JPH0239211Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は計器の指針照明装置に関するものであ
る。

最近車両などの計器は、夜間の視認性向上の
為、目盛板の照明だけではなく、指針自体を透明
なアクリル樹脂で形成し、これに光を導き、指針
を光輝させる指針照明が行なわれるようになつて
きている。

このような指針照明装置に於いて、従来は第１
ａ図および第１ｂ図に示すように、文字板１の下
を光導板２とし、この光導板２に直接光源（図示
せず）から光を照射し、指針３がこの光導板２と
相対する中央受光部３ａの全周において光を受
け、この受けた光を受光部３ａに形成した複数の
反射面４を経て指針３の先端３ｂおよび後端３ｃ
に到達させるようにしている。

しかし、このような従来の指針照明において
は、指針軸５を隠し、かつ光導板２からの光を受
ける指針受光部３ａにおける光の洩れを防止する
ため、指針キヤツプ６を指針受光部３ａの上に冠
着しているため、指針３の先後端３ｂ，３ｃのみ
しか光輝させることが出来ず、したがつて指針全
体を光輝して視認性を高めることが出来ない欠点
があつた。

また従来の他の例として第２図に示すように、
指針の先端のみを光輝させたものもあるが、これ
も前述したと同様な欠点があつた。

本考案は、このような従来の欠点を除去し、指
針全体を光輝させることができるようにした指針
照明装置を提供するものである。

以下まず第３ａ図〜第５ｂ図を参照して、本考
案の一実施例について詳述する。

第３ａ図は本考案の指針照明装置の指針を組立
てた全体図を示し、第３ｂ図は第３ａ図の断面Ｂ
−Ｂの要部、第３ｃ図は第３ａ図の断面Ｃ−Ｃ、
第３ｄ図は第３ａ図の断面Ｄ−Ｄを示し、第４図
は本考案の指針照明装置の構成を示した図、第５
ａ図および第５ｂ図は本考案装置の作用を説明す
る図である。

第４図に於いて、３０は指針全体を示し、この
指針３０は先端から後端までの指針下部を形成す
る任意に彩色された着色部３１と、先端から後端
までの指針上部を形成する透明な樹脂で作られた
透明部３２とで構成され、これらは、主として２
色成形等の方法で、内部機械（図示せず）に結合
する指針袴３３を一体にインサート成形される。

着色部３１の後端部３４は、指針３０全体のバ
ランス（指針袴３３を中心としたときのモーメン
ト）をとる為、場合によつては異形々状とする場
合がある。

透明部３２は、計器の文字板（図示せず）の目
盛を指示する先端部３５と意匠的効果等を持たせ
た後端部３６及び後述する光の屈折を有効に指針
３０の先端部３５及び後端部３６に導くための半
円錐形の反射部３７が形成されている。この半円
錐形の反射部３７は透明部３２の中央部において
指針直線部分両脇に形成されている。

指針キヤツプ３８は指針３０の光輝表示する部
分以外を覆うものであり、任意に彩色された樹脂
或いはアルミ板等の軽量な金属にて形成し、着色
されたものが用いられる。

又、この指針キヤツプ３８は、指針３０の半円
錐形の反射部３７に固定される為、位置決めガイ
ド部３９及び金属板にて形成したものは任意個所
の爪部４０が設けられている。

指針キヤツプ３８の位置決めガイド部３９は、
指針３０の半円錐形の反射部３７の溝部４１に嵌
合され、爪部４０を反射部３７の裏面４２の内側
に折曲げることにより、一対の指針キヤツプ３８
を指針３０に冠着することが出来る。

次に本考案の作用について、第５ａ図および第
５ｂ図をもつて説明する。

任意の光源（図示せず）より導かれた光（矢印
で示す）は計器の文字板４３の裏面に設けられて
いる光導板４４内を通り、指針３０が挿入されて
いる円錐形状穴４５で直角に反射され、指針３０
の着色部３１の両側外部を通つて、指針３０の半
円錐形の反射部３７に導入する。反射部３７に入
つた光は反射面４６にて更に直角方向に屈折され
る。

指針３０の半円錐形の反射部３７は略円形に形
成されているので光導板４４の円錐形状穴４５か
ら受けた光をほゞ無限の直角方向に光を屈折し、
第５ｂ図で示すように指針３０の透明部３２の側
面４６にて屈折（反射）を繰返し、指針３０の先
端部３５或いは後端部３６迄光が到達し透明部３
２を明るくすることが出来る。

したがつて透明部３２側からの観察者（ドライ
バー）は、任意に彩色された着色部３１を確認す
ることが出来るのである。

このように本考案は、着色部を指針下部の全長
にわたつて形成し、昼間等の照明用電球を点灯し
ない場合は指針の表側（観察側）が透明となつて
おり、着色部を一本のラインとして直接見ること
が出来る為、奥行きのある指針を、又夜間等に於
いて、指針を照明した場合は、光を着色部の両側
外部から指針の反射部に導入して指針の透明部全
体に光を導出させることが出来、指針の先端部か
ら後端部迄着色部を一本のラインとして昼間確認
出来る内容と全く同じように指針全体を光輝させ
ることが出来、したがつて計器指針の視認性及び
従来にない目新しい指針照明装置を提供すること
が出来る。

本考案は、上述の一実施例に限定されることな
く要旨を逸脱しない範囲内で本考案が適用される
ことは言うまでもない。

すなわち第６ａ図で示すごとく指針５０の任意
に彩色された着色部５１の形状は三角形でなく半
円形であつても良いし、第６ｂ図で示すごとく指
針６０の反射面６１は半多角錐形部６２であつて
も良いことは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図は従来の一例を示す要部斜視図、第１
ｂ図はこの従来の一例を第１ａ図の１ｂ−１ｂ線
に沿つて詳細に示す断面図、第２図は従来の他の
例を示す要部斜視図、第３ａ図は本考案の好適な
一実施例である指針照明装置を組立た全体を示す
斜視図、第３ｂ図は第３ａ図のＢ−Ｂ線に沿う部
分断面図、第３ｃ図は第３ａ図のＣ−Ｃ線に沿う
断面図、第３ｄ図は第３ａ図のＤ−Ｄ線に沿う断
面図、第４図は本考案指針照明装置の構成を示す
分解斜視図、第５ａ図は本考案指針照明装置の作
用を説明する断面図、第５ｂ図は本考案指針照明
装置の作用を説明する平面図、第６ａ図は本考案
指針照明装置の変形例を示す断面図、第６ｂ図は
本考案指針照明装置の他の変形例を示す斜視図で
ある。 ３０……指針、３１……着色部、３２……透明
部、３３……指針袴、３４……後端部、３５……
先端部、３６……後端部、３７……半円錐形の反
射部、３８……指針キヤツプ、３９……位置決め
ガイド部、４０……爪部、４１……溝部、４２…
…裏面、４３……文字板、４４……光導板、４５
……円錐形状穴、４６……側面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部を導光することができる指針において、先
   端から後端までの指針下部を形成する着色部と、
   先端から後端までの指針上部を形成する透明部と
   で構成され、前記透明部の中央部には指針直線部
   分両脇に半円錐形ないしは半多角錐形の反射部を
   そなえ、この指針直線部分を残して両脇の前記反
   射部のみを、分割された指針キヤツプで覆い、光
   を前記着色部の両側外部から前記反射部に導入し
   て指針全体を先端から後端まで連続して光輝させ
   て着色部を一体化したラインで確認できるように
   したことを特徴とする、計器の指針照明装置。