JPH02216220A - ピッチ系炭素繊維の製造方法 - Google Patents

ピッチ系炭素繊維の製造方法

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JPH02216220A
JPH02216220A JP3553789A JP3553789A JPH02216220A JP H02216220 A JPH02216220 A JP H02216220A JP 3553789 A JP3553789 A JP 3553789A JP 3553789 A JP3553789 A JP 3553789A JP H02216220 A JPH02216220 A JP H02216220A
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JP
Japan
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fibers
fiber
pitch
heat
fusion
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Pending
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JP3553789A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Suzuki
哲雄 鈴木
Setsu Nishizawa
西澤 節
Katsunori Shimazaki
嶋崎 勝乗
Nobuyuki Komatsu
信行 小松
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はプラスチック、金属、コンクリート等の強化材
として使用される炭素繊維のうち、ピッチを前駆体とし
て用いた炭素繊維の製造方法に関するものである。
[従来の技術] ピッチ系炭素繊維の製造工程は、大きく分けて紡糸用ピ
ッチの調製工程、溶融紡糸工程、不融化工程、炭素化工
程から構成されている。このうち不融化工程は、溶融紡
糸したピッチ繊維が不活性雰囲気中での炭素化工程にお
いて繊維形状を損なうことがあるのを防止する為に行な
われるものである。この不融化工程は、酸化反応によっ
てピッチの軟化点が上昇する現象を応用したものであり
、多くの場合酸化性雰囲気中で軽度に熱処理を行なうこ
とによって目的を達成している。酸化性雰囲気としては
経済性および取り扱いの容易さから多くの場合空気雰囲
気が使用されているが、不融化速度を高めるために酸素
、オゾン、窒素酸化物等を用いる場合もある。さらに反
応を促進する目的でTif4um、ハロゲン化合物等を
併用することもある。
ところで紡糸直後のピッチ繊維は、大変脆弱であり、!
#織繊維は取り扱いが困難であり、また工業的規模での
生産性向上の要請もあるので、数百〜数千本の単繊維を
集めて成る繊維束として取扱われている。繊維束の状態
で不融化あるいは炭素化を行なう場合は、繊維束内の個
々のM−繊維はその形状を保つことができるが、単繊維
同士が直接触れあっている部分で相互に融着することが
ある。このような融着が生じた場合には、繊維束のしな
やかさ(可撓性)が低下すると共に毛羽立ちや糸切れが
発生しやすくなる。ざらに融着に起因する繊維表面の欠
陥が単繊維そのものの性能を劣化させる。このような繊
維束内での融着は、残念ながら雰囲気、温度、速度など
の不融化条件を調整するだけでは十分に回避できない。
このような繊維束内での融着を防止する手段として、<
1) lit維の表面に油剤やシリカ微粉末等の融着防
止剤を付着させたり、適切な性状をもった油剤を塗布し
たりする試みがなされており (例えば特開昭60−8
8124.特開昭aO−134027,特開昭61−1
87021.特開昭82−28411.特開昭[i2−
28412号公報)、(2)或はいったん繊維束内で融
着した繊維をローラー、バー、ガイド等を利用して解繊
し、繊維束のしなやかさを回復させる試みもなされてい
る(例えば特開昭61−124645.特開昭61−1
387:19号公報等)。
[発明が解決しようとする課題] 前述したように数百〜数千木の単繊維から成る繊維束を
不融化、炭素化すると繊維束内で直接触れあっている*
mia同士が融着する。そこで前述の(1)の様に不融
化処理に先だって、油剤や融着防止剤を繊維に付着させ
ることが考えられた訳であるが、この場合、炭素化ある
いは黒鉛化工程でこれらの油剤や融着防止剤が炭素繊維
と反応し、繊維性能の劣化をもたらす危険がある。そこ
でこれを解決するために、−旦付着させた油剤や融着防
止剤を不融化後に除去したり、或は別の油剤を変更付着
させるなどする必要があり、工程が複雑になる。一方後
者の(2)の方法によって不融化。
炭素化、黒鉛化のいずれかの段階でローラーバー、ガイ
