JPH0210271B2 - - Google Patents

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JPH0210271B2
JPH0210271B2 JP59123856A JP12385684A JPH0210271B2 JP H0210271 B2 JPH0210271 B2 JP H0210271B2 JP 59123856 A JP59123856 A JP 59123856A JP 12385684 A JP12385684 A JP 12385684A JP H0210271 B2 JPH0210271 B2 JP H0210271B2
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JP
Japan
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ethylene
titanium
olefin copolymer
composition
olefin
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JP59123856A
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JPS614744A (ja
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Noboru Yamaoka
Seiichi Akita
Takashi Mizoe
Kazuo Matsura
Mitsuharu Myoshi
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Publication of JPS614744A publication Critical patent/JPS614744A/ja
Publication of JPH0210271B2 publication Critical patent/JPH0210271B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Passenger Equipment (AREA)
  • Carpets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の目的〕 本発明は無機充填剤を高度に配合した高密度の
カーペツトバツキング用組成物に関する。さらに
詳しくは特定のエチレン・α−オレフイン共重合
体を用いることにより、柔軟性に富み、低温特性
および耐熱性にすぐれ、高密度に無機充填剤の配
合を可能にした遮音カーペツトバツキング用組成
物を提供するものである。 〔発明の背景〕 従来カーペツトのバツキング材としてはラテツ
クス系、エラストマー系、合成樹脂系およびアス
フアルト系などが知られている(特公昭46−3839
号、特公昭48−20199号、特公昭52−17851号、特
公昭53−4525号など)。 しかしながらこれらの公知のバツキング材をカ
ーペツト基材に用いた場合にはバツキング材の十
分な厚みが得られずカーペツトのパイル原糸の
「ほつれ」が生じ易いとか、カーペツト表地にバ
ツキング材の色相がしみ出すとか、充填剤を高濃
度に配合すると柔軟性が不足するとかの問題があ
る。 近年、自動車の居住性や装飾性の向上を目的と
して自動車用カーペツトが開発されているが、自
動車用カーペツトは従来からのカーペツトに必要
とされる糸抜け防止性、寸法安定性、固定性(置
敷性)、弾力性などの他に車内の装飾、保温、吸
音効果と遮音効果などの諸性能の具備が必要であ
る。さらに自動車のおかれる環境に伴い、低温特
性と同時に耐熱性も要求される。 吸音および遮音効果は自動車のエンジン音など
の室外からの騒音を下げて室内の居住性を向上さ
せるために必要であり、この効果はバツキング材
の単位面積あたりの質量に比例するため、高密度
である程度の厚さが必要である。 バツキング材用素材として代表的に使用されて
いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が
あるが、EVAは無機充填剤の配合量が多くなる
につれて、均一な配合物を得るには困難を伴い、
均一な配合物が得られたとしても硬くてもろいも
のとなりカーペツトバツキング用組成物としては
使用できないものであつた。 〔発明の構成〕 以上のことから本発明者らは前記の諸問題を解
決し、すぐれた遮音カーペツトバツキング用組成
物を得るために種々検討の結果、本発明に到達し
た。 すなわち、本発明は、エチレン・α−オレフイ
ン共重合体および無機充填剤を必須成分とする遮
音カーペツトバツキング用組成物において、該エ
チレン・α−オレフイン共重合体が少なくともマ
グネシウムおよびチタンを含有する固体触媒成分
および有機アルミニウム化合物からなる触媒を用
いてエチレンと炭素数3〜12のα−オレフインを
共重合させて得られる下記(i)〜(iv)の性状を有する
エチレン・α−オレフイン共重合体であることを
特徴とする遮音カーペツトバツキング用組成物で
ある。 (i) メルトインデツクス 0.01〜50g/10min、 (ii) 密度 0.87〜0.90g/cm3、 (iii) 示差走査熱量測定法(DSC)において、そ
の最大ピーク温度(Tn)が100℃以上、 (iv) 沸騰n−ヘキサン不溶分が20重量%以上 〔発明の効果〕 本発明によつて得られる遮音カーペツトバツキ
ング用組成物は下記のごとき効果(特徴)を有す
る。 (1) 該組成物は無機充填剤が高濃度に配合され、
単位面積あたりの質量が大きく遮音効果にすぐ
れる。 (2) 素材であるエチレン・α−オレフイン共重合
体は密度が低いにもかかわらずDSCによる最
大ピーク温度(Tn)が高く柔軟性と耐熱性に
すぐれる。 (3) 本発明の組成物は以上のような効果(特徴)
を発揮して自動車用カーペツトの他に各種カー
ペツト基材や人工芝のバツキング材として使用
される。 〔発明の具体的説明〕 (A) エチレン・α−オレフイン共重合体 本発明において用いられるエチレン・α−オ
レフイン共重合体のメルトインデツクス(JIS
K6760による、以下MIと略す)は0.01〜50g/
10minであり、好ましくは0.1〜10g/10minで
ある。MIが0.01g/10min未満では加工性が劣
り、50g/10minを越えると引張特性や伸びが
悪化し好ましくない。 密度(JIS K6760による)は0.87〜0.90g/
cm3であり、0.89〜0.90g/cm3が望ましく、密度
が0.90g/cm3を越えると組成物の柔軟性が不足
し、また0.87g/cm3未満では機械的強度が低下
する。 示差走査熱量測定法(DSC)による最大ピ
ーク温度(Tn)は100℃以上、好ましくは115
℃以上である。Tnが100℃未満では組成物の耐
熱性が不足する。 沸騰n−ヘキサン不溶分は20重量%以上、好
ましくは30〜95重量%である。沸騰n−ヘキサ
ン不溶分は非晶質部分および低分子量成分の含
有率の目安となるものであり、不溶分が20重量
%未満であると低分子量成分や非晶質部分が多
く耐熱性や機械強度が低下する。 なお、本発明における沸騰n−ヘキサン不溶
分およびDSCの測定方法はつぎのとおりであ
る。 〔沸騰n−ヘキサン不溶分の測定法〕 熱プレスを用いて、厚さ200μmのシートを
成形し、そこから縦横それぞれ20mm×30mmのシ
ートを3枚切り取り、それを2重管式ソツクス
レート抽出器を用いて、沸騰n−ヘキサンで5
時間抽出を行なう。n−ヘキサン不溶分を取り
出し、真空乾燥(7時間、真空下、50℃)後、
次式により沸騰n−ヘキサン不溶分を算出す
る。 沸騰n−ヘキサン不溶分(重量%) =抽出済シート重量/未抽出シート重量×100(重量
%) 〔DSCによる測定法〕 熱プレス成形した厚さ100μmのフイルムか
ら約5mgの試料を精秤し、それをDSC装置に
セツトし、170℃に昇温してその温度で15min
保持した後降温速度2.5℃/minで0℃まで冷
却する。次に、この状態から昇温速度10℃/
minで170℃まで昇温して測定を行う。0℃か
ら170℃に昇温する間に現われたピークの最大
