JPH0141901Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はエンジンの吸気装置に関し、特にエン
ジン本体からＬ字状に立上る第１吸気通路と、こ
の第１吸気通路の上流端に接続されたサージタン
クを有する第２吸気通路を備えたエンジンの吸気
装置に関する。

（従来技術） 従来、例えば実開昭59−175667号公報に開示さ
れているように、エンジン本体からほぼＬ字状に
立上る第１吸気通路を形成する下部マニホールド
と、上端にサージタンクを備えていて第１吸気通
路の上流の第２吸気通路を形成する上部マニホー
ルドとからなる吸気マニホールドを有する吸気装
置が実用に供されている。

この場合、上流側の第２吸気通路は、上方へ向
うにつれてエンジン本体側へ傾くように形成され
ていることにより、吸気通路全体がＵ字状になつ
ている。

また、下部マニホールドには、エンジン本体への
取付部の近傍にフユーエルインジエクタが取付け
られている。さらに、下部および上部マニホール
ドは、平坦な接合面を有するフランジ部を備えて
いて、両フランジ部の接合面間に板状シール部材
（ガスケツト）を介在させた態様で互いに結合さ
れている。

しかしながら、第１および第２吸気通路を形成
する吸気マニホールド全体がエンジン本体側を凹
部としてＵ字状に湾曲しており、かつ片持ち構造
となつており、しかも第２吸気通路の上端に設け
られたサージタンクはかなりの重量を有するた
め、走行中のエンジンおよび車体の振動によつて
吸気マニホールドが振動するとマニホールドの一
部に亀裂を生じたりするおそれがあつた。

そこでマニホールドに別個の補強部材を取付け
てマニホールドを補強することも考慮されたが、
下部マニホールドのエンジン本体への取付部の近
傍にフユーエルインジエクタが設けられる場合、
その周辺に種々のパイプが存在するため、補強部
材は取付けにくい状態であつた。

（考案の目的） 上記事情に鑑み、本考案は振動に起因する吸気
マニホルドの破壊を防止したエンジンの吸気装置
を提供することを目的とする。

（考案の構成） 本考案の特徴は、第１吸気通路および第２吸気
通路をそれぞれ形成する下部および上部マニホー
ルドのそれぞれの複数の吸気通路のうち両端に位
置する吸気通路のエンジン本体側の外壁に、エン
ジン本体側に向つて所定量突出しかつフランジ部
から筒体の外壁に沿つて延長したリブを設け、こ
れらリブのフランジ部側の端面が接合面とほぼ同
一平面をなすように形成するとともに、接合面間
に介在させる板状シール部材に、リブの端面間に
介在しうる突出部を形成したことにある。

（考案の効果） 本考案によれば、下部および上部マニホールド
がそれぞれ備えている複数の吸気通路のうちの両
端に位置する吸気通路のエンジン本体側の外壁
に、エンジン本体側に向つて所要量突出するリブ
が設けられ、しかも上下のリブの接合面間に板状
シール部材が介在しているので、他の補強部材を
設けることなしに、またリブを設けることによる
吸気マニホルドの重量増加を最小限に留めつつ、
これらリブによつてサージタンクの両端を強固に
支持し、サージタンクの長手方向に直交する軸ま
わりの振動を抑制することができる。したがつて
振動に起因する吸気マニホルドの破壊を防止する
ことができる。

（実施例） 以下図面を参照して本考案の実施例について詳
細に説明する。

第１図は本考案の一実施例によるエンジンの吸
気装置を示す側面図である。この吸気装置は、第
１吸気通路１を構成する下部マニホールド２と、
第１吸気通路１の上流端に接続された第２吸気通
路３を構成する上部マニホールド４とを有する。
マニホールド４には第２吸気通路３に連結するサ
ージタンク５を上部に備えている。

第２図は、第１吸気通路１を構成するマニホー
ルド２を第１図−線からみた平面図、このマ
ニホールド２は、両端がそれぞれフランジ部６，
７によつて連結され、かつ中間部分が断面Ｌ字状
のリブ８によつて互いに接続された４本の筒体９
ａ，９ｂ，９ｃおよび９ｄよりなる。そして一方
のフランジ部６によつて、、４気筒エンジンの本
体（シリンダブロツク）１０の側部に取付けら
れ、これによつて各第１吸気通路１がエンジン本
体１０の各吸気ポート（図示せず）に連通してい
る。筒体９ａ〜９ｄは、エンジン本体１０からほ
ぼＬ字状に立上つており、これら筒体９ａ〜９ｄ
の上端において筒体９ａ〜９ｄを連結するフラン
ジ部７は、第２吸気通路３を構成する上方のマニ
ホールド４の下端に設けられたフランジ部１１に
結合しうるように構成されており、そこに平坦な
接合面が形成されている。筒体９ａ〜９ｄには、
エンジン本体１０側のフランジ部６の近傍位置に
それぞれフユーエル・インジエクタＦが取付けら
れている。

