JPH0832382B2 - ニック付切削工具 - Google Patents
ニック付切削工具Info
- Publication number
- JPH0832382B2 JPH0832382B2 JP5444389A JP5444389A JPH0832382B2 JP H0832382 B2 JPH0832382 B2 JP H0832382B2 JP 5444389 A JP5444389 A JP 5444389A JP 5444389 A JP5444389 A JP 5444389A JP H0832382 B2 JPH0832382 B2 JP H0832382B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nick
- cutting tool
- cutting
- land
- edge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Drilling Tools (AREA)
- Milling, Broaching, Filing, Reaming, And Others (AREA)
- Milling Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、、ニック付の切削工具に関し、特に繊維
強化複合材の切削加工に適した切削工具に関するもので
ある。
強化複合材の切削加工に適した切削工具に関するもので
ある。
近年、アラミド繊維、炭素繊維等の繊維を用いた繊維
強化複合材が広く利用されて来ている。繊維強化複合材
は、鋼材等の母材の表面にこれらの繊維を被覆して一体
化したもので、その機械的、物理的特性が優れているこ
とから航空機産業や宇宙産業において特に多く用いられ
ている。
強化複合材が広く利用されて来ている。繊維強化複合材
は、鋼材等の母材の表面にこれらの繊維を被覆して一体
化したもので、その機械的、物理的特性が優れているこ
とから航空機産業や宇宙産業において特に多く用いられ
ている。
このような繊維強化複合材をドリル、リーマ、エンド
ミル、フライス等の切削工具で切削加工する場合、切削
工具には、通常の金属材料を切削する場合とは異なった
切削性能が要求される。
ミル、フライス等の切削工具で切削加工する場合、切削
工具には、通常の金属材料を切削する場合とは異なった
切削性能が要求される。
例えば、主なものとして、加工後に繊維に「ケバ立
ち」、「剥離」、「バリ」等が生じないこと、繊維の
熱伝導性が低いため、切削によって生じる熱を切削工具
の方に効率良く伝達させて加熱できること、被加工材
の温度が上昇して繊維が溶けたりしないように、低温で
切削できること等である。
ち」、「剥離」、「バリ」等が生じないこと、繊維の
熱伝導性が低いため、切削によって生じる熱を切削工具
の方に効率良く伝達させて加熱できること、被加工材
の温度が上昇して繊維が溶けたりしないように、低温で
切削できること等である。
従来より、ねじれ刃にニックを設けて、切削時に切屑
の排出性を良くし、高能率加工を可能にした切削工具は
公知であるが、従来の切削工具では、各ランドに形成さ
れたニックが工具の中心軸に対して直交する方向を向い
ているものが多かった。この他に、ニックが工具の中心
軸に対して傾斜したものも存在するが、いずれにして
も、従来の切削工具は、各ランドに設けられたニックが
すべて同一方向に向いていた。これは、切削工具の回転
方向が一方向に決まっているので、その方向の回転時に
前記作用・効果を奏するようにしているためである。
の排出性を良くし、高能率加工を可能にした切削工具は
公知であるが、従来の切削工具では、各ランドに形成さ
れたニックが工具の中心軸に対して直交する方向を向い
ているものが多かった。この他に、ニックが工具の中心
軸に対して傾斜したものも存在するが、いずれにして
も、従来の切削工具は、各ランドに設けられたニックが
すべて同一方向に向いていた。これは、切削工具の回転
方向が一方向に決まっているので、その方向の回転時に
前記作用・効果を奏するようにしているためである。
このように、前記従来の切削工具は、各ニックがいず
れも同一方向に形成してあるため、前記のような繊維強
化複合材を切削加工すると、母材に被覆された強化用繊
維に「ケバ立ち」、「剥離」、「バリ」等が生じること
が多く、これらの切削には不向きであった。また、繊維
強化複合材は強化用繊維の熱伝導性が低いため、切削時
に生じる熱の放散が悪く、高速で切削すると被切削材の
温度が降温となり、強化用繊維が溶けてしまう不都合が
あった。
れも同一方向に形成してあるため、前記のような繊維強
化複合材を切削加工すると、母材に被覆された強化用繊
維に「ケバ立ち」、「剥離」、「バリ」等が生じること
が多く、これらの切削には不向きであった。また、繊維
強化複合材は強化用繊維の熱伝導性が低いため、切削時
に生じる熱の放散が悪く、高速で切削すると被切削材の
温度が降温となり、強化用繊維が溶けてしまう不都合が
あった。
この発明は、このような従来工具の難点を解消すべく
なされたもので、その目的とするところは、前述した繊
維強化複合材を「ケバ立ち」、「剥離」、「バリ」等を
生じることなく高速で切削加工することができると共
に、切削時に被加工物の温度が上昇せず低温加工が可能
である切削工具を提供することにある。
なされたもので、その目的とするところは、前述した繊
維強化複合材を「ケバ立ち」、「剥離」、「バリ」等を
生じることなく高速で切削加工することができると共
に、切削時に被加工物の温度が上昇せず低温加工が可能
である切削工具を提供することにある。
この発明の他の目的は、良好な加工面を得ることがで
き、しかも耐久性に優れた前記種類の切削工具を提供す
ることである。
き、しかも耐久性に優れた前記種類の切削工具を提供す
ることである。
