JPH02198708A - ニック付切削工具 - Google Patents

ニック付切削工具

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JPH02198708A
JPH02198708A JP5444389A JP5444389A JPH02198708A JP H02198708 A JPH02198708 A JP H02198708A JP 5444389 A JP5444389 A JP 5444389A JP 5444389 A JP5444389 A JP 5444389A JP H02198708 A JPH02198708 A JP H02198708A
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nick
cutting
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lands
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Takayuki Nishimura
西村 隆侑
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ニック付の切削工具に関し、特に繊維強化
複合材の切削加工に適した切削工具に関するものである
〔従来の技術〕
近年、アラミド繊維、炭素繊維等の繊維を用いた繊維強
化複合材が広く利用されて来ている。繊維強化複合材は
、鋼材等の母材の表面にこれらの繊維を被覆して一体化
したもので、その機械的、物理的特性が優れていること
から航空機産業や宇宙産業において特に多く用いられて
いる。
このような繊維強化複合材をドリル、リーマ、エンドミ
ル、フライス等の切削工具で切削加工する場合、切削工
具には、通常の金属材料を切削する場合とは異なった切
削性能が要求される。
例えば、主なものとして、■加工後に繊維に「ケバ立ち
」、「剥離」、「バリ」等が生じないこと、■繊維の熱
伝導性が低いため、切削によって生じる熱を切削工具の
方に効率良く伝達させて放熱できること、■被加工材の
温度が上昇して繊維が溶けたりしないように、低温で切
削できること等である。
従来より、ねじれ刃にニックを設けて、切削時に切屑の
排出性を良くし、高能率加工を可能にした切削工具は公
知であるが、従来の切削工具では、各ランドに形成され
たニックが工具の中心軸に対して直交する方向を向いて
いるものが多かった。
この他に、ニックが工具の中心軸に対して傾斜したもの
も存在するが、いずれにしても、従来の切削工具は、各
ランドに設けられたニックがすべて同一方向に向いてい
た。これは、切削工具の回転方向が一方向に決まってい
るので、その方向の回転時に前記作用・効果を奏するよ
うにしているためである。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、前記従来の切削工具は、各ニックがいずれ
も同一方向に形成しであるため、前記のような繊維強化
複合材を切削加工すると、母材に被覆された強化用繊維
に「ケバ立ち」、「剥離」、「バリ」等が生じることが
多く、これらの切削には不向きであった。また、繊維強
化複合材は強化用繊維の熱伝導性が低いため、切削時に
生じる熱の放散が悪く、高速で切削すると被切削材の温
度が高温となり、強化用繊維が溶けてしまう不都合があ
った。
この発明は、このような従来工具の難点を解消すべくな
されたもので、その目的とするところは、前述した繊維
強化複合材を「ケバ立ち」、「剥離」、「バリ」等を生
じることなく高速で切削加工することができると共に、
切削時に被加工物の温度が上昇せず低温加工が可能であ
る切削工具を提供することにある。
この発明の他の目的は、良好な加工面を得ることができ
、しかも耐久性に優れた前記種類の切削工具を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、この発明では、次のような技
術的手段を講じている。
すなわち、刃部にねじれ溝とランドを有すると共に、前
記各ランドにニックを設けている切削工具において、 前記ねじれ溝及びランドが偶数個設けてあり、前記各ラ
