JPH02216220A - ピッチ系炭素繊維の製造方法 - Google Patents
ピッチ系炭素繊維の製造方法Info
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- JPH02216220A JPH02216220A JP3553789A JP3553789A JPH02216220A JP H02216220 A JPH02216220 A JP H02216220A JP 3553789 A JP3553789 A JP 3553789A JP 3553789 A JP3553789 A JP 3553789A JP H02216220 A JPH02216220 A JP H02216220A
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Landscapes
- Working-Up Tar And Pitch (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明はプラスチック、金属、コンクリート等の強化材
として使用される炭素繊維のうち、ピッチを前駆体とし
て用いた炭素繊維の製造方法に関するものである。
として使用される炭素繊維のうち、ピッチを前駆体とし
て用いた炭素繊維の製造方法に関するものである。
[従来の技術]
ピッチ系炭素繊維の製造工程は、大きく分けて紡糸用ピ
ッチの調製工程、溶融紡糸工程、不融化工程、炭素化工
程から構成されている。このうち不融化工程は、溶融紡
糸したピッチ繊維が不活性雰囲気中での炭素化工程にお
いて繊維形状を損なうことがあるのを防止する為に行な
われるものである。この不融化工程は、酸化反応によっ
てピッチの軟化点が上昇する現象を応用したものであり
、多くの場合酸化性雰囲気中で軽度に熱処理を行なうこ
とによって目的を達成している。酸化性雰囲気としては
経済性および取り扱いの容易さから多くの場合空気雰囲
気が使用されているが、不融化速度を高めるために酸素
、オゾン、窒素酸化物等を用いる場合もある。さらに反
応を促進する目的でTif4um、ハロゲン化合物等を
併用することもある。
ッチの調製工程、溶融紡糸工程、不融化工程、炭素化工
程から構成されている。このうち不融化工程は、溶融紡
糸したピッチ繊維が不活性雰囲気中での炭素化工程にお
いて繊維形状を損なうことがあるのを防止する為に行な
われるものである。この不融化工程は、酸化反応によっ
てピッチの軟化点が上昇する現象を応用したものであり
、多くの場合酸化性雰囲気中で軽度に熱処理を行なうこ
とによって目的を達成している。酸化性雰囲気としては
経済性および取り扱いの容易さから多くの場合空気雰囲
気が使用されているが、不融化速度を高めるために酸素
、オゾン、窒素酸化物等を用いる場合もある。さらに反
応を促進する目的でTif4um、ハロゲン化合物等を
併用することもある。
ところで紡糸直後のピッチ繊維は、大変脆弱であり、!
#織繊維は取り扱いが困難であり、また工業的規模での
生産性向上の要請もあるので、数百〜数千本の単繊維を
集めて成る繊維束として取扱われている。繊維束の状態
で不融化あるいは炭素化を行なう場合は、繊維束内の個
々のM−繊維はその形状を保つことができるが、単繊維
同士が直接触れあっている部分で相互に融着することが
ある。このような融着が生じた場合には、繊維束のしな
やかさ(可撓性)が低下すると共に毛羽立ちや糸切れが
発生しやすくなる。ざらに融着に起因する繊維表面の欠
陥が単繊維そのものの性能を劣化させる。このような繊
維束内での融着は、残念ながら雰囲気、温度、速度など
の不融化条件を調整するだけでは十分に回避できない。
#織繊維は取り扱いが困難であり、また工業的規模での
生産性向上の要請もあるので、数百〜数千本の単繊維を
集めて成る繊維束として取扱われている。繊維束の状態
で不融化あるいは炭素化を行なう場合は、繊維束内の個
々のM−繊維はその形状を保つことができるが、単繊維
同士が直接触れあっている部分で相互に融着することが
ある。このような融着が生じた場合には、繊維束のしな
やかさ(可撓性)が低下すると共に毛羽立ちや糸切れが
発生しやすくなる。ざらに融着に起因する繊維表面の欠