前記目的を達成するため、この発明では、次のような
技術的手段を講じている。
技術的手段を講じている。
すなわち、一端側を刃部とすると共に他端側をシャン
ク部とした全体が略円柱形に形成されており、前記刃部
の周面に螺旋状に形成された偶数個のねじれ溝と、前記
ねじれ溝相互間に形成され且つ周面部に多数の平行なニ
ックが形成されたランドと、前記ランドの一端縁に沿っ
て形成してあるねじれ切れ刃とを有するニック付切削工
具であって、前記ニックは、隣合うランドのうち一方は
工具の中心軸に対して一定方向に傾斜していると共に他
方は工具の中心軸に対して前記傾斜方向と反対方向に傾
斜させてあり、各ランドにおけるニック相互間には断面
視直角又は鋭角の外端縁が形成されていることを特徴と
するものである。
ク部とした全体が略円柱形に形成されており、前記刃部
の周面に螺旋状に形成された偶数個のねじれ溝と、前記
ねじれ溝相互間に形成され且つ周面部に多数の平行なニ
ックが形成されたランドと、前記ランドの一端縁に沿っ
て形成してあるねじれ切れ刃とを有するニック付切削工
具であって、前記ニックは、隣合うランドのうち一方は
工具の中心軸に対して一定方向に傾斜していると共に他
方は工具の中心軸に対して前記傾斜方向と反対方向に傾
斜させてあり、各ランドにおけるニック相互間には断面
視直角又は鋭角の外端縁が形成されていることを特徴と
するものである。
前記ニックは工具の中心軸に対してほぼ等しい角度で
傾斜させるのが好ましい。この場合、周方向に互いに隣
接する二つのランドのニック間の関係が、前記中心軸に
対して対称となる。
傾斜させるのが好ましい。この場合、周方向に互いに隣
接する二つのランドのニック間の関係が、前記中心軸に
対して対称となる。
前記ニックは、ねじれ溝のねじれ線の接線に対してほ
ぼ等しい角度で傾斜させることもできる。この場合は、
周方向に互いに隣接する二つのランドのニック間の関係
は、前記ねじれ溝のねじれ線に対して対称となる。
ぼ等しい角度で傾斜させることもできる。この場合は、
周方向に互いに隣接する二つのランドのニック間の関係
は、前記ねじれ溝のねじれ線に対して対称となる。
前記ニックのピッチは、ニックの幅に等しくするのが
好ましい。
好ましい。
またニックの断面形状は、のこ歯形とするのが好まし
い。
い。
そして、隣合うランドに形成された外端縁を、一方は
刃部端側に、他方はシャンク端側に、それぞれ向いてい
るようにすることが好ましい。
刃部端側に、他方はシャンク端側に、それぞれ向いてい
るようにすることが好ましい。
さらに、前記刃部の先端面を窪ませ、当該先端面に刃
付けをしないようにすることができる。
付けをしないようにすることができる。
また、前記刃部をテーパ状とすることもでき、この場
合は、前記ねじれ溝を等ヘリカル、不等リードとすると
共に、前記ランドの幅を前記刃部の先端から基端まで実
質的に均一とするのが好ましい。
合は、前記ねじれ溝を等ヘリカル、不等リードとすると
共に、前記ランドの幅を前記刃部の先端から基端まで実
質的に均一とするのが好ましい。
以上のように構成しているので、繊維強化複合材であ
る被切削材は、ねじれ切れ刃により切削されただけでは
切削面から被切削材の繊維が飛び出した状態(ケバ立ち
状態)となるが、この発明の切削工具では、隣合うラン
ドに形成された外端縁相互は工具の中心軸に対して反対
方向に傾斜した状態となっているから、工具回転状態に
おいてケバ立った繊維は前記外端縁により「切上げ」
「切下げ」が交互に行われ、このため、切削面から飛び
出した繊維は円滑且つ確実に切断される。
る被切削材は、ねじれ切れ刃により切削されただけでは
切削面から被切削材の繊維が飛び出した状態(ケバ立ち
状態)となるが、この発明の切削工具では、隣合うラン
ドに形成された外端縁相互は工具の中心軸に対して反対
方向に傾斜した状態となっているから、工具回転状態に
おいてケバ立った繊維は前記外端縁により「切上げ」
「切下げ」が交互に行われ、このため、切削面から飛び
出した繊維は円滑且つ確実に切断される。
隣合うランドに形成された外端縁を、一方は刃部端側
に、他方はシャンク端側に、それぞれ向いているように
すれば、繊維の切断はさらに円滑且つ確実に行える。
に、他方はシャンク端側に、それぞれ向いているように
すれば、繊維の切断はさらに円滑且つ確実に行える。
以下、添付図面を参照しながら、この発明の実施例を
説明する。
説明する。
第1図〜第5図は、この発明に係るニック付切削工具
の第一実施例を示したもので、この実施例はエンドミル
として構成してある。
の第一実施例を示したもので、この実施例はエンドミル
として構成してある。
エンドミル(1)は、ストレートな刃部(2)とシャ
ンク部(3)とから成り、刃部(2)には周方向に等間
隔に配置された四つのねじれ溝(4)と、これらのねじ
れ溝(4)によって形成された四つのねじれたランド
(5)が設けてある。各ランド(5)の切削側の端縁
(刃部(2)の先端面側から見て左側の端縁)には、ね
じれ切れ刃(6)が設けてあると共に、外面には多数の
ニック(7)が設けてある。従って、各ねじれ切れ刃
(6)は滑らかに連続した一つの切れ刃ではなく、ニッ
ク(7)によって分断された多数の小さな切れ刃から構
成されている。
ンク部(3)とから成り、刃部(2)には周方向に等間
隔に配置された四つのねじれ溝(4)と、これらのねじ
れ溝(4)によって形成された四つのねじれたランド
(5)が設けてある。各ランド(5)の切削側の端縁
(刃部(2)の先端面側から見て左側の端縁)には、ね
じれ切れ刃(6)が設けてあると共に、外面には多数の
ニック(7)が設けてある。従って、各ねじれ切れ刃
(6)は滑らかに連続した一つの切れ刃ではなく、ニッ
ク(7)によって分断された多数の小さな切れ刃から構
成されている。
各ランド(5)に設けたニック(7)は、第6図