ンドのニックが、工具の中心軸に対して傾斜して設けて
あると共に、前記刃部の周方向に互いに隣接するランド
の□ニックが、前記工具の中心軸に対して互いに反対方
向に傾斜していることを特徴とするものである。
前記ニックは、前記工具の中心軸に対してほぼ等しい角
度で傾斜させるのが好ましい。この場合は、周方向に互
いに隣接する二つのランドのニック間の関係が、前記中
心軸に対して対称となる。
しかし、前記ニックは、工具の中心軸ではなく、前記ね
じれ溝のねじれ線の接線に対してほぼ等しい角度で傾斜
させることもできる。この場合は、周方向に互いに隣接
する二つのランドのニック間の関係は、前記ねじれ溝の
ねじれ線に対して対称となる。
前記ニックのピッチは、ニックの幅に等しくするのが好
ましい。
またニックの断面形状は、「のこ歯」形とするのが好ま
しい。そして、各ニックによって区分された前記ランド
の各部分の外端縁が、前記刃部の周方向に互いに隣接す
る二つのランド間で互いに反対に向くようにすることが
できる。
さらに、前記刃部の先端面を窪ませ、当該先端面に刃付
けをしないようにすることができる。
また、前記刃部をテーパ状とすることもでき、この場合
は、前記ねじれ溝を等ヘリカル、不等リードとすると共
に、前記ランドの幅を前記刃部の先端から基端まで実質
的に均一とするのが好ましい。
〔作用] 以上のように構成しているので、工具の回転時には、被
切削材にニダクの傾斜角度が反対のランドが交互に接触
する。従って、被切削材の繊維が各ねじれ切れ刃によっ
て確実に切断され、切り屑も円滑に排出されることがで
きる。切り屑と共に切削時に生じる熱も放散されるので
、被切削材の温度が上昇する恐れもない。
また、互いに隣接する各ランドのニックは、傾りが交差
して配置されているのと同様の関係になり、良好な仕上
げ面を得ることができる。
さらに、各ランドにニックを設けているので、切削抵抗
が減少し、高速切削が可能となる。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照しながら、この発明の詳細な説明
する。
第1図〜第5図は、この発明に係るニック付切削工具の
第一実施例を示したもので、この実施例はエンドミルと
して構成しである。
エンドミル(1)は、ストレートな刃部(2)とシャン
ク部(3)とから成り、刃部(2)には周方向に等間隔
に配置された四つのねじれ溝(4)と、これらのねじれ
溝(4)によって形成された四つのねしれたランド(5
)が設けである。各ランド(5)の切削側の端縁(刃部
(2)の先端面側から見て左側の端縁)には、ねじれ切
れ刃(6)が設けてあると共に、外面には多数のニック
(7)が設けである。従って、各ねじれ切れ刃(6)は
滑らかに連続した一つの切れ刃ではなく、ニック(7)
によって分断された多数の小さな切れ刃から構成されて
いる。
各ランド(5)に設けたニック(7)は、第6図(a)
に示すような、断面が略直角三角形で前後非対称の「の
こ歯」状とされ、各ランド(5)に一定ピツチで配列さ
れている。この実施例では、各ニック(7)のピッチは
、ニック(7)の幅に等しく設定し定ピツチで並んでい
るだけである。このため、各ねじれ切れ刃(6)は、の
こ歯形の小さな切れ刃の連続したものになっている。
また、この実施例では、ニック(7)は、エンドミル(
1)の中心軸に対して角度(α)をなすねじれ線に沿っ
て設けており、すべてエンドミル(1)の中心軸に対し
て角度(α)だけ傾斜しているが、傾斜の方向はすべて
が同じではない。エンドミル(1)の中心軸に対して互
いに反対側(裏側)にある二つのランド(5)に設けた
ニック(7)は、同じ方向に傾斜しているが、周方向に
隣り合う二つのランド(5)のニック(7)は、反対方
向に傾斜しているのである。
この関係を模式的に表すと、第4図のようになる。第4
図において、(8) (9)は周方向に隣り合う二つの
ランド(5)に設けたニック(7)に沿って引いた直線
(接線)で、一方の直線(8)は、エンドミル(1)の
中心軸線(10)に対して角度(十α)をなし、他方の
直線(9)は、当該中心軸線(10)に対して角度(−
α)をなしているのである。この関係は、他の隣り合う
二つのランド(5)のニック(7)間の関係についても