ピークの頂点の位置の温度をもつてTnとする。 本発明におけるエチレン・α−オレフイン共
重合体は上記の諸特性をすべて満たすことによ
つて、所望の性質を発揮することができる。 エチレンと共重合するα−オレフインは炭素
数3〜12のものである。具体的には、プロピレ
ン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデ
セン−1などを挙げることができる。これらの
うち特に好ましいのは、プロピレン、ブテン−
1、4−メチルペンテン−1およびヘキセン−
1である。エチレン・α−オレフイン共重合体
中のα−オレフイン含量は5〜40モル%である
ことが好ましい。 以下に、本発明において用いるエチレンとα
−オレフインの共重合体の製造法について説明
する。 まず使用する触媒系は、少なくともマグネシ
ウムおよびチタンを含有する固体触媒成分に有
機アルミニウム化合物を組み合わせたもので、
該固体触媒成分としてはたとえば金属マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、塩化マグネシウムな
ど、またケイ素、アルミニウム、カルシウムか
ら選ばれる金属とマグネシウム原子とを含有す
る複塩、複酸化物、炭酸塩、塩化物あるいは水
酸化物など、さらにはこれらの無機質固体化合
物を含酸素化合物、含硫黄化合物、芳香族炭化
水素、ハロゲン含有物質で処理又は反応させた
もの等のマグネシウムを含む無機質固体化合物
にチタン化合物を公知の方法により担持させた
ものが挙げられる。 上記の含酸素化合物としては、例えば水、ア
ルコール、フエノール、ケトン、アルデヒド、
カルボン酸、エステル、ポリシロキサン、酸ア
ミド等の有機含酸素化合物、金属アルコキシ
ド、金属のオキシ塩化物等の無機含酸素化合物
を例示することができる。含硫黄化合物として
は、チオール、チオエーテルの如き有機含硫黄
化合物、二酸化硫黄、三酸化硫黄、硫酸の如き
無機硫黄化合物を例示することができる。芳香
族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、アントラセン、フエナンスレンの如き
各種単環および多環の芳香族炭化水素化合物を
例示することができる。ハロゲン含有物質とし
ては、塩素、塩化水素、金属塩化物、有機ハロ
ゲン化物の如き化合物等を例示することができ
る。 チタン化合物としては、チタンのハロゲン化
物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシド、
ハロゲン化酸化物等を挙げることができる。チ
タン化合物としては4価のチタン化合物と3価
のチタン化合物が好適であり、4価のチタン化
合物としては具体的には一般式Ti(OR)oX4-o
(ここでRは炭素数1〜20のアルキル基、アリ
ール基またはアラルキル基を示し、Xはハロゲ
ン原子を示す。nは0≦n≦4である。)で示
されるものが好ましく、四塩化チタン、四臭化
チタン、四ヨウ化チタン、モノメチキシトリク
ロロチタン、ジメトキシジクロロチタン、トリ
メトキシモノクロロチタン、テトラメトキシチ
タン、モノエトキシトリクロロチタン、ジエト
キシジクロロチタン、トリエトキシモノクロロ
チタン、テトラエトキシチタン、モノイソプロ
ポキシトリクロロチタン、ジイソプロポキシジ
クロロチタン、トリイソプロポキシモノクロロ
チタン、テトライソプロポキシチタン、モノブ
トキシトリクロロチタン、ジブトキシジクロロ
チタン、モノペントキシトリクロロチタン、モ
ノフエノキシトリクロロチタン、ジフエノキシ
ジクロロチタン、トリフエノキシモノクロロチ
タン、テトルフエノキシチタン等を挙げること
ができる。3価のチタン化合物としては、四塩
化チタン、四臭化チタン等の四ハロゲン化チタ
ンを水素、アルミニウム、チタンあるいは周期
率表〜族金属の有機金属化合物により還元
して得られる三ハロゲン化チタンが挙げられ
る。また一般式Ti(OR)nX4-n(ここでRは炭素
数1〜20のアルキル基、アリール基またはアラ
ルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。m
