JPH0434471Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は時計等の外装体に関するものである。

［従来の技術］ 従来、時計等の外装体においては、落下等によ
る外部から衝撃を吸収するために、第５図に示す
ように時計機械体１等が装着される枠体２の外面
を合成ゴム等によつて成形された弾性カバー３で
覆つた構成のものがある。

［考案が解決しようとする問題点］ しかし、第５図に示したような構成のものにお
いては、枠体２の背面の開口縁部２ａが弾性カバ
ー３の後端部に形成された係合部３ａに嵌入して
いるだけの構成であるため、係合部３ａが開口部
２ａから外れやすく、外装面を強めに挟持した際
に弾性カバー３の後端部がめくれ上ることがあつ
た。また防塵対策等のために裏蓋４と弾性カバー
３の後端部とが密着するように構成しなくてはな
らず、そのために技術を要し、製造コストが高く
なつてしまう等の問題がある。さらに裏蓋４は係
止爪４ａ，４ｂが係止溝２ｂ，２ｃに係止され、
取外し用凸片４ｃが開口縁部２ａに対接している
だけの状態で装着されているので、裏蓋４に外部
からの圧力が加わつた際に、枠体１の内方に向つ
て変位しやすく、時計機械体１を十分に保護しさ
れない等の問題があつた。

そこで本考案は、枠体と弾性カバーとの係合を
確実なものとするとともに防塵対策を容易にし、
内部に装着される時計機械体等の保護を十分なも
のにするところにある。

［問題点を解決するための手段］ 内部に時計機械体等が装着される後端開口の枠
体と、枠体の外面を覆い、かつその後端部に枠体
の開口縁部が嵌入される係合部が形成されている
弾性カバーと、枠体の開口部を覆うように装着さ
れた裏蓋と、弾性カバーの係合部に裏蓋の縁部内
面と対向するように形成された舌片と、枠体と蓋
体とに互いに対向するように形成された支柱とを
具備しているところにある。

［作用］ 弾性カバーの後端部に設けてある係合部には枠
体の後端の開口縁部が嵌入しており、その係合部
に形成されている舌片が裏蓋が装着された際にそ
の内縁部と係合し、枠体の内部は密封された状態
になるとともに、係合部の枠体からの離脱または
めくり上りを防止する。枠体および裏蓋のそれぞ
れに設けられた支柱はそれぞれ互いに対向して位
置しており、裏蓋の枠体内部に向う変位を防止す
る。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本考案の一実施例につい
て説明する。

本実施例は本考案を目覚時計に適用した例であ
り、各部材に符した符号については、第５図を参
照して説明した前記従来例と実質的に同一な部材
には同一符号を用いている。枠体２はプラスチツ
クにて成形されたものであり、裏蓋４の縁部に対
向する位置には第２図に示すように枠体２と一体
的に等間隔をもつて複数の支柱５……が立設され
ている。枠体２の前方（第１図右方）には表示部
２ｄが凹設されており、文字盤６が装着され、表
示部２ｄの側面と枠体２の前面との段差部２ｅに
は前面カバー７が嵌合している。枠体２にはその
前面に表示部２ｄに対応する開口を有し、枠体２
の外面形状に対応した形状を有する合成ゴム等に
よつて形成された弾性カバー３が弾性的に嵌合
し、枠体２の外面を覆つている。さらに弾性カバ
ー３の後端部には枠体２の開口縁部２ａが嵌入す
る係合部３ａが形成されており、さらに係合部３
ａの内周面からは、枠体２の内方に突出する複数
の舌片３ｂ……が一体的に形成されている。第３
図に示すように裏蓋４の裏面には枠体２の係止溝
２ｂ，２ｃのそれぞれと係合し裏蓋４を枠体１に
装着する係止爪４ａ，４ｂと、枠体２の支柱５…
…のそれぞれに対向して支柱８……が立設されて
いる。そして第１図に示すように係止爪４ａ，４
ｂを係止溝２ｂ，２ｃに係止し、裏蓋４を枠体２
の開口縁部２ａに装着せしめた際に支柱８……の
先端はそれぞれ対応する支柱５……の先端に近接
対向して蓋体４の枠体２の内方への変位を規制
し、時計機械体１を保護している。さらに裏蓋４
の裏面には、時計機械体１の電池収納部に対向す
る位置に電池位置規制柱９が立設され、内縁部に
は突条４ｄが突設されている。裏蓋４を装着した
際に電池位置規制柱９は電池１０に近接して電池
１０の変位を規制し、第４図に示されるように突
条４ｄは舌片３ｂに形成された係合溝３ｃに係合
して枠体２の内部を密閉するような構成になつて
いる。なお４ｃは裏蓋取り外し用凸片である。時
計機械体１は第１および第２図に示されているよ
うに枠体２に凹設された表示部２ｄの背面に装着
されており、その指針軸群１ａは孔２ｆを介して
文字盤６から突出しており、それぞれの指針軸に
対応した指針が取付けられている。さらに時計機
械体１の背面にはアラーム用ホーン１ｂ、鳴り止
めレバー１ｃ、および目安ツマミ１ｄが突出して
おり、鳴り止めレバー１ｃ、目安ツマミ１ｄはそ
れぞれ裏蓋４に設けられた孔４ｅ，４ｆを介して
裏蓋４から突出し、ホーン１ｂから発せられたア
ラーム音が放音部４ｇを介して放音される構成に
なつている。

［考案の効果］ 本考案は上述したような構造を有するため、外
部から衝撃の衝撃の吸収はもちろんこと、弾性カ
バーのめくり上りを防止でき、また効果的な防塵
対策が容易に達成できるため製造コストが低減さ
れる。また、裏蓋に対して外部から圧力が加わつ
た場合にも、裏蓋が変形したりその位置が変位し
たりすることがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図はその要部断面図、第２図は裏蓋を外した状
態における背面図、第３図は裏蓋の裏面図、第４
図は第１図における要部拡大図、第５図は従来例
の断面図である。 １……時計機械体、２……枠体、２ａ……開口
縁部、３……弾性カバー、３ａ……係合部、３ｂ
……舌片、４……裏蓋、５，８……支柱。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内部に時計機械体等が装着される後端開口の枠
   体と、 上記枠体の外面を覆い、かつその後端部に上記
   枠体の開口縁部が嵌入される係合部が形成されて
   いる弾性カバーと、 上記枠体に上記開口部を覆うように装着された
   裏蓋と、 上記弾性カバーの上記係合部に上記裏蓋の縁部
   内面と対向するように形成された舌片と、 上記枠体と上記蓋体とに互いに対向するように
   形成された支柱と、 を具備することを特徴とする時計等の外装体。