JPH02102168A - アルミナ質耐火れんがの製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアルミナ質れんが、特に、スライディング・ノ
ズル用耐火物に適したアルミナ質耐火れんがの製造方法
に関する。

〔従来の技術〕

スライディング・ノズル（以下ＳＮという）用耐火物と
しては、ノズル受、上部ノズル、ＳＮプレート、および
下部ノズルが主たるものである。

そのなかでも、上部ノズルやプレートは溶ガ流による急
激な熱衝撃、摩耗等の物理的損傷の他に化学的侵食作用
を受けるので、耐スポーリング性、耐摩耗性、耐食性等
に優れることが望まれる。

取鍋用上部ノズルは、熱膨張率の比較的低いムライト粒
を配合した高アルミナ質れんがを使用することによって
、耐スポーリング性、耐食性を確保している。また、Ｓ
Ｎプレートは主として、カーボンボンドのアルミナ−カ
ーボン質を使用して耐スポーリング性、あるいは耐食性
、耐摩耗性を確保している。

製鋼条件が過酷になるに従って、これ等耐火物の材質の
改善も要求されている。これらの耐火物は鋳造する鋼種
によって侵食性が異なり、主として、耐食性の確保の見
地から材質の改善が図られているが、耐スポーリング性
との兼ね合いもあり、材質の改善には困難がある。

すなわち、取鍋やタンデイシュの下部に装着される上部
ノズルやＳＮプレートは予熱されずに溶綱注入を受ける
ため、ノズル内面が急激な熱衝撃を受け、耐火物に大き
な亀裂あるいは局部的な剥落現象を生じ損傷するという
問題がある。また、ＳＮに使用する耐火物は溶鋼流によ
り溶損するので耐食性にも優れる必要がある。

アルミナは耐食性に優れているため、この種の耐火物の
主原料として使用されるが、高純度のアルミナ質は耐ス
ポーリング性が低いため、従来はアルミナの高耐食性を
維持しつつ、耐スポーリング性を確保するために高純度
アルミナにムライトを添加することが行われていた。し
かし、反面、ムライト（化学式３ＡＩＺ　Ｏｗｌ　　・
２ＳｉＯｚ　）はＳ　ｉ　Ｏｚを含有しているため溶鋼
やスラグによる侵食がアルミナに比べて顕著で、れんが
の耐食性を低下させる難点があった。

この発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたものであ
って、より一層の耐スポーリング性の向上、及び耐食性
の向上が得られるアルミナ質耐火れんがの製造方法を提
供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を採
用している。すなわち、Ａｌ２Ｏ：Ｉ含有量９０重量％
以上のアルミナ原料を８０〜９９重量部、非安定ジルコ
ニア又は部分安定化ジルコニアの少なくとも１種を１〜
２０重量部を配合し、バインダーを添加、混練して坏土
の造粒を行い、その後成形、焼成するのものである。

〔作　用〕

本発明において使用するアルミナ原料は焼結アルミナあ
るいは電融アルミナが使用でき、ＡＩ。

０３含有量９０重量％以上のものが好ましい。Ａ１□Ｏ
１含有量が９０重量％未満であると耐食性が低下するの
で好ましくない。

上記アルミナ原料８０〜９９重量部、非安定化ジルコニ
ア（以下ＮＳＺという）あるいは部分安定化ジルコニア
（以下ＰＳＺという）の中の少なくとも１種１〜２０重
量部を使用する。アルミナ原料が８０重量部より少なく
、ＮＳＺ又はＰＳＺが２０重量部より多くなると耐食性
が低下するので好ましくない。また、アルミナ原料が９
９重量部より多く、ＮＳＺまたはＰＳＺが１重量部より
少なくなると、耐熱衝撃性が低下するので好ましくない
。

上記ＮＳＺ、ＰＳＺはＺｒ０ｚ含有量が９０％以上、粒
径が０．０４４ｍｍ以下の微粉状のものが好ましい。ｐ
ｓｚとしては、ＣａＯ％ＭｇＯ％ＹｔＯｚ等を添加して
部分的に安定化した種々のものが使用できる。

