JPH087083B2

JPH087083B2 - ２針式計器の夜間照明構造

Info

Publication number: JPH087083B2
Application number: JP4031103A
Authority: JP
Inventors: 真章石丸
Original assignee: 日本電装株式会社
Priority date: 1992-02-18
Filing date: 1992-02-18
Publication date: 1996-01-29
Anticipated expiration: 2011-01-29
Also published as: JPH05232266A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、２針式計器の夜間照
明構造、詳しくは、車両等に搭載されるブレーキエアゲ
ージ、時計等２針式計器の夜間照明構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、２針式計器の夜間照明構造とし
て、実開昭６０−１１１２２４号公報に記載されたもの
が知られており、この従来例に近似の夜間照明構造を図
５に示す。

【０００３】図５に示すように、この夜間照明構造は、
同軸構造の前側指針軸１０、後側指針軸１１と、前側指
針軸１０に取着される前側指針１３と、後側指針軸１１
に取着される後側指針５とを備える。そして、各指針１
３，５は、それぞれ、対応する指針軸１０，１１に固定
される基部１７，６と、この基部１７，６から指針軸１
０，１１に対する略直交方向へ伸びた針部１８，２３と
からなり、後面側から指針軸１０，１１の軸方向に導か
れてきた照明光を屈折させて針部１８，２３へ導くため
の反射面２０，２４が、基部１７，６の、対応する針部
１８，２３との連結部位近傍に形成されている。また、
前側指針基部１７の前面側に遮光キャップ１２が取着さ
れている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の２
針式計器の夜間照明構造は、図５に示すように、前側指
針基部１７の反射面２０及び後側指針基部６の反射面２
４が、互いに半径を異とする仮想円周上に形成されてい
る。

【０００５】このため、以下のような問題点があること
が判明した。

【０００６】すなわち、長手方向寸法が同一の２個以上
の指針１３，５においては、前側指針基部１７の前面側
に取着される遮光キャップ１２から露出する針部１８，
２３の長さが長い指針の方が、計器視認性に優れる。こ
のため、計器視認性の向上を図るためには、遮光キャッ
プ１２の半径を出来るだけ小さく設定することが望まし
い。しかし、上記のような、前側指針基部１７の反射面
２０及び後側指針基部６の反射面２４が、互いに半径を
異とする仮想円周上に形成された夜間照明構造の場合、
２つの反射面２０，２４を半径方向へずらすようにして
形成しなければならないため、基部１７，６の半径は比
較的大きく設定しなければならない。このため、遮光キ
ャップ１２の半径は、比較的大きくなり、計器視認性の
向上にはおのずと限界が生じる。

【０００７】この発明は、上記問題点にかんがみ、計器
視認性を十分に向上させることができる２針式計器の夜
間照明構造を提供することを課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
この発明に係る２針式計器の夜間照明構造は、同軸構造
の前側指針軸、後側指針軸と、前記前側指針軸に取着さ
れる前側指針と、前記後側指針軸に取着される後側指針
とを備え、前記各指針は、それぞれ、対応する指針軸に
固定される基部と、該基部から前記指針軸に対する略直
交方向へ伸びた針部とからなり、後面側から前記指針軸
の軸方向に導かれてきた照明光を屈折させて前記針部へ
導くための反射面が、前記基部の、対応する針部との連
結部位近傍に形成されており、また、少なくとも前記前
側指針基部の前面側に遮光キャップが取着されてなる２
針式計器の夜間照明構造において、前記前側指針基部及
び前記後側指針基部の各反射面は、互いに略同一半径の
仮想円周上に形成され、また、前記前側指針基部の反射
面の周方向長さが、前記後側指針基部の反射面の周方向
長さよりも長く設定されていることを特徴とする。

【０００９】

【作用】前側指針基部及び後側指針基部の各反射面は、
互いに略同一半径の仮想円周上に形成され、また、前側
指針基部の反射面の周方向長さは、後側指針基部の反射
面の周方向長さよりも長く設定されている。