は0<m<4である。)で示される4価のハロ
ゲン化アルコキシチタンを周期率表〜族金
属の有機金属化合物により還元して得られる3
価のチタン化合物が挙げられる。 これらのチタン化合物のうち、4価のチタン
化合物が特に好ましい。 これらの触媒の具体的なものとしては、たと
えばMgO−RX−TiCl4系(特公昭51−3514号
公報)、Mg−SiCl4−ROH−TiCl4系(特公昭
50−23864号公報)、MgCl2−Al(OR)3−TiCl4
系(特公昭51−152号公報、特公昭52−15111号
公報)、MgCl2−SiCl4−ROH−TiCl4系(特開
昭49−106581号公報)、Mg(OOCR)2−Al
(OR)3−TiCl4系(特公昭52−11710号公報)、
Mg−POCl3−TiCl4系(特公昭51−153号公
報)、MgCl2−AlOCl−TiCl4系(特公昭54−
15316号公報)、MgCl2−Al(OR)oX3-o−Si
(OR′)nX4-n−TiCl4系(特開昭56−95909号公
報)などの固体触媒成分(前記式中において、
R,R′は有機残基、Xはハロゲン原子を示す)
に有機アルミニウム化合物を組み合わせたもの
が好ましい触媒系の例としてあげられる。 他の触媒系の例としては固体触媒成分とし
て、いわゆるグリニヤ化合物などの有機マグネ
シウム化合物とチタン化合物との反応生成物を
用い、これに有機アルミニウム化合物を組み合
わせた触媒系を例示することができる。有機マ
グネシウム化合物としては、たとえば、一般式
RMgX、R2Mg、RMg(OR)などの有機マグ
ネシウム化合物(ここで、Rは炭素数1〜20の
有機残基、Xはハロゲンを示す)およびこれら
のエーテル錯合体、またこれらの有機マグネシ
ウム化合物をさらに、他の有機金属化合物たと
えば有機ナトリウム、有機リチウム、有機カリ
ウム、有機ホウ素、有機カルシウム、有機亜鉛
などの各種化合物を加えて変性したものを用い
ることができる。 これらの触媒系の具体的な例としては、例え
ばRMgX−TiCl4系(特公昭50−39470号公
報)、RMgX−フエノール−TiCl4系(特公昭
54−12953号公報)、RMgX−ハロゲン化フエ
ノール−TiCl4系(特公昭54−12954号公報)、
RMgX−CO2−TiCl4系(特開昭57−73009号公
報)等の固体触媒成分に有機アルミニウム化合
物を組み合わせたものを挙げることができる。 また他の触媒系の例としては固体触媒成分と
して、SiO2、Al2O3等の無機酸化物と前記の少
なくともマグネシウムおよびチタンを含有する
固体触媒成分を接触させて得られる固体物質を
用い、これに有機アルミニウム化合物を組み合
わせたものを例示することができる。無機酸化
物としてはSiO2、Al2O3の他にCaO、B2O3
SnO2等を挙げることができ、またこれらの酸
化物の複酸化物もなんら支障なく使用できる。
これら各種の無機酸化物とマグネシウムおよび
チタンを含有する固体触媒成分を接触させる方
法としては公知の方法を採用することができ
る。すなわち、不活性溶媒の存在下あるいは不
存在下に温度20〜400℃、好ましくは50〜300℃
で通常5分〜20時間反応させる方法、共粉砕処
理による方法、あるいはこれらの方法を適宜組
み合わせることにより反応させてもよい。 これらの触媒系の具体的な例としては、例え
ば、SiO2−ROH−MgCl2−TiCl4系(特開昭56
−47407号公報)、SiO2−R−O−R′−MgO−
AlCl3−TiCl4系(特開昭57−187305号公報)、
SiO2−MgCl2−Al(OR)3−TiCl4−Si(OR′)4
(特開昭58−21405号公報)(前記式中において
R、R′は炭化水素残基を示す。)等に有機アル
ミニウム化合物を組み合わせたものを挙げるこ
とができる。 これらの触媒系において、チタン化合物を有
機カルボン酸エステルとの付加物として使用す
ることもでき、また前記したマグネシウムを含
む無機固体化合物を有機カルボン酸エステルと
接触処理させたのち使用することもできる。ま
た、有機アルミニウム化合物を有機カルボン酸
エステルとの付加物として使用しても何ら支障