陥が単繊維そのものの性能を劣化させる。このような繊
維束内での融着は、残念ながら雰囲気、温度、速度など
の不融化条件を調整するだけでは十分に回避できない。
このような繊維束内での融着を防止する手段として、<
1) lit維の表面に油剤やシリカ微粉末等の融着防
止剤を付着させたり、適切な性状をもった油剤を塗布し
たりする試みがなされており (例えば特開昭60−8
8124.特開昭aO−134027,特開昭61−1
87021.特開昭82−28411.特開昭[i2−
28412号公報)、(2)或はいったん繊維束内で融
着した繊維をローラー、バー、ガイド等を利用して解繊
し、繊維束のしなやかさを回復させる試みもなされてい
る(例えば特開昭61−124645.特開昭61−1
387:19号公報等)。
1) lit維の表面に油剤やシリカ微粉末等の融着防
止剤を付着させたり、適切な性状をもった油剤を塗布し
たりする試みがなされており (例えば特開昭60−8
8124.特開昭aO−134027,特開昭61−1
87021.特開昭82−28411.特開昭[i2−
28412号公報)、(2)或はいったん繊維束内で融
着した繊維をローラー、バー、ガイド等を利用して解繊
し、繊維束のしなやかさを回復させる試みもなされてい
る(例えば特開昭61−124645.特開昭61−1
387:19号公報等)。
[発明が解決しようとする課題]
前述したように数百〜数千木の単繊維から成る繊維束を
不融化、炭素化すると繊維束内で直接触れあっている*
mia同士が融着する。そこで前述の(1)の様に不融
化処理に先だって、油剤や融着防止剤を繊維に付着させ
ることが考えられた訳であるが、この場合、炭素化ある
いは黒鉛化工程でこれらの油剤や融着防止剤が炭素繊維
と反応し、繊維性能の劣化をもたらす危険がある。そこ
でこれを解決するために、−旦付着させた油剤や融着防
止剤を不融化後に除去したり、或は別の油剤を変更付着
させるなどする必要があり、工程が複雑になる。一方後
者の(2)の方法によって不融化。
不融化、炭素化すると繊維束内で直接触れあっている*
mia同士が融着する。そこで前述の(1)の様に不融
化処理に先だって、油剤や融着防止剤を繊維に付着させ
ることが考えられた訳であるが、この場合、炭素化ある
いは黒鉛化工程でこれらの油剤や融着防止剤が炭素繊維
と反応し、繊維性能の劣化をもたらす危険がある。そこ
でこれを解決するために、−旦付着させた油剤や融着防
止剤を不融化後に除去したり、或は別の油剤を変更付着
させるなどする必要があり、工程が複雑になる。一方後
者の(2)の方法によって不融化。
炭素化、黒鉛化のいずれかの段階でローラーバー、ガイ
ド等を利用して繊維束を機械的に解繊する方法では、繊
維をいためやすいという欠点がある。例えば不融化段階
における繊維は強度も弱く、且つもろいのでこの段階で
繊維束に機械的解繊を施すのは好ましくない。これに対
し炭素化あるいは黒鉛化した段階では、繊維強度が強く
なっているものの融着部分の強度も強くなっているので
、解繊の際に繊維表面に大きな傷をつけたり、毛羽立ち
、糸切れを生じさせたりする。したがってこれらの段階
で機械的解繊を施すことも好ましくない、そこで本発明
においては油剤や融着防止剤を用いなくとも繊維束内で
の融着を生じることがなく、従ってむりやりな機械的解
繊を施す必要がなく、その結果優れた可撓性を有する良
Xなどッチ系炭素繊維を与えることのできる方法につい
て検討した。
ド等を利用して繊維束を機械的に解繊する方法では、繊
維をいためやすいという欠点がある。例えば不融化段階
における繊維は強度も弱く、且つもろいのでこの段階で
繊維束に機械的解繊を施すのは好ましくない。これに対
し炭素化あるいは黒鉛化した段階では、繊維強度が強く
なっているものの融着部分の強度も強くなっているので
、解繊の際に繊維表面に大きな傷をつけたり、毛羽立ち
、糸切れを生じさせたりする。したがってこれらの段階
で機械的解繊を施すことも好ましくない、そこで本発明
においては油剤や融着防止剤を用いなくとも繊維束内で
の融着を生じることがなく、従ってむりやりな機械的解
繊を施す必要がなく、その結果優れた可撓性を有する良
Xなどッチ系炭素繊維を与えることのできる方法につい
て検討した。
