JPH0160417B2 - - Google Patents

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JPH0160417B2
JPH0160417B2 JP1140083A JP1140083A JPH0160417B2 JP H0160417 B2 JPH0160417 B2 JP H0160417B2 JP 1140083 A JP1140083 A JP 1140083A JP 1140083 A JP1140083 A JP 1140083A JP H0160417 B2 JPH0160417 B2 JP H0160417B2
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JP
Japan
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resin
styrene
acid
layer
sheet
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JP1140083A
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Inventor
Kichiji Maruhashi
Tamio Asai
Sadao Hirata
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP58011400A priority Critical patent/JPS59150746A/ja
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Publication of JPH0160417B2 publication Critical patent/JPH0160417B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、シート成形積層プラスチツク容器に
関するもので、より詳細にはスチレン系樹脂層と
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層とを備
え、透明性、ガスバリヤー性及び層間接着性の組
合せに優れたシート成形積層容器に関する。 スチレン系樹脂のシートを、真空成形、圧空成
形、プラグアシスト成形等のシート成形に付し
て、カツプ状、トレイ状等に成形して成る容器類
は、食品類の簡易包装の用途に広く使用されてい
る。この種の容器は、成形が容易であり、比較的
安価であり、また透明性にも優れているという利
点があるが、スチレン系樹脂は、種々の熱可塑性
樹脂の内でも、ガス透過性の特に大きいものの一
つであり、内容食品を密封下に長期保存する用途
には明らかに不向きである。 近年、積層技術の進歩に伴ない、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物の如きガスバリヤー性
に優れた樹脂層をガス透過性の大きい樹脂に対し
て積層することにより、ガス透過性が小さく、従
つて内容物保存性に優れた容器を製造することが
広く行われている。 このような技術的背景からすれば、スチレン系
樹脂層に対してエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物層を積層して成る高ガスバリヤー性の多層
容器が当然出現してしかるべきであるが、このタ
イプの多層容器が未だ現れていないのは、スチレ
ン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物との接合が困難であつたためと思われる。 本発明者は、スチレン系樹脂層とエチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物層とは酸変性スチレン
系樹脂及び/又は酸変性石油樹脂で接着可能であ
り、この接着積層体はカツプ等へのシート成形が
可能であることを見出した。 即ち、本発明の目的は、ガスバリヤー性、透明
性及び耐層間剥離性の組合せに優れた多層シート
成形容器を提供するにある。 本発明の他の目的は、比較的低い温度でカツプ
等へのシート成形が容易に行われ、シート成形後
においても、スチレン系樹脂層とエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物含有バリヤー層との間に
良好な層間接着性が維持されているシート成形積
層容器を提供するにある。 本発明によれば、スチレン系樹脂層とエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物含有バリヤー層と
を酸変性スチレン系樹脂及び/又は酸変性石油樹
脂を含有する接着樹脂層を介して積層したシート
をシート成形に付して成ることを特徴とするシー