ド等を利用して繊維束を機械的に解繊する方法では、繊
維をいためやすいという欠点がある。例えば不融化段階
における繊維は強度も弱く、且つもろいのでこの段階で
繊維束に機械的解繊を施すのは好ましくない。これに対
し炭素化あるいは黒鉛化した段階では、繊維強度が強く
なっているものの融着部分の強度も強くなっているので
、解繊の際に繊維表面に大きな傷をつけたり、毛羽立ち
、糸切れを生じさせたりする。したがってこれらの段階
で機械的解繊を施すことも好ましくない、そこで本発明
においては油剤や融着防止剤を用いなくとも繊維束内で
の融着を生じることがなく、従ってむりやりな機械的解
繊を施す必要がなく、その結果優れた可撓性を有する良
Xなどッチ系炭素繊維を与えることのできる方法につい
て検討した。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決することのできた本発明とはピッチ系炭
素繊維の製造において、不融化後炭素化する前の紡糸繊
維を、その破断伸度が極大を示すに至る温度又はその近
傍温度で熱処理し、次いで解繊することを要旨とするも
のであり、これをより具体的に言えば、不融化後炭素化
する前の紡糸繊維を、室温から1000℃に到達するま
での間を不活性雰囲気中5℃/minの速度で昇温した
ときの150℃から1000℃に至る迄の重量減少率を
100としたとき、その25〜60%に相当する様な重
量減少を示す様に不活性雰囲気中で熱処理し、次いで解
繊する点に要旨が存在する。
[作用] 本発明者らはピッチ系炭素繊維の製造工程において、繊
維束内で生じた!P、繊維同士の融着問題を解決するた
めには、融着がどの段階でどの程度生じるか、また不融
化繊維の性能がその後の熱処理の過程でどのように変化
していくかを究明する必要があると考え、夫々について
調べた。その結果融着は不融化あるいはその直後の熱処
理中に生じており、炭素化および黒鉛化処理によフてそ
の融着が顕在化してくることが分かった。また繊維の力
学的特性は不融化後の熱処理過程において第1図に示す
様に特異な変化を示すことが明らかになった。すなわち
不融化後の紡糸繊維を徐々に不活性雰囲気中で熱処理し
ていくと、昇温速度にも依存するが、約300℃前後か
ら重量減少が始まる。しかしこの段階では引張強度、引
張弾性率とも、不融化後の1m維と比べてほとんど変化
していない。ところが熱処理をさらに続けると、弾性率
は変化しないが引張強度のみが増加しはじめる。
そしてしばらくの間(若干の温度上昇が進む間)は、強
度のみが増加し弾性率はほとんど変化しない状態が続き
、やがて温度が更に高くなるにつれて弾性率の増加も始
まり、遂には熱処理温度の上昇にともなフて強度0弾性
率とも単調に増加するようになる。このような傾向は不
融化条件に依存しない(強度増加が始まる温度1弾性率
増加が始まる温度の絶対値は不融化工程での熱履歴や熱
処理時の昇温速度により変化する)が、いずれにしろ、
不融化後の繊維に速度な熱処理を施すと、弾性率が熱処
理前の不融化繊維とほとんど同じで、強度のみが増加し
た状態、いいかえれば破断伸度が極大を示す状態を実現
で廿る。この破断伸度は最大で5%以上にも達する場合
がある。これらと融着発生段階との関係を調べたところ
、融着はこの破断伸度が極大を迎えるかなり以前に発生
することがわかった。すなわち破断伸度が極大となるよ
うな温度またはその近傍の温度に熱処理した状態では、
繊維束内での単繊維同士の融着は既に生じているが繊維
束は可撓性を有しかつ不融化繊維に比べて数倍に強度が
増大しているので、解職操作に非常に遺した状態になっ
ている。したがってこの状態では、特殊なローラー、バ
ー、ガイド等を用いなくとも第2図〜第4図に示す様な
通常の解繊用ローラーを通すだけで容易に解職できる。
そしてこれを炭素化して得られる繊維は毛羽立ちや糸切
れが発生せず良好なものとなる。
本発明の基本的思想は上記の通りであるが、ここで残さ
れた問題は不融化条件によって異なる破断伸度が極大と
なる熱処理条件をどのように設定するかということであ
る。これについて種々検討した結果衣の様にすると最も
安定した条件が得られることが分かった。即ちある条件
で不融化処理した繊維について、それをサンプリングし
前もって不活性雰囲気中で室温から1000℃まで5℃
/winの速度で昇温し、150℃から1000℃に至
るまでの全重量減少量を求め、該Ii量減少量を100
としたとき、その25〜60%、好ましくは30〜40
%の重量減少を示す様に熱処理を行なえば破断伸度極大
付近の状態を実現できることが明らかになった。ここで
の重量減少は、ピッチ繊維の熱重合反応の進行の程度を
表わしたものであるから、前述の条件で生じた重量減少
が25%未満では重合が不十分なためその強度は解繊に
適するほどまでにはなフていない。一方重量減少が60
%を超える状態では熱重合反応が進みすぎて弾性率の増