[課題を解決するための手段]
前記課題を解決することのできた本発明とはピッチ系炭
素繊維の製造において、不融化後炭素化する前の紡糸繊
維を、その破断伸度が極大を示すに至る温度又はその近
傍温度で熱処理し、次いで解繊することを要旨とするも
のであり、これをより具体的に言えば、不融化後炭素化
する前の紡糸繊維を、室温から1000℃に到達するま
での間を不活性雰囲気中5℃/minの速度で昇温した
ときの150℃から1000℃に至る迄の重量減少率を
100としたとき、その25〜60%に相当する様な重
量減少を示す様に不活性雰囲気中で熱処理し、次いで解
繊する点に要旨が存在する。
素繊維の製造において、不融化後炭素化する前の紡糸繊
維を、その破断伸度が極大を示すに至る温度又はその近
傍温度で熱処理し、次いで解繊することを要旨とするも
のであり、これをより具体的に言えば、不融化後炭素化
する前の紡糸繊維を、室温から1000℃に到達するま
での間を不活性雰囲気中5℃/minの速度で昇温した
ときの150℃から1000℃に至る迄の重量減少率を
100としたとき、その25〜60%に相当する様な重
量減少を示す様に不活性雰囲気中で熱処理し、次いで解
繊する点に要旨が存在する。
[作用]
本発明者らはピッチ系炭素繊維の製造工程において、繊
維束内で生じた!P、繊維同士の融着問題を解決するた
めには、融着がどの段階でどの程度生じるか、また不融
化繊維の性能がその後の熱処理の過程でどのように変化
していくかを究明する必要があると考え、夫々について
調べた。その結果融着は不融化あるいはその直後の熱処
理中に生じており、炭素化および黒鉛化処理によフてそ
の融着が顕在化してくることが分かった。また繊維の力
学的特性は不融化後の熱処理過程において第1図に示す
様に特異な変化を示すことが明らかになった。すなわち
不融化後の紡糸繊維を徐々に不活性雰囲気中で熱処理し
ていくと、昇温速度にも依存するが、約300℃前後か
ら重量減少が始まる。しかしこの段階では引張強度、引
張弾性率とも、不融化後の1m維と比べてほとんど変化
していない。ところが熱処理をさらに続けると、弾性率
は変化しないが引張強度のみが増加しはじめる。
維束内で生じた!P、繊維同士の融着問題を解決するた
めには、融着がどの段階でどの程度生じるか、また不融
化繊維の性能がその後の熱処理の過程でどのように変化
していくかを究明する必要があると考え、夫々について
調べた。その結果融着は不融化あるいはその直後の熱処
理中に生じており、炭素化および黒鉛化処理によフてそ
の融着が顕在化してくることが分かった。また繊維の力
学的特性は不融化後の熱処理過程において第1図に示す
様に特異な変化を示すことが明らかになった。すなわち
不融化後の紡糸繊維を徐々に不活性雰囲気中で熱処理し
ていくと、昇温速度にも依存するが、約300℃前後か
ら重量減少が始まる。しかしこの段階では引張強度、引
張弾性率とも、不融化後の1m維と比べてほとんど変化
していない。ところが熱処理をさらに続けると、弾性率
は変化しないが引張強度のみが増加しはじめる。
そしてしばらくの間(若干の温度上昇が進む間)は、強
度のみが増加し弾性率はほとんど変化しない状態が続き
、やがて温度が更に高くなるにつれて弾性率の増加も始
まり、遂には熱処理温度の上昇にともなフて強度0弾性
率とも単調に増加するようになる。このような傾向は不
融化条件に依存しない(強度増加が始まる温度1弾性率
増加が始まる温度の絶対値は不融化工程での熱履歴や熱
処理時の昇温速度により変化する)が、いずれにしろ、
不融化後の繊維に速度な熱処理を施すと、弾性率が熱処
理前の不融化繊維とほとんど同じで、強度のみが増加し
た状態、いいかえれば破断伸度が極大を示す状態を実現
で廿る。この破断伸度は最大で5%以上にも達する場合
がある。これらと融着発生段階との関係を調べたところ
、融着はこの破断伸度が極大を迎えるかなり以前に発生
することがわかった。すなわち破断伸度が極大となるよ
うな温度またはその近傍の温度に熱処理した状態では、
繊維束内での単繊維同士の融着は既に生じているが繊維
束は可撓性を有しかつ不融化繊維に比べて数倍に強度が
増大しているので、解職操作に非常に遺した状態になっ
ている。したがってこの状態では、特殊なローラー、バ