ト成形積層容器が提供される。 本発明を以下に詳細に説明する。 本発明のシート成形積層容器の一例を示す第1
及び2図において、この容器は、底部1、底部に
連なる側壁2及び側壁開口部に設けられたフラン
ジ部3から成つている。側壁2は上向きに若干末
広がりとなつている。この容器壁を拡大して示す
第2図において、各々がスチレン系樹脂から成る
内表面層4及び外表面層5の間には中間層の形で
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物含有バリ
ヤー層6が設けられ、この内外表面層4,5とバ
リヤー層6とを、これらの間に介在する酸変性ス
チレン系樹脂及び/又は酸変性石油樹脂を含有す
る接着樹脂層7が強固に結合している。 本発明において、酸変性スチレン系樹脂或いは
酸変性石油樹脂としては、スチレン系樹脂及び/
又は石油樹脂を不飽和カルボン酸乃至はその無水
物と反応させて得た酸変性樹脂やこの酸変性樹脂
をアルコールと部分的に反応させて得た部分エス
テル化酸変性樹脂を好適に使用し得る。 原料としてのスチレン系樹脂としては、スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のス
チレン系単量体をカチオン重合或いはラジカル重
合させ得られる樹脂が使用される。このスチレン
系樹脂は、上述したスチレン系単量体を主体と
し、更にブタジエン等のジオレフインやアクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニ
トリル等の他のエチレン系不飽和単量体を重合体
鎖中に含む共重合体であつてもよい。これらのス
チレン系樹脂は、スチレン系樹脂の本質を失わな
い範囲内で部分水素化処理を受けていてもよい。 原料石油樹脂としては、石油の分解や改質の際
に得られる沸点が−10乃至280℃の任意の留分を
フリーデルクラフツ型触媒の存在下にカチオン重
合することにより得られる樹脂であり、一層具体
的には、シクロペンダジエン等のC4乃至C5留分、
α−メチルスチレン等のC9留分、C11迄の高級オ
レフイン系炭化水素等の1種又は2種以上の組合
せを重合乃至共重合させて成る樹脂やそれらの水
素添加物等が使用される。 これらの原料樹脂の単量体と反応させるスチレ
ン系不飽和カルボン酸乃至はその無水物として
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マ
レイン酸モノメチルエステル、フマル酸、フマル
酸モノエチルエステル、クロトン酸、イタコン
酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−
ジカルボン酸等の酸単量体や、無水マレイン酸、
無水シトラコン酸、無水イタコン酸、5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、テトラヒ
ドロ無水フタル酸等の酸無水物単量体が単独で或
いは2種類以上の組合せで使用される。これらの
内でも無水マレイン酸が本発明の目的に最も好適
である。 本発明に用いる酸変性樹脂は、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物との接着性の点で、0.1
乃至20の範囲の酸価、特に1.0乃至10の範囲の酸
価を有することも重要であり、この酸価が上記範
囲よりも低いときには、エチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化合物との接着力が容器として不適当
な範囲に低下する傾向があり、一方上記範囲より
も大きいスチレン系樹脂層との接着力が低下した
り或いは接着剤層そのものの凝集破壊強度がかえ
つて低下するようになる。 グラフト変性反応に際して、用いる酸乃至は酸
無水物単量体の量は、炭化水素樹脂中に、最終的
に前述した範囲の酸価が賦与されるものであれば
よい。 これらの単量体と原料樹脂とは、熔融系、溶液
系或いは固−気乃至は固液不均質系で反応させる
ことができる。両者の付加反応乃至はグラフト反
応は、加熱により開始することもでき、例えば熔
融系の反応では無触媒でも十分に反応が進行する
ことが認められる。勿論、ラジカル開始剤やその
他のラジカル開始手段を用いることもできる。開
始剤としては、ジクミルパーオキシド、t−ブチ
ルヒドロパーオキシド、ジベンゾイルパーオキシ
ド、ジラウロイルパーオキシド等の有機過酸化物
や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソ
プロピオニトリル等のアゾニトリル類等がそれ自
体公知の触媒量で使用される。ラジカル開始手段
としては、X−線、γ−線、電子線等のイオン化
放射線;紫外線或いは紫外線と増感剤との組合
せ;混練り(素練り)や超音波照射等の機械的ラ
ジカル開始手段等が使用される。 例えば、均一溶液系の反応では、スチレン系樹
脂及び/又は石油樹脂、単量体及び開始剤を、ト