加も顕著となっており、ili維束の可撓性が減少しは
じめるので強度は強くなっているもののやはり解繊には
適さない。
[実施例] 実施例1 市販石炭系硬ピツチに水素化溶媒としてテトラヒドロキ
ノリンを用いて水素化処理を施こして得た水素化ピッチ
を、減圧下で短時間熱処理し紡糸ピッチを調製した。こ
の紡糸ピッチを250個のノズル孔をもつ紡糸装置で紡
糸し3木のボビンに巻きとった。このボビンに巻き取っ
たピッチ繊維を空気中1℃/winの昇温速度で300
℃まで熱処理し不融化した。ここで前もってこの不融化
繊維の一部を採取し、窒素雰囲気中5℃、/+inの昇
温速度で1000℃まで昇温し熱重量分析を行ない、1
50℃から1000℃に至るまでの全重量減少量の15
%、35%、70%に相当する様な重量減少を示す温度
を調べた結果、それぞれ430℃、540℃、650℃
であった。各ボビンに巻いた不融化繊維を、窒素雰囲気
中5℃/winの昇温速度で、それぞれ430℃、54
0℃、650℃で熱処理した。得られた各熱処理繊維を
第2図の概略図に示すように径121mの解繊用ローラ
ーを用いて解繊しながら炭化炉中1200℃で炭素化処
理を行なった。430℃で熱処理したものは強度が弱く
、糸切れが多発しこの方法で解繊、炭化処理することは
できなかった。540℃で熱処理したものは、この方式
では、糸切れ、毛羽立ちがほとんどなく安定して解職、
炭素化処理を行なうことができた。得られた炭素化繊維
は繊維束状態でもしなやかであった。
同じ熱処理繊維を解職用のローラーを介さずに炭素化し
たところ繊維束内での融着が顕在化し、ガイドローラー
を通過する際に毛羽が生じた。また650℃で熱処理し
たものは解繊用ローラーを通過する際に多少の毛羽が生
じた。炭素化繊維は繊維束としてしなやかであったが毛
羽がめだち、たまにガイドローラーにからみついた。同
じ熱処理繊維を解繊用ローラーを介さずに炭素化したと
ころ、繊維束内での融着が顕在化しガイドローラーを通
過する際に毛羽が生じた。
実施例2 実施例1で用いた紡糸ピッチと同じピッチを250個の
ノズル孔をもつ紡糸装置で紡糸しゴデツトローラーで引
き取った後、ステンレス鋼製のケンスに収納した。この
ピッチ繊維を空気雰囲気中170℃までは、5℃/lI
h1nで昇温し170℃から260℃までは0.5℃/
akinで昇温し、不融化処理した。この不融化繊維を
一部サンプリングし窒素雰囲気中5℃/ll1inの昇
温測定で1000℃まで昇温し熱重量分析を行なワた。
150℃から1000℃の間での重量減少率は14%で
あった。この不融化繊維を窒素雰囲気中にて、室温から
250℃まで10℃/winの昇温速度で加熱し250
℃より0.5℃/@inの昇温速度で重量減少率が5%
になるまで昇温し熱処理した。この熱処理繊維を第3図
の概略図に示すように解繊用ローラーを介して解繊し、
耐熱性ケンスに再び収納し窒素雰囲気中にて1200℃
で炭素化した。炭素化終了後!a維束内での融着は認め
られず、しなやかな炭素繊維が得られた。
実施例3 実施例2と同様に不融化、熱処理した繊維を第4図の概
略図に示すように解職用ローラーを介して解繊しボビン
に巻き取った。その後ボビンから巻きもどしつつアルゴ
ン雰囲気中で2000℃で焼成し、再びボビンに巻き取
った。得られた繊維束は融着かなく炭素繊維もしなやか
であった。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されているので、本発明によれ
ば油剤や融着防止剤を用いなくても繊維同士が融着を生
ずることがなく、可撓性を有するしなやかで良質の炭素
繊維が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は不融化後の熱処理温度とピッチ系炭素繊維の物
性の関係を示すグラフ、第2図は解繊後の炭化処理を示
す概念図、第3図は熱処理繊維の解繊後ボビンケンスに
収納する場合の状況を示す説明図、第4図は解繊後ボビ
ンに巻取る状況を示す説明図である。 第1図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ピッチ系炭素繊維の製造において、不融化後炭素化する
    前の紡糸繊維を、室温から1000℃に到達するまでの
    間を不活性雰囲気中5℃/minの速度で昇温したとき
    の150℃から1000℃に至る迄の重量減少率を10
    0としたとき、その25〜60%に相当する様な重量減
    少を示す様に不活性雰囲気中で熱処理し、次いで解繊す
    ることを特徴とするピッチ系炭素繊維の製造方法。
JP3553789A 1989-02-14 1989-02-14 ピッチ系炭素繊維の製造方法 Pending JPH02216220A (ja)

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