JPH081775Y2 - タップ - Google Patents

タップ

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JPH081775Y2
JPH081775Y2 JP1989100424U JP10042489U JPH081775Y2 JP H081775 Y2 JPH081775 Y2 JP H081775Y2 JP 1989100424 U JP1989100424 U JP 1989100424U JP 10042489 U JP10042489 U JP 10042489U JP H081775 Y2 JPH081775 Y2 JP H081775Y2
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JP
Japan
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tap
flank
groove
cutting
tooth
Prior art date
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Application number
JP1989100424U
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English (en)
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JPH0340026U (ja
Inventor
昌男 山田
Original Assignee
株式会社田野井製作所
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Application filed by 株式会社田野井製作所 filed Critical 株式会社田野井製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はねじ切り用のタップに関し、詳しくはタップ
自体の寿命向上と共に、ねじ切り作業の円滑化や切削さ
れる雌ねじの精度向上をも図ったものである。
〈従来の技術〉 雌ねじの加工に用いられるタップの代表的なものを第
6図に示す。図示例のタップは、溝1が直線状となって
いるストレート溝タップで、切歯部2が食付き部3とそ
れに続く完全ねじ山部4とから成っている。
この様なタップで雌ねじを切削加工すると、食付き部
3が切削作用を為してねじ溝を徐々に創成し、完全ねじ
山部4はその溝に噛み合いタップ自体の移動時における
ガイドとなる。
〈考案が解決しようとする課題〉 ところで、タップによる雌ねじの切削においては、完
全ねじ山部4における山頂部の冷却不足による寿命低下
の問題があった。第7図にはタップにより雌ねじ溝が創
成される状態の部分断面を示す。同図において、タップ
の完全ねじ山部4の切歯5は雌ねじ溝6に嵌合してい
る。この際、図示例の様なストレート溝タップにおいて
は、切削抵抗に起因する反力(図中、矢印Pで示す)に
よって切歯5には追い側に押し付ける力が作用する。そ
の結果、追い側のフランク7は雌ねじ溝6に強く押圧さ
れ、接触部には大きな摩擦熱が発生する。
この摩擦熱は溝1から供給される冷却液8により外部
に放出される。そして、一般にタップの谷径d0は雌ねじ
の下孔径d1より小さいため、その隙間には冷却液8が通
過し、谷の部分すなわち歯溝底9付近の冷却は良好に行
われる。また、食い付き部3の切歯においても外周に逃
げ角が設けられているため、冷却液8が山頂面に侵入し
て比較的良好な冷却が行われる。ところが、切歯5の山
頂すなわち山頂面10近傍は雌ねじ溝6と密着しているた
め、冷却液8は殆んど供給されず且つその部分のマスす
なわち熱容量も小さいために過熱状態となる。したがっ
て、山頂面10を含む山頂が熱疲労により欠けたり、雌ね
じ溝6の表面が山頂面10や山頂面10の近傍のフランク
(特に追い側のフランク7)に溶着して剥落するいわゆ
るむしり現象が生じることがあった。
本考案は上記状況に鑑みなされたもので、創成する雌
ねじの精度と共に自体の寿命を向上させたタップを提供
することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 そこで、本考案ではこの課題を解決するために、食付
き部の切歯に続く完全ねじ山部の複数の切歯において、
進み側のフランクと追い側のフランクとのどちらか少な
くとも一方のものの歯面側の上方に形成され、前記フラ
ンクの切歯線の歯底近傍を頂点とし、当該歯面側からヒ
ール側に向かって山頂面に収束する逃げを形成したこと
を特徴とするタップを提案するものである。
〈作用〉 上記構成のタップでは完全ねじ山部における切歯のフ
ランクに逃げが設けられているため、冷却液がこの上記
逃げから山頂面を含めた山頂部に侵入して該部の冷却が
行われる。
〈実施例〉 本考案の一実施例を図面に基づき具体的に説明する。
第1図には本考案の1実施例に係るタップにおける歯
部の部分斜視を示し、第2図にはその側面を示してあ
る。また、第3図と第4図とには第2図中A−A断面と
雌ねじ溝に嵌合した状態の断面とを示してある。この実
施例に係るタップは本考案を3本溝のストレート溝タッ
プに適用したものであり、全体の構成については第6図
を参照する。
これらの図に示す様に、食付き部3の切歯に続く完全
ねじ山部4の切歯5においては、追い側のフランク7の
上方に逃げ11が形成されている。本実施例の場合、第3
図に示す様に、逃げ11は切歯線12の追い側のフランク7
側の歯溝底9近傍と山頂面10側とにそれぞれ頂点P1,P2
とを有している。そして、この逃げ11は切歯5の追い側
のフランク7と山頂面10の交線上における後端すなわち
ヒール13側の近傍の点P3に滑らかに収束している。尚、
本実施例における完全ねじ山部4には上記形状の逃げ11
がリードに沿って隣接する最初の3個の切歯5に設けら
れている。
上記構造のタップによるねじ切りにおいては、先ず食
付き部3の切歯により雌ねじ溝6の創成が始められる。
そして、タップがリードに沿って回転するにしたがい、
1つの切歯当たりの切り込み量づつ切削を行う。
雌ねじ溝6の創成が完了すると、タップの進みによ
り、雌ねじ溝6と当接する部位が食付き部3から完全ね
じ山部4に移行する。その際、切歯5の追い側のフラン
ク7に形成された逃げ11には冷却液8が溝1から流入す
る。そして、前述した様に逃げ11はヒール13の近傍にま
で設けられているため、冷却液8は第4図に示す様に切
歯5の山頂部付近にまで流入する。その結果、山頂面10
の近傍がこの冷却液8により冷却され、山頂部の熱疲労
による欠けや雌ねじ溝6に生じていたむしり現象が生じ
なくなった。
尚、完全ねじ山部4における上記反力による押付は4
個目以降の切歯5では十分小さな値となるため、切歯5
が雌ねじ溝6に押圧されることにより生じる接触部での
摩擦熱に起因する前述の不具合は殆んど起こらなくな
る。
一方、本実施例の付随的な効果として、雌ねじ溝6に
おける山形の拡大防止作用がある。前述した様に、切削
抵抗による反力で切歯5は追い側に押し付けられる。と
ころが、完全ねじ山部4におけるリードに沿った最初の
3個の切歯5には追い側フランク7に逃げ11が設けられ
ているため、食い付き部3の切歯により切削された逃げ
11に当たる部分には切歯線12が接触しない。そのため、
余分な切削すなわち雌ねじ溝6における山形の拡大は起
こらず、高い面精度が確保されるのである。
尚、本実施例では追い側のフランク7もその上端がヒ
ール側に向かって山頂面10まで残されているため、タッ
プをガイドするという完全ねじ山部の本来的な作用は損
われていない。
以上で実施例の説明を終えるが、本考案はこの実施例
に限るものではない。例えば、上記実施例は本考案を3
本溝のストレート溝タップに適用したものであるが、4
本溝など偶数の溝を有するタップに適用してもよいし、
スパイラル溝を有するスパイラル溝タップに適用しても
よい。また、逃げの形状についても本実施例のものに限
るものではなく、第5図に示すように上方の頂点(図
中、P2)を山頂面を越えた仮想の位置などに設定しても
よいし、山頂面側の収束点をフランクと山頂面との交線
上における中点など任意の位置に設定してもよい。
尚、実験の結果、食付き部に続く完全ねじ山部の切歯
に形成する逃げは、円周方向で均等割りにしてラジアル
方向のバランスを取った場合に良好な雌ねじの創成が行
えることが確認された。例えば、4本溝のタップでは食
付き部に続くリードに沿った1周4個の切歯のうち少な
くとも対向する2つの切歯に逃げを形成する様にすれば
よいし、5本溝では5本の切歯全部に逃げを形成する様
にすればよい。更に、切削抵抗による反力が多数の切歯
に影響する場合には、それらの切歯の全てに逃げを形成
する様にしてもよい。
また、上記実施例では追い側のフランクに逃げを形成
したが、進み側のフランクに逃げを形成する様にしても
よいし、冷却効果の更なる向上を求める等の理由により
進み側と追い側の両方のフランクに逃げを形成する様に
してもよい。
〈考案の効果〉 本考案に係るタップによれば、完全ねじ山部の切歯の
フランクの上方に逃げを設けたため、山頂部に冷却液が
供給されて該部の冷却が良好に行われる様になり、雌ね
じ溝との摩擦熱に起因した山頂部の欠落や雌ねじ溝のむ
しり現象が生じなくなる。その結果、タップ自体の寿命
が延長されると共に、創成される雌ねじの面精度が良好
に保たれる様になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の1実施例に係るタップにおける歯部を
示す部分斜視図であり、第2図はその側面図である。ま
た、第3図と第4図とはそれぞれ第2図中のA−A断面
図と雌ねじ溝に嵌合した状態の断面図とである。そし
て、第5図は本考案の他の実施例を示す拡大部分斜視図
であり、第6図と第7図とは一般的なタップの側面図と
このタップにより雌ねじ溝が創成される状態の部分断面
図とである。 図面中、 1は溝、2は切歯部、3は食付き部、4は完全ねじ山
部、5は切歯、6は雌ねじ溝、7は追い側のフランク、
8は冷却液、9は歯溝底、10は山頂面、11は逃げ、12は
切歯線、13はヒールである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】食付き部の切歯に続く完全ねじ山部の複数
    の切歯において、進み側のフランクと追い側のフランク
    とのどちらか少なくとも一方のものの歯面側の上方に形
    成され、前記フランクの切歯線の歯底近傍を頂点とし、
    当該歯面側からヒール側に向かって山頂面に収束する逃
    げを形成したことを特徴とするタップ。
JP1989100424U 1989-08-30 1989-08-30 タップ Expired - Lifetime JPH081775Y2 (ja)

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JP1989100424U JPH081775Y2 (ja) 1989-08-30 1989-08-30 タップ

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Publication Number Publication Date
JPH0340026U JPH0340026U (ja) 1991-04-17
JPH081775Y2 true JPH081775Y2 (ja) 1996-01-24

Family

ID=31649433

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JP1989100424U Expired - Lifetime JPH081775Y2 (ja) 1989-08-30 1989-08-30 タップ

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6015622U (ja) * 1983-07-08 1985-02-02 矢崎総業株式会社 計器の指針照明装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6015622U (ja) * 1983-07-08 1985-02-02 矢崎総業株式会社 計器の指針照明装置

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JPH0340026U (ja) 1991-04-17

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