(a)に示すような、断面が略直角三角形で前後非対称
の「のこ歯」状とされ、各ランド(5)に一定ピッチで
配列されている。この実施例では、各ニック(7)のピ
ッチは、ニック(7)の幅に等しく設定してあり、従っ
て各ランド(5)の外面には滑らかな曲面部分は存在せ
ず、多数の鋭利な外端縁(5a)が一定ピッチで並んでい
るだけである。このため、各ねじれ切れ刃(6)は、の
こ歯形の小さな切れ刃の連続したものになっている。
(a)に示すような、断面が略直角三角形で前後非対称
の「のこ歯」状とされ、各ランド(5)に一定ピッチで
配列されている。この実施例では、各ニック(7)のピ
ッチは、ニック(7)の幅に等しく設定してあり、従っ
て各ランド(5)の外面には滑らかな曲面部分は存在せ
ず、多数の鋭利な外端縁(5a)が一定ピッチで並んでい
るだけである。このため、各ねじれ切れ刃(6)は、の
こ歯形の小さな切れ刃の連続したものになっている。
また、この実施例では、ニック(7)は、エンドミル
(1)の中心軸に対して角度(α)をなすねじれ線に沿
って設けており、すべてエンドミル(1)の中心軸に対
して角度(α)だけ傾斜しているが、傾斜の方向はすべ
てが同じではない。エンドミル(1)の中心軸に対して
互いに反対側(裏側)にある二つのランド(5)に設け
たニック(7)は、同じ方向に傾斜しているが、周方向
に隣り合う二つのランド(5)のニック(7)は、反対
方向に傾斜しているのである。
(1)の中心軸に対して角度(α)をなすねじれ線に沿
って設けており、すべてエンドミル(1)の中心軸に対
して角度(α)だけ傾斜しているが、傾斜の方向はすべ
てが同じではない。エンドミル(1)の中心軸に対して
互いに反対側(裏側)にある二つのランド(5)に設け
たニック(7)は、同じ方向に傾斜しているが、周方向
に隣り合う二つのランド(5)のニック(7)は、反対
方向に傾斜しているのである。
この関係を模式的に表すと、第4図のようになる。第
4図において、(8)(9)は周方向に隣り合う二つの
ランド(5)に設けたニック(7)に沿って引いた直線
(接線)で、一方の直線(8)は、エンドミル(1)の
中心軸線(10)に対して角度(+α)をなし、他方の直
線(9)は、当該中心軸線(10)に対して角度(−α)
をなしているのである。この関係は、他の隣り合う二つ
のランド(5)のニック(7)間の関係についても当て
はまる。
4図において、(8)(9)は周方向に隣り合う二つの
ランド(5)に設けたニック(7)に沿って引いた直線
(接線)で、一方の直線(8)は、エンドミル(1)の
中心軸線(10)に対して角度(+α)をなし、他方の直
線(9)は、当該中心軸線(10)に対して角度(−α)
をなしているのである。この関係は、他の隣り合う二つ
のランド(5)のニック(7)間の関係についても当て
はまる。
また、前記のように各ニック(7)の断面形状は、い
ずれも「のこ歯」形であるが、複数のニック(7)によ
って区分けされた各ランド(5)は、区分けされた各部
分の鋭利な外端縁(5a)がすべて同一方向を向いてはい
ない。この鋭利な外端縁(5a)の向いている方向につい
ても、傾斜角度と同様の関係がある。すなわち、エンド
ミル(1)の中心軸に対して互いに反対側(裏側)にあ
る二つのランド(5)では、外端縁(5a)が同じ方向に
向いているが、周方向に隣り合う二つのオランド(5)
では、反対方向に向いているのである。この関係は、第
5図に最も明瞭に示してある。
ずれも「のこ歯」形であるが、複数のニック(7)によ
って区分けされた各ランド(5)は、区分けされた各部
分の鋭利な外端縁(5a)がすべて同一方向を向いてはい
ない。この鋭利な外端縁(5a)の向いている方向につい
ても、傾斜角度と同様の関係がある。すなわち、エンド
ミル(1)の中心軸に対して互いに反対側(裏側)にあ
る二つのランド(5)では、外端縁(5a)が同じ方向に
向いているが、周方向に隣り合う二つのオランド(5)
では、反対方向に向いているのである。この関係は、第
5図に最も明瞭に示してある。
第5図では、右上にあるランド(5)と左下にあるラ
ンド(5)では、鋭利な外端縁(5a)が後方(シャンク
(3)側)に向いているのに対し、正面にあるランド
(5)では、前方(刃部(2)の先端側)に向いてい
る。図では明らかではないが、背面側にあるランド
(5)の外端縁(5a)も正面にあるランド(5)のそれ
と同じ方向を向いているので、エンドミル(1)の中心
軸に対して互いに反対側にある二つのランド(5)で
は、ニック(7)を外端縁(5a)が同じ方向に向くよう
に形成され、周方向に隣り合う二つのランド(5)で
は、反対方向に向くように形成されていることになる。
ンド(5)では、鋭利な外端縁(5a)が後方(シャンク
(3)側)に向いているのに対し、正面にあるランド
(5)では、前方(刃部(2)の先端側)に向いてい
る。図では明らかではないが、背面側にあるランド
(5)の外端縁(5a)も正面にあるランド(5)のそれ
と同じ方向を向いているので、エンドミル(1)の中心
軸に対して互いに反対側にある二つのランド(5)で
は、ニック(7)を外端縁(5a)が同じ方向に向くよう
に形成され、周方向に隣り合う二つのランド(5)で
は、反対方向に向くように形成されていることになる。
なお、この実施例では、ニック(7)の断面形状を直
角三角形状の非対称ののこ歯形としたが、第6図(b)
のような、正三角形の対称な山形としてもよく、さらに
鋭角三角形状として底部をランド(5)の中に少し食い
込ませて、ニック(7)により区分されたランド(5)
の各部分にすくい面を形成するようにしてもよい。その
他、必要な性能に応じて種々の形状にすることができる
ことは勿論である。
角三角形状の非対称ののこ歯形としたが、第6図(b)
のような、正三角形の対称な山形としてもよく、さらに
鋭角三角形状として底部をランド(5)の中に少し食い