当てはまる。
また、前記のように各ニック(7)の断面形状は、いず
れも「のこ歯」形であるが、複数のニック(7)によっ
て区分けされた各ランド(5)は、区分けされた各部分
の鋭利な外端縁(5a)がすべて同一方向を向いてはい
ない。この鋭利な外端縁(5a)の向いている方向につ
いても、傾斜角度と同様の関係がある。すなわち、エン
ドミル(1)の中心軸に対して互いに反対側(裏側)′
にある二つのランド(5)では、外端縁(5a)が同じ
方向に向いているが、周方向に隣り合う二つのランド(
5)では、反対方向に向いているのである。この関係は
、第5図に最も明瞭に示しである。
第5図では、右上にあるランド(5)と左下にあるラン
ド(5)では、鋭利な外端縁(5a)が後方(シャンク
(3)側)に向いているのに対し、正面にあるランド(
5)では、前方(刃部(2)の先端側)に向いている。
図では明らかではないが、背面側にあるランド(5)の
外端縁(5a)も正面にあるランド(5)のそれと同じ
方向を向いているので、エンドミル(1)の中心軸に対
して互いに反対側にある二つのランド(5)では、ニッ
ク(7)を外端縁(5a)が同じ方向に向くように形成
され、周方向に隣り合う二つのランド(5)では、反対
方向に向くように形成されていることになる。
なお、この実施例では、ニック(7)の断面形状を直角
三角形状の非対称ののこ歯形としたが、第6図(b)の
ような、正三角形の対称な山形としてもよく、さらに鋭
角三角形状として底部をランド(5)の中に少し食い込
ませて、ニック(7)により区分されたランド(5)の
各部分にすくい面を形成するようにしてもよい。その他
、必要な性能に応じて種々の形状にすることができるこ
とは勿論である。
刃部(2)の先端面(11)は、シャンク部(3)側に
わずかに窪んでいて刃付けはされていないが、各ねじれ
溝(4)が先端面(11)と交差する部分には、鋭利な
端縁(12)が形成されているので、この端縁(12)
によって切削することができる。この結果、切削振動発
生の主原因である先端切れ刃が存在しないため、切削振
動を非常に少なくすることができ、高精度の加工面を容
易に得ることができるという利点がある。しかし、この
部分に刃付けをしても実施できることは勿論である。
前記ニック(7)の傾斜は、同じランド(5)ではすべ
て一致するのが好ましいが、他のランド(5)との関係
では必ずしもすべてが一部する必要はなく、隣り合うラ
ンド(5)のニック(7)間において、傾斜方向が反対
であればよい。
さらに、各ニック(7)は、この実施例のように螺旋形
の一部から成る曲線状としてもよいが、直線状に設けて
もよいことは勿論である。
次に、以上の構成としたエンドミル(1)の使用状態に
ついて説明する。
まず、エンドミル(1)をフライス盤のチャックに取り
付け、高速で回転させると、エンドミル(1)は、先端
面(11)の端縁(12)とランド(5)のねじれ切れ
刃(6)によって繊維強化複合材の切削を行う。
このとき、被切削材は、ランド(5)に沿って連続的に
設けられた各ねじれ切れ刃(6)によって切削されるの
で、フライス加工のような断続切削やビビリを避けなが
ら切削することができる。また、ニック(7)の傾斜を
隣り合うランド(5)間で反対方向にしているため、ね
じれ切れ刃(6)とニック(7)の相互作用によって強
化用繊維を確実に分断することができる。
さらに、ニック(7)を設けているため、切り屑は細か
く切断され、切り屑の排出は円滑かつ迅速に行われる。
前記エンドミル(1)を実際に製作して、繊維強化複合
材の切削を行い、その性能の確認実験を行った。その条
件及び結果は以下の通りである。
エンドミル(1)は超硬合金製であり、四つのねじれ溝
(4)のねじれ角は右30″、四つのランド(5)に形
成したニック(7)は、傾斜角度が25゜で、中心軸に
対して互いに反対側にある二つのランド(5)のニック
(7)は+25″、他の二つのランド(5)のニック(
7)は−25@である。ニック(7)の断面形状は、第
6図(a)に示した非対称の「のこ歯」形であり、ラン
ド(5)の鋭利な外端縁(5a)の方向も図示したもの
と同じとした。
切削する繊維強化複合材は、厚さ4mmの鋼板の両面に