ー、ガイド等を用いなくとも第2図〜第4図に示す様な
通常の解繊用ローラーを通すだけで容易に解職できる。
度のみが増加し弾性率はほとんど変化しない状態が続き
、やがて温度が更に高くなるにつれて弾性率の増加も始
まり、遂には熱処理温度の上昇にともなフて強度0弾性
率とも単調に増加するようになる。このような傾向は不
融化条件に依存しない(強度増加が始まる温度1弾性率
増加が始まる温度の絶対値は不融化工程での熱履歴や熱
処理時の昇温速度により変化する)が、いずれにしろ、
不融化後の繊維に速度な熱処理を施すと、弾性率が熱処
理前の不融化繊維とほとんど同じで、強度のみが増加し
た状態、いいかえれば破断伸度が極大を示す状態を実現
で廿る。この破断伸度は最大で5%以上にも達する場合
がある。これらと融着発生段階との関係を調べたところ
、融着はこの破断伸度が極大を迎えるかなり以前に発生
することがわかった。すなわち破断伸度が極大となるよ
うな温度またはその近傍の温度に熱処理した状態では、
繊維束内での単繊維同士の融着は既に生じているが繊維
束は可撓性を有しかつ不融化繊維に比べて数倍に強度が
増大しているので、解職操作に非常に遺した状態になっ
ている。したがってこの状態では、特殊なローラー、バ
ー、ガイド等を用いなくとも第2図〜第4図に示す様な
通常の解繊用ローラーを通すだけで容易に解職できる。
そしてこれを炭素化して得られる繊維は毛羽立ちや糸切
れが発生せず良好なものとなる。
れが発生せず良好なものとなる。
本発明の基本的思想は上記の通りであるが、ここで残さ
れた問題は不融化条件によって異なる破断伸度が極大と
なる熱処理条件をどのように設定するかということであ
る。これについて種々検討した結果衣の様にすると最も
安定した条件が得られることが分かった。即ちある条件
で不融化処理した繊維について、それをサンプリングし
前もって不活性雰囲気中で室温から1000℃まで5℃
/winの速度で昇温し、150℃から1000℃に至
るまでの全重量減少量を求め、該Ii量減少量を100
としたとき、その25〜60%、好ましくは30〜40
%の重量減少を示す様に熱処理を行なえば破断伸度極大
付近の状態を実現できることが明らかになった。ここで
の重量減少は、ピッチ繊維の熱重合反応の進行の程度を
表わしたものであるから、前述の条件で生じた重量減少
が25%未満では重合が不十分なためその強度は解繊に
適するほどまでにはなフていない。一方重量減少が60
%を超える状態では熱重合反応が進みすぎて弾性率の増
加も顕著となっており、ili維束の可撓性が減少しは
じめるので強度は強くなっているもののやはり解繊には
適さない。
れた問題は不融化条件によって異なる破断伸度が極大と
なる熱処理条件をどのように設定するかということであ
る。これについて種々検討した結果衣の様にすると最も
安定した条件が得られることが分かった。即ちある条件
で不融化処理した繊維について、それをサンプリングし
前もって不活性雰囲気中で室温から1000℃まで5℃
/winの速度で昇温し、150℃から1000℃に至
るまでの全重量減少量を求め、該Ii量減少量を100
としたとき、その25〜60%、好ましくは30〜40
%の重量減少を示す様に熱処理を行なえば破断伸度極大
付近の状態を実現できることが明らかになった。ここで
の重量減少は、ピッチ繊維の熱重合反応の進行の程度を
表わしたものであるから、前述の条件で生じた重量減少
が25%未満では重合が不十分なためその強度は解繊に
適するほどまでにはなフていない。一方重量減少が60
%を超える状態では熱重合反応が進みすぎて弾性率の増
加も顕著となっており、ili維束の可撓性が減少しは
じめるので強度は強くなっているもののやはり解繊には
適さない。
[実施例]
実施例1
市販石炭系硬ピツチに水素化溶媒としてテトラヒドロキ
ノリンを用いて水素化処理を施こして得た水素化ピッチ
を、減圧下で短時間熱処理し紡糸ピッチを調製した。こ
の紡糸ピッチを250個のノズル孔をもつ紡糸装置で紡
糸し3木のボビンに巻きとった。このボビンに巻き取っ
たピッチ繊維を空気中1℃/winの昇温速度で300
℃まで熱処理し不融化した。ここで前もってこの不融化
繊維の一部を採取し、窒素雰囲気中5℃、/+inの昇