込ませて、ニック(7)により区分されたランド(5)
の各部分にすくい面を形成するようにしてもよい。その
他、必要な性能に応じて種々の形状にすることができる
ことは勿論である。
刃部(2)の先端面(11)は、シャンク部(3)側に
わずかに窪んでいて刃付けはされていないが、各ねじれ
溝(4)が先端面(11)と交差する部分には、鋭利な端
縁(12)が形成されているので、この端縁(12)によっ
て切削することができる。この結果、切削振動発生の主
原因である先端切れ刃が存在しないため、切削振動を非
常に少なくすることができ、高精度の加工面を容易に得
ることができるという利点がある。しかし、この部分に
刃付けをしても実施できることは勿論である。
わずかに窪んでいて刃付けはされていないが、各ねじれ
溝(4)が先端面(11)と交差する部分には、鋭利な端
縁(12)が形成されているので、この端縁(12)によっ
て切削することができる。この結果、切削振動発生の主
原因である先端切れ刃が存在しないため、切削振動を非
常に少なくすることができ、高精度の加工面を容易に得
ることができるという利点がある。しかし、この部分に
刃付けをしても実施できることは勿論である。
前記ニック(7)の傾斜は、同じランド(5)ではす
べて一致するのが好ましいが、他のランド(5)との関
係では必ずしもすべてが一致する必要はなく、隣り合う
ランド(5)のニック(7)間において、傾斜方向が反
対であればよい。
べて一致するのが好ましいが、他のランド(5)との関
係では必ずしもすべてが一致する必要はなく、隣り合う
ランド(5)のニック(7)間において、傾斜方向が反
対であればよい。
さらに、各ニック(7)は、この実施例のように螺旋
形の一部から成る曲線状としてもよいが、直線状に設け
てもよいことは勿論である。
形の一部から成る曲線状としてもよいが、直線状に設け
てもよいことは勿論である。
次に、以上の構成としたエンドミル(1)の使用状態
について説明する。
について説明する。
まず、エンドミル(1)をフライス盤のチャックに取
り付け、高速で回転させると、エンドミル(1)は、先
端面(11)の端縁(12)とランド(5)のねじれ切れ刃
(6)によって繊維強化複合材の切削を行う。
り付け、高速で回転させると、エンドミル(1)は、先
端面(11)の端縁(12)とランド(5)のねじれ切れ刃
(6)によって繊維強化複合材の切削を行う。
このとき、被切削材は、ランド(5)に沿って連続的
に設けられた各ねじれ切れ刃(6)によって切削される
ので、フライス加工のような断続切削やビビリを避けな
がら切削することができる。また、ニック(7)の傾斜
を隣り合うランド(5)間で反対方向にしているため、
ねじれ切れ刃(6)とニック(7)の相互作用によって
強化用繊維を確実に分断することができる。
に設けられた各ねじれ切れ刃(6)によって切削される
ので、フライス加工のような断続切削やビビリを避けな
がら切削することができる。また、ニック(7)の傾斜
を隣り合うランド(5)間で反対方向にしているため、
ねじれ切れ刃(6)とニック(7)の相互作用によって
強化用繊維を確実に分断することができる。
さらに、ニック(7)を設けているため、切り屑は細
かく切断され、切り屑の排出は円滑かつ迅速に行われ
る。
かく切断され、切り屑の排出は円滑かつ迅速に行われ
る。
前記エンドミル(1)を実際に製作して、繊維強化複
合材の切削を行い、その性能の確認実験を行った。その
条件及び結果は以下の通りである。
合材の切削を行い、その性能の確認実験を行った。その
条件及び結果は以下の通りである。
エンドミル(1)は超硬合金製であり、四つのねじれ
溝(4)のねじれ角は右30°、四つのランド(5)に形
成したニック(7)は、傾斜角度が25°で、中心軸に対
して互いに反対側にある二つのランド(5)のニック
(7)は+25°、他の二つのランド(5)のニック
(7)は−25°である。ニック(7)の断面形状は、第
6図(a)に示した非対称の「のこ歯」形であり、ラン
ド(5)の鋭利な外端縁(5a)の方向も図示したものと
同じとした。
溝(4)のねじれ角は右30°、四つのランド(5)に形
成したニック(7)は、傾斜角度が25°で、中心軸に対
して互いに反対側にある二つのランド(5)のニック
(7)は+25°、他の二つのランド(5)のニック
(7)は−25°である。ニック(7)の断面形状は、第
6図(a)に示した非対称の「のこ歯」形であり、ラン
ド(5)の鋭利な外端縁(5a)の方向も図示したものと
同じとした。
切削する繊維強化複合材は、厚さ4mmの鋼板の両面に
厚さ0.5mmのアラミド繊維の層を設け、さらに各アラミ
ド繊維の層の上に厚さ1mmの炭素繊維の層を設けた、五
層構造の板材とした。
厚さ0.5mmのアラミド繊維の層を設け、さらに各アラミ
ド繊維の層の上に厚さ1mmの炭素繊維の層を設けた、五
層構造の板材とした。
前記繊維強化複合材を、切削速度60m/min.、送り0.3m
m/rev.、切り込み深さ2mmの切削条件で切削した結果、
繊維強化複合材の上面及び下面共に、強化用繊維に「ケ
バ立ち」、「剥離」、「バリ」等がまったく発生せず、
しかも良好な仕上げ面が得られた。
m/rev.、切り込み深さ2mmの切削条件で切削した結果、
繊維強化複合材の上面及び下面共に、強化用繊維に「ケ
バ立ち」、「剥離」、「バリ」等がまったく発生せず、
しかも良好な仕上げ面が得られた。
この結果から、この発明のエンドミル(1)は優れた
性能を発揮することが認められた。
性能を発揮することが認められた。
第7図及び第8図は、この発明の第二実施例を示して
いる。この実施例は、前記第一実施例と異なり、ねじれ
切れ刃及びねじれ溝を二つとしたエンドミル(31)とし
たものである。このエンドミル(31)も、前記エンドミ
ル(1)と同様に、ストレートの刃部(32)とシャンク