厚さ0.5mmのアラミド繊維の層を設け、さらに各ア
ラミド繊維の層の上に厚さ1mmの炭素繊維の層を設け
た、五層構造の板材とした。
前記繊維強化複合材を、切削速度60m/m1n0、送
り0.3mm/r e v、 、切り込み深さ2mmの
切削条件で切削した結果、繊維強化複合材の上面及び下
面共に、強化用繊維にrケバ立ち」、「剥離」、「パリ
」等がまったく発生せず、しかも良好な仕上げ面が得ら
れた。
この結果から、この発明のエンドミル(1)は優れた性
能を発揮することが認められた。
第7図及び第8図は、この発明の第二実施例を示してい
る。この実施例は、前記第一実施例と異なり、ねじれ切
れ刃及びねじれ溝を二つとしたエンドミル(31)とし
たものである。このエンドミル(31)も、前記エンド
ミル(1) と同様に、ストレートの刃部(32)とシ
ャンク部(33)から成り、刃部(32)に、エンドミ
ル(31)の中心軸に対して互いに反対側に設けられた
二つのねじれ溝(34)とランド(35)を有し、各ラ
ンド(35)の端縁にはねじれ切れ刃(36)を設けて
いる。
この実施例では、二つのランド(35)に設けたニック
(37)は、エンドミル(31)の中心軸に対する傾斜
角度は同じであるが、傾斜方向が互いに反対になってい
る。従って、この実施例でも、刃部(2)の周方向に隣
り合うランド(35)間ではニック(37)の傾斜方向
が反対になっていることになる。ニック(37)のピッ
チや断面形状は、第一実施例と同様である。
ニック(37)によって形成された各ランド(35)の
鋭利な外端縁(35a)も、互いに反対方向を向いてい
る。
従って、この実施例のエンドミル(31)も、前記第一
実施例のエンドミル(1)と同様の作用・効果を発揮す
ることができる。
このように、ねじれ溝(4) (34)の数は偶数であ
れば特に制限はなく、用途に応じて適宜設定すればよい
第9図及び第10図は、この発明の第三実施例であり、
刃部をテーバ状としたドリルとしたものである。このテ
ーバドリル(51)は、テーパ状の刃部(52)とスト
レートのシャンク部(53)から成り、刃部(52)に
、ねじれ角一定でピッチ(リード)が一定でない二つの
ねじれ溝(54)が設けてあり、さらに二つのランド(
55)の幅が、刃部(52)の先端から基端まで実質的
に均一となるようにしている。
各ねじれ溝(54)の端縁には、ねじれ切れ刃(56)
が設けである。
ニック(57)の傾斜方向及びランド(55)の外端縁
(55a)が両ランド(55)間で反対であること、さ
らにニック(77)のピッチや断面形状は、第一実施例
と同様である。
このような構成にすると、テーパ状の刃部(52)であ
っても、ねじれ切れ刃(56)の全長にわたって安定し
かつ良好な切削状態を得ることができると共に、シャン
ク部(53)に近い位置でも切り屑の排出が円滑に行わ
れるという利点がある。
第11図は、ストレートドリルとしたこの発明の第四実
施例を示したものである。ストレートドリル(71)は
、ストレートの刃部(72)とシャンク部(73)から
成り、刃部(72)に、ストレートドリル(71)の中
心軸に対して互いに反対側に位置する二つのねじれ溝(
74)とランド(75)を有している。各ランド(75
)の端縁にはねじれ切れ刃(76)を、外面には多数の
ニック(77)を設けている。刃部(72)の先端には
、先端切れ刃(78)を設けている。
各ニック(77)は、前記各実施例と同様に、ねじれ線
に沿って延びる曲線状であり、断面形状は「のこ歯」状
である。しかしこの実施例は、前記各実施例とは異なり
、第゛13図に示すように、ニック(77)のピッチが
その幅より大きくなっている。
従って、各ランド(75)の外面には曲面が存在してい
る。
また、各ランド(75)の直角の外端縁(75a)は、
互いに反対側に位置している。すなわち第11図におい
て、上側のランド(75)の外端縁(75a)は前方に
位置し、下側のランド(75)の外端縁(75a)は後
方に位置している。
各ニック(77)は、前記各実施例と同様に、ストレー
ト下すル(71)の中心軸に対して傾斜しており、その
傾斜方向も両ランド(75)では互いに反対になってい
るが、この実施例では、ストレートドリル(71)の中
心軸に対してではなく、ねじれ溝(74)のねじれ線の