がない。さらには、あらゆる場合において、有
機カルボン酸エステルの存在下に調整された触
媒系を使用することも何ら支障なく実施でき
る。 ここで有機カルボン酸エステルとしては各種
の脂肪族、脂環族、芳香族カルボン酸エステル
が用いられ、好ましくは炭素数7〜12の芳香族
カルボン酸エステルが用いられる。具体的な例
としては安息香酸、アニス酸、トルイル酸のメ
チル、エチルなどのアルキルエステルをあげる
ことができる。 上記した固体触媒成分と組み合わせるべき有
機アルミニウム化合物の具体的な例としては一
般式R3Al、R2AlX、RAlX2、R2AlOR、RAl
(OR)XおよびR3Al2X3の有機アルミニウム化
合物(ここでRは炭素数1〜20のアルキル基、
アリール基またはアラルキル基、Xはハロゲン
原子を示し、Rは同一でもまた異なつていても
よい)で示される化合物が好ましく、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチル
アルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムエトキシド、エチル
アルミニウムスキクロリド、およびこれらの混
合物等があげられる。 有機アルミニウム化合物の使用量はとくに制
限されないが通常チタン化合物に対して0.1〜
1000モル倍使用することができる。 また、前記の触媒系をα−オレフインと接触
させたのち重合反応に用いることによつて、そ
の重合活性を大巾に向上させ、未処理の場合に
よりも一層安定に運転することもできる。この
とき使用するα−オレフインとしては種々のも
のが使用可能であるが、好ましくは炭素数3〜
12のα−オレフインであり、さらに好ましくは
炭素数3〜8のα−オレフインが望ましい。こ
れらのα−オレフインの例としてはたとえばプ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、デセン−1、ドデセン−1等およびこれら
の混合物などをあげることができる。触媒系と
α−オレフインとの接触時の温度、時間は広い
範囲で選ぶことができ、たとえば0〜200℃、
好ましくは0〜110℃で1分〜24時間で触媒処
理させることができる。接触させるα−オレフ
インの量も広い範囲で選べるが、通常、前記固
体触媒成分1g当り1g〜50000g、好ましく
は5g〜30000g程度のα−オレフインで処理
し、前記固体触媒成分1g当り1g〜500gの
α−オレフインを反応させることが望ましい。
このとき、接触時の圧力は任意に選ぶことがで
きるが通常、−1〜100Kg/cm2・Gの圧力下に接
触させることが望ましい。 α−オレフイン処理の際、使用する有機アル
ミニウム化合物を全量、前記固体触媒成分と組
み合わせたのちα−オレフインと接触させても
よいし、また、使用する有機アルミニウム化合
物のうち一部を前記固体触媒成分と組み合わせ
たのちα−オレフインと接触させ、残りの有機
アルミニウム化合物を重合のさいに別途添加し
て重合反応を行なつてもよい。また、触媒系と
α−オレフインとの接触時に、水素ガスが共存
しても支障なく、また、窒素、アルゴン、ヘリ
ウムなどその他の不活性ガスが共存しても何ら
支障ない。 重合反応は通常のチグラー型触媒によるオレ
フインの重合反応と同様にして行われる。すな
わち反応はすべて実質的に酸素、水などを絶つ
た状態で、気相、または不活性溶媒の存在下、
またはモノマー自体を溶媒として行われる。オ
レフインの重合条件は温度は20〜300℃、好ま
しくは40〜200℃であり、圧力は常圧ないし70
Kg/cm2・G、好ましくは2Kg/cm2・Gないし60
Kg/cm2・Gである。分子量の調節は重合温度、
触媒のモル比などの重合条件を変えることによ
つてもある程度調節できるが、重合系中に水素
を添加することにより効果的に行われる。もち
ろん、水素濃度、重合温度などの重合条件の異
なつた2段階ないしそれ以上の多段階の重合反
応も何ら支障なく実施できる。 本発明のエチレン・α−オレフイン共重合体
と、固体触媒成分としてバナジウムを含有する
ものを使用して得られるエチレン・α−オレフ