温速度で1000℃まで昇温し熱重量分析を行ない、1
50℃から1000℃に至るまでの全重量減少量の15
%、35%、70%に相当する様な重量減少を示す温度
を調べた結果、それぞれ430℃、540℃、650℃
であった。各ボビンに巻いた不融化繊維を、窒素雰囲気
中5℃/winの昇温速度で、それぞれ430℃、54
0℃、650℃で熱処理した。得られた各熱処理繊維を
第2図の概略図に示すように径121mの解繊用ローラ
ーを用いて解繊しながら炭化炉中1200℃で炭素化処
理を行なった。430℃で熱処理したものは強度が弱く
、糸切れが多発しこの方法で解繊、炭化処理することは
できなかった。540℃で熱処理したものは、この方式
では、糸切れ、毛羽立ちがほとんどなく安定して解職、
炭素化処理を行なうことができた。得られた炭素化繊維
は繊維束状態でもしなやかであった。
ノリンを用いて水素化処理を施こして得た水素化ピッチ
を、減圧下で短時間熱処理し紡糸ピッチを調製した。こ
の紡糸ピッチを250個のノズル孔をもつ紡糸装置で紡
糸し3木のボビンに巻きとった。このボビンに巻き取っ
たピッチ繊維を空気中1℃/winの昇温速度で300
℃まで熱処理し不融化した。ここで前もってこの不融化
繊維の一部を採取し、窒素雰囲気中5℃、/+inの昇
温速度で1000℃まで昇温し熱重量分析を行ない、1
50℃から1000℃に至るまでの全重量減少量の15
%、35%、70%に相当する様な重量減少を示す温度
を調べた結果、それぞれ430℃、540℃、650℃
であった。各ボビンに巻いた不融化繊維を、窒素雰囲気
中5℃/winの昇温速度で、それぞれ430℃、54
0℃、650℃で熱処理した。得られた各熱処理繊維を
第2図の概略図に示すように径121mの解繊用ローラ
ーを用いて解繊しながら炭化炉中1200℃で炭素化処
理を行なった。430℃で熱処理したものは強度が弱く
、糸切れが多発しこの方法で解繊、炭化処理することは
できなかった。540℃で熱処理したものは、この方式
では、糸切れ、毛羽立ちがほとんどなく安定して解職、
炭素化処理を行なうことができた。得られた炭素化繊維
は繊維束状態でもしなやかであった。
同じ熱処理繊維を解職用のローラーを介さずに炭素化し
たところ繊維束内での融着が顕在化し、ガイドローラー
を通過する際に毛羽が生じた。また650℃で熱処理し
たものは解繊用ローラーを通過する際に多少の毛羽が生
じた。炭素化繊維は繊維束としてしなやかであったが毛
羽がめだち、たまにガイドローラーにからみついた。同
じ熱処理繊維を解繊用ローラーを介さずに炭素化したと
ころ、繊維束内での融着が顕在化しガイドローラーを通
過する際に毛羽が生じた。
たところ繊維束内での融着が顕在化し、ガイドローラー
を通過する際に毛羽が生じた。また650℃で熱処理し
たものは解繊用ローラーを通過する際に多少の毛羽が生
じた。炭素化繊維は繊維束としてしなやかであったが毛
羽がめだち、たまにガイドローラーにからみついた。同
じ熱処理繊維を解繊用ローラーを介さずに炭素化したと
ころ、繊維束内での融着が顕在化しガイドローラーを通
過する際に毛羽が生じた。
実施例2
実施例1で用いた紡糸ピッチと同じピッチを250個の
ノズル孔をもつ紡糸装置で紡糸しゴデツトローラーで引
き取った後、ステンレス鋼製のケンスに収納した。この
ピッチ繊維を空気雰囲気中170℃までは、5℃/lI
h1nで昇温し170℃から260℃までは0.5℃/
akinで昇温し、不融化処理した。この不融化繊維を
一部サンプリングし窒素雰囲気中5℃/ll1inの昇
温測定で1000℃まで昇温し熱重量分析を行なワた。
ノズル孔をもつ紡糸装置で紡糸しゴデツトローラーで引
き取った後、ステンレス鋼製のケンスに収納した。この
ピッチ繊維を空気雰囲気中170℃までは、5℃/lI
h1nで昇温し170℃から260℃までは0.5℃/
akinで昇温し、不融化処理した。この不融化繊維を
一部サンプリングし窒素雰囲気中5℃/ll1inの昇
温測定で1000℃まで昇温し熱重量分析を行なワた。
150℃から1000℃の間での重量減少率は14%で
あった。この不融化繊維を窒素雰囲気中にて、室温から
250℃まで10℃/winの昇温速度で加熱し250
℃より0.5℃/@inの昇温速度で重量減少率が5%