部(33)から成り、刃部(32)に、エンドミル(31)の
中心軸に対して互いに反対側に設けられた二つのねじれ
溝(34)とランド(35)を有し、各ランド(35)の端縁
にはねじれ切れ刃(36)を設けている。
いる。この実施例は、前記第一実施例と異なり、ねじれ
切れ刃及びねじれ溝を二つとしたエンドミル(31)とし
たものである。このエンドミル(31)も、前記エンドミ
ル(1)と同様に、ストレートの刃部(32)とシャンク
部(33)から成り、刃部(32)に、エンドミル(31)の
中心軸に対して互いに反対側に設けられた二つのねじれ
溝(34)とランド(35)を有し、各ランド(35)の端縁
にはねじれ切れ刃(36)を設けている。
この実施例では、二つのランド(35)に設けたニック
(37)は、エンドミル(31)の中心軸に対する傾斜角度
は同じであるが、傾斜方向が互いに反対になっている。
従って、この実施例でも、刃部(2)の周方向に隣り合
うランド(35)間ではニック(37)の傾斜方向が反対に
なっていることになる。ニック(37)のピッチや断面形
状は、第一実施例と同様である。
(37)は、エンドミル(31)の中心軸に対する傾斜角度
は同じであるが、傾斜方向が互いに反対になっている。
従って、この実施例でも、刃部(2)の周方向に隣り合
うランド(35)間ではニック(37)の傾斜方向が反対に
なっていることになる。ニック(37)のピッチや断面形
状は、第一実施例と同様である。
ニック(37)によって形成された各ランド(35)の鋭
利な外端縁(35a)も、互いに反対方向を向いている。
利な外端縁(35a)も、互いに反対方向を向いている。
従って、この実施例のエンドミル(31)も、前記第一
実施例のエンドミル(1)と同様の作用・効果を発揮す
ることができる。
実施例のエンドミル(1)と同様の作用・効果を発揮す
ることができる。
このように、ねじれ溝(4)(34)の数は偶数であれ
ば特に制限はなく、用途に応じて適宜設定すればよい。
ば特に制限はなく、用途に応じて適宜設定すればよい。
第9図及び第10図は、この発明の第三実施例であり、
刃部をテーパ状としたドリルとしたものである。このテ
ーパドリル(51)は、テーパ状の刃部(52)とストレー
トのシャンク部(53)から成り、刃部(52)に、ねじれ
角一定でピッチ(リード)が一定でない二つのねじれ溝
(54)が設けてあり、さらに二つのランド(55)の幅
が、刃部(52)の先端から基端まで実質的に均一となる
ようにしている。各ねじれ溝(54)の端縁には、ねじれ
切れ刃(56)が設けてある。
刃部をテーパ状としたドリルとしたものである。このテ
ーパドリル(51)は、テーパ状の刃部(52)とストレー
トのシャンク部(53)から成り、刃部(52)に、ねじれ
角一定でピッチ(リード)が一定でない二つのねじれ溝
(54)が設けてあり、さらに二つのランド(55)の幅
が、刃部(52)の先端から基端まで実質的に均一となる
ようにしている。各ねじれ溝(54)の端縁には、ねじれ
切れ刃(56)が設けてある。
ニック(57)の傾斜方向及びランド(55)の外端縁
(55a)が両ランド(55)間で反対であること、さらに
ニック(77)のピッチや断面形状は、第一実施例と同様
である。
(55a)が両ランド(55)間で反対であること、さらに
ニック(77)のピッチや断面形状は、第一実施例と同様
である。
このような構成にすると、テーパ状の刃部(52)であ
っても、ねじれ切れ刃(56)の全長にわたって安定しか
つ良好な切削状態を得ることができると共に、シャンク
部(53)に近い位置でも切り屑の排出が円滑に行われる
という利点がある。
っても、ねじれ切れ刃(56)の全長にわたって安定しか
つ良好な切削状態を得ることができると共に、シャンク
部(53)に近い位置でも切り屑の排出が円滑に行われる
という利点がある。
第11図は、ストレートドリルとしたこの発明の第四実
施例を示したものである。ストレートドリル(71)は、
ストレートの刃部(72)とシャンク部(73)から成り、
刃部(72)に、ストレートドリル(71)の中心軸に対し
て互いに反対側に位置する二つのねじれ溝(74)とラン
ド(75)を有している。各ランド(75)の端縁にはねじ
れ切れ刃(76)を、外面には多数のニック(77)を設け
ている。刃部(72)の先端には、先端切れ刃(78)を設
けている。
施例を示したものである。ストレートドリル(71)は、
ストレートの刃部(72)とシャンク部(73)から成り、
刃部(72)に、ストレートドリル(71)の中心軸に対し
て互いに反対側に位置する二つのねじれ溝(74)とラン
ド(75)を有している。各ランド(75)の端縁にはねじ
れ切れ刃(76)を、外面には多数のニック(77)を設け
ている。刃部(72)の先端には、先端切れ刃(78)を設
けている。
各ニック(77)は、前記各実施例と同様に、ねじれ線
に沿って延びる曲線状であり、断面形状は「のこ歯」状
である。しかしこの実施例は、前記各実施例とは異な
り、第13図に示すように、ニック(77)のピッチがその
幅より大きくなっている。従って、各ランド(75)の外
面には曲面が存在している。
に沿って延びる曲線状であり、断面形状は「のこ歯」状
である。しかしこの実施例は、前記各実施例とは異な
り、第13図に示すように、ニック(77)のピッチがその
幅より大きくなっている。従って、各ランド(75)の外
面には曲面が存在している。
また、各ランド(75)の直角の外端縁(75a)は、互
いに反対側に位置している。すなわち第11図において、
上側のランド(75)に外端縁(75a)は前方に位置し、
下側のランド(75)の外端縁(75a)は後方に位置して
いる。
いに反対側に位置している。すなわち第11図において、
上側のランド(75)に外端縁(75a)は前方に位置し、
下側のランド(75)の外端縁(75a)は後方に位置して