イン共重合体とは明確に区別される。 両者は共重合体を構成するモノマーが同一の
場合であつて、かつ密度が同一であつても、
DSCによるTmは本発明の共重合体の方が高
く、沸騰n−ヘキサン不溶分は本発明の共重合
体が20重量%以上であるのに対し後者は不溶分
が存在しないか、または極めて少量である。こ
のような共重合体自体の相違に起因して、本発
明の組成物基材に使用したときには、本発明の
共重合体は後者に比較して、耐熱性および強度
がすぐれているとともに、本発明の用途に要求
される諸性能のバランスがすぐれている。さら
に触媒残渣として共重合体に存在するバナジウ
ムはチタンとは異なり毒性が問題となるため、
触媒除去工程が不可欠であるのに対し、本発明
のごとくチタンを使用する場合には触媒残渣の
毒性問題は生ぜず、マグネシウム担体と組み合
わせた高活性触媒を使用する本発明の共重合体
では触媒除去工程が不要となるので極めて経済
的である。 (B) 無機充填剤 本発明に用いる無機充填剤は通常、ゴムやプ
ラスチツクに用いられる充填剤を使用すること
ができる。この充填剤はたとえば『ゴム工業便
覧<新版>』(社団法人日本ゴム協会、昭和54
年第2版発行)の「.補強剤および充てん
剤」の項に記載されているようなものである。
具体的には炭酸カルシウム類、クレー類、シリ
カ類、アルミナ類、タルク類、硫酸バリウム、
硫酸カルシウム、亜鉛華、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、カーボンブラツクな
どであり、これらの中では炭酸カルシウム類が
最も好ましい。 また必要によつて上記充填剤は表面処理剤
(シランカツプリング剤、有機チタネート類な
ど)で処理して用いてもよい。 さらに必要により、酸化防止剤、帯電防止
剤、難燃化剤および着色剤のごとき添加剤を本
発明の組成物が有する前記の効果(特徴)がそ
こなわれない範囲ならば添加してもよい。 (C) 組成割合 エチレン・α−オレフイン共重合体と無機充
填剤の組成割合はエチレン・α−オレフイン共
重合体:無機充填剤=15〜60:85〜40(重量%)
であり、好ましくは無機充填剤量が65〜75重量
%である。無機充填剤が40重量%以下では得ら
れる組成物の単位面積あたりの質量が低くなり
遮音効果が良好でなくなる。 また無機充填剤量が85重量%を越えると成形
加工性が不良となる。 (D) 組成物の製造および成形 本発明の組成物はロール、ニーダー、プラベ
ンダー、バンバリーミキサーなどの混合装置や
一軸または二軸の押出機で混練して得ることが
できる。加熱温度は110〜250℃で好ましくは
150〜220℃、配合時間は3〜40min好ましくは
5〜20minで十分均一に混合される。配合物は
そのあと押出機などにより110〜250℃で押し出
し、パウダー、ペレツト、フイルム、シートな
どに成形することができる。また配合後直ちに
フイルム状またはシート状に押し出してカーペ
ツト基材に直接バツキング加工することができ
る。あらかじめパウダー状に調製した配合物
は、カーペツト基材の裏面に均一に散布したの
ち加熱融着することによつてバツキングするこ
とができる。ペレツト状に成形した配合物は、
押出機などによつてフイルム状またはシート状
に押し出して、カーペツト基材にバツキング加
工することができる。またフイルム、シートに
成形した配合物は、このフイルム、シートおよ
びカーペツト基材を加熱もしくは接着剤を用い
て張り合わせることによつてバツキング加工す
ることができる。このようにカーペツト基材に
バツキングされた上に、必要あらばさらに織
布、不織布、プラスチツクフイルム、紙、フエ
ルトなどを積層することができる。 本発明の組成物がバツキング材として使用で
きるカーペツト基材は、織カーペツト、編カー
ペツト、タフテツドカーペツト、ニードルパン
チカーペツト、人工芝などであり、特にタフテ
ツドカーペツトに好ましく使用できる。 〔実施例および比較例〕 以下に実施例をのべるが、これらは本発明を具
体的に説明するためのものであり、本発明はこれ
らに限定されるものではない。 なお実施例および比較例で用いられる前記以外