接線に対して対称となるように形成している。
これを第12図を用いて説明すると、次の通りである。
(79)はストレートドリル(71)の中心軸線、(8
0)はねじれ溝(74)に沿って引いたねじれ線の接線
で、中心軸線(79)に対してねじれ角(Q)だけ傾斜
している。(81) (82)は、それぞれ二つのラン
ド(75)のニック(77)に沿って引いた直線(接線
)である。図より明らかなように、一方のランド(75
)のニック(77)に沿って引いた直線(81)は、ね
じれ線の接線(80)に対して角度(十β)をなし、他
方のランド(75)のニック(77)に沿って引いた直
線(82)は角度(−β)をなしているのである。従っ
て、各ニック(77)はねじれ線の接線(80)に対し
て対称に配置されていることになる。
ねじれ線の接線(80)は、中心軸線(79)に対して
角度(Q)だけ傾斜しているので、中心軸線(79)に
対しては、一方の直線(81)は角度(Q−β)、他方
の直線(82)は角度(Q+β)をもって傾斜している
ことになる。
このように、ニック(77)の傾斜は、工具の中心軸に
対して対称となるようにすることもできるし、ねじれ溝
のねじれ線に対して対称となるようにすることもできる
なお以上の説明では、切削工具をストレートエンドミル
またはストレートないしテーバドリルとしているが、こ
の発明はこれらに限られるものではなく、ストレートリ
ーマ、テーパリーマ、テーパエンドミル等、この発明が
適用可能な他の任意の切削工具にも適用できることは勿
論であり、またランドないしねじれ溝の数も、偶数であ
れば任意の数として実施できるものである。
〔発明の効果] この発明は以上に述べた構成を有するものであり、次の
ような特有の効果を奏するものである。
■各ランド(5) (35) (55) (75)に工
具の中心軸に対して傾斜したニック(7) (37) 
(57) (77)を設けると共に、互いに隣接する二
つのランド(5) (35)(55) (75)のニッ
ク(7) (37) (57) (77)の傾斜角度を
反対にしているため、傾斜方向の異なるニック(7)(
37) (57) (77)が工具の周方向に交互に配
置されていることになる。このため、強化用繊維の分断
が充分になされ、前述した繊維強化複合材を「ケバ立ち
」、「剥離j、「バリ」等を生じることなく高速で切削
加工することができる。
また、これにより良好な加工面を得ることができる。
■各ランド(5) (35) (55) (75)に設
けたニック(7) (37) (57) (77)によ
り、切り屑が細かく切断されて円滑に排出されるため、
切削時に生じる熱が切り屑と共に効率良(放散され、切
削時に被切削材の温度が上昇せず低温加工が可能となる
■前述のように、繊維強化複合材を「ケバ立ち」等を生
じることなく高速で切削加工することができるため、切
削時にねじれ切れ刃(6) (36)(56) (76
)、端縁(12)及び先端切れ刃(58) (78)に
無理な力が作用することがなく、従って工具寿命が長く
耐久性に優れている: ■ニック(7) (37) (57) (77)のピッ
チをその幅に等しくすると、ランド(5) (35) 
(55) (75)の外面に複数のエツジが形成される
ため、強化繊維の切断がより確実に行われ、繊維強化複
合材の「ケバ立ちj等の発生を一層防止することができ
る。
■ニック(7) (37) (57) (77)の断面
形状を「のこ歯」状にすると共に、各ランド(5) (
35) (55) (75)の外端縁(5a) (35
a) (55a) (75a)を周方向に互いに隣接す
るランド(,5) (35) (55) (75)間で
反対方向に向(ように形成すると、前記■〜■の効果が
一層増加する。
■前記刃部(2)の先端面(11)を窪ませ、当該先端
面(11)に刃付けをしないようにすると、切削振動の
発生を抑制して高精度の仕上げ面を得ることができると
いう効果が生じる。
■前記刃部(52)をテーバ状とし、しかも前記ねじれ
溝(54)を等ヘリカル、不等゛リードで、かつ前記ラ
ンド(55)の幅が刃部(52)の先端から基端まで実
質的に均一となるようにすると、ねじれ切れ刃(56)
の全長にわたって安定しかつ良好な切削状態を得ること