マニホールド２の外側に位置する筒体９ａ，９
ｄのエンジン本体１０側の外壁には、、エンジン
本体１０側に向つて所定量突出し、かつフランジ
部７から外壁に沿つて延長したリブ１３が一体に
形成されており、このリブ１３のフランジ部７側
の端面１４は、フランジ部７の接合面１２とほぼ
同一平面をなしている。

第２吸気通路を形成する上方のマニホールド４
は、上部のサージタンク５から分岐された４本の
筒体１５ａ〜１５ｄ（第１図に筒体１５ａのみが
示されてる）によつて構成され、それらの下端部
は、マニホールド２のフランジ部７と同様なフラ
ンジ部１１によつて連結され、このフランジ部１
１にも、フランジ部７の接合面１２に対応する平
坦な接合面が形成されている。そして外側に位置
する筒体１５ａ，１５ｂのエンジン本体１０側の
外壁にも、上記リブ１３とほぼ同じ量だけエンジ
ン本体１０側に向つて突出し、かつフランジ部１
１から外壁に沿つて延長したリブ１６が一体に形
成され、このリブ１６のフランジ部１１側の端面
もフランジ部１１の接合面とほぼ同一平面をなし
ている。

第３図は、両フランジ部７，１１の接合面間に
介挿される板状シール部材としての金属ガスケツ
ト１７の平面図を示し、フランジ部７，１１の接
合面に相似した形状を有する。すなわち、吸気通
路１，３に対応する孔１８と、取付用ボルト孔１
９とを形成した本体部２０と、この本体部２０に
連接して、リブ１３，１６の端面形状に対応する
形状を有する突出部２１とよりなる。そして２つ
のマニホールド２，４は、それらのフランジ部
７，１１の接合面間に、リブ１３，１６の端面形
状に対応する突出部２１を備えた金属ガスケツト
１７を介在させた状態でボルトによつて締着され
る。

以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、第１吸気通路１および第２吸気通路３を形成
するマニホールド２，４が、それらのエンジン本
体１０側の外壁に、エンジン本体１０側に向つて
突出しかつフランジ部７，１１からそれぞれ外壁
に沿つて延長したリブ１３，１６を有し、さらに
フランジ部７，１１の接合面とほぼ同一平面をな
すように形成されたリブ１３，１６の端面間に、
金属ガスケツト１７の突出部２１が介在させた状
態で２つのマニホールド２，４が訂着されるか
ら、マニホールド２，４全体の強度が向上し、振
動に起因する破壊を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるエンジンの吸
気装置を示す一部断面側面図、第２図は第１図の
−線からみたマニホールドの平面図、第３図
は金属ガスケツトの平面図である。 １……第１吸気通路、２，４……マニホール
ド、３……第２吸気通路、５……サージタンク、
６，７，１１……フランジ部、８，１３，１６…
…リブ、９ａ〜９ｄ……筒体、１０……エンジン
本体、１２……接合面、１４……リブの端面、１
７……金属ガスケツト、２０……ガスケツトの本
体部、２１……ガスケツトの突出部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジン本体からほぼＬ字状に立上る複数の第
   １吸気通路が並設され、かつ上端にフランジ部を
   備えるとともに、上記エンジン本体への取付部の
   近傍にフユーエルインジエクタが設けられている
   下部マニホールドと、この下部マニホールドのフ
   ランジ部に結合されるフランジ部を下端に備え、
   上部にサージタンクを備えており、このサージタ
   ンクと上記第１吸気通路とを接続する複数の第２
   吸気通路が上方に向うにつれてエンジン本体側に
   傾くように並設された上部マニホールドとを具備
   し、上記下部および上部マニホールドの上記フラ
   ンジ部が、それらの間に板状のシール部材を介在
   させて互いに接合される平坦な接合面を有してい
   るエンジンの吸気装置において、 上記下部および上部マニホールドのそれぞれの
   複数の吸気通路のうちの両端に位置する吸気通路
   のエンジン本体側の外壁に、エンジン本体側に向
   つて所要量突出しかつ上記フランジ部から上記外
   壁に沿つて延長したリブを、それらの上記フラン
   ジ部側の端面が上記接合面とほぼ同一平面をなす
   ように形成するとともに、上記シール部材に、上
   記リブの端面間に介在しうる突出部を形成したこ
   とを特徴とするエンジンの吸気装置。