ルエン、キシレン、テトラリン等の芳香族溶媒に
溶解させてグラフトを行ない、生成する変性樹脂
を沈殿として回収する。また、不均一系の反応で
は、原料樹脂の粉末と単量体或いは単量体の稀釈
液とを、イオン化放射線の照射下に接触させてグ
ラフトを行なう。更に均一熔融系の反応では、原
料樹脂、単量体或いは更に所望により開始剤のブ
レンド物を、撹拌容器、押出機或いはニーダー等
内で熔媒混練して、変性樹脂とする。これら何れ
の場合にも、生成する変性樹脂は、未重合の単量
体、ホモポリマー或いは開始剤残渣等を除去する
ために、洗浄、抽出等に賦することもできる。 このようにして得られた酸変性樹脂を、アルコ
ール類と部分的に反応させて、前述した範囲の酸
価を有する部分エステル変性炭化水素樹脂とし、
本発明の目的にこの形で使用することもできる。
この場合、アルコール類としては、メタノール、
エタノール、プロパノール等の1価アルコール、
エチレングリコール、プロピレングリコール、グ
リセリン等の多価アルコールを使用し得る。エス
テル化の条件はそれ自体公知のものであり、この
ような公知の手段でエステル化を行えばよい。 本発明において、最終接着樹脂層の酸価が前述
した範囲となる限り、前記酸変性樹脂は種々の態
様で使用される。即ち、上述した方法で得られる
酸変性樹脂を未変性のスチレン系樹脂や石油樹脂
と、ブレンド物全体の酸価が前記範囲内となるよ
うにブレンドして使用することができ、また種々
の変性度の樹脂をブレンド物合体の酸価が前記範
囲内となるようにブレンドして使用することもで
きる。 本発明において、スチレン系樹脂層としては、
それ自体公知の任意のスチレン系樹脂が使用され
る。このスチレン系樹脂は、スチレンの単独重合
体或いはスチレンと共役ジエン、アクリル系単量
体等の他の単量体との共重合体であつてよいが、
容器の耐衝撃性の見地からは、スチレンを主体と
するスチレン−共役ジエン共重合体或いはポリス
チレンとスチレン−共役ジエン重合体のブレンド
物が使用される。これらの共重合体或いは共重合
体のブレンド物においては、共役ジエン成分は全
体当り0.5乃至30重量%、特に1乃至15重量%の
量で存在することが、耐衝撃性と成形性との見地
から望ましい。共役ジエンとしては、ブタジエン
或いはイソプレン等が有利に用いられる。 これらのスチレン系樹脂は、一般にフイルムを
形成するに足る分子量を有していればよい。 この積層物に用いるエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物としては、エチレン含有量20乃至80
モル%、特に25乃至60モル%のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体を、ケン化率が90%以上、特に96%
以上となるようにケン化することにより得られた
重合体が、ガスバリヤー性の見地から望ましい。
このエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、
一般にフエノール85重量%と水15重量%の混合溶
媒を使用し30℃で測定して、0.07乃至0.17/g
の極限粘度を有することが望ましい。 本発明において、ガスバリヤー層としては、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物単独から成
るものを使用し得る他に、エチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物と他の熱可塑性樹脂とをブレン
ド物の形で使用することができ、またエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物と他の熱可塑性樹脂
とが多層構造となつたものを用いることもでき
る。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物と各種ナイロンとは均質なブレンド物を形成
し、このブレンド物は酸素等の各種ガスに対して
優れたバリヤー性を示すと共に、優れた延伸成形
性を示すことが知られている(特公昭57−42493
号公報)。かくして、本発明においては、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とポリアミド
(ナイロン)樹脂とを95:5乃至5:95の重量比
で含有するブレンド物を、ガスバリヤー層として
用いることができる。また、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のオレフイン樹脂とエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物とのブレンド物は、一定
の溶融押出条件下では、これらのブレンド物中の
成分が層状に分布した多層分布構造をとることが
知られている(特公昭51−30104号公報)。本発明