の測定方法はつぎのとおりである。 引張速度:JIS K6301に準じて50mm/minの引張
速度で測定。 折り曲げテスト:2mm厚シートを180゜折り曲げた
時のシートの状態を目視で判定。 (1) 実施例および比較例に使用するポリマーはつ
ぎのとおりである。 実施例 1 (a) 固体触媒成分の合成 実質的に無水の塩化マグネシウム10g、1,
2−ジクロルエタン0.5gおよび四塩化チタン
1.98gを直径1/2インチのステンレススチール
製ボールが25個入つた内容積400mlのステンレ
ススチール製ポツトに入れ窒素雰囲気下室温で
16時間ボールミリングを行い、固体触媒成分を
得た。 (b) 気相重合 気相重合装置としてはステンレス製オートク
レーブを用い、ブロワー、流量調節器および乾
式サイクロンでループをつくり、オートクレー
ブはジヤケツトに温水を流すことにより温度を
調節した。 80℃に調節したオートクレーブに上記固体触
媒成分を50mg/hr、およびトリエチルアルミニ
ウムを5mmol/hrの速度で供給し、水素、エ
チレンおよびブテン−1をそれぞれ所定濃度と
なるように調整しながら各々のガスを供給し、
かつブロワーにより系内のガスを循環させて全
圧を10Kg/cm2・Gに保つようにして重合を行な
つた。 得られた共重合体のメルトインデツクスは
0.35g/10min、密度は0.893g/cm3、DSCの最
大ピーク温度(Tn)は119.0℃、沸騰n−ヘキ
サン不溶分は61重量%であつた。 なお実施例2は実施例1と同一の共重合体で配
合割合を変更したものである。 実施例 3 実質的に無水の塩化マグネシウム、アントラセ
ンおよび四塩化チタンから得られた固体触媒成分
とトリエチルアルミニウムからなる触媒を用いて
エチレンとプロピレンとを気相共重合して得られ
たエチレン・プロピレン共重合体。 この共重合体のメルトインデツクスは0.97g/
10min、密度は0.898g/cm3、DSCの最大ピーク
温度は122.0℃、沸騰n−ヘキサン不溶分は73重
量%であつた。 比較例 1 実施例1において供給ガス組成を変えて密度の
高い(0.918g/cm3)エチレン・ブテン−1共重
合体を得た。 比較例 2 バナジウム系触媒で得られたエチレン・プロピ
レン共重合体。 比較例 3 高圧ラジカル共重合で得られるエチレン−酢酸
ビニル共重合体。 (2) 試験方法 実施例1〜3および比較例1〜3のポリマー
と炭酸カルシウム(日東粉化(株)製、SS#30)
とを表1に記載の割合で混合し、175℃、5分
間ニーダーで混練後、厚さ2mmのシートに熱加
圧成形し、各種物性を測定した。結果を表1に
示す。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレン・α−オレフイン共重合体および無
    機充填剤を必須成分とする遮音カーペツトバツキ
    ング用組成物において、該エチレン・α−オレフ
    イン共重合体が少なくともマグネシウムおよびチ
    タンを含有する固体触媒成分および有機アルミニ
    ウム化合物からなる触媒を用いてエチレンと炭素
    数3〜12のα−オレフインを共重合させて得られ
    る下記(i)〜(iv)の性状を有するエチレン・α−オレ
    フイン共重合体であることを特徴とする遮音カー
    ペツトバツキング用組成物。 (i) メルトインデツクス 0.01〜50g/10min、 (ii) 密度 0.87〜0.90g/cm3、 (iii) 示差走査熱量測定法(DSC)において、そ
    の最大ピーク温度(Tn)が100℃以上、 (iv) 沸騰n−ヘキサン不溶分が20重量%以上。 2 エチレン・α−オレフイン共重合体15〜60重
    量%および無機充填剤85〜40重量%から成る特許
    請求の範囲第1項記載の遮音カーペツトバツキン
    グ用組成物。
JP59123856A 1984-06-18 1984-06-18 遮音カ−ペツトバツキング用組成物 Granted JPS614744A (ja)

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