いる。
各ニック(77)は、前記各実施例と同様に、ストレー
トドリル(71)の中心軸に対して傾斜しており、その傾
斜方向も両ランド(75)では互いに反対になっている
が、この実施例では、ストレートドリル(71)の中心軸
に対してではなく、ねじれ溝(74)のねじれ線の接線に
対して対称となるように形成している。
トドリル(71)の中心軸に対して傾斜しており、その傾
斜方向も両ランド(75)では互いに反対になっている
が、この実施例では、ストレートドリル(71)の中心軸
に対してではなく、ねじれ溝(74)のねじれ線の接線に
対して対称となるように形成している。
これを第12図を用いて説明すると、次の通りである。
(79)はストレートドリル(71)の中心軸線、(80)は
ねじれ溝(74)に沿って引いたねじれ線の接線で、中心
軸線(79)に対してねじれ角(Q)だけ傾斜している。
(81)(82)は、それぞれ二つのランド(75)のニック
(77)に沿って引いた直線(接線)である。図より明ら
かなように、一方のランド(75)のニック(77)に沿っ
て引いた直線(81)は、ねじれ線の接線(80)に対して
角度(+β)をなし、他方のランド(75)のニック(7
7)に沿って引いた直線(82)は角度(−β)をなして
いるのである。従って、各ニック(77)はねじれ線の接
線(80)に対して対称に配置されていることになる。
(79)はストレートドリル(71)の中心軸線、(80)は
ねじれ溝(74)に沿って引いたねじれ線の接線で、中心
軸線(79)に対してねじれ角(Q)だけ傾斜している。
(81)(82)は、それぞれ二つのランド(75)のニック
(77)に沿って引いた直線(接線)である。図より明ら
かなように、一方のランド(75)のニック(77)に沿っ
て引いた直線(81)は、ねじれ線の接線(80)に対して
角度(+β)をなし、他方のランド(75)のニック(7
7)に沿って引いた直線(82)は角度(−β)をなして
いるのである。従って、各ニック(77)はねじれ線の接
線(80)に対して対称に配置されていることになる。
ねじれ線の接線(80)は、中心軸線(79)に対して角
度(Q)だけ傾斜しているので、中心軸線(79)に対し
ては、一方の直線(81)は角度(Q−β)、他方の直線
(82)は角度(Q+β)をもって傾斜していることにな
る。
度(Q)だけ傾斜しているので、中心軸線(79)に対し
ては、一方の直線(81)は角度(Q−β)、他方の直線
(82)は角度(Q+β)をもって傾斜していることにな
る。
このように、ニック(77)の傾斜は、工具の中心軸に
対して対称となるようにすることもできるし、ねじれ溝
のねじれ線に対して対称となるようにすることもでき
る。
対して対称となるようにすることもできるし、ねじれ溝
のねじれ線に対して対称となるようにすることもでき
る。
なお以上の説明では、切削工具をストレートエンドミ
ルまたはストレートないしテーパドリルとしているが、
この発明はこれらに限られるものではなく、ストレート
リーマ、テーパリーマ、テーパエンドミル等、この発明
が適用可能な他の任意の切削工具にも適用できることは
勿論であり、またランドないしねじれ溝の数も、偶数で
あれば任意の数として実施できるものである。
ルまたはストレートないしテーパドリルとしているが、
この発明はこれらに限られるものではなく、ストレート
リーマ、テーパリーマ、テーパエンドミル等、この発明
が適用可能な他の任意の切削工具にも適用できることは
勿論であり、またランドないしねじれ溝の数も、偶数で
あれば任意の数として実施できるものである。
この発明は以上に述べた構成を有するものであり、次
のような特有の効果を奏するものである。
のような特有の効果を奏するものである。
繊維は確実に切断されるから、「ケバ立ち」「剥離」
「バリ」がほとんど発生しない綺麗な切削面を得ること
ができ、切削面に熱の放散を阻害する切残しの繊維が
存在しないから高速低温加工が可能となり、切削をも
阻害する切残しの繊維が存在しないから工具寿命が長い
ものとなる。
「バリ」がほとんど発生しない綺麗な切削面を得ること
ができ、切削面に熱の放散を阻害する切残しの繊維が
存在しないから高速低温加工が可能となり、切削をも
阻害する切残しの繊維が存在しないから工具寿命が長い
ものとなる。
第1図〜第5図は、この発明に係るニック付切削工具を
エンドミルとして実施した第一実施例を示しており、第
1図はエンドミルの一部を省略した平面図、第2図は一
部を省略した同正面図、第3図は刃部の断面図、第4図
は互いに隣接するランドに設けたニック間の傾斜方向及
び角度の関係を示す説明図、第5図はエンドミルの先端
部の部分拡大斜視図である。 第6図は、ニックの断面形状を示す説明図であり、
(a)は非対称ののこ歯状、(b)は対称の山形状とし
た場合である。 第7図及び第8図は、この発明に係るニック付切削工具
をエンドミルとして実施した第二実施例を示しており、
第7図はエンドミルの一部を省略した平面図、第8図は
刃部の断面図である。 第9図及び第10図は、この発明に係るニック付切削工具
をテーパ状ドリルとして実施した第三実施例を示してお
り、第9図はテーパ状ドリルの一部を省略した平面図、
第10図は刃部の断面図である。 第11図は、この発明に係るニック付切削工具をストレー
トドリルとして実施した第四実施例を示す要部平面図で
ある。 第12図は、互いに隣接するランドに設けたニック間の傾