においては、このような多層分布構造の形でエチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を用いること
もできる。 本発明によれば、スチレン系樹脂層とエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物含有バリヤー層と
の間に、酸変性スチレン系樹脂及び/又は酸変性
石油樹脂を隣接関係位置で介在させることによ
り、この積層シートをシート成形に付した場合に
も、極めて強い層間接着結合が形成され、またス
チレン樹脂系シート成形容器に酸素等の各種ガス
や香気成分に対して遮断性に優れたエチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物を介在させたことによ
り、内容物の保存性、即ち内容物の酸化劣化の防
止、微生物の増殖防止、香気成分の消失防止等が
可能となる。 一般に、異なつた樹脂層間の熱接着に際して
は、樹脂層間の化学結合の生起、樹脂の化学構造
の異同、及び接着界面における樹脂相互の混り合
い等の因子を考慮する必要があると思われる。本
発明に用いる酸変性スチレン系樹脂や酸変性石油
樹脂は、スチレン系樹脂と重合体鎖骨格を共通に
しており、両樹脂層間にフアン・デル・バールス
力による強い結合が形成され、一方エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物との間にも、水酸基と
カルボン酸基乃至はカルボン酸無水物基とによる
水素結合やエステル結合が形成され、隣接する樹
脂層との間に強固な接着結合が可能となるものと
認められる。更に、この酸変性スチレン系樹脂及
び酸変性石油樹脂は、比較的低い温度、例えば80
乃至150℃の温度で軟化すると共に、溶融状態で
は比較的小さい溶融粘度を示すことから、熱接着
に際して接着界面での良好な漏れと樹脂同志の混
合いを生じ、良好な熱接着性が得られるものと推
定される。 本発明のシート成形容器においては、スチレン
系樹脂層(ST)とエチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物層(HEVA)との間に、酸変性スチ
レン系樹脂及び/又は酸変性石油樹脂(AMR)
が隣接位置関係で介在するという条件を満足する
範囲内で、任意の多層積層構成をとることができ
る。例えば、前述したST/AMR/HEVA/
AMR/STの対称5層構成の他に、ST/
AMR/HEVAの3層構成、ST/AMR/
HEVA/AMRの4層構成、HEVA/AMR/
ST/AMR/STの5層構成等の任意の層構成を
とり得る。 この積層体において、スチレン系樹脂層とエチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層とは、
1000:1乃至1:100の厚み比で存在し、一方ス
チレン系樹脂層と接着樹脂層とは、10000:1乃
至1:10の厚み比で存在することが、容器として
のガスバリヤー性、透明性及び耐層間剥離性等の
見地から望ましい。また、積層体全体としての厚
みは、形態保持性、軽量性、経済性等の見地から
0.001乃至10mmの範囲にあることが望ましい。 本発明によれば、先ず上述した積層構造のシー
トを製造する。この多層シートは、スチレン系樹
脂のフイルム乃至はシートとエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体のフイルム乃至はシートとを予じめ製
造し、これらのフイルム乃至はシートを、酸変性
スチレン系樹脂及び/又は酸変性石油樹脂の層を
介して熱接着させることにより製造される。上記
酸変性樹脂は、例えば溶融物、フイルム、粉末、
溶液、サスペンジヨン等の任意の形で施こすこと
ができ、熱接着は、重ね合されたフイルム乃至は
シートを、ホツトプレスするか、或いは加熱ロー
ル間に通すことにより容易に行われる。 また、別法として、共押出法(同時押出法)に
より多層シートを製造することもでき、この場合
には、スチレン系樹脂、酸変性樹脂及びエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物の各々に対応する
三台の押出機を使用し、これら押出機からの各溶
融樹脂流を、前述した積層位置関係で多層多重ダ
イスを通して押出すことにより、多層シートとす
る。 この多層シートを、スチレン系樹脂の軟化温度
或いは、スチレン系樹脂の延伸可能温度におい
て、それ自体公知のシート成形法、例えば真空成
形、圧空成形、プラグアシスト成形等に付して、
カツプ、トレイ等の形状の容器に成形する。 本発明のシート成形容器は、所謂透明容器とし
て用いることが一般に好ましいが、例えばスチレ
ン系樹脂層に、顔料、充填剤等を配合して不透明
容器として用いることができる。 また、第3図に示す通り、外表面層をスチレン
系樹脂の発泡層5aとすることにより、この容器
に熱遮断性乃至は保温性をも同時に与えることが