【００１０】このため、後面側から指針軸の軸方向に導
かれてきた照明光の一部が後側指針基部の反射面に入射
され反射面で屈折して後側指針針部へ導かれ、この針部
を照らす。また、後側指針基部の反射面に入射されなか
った照明光は基部を通過し、その一部は、必ず前側指針
基部の反射面に入射され、この反射面で屈折して前側指
針針部へ導かれ、この針部を照らす。

【００１１】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。

【００１２】図１ないし図３は、第１実施例に係る２針
式計器の夜間照明構造を示す。

【００１３】本実施例に係る２針式計器は、ブレーキエ
アゲージである。ブレーキエアゲージは、公知のよう
に、車両の前輪及び後輪の各エアブレーキ圧を前側指針
及び後側指針で表示する２針式計器であり、通常、前側
指針と後側指針は制動時、略重なり合って略同一角度だ
け振れる。

【００１４】ブレーキエアゲージ１は、図１に示すよう
に、エアブレーキ圧を駆動源とする作動機構２（ブロッ
クで示している）を備え、作動機構２の前面側には、ラ
イト３による照明光が内部を通過可能なアクリル樹脂等
からなる導光体４が配設されている。導光体４には、ラ
イト３の照明光を後述する後側指針５の基部６へ導くた
めの反射面７，８等が適宜形成されている。また、導光
体４の前面には、文字盤９が取付けられている。

【００１５】作動機構２の出力部（図示せず）には、同
軸構造の前側指針軸１０及び後側指針軸１１が連結さ
れ、車両制動時、エアブレーキ圧が発生すると、前輪及
び後輪の各エアブレーキ圧に応じてそれぞれ前側指針軸
１０及び後側指針軸１１が別個独立に回動できるよう構
成されている。なお、前側指針軸１０は、中空円筒状の
後側指針軸１１内部に適宜間隙をもって挿通されてい
る。

【００１６】前側指針軸１０の先端部には、前面遮光キ
ャップ１２の裏面側に固定された前側指針１３が着脱自
在に取着されている。一方、後側指針軸１１の先端部に
は、側面遮光キャップ１４に固定された後側指針５が取
着されている。

【００１７】前面遮光キャップ１２の後面中央部には、
前側指針軸１０が嵌込まれる有底中空円筒状のリブ１５
が突設されており、また、後面において、リブ１５を中
心とした周囲には、前側指針１３に対する位置決め用の
２つの突起１６が後方へ突出して形成されている。

【００１８】前側指針１３は、基部１７と、この基部１
７から前側指針軸１０に対する略直交方向へ伸びた針部
１８とからなる。基部１７の、針部１８との連結部位近
傍には、後面側から後側指針５の基部６を通過し指針軸
１０，１１の軸方向に導かれてきた照明光を屈折させて
針部１８へ導くための反射面２０が形成されている。ま
た、基部１７の中央部には、前面遮光キャップ１２のリ
ブ１５が挿通される穴２１が形成されている。その他、
基部１７には、前面遮光キャップ１２の突起１６が侵入
する穴２２が形成されている。

【００１９】一方、後側指針５も、前側指針１３と略同
様な基部６と針部２３とからなり、基部６の、針部２３
との連結部位近傍には、後面側から指針軸１０，１１の
軸方向に導かれてきた照明光を屈折させて針部２３へ導
くための反射面２４が形成されている。ただし、基部６
は側面遮光キャップ１４に固定され、また、基部６に
は、側面遮光キャップ１４の位置決め用突起２５が侵入
する穴２６が形成されているとともに、基部６の中央部
には、前側指針軸１０を通し、かつ後側指針軸１１に固
定される中空円筒状の取付部２７が形成されている。

【００２０】前側指針基部１７及び後側指針基部６の各
反射面２０，２４は、図１、図２及び図３から明らかな
ように、互いに略同一半径の仮想円周上に形成されてい
る。また、図１及び図３から明らかなように、前側指針
基部１７の反射面２０の周方向長さＬ₁ が、後側指針基
部６の反射面２４の周方向長さＬ₂ よりも長く設定され
ている。