斜方向及び角度の関係を示す説明図である。 第13図は、ニックの断面形状を示す説明図である。 (1)……エンドミル、(2)……刃部 (3)……シャンク部、(4)……ねじれ溝 (5)……ランド、(5a)……外端縁 (6)……ねじれ切れ刃、(7)……ニック (11)……先端面、(12)……端縁 (31)……エンドミル、(32)……刃部 (33)……シャンク部、(34)……ねじれ溝 (35)……ランド、(35a)……外端縁 (36)……ねじれ切れ刃、(37)……ニック (51)……ドリル、(52)……刃部 (53)……シャンク部、(54)……ねじれ溝 (55)……ランド、(55a)……外端縁 (56)……ねじれ切れ刃、(57)……ニック (58)……先端切れ刃 (71)……ドリル、(72)……刃部 (73)……シャンク部、(74)……ねじれ溝 (75)……ランド、(75a)……外端縁 (76)……ねじれ切れ刃、(77)……ニック (78)……先端切れ刃
エンドミルとして実施した第一実施例を示しており、第
1図はエンドミルの一部を省略した平面図、第2図は一
部を省略した同正面図、第3図は刃部の断面図、第4図
は互いに隣接するランドに設けたニック間の傾斜方向及
び角度の関係を示す説明図、第5図はエンドミルの先端
部の部分拡大斜視図である。 第6図は、ニックの断面形状を示す説明図であり、
(a)は非対称ののこ歯状、(b)は対称の山形状とし
た場合である。 第7図及び第8図は、この発明に係るニック付切削工具
をエンドミルとして実施した第二実施例を示しており、
第7図はエンドミルの一部を省略した平面図、第8図は
刃部の断面図である。 第9図及び第10図は、この発明に係るニック付切削工具
をテーパ状ドリルとして実施した第三実施例を示してお
り、第9図はテーパ状ドリルの一部を省略した平面図、
第10図は刃部の断面図である。 第11図は、この発明に係るニック付切削工具をストレー
トドリルとして実施した第四実施例を示す要部平面図で
ある。 第12図は、互いに隣接するランドに設けたニック間の傾
斜方向及び角度の関係を示す説明図である。 第13図は、ニックの断面形状を示す説明図である。 (1)……エンドミル、(2)……刃部 (3)……シャンク部、(4)……ねじれ溝 (5)……ランド、(5a)……外端縁 (6)……ねじれ切れ刃、(7)……ニック (11)……先端面、(12)……端縁 (31)……エンドミル、(32)……刃部 (33)……シャンク部、(34)……ねじれ溝 (35)……ランド、(35a)……外端縁 (36)……ねじれ切れ刃、(37)……ニック (51)……ドリル、(52)……刃部 (53)……シャンク部、(54)……ねじれ溝 (55)……ランド、(55a)……外端縁 (56)……ねじれ切れ刃、(57)……ニック (58)……先端切れ刃 (71)……ドリル、(72)……刃部 (73)……シャンク部、(74)……ねじれ溝 (75)……ランド、(75a)……外端縁 (76)……ねじれ切れ刃、(77)……ニック (78)……先端切れ刃
Claims (8)
- 【請求項1】一端側を刃部とすると共に他端側をシャン
ク部とした全体が略円柱形に形成されており、前記刃部
の周面に螺旋状に形成された偶数個のねじれ溝と、前記
ねじれ溝相互間に形成され且つ周面部に多数の平行なニ
ックが形成されたランドと、前記ランドの一端縁に沿っ
て形成してあるねじれ切れ刃とを有するニック付切削工
具であって、前記ニックは、隣合うランドのうち一方は
工具の中心軸に対して一定方向に傾斜していると共に他
方は工具の中心軸に対して前記傾斜方向と反対方向に傾
斜させてあり、各ランドにおけるニック相互間には断面
視直角又は鋭角の外端縁が形成されていることを特徴と
するニック付切削工具。 - 【請求項2】前記ニックが、前記工具の中心軸に対して
ほぼ等しい角度で傾斜している請求項1に記載のニック
付切削工具。 - 【請求項3】前記ニックが、前記ねじれ溝のねじれ線の
接線に対してほぼ等しい角度で傾斜している請求項1に
記載のニック付切削工具。 - 【請求項4】前記ニックのピッチがニックの幅に等しい
請求項1ないし3のいずれかに記載のニック付切削工
具。 - 【請求項5】前記ニックの断面形状がのこ歯形である請
求項1ないし4のいずれかに記載のニック付切削工具。 - 【請求項6】隣合うランドに形成された外端縁が、一方
は刃部端側に、他方はシャンク端側に、それぞれ向いて
いる請求項5に記載のニック付切削工具。 - 【請求項7】前記刃部の先端面が窪んでいて当該先端面
には刃付けがされていない請求項1に記載のニック付切
削工具。 - 【請求項8】前記刃部がテーパ状であり、しかも前記ね
じれ溝が等ヘリカル、不等リードで、かつ前記ランドの
幅が刃部の先端から基端まで実質的に均一とされている
請求項1に記載のニック付切削工具。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5444389A JPH0832382B2 (ja) | 1988-10-31 | 1989-03-06 | ニック付切削工具 |
US07/777,434 US5221163A (en) | 1988-10-31 | 1991-10-11 | Nicked cutting tool |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63-277021 | 1988-10-31 | ||
JP27702188 | 1988-10-31 | ||
JP5444389A JPH0832382B2 (ja) | 1988-10-31 | 1989-03-06 | ニック付切削工具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02198708A JPH02198708A (ja) | 1990-08-07 |
JPH0832382B2 true JPH0832382B2 (ja) | 1996-03-29 |
Family