できる。スチレン系樹脂の発泡倍率は、種々変化
させ得るが、一般的に言つて、1.1乃至70倍とす
ることが望ましい。 本発明を次の例で説明する。 実施例 1 スタイロン #475(旭ダウ株式会社)の500μ
厚のシートとエバール F(株式会社クラレ)の
100μ厚のシートを、明細書記載の方法にて無水
マレイン酸をグラフト共重合させた上記ポリスチ
レン樹脂を中間層として用い、ホツトプレスにて
接着させた。サンプルはホツトプレス内にて、
190℃で2分間保持した後50Kg/cm2の圧力で15秒
間保持し接着させた。ただし、発泡を防止する
為、上記のシート等は十分に真空乾燥を行なつて
いる。 使用した、無水マレイン酸変性ポリスチレン樹
脂は以下に示される。
【表】 以上の接着剤で接着したサンプルを15mm巾に切
り取り、テンシロン(東洋ボールドウイン(株))に
て180゜剥離を行なつた。チヤツクの速度は200
mm/minであつた。尚、接着サンプルの接着層の
厚さは平均10μであつた。結果を以下に示す。
【表】 以上、接着強度を得るには、適当な酸価の変性
ポリスチレンを接着剤として、用いることが必要
であることが判明した。 実施例 2 実施例1のCの接着剤を用い、EVAL −Fを
中間層、実施例1のポリスチレンを内、外層とし
た明細書記載の対称5層構成のシートを共押出に
て作成した。このシートを、190℃、170℃、150
℃で、プラグアシスト圧空成形し、口径6cm、高
さ6.5cmの丸型のカツプを得た。これらのカツプ
をE,F,Gとし、シートをHとする。シートの
厚さは800μであつた。尚、シート断面をコンゴ
レツド10g/水溶液に浸し、90℃にて中間層と
接着層を染色した後、顕微鏡観察によつて層構成
を求めた所、(単位μm) 外層:接着層:中間層:接着層:内層 =350:25:50:25:350 であつた。 各温度にて成形したカツプの側壁部を切り取り
また、原シートを切り取り、以下の如く、酸素透
過度Qo2(20℃、0%RH)の測定を行なつた。ま
た、前記の如くにして層構成比を求め、各層の厚
みを求めた。 東洋テスター工業(株)製のガス透過試験機を使用
した。これは、サンプルを2つのチエンバーの間
に固定したのち、一方のチエンバーが10-2mmHg
以下の低圧になる迄真空引きをおこなう(低圧
側)。その後他方のチエンバー(高圧側)を、塩
化カルシウムで除湿された酸素ガスが1気圧にな
るように置換したのち、低圧側の圧力増加の時間
的変化をレコーダーで読み取り、酸素ガス透過度
Qo2を測定する方法である。 測定は温度が20℃、高圧側の湿度は塩化カルシ
ウムを用いて0%RHの条件下でおこなつた。 内、外層に使用したポリスチレン単体シート
(700μ層)から前記と同様、190℃、170℃、150
℃で成形して得たカツプをE′,F′,G′とし、単体
シートをH′とする。これらも、前記の如くにし
て酸素透過度を求めた。 これらの酸素透過度から、中間層の酸素透過係
数を以下の様にして求めた。 Po2=(1.52×1015)×h/(1/Qo2−1/(Qo2)p
s) Po2:中間層の酸素透過係数(c.c.・cm/cm2
sec・cmHg) Qo2:多層サンプルの酸素透過度(c.c./m2
day・atm) (Qo2)ps:単体ポリスチレンサンプルの酸素透
過度(c.c./m2・day・atm) (Qo2)psは、多層サンプルのポリスチ
レン(接着剤ポリスチレンを含む)の全厚
と同じ厚みの単体ポリスチレンサンプルの
酸素透過度である。 又、カツプ及びシートから切り出した各サンプ
ルについて、光線透過率(ASTM D1003−61)
を測定した。 更に、実施例1に記載の方法にて剥離強度を求
めた。 以下にそれぞれの測定結果を示す。
【表】 以上、これらの成形条件では、中間層に亀裂は
入らず、その酸素バリヤー性は保持されることが
わかつた。また、透明性もポリスチレン単体の成
形物より、若干低下するが殆んど変わらないこと
が判明した。更に、接着強度も原シート時と殆ん
ど変わらないことが判明した。 実施例 3 明細書記載の方法によつて酸価が0.3から20の
無水マレイン酸変性石油樹脂を得た。石油樹脂と
しては、ペトロジン#120(三井石油化学工業製)
を用いている。 この酸変性石油樹脂を接着剤として用い、ハイ
インパクトポリスチレン(ダイヤレツクス
HT88A、三菱モンサント化成株式会社製)を内
外層、エバール F(株式会社クラレ)を中間層
とした、明細書記載の対称5層構成のシートを共
押出にて作成した。 実施例2に記載の方法にて、層構成を求めた処
(単位μm) 外層:接着層:中間層:接着層:内層 =200:25:50:25:200 であつた。 これらのシートの接着強度を、実施例1に記載
の方法にて求めた。 以下に結果を示す。
【表】 前記の各種シートを、通常の真空、圧空成形に
て成形し、角型のカツプ(口径8.5cm×8.5cm、高
さ4.5cm)を得た。 カツプ成形後の接着強度を、カツプ側壁部中心