になるまで昇温し熱処理した。この熱処理繊維を第3図
の概略図に示すように解繊用ローラーを介して解繊し、
耐熱性ケンスに再び収納し窒素雰囲気中にて1200℃
で炭素化した。炭素化終了後!a維束内での融着は認め
られず、しなやかな炭素繊維が得られた。
あった。この不融化繊維を窒素雰囲気中にて、室温から
250℃まで10℃/winの昇温速度で加熱し250
℃より0.5℃/@inの昇温速度で重量減少率が5%
になるまで昇温し熱処理した。この熱処理繊維を第3図
の概略図に示すように解繊用ローラーを介して解繊し、
耐熱性ケンスに再び収納し窒素雰囲気中にて1200℃
で炭素化した。炭素化終了後!a維束内での融着は認め
られず、しなやかな炭素繊維が得られた。
実施例3
実施例2と同様に不融化、熱処理した繊維を第4図の概
略図に示すように解職用ローラーを介して解繊しボビン
に巻き取った。その後ボビンから巻きもどしつつアルゴ
ン雰囲気中で2000℃で焼成し、再びボビンに巻き取
った。得られた繊維束は融着かなく炭素繊維もしなやか
であった。
略図に示すように解職用ローラーを介して解繊しボビン
に巻き取った。その後ボビンから巻きもどしつつアルゴ
ン雰囲気中で2000℃で焼成し、再びボビンに巻き取
った。得られた繊維束は融着かなく炭素繊維もしなやか
であった。
[発明の効果]
本発明は以上の様に構成されているので、本発明によれ
ば油剤や融着防止剤を用いなくても繊維同士が融着を生
ずることがなく、可撓性を有するしなやかで良質の炭素
繊維が得られる。
ば油剤や融着防止剤を用いなくても繊維同士が融着を生
ずることがなく、可撓性を有するしなやかで良質の炭素
繊維が得られる。
第1図は不融化後の熱処理温度とピッチ系炭素繊維の物
性の関係を示すグラフ、第2図は解繊後の炭化処理を示
す概念図、第3図は熱処理繊維の解繊後ボビンケンスに
収納する場合の状況を示す説明図、第4図は解繊後ボビ
ンに巻取る状況を示す説明図である。 第1図
性の関係を示すグラフ、第2図は解繊後の炭化処理を示
す概念図、第3図は熱処理繊維の解繊後ボビンケンスに
収納する場合の状況を示す説明図、第4図は解繊後ボビ
ンに巻取る状況を示す説明図である。 第1図
Claims (1)
- ピッチ系炭素繊維の製造において、不融化後炭素化する
前の紡糸繊維を、室温から1000℃に到達するまでの
間を不活性雰囲気中5℃/minの速度で昇温したとき
の150℃から1000℃に至る迄の重量減少率を10
0としたとき、その25〜60%に相当する様な重量減
少を示す様に不活性雰囲気中で熱処理し、次いで解繊す
ることを特徴とするピッチ系炭素繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3553789A JPH02216220A (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | ピッチ系炭素繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3553789A JPH02216220A (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | ピッチ系炭素繊維の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02216220A true JPH02216220A (ja) | 1990-08-29 |
Family
ID=12444485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3553789A Pending JPH02216220A (ja) | 1989-02-14 | 1989-02-14 | ピッチ系炭素繊維の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02216220A (ja) |
-
1989
- 1989-02-14 JP JP3553789A patent/JPH02216220A/ja active Pending
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