ID=26395207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5444389A Expired - Lifetime JPH0832382B2 (ja) | 1988-10-31 | 1989-03-06 | ニック付切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0832382B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102227279A (zh) * | 2008-11-27 | 2011-10-26 | Gn工具株式会社 | 端铣刀 |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2666007B2 (ja) * | 1991-06-20 | 1997-10-22 | ジーエヌツール株式会社 | ニック付切削工具 |
JPH0560721U (ja) * | 1992-01-28 | 1993-08-10 | 三菱マテリアル株式会社 | ソリッドエンドミル |
JP2002066825A (ja) * | 2000-09-04 | 2002-03-05 | Japan Aircraft Mfg Co Ltd | ハニカム材切削加工用工具 |
JP2007268645A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Hitachi Tool Engineering Ltd | 貫通穴のバリレス加工方法及びそれに用いる穴開け工具 |
JP4756697B2 (ja) * | 2006-03-31 | 2011-08-24 | 日立ツール株式会社 | 穴開け工具 |
JP5259751B2 (ja) * | 2011-02-04 | 2013-08-07 | 株式会社日研工作所 | リーマ |
DE202012012984U1 (de) * | 2012-10-10 | 2014-10-15 | Hufschmied Zerspanungssysteme Gmbh | Stirnfräser zur Bearbeitung von faserverstärkten Werkstoffen wie CFK |
KR20150082176A (ko) * | 2012-11-09 | 2015-07-15 | 가부시키가이샤 미야기타노이 | 드릴 및 천공의 형성 방법 |
JP6747791B2 (ja) * | 2015-08-31 | 2020-08-26 | 株式会社Subaru | ドリル及び被穿孔品の製造方法 |
TWI577477B (zh) * | 2016-09-29 | 2017-04-11 | Ming-Gong Wu | Positive and negative rotation milling cutter structure |
WO2019213888A1 (zh) * | 2018-05-10 | 2019-11-14 | 大连理工大学 | 用于复合材料及其叠层结构高质量制孔的竖刃双阶梯微齿刀具 |
-
1989
- 1989-03-06 JP JP5444389A patent/JPH0832382B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102227279A (zh) * | 2008-11-27 | 2011-10-26 | Gn工具株式会社 | 端铣刀 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02198708A (ja) | 1990-08-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5221163A (en) | Nicked cutting tool | |
JP2666007B2 (ja) | ニック付切削工具 | |
JPS58223513A (ja) | フライス | |
US20080219782A1 (en) | End mill | |
JPH0832382B2 (ja) | ニック付切削工具 | |
EP3771512B1 (en) | Drill | |
CN108672780A (zh) | 用于加工石墨工件的铣刀 | |
JPH0771767B2 (ja) | フライス | |
US3217382A (en) | High speed rotary file | |
CN110102808A (zh) | 多凹槽端铣刀 | |
CN108672779A (zh) | 用于加工石墨工件的铣刀 | |
JPS61270010A (ja) | 穴あけ工具 | |
CN110560768B (zh) | 一种切削刀具及其刀头结构 | |
CN214023699U (zh) | 一种用于不锈钢加工的整体双头成型槽铣刀 | |
JP3416197B2 (ja) | エンドミル | |
JP2646110B2 (ja) | ニック付リーマ | |
CN113333801A (zh) | 刀头结构及刀具 | |
CN210525162U (zh) | 切割锯 | |
JP4142892B2 (ja) | 刃先交換式回転工具 | |
JP3686022B2 (ja) | クーラント穴付き穴明け工具 | |
JPH0871845A (ja) | 複合材料加工用リーマ | |
JPH06335813A (ja) | エンドミル | |
JP2535644Y2 (ja) | ドリル | |
JPS59161208A (ja) | 転削工具 | |
JP2906136B2 (ja) | 丸 鋸 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 13 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090329 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |