JPH0215331Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、カウンタや制御機器の如き電子機器
の防塵、防水装置に関するものである。

カウンタや制御機器の如き電子機器は、一般に
前面に操作ボタンやキーあるいは文字盤等が設け
られている。このような電子機器においては、操
作ボタン等の隙間から、粉塵、湿気、オイルミス
ト等が機器内に侵入し、機器の機能を損うことが
あり、このため、機器の前面をカバーで被覆して
粉塵等の侵入を防止している。

このようなカバーは、機器の前面が透視できる
ように透明でかつ柔軟な合成樹脂製のものを機器
の前面板に被着してその周縁に弾性的に嵌合した
もの、あるいは、硬性の合成樹脂からなり前面を
ほゞ透明に形成した断面コ字状のカバーの内周縁
端部に弾性材からなるパツキンを装着し、これを
開閉機構により電子機器の前面板又は電子機器が
装着されるパネルに取付け、操作ボタンを操作す
るときはカバーを開放し、常時はカバーを閉鎖し
てロツク機構によりロツクするようにしたものな
どがある。

しかしながら、前者は柔軟性を有するため、前
面板の側面との接触部等から粉塵等が侵入するの
を完全に阻止することが困難であり、また経年変
化により変形し、防塵、防水効果等を喪失するこ
とがあるため、時々交換しなければならなかつ
た。また、後者においては、開閉機構やロツク機
構を必要とするため構造が複雑になり、高価にな
る等種々問題があつた。

本考案は、上記のような従来の問題点を解決す
べくなされたもので、構造が簡単で防塵、防水効
果に優れ、しかも安価なカバーを備えた電子機器
の防塵、防水装置を得ることを目的としたもので
ある。

本考案に係る電子機器の防塵、防水装置は、上
記の目的を達成するため、前面に操作ボタン、キ
ー等を配設してなる電子機器において、該電子機
器の前面板又は該電子機器が装着されたパネル
に、透視窓を有するカバー本体の周壁に設けられ
た溝に一部が嵌合され先端を該周壁より僅かに突
出させて弾性材料にマグネツト効果を持たせてな
るパツキンを取付けたカバーを吸着させたことを
特徴とするものである。以下、図面を用いて本考
案を説明する。

第１図は本考案に係るカバーの実施例の底面
図、第２図はそのＡ−Ａ断面図である。図におい
て、１はカバー、２は例えば合成樹脂材を成型加
工してなるカバー本体で、中央部にはほゞ透明な
窓３が形成され、その周縁部４は額縁状に不透明
に形成されている。このようなカバー本体２は、
全体をほゞ透明に形成し、窓３を残して周縁部４
の内壁又は外壁を塗装して不透明にしてもよく、
あるいは透明と不透明の２色モールドにより成型
してもよい。また周縁部４を金属で構成し、窓３
にガラス又は透明の合成樹脂板を取付けてもよ
い。

５はカバー本体２の内壁面の端部に添つて巻回
し接着剤等で接着されたパツキンで、このパツキ
ン５は弾性を有するマグネツト、例えばラバーマ
グネツトの如き材料からなり、その先端部はカバ
ー本体２の端部より僅かに突出して接着されてい
る。

パツキン５をカバー本体２の先端から僅かに突
出させて組み立てるための詳細な構造が、第３図
のａ，ｂに示されている。第３図のａは周縁部４
の端部に近接してその内壁に溝６を設け、この溝
６にパツキン５の側面の一部を嵌合して接着した
ものである。また、ｂ図はカバー本体２の天板に
内縁に沿つて浅い溝７を設けると共に、高さの高
いパツキン５の一部を溝７に嵌合して接着したも
のである。ａ，ｂはいずれもパツキン５が側面５
１の大部分を残して、その一部が溝６，７に嵌合
されている。このように構成することにより、パ
ツキン５の突出部分の位置決めが自動的になされ
ると同時に、取付けをさらに強固にすることがで
きる。

第４図は本考案適用例の一部断面図で、８は電
子機器、１０はその前面に配設された操作ボタン
で、鋼材からなるパネル１１の切除部１２に装着
されている。本適用例においては、電子機器８の
前面板９より若干大きいサイズのカバー１を使用
し、前面板９を被覆してその外周からパツキン５
をパネル１１に吸着させ、前面板２を密封したも
のである。この場合、パネル１１に若干の曲りや
凹凸があつても、パツキン５は弾性を有するため
これに馴んで隙間なく吸着させることができる。
さらに、第３図のａ，ｂのようにパツキン５をカ
バー本体２の端部の内周面又は溝６，７に添つた
形状で一体に構成することにより、強度及び吸着
効果を一層高めることができる。

第５図は本考案の別の適用例を示すもので、機
器８の前面板９が鋼材の如く磁性材料からなる場
合は、機器８の前面板９と同じか又は若干小さい
サイズのカバー本体２を、前面板９に直接吸着さ
せるようにしたものである。

なお、第４図、第５図のいずれの適用例におい
ても、操作ボタン１０の操作や保守の際は、若干
力を入れてカバー１を手前に引くだけで容易に外
すことができる。

以上、本考案の実施例について説明したが、本
考案はこれに限定するものではなく、各部の形
状、寸法等は適宜変更することができる。

上記の説明から明らかなように、本考案は簡単
な構造で防塵、防水効果に優れ、着脱が容易でし
かも安価なカバーを備えた電子機器の防塵、防水
装置を実現できるので、実用に供して効果大であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に使用するカバーの実施例の底
面図、第２図はそのＡ−Ａ断面図、第３図ａ，ｂ
はカバーの要部の詳細な拡大断面図、第４図は一
部を断面で示した本考案適用例の側面図、第５図
は一部を断面で示した本考案の他の適用例の側面
図である。 １：カバー、２：カバー本体、５：パツキン、
６，７：溝、８：電子機器、９：前面板、１１：
パネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面に操作ボタン、キー等を配設してなる電子
   機器において、該電子機器の前面板又は該電子機
   器が装着されたパネルに、透視窓を有するカバー
   本体の周壁に設けられた溝に一部が嵌合され先端
   を該周壁より僅かに突出させて弾性材料にマグネ
   ツト効果を持たせてなるパツキンを取付けたカバ
   ーを吸着させてなる電子機器の防塵、防水装置。