ができると共に、シャンク部(53)に近い位置でも切
り屑の排出が円滑に行われるという利点が生じる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は、この発明に係るニック付切削工具を
エンドミルとして実施した第一実施例を示しており、第
1図はエンドミルの一部を省略した平面図、第2図は一
部を省略した同正面図、第3図は刃部の断面図、第4図
は互いに隣接するランドに設けたニック間の傾斜方向及
び角度の関係を示す説明図、第5図はエンドミルの先端
部の部分拡大斜視図である。 第6図は、ニックの断面形状を示す説明図であり、(a
)は非対称ののこ歯状、(b)は対称の山形状とした場
合である。 第7図及び第8図は、この発明に係るニック付切削工具
をエンドミルとして実施した第二実施例を示しており、
第7図はエンドミルの一部を省略した平面図、第8図は
刃部の断面図である。 第9図及び第10図は、この発明に係るニック付切削工
具をテーパ状ドリルとして実施した第三実施例を示して
おり、第9図はテーパ状ドリルの一部を省略した平面図
、第10図は刃部の断面図である。 第11図は、この発明に係るニック付切削工具をストレ
ートドリルとして実施した第四実施例を示す要部平面図
である。 第12図は、互いに隣接するランドに設けたニック間の
傾斜方向及び角度の関係を示す説明図である。 第13図は、ニックの断面形状を示す説明図である。 (1)・・・エンドミル (3)・・・シャンク部 (5)・・・ランド (6)・・・ねじれ切れ刃 (11)・・・先端面 (31)・・・エンドミル (33)・・・シャンク部 (35)・・・ランド (36)・・・ねじれ切れ刃 (51)・・・ドリル (53)・・・シャンク部 (55)・・・ランド (56)・・・ねじれ切れ刃 (2)・・・刃部 (4)・・・ねじれ溝 (5a)・・・外端縁 (7)・・・ニック (12)・・・端縁 (32)・・・刃部 (34)・・・ねじれ溝 (35a)・・・外端縁 (37)・・・ニック (52)・・・刃部 (54)・・・ねじれ溝 (55a)・・・外端縁 (57)・・・ニック (58)・・・先端切れ刃 (71)・・・ドリル (73)・・・シャンク部 (75)・・・ランド (76)・・・ねじれ切れ刃 (78)・・・先端切れ刃 (72)・・・刃部 (74)・・・ねじれ溝 (75a)・・・外端縁 (77)・・・ニック

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、刃部にねじれ溝とランドを有すると共に、前記各ラ
    ンドにニックを設けている切削工具において、 前記ねじれ溝及びランドが偶数個設けてあ り、さらに前記各ランドのニックが、工具の中心軸に対
    して傾斜して設けてあると共に、前記刃部の周方向に互
    いに隣接するランドのニックが、前記工具の中心軸に対
    して互いに反対方向に傾斜していることを特徴とするニ
    ック付切削工具。 2、前記ニックが、前記工具の中心軸に対してほぼ等し
    い角度で傾斜している請求項1に記載のニック付切削工
    具。 3、前記ニックが、前記ねじれ溝のねじれ線の接線に対
    してほぼ等しい角度で傾斜している請求項1に記載のニ
    ック付切削工具。 4、前記ニックのピッチがニックの幅に等しい請求項1
    ないし3のいずれかに記載のニック付切削工具。 5、前記ニックの断面形状がのこ歯形である請求項1な
    いし4のいずれかに記載のニック付切削工具。 6、前記ニックによって区分された前記ランドの各部分
    の端縁が、前記刃部の周方向に互いに隣接する二つのラ
    ンド間で互いに反対方向に向いている請求項5に記載の
    ニック付切削工具。 7、前記刃部の先端面が窪んでいて、当該先端面には刃
    付けがされていない請求項1に記載のニック付切削工具
    。 8、前記刃部がテーパ状であり、しかも前記ねじれ溝が
    等ヘリカル、不等リードで、かつ前記ランドの幅が刃部
    の先端から基端まで実質的に均一とされている請求項1
    に記載のニック付切削工具。
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