が光
輝する装置が要望されている。

従来の指針照明装置として、第１図〜第３図に
示すようなものがある。

第１図、第３図はそれぞれ別の従来の指針照明
装置の斜視図で、第２図は第１図の装置を計器に
装着した時の断面図である。

第１図において、３は指針、３ｂはその先端
部、３ｃは後端部であり、先端部３ｂと後端部３
ｃとの間に指針３を覆つて指針キヤツプ６が冠着
されている。５は指針袴である。

第２図を用いて、従来の装置の作用について説
明する。

１は計器（図示せず）の文字盤であり、その裏
面に設けられている光導板２に光源（図示せず）
から直接光を照射する。

照射された光は、指針３がこの光源板２と相対
する中央受光部３ａの全周において受光され、中
央受光部３ａに設けられている円錐状の反射面４
によつて第２図の矢印のように反射され、指針３
の先端部３ｂおよび後端部３ｃに到達して、それ
ぞれ光輝させる。

第３図の装置は、指針３ａの先端部３ｂだけあ
つて後端部３ｃは欠けているが、作用は上記と同
じである。

しかしながら、このような構成・作用からなる
従来の装置では、光洩れ防止用の指針キヤツプ６
を必ず指針３の上に冠着させているため、指針３
の光輝部分がこの指針キヤツプ６によつて分断さ
れ、指針３全体を光輝することができなかつた。

すなわち、夜間使用時の視認性が低くデザイン
的にも制約されるという欠点があつた。

本考案の目的は、上記従来の装置の欠点を克服
し、指針全体を一体として光輝することにより夜
間使用時の視認性を向上させ、かつ、デザイン的
にも優れた改良された計器の指針照明装置を提供
することにある。

以下、図によつて本考案を具体的に説明する。

第４図は本考案の一実施例よりなる計器の指針
照明装置の斜視図、および第５図はその分解斜視
図である。

第４図において、３０は指針本体であり、二色
成型、塗膜加工等の方法で任意に着色された上部
透過性着色部３１、下部反射性着色部３２，３
５、およびその中間の透明樹脂よりなる透明部３
３から構成され、計器内部（図示せず）に結合す
るための指針袴３４と一体にインサート成形また
は圧入成形されて作られる。

第５図を用いてさらに詳細に説明すると、後端
下部反射性着色３５は指針３０全体のウエイトバ
ランスをとるため、場合によつては異形形状とす
ることがある。

上記透過性着色部３１は、計器の文字盤（第６
図の４２参照）の目盛を指示するための先端部３
６と、意匠的効果等をもたせた後端部３７とから
なつている。

また、導入された光の屈折光・反射光を有効か
つ均一に指針上部先端部３６、上部後端部３７お
よび中央上面３８に導くため、後から詳述する中
央反射部３９を指針中央部（指針袴３４の上方の
透明部３３の上部）に設けている。

分割された一体の指針キヤツプ４０，４１は、
指針３０の上面３８は残したまま光輝表示する部
分以外を側方から覆い中央反射部３９から透過す
る光をさえぎるものであり、任意に着色された樹
脂あるいはアルミニウム板等の軽金属で光不透過
性のものからなり、指針３０の両側面に溶着ある
いは嵌合等の方法により装着される。

次に、第６図を用いて、本考案装置の作用につ
いて説明する。

任意の光源（図示せず）から導かれた光は、計
器の文字盤４２の裏面に設けられた光導板４３内
を矢印のように通り、指針３０の下部円錐状採光
部４４で垂直方向に反射され、先に述べた中央反
射部３９に導入される。

ここで重要なことは、中央反射部３９には、側
方に開口した中空状曲面からなる反射面４５，４
６が形成されていることである。

反射面４６では光を指針上部先端部３６へ反射
させ、反射面４５では反射面を水平に近づけるこ
とにより除々に上部への光の透過を促し、反射面
上部前後で輝度が急激に変化して明暗のむらがで
きることを防いでいる。

さらに、反射面コーナー部４７，４８，４９を
曲面にすることによつて光が回りこみ、影ができ
ることを緩和している。

後側中空状反射部５０についても同様に、光を
前方、上方および後方へ、均一に拡散する作用を
有する。

このような中空状曲面反射部は、たとえば成形
時に指針側方から引抜き成形をすること等の方法
により得られる。

第７図は、本考案の他の実施例よりなる指針照
明装置の断面図である。

同図において特徴的なことは、中空状曲面反射
部が前方反射部５１、中央反射部５２および後方
反射部５３の三つにふえていることである。

反射部５１，５２の作用は上記第６図の場合と
同様であるが、大きな指針の場合にはこのように
反射部の数をふやすと、入射光を効率よく指針先
端、後端へ導き、かつ上方へはよく拡散性をもた
せることができるので、指針全体を均一に光輝さ
せることに効果的である。

以上説明したように、本考案によれば、次のよ
うな効果を奏することができる。

中央反射部を指針側方に開口した中空状の曲
面反射面によつて形成することにより、透過性
着色部を指針の上面全体に形成して、指針内部
の反射面および指針袴を隠し、夜間照明時には
透過光として指針上面全体を一本化した形状で
表示することができる。

夜間照明時、その独自の反射面によつて下部
から導入された光を指針全長にわたつて前後に
拡散し、均一に光輝させることができる。

したがつて、，の効果を併せて視認性の向
上が達成され、かつ、デザイン上の制約も解消さ
れ、真に市場の要望に応じることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第３図は従来の装置の斜視図、第２図
は第１図の装置の作用を説明するための断面図、
第４図は本考案の一実施例よりなる計器の指針照
明装置の斜視図、第５図は第４図の分解斜視図、
第６図は第４図の装置の作用を説明するための断
面図、および第７図は本考案の他の実施例よりな
る装置の断面図である。 ３０……指針本体、３１……上部透過性着色
部、３２，３５……下部反射性着色部、３３……
透明部、３４……指針袴、３９……中央反射部、
４０，４１……指針キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計器の指針内部に光を導いて指針自体を照明す
   る装置において、指針本体が上部透過性着色部
   と、下部反射性着色部と、その中間の透明部から
   構成され、該透明部に中央反射部を設け、該中央
   反射部には側方に開口した中空状の曲面反射面を
   複数有し、かつ、中央反射部を側方から覆いなが
   ら指針上面は覆わないキヤツプを有することを特
   徴とする計器の指針照明装置。