【００２１】上記のように構成されたブレーキエアゲー
ジにおいて、ライト３が点灯されると、ライト３による
照明光は、導光体４の内部に入り、導光体４の反射面
７，８等により指針軸１０，１１の軸方向へ屈折されて
後側指針５の基部６に入る。この基部６に入った照明光
は、その一部が反射面２４で屈折されて針部２３へ導か
れ、針部２３が照らされる。また、基部６に入った照明
光のうち、反射面２４に入射されなかった照明光はその
まま基部６の内部を指針軸１０，１１の軸方向へ直進
し、前側指針１３の基部１７に入る。ここで、基部１７
の反射面２０の周方向長さＬ₁ は、上述したように後側
指針基部６の反射面２４の周方向長さＬ₂ よりも長く設
定されている。このため、前側指針基部１７に入った照
明光の一部は、必ず反射面２０で屈折されて針部１８へ
導かれ、針部１８が照らされる。

【００２２】なお、各針部１８，２３の後面側に互いに
異なる色の蛍光塗料を塗布しておけば、前側指針１３と
後側指針５の表示位置を明瞭に識別することができる。

【００２３】以上説明したように、本実施例に係るブレ
ーキエアゲージの夜間照明構造において、前側指針基部
１７及び後側指針基部６の各反射面２０，２４は、互い
に略同一半径の仮想円周上に形成され、また、前側指針
基部１７の反射面２０の周方向長さＬ₁ は、後側指針基
部６の反射面２４の周方向長さＬ₂ よりも長く設定され
ている。

【００２４】このため、各基部６，１７の半径を十分小
さく設定しても各針部２３，１８を十分に明るく照らす
ことが可能になるため、遮光キャップの半径を十分小さ
く設定することができ、従って、計器視認性を向上させ
ることができる。

【００２５】なお、図４に示す第２実施例のように、各
基部６，１７の後部側（針部２３，１８から遠い部位）
にも、上記反射面２４，２０と同様な関係をもつ反射面
２８，２９を形成するようにしても良い。

【００２６】また、車載用時計等にも十分適用できるこ
とは言うまでもない。

【００２７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明に係る２針式計器の夜間照明構造によると、前側指針
基部及び後側指針基部の各反射面を、互いに略同一半径
の仮想円周上に形成し、また、前側指針基部の反射面の
周方向長さを、後側指針基部の反射面の周方向長さより
も長く設定したため、各基部の半径を十分小さく設定で
き、従って、遮光キャップの半径を小さく設定できて計
器視認性を十分向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例に係る２針式計器の夜間照明構造の
要部分解斜視図

【図２】同夜間照明構造の断面図

【図３】同夜間照明構造における前側指針、後側指針の
各反射面相互間の位置関係を説明するための正面図

【図４】第２実施例の夜間照明構造における前側指針、
後側指針の各反射面相互間の位置関係を説明するための
正面図

【図５】従来例に係る夜間照明構造の断面図

【符号の説明】

１ブレーキエアゲージ（２針式計器）５後側指針６，１７基部１０前側指針軸１１後側指針軸１２前面遮光キャップ１３前側指針１８，２３針部２０，２４反射面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】同軸構造の前側指針軸、後側指針軸と、
前記前側指針軸に取着される前側指針と、前記後側指針
軸に取着される後側指針とを備え、前記各指針は、それぞれ、対応する指針軸に固定される
基部と、該基部から前記指針軸に対する略直交方向へ伸
びた針部とからなり、後面側から前記指針軸の軸方向に
導かれてきた照明光を屈折させて前記針部へ導くための
反射面が、前記基部の、対応する針部との連結部位近傍
に形成されており、また、少なくとも前記前側指針基部の前面側に遮光キャ
ップが取着されてなる２針式計器の夜間照明構造におい
て、前記前側指針基部及び前記後側指針基部の各反射面は、
互いに略同一半径の仮想円周上に形成され、また、前記
前側指針基部の反射面の周方向長さが、前記後側指針基
部の反射面の周方向長さよりも長く設定されていること
を特徴とする２針式計器の夜間照明構造。