上記アルミナ原料とジルコニア微粉にバインダーを添加
し、造粒処理を行い、粒径０，５ｍｍ〜５ｍｍ程度の造
粒子を作製する。次いで、得られた造粒子を成形後、焼
成する。なお、必要に応じて造粒子の揮発分の調整を行
うことが好ましい。

上記造粒坏土をプレス成形することにより造粒子相互の
接触部は変形密着するが、空隙部分は成形後の素地にお
いても空隙として残存し、焼成れんかに微小な空隙を導
入する。このようにして形成されたれんが内の空隙は、
熱衝撃時、れんが内に発生する熱応力を低減する効果を
持つとともに、亀裂が造粒子間に沿ってジグザグ状ある
いは分岐状に進展するため、造粒処理していない場合の
直線亀裂進展に較べ、亀裂による損傷が小さい。

また、ＮＳＺあるいはＰＳＺを添加することにより焼成
れんがの造粒子内に導入された微亀裂は、熱衝撃時に応
力緩和部として働き、亀裂の進展を低減させる効果を生
じる。すなわち熱応力により発生した亀裂先端部の応力
が微亀裂の存在のため吸収、あるいは微亀裂にそって分
散させられ、亀裂の進展が抑えられる。

〔実施例〕

第１表に示す配合物〔本願実施品（１１（２１（３１（
４）（５）、比較品（ａ）　Ｔｂ）　）をアジテータパ
ンを使用して混練を行い、粒径１〜３ｍｍ程度の造粒子
を作製し、約６０℃の熱風乾燥器で残留揮発分が３〜４
％程度になるように調整した。その後、５００）ンフリ
クションプレスで皿形れんが形状に成形し、成形体を１
１０℃で乾燥後、トンネルキルンにて１７００℃で５時
間焼成を行った。尚、比較例は造粒処理を行っていない
ものである。

得られた焼成れんがの品質特性値を第１表に併記した。

第１表中、溶鋼侵食指数は高周波炉にて１６５０℃で３
時間の溶鋼侵食試験を行い、試験後、試料の中央部を長
手方向に切断し、断面の侵食面積を測定し、比較例１の
侵食面積を１００とした場合の指数で示した。

また、スポーリング試験は高周波炉で１６５０℃に保持
した溶鋼中に３０Ｘ３０Ｘ２３０ｍｍの角柱形試料を３
分間浸漬した後、引き上げて放冷した。試験後、試料中
央部を切断して、内部に発生した亀裂の長さを測定し、
これを合計して測定値とし、比較例１の測定値を１００
とした場合のスポーリング指数で示した。

第１表から明らかなように、本願発明に係る耐火れんが
は耐スポーリング性が従来品に比して優れている。

更に、上記実施例で得られた焼成れんがより、外径１０
３ｍｍ、内径６０ｍｍ、高さ５０ｍｍのリングを切り出
し、ダンデイツシュ用ＳＮプレートのノズル孔部にアル
ミナ質モルタルを用いて装着して実機で使用し、その使
用結果を「亀裂発生状況」として第１表に併記した。

実施例及び使用例より、本発明により製造された焼成れ
んがは耐スポーリング性に優れることがわかり、実機に
使用した場合にも亀裂の発生が小さく、耐用性が向上し
ていることがわかる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明はアルミナ質原料に非安
定化、あるいは、部分安定化ジルコニアを混合し、更に
、混練時に造粒するようにしているので、耐食性に優れ
るばかりか、耐久ポーリング性にも優れた耐火物れんが
を得ることができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ａｌ＿２Ｏ＿３含有量９０重量％以上のアルミナ
   原料を８０〜９９重量部、非安定ジルコニア又は部分安
   定化ジルコニアの中の少なくとも１種を１〜２０重量部
   を配合し、バインダーを添加、混練して坏土の造粒を行
   い、その後成形、焼成することを特徴とするアルミナ質
   耐火れんがの製造法。