からカツプ底部中心にかけて、15mm巾にサンプリ
ングし、実施例1の記載の方法にて測定した。 また、以下の如くにしてカツプの酸素透過度の
測定を行なつた。 測定すべきカツプに蒸溜水を少量入れ、容器内
を100%RHに保ちつつ、カツプ内を真空中で窒
素ガスに置換した後、実質上酸素透過がない、ア
ルミ箔入りヒートシール蓋にて密封し、蓋にシリ
コン系接着剤にてガスクロマトグラフイ注入口用
ゴムを付着した。そのカツプを24℃、60%RHの
恒温恒湿槽内で一定期間保存し、その後、カツプ
内へ透過した酸素の濃度をガスクロマトグラフで
求め、次式に従つて、容器内が100%RH、カツ
プ外が60%RHにおける24℃の酸素ガス透過度
(Qo2)を算出した。結果はN=3本の平均値で
ある。 Qo2=m×ct/100/t×Op×A〔c.c./m2・day・atm
〕 こゝで m;カツプ内への窒素ガスの充填量〔ml〕、 t:恒温槽内での保存期間〔day〕、 ct;t日後のカツプ内の酸素濃度〔Vol%〕、 A;カツプの有効表面積〔m2〕、 Op;酸素ガス分圧(=0.209)〔atm〕。 結果を以下に示す。 尚、比較の為に前記ハイインパクトポリスチレ
ン単体のシート(500μ厚)を作成し、同様のカ
ツプOを成形し、前記の方法で酸素透過度を測定
した。結果を以下に示す。
【表】
【表】 以上、接着剤の酸価により、接着強度が異な
り、特に成形後の容器となつた場合にその傾向が
顕著になることが判明した。ただし、ガスバリヤ
ー性に関しては、接着強度に関係なく、殆んど一
定であり、中間層にはカツプ成形により亀裂等の
異常が生じないことが判明した。 実施例 4 発泡ポリスチレン トーポレツクス−XFE(東
洋ポリスチレン株式会社)のシート(300μ)に
実施例1のCのシートを、実施例3に記載の接着
剤Lを用いて、EVALが中間層となる様に明細書
記載の第3図の如く、接着させた。接着は溶融し
た接着剤をシートに塗布して行なつている。塗布
量より接着層の平均厚は25μであつた。 このシートを実施例3に記載の方法にて実施例
3に記載のカツプを成形し、接着強度の評価を行
なつたが、平均2700gであり、接着性に問題はな
かつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のシート成形積層容器の一例
を示す側断面図、第2図は、第1図の容器壁を拡
大して示す図、第3図は、本発明の好適な態様の
シート成形容器の容器壁を拡大して示す図であ
る。 1は底部、2は側壁、3はフランジ部、4は内
表面層、5は外表面層、6はバリヤー層、7は接
着樹脂層を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スチレン系樹脂層とエチレン−酢酸ビニル共
    重合体ケン化物含有バリヤー層とを酸変性スチレ
    ン系樹脂及び/又は酸変性石油樹脂を含有する接
    着樹脂層を介して積層したシートをシート成形に
    付して成ることを特徴とするシート成形積層容
    器。 2 前記接着樹脂層が、エチレン系不飽和カルボ
    ン酸乃至その無水物でスチレン系樹脂乃至は石油
    樹脂を変性して得られる酸変性樹脂或いは該酸変
    性樹脂と未変性のスチレン系樹脂乃至は石油樹脂
    との組成物から成り、該接着樹脂層は0.1乃至20
    の酸価を有することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の積層容器。 3 スチレン系樹脂が、スチレンを主体とするス
    チレン−共役ジエン共重合体、或いはポリスチレ
    ンとスチレン−共役ジエン共重合体のブレンド物
    から成り、且つ該スチレン系樹脂は全体として
    0.5乃至30重量%の共役ジエン成分を含有するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の積層
    容器。 4 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物がエ
    チレン含有量20乃至80モル%及びケン化度90%以
    上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物であ
    る特許請求の範囲第1項記載の積層容器。 5 スチレン系樹脂層とエチレン−酢酸ビニル共
    重合体ケン化物層とが、1000:1乃至1:100の
    厚み比、スチレン系樹脂層と接着樹脂層とが
    10000:1乃至1:10の厚み比で存在することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の積層容
    器。 6 スチレン系樹脂層がスチレン系樹脂発泡体か
    ら成る特許請求の範囲第1項記載の積層容器。
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